JP5138845B2 - 固相中でのペプチド合成法 - Google Patents

固相中でのペプチド合成法 Download PDF

Info

Publication number
JP5138845B2
JP5138845B2 JP2000619825A JP2000619825A JP5138845B2 JP 5138845 B2 JP5138845 B2 JP 5138845B2 JP 2000619825 A JP2000619825 A JP 2000619825A JP 2000619825 A JP2000619825 A JP 2000619825A JP 5138845 B2 JP5138845 B2 JP 5138845B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fmoc
peptide
type
acid
precursor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000619825A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003500416A (ja
Inventor
ポンサティ・イ・オビオルス,ベルタ
カナス・イ・ポブレット,マルク
ホデス・イ・ファレス,ゲンマ
クレメンテ・ロドリゲス,ハヴィール
バルカディット・イ・カバード,ホルディ
Original Assignee
ベセエネ ペプチドス エセ.ア.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ベセエネ ペプチドス エセ.ア. filed Critical ベセエネ ペプチドス エセ.ア.
Publication of JP2003500416A publication Critical patent/JP2003500416A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5138845B2 publication Critical patent/JP5138845B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K7/00Peptides having 5 to 20 amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof
    • C07K7/04Linear peptides containing only normal peptide links
    • C07K7/06Linear peptides containing only normal peptide links having 5 to 11 amino acids
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K1/00General methods for the preparation of peptides, i.e. processes for the organic chemical preparation of peptides or proteins of any length
    • C07K1/04General methods for the preparation of peptides, i.e. processes for the organic chemical preparation of peptides or proteins of any length on carriers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K1/00General methods for the preparation of peptides, i.e. processes for the organic chemical preparation of peptides or proteins of any length
    • C07K1/04General methods for the preparation of peptides, i.e. processes for the organic chemical preparation of peptides or proteins of any length on carriers
    • C07K1/042General methods for the preparation of peptides, i.e. processes for the organic chemical preparation of peptides or proteins of any length on carriers characterised by the nature of the carrier
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K7/00Peptides having 5 to 20 amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof
    • C07K7/04Linear peptides containing only normal peptide links
    • C07K7/23Luteinising hormone-releasing hormone [LHRH]; Related peptides
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Endocrinology (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、線形法または収束法に基づいた固相ペプチド合成法(SPPS)に関し、合成時に必要に応じてアミノ酸のNα基に対し、塩基性溶液による処理に対して不安定な一時的保護基を用いる固相ペプチド合成法に関するものである。ただしこの場合ペプチドとは、一般式(I)の配列を有するもの、ならびに酸の付加によって形成される該ペプチドの薬学的に許容される塩のすべて、または該ペプチドの錯体を含むものである。
【0002】
Y−A1−A2−A3−・・・・・・・−A(n-1)−An−X (I)
[式中、
・30>n>1
・Y=H−、(C1−C20)のアルキル、または(C1−C20)のアシル;
・X=−OH、−NHCH3、−NHCH2CH3、−NH−Cab(10>a>2かつ18>b>5)、−NHCF3、−NHCH2CF3、−NH−Cabf(10>a>2,18>b>5,9>f>0)、−NH−Ccde(c,d及びe>1)または、−NH−NR−CO−NH2(ただしRは任意のアミノ酸の側鎖);
・An(30>n>1)は、例えばt−ブチル基やt−ブトキシカルボニル基によってアシル化またはアルキル化された側鎖を有するアミノ酸を、配列が少なくとも1個含んでいるならば、ピログルタミン酸などの天然もしくは合成アミノ酸のいずれのものであってもよい;]
複数のプロトコルの組み合わせである本発明の方法は、例えばクロロトリチル、トリチル、メチルトリチル、またはメトキシトリチル型の樹脂などの、有機溶媒に不溶でありかつ1型(第1表参照)の酸溶液中で不安定なペプチド−樹脂結合を与える、使用される高分子支持体の種類によって特徴付けられる。該方法はまた、酸による処理に対して不安定または過不安定な、配列に含まれる異なる三官能性アミノ酸に対して用いられる側鎖保護基の種類によって特徴付けられる。1型及び/または2型の酸分解処理(第1表参照)に対する前記側鎖保護基の不安定度が異なることにより、該保護基を選択的に脱離または維持することが可能である。
【0003】
【表2】
Figure 0005138845
【0004】
本発明に基づけば、一般式(I)のペプチドは、1型の酸溶液(第1表参照)を用いてペプチド化樹脂からペプチドを開裂させることが可能な高分子支持体の使用を特徴とする方法により、固相ペプチド合成法を用いて合成される。該方法はまた、1または2型(第1表参照)の酸による処理によって選択的に取り除くことが可能な不安定保護基または過不安定保護基の使用を特徴とする。
【0005】
したがって、最終生成物において側鎖がアルキル化またはアシル化される三官能性アミノ酸の側鎖には、1または2型の酸による処理に対して安定な保護基が用いられる。これに対し、最終生成物において遊離した側鎖を有する三官能性アミノ酸のうちの少なくとも1つの側鎖に対して、ペプチド−樹脂結合を切断するのに用いられるもののような、過不安定な保護基が用いられる(2型の酸による処理に対して不安定であるが、1型の酸による処理に対しては安定である。第1表を参照)。上記の保護基のこのような特徴により、一般式Iのペプチド(X≠OH)を、三官能性残基の側鎖のすべてまたは一部が保護された合成中間体のC末端における誘導によって極めて高い収率で得ることが可能である。
【0006】
本明細書において用いる略語は次の意味を有する。
【0007】
AcOH:酢酸
Arg:L−アルギニン
AzaGly:アザグリシン
Boc:t−ブトキシカルボニル
Bzl:ベンジル
ClTrt:クロロ−トリチル
DCM:ジクロロメタン
DIEA:N,N'−ジイソプロピルエチルアミン
DIPCDI:ジイソプロピルカルボジイミド
DMF:N,N−ジメチルホルムアミド
D−Ser:D−セリン
Fmoc−aa:Fmoc−アミノ酸
Fmoc:9−フルオレニルメトキシカルボニル
His:L−ヒスチジン
HOBT:1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
HPLC:高速液体クロマトグラフィー
Ile:L−イソロイシン
Leu:L−ロイシン
LH−RH:黄体形成ホルモン放出ホルモン
Mmt:メトキシトリチル
NO2:ニトロ
Pip:ピペリジン
Pro:L−プロリン
PyBOP:ベンゾトリアゾル−1−イル−オキシヘキサフルオロホスフェート
Pyr:ピログルタミン酸
Ser:L−セリン
SPPS:固相ペプチド合成法
t−Bu:tert−ブチル
TFA:トリフルオロ酢酸
Trp:L−トリプトファン
Trt:トリチル
Tyr:L−チロシン
Z:ベンジルオキシカルボニル
【0008】
【従来の技術】
従来技術に記載される、最終生成物において少なくとも1つの三官能性残基の側鎖がアシル化またはアクリル化されたペプチドの合成法は、2つの手法に分けられる。これらの手法のうちの第1のものでは、当該技術分野ではよく知られた古典的なペプチド合成法、ならびに水素化分解に対して不安定な一時的保護基及びやはり水素化分解に対して不安定な側鎖の保護基を用い、遊離ペプチドのフラグメントまたは保護したフラグメントを溶液中で縮合させる。手法の第2のものは、異なる高分子支持体及び保護基を用いた、固相ペプチド合成法に基づいたものである。これらの手法の1つは、最終生成物において誘導を行わない三官能性アミノ酸の側鎖を保護することなく合成が行われる点を特徴とする。
【0009】
一般式(I)の化合物の合成における主たる難点は、保護基が維持されるべき残基と最終生成物において側鎖が遊離状態になければならない他の残基とが同時に存在することにある。最も困難なことは、最終生成物においてアルキル化またはアシル化される側鎖を有するものと、最終生成物においてアルキル化またはアシル化されてはならない側鎖を有するものとを含む2以上の残基の繰り返しをペプチドが含む場合である。
【0010】
次に一般式(I)の生成物、特にゴセレリン及びブセレリンを合成するための、従来技術に記載される方法について概括する。
【0011】
1.溶液中での合成、フラグメントの縮合
米国特許第4100274号及び同第4024248号には、溶液中におけるフラグメントの縮合によるゴセレリン及びブセレリンの合成法がそれぞれ述べられている。これらの方法はいずれも、予め合成したペプチドフラグメントを、多くの場合保護されていない側鎖と結合させることに基づいたものであり(図1及び図2参照)、前記特許明細書に示された例から推論されるところによれば極めて低い収率(出発原料に対して5%未満)で最終生成物を得る。
【0012】
米国特許第4100274号に述べられる方法では、いずれも水素化分解に対して不安定である、アルギニンの保護基としての−NO2及びチロシンの保護基としての−Bzlを含む3種類の予め形成したフラグメントを縮合することによってゴセレリンを得る。この方法ではC末端側のトリペプチドにアザグリシン残基を導入し(H−Arg(NO2)−Pro−AzGlyが合成される)、これをZ−Tyr(Bzl)−D−Ser(tBu)−Leu−N3に結合させてフラグメントを得る。このフラグメントはZ基が取り除かれるとPyr−His−Trp−Ser−N3と結合してゴセレリンとなる。この最後の反応は、D−Ser(tBu)に付属するものを除きすべての側鎖が保護されていない状態で行われ、側鎖のアシル化によって多種類の生成物を生じ得るが、これは加水分解されなければならず、収率が低下する。
【0013】
文献(フレデリック・A、ジェイガー・G、ラドシュミット・K、ウルマン・R、ペプチド誌、1992年、(シュナイダー C.H.、エバール A.E.編)1993年 エスコム・サイエンス・パブリッシャー刊)(Frederich A., Jager G., Radschmit K., Ullman R., Peptides 1992)(Schneider C.H. and Eberle A.E.Eds)1993 Escom Science Publishers)ならびに米国特許第4024248号には、ゴセレリンに関して米国特許第4100274号に述べられた方法に似た、ブセレリン(図2参照)を得るための方法が述べられている。唯一の相違点はこの場合では合成される最初のフラグメントが、azaGly残基の代わりにエチルアミド末端を有する点である(H−Arg(NO2)−Pro−NH−CH2CH3)。
【0014】
米国特許第4100274号及び米国特許第4024248号と同じファミリーに属するスペイン特許第458691号には、当該米国特許に開示される方法に類似した、フラグメントの縮合による溶液中でのゴセレリン及びブセレリンの合成法が開示されている。この特許は、三官能性アミノ酸の側鎖保護基の、水素化分解に対する異なる不安定性に基づいた手法を用いたものである。
【0015】
2.固相合成法
3つの特許に固相ペプチド合成法(SPPS)の開示が見られる。
【0016】
欧州特許公開公報第0518656号(A2)は、ヒドラジンに対して不安定なOBzl−ポリスチレン樹脂上でゴセレリンの合成を行うものであり、ペプチド−樹脂結合をC末端で切断する際に、後にアザグリシン末端残基に転換することが可能なヒドラジド型を誘導するものである。この方法では、アミノ酸のNα基の一時保護基としてt−ブトキシカルボニル及びフルオレニルメトキシカルボニル基を用い、アミノ酸の側鎖に対しては次の保護基を用いる。すなわち、Tyrに対してはBrZ、Hisに対してはFmoc、D−Serに対してはtBuを6位において用いて4位におけるSerの保護を防止し、ペプチド−樹脂結合の切断、側鎖の脱保護の後、反応KCNによってヒドラジド端をAzaGly−NH2に転換する。この明細書に述べられる例では本方法で得られる収率の客観的評価を行うことはできない。
【0017】
これに対し、欧州特許公開公報第0518655号(A2)は、4位にてTyr及びSer側鎖を保護せずにAzaGlyの二官能性スペーサー(Rinkアミド)によって誘導されるペプチド−樹脂上での結合で開始される線形法を用いた固相合成を行うものである。この方法では、最後のペプチドをヒドラジンにて処理し、遊離型で取り込まれるアシル化されたアミノ酸側鎖を有する副生成物を加水分解する必要がある。該特許明細書に記載される例から推論されるところによればこの方法による精製後の全体の収率は30%である。
【0018】
欧州特許公開公報第0475184号(A1)は、ゴセレリンを含む異なるペプチドを合成するための方法であって、高分子支持体に結合させたBoc−Pro−AzaGlyの二官能性スペーサーの溶液中での合成に基づいた方法を開示したものである。ペプチド化樹脂が得られると、合成はFmoc−t−Bu法による線形法に従って継続される。最終工程はTFA:エタンジチオール(90:10,v/v)による側鎖の脱保護からなる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の方法の目的は、特に前記特許に開示されるペプチドをより高収率にて生成することを可能とし、バルク合成可能な通常の前駆物質から容易に大規模化可能な、以下に示す合成法を提供することにある。
【0020】
90年代に過不安定基が登場したことにより、以下の利点を有する革新的方法に基づいて前記誘導体の合成が可能となった:
・これまでに述べられたものと比較して収率が向上し、かつC末端において極めて高い収率で誘導することが可能な、全体的もしくは部分的に保護された(X=OH)ペプチドを、当該技術分野において一般的な、さほどアグレッシブではない方法であって多量のエピマー化副産物を生ずることのない方法を用いて得ることを可能とする完全な線形法に基づいて、ペプチド鎖の成長が固相で行われる。
【0021】
・三官能性アミノ酸の側鎖からの保護基の脱離が、これまでに述べられたものよりもアグレッシブではない(上記に述べた水素化分解やヒドラジンによる処理と比較した場合の2型の酸溶液による処理)、ペプチド−樹脂結合を切断するために用いられる方法にオーソゴナルな方法を用いて高い収率にて行われる。このことは方法の工業的大規模化を容易とするものである。
【0022】
本発明の方法はこれまでに述べた方法に対して幾つかの著明な利点を有する。方法全体の収率は38〜45%であるため、工業的規模で実現可能な方法である。不安定保護基と過不安定保護基との組み合わせにより、線形法に基づいて合成を行うことが可能である。これに対し上記に述べた方法では、フラグメントの縮合によって合成を行う必要があった。同様に、C末端にて誘導されるペプチドが問題である場合、固相法において述べた合成法によって適当な官能基が高分子支持体に組み込まれるため、ペプチド−樹脂結合を切断する際に誘導ペプチドが得られる。本発明の方法によって、誘導により全体的もしくは部分的に保護された前駆物質を固相中で得ることが可能であり、適当な脱保護を行った後、最終生成物が得られる。三官能性アミノ酸の側鎖を保護するための不安定保護基と過不安定保護基との組み合わせにより、最小量の酸を使用し、水素化分解やヒドラジンまたは他の毒性試薬による処理を用いることなく、方法の工業的大規模化が可能である。
【0023】
【課題を解決するための手段】
本発明の方法は、側鎖がアルキル化またはアシル化された少なくとも1つの残基を有する一般式(I)のペプチド、ならびに酸の付加によって形成される該ペプチドの薬学的に許容されるすべての塩及びその錯体の、線形法または収束法に基づいた固相中での合成法からなるものであって、
Y−A1−A2−A3−・・・・・・・−A(n-1)−An−X (I)
[式中、
・30>n>1
・Y=H−、(C1−C20)のアルキル、または(C1−C20)のアシル;
・X=−OH、−NHCH3、−NHCH2CH3、−NH−Cab(10>a>2かつ18>b>5)、−NHCF3、−NHCH2CF3、−NH−Cabf(10>a>2,18>b>5,9>f>0)、−NH−Ccde(c,d及びe>1)または、−NH−NR−CO−NH2(ただしRは任意のアミノ酸の側鎖);
・An(30>n>1)は、例えばt−ブチル基やt−ブトキシカルボニル基によってアシル化またはアルキル化された側鎖を有するアミノ酸を、配列が少なくとも1個含んでいるならば、ピログルタミン酸などの天然もしくは合成アミノ酸のいずれのものであってもよい;]
a)塩基性溶液による処理に対して不安定な一時的保護基の使用によりNα基が保護されたアミノ酸の使用と、
b)最終生成物中においてアルキル化またはアシル化された側鎖を有するアミノ酸の側鎖を不安定保護基(下記の1型及び2型の酸溶液に対して安定)にて保護することと、
【0024】
【表3】
Figure 0005138845
【0025】
c)最終生成物中において側鎖が遊離型であるアミノ酸の少なくとも1つのものの側鎖を過不安定保護基(上記の1型の酸溶液による処理に対して安定であり、2型の酸溶液による処理に対して不安定)にて保護することと、
d)前述の1型の酸溶液による処理に対して不安定なペプチド−樹脂結合を与える高分子支持体を使用することとからなることを特徴とする方法である。
【0026】
図3に体系的に示される、開発された本発明の方法は以下の工程を含む。
【0027】
1)第1のアミノ酸Bnを、当該技術分野において一般的に用いられている従来の結合方法を使用して高分子支持体上に結合させる。
【0028】
2)当該技術分野において一般的に用いられている従来の結合方法を使用してBi(n>i>1)を導入することによりペプチド鎖を後端に延長する。
【0029】
3)Y基(ペプチドのN末端における置換基)を導入する。
【0030】
4)1型の酸溶液によりペプチド−樹脂結合を切断する。
【0031】
5)a)当該技術分野において知られる従来の方法を使用してX基を導入するか、あるいは、b)こうした保護基を有する三官能性残基の側鎖を保護する過不安定基を2型の酸溶液による処理によって脱離する。
【0032】
6)a)こうした保護基を有する三官能性残基を保護する過不安定基を2型の酸溶液による処理によって脱離するか、あるいは、b)当該技術分野において知られる従来の方法を使用してX基を導入する。
【0033】
図3に示される方法と合成の工程の説明のいずれにおいても、
・Ai(i=1〜i=n)、X及びYは一般式Iにおいて前述した残基、
・遊離側鎖が導入された非三官能性残基及び三官能性残基では、Bi(i=1〜i=n)=Ai(i=1〜i=n)、
・最終生成物において側鎖が遊離であるが、保護された状態で導入されるアミノ酸では、Bi(i=1〜i=n)はAi(i=1〜i=n)と同じ残基であり、過不安定基を使用して側鎖を更に保護する、または、
・最終生成物において側鎖がアルキル化またはアシル化されているアミノ酸では、Bi(i=1〜i=n)はAi(i=1〜i=n)と同じ残基であり、不安定基を使用して側鎖を更に保護する。
【0034】
一部のアミノ酸では側鎖に対して用いられる過不安定保護基は好ましくは、ヒスチジンでは、メチルトリチル、メトキシトリチル、またはトリチル、チロシンではトリチルまたはクロロトリチル、リジンではメチルトリチルまたはトリチル、アスパラギン酸、グルタミン酸、トレオニン、セリン、アスパラギンまたはグルタミンではトリチルである。
【0035】
最終生成物において側鎖が保護されたままのアミノ酸に対する不安定保護基は好ましくは、t−ブチルまたはt−ブトキシカルボニルである。
【0036】
1型の酸溶液による処理に対して不安定なペプチド−樹脂結合を与える高分子支持体は好ましくは、クロロトリチル、トリチル、メチルトリチル、またはメトキシトリチル型の樹脂である。
【0037】
X=OHである場合の一般式(I)のペプチドを調製するための本発明の一態様に基づけば、本発明の方法は、
i)当該技術分野において一般的に用いられる従来の結合方法の使用によって高分子支持体上に適宜保護された第1のアミノ酸を結合する工程と、
ii)最終生成物において側鎖が遊離するアミノ酸の少なくとも1つのものの側鎖には過不安定保護基を用い、最終生成物においてアルキル化またはアシル化されるアミノ酸には不安定保護基を用いてペプチド鎖を直線状に成長させる工程と、
iii)1型の酸溶液による処理によってペプチド−樹脂結合を切断して保護された前駆物質を得る工程とを含む。
【0038】
XがOHではない場合の一般式(I)のペプチドを調製するための別の一態様に基づけば、本発明の方法はX=OHである場合と同様の工程を含み、かつ更に、
iv)一部のアミノ酸の側鎖に不安定及び過不安定保護基を有する前駆物質を転換して保護された最終生成物を生成する工程と、
v)2型の酸溶液による処理によってペプチドの過不安定保護基を脱離することにより最終生成物を得る工程とを含む。
【0039】
XがOHではない場合の一般式(I)のペプチドを調製するための別の一態様に基づけば、本発明の方法はX=OHである場合と同様の工程を含み、かつ更に、
v)2型の酸溶液による処理によってペプチド中の過不安定保護基を脱離することにより最終生成物を得る工程と、
iv)一部のアミノ酸の側鎖が不安定保護基のみを有する前駆物質を転換して保護された最終生成物を生成する工程とを含む。
【0040】
上記の態様に基づけば、本発明はその更なる態様としてゴセレリン及びブセレリンの合成方法を提供するものである。
【0041】
すなわち、ゴセレリンの合成において本発明の方法は、
i)2−クロロトリチル樹脂上にFmoc−Pro−OHを結合させた後、Fmoc−Arg(HCl)、Fmoc−Leu、Fmoc−D−Ser(tBu)、Fmoc−Tyr(ClTrt)、Fmoc−Ser(Trt)、Fmoc−Trp、Fmoc−His(Mmt)、及びピログルタミン酸を結合させることによりペプチド鎖を直線状に成長させる工程と、
ii)1型の酸溶液による処理によってペプチド−樹脂結合を切断して保護された前駆物質を得る工程と、
iii)2型の酸溶液による処理によって前記保護された前駆物質中の過不安定保護基を脱離する工程と、
iv)前記前駆物質の活性エステルを形成した後、セミカルバシドを結合させて該前駆物質を転換することによりゴセレリンを生成する工程とを含む。
【0042】
この場合、ゴセレリンの合成方法をii)工程にて中断して次の工程を行うことが可能である。すなわち、
iii)最終生成物において遊離側鎖を有する三官能性アミノ酸のすべてまたは一部が保護された状態で前記前駆物質の活性エステルを形成した後、セミカルバシドを結合させることにより該前駆物質を転換して保護されたゴセレリンを生成する工程と、
iv)2型の酸溶液による処理によって前記保護されたゴセレリン中の過不安定保護基を脱離する工程。
【0043】
ブセレリンの合成に関し、本発明の方法は、
i)2−クロロトリチル樹脂上にFmoc−Pro−OHを結合させた後、Fmoc−Arg(HCl)、Fmoc−Leu、Fmoc−D−Ser(tBu)、Fmoc−Tyr(ClTrt)、Fmoc−Ser(Trt)、Fmoc−Trp、Fmoc−His(Mmt)、及びピログルタミン酸を結合させることによりペプチド鎖を直線状に成長させる工程と、
ii)1型の酸溶液による処理によってペプチド−樹脂結合を切断して保護された前駆物質を得る工程と、
iii)2型の酸溶液による処理によって前記保護された前駆物質中の過不安定保護基を脱離する工程と、
iv)前記前駆物質の活性エステルを形成した後、エチルアミンのHOBt塩を結合させて該前駆物質を転換することによりブセレリンを生成する工程とを含む。
【0044】
同様に、上記のブセレリン合成方法をii)工程にて中断して以下の工程を行うことが可能である。すなわち、
iii)側鎖が有する三官能性アミノ酸のすべてまたは一部が最終生成物において遊離する前駆物質の活性エステルを形成した後、エチルアミンのHOBt塩を結合させることにより該前駆物質を転換して保護されたブセレリンを生成する工程と、
iv)2型の酸溶液による処理によって前記保護されたゴセレリン中の過不安定保護基を脱離する工程。
【0045】
【発明の実施の形態】
次に、本願において述べられる保護基の組合わせを詳細に説明するべく、非限定的な例示として、本方法によるゴセレリン及びブセレリンの合成を説明する。
【0046】
本発明において述べられる合成プロトコルの使用例として、図4にゴセレリンの、図5にブセレリンの合成が述べられる。
【0047】
実施例1
FmocArg(HCl)の生成
50gのFmocArgOH(110mmol)を等量の1NのHClに溶解する。この溶液を10μmのナイロンフィルタに通して濾過する。得られた混合物をドライアイス/アセトン浴中で凍結し、凍結乾燥して完全に乾燥させた。定量的に47.52gのFmocArgHClが得られる。
【0048】
実施例2
第1のアミノ酸の導入。FmocProと2−クロロトリチル樹脂との間のエステル結合の形成。
【0049】
【表4】
Figure 0005138845
【0050】
91.1g(270mmol)のFmoc−Pro−OH(KOHの存在下、真空下で12時間乾燥したもの)をモレキュラーシーブ(樹脂1g当たり10mL)上で2000mLの乾燥DCMに溶解する。アミノ酸が溶解した時点で、DIEA(38.6mL)の1/3を加え、全体を樹脂(OHの存在下、真空下で12時間乾燥したもの)上に流す。得られた混合物を5分間反応させる。この時間の経過後、DIEAの残りの2/3(77.3mL)をDCM(DCM 77.3mL)に1:1で加える。激しく震盪しつつ反応を40分間行う。160mLのHPLCグレードのMeOH(樹脂1g当たり0.8mL)を加え、残存するヒドロキシル基をブロックするため、5分間震盪する。
【0051】
実施例3
異なるアミノ酸の導入。Pyr−His(Mmt)−Trp−Ser(Trt)−Tyr(2ClTrt)−D−Ser(tBu)−Leu−Arg−Pro−樹脂2−Cl−Trtの生成。
【0052】
【表5】
Figure 0005138845
【0053】
【表6】
Figure 0005138845
【0054】
【表7】
Figure 0005138845
【0055】
【表8】
Figure 0005138845
【0056】
樹脂が乾燥した時点で秤量し、539.5gのペプチド化樹脂最終生成物を得た。このことは、Fmoc−Pro−ペプチド化樹脂の最初の機能化を考慮すると、0.85meq/gの定量的合成収率を示すものである。
【0057】
実施例6
樹脂からのペプチドの乖離。Pyr−His−Trp−Ser(Trt)−Tyr(2ClTrt)−D−Ser(tBu)−Leu−Arg−Pro−COOHの生成。
【0058】
実施例5で得た38.7gの完全に乾燥したペプチド化樹脂(機能化量:0.337meq/g)を、560mLのAcOH/TFE/DCM(1:2:7)により1時間30分、室温にて処理した。次いで混合物を75mLのAcOH/TFE/DCM(1:2:7)にて2回、ジエチルエーテルにて2回洗い、濾過して溶媒を蒸発させた。得られた固体を真空下で乾燥し、実施例7に述べられる工程にしたがって合成を行った。
【0059】
実施例7
側鎖の脱保護。Pyr−His−Trp−Ser−Tyr−D−Ser(tBu)−Leu−Arg−Pro−COOHの生成。
【0060】
実施例6で得られた固体を451mLのTFA:DCM(2:98v/v)により1時間30分処理した。これをジエチルエーテルにて沈殿させ、濾過し、ジエチルエーテルにて6回洗った。これにより、t−ブチルのエーテルとしてアルキル化されたD−Serの側鎖を除いて脱保護されたゴセレリンまたはブセレリンの前駆物質15.9gを得た。
【0061】
実施例8
エチルアミン/HOBt塩の生成。
【0062】
HOBt11.58g(77.2mmol)を秤量し、2Lのフラスコに入れた。1Lの水を加え、フラスコを超音波浴中に浸漬し、完全に分散させた。超音波を作用させつつ6.18mL(103.1mmol)のエチルアミンを加えた。分散物は完全に溶解した。得られた透明な溶液を5分間室温にて静置した後、ドライアイス/アセトンの浴中で凍結した。これを凍結乾燥した。十分に凍結乾燥した後、生成物をフラスコから取り出してビーカーに集めた。得られた固体をKOHの存在下、真空下で少なくとも24時間にわたって乾燥し、15.1gのエチルアミン/HOBt塩を得た。
【0063】
実施例9
エチルアミドの変換。Pyr−His−Trp−Ser−Tyr−D−Ser(tBu)−Leu−Arg−Pro−CO−NH−CH2−CH3の生成。
【0064】
10.45gの前駆物質(8.61mmol)を360mLのDMFに溶解した。5.2g(3eq)のよく乾燥したHOBtのエチルアミド塩を加え、超音波浴中にて均一化した。マグネチックスターラにて撹拌しつつ3.6mLのDIPCDI(3eq)を加え、50℃にて6時間反応を維持した。これを乾燥状態にまで蒸発させてオイルを得た。これに30mLのCH3CNを加え、混合物を超音波浴中で均一化し、該超音波浴に100mLの水を加えた。得られた白色の懸濁液を凍らせ、凍結乾燥した。定量可能な収率にて得られた固体を、逆層C8カラム上で0.1%TFAにてCH3CN/H2Oによるアイソクラチック溶出を行う分取HPLCを用いて精製し、合成及び精製の全体の収率44%を得た。
【0065】
実施例10
アザグリシンアミドへの変換。Pyr−His−Trp−Ser−Tyr−D−Ser(tBu)−Leu−Arg−Pro−CO−NH−NH−CO−NH2の生成。
【0066】
Pyr−His−Trp−Ser−Tyr−D−Ser(tBu)−Leu−Arg−Pro−CO−NH−CH2−CH3(13g,10.72mmol)を80mLのDMFに溶解した。8gのPyBOP(3eq)を秤量し、20mLのDMFに溶解した。
【0067】
1.79gのセミカルバシドクロロハイドレートH2NCONHNH2・HCl(1.5eq)及び25mLのDMF及び2.82mL(1.6eq)のDIEAを加えた。この開始懸濁液を完全に溶解するまで超音波処理した。
【0068】
このペプチド溶液を撹拌しつつPyBOPの溶液を加えた。この後、DIEA(5.26mL;3eq)を加えた。次に溶解したセミカルバシドを加え、5時間にわたって反応させた。この後、1Lの冷却したジエチルエーテル中で反応液を沈殿させた。10分後に懸濁液を真空下で濾過し、ジエチルエーテルにて繰り返し洗浄し、摺り潰して白色の固体を定量的収率にて得た。これを逆層C8カラム上で0.1%TFAにてCH3CN/H2Oによるアイソクラチック溶出を行う分取HPLCを用いて精製し、合成及び精製の全体の収率38.3%を得た。

Claims (8)

  1. 線形法または収束法に基づいた固相ペプチド合成(SPPS)のための方法であって、ペプチドは、一般式(I)の配列を有するもの、ならびに酸の付加によって形成される該ペプチドの薬学的に許容されるすべての塩またはその錯体を含む方法において、
    Y−A1−A2−A3−・・・・・・・−A(n-1)−An−X(I)
    ただし30>n>1であり、
    [式中、
    ・Y=H−、(C1−C20)のアルキル、または(C1−C20)のアシル;
    ・X=−OH、−NHCH3、−NHCH2CH3、−NH−Cab(10>a>2かつ18>b>5)、−NHCF3、−NHCH2CF3、−NH−Cabf(10>a>2,18>b>5,9>f>0)、−NH−Ccde(c,d及びe>1)または、−NH−NR−CO−NH2(ただしRは任意のアミノ酸の側鎖を表す);
    ・An(30>n>1)は、t−ブチル基またはt−ブトキシカルボニル基によってアシル化またはアルキル化された側鎖を有するアミノ酸を、配列が少なくとも1個含んでいるならば、ピログルタミン酸などの天然もしくは合成アミノ酸のいずれのものであってもよい;]
    a)塩基性溶液による処理に対して不安定な一時的保護基の使用によりNα基が保護されたアミノ酸の使用と、
    b)最終生成物中においてアルキル化またはアシル化される側鎖を有するアミノ酸の側鎖を、下記の1型及び2型の酸溶液に対して安定であるt−ブチルまたはt−ブトキシカルボニルから選ばれる不安定保護基にて保護することと、
    Figure 0005138845
    c)最終生成物中において側鎖が遊離型であるアミノ酸の少なくとも1つのものの側鎖を、上記の1型の酸溶液による処理に対して安定であり、2型の酸溶液による処理に対して不安定であるヒスチジンではメチルトリチル、メトキシトリチル、またはトリチル、チロシンではトリチルまたはクロロトリチル、リジンではメチルトリチルまたはトリチル、アスパラギン酸、グルタミン酸、トレオニン、セリン、アスパラギンまたはグルタミンではトリチルから選ばれる過不安定保護基にて保護することと、
    d)前述の1型の酸溶液による処理に対して不安定なペプチド−樹脂結合を与えるクロロトリチル、トリチル、メチルトリチル、またはメトキシトリチル型の樹脂から選ばれる高分子支持体を使用することとからなることを特徴とする方法。
  2. X=OHである場合に、
    i)当該技術分野において一般的に用いられる従来の結合方法の使用によって前記高分子支持体上に適宜保護された第1のアミノ酸を結合する工程と、
    ii)最終生成物において側鎖が遊離するアミノ酸の少なくとも1つのものの側鎖には前記過不安定保護基を用い、最終生成物においてアルキル化またはアシル化されるアミノ酸には前記不安定保護基を用いてペプチド鎖を直線状に成長させる工程と、
    iii)1型の酸溶液による処理によってペプチド−樹脂結合を開裂して保護された前駆物質を得る工程とを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. X≠OHである場合に、
    iv)一部のアミノ酸の側鎖に前記不安定及び前記過不安定保護基を有する前駆物質を転換して保護された最終生成物を生成する工程と、
    v)2型の酸溶液による処理によってペプチドの前記過不安定保護基を脱離することにより最終生成物を得る工程とを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
  4. X≠OHである場合に、X=OHである場合と同様の工程を含み、かつ更に、
    v)2型の酸溶液による処理によってペプチド中の前記過不安定保護基を脱離することにより最終生成物を得る工程と、
    iv)一部のアミノ酸の側鎖が前記不安定保護基のみを有する前駆物質を転換して保護された最終生成物を生成する工程とを含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. i)2−クロロトリチル樹脂上にFmoc−Pro−OHを結合させた後、Fmoc−Arg(HCl)、Fmoc−Leu、Fmoc−D−Ser(tBu)、Fmoc−Tyr(ClTrt)、Fmoc−Ser(Trt)、Fmoc−Trp、Fmoc−His(Mmt)、及びピログルタミン酸を結合させることによりペプチド鎖を直線状に成長させる工程と、
    ii)1型の酸溶液による処理によってペプチド−樹脂結合を切断して保護された前駆物質を得る工程と、
    iii)2型の酸溶液による処理によって前記保護された前駆物質中の前記過不安定保護基を脱離する工程と、
    iv)前記前駆物質の活性エステルを形成した後、セミカルバシドを結合させて該前駆物質を転換することによりゴセレリンを生成する工程とからなる請求項1に記載の方法。
  6. 前記方法はii)工程において中断された後、
    iii)最終生成物において遊離側鎖を有する三官能性アミノ酸のすべてまたは一部が保護された状態で前記前駆物質の活性エステルを形成した後、セミカルバシドを結合させることにより該前駆物質を転換して保護されたゴセレリンを生成する工程と、
    iv)2型の酸溶液による処理によって前記保護されたゴセレリン中の前記過不安定保護基を脱離する工程とが行われることを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. i)2−クロロトリチル樹脂上にFmoc−Pro−OHを結合させた後、Fmoc−Arg(HCl)、Fmoc−Leu、Fmoc−D−Ser(tBu)、Fmoc−Tyr(ClTrt)、Fmoc−Ser(Trt)、Fmoc−Trp、Fmoc−His(Mmt)、及びピログルタミン酸を結合させることによりペプチド鎖を直線状に成長させる工程と、
    ii)1型の酸溶液による処理によってペプチド−樹脂結合を切断して保護された前駆物質を得る工程と、
    iii)2型の酸溶液による処理によって前記保護された前駆物質中の前記過不安定保護基を脱離する工程と、
    iv)前記前駆物質の活性エステルを形成した後、エチルアミンのHOBt塩を結合させて該前駆物質を転換することによりブセレリンを生成する工程とからなることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  8. 前記方法はii)工程において中断された後、
    iii)側鎖が有する三官能性アミノ酸のすべてまたは一部が最終生成物において遊離する前駆物質の活性エステルを形成した後、エチルアミンのHOBt塩を結合させることにより該前駆物質を転換して保護されたブセレリンを生成する工程と、
    iv)2型の酸溶液による処理によって前記保護されたブセレリン中の前記過不安定保護基を脱離する工程とが行われることを特徴とする請求項7に記載の方法。
JP2000619825A 1999-05-20 2000-05-05 固相中でのペプチド合成法 Expired - Fee Related JP5138845B2 (ja)

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
ESP9901090 1999-05-20
ES009901090A ES2154590B1 (es) 1999-05-20 1999-05-20 Procedimiento de sintesis de peptidos en fase solida
ES9901090 1999-05-20
PCT/ES2000/000169 WO2000071570A1 (es) 1999-05-20 2000-05-05 Procedimiento de sintesis de peptidos en fase solida

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003500416A JP2003500416A (ja) 2003-01-07
JP5138845B2 true JP5138845B2 (ja) 2013-02-06

Family

ID=8308492

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000619825A Expired - Fee Related JP5138845B2 (ja) 1999-05-20 2000-05-05 固相中でのペプチド合成法

Country Status (11)

Country Link
US (1) US6897289B1 (ja)
EP (1) EP1179537B1 (ja)
JP (1) JP5138845B2 (ja)
AT (1) ATE402946T1 (ja)
AU (1) AU4406400A (ja)
CY (1) CY1108465T1 (ja)
DE (1) DE60039692D1 (ja)
DK (1) DK1179537T3 (ja)
ES (2) ES2154590B1 (ja)
PT (1) PT1179537E (ja)
WO (1) WO2000071570A1 (ja)

Families Citing this family (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA2472235C (en) 2002-04-11 2012-05-22 Daiichi Suntory Pharma Co., Ltd. A method for producing a modified peptide
DE602005023429D1 (de) 2004-10-19 2010-10-21 Lonza Ag Verfahren zur festphasen-peptidsynthese
EP1773870B1 (en) 2005-05-03 2009-12-16 Novetide Ltd. Methods for the production of peptide having a c-terminal amide
CN100355773C (zh) * 2006-01-19 2007-12-19 九江石化波涛生化科技有限公司 高分子量多肽聚合物的合成方法
US8022181B2 (en) * 2006-05-03 2011-09-20 Mallinckrodt Llc Composition and method for the release of protected peptides from a resin
WO2008044890A1 (en) * 2006-10-12 2008-04-17 Dong Kook Pharm. Co., Ltd A method for preparing peptides using by solid phase synthesis
KR101046846B1 (ko) 2006-10-12 2011-07-06 동국제약 주식회사 고체상 합성법을 이용한 펩타이드의 제조방법
US20100311946A1 (en) * 2009-06-03 2010-12-09 Mallinckrodt Inc. Solid Phase Peptide for the Production of Goserelin
WO2011066386A1 (en) * 2009-11-25 2011-06-03 Novetide, Ltd. Process for production of degarelix
WO2012113847A1 (en) 2011-02-25 2012-08-30 Lonza Ltd Branched linker for protein drug conjugates
CN103517915B (zh) * 2012-09-27 2015-11-25 深圳翰宇药业股份有限公司 一种制备布舍瑞林的方法
CN108264538B (zh) * 2017-01-04 2023-08-29 辽宁药联制药有限公司 门冬氨酸缩合物的固相合成方法
CN110922452B (zh) * 2018-09-20 2023-12-26 深圳翰宇药业股份有限公司 一种戈舍瑞林的合成方法
CN110922453B (zh) * 2018-09-20 2023-12-26 深圳翰宇药业股份有限公司 一种戈舍瑞林的合成方法
KR20210104460A (ko) * 2020-02-17 2021-08-25 주식회사 아이바이오코리아 고체상 합성법을 이용한 펩타이드의 제조 방법
CN114324669B (zh) * 2022-01-04 2023-11-14 宁波第二激素厂 一种鲑鱼促性腺激素释放激素类似物中l-精氨酸残留量的柱前手性衍生测定方法

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE2438350C3 (de) 1974-08-09 1979-06-13 Hoechst Ag, 6000 Frankfurt Peptide mit starker LH-RH/FSH-RH-Wirkung, Verfahren zu ihrer Herstellung und diese enthaltende pharmazeutische Zubereitungen
GB1524747A (en) 1976-05-11 1978-09-13 Ici Ltd Polypeptide
TW295589B (ja) * 1990-08-30 1997-01-11 Hoechst Ag
GB9112859D0 (en) 1991-06-14 1991-07-31 Ici Plc Peptide process
GB9112825D0 (en) * 1991-06-14 1991-07-31 Ici Plc Process for making peptides
CH682662A5 (de) * 1991-10-11 1993-10-29 Bachem Feinchemikalien Ag Aminosäurederivate zur Peptidsynthese.
DE4306839A1 (de) * 1993-03-05 1994-09-08 Bayer Ernst Prof Dr Tritylgruppe enthaltendes Festphasensystem, Verfahren zu seiner Herstellung und seine Verwendung in Festphasenreaktionen

Also Published As

Publication number Publication date
EP1179537A1 (en) 2002-02-13
ES2310993T3 (es) 2009-02-01
EP1179537B1 (en) 2008-07-30
ATE402946T1 (de) 2008-08-15
ES2154590B1 (es) 2001-11-01
US6897289B1 (en) 2005-05-24
PT1179537E (pt) 2008-11-11
WO2000071570A8 (es) 2001-04-12
DK1179537T3 (da) 2008-12-01
CY1108465T1 (el) 2014-04-09
ES2154590A1 (es) 2001-04-01
DE60039692D1 (de) 2008-09-11
JP2003500416A (ja) 2003-01-07
WO2000071570A1 (es) 2000-11-30
AU4406400A (en) 2000-12-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5138845B2 (ja) 固相中でのペプチド合成法
AU723268B2 (en) Improved solid-phase peptide synthesis and agent for use in such synthesis
US5602231A (en) Process for making peptides
JP2003530311A (ja) ペプチド合成の方法および組成物
HU208155B (en) Process for producing polystyrene-based artificial resins usable as carrier in solid phase peptide synthesis and process for producing peptides and peptide amides with these artificial resins
CN115925790A (zh) 用于合成α4β7肽拮抗剂的方法
TW201024316A (en) Process for the preparation of Pramlintide
CN105408344B (zh) 肽-树脂结合物及其用途
AU759442B2 (en) Novel LHRH antagonists with improved solubility characteristics
JP3176710B2 (ja) C−末端アザアミノ酸アミドを含有するペプチドの固相合成法
WO2021152622A1 (en) Improved process for the preparation of liraglutide
JPH0317098A (ja) 合成ペプチド及びその塩並びにそれらの製造法
RU2276156C2 (ru) Способ синтеза пептида, содержащего остаток триптофана
JP2008534639A (ja) Peg樹脂上におけるアルファ−ヘリックスのペプチド合成
WO2006105199A2 (en) Compositions and methods for synthesis of peptide and related conjugate
KR100627935B1 (ko) 활성 성분을 운반하는데 사용된 폴리오마 바이러스의바이러스 단백질 2 또는 3의 단편
CN114945580B (zh) 用于合成南吉博肽的方法
RU2777327C1 (ru) Способ синтеза пептидов
JP2010150253A (ja) 肝癌を治療するための薬剤
WO2019218382A1 (zh) 一种含丙氨酸的首尾环肽合成方法
JPH0338599A (ja) 抗hivペプチド及び抗hiv修飾ペプチド
Botti et al. The Use of Crown Ethers in Peptide Chemistry–V. Solid‐phase Synthesis of Peptides by the Fragment Condensation Approach using Crown Ethers as Non‐covalent Protecting Groups

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070328

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100202

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20100428

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20100511

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100531

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100720

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101020

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110419

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20110714

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20110722

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20110809

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20110816

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20110915

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20110926

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111018

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120612

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20120719

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120726

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20120720

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20120726

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20120906

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20120914

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121010

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121030

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121115

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151122

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees