JP5136229B2 - パワートレイン支持構造 - Google Patents

パワートレイン支持構造 Download PDF

Info

Publication number
JP5136229B2
JP5136229B2 JP2008150411A JP2008150411A JP5136229B2 JP 5136229 B2 JP5136229 B2 JP 5136229B2 JP 2008150411 A JP2008150411 A JP 2008150411A JP 2008150411 A JP2008150411 A JP 2008150411A JP 5136229 B2 JP5136229 B2 JP 5136229B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power train
vehicle
support structure
powertrain
rotation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008150411A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009292421A (ja
Inventor
彰良 出口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2008150411A priority Critical patent/JP5136229B2/ja
Publication of JP2009292421A publication Critical patent/JP2009292421A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5136229B2 publication Critical patent/JP5136229B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Arrangement Of Transmissions (AREA)
  • Arrangement Or Mounting Of Propulsion Units For Vehicles (AREA)

Description

本発明は、パワートレイン支持構造に関するものである。
従来のパワートレイン支持構造として、車両前面から過大な入力があった場合に、パワートレインと車体との結合を解除し、入力エネルギを吸収可能としたものが、例えば、特許文献1などにより知られている。
特開平4−362418号公報
しかしながら、上述のような従来技術にあっては、パワートレインが、駆動伝達系と連結されており、車両前面からの入力によりパワートレインを移動させたときの移動量が制限されていた。
このため、パワートレインの回動が駆動伝達系に制限されない場合と比較すると、パワートレインと車体との車両前後方向の隙間が十分得られず、それだけ入力エネルギの吸収性能が十分に得られなかった。
本発明は、上述の従来の問題点に着目して成されたもので、車両前面からの入力によるパワートレインの移動量を拡大し、車両前面からの入力エネルギの吸収性能向上を図ることができるパワートレイン支持構造を提供することを目的としている。
上述の目的を達成するために、本発明は、パワートレインと車体との間に、結合解除機構による結合解除時に、パワートレインを車両前後方向に回転可能に前記車体に支持するパワートレイン回転支持部と、パワートレインのケースにおいて、ディファレンシャルギアを収容するディファレンシャルケース部とエンジン側のケース本体部との間に、パワートレインへの車両前方からの荷重入力時に両者を切り離し可能な切り離し部と、を備え、車両前面から過大な入力があった場合に、パワートレインを車体から切り離して車両前後方向に回動させ、入力エネルギを吸収可能としたパワートレイン支持構造とした。
本発明のパワートレイン支持構造では、車両前面から入力された荷重がパワートレインに入力され、結合解除機構によりパワートレインと車体との結合が解除されたときには、パワートレインは、その最前端部から入力された荷重により、パワートレイン回転支持部を中心に、その上部が車両前方に移動する方向に回動する。
このとき、パワートレインのケースでは、切り離し部において、ケース本体部とディファレンシャルケース部とが切り離されることから、ドライブシャフトなどの駆動伝達系からも切り離される。
したがって、パワートレインは、駆動伝達系との結合に規制されることなく回動されることから、大きな回動量が得られ、車両後方に入力荷重を吸収するスペースを拡大でき、入力エネルギ吸収性能を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
本実施の形態のパワートレイン支持構造は、車幅方向に駆動回転軸が延在されたエンジン(10)から左右輪に駆動力を分配するディファレンシャルギア(31)に至るパワートレイン(PT)を収容するケース(40)と、前記パワートレイン(PT)の車両左右方向両端部を車体(BD)に支持する側部マウント部材(60)と、車両前方から前記パワートレイン(PT)に入力された荷重により、前記側部マウント部材(60)における前記パワートレイン側と車体側との結合を解除する結合解除機構(70)と、を備え、前記パワートレイン(PT)は、その最前端部が、前記駆動回転軸よりも車両下方に配置されるよう、車両側面視で傾斜配置され、前記パワートレイン(PT)と車体(BD)との間に、前記パワートレイン(PT)を車両前後方向に回転可能に前記車体(BD)に支持するパワートレイン回転支持部(80)が設けられ、このパワートレイン回転支持部(80)の回転中心軸(83)が、前記駆動回転軸(CE)の延長線上の近傍位置に配置され、前記ケース(40)において、前記ディファレンシャルギア(31)を収容するディファレンシャルケース部(42)と、前記エンジン側のケース本体部(41)との間に、前記パワートレイン(PT)への前記荷重の入力時に両者を切り離し可能な切り離し部(90)が設けられていることを特徴とするパワートレイン支持構造である。
図1〜図12に基づき、この発明の最良の実施の形態の実施例1のパワートレイン支持構造Aについて説明する。
この実施例1のパワートレイン支持構造Aは、図1に示すように、車両前面から過大な荷重Fの入力があった場合、パワートレインPTが、ディファレンシャルギア31側と切り離され、パワートレイン回転軸CEを中心として回動し、荷重Fを効率良く吸収するもので、以下、その構成を詳細に説明する。なお、各図において、矢印RRが車両後方を、矢印UPが車両上方を、矢印Lが車両左方向を示す。
パワートレインPTは、車体BDの前部に支持されている。この車体BDの前部では、サイドメンバSMが車幅方向の左右で、車両前後方向に沿って延在され、かつ、サイドメンバSMの車両前方の端部を連結して車幅方向に延在された図示を省略したラジエータサポートメンバに、ラジエータRDが支持されている。
パワートレインPTは、ラジエータRDの車両後方位置に配置されており、エンジン10と、このエンジン10の出力を変速してディファレンシャルギア31に伝達するトランスミッション20と、を備えている。なお、図1では、車両左側から視て、エンジン10とトランスミッション20とを重ねて記載されているが、本実施例1では、エンジン10はトランスミッション20の車両右側に配置されているものとする。また、エンジン10の車両右側の側面には、後述するクランクプーリ11の回転を、図示を省略した補機類に伝達する駆動機構12が設けられている。
本実施例1では、トランスミッション20として、いわゆるCVTと称される無段変速機が用いられており、図2に示すように、プライマリプーリ21およびセカンダリプーリ22を備えている。プライマリプーリ21は、エンジン10において車幅方向に延在された図示を省略したクランクシャフト(駆動回転軸)から回転を入力可能に、このクランクシャフトと同軸のパワートレイン回転軸CEを形成している。このプライマリプーリ21の回転は、セカンダリプーリ22からリダクションギア23を介して駆動伝達系30のディファレンシャルギア31に伝達される。なお、駆動伝達系30は、ディファレンシャルギア31の回転を、図外のドライブシャフトを介して前輪に伝達する。
図1に戻り、パワートレインPTを収容するケース40は、エンジン10およびトランスミッション20を収容するケース本体部41と、このケース本体部41の下部の車両後方側に一体に連続され、ディファレンシャルギア31を収容したディファレンシャルケース部42と、を備えている。
また、パワートレインPTのエンジン10には、エキゾーストマニホールド51や排気チューブ52などを備えた排気系部材50が接続されている。
上述したパワートレインPTは、車両後方に傾けられて車体BDに搭載されている。すなわち、図3に示すように、パワートレインPTは、車両上方側が車両下方側に比べて車両後方に配置されるように角度θで車両後方へ傾斜され、その最も車両前方の最前端部43が、パワートレイン回転軸CEよりも、寸法Hだけ車両下方に配置されている。なお、角度θは、30〜60°の範囲内であり、本実施例1では、40°程度の角度で傾斜されている。
パワートレインPTは、側部マウント部材60を含む複数のマウント部材を介して車体BDに弾性的に支持されている。
側部マウント部材60は、パワートレインPTの車両左右方向端部をサイドメンバSMの上部で弾性的に支持している。この側部マウント部材60は、図4に示すように、金属製の車体側ブラケット61と一対のパワートレイン側ブラケット62と、を備えている。
車体側ブラケット61は、円筒状に形成され、軸方向を車幅方向に向けて、サイドメンバSMに固定されている。また、車体側ブラケット61の内周には、ゴムやゴムを含む樹脂などの弾性材製のマウントインシュレータ63が設けられ、このマウントインシュレータ63の内周に、円筒状の内筒64が貫通されている。
パワートレイン側ブラケット62,62は、平板状に形成され、溝部62aに内筒64の先端部を収容し、車体側ブラケット61を車幅方向両端から挟持した状態で、ボルト71およびナット72により締結されている。
したがって、側部マウント部材60は、車体側ブラケット61とパワートレイン側ブラケット62とが、マウントインシュレータ63の弾性変形範囲内で車両前後方向へ相対移動可能となっており、パワートレインPTは車体BDに対して車両前後方向へ弾性的に支持される。
さらに、ボルト71には、車両前方からパワートレインPTに入力された荷重Fを受けて、側部マウント部材60におけるパワートレイン側と車体側との結合を解除する結合解除機構70が設けられている。
この結合解除機構70は、ボルト71を、3分割し、車両前後方向への相対移動で結合状態と結合解除状態とに変更可能とすることで構成されている。
すなわち、ボルト71は、中央部材71aと左側部材71bと右側部材71cとに分割されている。そして、左側部材71bと右側部材71cとには、略L字断面形状の係合凸部71d,71eが形成されている。一方、中央部材71aの両端部には、係合凸部71d,71eと車幅方向に係合可能な係合凹部71f,71gが形成されているとともに、この係合を解除する位置まで左側部材71bと右側部材71cとを、それぞれ車両後方へ変位するのを許容する解除用空間部71j,71kが形成されている。
さらに、中央部材71aと、左側部材71bおよび右側部材71cとの間には、軸方向に付勢するスプリング71m,71nが介在されている。
したがって、通常は、図4に示すように、ボルト71の左側部材71bと右側部材71cとが、中央部材71aと係合しており、パワートレインPTを弾性的に支持している。一方、パワートレインPTが、車両後方に締結荷重を超える荷重Fを受け、パワートレイン側ブラケット62,62と共に左側部材71bおよび右側部材71cが、内筒64で車両前後方向の移動を規制された中央部材71aに対して車両後方へ移動すると、係合凸部71d,71eと係合凹部71f,71gとの係合が外れる。これにより、スプリング71m,71nの付勢力で、左右両部材71b,71cが、図5に示すように、中央部材71aに対して車幅方向に移動し、パワートレイン側ブラケット62,62と車体側ブラケット61との結合が解除される。
パワートレインPTと車体BDとの間には、結合解除機構70による結合解除時に、パワートレインPTを、車両前後方向に回転可能に車体BDに支持するパワートレイン回転支持部80が、図1に示すように設けられている。
このパワートレイン回転支持部80は、車体BD側の支持ブラケット81および緩衝部材82と、パワートレインPT側の回転軸受(回転中心軸)83と、を備えている。
支持ブラケット81は、図6に示すように、サイドメンバSMの下面側などの車体BDに支持され、中心軸を車幅方向に向けた外筒部81aを備えている。緩衝部材82は、この外筒部81aの内周に溶着や接着などにより一体に設けられたゴムや樹脂などの弾性を有した素材により略円柱状に形成されており、軸心部には、車両斜め後上方に傾斜した傾斜長穴(傾斜ガイド部)82aが形成されている。なお、緩衝部材82は、パワートレインPTの振れを抑制するトルクロッドとして用いるのに最適な弾性特性に設定されている。
回転軸受83は、パワートレイン回転軸CEの延長線上の位置で、パワートレインPTから車幅方向に突出され、緩衝部材82の傾斜長穴82aに差し込まれている。この回転軸受83は、図7に示すように、パワートレインPTに支持ブラケット84を介して取り付けられている。
すなわち、支持ブラケット84は、脚部84aと支持部84bとを有して略ハット断面形状に形成されており、パワートレインPTから突出されたクランクプーリ11と緩衝することなく支持部84bを配置して、この支持部84bに、回転軸受83の基端部が結合されている。
図1に戻り、パワートレインPTにおいて、ケース本体部41とディファレンシャルケース部42には、両者を切り離し可能とする切り離し部90が設けられている。
この切り離し部90は、パワートレインPTが回転軸受83を中心に回動したときに、ケース本体部41がディファレンシャルケース部42から離反するように、車両側面視で車両前方から後上方へ向かう傾斜状に形成されている
この切り離し部90は、図8に示すように、ケース40に形成された脆弱部91と、この脆弱部91を切断する爆発を行うインフレータ部92と、を備えている。
脆弱部91は、ケース本体部41とディファレンシャルケース部42との間の切り離し部90に沿って、ケース40の板厚を薄くすることで形成されている。
インフレータ部92は、図2に示すように、切り離し部90に沿って、間隔を空けて複数箇所に設けられており、図8に示すように、脆弱部91との間に空隙93を空けて対面された支持板92aと、この支持板92aの内側に設置され火薬部92bと、を備えている。そして、火薬部92bは、図示を省略したエアバッグ装置を展開作動させるのに用いられる衝突センサ96が衝突を検出したときに爆発するようコントローラ95に接続されている。
次に、実施例1の作用を説明する。
車両が前面衝突し、車両前面から後方へ荷重Fが入力された場合、車体BDの前部が後退し、図10に示すように、ラジエータRDなどがパワートレインPTの最前端部43に衝突し、この最前端部43を車両後方に押す。
このようにパワートレインPTに対して荷重Fが入力された場合、この荷重が、側部マウント部材60におけるボルト71の締結荷重を上回ると、結合解除機構70により結合解除が成され、側部マウント部材60の車体側ブラケット61とパワートレイン側ブラケット62との結合が解除される。
したがって、パワートレインPTは、車体BDと相対移動可能な状態となる。
同時に、車体前部が変形するような衝突が発生した場合、衝突センサ96で衝突が検出され、パワートレインPTに設けられた切り離し部90において、複数個所に設けられたインフレータ部92の火薬部92bが爆発し、この部分の脆弱部91が、図9に示すように破壊され、脆弱部91の強度が低下される。
この状態で、パワートレインPTが荷重Fにより車両後方に押されると、パワートレインPTに結合された回転軸受83が傾斜長穴82aに差し込まれていることから、パワートレインPTは、傾斜長穴82aの延在方向である図11の矢印MPUで示す斜め後上方に移動する。よって、最前端部43と回転軸受83との車両上下方向の寸法が、HからHLに拡大する。このとき、切り離し部90では、脆弱部91の強度が低下していることから、ケース本体部41とディファレンシャルケース部42とが切り離されるとともに、両者の間隔も拡がる。
このように、ケース本体部41が、切り離し部90でディファレンシャルケース部42と切り離されることから、駆動伝達系30も、パワートレインPTから切り離され、パワートレインPTの斜め後上方への移動がスムーズに成される。しかも、切り離し部90が、車両後上方に傾斜されていることから、ケース本体部41は、ディファレンシャルケース部42に干渉することなく、車両斜め後上方へスムーズに移動する。
このパワートレインPTの斜め後ろ上方への移動は、回転軸受83が傾斜長穴82aの上端に達した時点で終了し、次に、パワートレインPTは、図12において矢印MRで示すように、回転軸受83を中心に、図において反時計回り方向に回動する。
このとき、上述のように、ケース本体部41がディファレンシャルケース部42と切り離されて、駆動伝達系30がパワートレインPTから切り離されており、かつ、切り離し部90が、車両後上方に傾斜されている。したがって、パワートレインPTが矢印MR方向に回動した際に、駆動伝達系30に阻害されることなく円滑に回動し、しかも、ケース本体部41とディファレンシャルケース部42とが干渉することなく、これによっても、円滑に回動する。加えて、パワートレインPTが、この反時計回り方向の回動を行う前に、車両斜め後上方へ変位していることから、回動時に、ケース本体部41がディファレンシャルケース部42に干渉することが無く、いっそう、円滑な回動がなされる。
以上説明したように、本実施例1のパワートレイン支持構造Aにあっては、以下に列挙する効果を奏する。
a)車両前面から荷重Fが入力されて、パワートレインPTがパワートレイン回転支持部80の回転軸受83を中心に回動する際に、ケース本体部41とディファレンシャルケース部42とが切り離し部90で切り離され、ドライブシャフトなどの駆動伝達系30による回動規制を抑えることが可能となる。
したがって、パワートレインPTの上部を車両前方に回動させる方向である矢印MR方向の回動が円滑に成され、パワートレインPTの車両後方において入力荷重を吸収するスペースを確実に得ることができるとともに、このスペースを拡大でき、衝撃吸収性能を向上させることができる。
b)パワートレイン回転支持部80の回転軸受83を、パワートレイン回転軸CEの延長線上に配置させたため、衝突時の荷重FでパワートレインPTが回動した際に、パワートレインPTをその重心位置を中心に、円滑に回動させることができる。よって、回転軸受83を、パワートレイン回転軸CEの延長線上以外の位置に設けた場合と比較して、パワートレインPTを円滑に回転させ、衝撃吸収性能を高めることができる。なお、この効果は、回転軸受83を、パワートレイン回転軸CEの延長線上の近傍に配置しても得ることは可能である。
加えて、この回転軸受83の位置は、特許文献1に記載された技術の回動中心と比較して、低い位置に配置されており、パワートレインPTの上部が車両前方へ移動する量を拡大でき、パワートレインPTを起立状態まで確実に回動させることが可能となり、高い衝撃吸収性能が得られる。
c)パワートレイン回転支持部80において、パワートレインPT側の回転軸受83が、車体側の緩衝部材82において車両斜め後上方へ延在された傾斜長穴82aに差し込まれており、パワートレインPTが車両前面からの荷重Fにより車両後方へ移動する際には、車両斜め後上方へ移動する。
したがって、パワートレインPTにおいて、荷重Fが入力される最前端部43と、回動中心となる回転軸受83との車両上下方向の間隔を拡げることができ、パワートレインPTが車両前方に回動するのに作用するモーメントを増大できる。
よって、上述のパワートレインPTの矢印MR方向の回動が、いっそう円滑に成され、衝撃吸収性能を向上させることができる。
d)切り離し部90を、車両側面視で車両前方から後上方へ向かう傾斜状に形成し、パワートレインPTが回動した際に、ケース本体部41とディファレンシャルケース部42とが緩衝することなく離反するよう形成した。このため、パワートレインPTが回動した際に、切り離し部90による切り離しが効率良く行われ、上述のエネルギ吸収性能をいっそう向上させることができる。 加えて、上述の傾斜長穴82aによるパワートレインPTの車両後斜め上方への移動も、円滑に成される。
e)パワートレイン回転支持部80は、ゴムなどの弾性部材で形成された緩衝部材82を備えているため、エンジン10の駆動のON,OFFにより、車体BDと相対移動するのを緩衝できる。したがって、パワートレイン回転支持部80は、既存のトルクロッドを兼用でき、別途、トルクロッドを設けるものと比較して、コスト的に有利である。加えて、トルクロッドを設けたものと比較して、サイドメンバSMによるエネルギ吸収量を拡大でき、エネルギ吸収性能をさらに向上可能となる。
f)切り離し部90は、板厚を薄くして剛性を低くした脆弱部91を備えているため、パワートレインPTへの荷重Fの入力により、ケース40を、切り離し部90で破断させることを安価に達成できる。
加えて、切り離し部90は、衝突検出により爆発して脆弱部91の破断を促進させるインフレータ部92を備えているため、脆弱部91のみにより破断させるのと比較して、非衝突時におけるケース40の剛性を確保することと、衝突時の破断を容易とすることの両立を図ることができる。
以上、図面を参照して、本発明の実施の形態および実施例1を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態および各実施例1に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、実施例1では、パワートレイン回転支持部の傾斜ガイド部として、傾斜長穴82aを示したが、傾斜ガイド部は長穴に限定されるものではなく、回転軸受83を斜め後上方へガイド可能な傾斜面を備えていればよい。
また、パワートレイン回転支持部は、実施例1では、緩衝部材82を備えたものを示したが、これに限定されず、パワートレインPTが、弾性的にマウントされた範囲内での移動を許容するスペースを介在させていれば、剛体で形成したものを用いてもよい。
また、実施例1では、切り離し部90を、車両側面視で車両前方から後上方へ向かう傾斜状に形成した例を示したが、これに限定されず、切り離し部は、ケース本体部とディファレンシャルギア部とを切り離すことができれば、駆動伝達系がパワートレインの回動を阻害するのを抑制できる。
また、実施例1では、切り離し部90が、脆弱部91とインフレータ部92とを備えたものを示したが、いずれか一方のみを備えたものであってもよい。
また、実施例1では、変速機として、いわゆるCVTを示したが、これに限定されず、トルクコンバータを用いた多段の自動変速機や、手動変速機、あるいはセミオートマチックトランスミッションと呼ばれる、手動変速機のクラッチを自動化したものなどを用いることができる。
本発明の最良の実施の形態である実施例1のパワートレイン支持構造Aの全体の構成を示す車両左側面から視た状態の構成説明図である。 実施例1のパワートレイン支持構造Aの要部を示す構成説明図である。 実施例1のパワートレイン支持構造AにおけるパワートレインPTの傾斜状態を示す構成説明である。 実施例1のパワートレイン支持構造Aにおける側部マウント部材60および結合解除機構70を示す断面図である。 実施例1のパワートレイン支持構造Aの結合解除機構70の動作を説明する断面図である。 実施例1のパワートレイン支持構造Aのパワートレイン回転支持部80を示す車両側方から視た状態の側面図である。 実施例1のパワートレイン支持構造Aのパワートレイン回転支持部80を示す車両前後方向から視た状態の断面図である。 実施例1のパワートレイン支持構造Aの切り離し部90を示す断面図である。 実施例1のパワートレイン支持構造Aの切り離し部90の動作を説明する断面図である。 実施例1のパワートレイン支持構造Aの車両前面衝突時の動作説明図であり、荷重Fの入力初期を示している。 実施例1のパワートレイン支持構造Aの車両前面衝突時の動作説明図であり、パワートレインPTが傾斜長穴82aに沿う方向へ移動する状態を示している。 実施例1のパワートレイン支持構造Aの車両前面衝突時の動作説明図であり、パワートレインPTが車両前方へ回動する状態を示している。
符号の説明
10 エンジン
20 トランスミッション
30 駆動伝達系
31 ディファレンシャルギア
40 ケース
41 ケース本体部
42 ディファレンシャルケース部
43 最前端部
60 側部マウント部材(マウント装置)
70 結合解除機構
80 パワートレイン回転支持部
82a 傾斜長穴(傾斜ガイド部)
83 回転軸受(回転中心軸)
90 切り離し部
91 脆弱部
92 インフレータ部
A パワートレイン支持構造
BD 車体
CE パワートレイン回転軸
PT パワートレイン

Claims (7)

  1. 車幅方向に駆動回転軸が延在されたエンジンから左右輪に駆動力を分配するディファレンシャルギアに至るパワートレインを収容するケースと、
    前記パワートレインの車両左右方向両端部を車体に支持する側部マウント部材と、
    車両前方から前記パワートレインに入力された荷重により、前記側部マウント部材における前記パワートレイン側と車体側との結合を解除する結合解除機構と、
    を備え、
    前記パワートレインは、その最前端部が、前記駆動回転軸よりも車両下方に配置されるよう、車両側面視で傾斜配置され、
    前記パワートレインと車体との間に、前記パワートレインを車両前後方向に回転可能に前記車体に支持するパワートレイン回転支持部が設けられ、
    このパワートレイン回転支持部の回転中心軸が、前記駆動回転軸の延長線上の近傍位置に配置され、
    前記ケースにおいて、前記ディファレンシャルギアを収容するディファレンシャルケース部と、前記エンジン側のケース本体部との間に、前記パワートレインへの前記荷重の入力時に両者を切り離し可能な切り離し部が設けられていることを特徴とするパワートレイン支持構造。
  2. 前記パワートレイン回転支持部の回転中心軸が、前記駆動回転軸の延長線上に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のパワートレイン支持構造。
  3. 前記パワートレイン回転支持部は、前記パワートレインへ車両前方から入力された荷重により前記パワートレインを車両斜め後方上方へ移動させる傾斜ガイド部を備えていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のパワートレイン支持構造。
  4. 前記切り離し部は、車両側面視で車両前方から後上方へ向かう傾斜状に形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のパワートレイン支持構造。
  5. 前記パワートレイン回転支持部は、前記パワートレインと車体との一方に設けられた回転軸受と、この回転軸受の周りに設けられ、前記駆動回転軸の軸直交方向への相対移動を緩衝する緩衝部材と、を備えていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のパワートレイン支持構造。
  6. 前記切り離し部は、前記ケースにおいて、この切り離し部以外の部分よりも剛性を低くした脆弱部を備えていることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のパワートレイン支持構造。
  7. 前記切り離し部が、爆発により前記ケースを破断させるインフレータ部を備えていることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のパワートレイン支持構造。
JP2008150411A 2008-06-09 2008-06-09 パワートレイン支持構造 Expired - Fee Related JP5136229B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008150411A JP5136229B2 (ja) 2008-06-09 2008-06-09 パワートレイン支持構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008150411A JP5136229B2 (ja) 2008-06-09 2008-06-09 パワートレイン支持構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009292421A JP2009292421A (ja) 2009-12-17
JP5136229B2 true JP5136229B2 (ja) 2013-02-06

Family

ID=41541020

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008150411A Expired - Fee Related JP5136229B2 (ja) 2008-06-09 2008-06-09 パワートレイン支持構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5136229B2 (ja)

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2527985Y2 (ja) * 1991-01-31 1997-03-05 日産自動車株式会社 自動車のパワープラント脱落装置
JP2689764B2 (ja) * 1991-06-10 1997-12-10 日産自動車株式会社 エンジン支持装置
JP2650167B2 (ja) * 1991-06-24 1997-09-03 日産自動車株式会社 自動車のパワープラント支持装置
JPH05338445A (ja) * 1992-06-10 1993-12-21 Nissan Motor Co Ltd 自動車のパワープラント支持装置
JPH09263142A (ja) * 1996-03-28 1997-10-07 Nissan Diesel Motor Co Ltd キャブオーバ型トラックのエンジンのマウント構造
JP3644395B2 (ja) * 2001-03-15 2005-04-27 日産自動車株式会社 自動車のパワーユニット配置構造
JP4023208B2 (ja) * 2002-05-10 2007-12-19 日産自動車株式会社 パワートレイン支持装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009292421A (ja) 2009-12-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6432541B2 (ja) ガスタンク搭載車両
JP6296552B2 (ja) ブラケット組み立て体
JP5488117B2 (ja) 自動車の駆動力伝達装置およびこれを備えた自動車の下部車体構造
JP4721404B2 (ja) 車両用パワーユニットのマウント構造
JP6243709B2 (ja) 車両用プロペラシャフト
AU2009230419B2 (en) Mounting structure of knee airbag device and electric power steering drive motor
EP2762343B1 (en) Exhaust pipe structure for hybrid car
JP2009520636A (ja) 衝撃を受けると旋回する後方ドライブトレインを備える自動車
KR101407145B1 (ko) 자동차용 시트의 슬라이딩 이동 장치 및 이에 사용되는 기어 박스
JP4914307B2 (ja) 車両用バンパ装置
JP5435235B2 (ja) 車両用パワートレインの支持装置
WO2012108067A1 (ja) 乗用車の燃料タンク損傷防止構造
JP5136229B2 (ja) パワートレイン支持構造
JP5369866B2 (ja) バッテリ搭載構造
JP7185183B2 (ja) タンク保護ユニット
JP4924732B2 (ja) スペアタイヤ設置構造
WO2011101952A1 (ja) プロペラシャフトの支持構造及び車両
KR101551959B1 (ko) 충돌성능 개선을 위한 리어 롤로드
JP4919175B2 (ja) 車両の排気管構造
JP4442404B2 (ja) プロペラシャフトの支持装置
JP2005193870A (ja) プロペラ軸支持装置
JP4630022B2 (ja) 車両の安全装置およびそれに用いられるプルダウンロッド
JP2009298217A (ja) パワーユニットのトルクロッド支持構造
JP4739852B2 (ja) リアディファレンシャル装置の支持構造
JP7275549B2 (ja) 車両用パワーユニットの支持構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110527

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121010

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121016

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121029

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151122

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees