JP5136063B2 - 数値制御装置 - Google Patents

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本発明は、クランプばねを備えて該クランプばねのばね力により工具ホルダを前記主軸にクランプするドローバーを備え、前記クランプばねのばね力を検知するようにした工作機械の数値制御装置に関する。
従来、工作機械の工具交換装置は、主軸に、軸方向に移動可能にドローバーを設けると共に、このドローバーをクランプ方向へ付勢するクランプばねを設け、該ドローバーを、前記クランプばねのばね力に抗して押し下げる操作部を設ける構成としたものがある。このものでは、該操作部によりドローバーを押し下げることにより、当該ドローバー下部のチャッキング部が拡開可能となり、チャッキングされていた工具ホルダが取り外される。そして、この押し下げ状態で交換すべき工具ホルダ上部を前記チャッキング部に挿入し、ドローバーをクランプばねのばね力(復元力)により上方へ移動付勢することにより、前記チャッキング部が工具ホルダ上部を挟持引き込むことにより、当該工具ホルダがチャッキング(クランプ)される。
この工具交換装置では、工具ホルダに対するクランプ力が低下すると、加工能力の低下や工具ホルダの落下が懸念される。このような観点から、クランプ力を測定する装置が供されている(例えば特許文献1)。このものでは、皿ばねからなるクランプばねのひずみ量を機械的に測定する構成としている。つまり、上記ひずみ量が大きいと、工具ホルダ上端がスイッチをオンさせる構成としている。
特開2003−39280号公報
しかし、上記特許文献1のものでは、クランプばねのひずみ量を測定するため、工具ホルダに対する挟持力(クランプ力)を正確に検出できるものではなく、挟持力判定の信頼性が低いという欠点があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、クランプ力を精度良く検出できて、常に工具ホルダを確実にクランプできるように保守点検できる数値制御装置を提供することにある。
請求項1の発明は、昇降可能な主軸ヘッドと、この主軸ヘッドに回転可能に設けられた主軸と、この主軸に設けられ、クランプばねを備えて該クランプばねのばね力により工具ホルダを前記主軸にクランプするドローバーとを備えた工作機械を制御する数値制御装置において、傾斜部及び平坦部を備えたアンクランプカムと、アンクランプローラとを有し、前記主軸ヘッドの上昇時に前記アンクランプの傾斜部及び平坦部が前記アンクランプローラと摺接して、前記ドローバーによるクランプ状態を前記クランプばねのばね力に抗して解除するアンクランプ操作部と、前記アンクランプ操作部を動作させる駆動手段と、前記主軸ヘッドを昇降させるアクチュエータであって前記駆動手段を兼用するZ軸モータと、前記Z軸モータに流れる駆動電流を検出することで前記クランプばねのばね力を検出する検出手段と、前記主軸ヘッドの上昇時において前記傾斜部が前記アンクランプローラに遭遇するときから前記平坦部まで移動するまでの間における前記駆動電流の最大値と、前記平坦部が前記アンクランプローラを移動するときの前記駆動電流の平均値とを取得し、前記最大値から前記平均値を差し引いた差分を求め、又、予め設定されたばね劣化判定用の基準値から前記平均値を差し引いた差分を求め、前者差分が後者差分より大きいか否かを比較する比較手段と、前記比較手段により前記前者差分が前記後者差分以下であると判断されたときにばね劣化の趣旨を報知する報知手段とを設け、前記アンクランプ操作部が動作される工具交換時においては、前記検出手段による検出動作を同時に行う場合と、検出動作は行わない場合とがあり、検出動作を行う時にのみ工具交換速度を遅くするようにしたことを特徴とする。
この請求項1の発明においては、クランプばねのばね力を検出するから、クランプ力を直接的に精度良く検出することができ、クランプ力を正常に判定でき、そしてこの判定結果を報知できて、常に工具ホルダを確実にクランプできるように保守点検できる。
前記アンクランプ操作部が動作される工具交換時においては、前記検出手段による検出動作を同時に行う場合と、検出動作は行わない場合とがあり、検出動作を行う時にのみ工具交換速度を遅くするようにした。
工具交換速度が遅くなるから、ばね力の検出精度がさらに向上する。
本発明によれば、クランプ力を構成簡単で且つ精度良く検出できる。
以下、本発明の一実施例につき図面を参照して説明する。図1ないし図3を参照して説明する。まず、図1は、本実施例に用いられる工作機械の概略構成を示す縦断側面図である。この図1に示すように、工作機械1は、基台(図示せず)に立設されたコラム2、コラム2の前面に水平に配設固定された箱形中空ケーシングからなるフレーム3、このフレーム3内に昇降可能に配設された主軸ヘッド4、前記フレーム3にマガジン支持台5を介して配設された回転割出し可能な工具マガジン6を備えて構成されている。
この構成の場合、前記コラム2にはガイドレール7が垂直に配設され、このガイドレール7に摺動こま8、8を介して主軸ヘッド4が上下(Z軸)方向に昇降自在に設けられている。そして、コラム2には、回転自在なボールねじ9がガイドレール7に沿って平行に設けられており、このボールねじ9は主軸ヘッド4の背面に固定されたナット10にねじ込み挿通されている。上記ボールねじ9は、コラム2の上部に配設されたZ軸モータ11により正逆回転駆動されるように構成されている。Z軸モータ11の駆動によりボールねじ9及びナット10を介して、主軸ヘッド4が上記ガイドレール7に沿って上下方向に移動される構成となっている。従って、このZ軸モータ11は、例えばサーボモータから構成され、主軸ヘッド4を移動させるアクチュエータに相当する。
主軸ヘッド4の内部には、図2にも示すように、主軸12が回転自在に垂直に配設されており、この主軸12は、主軸ヘッド4の上部に配設された主軸モータ13にカップリング12aを介して連結され、該主軸モータ13により回転駆動されるように構成されている。
前記主軸12は、中空に形成されていて、内部にドローバー14が軸方向に移動可能に挿入されている。このドローバー14はクランプばね15により上方向へ付勢されている。このドローバー14の先端部(下端部)には、複数の鋼球16aなどを備えてなるコレットチャック16が形成されている。このコレクトチャック16は、ドローバー14がクランプばね15のばね力に抗して下方向に移動されることにより、鋼球16aが主軸12の下部摺動孔12bから前記工具ホルダ装着孔12cの上部に連続する空間部12dに出て、工具ホルダ17のプルスタッド17aに対するチャッキングを解除する。
逆にドローバー14が、下方位置から上に移動されると、鋼球16aが空間部12dから、径小な下部摺動孔12bに入り、プルスタッド17aをチャッキングするようになっている。
前記ドローバー14は、図1に示すアンクランプ操作部18により押し下げられるようになっており、この押し下げ動作が解除されると前記クランプばね15のばね力により前述のチャッキングすなわちクランプを行うようになっている。
前記アンクランプ操作部18は、前記ドローバー14によるクランプ状態を前記クランプばね15のばね力に抗して解除するためのものであり、アンクランプピン19と、アンクランプレバー20と、アンクランプカム21と、アンクランプローラ22と、駆動手段としての前記Z軸モータ11とを有して構成されている。
前記アンクランプピン19は、前記主軸12の上部に、径方向に突出状態で固着されており、このアンクランプピン19の両端部は、前記主軸12の軸方向の長孔12e(これは対向状態に2つある)から外方へ突出している。
前記アンクランプレバー20は、ほぼL字状の部材であり、主軸ヘッド4に支軸23を介して揺動(回動)可能に配設されている。このアンクランプレバー20の一端部である短い方の端部20aの先端部は平面的に見て二股状に形成されており、該先端部下面が、前記アンクランプピン19と係合可能なように構成されている。アンクランプレバー20の他端部である長い方の端部20bの図1中の右側面には、例えば板カムから構成された前記アンクランプカム21が固定されている。このアンクランプレバー20は、ばね23aにより矢印A方向へ付勢されている。
このアンクランプカム21は、図4に示すように、カム面21Aとして、第1の傾斜部21aと、平坦部21bと、第2の傾斜部21cと第2の平坦部21dとを有する。
前記アンクランプローラ22は、前記Z軸モータ11のモータフレームに固定されており、前記アンクランプカム21のカム面21Aと相対的に摺接可能であり、この摺接によりアンクランプレバー20が反矢印A方向へ回動し、アンクランプピン19を下方へ押し下げる。このアンクランプピン19が押し下げられると、ドローバー14が軸方向(下方向)へ移動するから、前述したように、このコレクトチャック16が、工具ホルダ17のプルスタッド17aをチャッキングするようになっている。この工具ホルダ17には工具40が装着されている。
図5は、工作機械1における数値制御装置24の電気的構成を示している。制御装置25は、マイクロコンピュータを含んで構成されており、入出力インタフェース26と、CPU28と、ROM29と、RAM30と、軸制御回路31、32、33、34、35と、サーボアンプ11a、13a、36a、37a、微分器11d、13d、36d、37d及び電流検出器11e、13e、36e、37eを備えている。サーボアンプ11a、13a、36a、37aは、それぞれ、Z軸モータ11、主軸モータ13、X軸モータ36、Y軸モータ37に接続されている。軸制御回路35は、マガジンモータ38に接続されている。
前記X軸モータ36、Y軸モータ37は、図示しない加工テーブルをX軸方向、Y軸方向に移動させるためのものである。また、マガジンモータ38は、前記工具マガジン6を回転移動させるためのものである。なお、前記Z軸モータ11、主軸モータ13、X軸モータ36、Y軸モータ37は、それぞれエンコーダ11c、13c、36c、37cを備えている。
軸制御回路31〜34は、CPU28からの移動指令量を受けて、電流指令値(トルク指令値)をサーボアンプ11a、13a、36a、37aに出力する。サーボアンプ11a、13a、36a、37aは、この指令を受けてモータ11、13、36、37に駆動電流を出力する。軸制御回路31〜34は、エンコーダ11c、13c、36c、37cから位置フィードバック信号が入力されて、位置のフィードバック制御を行う。微分器11d、13d、36d、37dは、エンコーダ11c、13c、36c、37cから入力された位置フィードバック信号を微分して速度フィードバック信号に変換し、軸制御回路31〜34に速度フィードバック信号を出力する。
軸制御回路31〜34は、微分器11d、13d、36d、37dから速度フィードバック信号が入力されて、速度フィードバックの制御を行う。サーボアンプ11a、13a、36a、37aからモータ11、13、36、37に出力される駆動電流は、電流検出器11e、13e、36e、37eで検出される。電流検出器11e、13e、36e、37eで検出された駆動電流は、軸制御回路31〜34にフィードバックされる。
軸制御回路31〜34は、フィードバックされた駆動電流によって、電流(トルク)制御を行う。一般的に、モータに流れる駆動電流とモータにかかる負荷トルクは概略一致するので、この実施形態ではこのモータ11,13、36,37に流れる駆動電流を検出する電流検出器11e、13e、36e、37eによって、モータ11、13、36、37にかかる負荷トルクを検出することができる手段を構成する。軸制御回路35は、CPU28からの移動指令量を受けて、マガジンモータ38を駆動する。
制御装置25には、報知手段としての表示器39と、操作キー等を備えた操作入力部41が接続されている。
さらに、制御装置25は、前記クランプばね15のばね力を検出する検出手段、及びこの検出手段によって検出されたばね力を予め設定された基準値と比較する比較手段として機能するものであり、この場合、アンクランプ操作部18に作用するクランプばね15のばね力を、前記Z軸モータ11にかかる負荷により検出するようになっている。
前記Z軸モータ11に外部から負荷が発生すると、速度変化が生じる。この速度変化は、位置フィードバック信号、速度フィードバック信号によって検出される。軸制御回路31〜34は、検出された速度変化を回復させるために、駆動電流を制御する。従って、制御装置25は、フィードバック制御時にZ軸モータ11の負荷が大きくなるにつれてZ軸モータ11の駆動電流値も大きくするから、負荷に相関する駆動電流値でばね力を検出するものである。
具体的には、Z軸モータ11を所定方向へ回転駆動し、ボールねじ9を介して主軸ヘッド4を上昇させると図8に示すように、アンクランプカム21の第1の傾斜部21aがアンクランプローラ22に摺接する。さらに主軸ヘッドを上昇させると、アンクランプレバー20は支軸23を介して半時計回りに回転し、アンクランプレバー20の一端部である短い方の端部20aはアンクランプピン19と摺接し、クランプばね15を押し下げる。その際、アンクランプレバー20はクランプばね15から力Fc(クランプばね15の復元力)を受ける。この力Fcにより、アンクランプレバー20は支軸23を支点として、時計回りに付勢し、アンクランプローラ22を力Ffで押す。その反作用の力として、アンプランプローラ22はアンクランプレバー20を力Fbで押す。その力Fbの垂直分力Faが主軸ヘッド4を押し下げる力として作用し、Z軸モータ11の負荷が増大する。
また、アンクランプカム21の第1の平坦部21bにアンクランプローラ22が摺接したとき、アンクランプカム21は、アンクランプばね15によってアンクランプローラ22を力Fdで押していることになる。アンクランプカム21は、力Fdの反作用の力Feを受ける。この場合、アンクランプカム21は、アンクランプローラ22を水平方向にのみ押していることになる。従って、反作用の力Feの垂直分力は、0となる。
この検出手段の動作について図6ないし図9を参照して説明する。図6、図7は制御装置25の制御内容を示したフローチャートであり、この図6、図7において、ステップS1ではZ軸モータ11を所定方向へ回転駆動し、ボールねじ9を介して主軸ヘッド4を上昇させる。図9の左側縦軸は、駆動電流値を示し、右側縦軸は、主軸ヘッド4の高さ位置を示している。横軸は、主軸ヘッド4の上昇開始からの時間経過を示している。図9の下側のグラフは、Z軸モータ11の時間経過に伴う駆動電流値の変化を示し、上側のグラフは、主軸ヘッド4の時間経過に伴う位置の変化を示している。
Z軸モータ11の所定方向の回転に基づいて、主軸ヘッド4が、図8矢印U方向へ上昇し、アンクランプカム21も上昇する。
ステップS2では、アンクランプカム21の第1の傾斜部21aがアンクランプローラ22に遭遇する少し前の高さ位置(図9の第1の高さ位置Za)となった時点ta(主軸ヘッド4が上昇開始してからta秒経過した)から、アンクランプカム21の第2の平坦部21dにまで移行する高さ位置(図9の第2の高さ位置Zb)となった時点tb(主軸ヘッド4が上昇開始してからtb秒経過)までの間において、駆動電流の最大値Tmaxを記憶する。
次のステップS3では、前記第2の高さ位置Zbから、アンクランプカム21の第2の平坦部21dが図9の第3の高さ位置Zcとなるまでの間で駆動電流値の平均値Taを算出し、記憶する。
高さZb,Zcは、Z軸モータ11のエンコーダ11cによって検出できる。
なお、この図9において、駆動電流値の最初の山M1は、アンクランプローラ22がアンクランプカム21の第1の傾斜部21aと摺接する時に現れ、次の山M2は第2の傾斜部21cと摺接する時に現れる。
ステップS4では工具交換原点位置(図9の原点位置Zd)まで上昇完了させ、この後、図6のステップS5では、検出されたクランプばね15の劣化の有無を判断処理する。この判断処理を、サブルーチンとして示す図7を参照して説明する。ステップP1では、検出した駆動電流の最大値Tmaxと平均値Taとの差分(Tmax―Ta)を、予め設定された基準値Tb(ばね劣化判定用の基準値)と平均値Taとの差分(Tb−Ta)と比較する。そして、(Tmax―Ta)が(Tb−Ta)より大きいときには、クランプばね15のばね力は正常である(劣化していない)と判定し、図6のステップS6に戻る。(Tmax―Ta)が(Tb−Ta)以下であると、ステップP3に移行して、ばね力が低下(ばね劣化)していると判定し、表示器39に、ばね劣化の趣旨を表示(報知)する。この後、図6のステップS6に戻る。
このステップS6では、主軸ヘッド4を加工原点まで例えば早送りして下降させる。
上述したクランプばね15のばね力検出動作は、工具交換指令の発生により前記アンクランプ操作部18が動作される工具交換の毎回に行っても良いが、本実施例では、必要時期に応じて自動的に、あるいはユーザーによる適宜時期に実行されるようになっている。
すなわち、図10に示すように、工具交換指令が発生したときに、ステップQ1で、劣化判定フラグがオンになっているかを判定する。この劣化判定フラグは、工具交換回数が所定回数に達する都度自動的にオンするようにしても良いし、運転に先立ち、ユーザーが劣化判定フラグを入力してオン設定するようにしても良い。またはユーザーがパラメーターを入力して、そのパラメーターが示す回数ごとに劣化判定フラグをオンするようにしても良い。
このステップQ1で劣化判定フラグがオンであるときには、ステップQ2に移行して、工具交換速度を通常速度より低速度に設定し、ステップQ3で、工具交換とばね力検出動作を実行する。また劣化判定フラグがオフであるときには、ステップQ4に移行して、工具交換速度を通常速度に設定し、ステップQ5で工具交換を実行する。
このように、前記アンクランプ操作部18が動作される工具交換時においては、前記検出動作を同時に行う場合と、検出動作は行わない場合とがあり、本実施例においては、検出動作を行う時にのみ工具交換速度(つまり本実施例では、主軸ヘッド4の移動速度ひいてはZ軸モータ11の回転速度)を遅くするようにしている。
このような本実施例によれば、クランプばね15のばね力を検出するから、クランプ力を直接的に精度良く検出することができ、クランプ力を正常に判定でき、そしてこの判定結果を報知できて、常に工具ホルダ17を確実にクランプできるように保守点検できる。
また、本実施例によれば、ドローバー14によるクランプ状態を前記クランプばね15のばね力に抗して解除するためのアンクランプ操作部18を備え、このアンクランプ操作部18に作用する前記クランプばね15のばね力を検出するようにしたから、クランプばね15のばね力をアンクランプ操作部18を利用して検出できて、検出のための特別な機構などを設けずに済み、構成の簡素化に寄与できる。
また、本実施例によれば、前記アンクランプ操作部18を動作させる駆動手段にかかる負荷を前記クランプばね15のばね力として検出するようにしたから、クランプばね15のばね力を簡単に検出することが可能となる。
また、本実施例によれば、前記駆動手段を、前記主軸ヘッド4を移動させるアクチュエータであるZ軸モータ11で構成したたから、既存のアクチュエータを利用してクランプばねのばね力を検出できて、構成の簡素化に寄与できる。
また、本実施例においては、前記アンクランプ操作部18が動作される工具交換時においては、前記検出動作を同時に行う場合と、検出動作は行わない場合とがあるが、本実施例においては、検出動作を行う時にのみ工具交換速度(つまり本実施例では、主軸ヘッド4の移動速度ひいてはZ軸モータ11の回転速度)を遅くするようにしたから、通常の工具交換速度の場合とは違って、Z軸モータ11にかかる負荷を良好に検出でき、ばね力の検出精度がさらに向上する。
本発明は、上記した実施例に限定されず、次のように変更して実施しても良い。
前記実施例では、前記主軸ヘッド4を移動させるアクチュエータであるZ軸モータ11が、前記アンクランプ操作部18を動作させる駆動手段を兼用する構成としたが、前記主軸ヘッドを移動させるアクチュエータと、前記アンクランプ操作部を動作させる駆動手段とを別々に備え、前記検出手段を、前記駆動手段が前記アンクランプ操作部を動作させたときに当該駆動手段にかかる負荷により前記クランプばねのばね力を検出する構成としても良い。このようにすると、アンクランプ操作部を直接動作させる駆動手段にかかる負荷によりクランプばねのばね力を直接的に検出するから、アンクランプ操作部の駆動手段を利用してクランプばねのばね力を検出でき、構成の簡素化に寄与できると共に、検出精度も良くなる。
また、アンクランプ操作部18に作用するクランプばね15のばね力の検出手段として、モータのトルク、又は電流指令値(トルク指令値)を検出するようにしても良い。
また、クランプばねのばね力がZ軸モータ11に及ぼす力を外乱と見なし、クランプばね15のばね力の検出手段として外乱負荷トルクを推定した結果の電流値をばね力として検出しても良い。この外乱負荷トルクの推定方法を以下に説明する。
図11は外乱負荷トルクを求める概略ブロック図である。図11は加速度の比較によって外乱負荷トルクを推定する場合のブロック図を示しており、Z軸モータ11についてのみ示している。更に、図5の軸制御回路以降に相当するブロックのみを抜き出したものである。
エンコーダ11cからの出力を微分器11dは、微分して速度を微分器11eに出力する。微分器11eは、微分器11dが出力した速度を微分して加速度を演算ブロック11gへ出力する。
演算ブロック11fは、軸制御回路31から出力された電流指令値をパラメータα(モータのトルク定数KtをZ軸モータのイナーシャJで除した値)で積算して、演算ブロック11gに出力する。
演算ブロック11hは、演算ブロック11gにおいて演算された結果を前述したパラメータαで除算し、その結果を軸制御回路31に出力する。演算ブロック11hで演算された値が、外乱負荷トルクの推定値を電流値で表したものとなる。この電流値を駆動電流値の代わりに用いてばね力を検出する。
また、アンクランプ操作部18の適宜箇所(例えばアンクランプレバー20の端部20bとアンクランプカム21との接合部など)に歪センサなどを配設し、この歪センサによりクランプばね15のばね力を検出するようにしても良い。
また、アンクランプカム21のカム面21Aは、1つの傾斜部のみで形成しても良い。また、上記アンクランプカム21は、固定側(Z軸モータやコラム2側)に設け、アンクランプローラ22をアンクランプレバー20側に設ける構成としても良い。また、報知手段としては、ブザーや音声出力装置でも良い。
更に、本実施例では、アンクランプ操作部に作用するクランプばねのばね力を検出する検出手段として、アンクランプ操作部に作用する垂直分力をZ軸モータの駆動電流で検出するように構成しているが、アンクランプ操作部に作用する水平分力を他のモータの駆動電流で検出するように構成してもよい。
この場合、例えば、コラム2を図1の左右方向に移動可能に構成し、コラムを左右方向に移動させるモータ(図5に示すX軸モータ36、Y軸モータ37)を備え、前記水平分力をX軸モータ36またはY軸モータ37の駆動電流で検出することによってクランプばねのばね力を検出する。これは、前記水平分力によってコラム2が移動しようとするが、コラム2を現在の停止位置に維持させるために、制御装置がX軸モータ36またはY軸モータ37に駆動電流を出力するためである。このX軸モータ36またはY軸モータ37がコラム駆動手段に相当する。
本発明は、主軸ヘッド4が上昇するときに、駆動電流を検出しているが、主軸ヘッド4が下降するときに駆動電流(図9のM3部分など)を検出するようにしてもよい。
本発明は、最大駆動電流、基準値を駆動電流の平均値との差分を用いてクランプばね15の劣化を判断しているが、単に最大駆動電流と基準値との比較で判断してもよい。
また、本発明は、最大駆動電流の値を比較対象にしているが、例えば、主軸ヘッド4の上昇開始から所定時間経過後の、駆動電流の値を記憶するように構成し、その駆動電流の値と基準値と比較するようにしてもよい。このとき、基準値も最大駆動電流の値と比較するときよりも小さい値にしてもよい。更に、比較対象の駆動電流の値として、主軸ヘッド4が所定の位置に到達したときの値を記憶するように構成してもよい。
また、上記駆動電流値は工作機械個々に特有の値を示す(例えば図9のM1´、M2´)から、基準値などはそれに応じて設定すれば良い。
本発明の一実施例を示す工作機械の縦断側面図 工具ホルダ装着状態での主軸及びクランプばね部分の縦断側面図 工具ホルダがない状態での主軸及びクランプばね部分の縦断側面図 アンクランプカム及びアンクランプローラ部分の側面図 電気的構成を示すブロック図 制御内容を示すフローチャート ばね劣化判断処理のフローチャート ばね力作用の様子を示す図 駆動電流値の変化などを示す図 工具交換速度の低速度設定を説明するためのフローチャート 外乱負荷トルクを推定するブロック図
図面中、1は工作機械、4は主軸ヘッド、11はZ軸モータ(アクチュエータ、駆動手段)、12は主軸、13は主軸モータ、14はドローバー、15はクランプばね、16はコレットチャック、16aは鋼球、17は工具ホルダ、17aはプルスタッド、18はアンクランプ操作部、19はアンクランプピン、20はアンクランプレバー、21はアンクランプカム、22はアンクランプローラ、24は数値制御装置、25は制御装置(検出手段、比較手段)、31は軸制御回路、39は表示器(報知手段)を示す。

Claims (1)

  1. 昇降可能な主軸ヘッドと、この主軸ヘッドに回転可能に設けられた主軸と、この主軸に設けられ、クランプばねを備えて該クランプばねのばね力により工具ホルダを前記主軸にクランプするドローバーとを備えた工作機械を制御する数値制御装置において、
    傾斜部及び平坦部を備えたアンクランプカムと、アンクランプローラとを有し、前記主軸ヘッドの上昇時に前記アンクランプの傾斜部及び平坦部が前記アンクランプローラと摺接して、前記ドローバーによるクランプ状態を前記クランプばねのばね力に抗して解除するアンクランプ操作部と、
    前記アンクランプ操作部を動作させる駆動手段と、
    前記主軸ヘッドを昇降させるアクチュエータであって前記駆動手段を兼用するZ軸モータと、
    前記Z軸モータに流れる駆動電流を検出することで前記クランプばねのばね力を検出する検出手段と、
    前記主軸ヘッドの上昇時において前記傾斜部が前記アンクランプローラに遭遇するときから前記平坦部まで移動するまでの間における前記駆動電流の最大値と、前記平坦部が前記アンクランプローラを移動するときの前記駆動電流の平均値とを取得し、前記最大値から前記平均値を差し引いた差分を求め、又、予め設定されたばね劣化判定用の基準値から前記平均値を差し引いた差分を求め、前者差分が後者差分より大きいか否かを比較する比較手段と、
    前記比較手段により前記前者差分が前記後者差分以下であると判断されたときにばね劣化の趣旨を報知する報知手段とを設け、
    前記アンクランプ操作部が動作される工具交換時においては、前記検出手段による検出動作を同時に行う場合と、検出動作は行わない場合とがあり、検出動作を行う時にのみ工具交換速度を遅くするようにしたことを特徴とする数値制御装置。
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