JP5135944B2 - N,n−ジメチルシクロヘキシルアミンの製造法 - Google Patents

N,n−ジメチルシクロヘキシルアミンの製造法 Download PDF

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Description

本発明は、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミンの製造法に関する。
N,N−ジメチルシクロヘキシルアミンは、ポリウレタンフォーム製造用触媒、エポキシ硬化剤、レジスト剥離剤、鋼用腐食防止剤等として有用な化合物である。
従来、アニリンを原料とするN,N−ジメチルシクロヘキシルアミンの製造法としては、まず、アニリンを核水添しシクロヘキシルアミンとし(例えば、特許文献1、2参照)、次いで、得られたシクロヘキシルアミンを還元メチル化することによる製造法が一般的に知られている(例えば、特許文献3、4参照)。
しかしながら、中間体であるシクロヘキシルアミンを得るためには、高温高圧条件下でのアニリンの核水添が必要であり、高度な技術及び装置が必要となるため、より簡便な工業的製造法が求められている。
一方、パラジウム触媒により芳香族アミン化合物を穏和な条件で還元メチル化できることは知られている(例えば、非特許文献1参照)。また、N,N−ジメチルアニリンが穏和な条件でN,N−ジメチルシクロヘキシルアミンに核水添できることも知られている(例えば、特許文献5参照)。
この場合、N,N−ジメチルアニリンは、ホルムアルデヒド又はパラホルムアルデヒド等のホルムアルデヒド誘導体と還元触媒及び水素でアニリンを還元メチル化することにより調製されるが、得られる粗製N,N−ジメチルアニリンを単離精製することなく、すなわち、アニリンの還元メチル化反応液のまま連続して核水添反応を行った例は知られていない。例えば、特許文献5に記載の方法においても、実際の核水添反応には、単離精製されたN,N−ジメチルアニリンが用いられている。
粗製N,N−ジメチルアニリンから連続して核水添反応を行うことを困難にしている要因としては、粗製N,N−ジメチルアニリンには未反応のホルムアルデヒドが残存していることが考えられる。一般に、還元メチル化反応の際でも過剰のホルムアルデヒドは触媒の活性を低下させることが知られている(例えば、特許文献6、非特許文献1参照)。
特開平10−72377号公報 特開平10−101584号公報 特開昭60−130551号公報 特開昭62−10047号公報 ドイツ国特許第297399号明細書 特開昭52−71424号公報 A.P.Bonds,H.Greenfield,W.E.Pascoe(Ed)「Catalysis of Organic Reactions」Dekker,New York,1992,p.65
本発明は、上記の背景技術に鑑みてなされたものであり、その目的は、ホルムアルデヒドを含有する粗製N,N−ジメチルアニリンを単離精製することなく、連続して核水添反応することができる、経済的に有利な穏和な条件下でのN,N−ジメチルシクロヘキシルアミンの製造法を提供することである。
本発明者らは上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、ホルムアルデヒドを含有する粗製N,N−ジメチルアニリンを核水添反応するに際し、2級アミンを添加することにより、粗製N,N−ジメチルアニリンを単離精製することなく連続して、核水添反応を行うことができること見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下に示すとおりのN,N−ジメチルシクロヘキシルアミンの製造法である。
[1]ホルムアルデヒドを含有する粗製N,N−ジメチルアニリンを、2級アミン、還元触媒、及び水素の存在下で核水添反応するN,N−ジメチルシクロヘキシルアミンの製造法。
[2]ホルムアルデヒドを含有する粗製N,N−ジメチルアニリンが、ホルムアルデヒド誘導体とアニリンを還元触媒及び水素存在下で反応させて得られる反応液である上記[1]に記載のN,N−ジメチルシクロヘキシルアミンの製造法。
[3]2級アミンが、ピペラジン、N−エチルアミノピペラジン、ジエチルアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、及びペンタエチレンヘキサミンからなる群より選ばれる1種又は2種以上の2級アミンである上記[1]又は[2]に記載のN,N−ジメチルシクロヘキシルアミンの製造法。
[4]2級アミンの添加量が、粗製N,N−ジメチルアニリン中に含まれるホルムアルデヒドに対して、当量倍以上40倍当量以下である上記[1]乃至[3]のいずれかに記載のN,N−ジメチルシクロヘキシルアミンの製造法。
なお、本発明において用いる「還元メチル化(反応)」という用語は、カルボニル化合物とアンモニア又はアミンを縮合させ、生成するイミン又はイミニウムイオンを還元剤で還元してアミン類を得る方法を意味し(「第4版実験化学講座20 有機合成II」p.302〜303(日本化学会編、丸善、1992年)参照)、具体的には、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド等のホルムアルデヒド誘導体とアニリンを、還元触媒及び水素存在下で反応させ、還元的にアニリンのアミノ基をメチル化してN,N−ジメチルアニリンとする反応を指す。
本発明によれば、アニリンの還元メチル化反応で得られる、ホルムアルデヒドを含有する粗製N,N−ジメチルアニリンを核水添反応するに際し、2級アミンを添加することにより、粗製N,N−ジメチルアニリンを単離精製することなく連続して、核水添反応を行うことができる。
本発明の方法は、触媒活性の低下の問題もなく、経済的に有利な温和な条件下で実施できるため、工業上極めて有用である。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明は、ホルムアルデヒドを含有する粗製N,N−ジメチルアニリンを、2級アミン、還元触媒、及び水素の存在下で核水添反応することをその特徴とする。
本発明において、ホルムアルデヒドを含有する粗製N,N−ジメチルアニリンとしては、ホルムアルデヒド誘導体とアニリンを還元触媒及び水素存在下で反応させて得られる、アニリンの還元メチル化反応液を使用することができる。
本発明において用いられる2級アミンとしては、特に限定するものではないが、例えば、
(1)N、N−ジメチルアミン、N、N−ジエチルアミン、N、N−ジエタノールアミン、N、N−ジプロピルルアミン、N、N−ジブチルアミン、N、N−ジペンチルアミン、N、N−ジオクチルアミン、N、N−ジドデシルアミン、N−エチル−N−メチルアミン、N−メチル−N−プロピルアミン、N−ブチル−N−メチルアミン、N−メチル−N−ペンチルアミン、N−ヘキシル−N−メチルアミン、N−メチル−N−オクタデシルアミン、N−エチル−N−ブチルアミン、N−エチル−N−ヘキシルアミン、(N−ブチルアミノ)アセトニトリル等の直鎖状ジアルキルアミン類、
(2)N、N−ジイソプロピルアミン、N、N−ジイソブチルアミン、N、N−ジ−Sec−ブチルアミン、N−tert−ブチル−N−メチルアミン、2−(tert−ブチルアミノ)エタノール等の分岐状ジアルキルアミン類、
(3)N,N−ジシクロヘキシルアミン、N−メチル−N−シクロヘキシルアミン、N−エチル−N−シクロヘキシルアミン、N−tert−ブチル−N−シクロヘキシルアミン、N−プロピルシクロプロパンメチルアミン、ピロリジン、3−ピロリジノール、2−ピロリジンメタノール、(2−ピロリジニルメチル)ピロリジン、プロリンアミド、ピペリジン、2−メチルピペリジン、3−メチルピペリジン、4−メチルピペリジン、2,6−ジメチルピペリジン、2−エチルピペリジン、2,3−ジメチルピペリジン、3,5−ジメチルピペリジン、4−(1−ピロリジニル)ピペリジン、4−(アミノメチル)ピペリジン、モルホリン、テトラヒドロキノリン、ピペラジン、1−メチルピペラジン、2−メチルピペラジン、1−エチルピペラジン、2−メチルピペラジン、ヘキサメチレンイミン、ホモピペラジン、N−メチルホモピペラジン等の脂環式アミン類、
(4)N−プロピル−エチレンジアミン、N−プロピル−1,3−プロパンジアミン等のN−アルキルアミノ直鎖状ジアミン類、
(5)ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタメチレンヘキサミン、ヘキサミチレンヘプタミン、ヘプタメチレンオクタミン等のポリエチレンポリアミン類、2−(アミノメチル)ピロリジン、N−アミノエチルピペラジン等のN−アルキルアミノ脂環式ジアミン類、
(6)N−メチルフェニルエチルアミン、N−メチル−N−ホモベラトリアルアミン等の芳香族アルキルアミン類等が挙げられる。
これらの2級アミンは、単独で又は混合して使用しても良いが、これらのうち、工業的に入手可能で汎用に用いられる直鎖状ジアルキルアミン類、脂環式アミン類、及びポリエチレンポリアミン類が好ましく用いられる。具体的には、ピペラジン、N−エチルアミノピペラジン、ジエチルアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミンが、触媒活性が向上し収率が向上するため、特に好ましい。
本発明で用いられる2級アミンの添加量は、粗製N,N−ジメチルアニリン中に含まれるホルムアルデヒドの残存量に対して、当量倍以上が必要であるが、好ましくは2倍当量以上である。ただし、40倍当量よりも大過剰の2級アミンを添加しても特別の効果は認められず、経済的に無駄である。
本発明において、N,N−ジメチルアニリンの核水添反応は、アニリンの還元メチル化反応液に2級アミンを添加した混合液をそのまま用いて行うことができるため、反応に使用される溶媒としては、通常、還元メチル化反応の溶媒をそのまま用いることができる。このような溶媒としては、具体的には、メタノール、エタノール、1−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、1−ブタノール、2−ブタノール、tert−ブタノール等の脂肪族アルコール類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、N、N−ジメチルホルムアルデヒド、N、N−ジメチルアセトアルデヒド、ジメチルスルホキシド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等の非プロトン性極性溶媒等が使用できる。また、これらの溶媒は単独で又は混合して使用しても良い。これらのうち、脂肪族アルコール類が経済性及び操作性から反応溶媒として特に好ましい。
本発明において、核水添反応に用いられる還元触媒としては、例えば、ロジウム、ルテニウム、白金、パラジウム、ニッケル等の芳香族化合物の核水添用触媒が好適なものとして挙げられるが、還元メチル化反応にも使用でき経済的である活性炭担持のパラジウム触媒が特に好ましい。
還元触媒の使用量は、基質であるN,N−ジメチルアニリンの仕込量に対して0.5重量%以上が好ましく、更に好ましくは5重量%以上である。但し、触媒が10重量%を超えても特別の効果は認められず、経済的にも不利となる。
水素化反応温度は、60℃から180℃、好ましくは120℃から160℃の範囲である。また、反応圧力は、0.4MPa以上であり、好ましくは0.8MPa以上である。
本発明においては、粗製N,N−ジメチルアニリンに2級アミンを添加し、更に新たな還元触媒を追加することで特別な処理をすることなく続けて水素加圧条件で核水添反応を行うことができる。又は、2級アミンを添加した粗製N,N−ジメチルアニリンを新たな還元触媒を入れた容器へ移液することで特別の処理をすることなく続けて水素加圧条件で核水添反応を行うことができる。
以下に、本発明の詳細について実施例を用いて説明するが、それらは本発明を限定するものではない。なお、本実施例における生成物とその収率は、ガスクロマトグラフィーにて確認した。また、アニリンの還元メチル化反応液中に含まれるホルムアルデヒドの濃度は、ガスクロマトグラフ質量分析計−選択イオンモニター法(GCMS−SIM)での定量分析により測定した。
ガスクロマトグラフィー:(島津製作所製 GC−17A、測定条件 キャピラリーカラム(J&WScience社製 DB−5)、昇温、検出器FID)。
GCMS−SIM:(日本電子(株)製 GC−MSJMS−K9 測定条件 キャピラリーカラム(J&WScience社製 DB−5)、昇温)。
まず、反応原料であるN,N−ジメチルアニリンのアニリンからの還元メチル化反応の例を示す。
調製例1:
非特許文献1に記載の方法を参考に、アニリンから還元メチル化反応により粗製N,N−ジメチルアニリンを合成した。
200mLの攪拌機付きオートクレーブにアニリン5.0g(54mmol)、メタノール55.0g、及び活性炭にパラジウムが5wt%担持されたパラジウム触媒2.0g(デグサ社製、57%含水品)を仕込んだ。オートクレーブを密閉し、窒素置換及び水素置換後、水素圧を0.5MPaまで昇圧して、撹拌条件下で150℃まで昇温した。0.9MPa程度の水素加圧条件下、オートクレーブ内に37wt%ホルムアルデヒド水溶液8.7g(107mmol)を含むメタノール溶液108.7gを11時間かけてポンプで供給し、更に1時間加熱撹拌したところ、水素吸収がなくなったので反応を終了し、冷却、脱圧後、反応液を濾過してパラジウム触媒を除去した。
得られた反応液についてガスクロマトグラフィー分析を行った結果、N,N−ジメチルアニリンを収率66%、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミンを収率5%でそれぞれ得たことを確認した。また、反応液中のホルムアルデヒド濃度は、GCMS−SIM分析の結果、350ppmであることが判明した。
調製例2:
1000mLの攪拌機付きオートクレーブにアニリン130.0g(1.40mol)、メタノール226.2g、及び活性炭にパラジウムが5wt%担持されたパラジウム触媒13.0g(デグサ社製、57%含水品)を仕込んだ。参考例1と同様の条件下、オートクレーブ内に37wt%ホルムアルデヒド水溶液226.2g(2.79mol)を10時間かけてポンプで供給し、更に3時間加熱撹拌したところ、水素吸収がなくなったので反応を終了し、冷却、脱圧後、反応液を濾過してパラジウム触媒を除去した。
得られた反応液についてガスクロマトグラフィー分析を行った結果、N,N−ジメチルアニリンを収率85%、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミンを収率5%でそれぞれ得たことを確認した。また、反応液中のホルムアルデヒド濃度は、やはり350ppmであった。
次に、得られた粗製N,N−ジメチルアニリンを用いた核水添反応の例を示す。
実施例1:
200mLの攪拌器付きオートクレーブに、調製例1に記載の方法に準じて得られた反応液157.2g(N,N−ジメチルアニリン4.3g、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン0.3g、及びホルムアルデヒド55mgをそれぞれ含有する。)、活性炭にパラジウムが5wt%担持されたパラジウム触媒0.5g(デグサ社製、57%含水品)、及びピペラジン0.7g(ピペラジン添加量=N,N−ジメチルアニリンとN,N−ジメチルシクロヘキシルアミンとの合計量に対して20mol%、ホルムアルデヒドに対して9倍当量。)を仕込んだ。オートクレーブを密閉し、窒素置換及び水素置換後、水素圧を0.4MPaまで昇圧して、撹拌条件下で150℃まで昇温した。密閉状態で水素加圧条件下、3時間加熱撹拌して反応を終了したところ、水素吸収がなくなったので反応を終了し、冷却、脱圧後、反応液を濾過してパラジウム触媒を除去した。
得られた反応液についてガスクロマトグラフィー分析を行った結果、N,N−ジメチルアニリンは認められず、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミンを収率69%で得たことを確認した。反応条件及び結果をまとめて表1に示す。
Figure 0005135944
実施例2:
200mLの攪拌器付きオートクレーブに、調製例2に記載の方法に準じて得られた反応液80.0g(N,N−ジメチルアニリン11.0g、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン0.6g、及びホルムアルデヒド28mgをそれぞれ含有する。)、活性炭にパラジウムが5wt%担持されたパラジウム触媒1.0g(デグサ社製、57%含水品)、及びピペラジン1.6g(ピペラジン添加量=N,N−ジメチルアニリンとN,N−ジメチルシクロヘキシルアミンとの合計量に対して20mol%、ホルムアルデヒドに対して40倍当量。)を仕込んだ。オートクレーブを密閉し、窒素置換及び水素置換後、水素圧を0.4MPaまで昇圧して、撹拌条件下で150℃まで昇温した。密閉状態で水素加圧条件下、3時間加熱撹拌したところ、水素吸収がなくなったので反応を終了し、冷却、脱圧後、反応液を濾過してパラジウム触媒を除去した。
得られた反応液についてガスクロマトグラフィー分析を行った結果、N,N−ジメチルアニリンは認められず、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミンを収率71%で得たことを確認した。反応条件及び結果をまとめて表1に示す。
実施例3:
200mLの攪拌器付きオートクレーブに、実施例2と同様に、調製例2に記載の方法に準じて得られた反応液80.0g(N,N−ジメチルアニリン11.0g、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン0.6g、及びホルムアルデヒド28mgをそれぞれ含有する。)、活性炭にパラジウムが5wt%担持されたパラジウム触媒1.0g(デグサ社製、57%含水品)、及びピペラジン0.08g(ピペラジン添加量=N,N−ジメチルアニリンとN,N−ジメチルシクロヘキシルアミンとの合計量に対して1mol%、ホルムアルデヒドに対して2倍当量。)を仕込んだ。オートクレーブを密閉し、窒素置換及び水素置換後、水素圧を0.4MPaまで昇圧して、撹拌条件下で150℃まで昇温した。密閉状態で水素加圧条件下、3時間加熱撹拌したところ、水素吸収がなくなったので反応を終了し、冷却、脱圧後、反応液を濾過してパラジウム触媒を除去した。
得られた反応液についてガスクロマトグラフィー分析を行った結果、N,N−ジメチルアニリンは認められず、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミンを収率71%で得たことを確認した。反応条件及び結果をまとめて表1に示す。
実施例4:
200mLの攪拌器付きオートクレーブに、実施例2と同様に、調製例2に記載の方法に準じて得られた反応液80.0g(N,N−ジメチルアニリン11.0g、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン0.6g、及びホルムアルデヒド28mgをそれぞれ含有する。)、活性炭にパラジウムが5wt%担持されたパラジウム触媒1.0g(デグサ社製、57%含水品)、及びピペラジン0.04g(ピペラジン添加量=N,N−ジメチルアニリンとN,N−ジメチルシクロヘキシルアミンとの合計量に対して0.5mol%、ホルムアルデヒドに対して当量。)を仕込んだ。オートクレーブを密閉し、窒素置換及び水素置換後、水素圧を0.4MPaまで昇圧して、撹拌条件下で150℃まで昇温した。密閉状態で水素加圧条件下8時間加熱撹拌して反応を終了し、冷却、脱圧後、反応液を濾過してパラジウム触媒を除去した。
得られた反応液についてガスクロマトグラフィー分析を行った結果、N,N−ジメチルアニリンは35%に減少し、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミンを収率42%で得たことを確認した。反応条件及び結果をまとめて表1に示す。
実施例5:
200mLの攪拌器付きオートクレーブに、調製例2に記載の方法に準じて得られた反応液80.0g(N,N−ジメチルアニリン11.0g、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン0.6g、及びホルムアルデヒド28mgをそれぞれ含有する。)、活性炭にパラジウムが5wt%担持されたパラジウム触媒1.0g(デグサ社製、57%含水品)、及びピペラジン1.6g(ピペラジン添加量=N,N−ジメチルアニリンとN,N−ジメチルシクロヘキシルアミンとの合計量に対して20mol%、ホルムアルデヒドに対して40倍当量。)を仕込んだ。オートクレーブを密閉し、窒素置換及び水素置換後、水素圧を0.4MPaまで昇圧して、撹拌条件下で60℃まで昇温した。密閉状態で水素加圧条件下、8時間加熱撹拌して反応を終了し、冷却、脱圧後、反応液を濾過してパラジウム触媒を除去した。
得られた反応液についてガスクロマトグラフィー分析を行った結果、N,N−ジメチルアニリンは40%に減少し、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミンを収率52%で得たことを確認した。反応条件及び結果をまとめて表1に示す。
実施例6:
200mLの攪拌器付きオートクレーブに、調製例2に記載の方法に準じて得られた反応液80.0g(N,N−ジメチルアニリン11.0g、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン0.6gをそれぞれ含有する。)、活性炭にパラジウムが5wt%担持されたパラジウム触媒0.14g(デグサ社製、57%含水品)、及びピペラジン1.6g(ピペラジン添加量=N,N−ジメチルアニリンとN,N−ジメチルシクロヘキシルアミンとの合計量に対して20mol%)を仕込んだ。オートクレーブを密閉し、窒素置換及び水素置換後、水素圧を0.4MPaまで昇圧して、撹拌条件下で150℃まで昇温した。密閉状態で水素加圧条件下、8時間加熱撹拌して反応を終了し、冷却、脱圧後、反応液を濾過してパラジウム触媒を除去した。
得られた反応液についてガスクロマトグラフィー分析を行った結果、N,N−ジメチルアニリンは50%に減少し、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミンが収率27%で得られたことを確認した。反応条件及び結果をまとめて表1に示す。
実施例7:
200mLの攪拌器付きオートクレーブに、実施例2と同様に、調製例2に記載の方法に準じて得られた反応液80.0g(N,N−ジメチルアニリン11.0g、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン0.6g、及びホルムアルデヒド28mgをそれぞれ含有する。)、活性炭にパラジウムが5wt%担持されたパラジウム触媒1.0g(デグサ社製、57%含水品)、及びN−エチルアミノピペラジン2.5g(N−エチルアミノピペラジン添加量=N,N−ジメチルアニリンとN,N−ジメチルシクロヘキシルアミンとの合計量に対して20mol%、ホルムアルデヒドに対して40倍当量。)を仕込んだ。オートクレーブを密閉し、窒素置換及び水素置換後、水素圧を0.4MPaまで昇圧して、撹拌条件下で150℃まで昇温した。密閉状態で水素加圧条件下5時間加熱撹拌したところ、水素吸収がなくなったので反応を終了し、冷却、脱圧後、反応液を濾過してパラジウム触媒を除去した。
得られた反応液についてガスクロマトグラフィー分析を行った結果、N,N−ジメチルアニリンは認められず、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミンを収率54%で得たことを確認した。反応条件及び結果をまとめて表1に示す。
実施例8:
200mLの攪拌器付きオートクレーブに、実施例2と同様に、調製例2に記載の方法に準じて得られた反応液80.0g(N,N−ジメチルアニリン11.0g、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン0.6g、及びホルムアルデヒド28mgをそれぞれ含有する。)、活性炭にパラジウムが5wt%担持されたパラジウム触媒1.0g(デグサ社製、57%含水品)、及びトリエチレンテトラミン(東ソー製)2.7g(トリエチレンテトラミン添加量=N,N−ジメチルアニリンとN,N−ジメチルシクロヘキシルアミンとの合計量に対して20mol%、ホルムアルデヒドに対して40倍当量。)を仕込んだ。オートクレーブを密閉し、窒素置換及び水素置換後、水素圧を0.4MPaまで昇圧して、撹拌条件下で150℃まで昇温した。密閉状態で水素加圧条件下8時間加熱撹拌して反応を終了し、冷却、脱圧後、反応液を濾過してパラジウム触媒を除去した。
得られた反応液についてガスクロマトグラフィー分析を行った結果、N,N−ジメチルアニリンは10%に減少し、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミンを収率50%で得たことを確認した。反応条件及び結果をまとめて表1に示す。
実施例9:
200mLの攪拌器付きオートクレーブに、実施例2と同様に、調製例2に記載の方法に準じて得られた反応液80.0g(N,N−ジメチルアニリン11.0g、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン0.6g、及びホルムアルデヒド28mgをそれぞれ含有する。)、活性炭にパラジウムが5wt%担持されたパラジウム触媒1.0g(デグサ社製、57%含水品)、及びN,N−ジエチルアミン1.4g(N−エチルアミノピペラジン添加量=N,N−ジメチルアニリンとN,N−ジメチルシクロヘキシルアミンとの合計量に対して20mol%、ホルムアルデヒドに対して40倍当量。)を仕込んだ。オートクレーブを密閉し、窒素置換及び水素置換後、水素圧を0.4MPaまで昇圧して、撹拌条件下で150℃まで昇温した。密閉状態で水素加圧条件下8時間加熱撹拌して反応を終了し、冷却、脱圧後、反応液を濾過してパラジウム触媒を除去した。
得られた反応液についてガスクロマトグラフィー分析を行った結果、N,N−ジメチルアニリンは23%に減少し、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミンを収率48%で得たことを確認した。反応条件及び結果をまとめて表1に示す。
比較例1:
200mLの攪拌器付きオートクレーブに、実施例1と同様に、調製例1に記載の方法に準じて得られた反応液157.2g(N,N−ジメチルアニリン4.3g、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン0.3g、及びホルムアルデヒド55mgをそれぞれ含有する。)、及び活性炭にパラジウムが5wt%担持されたパラジウム触媒0.5g(デグサ社製、57%含水品)を仕込んだ。オートクレーブを密閉し、窒素置換及び水素置換後、水素圧を0.4MPaまで昇圧して、撹拌条件下で150℃まで昇温した。密閉状態で水素加圧条件下2時間加熱撹拌して反応したが、水素吸収は全く見られなかったため反応を終了し、冷却、脱圧後、反応液を濾過してパラジウム触媒を除去した。
得られた反応液についてガスクロマトグラフィー分析を行った結果、N,N−ジメチルアニリンは100%回収され、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン量の増加は認められなかった。反応条件及び結果をまとめて表1に示す。
比較例2
200mLの攪拌器付きオートクレーブに、実施例2と同様に、調製例2に記載の方法に準じて得られた反応液80.0g(N,N−ジメチルアニリン11.0g、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン0.6g、及びホルムアルデヒド28mgをそれぞれ含有する。)、活性炭にパラジウムが5wt%担持されたパラジウム触媒2.0g(デグサ社製、57%含水品)、及びエチレンジアミン1.14g(エチレンジアミン添加量=N,N−ジメチルアニリンとN,N−ジメチルシクロヘキシルアミンとの合計量に対して20mol%、ホルムアルデヒドに対して40倍当量。)を仕込んだ。オートクレーブを密閉し、窒素置換及び水素置換後、水素圧を0.4MPaまで昇圧して、撹拌条件下で150℃まで昇温した。密閉状態で水素加圧条件下8時間加熱撹拌して反応を終了し、冷却、脱圧後、反応液を濾過してパラジウム触媒を除去した。
得られた反応液についてガスクロマトグラフィー分析を行った結果、N,N−ジメチルアニリンは77%に減少したが、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミンを収率7%しか得られなかった。反応条件及び結果をまとめて表1に示す。

Claims (3)

  1. ホルムアルデヒドを含有する粗製N,N−ジメチルアニリンを、ピペラジン、N−エチルアミノピペラジン、N,N−ジエチルアミン、及びトリエチレンテトラミンからなる群より選ばれる1種又は2種以上の2級アミン、還元触媒、及び水素の存在下で核水添反応することを特徴とするN,N−ジメチルシクロヘキシルアミンの製造法。
  2. ホルムアルデヒドを含有する粗製N,N−ジメチルアニリンが、ホルムアルデヒド誘導体とアニリンを還元触媒及び水素存在下で反応させて得られる反応液であることを特徴とする請求項1に記載のN,N−ジメチルシクロヘキシルアミンの製造法。
  3. 2級アミンの添加量が、粗製N,N−ジメチルアニリン中に含まれるホルムアルデヒドに対して、当量倍以上40倍当量以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のN,N−ジメチルシクロヘキシルアミンの製造法。
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