JP2000256278A - N−アルキル置換芳香族アミノ化合物の製造方法 - Google Patents

N−アルキル置換芳香族アミノ化合物の製造方法

Info

Publication number
JP2000256278A
JP2000256278A JP11065726A JP6572699A JP2000256278A JP 2000256278 A JP2000256278 A JP 2000256278A JP 11065726 A JP11065726 A JP 11065726A JP 6572699 A JP6572699 A JP 6572699A JP 2000256278 A JP2000256278 A JP 2000256278A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
reaction
catalyst
aromatic amino
amino compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11065726A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Nishimura
雄 西村
Fuminori Takeda
文宣 武田
Masaru Wada
勝 和田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Chemicals Inc filed Critical Mitsui Chemicals Inc
Priority to JP11065726A priority Critical patent/JP2000256278A/ja
Publication of JP2000256278A publication Critical patent/JP2000256278A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/584Recycling of catalysts

Landscapes

  • Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】芳香族アミノ化合物の還元アルキル化反応によ
りN−アルキル芳香族アミノ化合物を製造する際に、貴
金属触媒を再使用することにより反応が極めて短時間、
且つ高収率で進行し、工業的にも有用な製造方法を提供
する 【解決手段】芳香族アミノ化合物または芳香族ニトロ化
合物に、溶媒中、貴金属触媒下、アルデヒド化合物及び
水素を反応させて、N−アルキル置換芳香族アミノ化合
物を製造する方法において、反応終了後濾過回収された
貴金属触媒をアルカリ水洗浄して再使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、染料、色素、顔料
などの中間体として有用なN−アルキル置換芳香族アミ
ノ化合物を製造する際に使用する貴金属触媒のリサイク
ル方法に関する。
【0002】
【従来の技術】芳香族ニトロ化合物及び芳香族アミノ化
合物とアルデヒド化合物を用い還元アルキル化反応によ
り、N−アルキル置換芳香族アミノ化合物を得る製造法
は数多く知られている。例えば、特開昭52−7142
4号公報では多量のパラジウム/カーボン触媒の存在
下、3−アミノ安息香酸のアルカリ性水溶液にホルマリ
ンを逐次的に供給し、還元アルキル化する方法が示され
ている。また特開昭57−81444号公報ではパラジ
ウム/カーボン触媒の存在下、エタノール溶媒中で3−
ニトロ安息香酸を水添したのち、ホルマリンを誘導期を
除き水素の吸収に対応して供給し還元アルキル化する方
法などが示されている。これらの方法は高収率で目的物
であるN−アルキル置換芳香族アミノ化合物を得られる
ものの高価な触媒を必要とすることから、工業的見地か
ら見た場合、触媒の再使用が可能でなければ経済的な製
造方法とは言えなかった。従来、アルデヒド化合物を用
いて還元アルキル化した場合、反応に使用した触媒はア
ルデヒド化合物由来の副生物若しくはそれ自身に被毒さ
れ、リサイクルを重ねるごとに触媒が失活し反応速度の
低下、副生物の増加などを引き起こし再使用することが
困難であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、芳香
族アミノ化合物の還元アルキル化反応によりN−アルキ
ル芳香族アミノ化合物を製造する際に、貴金属触媒を再
使用することにより反応が極めて短時間、且つ高収率で
進行し、工業的にも有用な製造方法を提供することであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記した課
題を解決するために鋭意検討した結果、回収した貴金属
触媒をアルカリ水で処理し再使用することにより、短時
間、高収率でN−アルキル置換芳香族アミノ化合物が得
られることを見出し、本発明を完成するに到った。
【0005】即ち、本発明は以下のものである。 (1)芳香族アミノ化合物または芳香族ニトロ化合物
に、溶媒中、貴金属触媒下、アルデヒド化合物及び水素
を反応させて、N−アルキル置換芳香族アミノ化合物を
製造する方法において、反応終了後濾過回収された貴金
属触媒をアルカリ水洗浄して再使用することを特徴とす
る製造方法、(2)芳香族アミノ化合物または芳香族ニ
トロ化合物とアルデヒド化合物を一括で反応させること
を特徴とする(1)の製造方法、(3)芳香族アミノ化
合物に、溶媒中、貴金属触媒下、パラホルムアルデヒド
及び水素を反応させることを特徴とする(1)の製造方
法、(4)芳香族ニトロ化合物にパラホルムアルデヒド
を加え、溶媒中、貴金属触媒下、水素と反応させること
により還元反応、次いで還元アルキル化反応を行なうこ
とを特徴とする(1)の製造方法、(5)溶媒中、貴金
属触媒下、水素供給下、芳香族アミノ化合物及び/また
は芳香族ニトロ化合物及びアルデヒド化合物を逐次的に
供給しながら反応することを特徴とする(1)の製造方
法、(6)アルカリ水がNaOH水溶液である(1)〜
(5)の製造方法、(7)貴金属触媒がパラジウム/カ
ーボン担持触媒である(1)〜(6)の製造方法、
(8)N−アルキル置換芳香族化合物が3−ジメチルア
ミノ安息香酸である(1)〜(7)の製造方法、(9)
溶媒がメタノールである(1)〜(8)の製造方法であ
る。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に、具体的に本発明の製造方
法を説明する。本発明において実施される反応の形態と
しては、例えば溶媒中に芳香族アミノ化合物、貴金属触
媒、アルデヒド化合物を装入し、水素供給下、好ましく
は水素加圧下で反応した後、反応マスを濾過し触媒を回
収し、この回収触媒をアルカリ水にてリスラリーし、再
濾過後反応系へリサイクルする方法などが挙げられる。
【0007】本発明で使用される原料は直接的には芳香
族アミノ化合物であるが、実際には芳香族ニトロ化合物
を貴金属触媒下還元を行ない、引き続き本発明を実施す
ることも可能なことから、芳香族ニトロ化合物も本発明
を実施する場合の原料とすることができる。本発明にお
ける芳香族アミノ化合物は、置換基として、カルボキシ
ル基、スルホン酸基、水酸基、アルキル基、アルコキシ
基、ハロゲン原子等の反応に不活性な置換基を有してい
ても良い。この様な化合物としては、例えば2−アミノ
安息香酸、3−アミノ安息香酸、4−アミノ安息香酸、
N−メチル−2−アミノ安息香酸、2−アミノベンゼン
スルホン酸、3−アミノベンゼンスルホン酸、4−アミ
ノベンゼンスルホン酸、2−アミノフェノール、3−ア
ミノフェノール、4−アミノフェノール、2−アミノレ
ゾルシン、3−アミノレゾルシン、4−アミノレゾルシ
ン、o−トルイジン、m−トルイジン、p−トルイジ
ン、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミ
ン、p−フェニレンジアミン、4,6−ジクロロ−2−
アミノフェノール、2−クロロ−4−アミノ安息香酸、
3−アミノ−1−ナフトール等が挙げられるがこれらに
限定されるものではない。好ましくは3−アミノ安息香
酸である。本発明における芳香族ニトロ化合物は、前記
芳香族アミノ化合物の前駆体に相当する化合物である。
【0008】反応に使用される溶媒としては、水溶媒、
メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等の
アルコール系溶媒、及び1,3−ジメチル−2−イミダ
ゾリジノン、N,N−ジメチルホルムアミドなどの極性
溶媒、及びこれらの溶媒を混合した溶媒などを用いるこ
とができる。その中でも使用する原料に対して高い溶解
度を有し、さらに溶媒回収の容易さなどから考慮すると
メタノールが好ましい。溶媒の使用量は使用する原料で
ある芳香族アミノ化合物もしくは芳香族ニトロ化合物に
対して2〜10倍重量、好ましくは4〜8倍重量であ
る。この範囲内では良好に反応は進行する。
【0009】本発明におけるN−アルキル置換芳香族ア
ミノ化合物とは、原料の芳香族アミノ化合物に相当する
化合物であり、好ましくは3−ジメチルアミノ安息香酸
である。
【0010】本発明におけるN−アルキル置換芳香族ア
ミノ化合物の製造方法としては、例えば、溶媒中、貴金
属触媒下、水素供給下、好ましくは水素加圧下、20〜
70℃の温度で芳香族アミノ化合物もしくは芳香族ニト
ロ化合物とアルデヒド化合物を一括で仕込み反応させる
方法、芳香族アミノ化合物に、溶媒中、貴金属触媒存在
下、60〜110℃の温度でパラホルムアルデヒド及び
水素を反応させる方法、芳香族ニトロ化合物にパラホル
ムアルデヒドを加え、溶媒中、貴金属触媒下、0〜60
℃の温度で水素と反応させることにより還元反応、次い
で60〜110℃の温度で還元アルキル化を行なう方
法、さらには溶媒中、貴金属触媒下、水素供給下、好ま
しくは水素加圧下に芳香族アミノ化合物及び/または芳
香族ニトロ化合物及びアルデヒド化合物を20〜70℃
の温度範囲で逐次的に供給しながら反応する方法などが
挙げられる。ここで逐次的とは、反応進行中、芳香族ア
ミノ化合物及び/または芳香族ニトロ化合物及びアルデ
ヒド化合物を連続的または間欠的に反応系内に供給する
ことを意味する。通常は反応の大部分にわたり一定速度
で供給するか、または一定時間毎に一定量ずつ供給す
る。
【0011】本発明に使用されるアルデヒド化合物とし
ては、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド等の脂肪族
アルデヒド、ベンズアルデヒド等の芳香族アルデヒド等
が挙げられる。また反応に使用される場合の形態として
は、水或いは有機溶媒中に溶解したものが挙げられ、ホ
ルムアルデヒドの場合、37%ホルムアルデヒド水溶液
(ホルマリン)、ホルムアルデヒドメタノール溶液(メ
チルホルムセル)などとして用いられる。本発明に使用
されるパラホルムアルデヒドはn=8〜100のホルム
アルデヒドの重合体であって、ポリオキシメチレングリ
コールの混合物である。使用するパラホルムアルデヒド
の純度としては特に規定はされないが、60%以上が好
ましく、より好ましくは80%以上であれば良好に反応
は進行する。パラホルムアルデヒドの形状は、粒状でも
微粉でも良く、本発明においては特に限定されない。ア
ルデヒド化合物及びパラホルムアルデヒドの使用量は原
料のアミノ基、もしくはニトロ基に対して2倍モル以上
あれば良く、好ましくは2倍モル〜2.2倍モルで十分
である。
【0012】本発明は水素供給下、常圧でも行なえる
が、水素加圧下で行なうのが有利であり、通常、常圧〜
10kg/cm2(常圧〜0.98MPa)、好ましく
は2〜5kg/cm2(0.19〜0.49MPa)の
範囲で行なうことが好ましい。
【0013】反応に使用される貴金属触媒としては、ラ
ネーニッケル、酸化白金、銅−クロム酸化物、ニッケ
ル、白金、パラジウム等の金属を担体に担持させた触媒
など、通常の水添反応に使用される任意のものが使用で
きるが、その中でもパラジウム/カーボン担持触媒が好
ましい。反応に使用される貴金属触媒の使用量として
は、使用する原料に対し金属原子として0.005〜
0.5wt%、好ましくは0.025〜0.1wt%で
ある。この範囲内では良好な触媒作用が得られる。
【0014】本発明におけるアルカリ水処理では、反応
終了後濾過した回収触媒をそのままアルカリ水洗浄して
もよいが、反応液と濾別した触媒をアルカリ水にてリス
ラリーを行ない、濾過後再び反応に使用する方が効果的
である。本発明に使用されるアルカリ水溶液とは、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸
カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなど
の希薄水溶液が挙げられるが、その中でも水酸化ナトリ
ウム水溶液が好ましい。使用するアルカリ水中に含まれ
るアルカリの量としては、処理を行なう貴金属触媒に対
して0.1〜10wt%、好ましくは0.5〜5wt%
である。0.1wt%より少ない場合は回収触媒の活性
が向上しないという不都合が生じる。10wt%より多
い場合は処理後回収触媒中に残存するアルカリを水洗浄
して洗い流す際、多大な水を必要とするため排水量が増
大し経済的に不利である。本発明に使用されるアルカリ
水の量は、特に限定はされないが好適には回収触媒の重
量の10倍以上あれば何ら差し支えない。少ない場合
は、回収触媒の活性が向上せず、多い場合は、装置、排
水量増大など経済的に不利であり、好ましくは回収され
た触媒重量の50〜200倍あれば十分であり、さらに
好ましくは80〜120倍である。
【0015】本発明で実施されるアルカリ水処理の温度
は、20℃以上なら特に限定はされない。それ以下であ
れば、回収触媒の活性が向上しにくく、好ましくは20
〜90℃、さらに好ましくは40〜70℃である。本発
明におけるアルカリ水処理の時間は特に限定されない
が、数分以上あれば十分であり、又アルカリ水処理の回
数も特に限定されないが、1回以上行なえば十分であ
り、上述のアルカリ水量を数回に分けて行なっても何ら
差し支えない。
【0016】本発明は理論量の水素が吸収された時点を
反応終了点とする。反応終了マスからの目的生成物の取
り出しは、まず触媒を沈降分離や濾過等の手段で反応液
から分離する。分離した反応液は生成物が常温で液体の
場合は蒸留等の方法取り出すことができ、目的生成物が
常温で固体の場合は、反応液をそのまま冷却し再結晶す
るか、或いは溶媒を濃縮乾固させるなどして生成物の結
晶を得ることができる。
【0017】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。 (実施例1)0.5lのオートクレーブに3−アミノ安
息香酸20.7gと5%Pd/C(エヌ・イー・ケムキ
ャット社製/50%wet品)0.5g、37%ホルム
アルデヒド水溶液(ホルマリン)24.4gをメタノー
ル100.4gとともに仕込み、窒素置換終了後、水素
で置換したのち圧力を5kg/cm2(0.49MP
a)まで昇圧した。室温で攪拌を開始したところ、同時
に水素吸収及び発熱が見られ、反応温度を50℃に保ち
ながら水素吸収が停止するまで反応を行なった。この時
反応に要した時間は60分であった。反応液を濾過して
触媒を分離し、得られた反応液を液体クロマトグラフィ
ーで定量分析したところ、3−ジメチルアミノ安息香酸
の生成量は23.7g(収率95.5%)、3−モノメ
チルアミノ安息香酸0.8g(収率3.6%)であっ
た。分離した回収触媒を50mlのビーカーに移し2%
NaOH水40gを加え、50〜60℃の温度で30分
間攪拌した。再び濾過しアルカリ水処理された触媒(水
を含む)0.6gを得た。
【0018】(実施例2〜6)以下、実施例1で得られ
た回収触媒を用い、リサイクル時には毎回実施例1と同
様のアルカリ水処理を行ない、5回リサイクルした。結
果を表1に示す。
【0019】
【表1】
【0020】(実施例7)0.5lのオートクレーブに
3−アミノ安息香酸20.7gと5%Pd/C(エヌ・
イー・ケムキャット社製/50%wet品)0.5g、
純度94%のパラホルムアルデヒド(水分6%含有)
9.6gをメタノール100.4gとともに仕込み、窒
素置換終了後、水素で置換したのち圧力を5kg/cm
2(0.49MPa)まで昇圧した。室温で攪拌を開始
し、そのまま100℃に昇温して水素の吸収が停止する
まで反応を行なった。この時反応に要した時間は60分
で、原料に対して2倍モルの水素を吸収していた。反応
液を濾過して触媒を分離し、得られた反応液を液体クロ
マトグラフィ−で定量分析したところ、3−ジメチルア
ミノ安息香酸の生成量は24.0g(収率97.0
%)、3−モノメチルアミノ安息香酸は検出されなかっ
た。分離した回収触媒を50mlのビーカーに移し2%
KOH水40gを加え、50〜60℃の温度で30分間
攪拌した。再び濾過しアルカリ水処理された触媒(水を
含む)0.5gを得た。
【0021】(実施例8〜12)以下、実施例7で得ら
れた回収触媒を用い、リサイクル時には毎回実施例7と
同様のアルカリ水処理を行ない、5回リサイクル使用し
た。結果を表2に示す。
【0022】
【表2】
【0023】(実施例13)0.5lのオートクレーブ
に3−ニトロ安息香酸25.1gと5%Pd/C(エヌ
・イー・ケムキャット社製/50%wet品)0.5
g、純度94%のパラホルムアルデヒド(水分6%含
有)9.6gをメタノール100.4gとともに仕込
み、窒素置換終了後、水素で置換したのち圧力を5kg
/cm2(0.49MPa)まで昇圧した。室温で攪拌
を開始したところ、同時に水素吸収及び発熱が見られ、
原料に対して3倍モルの水素を吸収したところで水素の
吸収が止まった。この間反応温度は最高48℃まで上が
ったところで低下しはじめた。この時反応開始から15
分が経過していた(還元反応)。その後、温度を100
℃に昇温すると再び水素吸収が始まり、35分で原料に
対して2倍モルの水素を吸収し、水素吸収が停止したた
め反応を終了した(還元アルキル化反応)。反応液を濾
過して触媒を分離し、得られた反応液を液体クロマトグ
ラフィ−で定量分析したところ、3−ジメチルアミノ安
息香酸の生成量は24.2g(収率97.5%)、3−
モノメチルアミノ安息香酸は検出されなかった。分離し
た回収触媒を100mlのビーカーに移し2%NaOH
水60gを加え、50〜60℃の温度で20分間攪拌し
た。再び濾過しアルカリ水処理された触媒(水を含む)
0.5gを得た。
【0024】(実施例14〜18)以下、実施例13で
得られた回収触媒を用い、リサイクル時には毎回実施例
13と同様のアルカリ水処理を行ない、5回リサイクル
使用した。結果を表3に示す。
【0025】
【表3】
【0026】(実施例19)0.5lのオートクレーブ
に5%Pd/C(エヌ・イー・ケムキャット社製/50
%wet品)0.7g、メタノール66.8gを装入
し、窒素置換終了後、水素で置換して50℃に昇温し、
水素圧を5kg/cm2(0.49MPa)まで昇圧し
た。そこにあらかじめ用意していた3−アミノ安息香酸
27.4gをメタノール133.6gに溶かした溶液と
25.8%ホルムアルデヒドメタノール溶液46.5g
とメタノール33.4gの混合溶液を反応温度を50℃
に保ちながら90分かけて一定速度で供給し、供給終了
後水素吸収が停止したところで反応を終了した。この時
全反応に要した時間は120分であり、原料に対して2
倍モルの水素を吸収していた。反応液を濾過して触媒を
分離し、得られた反応液を液体クロマトグラフィーで定
量分析したところ、3−ジメチルアミノ安息香酸の生成
量は32.6g(収率98.8%)、3−モノメチルア
ミノ安息香酸の生成量は0.3g(収率1.0%)であ
った。分離した回収触媒を100mlのビーカーに移し
2%NaOH水60gを加え、50〜60℃の温度で2
0分間攪拌した。再び濾過しアルカリ水処理された触媒
(水を含む)0.7gを得た。
【0027】(実施例20〜24)以下、実施例13で
得られた回収触媒を用い、リサイクル時には毎回実施例
13と同様のアルカリ水処理を行ない、5回リサイクル
使用した。結果を表3に示す。
【0028】
【表4】
【0029】(比較例1)実施例1と全く同量の原料、
及び触媒を仕込み実施例1と同様に反応を行なった。反
応に要した時間は60分であった。触媒を濾別した反応
液を液体クロマトグラフィーで定量分析したところ、3
−ジメチルアミノ安息香酸の生成量は23.6g(収率
95.3%)、3−モノメチルアミノ安息香酸0.50
g(収率2.2%)であった。引き続き反応液を濾過し
触媒を分離し、回収された触媒を50mlのビーカーに
移し、水40mlを加え、20〜25℃で約1時間攪拌
した。再び濾過し洗浄された触媒(水を含む)0.5g
を得た。
【0030】(比較例2〜5)以下、比較例1で得られ
た回収触媒を用い、リサイクル時には毎回比較例1と同
様の水洗処理を行ない、4回リサイクル使用した。尚、
リサイクル3回目までは新触媒の追加は行なわず、4回
目では実施例1で用いた新触媒を0.1g追加し反応を
行なった。結果を表5に示す。
【0031】
【表5】
【0032】(比較例6)実施例7と全く同量の原料、
及び触媒を仕込み実施例7と同様に反応を行なった。反
応に要した時間は60分であった。触媒を濾別した反応
液を液体クロマトグラフィーで定量分析したところ、3
−ジメチルアミノ安息香酸の生成量は24.1g(収率
97.2%)、3−モノメチルアミノ安息香酸は検出さ
れなかった。引き続き反応液を濾過し触媒を分離し、回
収された触媒を50mlのビーカーに移し、温水40m
lを加え、60〜70℃で約1時間攪拌した。再び濾過
し洗浄された触媒(水を含む)0.5gを得た。
【0033】(比較例7〜10)以下、比較例6で得ら
れた回収触媒を用い、リサイクル時には毎回比較例6と
同様の湯洗処理を行ない、4回リサイクル使用した。
尚、リサイクル3回目までは新触媒の追加は行なわず、
4回目では実施例7で用いた新触媒を0.1g追加し反
応を行なった。結果を表6に示す。
【0034】
【表6】
【0035】(比較例11)実施例13と全く同量の原
料、及び触媒を仕込み実施例13と同様に反応を行なっ
た。還元反応に要した時間は16分、還元アルキル化に
要した時間は35分であった。触媒を濾別した反応液を
液体クロマトグラフィーで定量分析したところ、3−ジ
メチルアミノ安息香酸の生成量は24.1g(収率9
7.3%)、3−モノメチルアミノ安息香酸は検出され
なかった。引き続き反応液を濾過し触媒を分離し、回収
された触媒を50mlのビーカーに移し、メタノール4
0mlを加え、50〜60℃で約1時間攪拌した。再び
濾過し水で洗浄したのち、洗浄された触媒(水を含む)
0.6gを得た。
【0036】(比較例12〜15)以下、比較例11で
得られた回収触媒を用い、リサイクル時には毎回比較例
11と同様のメタノール処理を行ない、4回リサイクル
使用した。尚、リサイクル3回目までは新触媒の追加は
行なわず、4回目では実施例13で用いた新触媒を0.
1g追加し反応を行なった。結果を表7に示す。
【0037】
【表7】
【0038】(比較例16)実施例19と全く同量の原
料、及び触媒を仕込み実施例19と同様に反応を行なっ
た。反応に要した時間は120分であった。触媒を濾別
した反応液を液体クロマトグラフィーで定量分析したと
ころ、3−ジメチルアミノ安息香酸の生成量は24.5
g(収率99.0%)、3−モノメチルアミノ安息香酸
0.2g(収率0.8%)であった。引き続き反応液を
濾過し触媒を分離し、回収された触媒を50mlのビー
カーに移し、2%HCl水40mlを加え、50〜60
℃で30分攪拌した。再び濾過し洗浄された触媒(水を
含む)0.7gを得た。
【0039】(比較例17〜20)以下、比較例16で
得られた回収触媒を用い、リサイクル時には毎回比較例
16と同様のHCl水処理を行ない、4回リサイクル使
用した。尚、リサイクル3回目までは新触媒の追加は行
なわず、4回目では実施例19で用いた新触媒を0.2
g追加し反応を行なった。結果を表8に示す。
【0040】
【表8】
【0041】
【発明の効果】本発明の方法により、N−アルキル置換
芳香族アミノ化合物を製造する際に、短時間、高収率で
進行し、なお且つコスト的にも有利で、工業的にも有用
である製造方法を提供することができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 211/48 C07C 211/48 227/18 227/18 229/60 229/60 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 Fターム(参考) 4G069 AA03 AA10 BA08A BA08B BC72A BC72B CB25 CB62 CB77 DA08 EA01Y GA12 4H006 AA02 AC11 AC52 BA02 BA05 BA14 BA25 BA26 BA29 BA30 BA32 BA55 BA70 BC11 BC34 BE20 4H039 CA11 CA71 CB30 CB40

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族アミノ化合物または芳香族ニトロ
    化合物に、溶媒中、貴金属触媒下、アルデヒド化合物及
    び水素を反応させて、N−アルキル置換芳香族アミノ化
    合物を製造する方法において、反応終了後濾過回収され
    た貴金属触媒をアルカリ水洗浄して再使用することを特
    徴とする製造方法。
  2. 【請求項2】 芳香族アミノ化合物または芳香族ニトロ
    化合物とアルデヒド化合物を一括で反応させることを特
    徴とする請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 芳香族アミノ化合物に、溶媒中、貴金属
    触媒下、パラホルムアルデヒド及び水素を反応させるこ
    とを特徴とする請求項1記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 芳香族ニトロ化合物にパラホルムアルデ
    ヒドを加え、溶媒中、貴金属触媒下、水素と反応させる
    ことにより還元反応、次いで還元アルキル化反応を行な
    うことを特徴とする請求項1記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 溶媒中、貴金属触媒下、水素供給下に芳
    香族アミノ化合物及び/または芳香族ニトロ化合物及び
    アルデヒド化合物を逐次的に供給しながら反応すること
    を特徴とする請求項1記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 アルカリ水がNaOH水溶液である請求
    項1〜5記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 貴金属触媒がパラジウム/カーボン担持
    触媒である請求項1〜6記載の製造方法。
  8. 【請求項8】 N−アルキル置換芳香族化合物が3−ジ
    メチルアミノ安息香酸である請求項1〜7記載の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 溶媒がメタノールである請求項1〜8記
    載の製造方法。
JP11065726A 1999-03-12 1999-03-12 N−アルキル置換芳香族アミノ化合物の製造方法 Pending JP2000256278A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11065726A JP2000256278A (ja) 1999-03-12 1999-03-12 N−アルキル置換芳香族アミノ化合物の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11065726A JP2000256278A (ja) 1999-03-12 1999-03-12 N−アルキル置換芳香族アミノ化合物の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000256278A true JP2000256278A (ja) 2000-09-19

Family

ID=13295325

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11065726A Pending JP2000256278A (ja) 1999-03-12 1999-03-12 N−アルキル置換芳香族アミノ化合物の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000256278A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008001719A1 (fr) * 2006-06-30 2008-01-03 Central Glass Company, Limited Procédé de production d'un dérivé optiquement actif de 1-(phényle à substitution fluoro, trifluorométhyle ou trifluorométhoxy)alkylamine n-monoalkyle
JP2009040725A (ja) * 2007-08-09 2009-02-26 Tosoh Corp N,n−ジメチルシクロヘキシルアミンの製造法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008001719A1 (fr) * 2006-06-30 2008-01-03 Central Glass Company, Limited Procédé de production d'un dérivé optiquement actif de 1-(phényle à substitution fluoro, trifluorométhyle ou trifluorométhoxy)alkylamine n-monoalkyle
JP2008007489A (ja) * 2006-06-30 2008-01-17 Central Glass Co Ltd 光学活性1−(フルオロ、トリフルオロメチルまたはトリフルオロメトキシ置換フェニル)アルキルアミンn−モノアルキル誘導体の製造方法
US7985880B2 (en) 2006-06-30 2011-07-26 Central Glass Company, Limited Method for producing optically active 1-(fluoro-, trifluoromethyl- or trifluoromethoxy-substituted phenyl) alkylamine N-monoalkyl derivative
JP2009040725A (ja) * 2007-08-09 2009-02-26 Tosoh Corp N,n−ジメチルシクロヘキシルアミンの製造法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001072648A (ja) カルボアニリドから4−ニトロジフェニルアミン及び4−ニトロソジフェニルアミンを製造する方法
SK3297A3 (en) Method of manufacturing possibly substituted 4-aminodiphenylamines
CN1046701C (zh) 制备取代的芳香胺类的方法
EP2524909B1 (en) Preparation method of 4-aminomethylbenzoic acid
US3435074A (en) Process for producing nitrodiarylamines
JP2000256278A (ja) N−アルキル置換芳香族アミノ化合物の製造方法
JP3012385B2 (ja) p−アミノフエノールの製造法
JPH0446264B2 (ja)
US5081303A (en) Co-production of an aromatic monoamine and an aromatic diamine directly from benzene or a benzene derivative through controlled nitration and reduction
JPH0324038A (ja) 1,3―ジ―アリールメトキシ―4,6―ジニトロ―ベンゼン類、それらの製造方法、および4,6―ジアミノレソルシノールの製造方法
JP2000095740A (ja) N−アルキル置換芳香族アミノ化合物の製造方法
CN111302955A (zh) 一种氨基苯酚的合成方法
JP2000256277A (ja) N−アルキル置換芳香族アミノ化合物の製造法
WO2011084789A2 (en) Integrated processes for the preparation of polybenzimidazole precursors
JP3541396B2 (ja) 4−アミノジフェニルアミンの製造方法
JPH0363249A (ja) N―アルキル置換アミノフェノール類の製造方法
JP2000256291A (ja) N−アルキル置換芳香族アミノ化合物の製造方法
KR100711310B1 (ko) 벤지딘 화합물의 제조 방법
JP2000095739A (ja) N−アルキル置換芳香族アミノ化合物の製造法
JPH0246022B2 (ja)
JPH04234347A (ja) パラ位をc1〜c4−アルコキシ基で置換した芳香族アミンの製造法
JP2000103770A (ja) N,n−ジメチルアミノ安息香酸の製造方法
JPH0517452A (ja) 2,4,5−トリアミノ−6−ヒドロキシピリミジンの製造方法
US5811584A (en) Preparation of tetramethylethylenediamine
JPH1112238A (ja) 1−(β−ヒドロキシエチル)−2,5−ジアミノベンゼン又はその塩の製造法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060926

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070206