JP5134703B2 - シール構造を備えたガスタービン - Google Patents
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Description
ガスタービンは、図8に示すように、圧縮機51で空気を圧縮後、圧縮空気を燃焼器52に導入し燃料を投入して燃焼ガスを発生させ、発生した燃焼ガスをタービン53に導入してタービンを回転させ、発電機54から電力を取り出す構成となっている。ガスタービンの効率向上のためには、より高温の燃焼ガスを発生させることが必要であり、そのため動静翼部の冷却を目的として、冷却用空気や冷却用蒸気等の冷却媒体が使用される。ここでは、圧縮機51からの圧縮空気の一部を冷却媒体として使用する場合を、一例として説明する。タービン53のロータは、図9に示すように、ロータ軸58廻りの複数のロータディスク60で構成されている。ロータ内部に導入された冷却空気57が、タービン53のガスパス55に流出するのを防止すると共に、ガスパス55を流れている燃焼器からの燃焼ガス56がロータ内部に流入するのを防ぐため、図10に示すように隣接するロータディスク60の対向する面に、ロータ軸58を囲んで互いに向き合うように環状の張出部3(ディスクランドとも呼ぶ)を形成し、張出部3の先端の対向面に周方向に沿って溝部4を設けている。 更に、その溝部4の周方向に沿って環状のシール板組品71を挿入し、回転により発生する遠心力によりシール板組品71を溝部4の半径方向外方へ押し付けて、溝部4の内面とシール板組品71の外面とを密着させ、冷却空気57をシールしている。
また、本発明に係るシール構造を備えたガスタービンは、前記廻り止めピンが、前記ピン係合部と前記保持リングとが互いに嵌合して係止するように、歯車状係止構造を有することを特徴とする。
また、本発明に係るシール構造を備えたガスタービンは、前記廻り止めピンが鍔部を有することを特徴とする。
また、本発明に係るシール構造を備えたガスタービンは、前記ディスク係合部の内面に段差部が設けられたことを特徴とする。
また、本発明に係るシール構造を備えたガスタービンは、前記把持部材は、径方向に相対向する二つの把持部を有し、該把持部によって前記シール板組品を径方向から挟み込むことを特徴とする。
また、本発明に係るシール構造を備えたガスタービンは、前記廻り止め部材が、中間保持材を含むことを特徴とする。
本発明の構成によれば、廻り止めピンと保持部材とがネジ結合ではなく、歯車状係止構造を採用しているので、着脱が容易である。
本発明の構成によれば、遠心力により鍔部がディスク係合部の孔周囲部に当接するので、廻り止め部材周辺からの燃焼ガス又は冷却媒体の漏洩が抑えられる。
本発明の構成によれば、廻り止めピンが保持部材を介してディスク係合部内面の段差部で保持されるため、運転停止時であっても廻り止めピンがロータ内部に落下することがない。
本発明の構成によれば、中間保持材の挿入により、固定ネジのネジ部の破損を防止できるので、シール板の交換時に交換作業が容易である。
シール板組品22を取付ける場合には、図5(a)に示すように、外側シール板31と内側シール板32を張出部3の溝部4内にシール板係合部27が合うように重ねて挿入し、その後上述のように廻り止め部材26を挿入して、シール板組品22をシール板係合部27に当接するように固定すればよい。
2、22、71 シール板組品
3 張出部
4 溝部
5、25 ディスク係合部
6、26 廻り止め部材
7、27 シール板係合部
8 突出部
11、31、74 外側シール板
12、32、75 内側シール板
13、33 分割部
15 把持部材
16 把持部
17 ネジ孔
18 中間保持材
19 固定ネジ
35 廻り止めピン
36 保持リング
37 ピン本体部
38 鍔部
39 ピン係合部
40 ピン凹部
41 突起部
42 段差部
51 圧縮機
52 燃焼器
53 タービン
54 発電機
55 ガスパス
56 燃焼ガス
57 冷却空気
58 ロータ軸
60 ロータディスク
72 バネ板
73 固定ピン
Claims (8)
- 複数のロータディスクの隣接する面にロータ軸を囲んで互いに対向するように環状の張出部が形成され、該張出部の対向面に周方向に沿って溝部が形成され、互いに重ねて環状に形成されて前記溝部内に配設された複数の板から構成されるシール板組品を有するシール構造を備えたガスタービンであって、
前記シール構造は、
前記溝部を挟むように前記張出部を径方向に貫通する貫通孔からなるディスク係合部と前記シール板組品の側縁に形成された円弧状のシール板係合部とを介して、前記張出部と前記シール板組品とを係止するように、前記張出部に着脱可能に設けられた廻り止め部材をさらに備え、
前記廻り止め部材は、
前記ディスク係合部に挿入されて前記シール板係合部に当接する廻り止めピンと、
前記ディスク係合部に嵌挿され、前記廻り止めピンに設けられたピン係合部に嵌合する保持リングとを有するシール構造を備えたガスタービン。 - 前記廻り止めピンが、
前記ピン係合部と前記保持リングとが互いに嵌合して係止するように、歯車状係止構造を有する請求項1に記載されたシール構造を備えたガスタービン。 - 前記廻り止めピンが鍔部を有する請求項1又は2に記載されたシール構造を備えたガスタービン。
- 前記ディスク係合部の内面に段差部が設けられた請求項1から3のうちいずれか一項に記載されたシール構造を備えたガスタービン。
- 複数のロータディスクの隣接する面にロータ軸を囲んで互いに対向するように環状の張出部が形成され、該張出部の対向面に周方向に沿って溝部が形成され、互いに重ねて環状に形成されて前記溝部内に挿入された複数の板から構成されるシール板組品を有するシール構造を備えたガスタービンであって、
前記シール構造は、
前記溝部を挟むように前記張出部を径方向に貫通するように形成されて該張出部の端面から軸方向に所定の長さで渡る溝状のディスク係合部と前記シール板組品に孔状に開口されたシール板係合部とを介して、前記張出部と前記シール板組品とを係止するように、前記シール板組品に着脱可能に設けられた廻り止め部材をさらに備え、
前記廻り止め部材は、
前記シール板組品を径方向から挟み込むコの字形状に形成されて、前記ディスク係合部に収容される把持部材と、
前記把持部材に形成されたネジ孔と前記シール板係合部とに挿入される固定ネジとを有するシール構造を備えたガスタービン。 - 前記把持部材は、径方向に相対向する二つの把持部を有し、該把持部によって前記シール板組品を径方向から挟み込む請求項5に記載のシール構造を備えたガスタービン。
- 前記廻り止め部材が、中間保持材を含む請求項5又は6に記載されたシール構造を備えたガスタービン。
- 前記シール板組品が、前記廻り止め部材により一体に固着された請求項1から7のいずれか一項に記載されたシール構造を備えたガスタービン。
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