JP7217330B1 - タービンロータ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】タービン動翼をガタツキなく固定し、組立及び分解を容易にする。【解決手段】ロータディスクの翼溝に軸方向に延びる受け溝を形成すると共に、断面円形の軸部、前記軸部の一端に設けた第1ロックプレート、及び前記軸部の他端に設けた切欠き付きの第2ロックプレートを有するロッキングピースを用意し、前記受け溝に前記ロッキングピースを設置し、前記切欠きを通して前記軸方向から前記翼根を前記翼溝に嵌め込み、前記切欠きを通して前記ロッキングピース及び前記タービン動翼の間に固定シムを挿し込んで前記タービン動翼及び前記ロッキングピースとの間の隙間を埋め、前記第1及び第2ロックプレートが前記ロータディスク及び前記翼根に跨るように前記ロッキングピースを回転させて前記ロータディスクに対して前記翼根を拘束し、前記第2ロックプレートの一部を前記翼根に設けたスリットに曲げ込んで前記ロッキングピースの回転を拘束する。【選択図】図6

Description

本発明は、蒸気タービン又はガスタービンのタービンロータ及びその製造方法に関する。
火力発電所等で使用する蒸気タービンやガスタービンのロータは、軸方向に積層した各ロータディスクの外周部にタービン動翼を取り付けて構成される。ロータディスクにタービン動翼を連結する構造の一種に、タービン動翼の翼根をロータディスクに設けた翼溝にロータの軸方向から嵌め込む構造がある。しかし、この種の連結構造では、ロータディスクにタービン動翼を嵌め込むために必要な隙間が翼根と翼溝との間に存在する。
そこで、翼根の先端(ロータの径方向の内側の端部)と翼溝の底部(同)の間に楔を打ち込み、翼溝に対して翼根をロータの径方向の外側に押し付けてガタツキなくタービン動翼を固定する構造が知られている(特許文献1参照)。
特開2005-220825号公報
上記のように翼根と翼溝との間に楔を打つ構成においては、翼根と翼溝との間に入りきらない楔の余剰分を切除し、一般に翼溝等に溶接して楔の抜け止めの処理を施す必要がある。しかし、この場合には、メンテナンス等でロータディスクからタービン動翼を取り外す際に、楔を固定する溶接部を除去しなければならず時間と労力を要する。また溶接の際に溶接による熱で材質に好ましくない影響を及ぼすこともあり得る。一方、蒸気タービンとガスタービンのいずれも、下流段に比べて上流段では翼長が短く、また翼列間の距離も小さい。このため溶接や溶断の作業が困難であり、楔による翼の固定を実施することができず、径方向のガタツキを許容した設計とせざるを得ないことがある。径方向の固定が困難であった上流段の翼長の短い翼にも適用可能な方法が望まれる。
本発明の目的は、タービン動翼をガタツキなく固定することができ、容易に組立及び分解をすることができるタービンロータ及びその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、翼溝を外周部に有するロータディスクと、前記翼溝に嵌め込まれる翼根を有するタービン動翼と、前記ロータディスク及び前記タービン動翼の間に介在し前記ロータディスクに対して前記タービン動翼を拘束するロッキングピースと、前記ロッキングピース及び前記タービン動翼の間に介在する固定シムとを含むタービンロータであって、前記翼溝は、前記翼根を前記タービンロータの径方向及び周方向に拘束し、前記タービンロータの軸方向への前記翼根の移動を許容する形状であり、前記ロータディスクは、前記翼溝の前記径方向の内側の位置に、前記軸方向に延びて前記ロッキングピースを受ける受け溝を有しており、前記ロッキングピースは、前記受け溝に受けられて前記受け溝の内部で回転可能な断面が円形の軸部と、前記軸部の一端に設けられた第1ロックプレートと、前記軸部の他端に設けられて前記第1ロックプレートとの間に前記ロータディスク及び前記タービン動翼を挟み込む第2ロックプレートとを含んで構成され、前記タービン動翼は、前記ロッキングピースの軸部に対向して前記軸方向に延びるシム溝を有しており、前記固定シムは、前記シム溝に収容されて前記シム溝及び前記ロッキングピースとの間に拘束されると共に、前記シム溝と前記ロッキングピースの軸部との間の隙間を埋め、前記第1ロックプレート及び前記第2ロックプレートは、前記ロータディスク及び前記翼根に跨り、前記ロータディスクに対して前記翼根を前記軸方向に拘束しており、前記第2ロックプレートは、一部が折れ曲がって前記翼根の前記軸方向を向く端面に設けた凹部又は凸部に係り合って前記ロッキングピースの回転を拘束すると共に、前記一部の曲げを戻して前記ロッキングピースを回転させた場合には前記軸方向から見て前記翼根に重ならない形状をしているタービンロータを提供する。
本発明によれば、タービン動翼をガタツキなく固定することができ、容易に組立及び分解をすることができる。
本発明の一実施形態に係るタービンロータを適用したタービン設備を一部断面で表した図 一部のタービン動翼及びそのロータディスクとの連結部と抜き出して表した斜視図 本発明の一実施形態に係るタービンロータのタービン動翼とロータディスクとの連結部を軸方向から見た図 図3からロータディスクを抜き出した図 図3からタービン動翼の翼根を抜き出した図 図3中のVI-VI線による断面図 タービンロータの製造方法の説明図 タービンロータの製造方法の説明図 タービンロータの製造方法の説明図 タービンロータの製造方法の説明図 タービンロータの製造方法の説明図 タービンロータの製造方法の説明図 タービンロータの製造方法の説明図 第1変形例に係るタービンロータのタービン動翼とロータディスクとの連結部の断面図 第2変形例に係るタービンロータのタービン動翼とロータディスクとの連結部の断面図 第3変形例に係るタービンロータのタービン動翼とロータディスクとの連結部の要部を拡大して表す断面図
以下に図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。
-タービン設備-
図1は本発明の一実施形態に係るタービンロータを適用したタービン設備を一部断面で表した図である。以下の説明において、「軸方向」、「径方向」、「周方向」と記載する場合には、断り書きのない限り、タービンロータ100の軸方向、径方向、周方向を意味するものとする。
図1に示したタービン設備は、静止体200と、この静止体200に対して回転する回転体であるタービンロータ100とを含んで構成されている。このタービン設備は、ボイラ等の作動流体の発生源から供給される作動流体のエネルギーをタービンロータ100の回転動力に変換し、その回転動力で発電機等の負荷機器を駆動する。
タービンロータ100は、シャフト1と、ロータディスク2と、タービン動翼3と、ロッキングピース30(図6)と、固定シム(楔)40(同)とを含んでいる。ロータディスク2は、シャフト1の延在方向(軸方向)に複数段積層して構成されており、各段に1枚ずつ存在する。タービン動翼3は、各段のロータディスク2の外周部に周方向に一定間隔で複数取り付けられており、各段において動翼翼列を構成する。
静止体200は、筒状のケーシング(車室)201と、ケーシング201の内周部に取り付けた静翼202とを備えている。静翼202は、各段落の動翼翼列の上流においてタービンロータ100の周方向に複数取り付けられていて、各段において静翼翼列を構成する。各段の静翼翼列とその作動流体(蒸気等)の流れ方向の直ぐ下流側の動翼翼列とで1つの段落を構成する。
-ロータディスク及びタービン動翼の連結構造-
図2は1つの段落の一部のタービン動翼3及びそのロータディスク2との連結部と抜き出して表した斜視図である。図3はタービン動翼3とロータディスク2との連結部を軸方向から見た図、図4は図3からロータディスク2を抜き出した図、図5は図3からタービン動翼3の翼根7を抜き出した図、図6は図3中のVI-VI線による断面図である。これらの図において、既出図面と同様の部分には既出図面と同符号を付して説明を省略する。図2では、後述する受け溝22やロッキングピース30等を図示省略してある。
・翼溝
例えば図2に示したように、ロータディスク2の外周部には、軸方向に延びる(断面積が軸方向に一定な)翼溝5が周方向に一定間隔で複数設けられている。これら翼溝5は、タービン動翼3の翼根7を径方向及び周方向に拘束し、翼根7の軸方向への移動を許容する形状をしている。具体的には、各翼溝5の周方向の両側の壁面(周方向に互いに対向する壁面)には、ディスクネック部(凹部)21及びディスクフック部(凸部)20が、径方向に交互に設けられている。ディスクフック部20は、ディスクネック部21に対して周方向(翼溝5の中心側)に突出している。
また、ロータディスク2には、ロッキングピース30を受ける樋状の受け溝22(図4)が設けられている。本実施形態において、受け溝22は、各翼溝5の径方向の内側の位置(翼溝5の底であり、ロータディスク2の中心線、つまりタービンロータ100の回転中心に最も近い位置)に1つ設けられている。受け溝22の深さ(径方向寸法)は、ロッキングピース30の軸部31(図6)の直径程度である。また、軸方向に延びる受け溝22の両端は、ロータディスク2の軸方向の両側の端面に開口しており、受け溝22の長さ(軸方向寸法)はロータディスク2の外周部の厚みに一致する。また、受け溝22の断面(ロータディスク2の中心線との直交面で切断した断面)は、径方向内側の半分の部分がロッキングピース30の軸部31と実用上適切な公差の範囲で等しい半径を有する半円形をしている。
・翼根
タービン動翼3は、翼溝5に軸方向から嵌め込まれる翼根7と、翼根7から径方向外側に延びる翼部(プロフィル部)8と、同一段落で周方向に隣接する翼部8同士を連結するカバー(インテグラルカバー)9とを含んで構成されている。タービン動翼3は、翼根7を翼溝5に嵌め込むことによってロータディスク2に固定される。カバー9は、翼部8の先端に取り付けられており、隣り合う翼部8の2つのカバー9が接触し、翼列全体でリング状をなすことで翼列の剛性を高める。
図3に示すように、翼根7は、軸方向から見て翼溝5に対応する形状をしている。具体的には、翼根7は、ディスクネック部21と係合する翼フック部(凸部)10と、ディスクフック部20と係合する翼ネック部(凹部)11とを径方向に交互に有し、軸方向から見て鋸歯状又は波型に形成されている。
また、タービン動翼3には、固定シム40を収容するシム溝12(図5)が設けられている。シム溝12は、受け溝22に収容されたロッキングピース30の軸部31に径方向に対向する。本実施形態では、シム溝12は、各翼根7の径方向の内側の位置(ロータディスク2の中心線、つまりタービンロータ100の回転中心に最も近い位置)に1つ設けられている。シム溝12の深さ(径方向寸法)は、固定シム40の厚みに応じて設定され、図6に示したように楔状の固定シム40の形状に応じて軸方向の一方から他方に向かって浅くなっている。シム溝12はまた、軸方向に延在し、軸方向両側の端部は翼根7の軸方向両側の端面に開口しており、シム溝12の長さ(軸方向寸法)は翼根7の内周部の厚み(軸方向寸法)に一致する。シム溝12の断面(ロータディスク2の中心線との直交面で切断した断面)は、本実施形態では図5に示した通り四角形状である。つまり、シム溝12の径方向内側を向く面は、ロータディスク2の中心線に対して傾斜したフラットなテーパ面である。なお、図6では特徴を明確に示すために、シム溝12のテーパ面の傾斜角を実際よりも大きく設定して表してある。
また、翼根7における軸方向を向く端面(本実施形態ではシム溝12の開口が大きい側、つまり図6中の右側の端面)には、スリット13が設けられている。このスリット13は、タービンロータ100を組み上げた状態で、軸方向から見てロッキングピース30の第2ロックプレート33(後述)と少なくとも一部が重なる位置に設けられている。スリット13の形状は、タービンロータ100を組み上げた状態でロッキングピース30の軸部31と同心円となる形状を除き、特には限定されない。本実施形態において、スリット13は軸方向から見て直線状に形成されている。また、このスリット13は後述するように第2ロックプレート33の外縁の一部を入れ込む、又は翼根側面に引っ掛けるためのものなので、スリットに限定されず、幅が広い切欠きや段差のような端面が不連続となる凹部又は凸部であれば良い。
・ロッキングピース
ロータディスク2及び各タービン動翼3の間には、上記ロッキングピース30が介在しており、ロッキングピース30によってロータディスク2に対して各タービン動翼3が軸方向に拘束されている。このロッキングピース30は、軸部31と、第1ロックプレート32と、第2ロックプレート33とを含んで構成されている。
軸部31は、ロータディスク2の受け溝22に受けられる。本実施形態において、軸部31は断面積一定の円柱形である。上記の通り、受け溝22の断面半円状の部分と円形断面の軸部31とは半径がほぼ等しく、軸部31は、外周面の半分が受け溝22に面で受けられると共に、受け溝22の内部で自転方向に回転可能である。
第1ロックプレート32は、軸部31の一端(図6では左端)に設けられている。この第1ロックプレート32は、軸部31よりも直径の大きな円板であり、タービンロータ100を組み上げた状態で、軸方向から見て翼根7及びロータディスク2に跨るように構成されている。本実施形態では、第1ロックプレート32を円形に構成した場合を例示しているが、タービンロータ100を組み上げた状態で翼根7及びロータディスク2に跨る形状であれば良い。第1ロックプレート32は、例えば円板の一部をカットしたような形状としても良いし、フラットバー等で矩形に構成することもできる。
なお、第1ロックプレート32は、次に説明する第2ロックプレート33のように折り曲げる必要がないので、第2ロックプレート33に比べて厚みを確保して高強度にしてある。
第2ロックプレート33は、軸部31の他端(図6では右端)に設けられている。第2ロックプレート33は、タービンロータ100を組み上げた状態でロータディスク2及び翼根7に跨り、第1ロックプレート32との間にロータディスク2及びタービン動翼3を挟み込み、ロータディスク2に対して翼根7を軸方向に拘束する。第2ロックプレート33は、タービンロータ100を組み上げた状態において外縁の一部が折れ曲がって翼根7のスリット13に入り込み、スリット13に係り合ってロッキングピース30の回転を拘束する。この第2ロックプレート33の折り曲げ部分は、製造時に曲げたり分解時に曲げを戻したりする都合上、第2ロックプレート33の中央部や第1ロックプレート32に比べて薄く形成してある。
なお、スリット13は翼根7の反対側の端面(シム溝12の開口が小さい側の端面)に移設しても良い。この場合、ロッキングピース30の第1ロックプレート32の外周部を一部折り曲げ易い構成にすると共に、第2ロックプレート33については曲がり難い構成とすることができる。また、翼根7の軸方向の両側の端面にスリット13を設けても良い。この場合は、第1ロックプレート32及び第2ロックプレート33の双方を一部折り曲げ易い構成とする。
また、第2ロックプレート33は、軸方向から見て非円形の形状をしており、外縁の軸部31の中心(軸心)からの距離が周方向位置により異なっている。すなわち円形が部分的に欠けた、切欠きを有する形状となっている。そして、第2ロックプレート33は、スリット13に入れ込まれた外縁の一部の曲げを戻し、受け溝22内でロッキングピース30を所定角度回転(本例では反転)させた場合には、軸方向から見て翼根7に重ならなくなるように構成されている。本実施形態では、切欠き34を持つ円板で構成した第2ロックプレート33を例示している。切欠き34を径方向の外側に向けた状態では、軸方向から見て翼根7とロータディスク2との境界が切欠き34を通して露出する(図10)。
ロッキングピース30は、このロッキングピース30を回転させる工具と係り合う係合部35を備えている。本実施形態では、図8等に示すように六角穴を係合部35として例示している。ロッキングピース30を回転させる際、この係合部35に工具(例えば六角レンチ)を挿し込み、工具でロッキングピース30にトルクを与える。係合部35は、ロッキングピース30の少なくとも一方側の端面(本例では第2ロックプレート33の端面)に、軸部31の中心線上に位置するように配置してある。なお、係合部35は、六角穴である必要はなく、直線状の溝(マイナス溝)やX字状の溝(プラス溝)等、ロッキングピース30を回転させるのに適した工具と係り合うような形状であれば良い。
・固定シム
ロッキングピース30及びタービン動翼3の間には、上記固定シム40が介在する。この固定シム40は、シム溝12に収容されて翼根7及びロッキングピース30の軸部31との間に拘束され、ロッキングピース30の軸部31と翼根7との間の隙間を埋める。固定シム40のロッキングピース30の軸部31との対向面は、軸部31の外周面に応じた(曲率半径を合わせた断面円弧状の)凹曲面である。それに対し、固定シム40のシム溝12との対向面は、シム溝12のテーパ面に対応してロータディスク2の中心線に対して傾斜したフラットなテーパ面である。固定シム40は、一端(図6では左端)から他端(同右端)に向かって厚みが増す楔型に形成されている。
なお、本実施形態では、ロータディスク2の中心線に対し、固定シム40及びロッキングピース30の軸部31の対向面が平行で、固定シム40及びシム溝12の対向面が傾斜した構造を例示している。しかし、固定シム40及びシム溝12の径方向に接触する互いの対向面が、固定シム40及びロッキングピース30の軸部31の径方向に接触する互いの対向面に対し、軸方向に向かって径方向に傾斜した構成であれば良い。一例として、ロータディスク2の中心線に対し、固定シム40及びシム溝12の対向面が平行で、固定シム40及びロッキングピース30の軸部31の対向面が傾斜した構造(つまり軸部31を円錐形にした構造)を採用することもできる。
-タービンロータの製造方法-
ロータディスク2にタービン動翼3を連結し、タービンロータ100を製造する方法(メンテナンス後にタービンロータ100を組み立てる場合や既存のタービンロータを本実施形態のような連結構造に改造する場合を含む)を図7-図13も交えて説明する。図7、図9、図11及び図12は図6と同位置の断面を表しており、図8、図10及び図13は図3と同様に軸方向から見た図を表している。
まず準備として、ロータディスク2に受け溝22がない場合には、ロータディスク2の翼溝5における径方向の内側の位置に加工を施し、軸方向に延びる受け溝22を形成しておく。また、上記構成のロッキングピース30や固定シム40も所要数用意しておく。
なお、この時点では、ロッキングピース30の第2ロックプレート33の外縁は折れ曲がっていない。また、固定シム40は、図9に示した通り、ハンマ等で打撃するための打撃面41や構造強度を落とした切断用部位42が備わっている。タービンロータ100の組立過程で切断用部位42を切り落とす際に打撃面41も一緒に除去されるが、打撃面41は、切断用部位42を切断した後の固定シム40の端面よりも広い面積を持ち、ハンマ等による打撃に適した形状をしている。また、切断用部位42は、ロッキングピース30と翼根7との間に残すシム本体に比べて薄く形成されており、ノミ等の工具でも切断し易いように構成されている。
また、タービン動翼3の翼根7にシム溝12がない場合、翼根7における径方向の内側の位置に加工を施し、軸方向に延びるシム溝12を形成しておく。なお、既存のタービンロータ100を対象とする場合、この位置に翼溝5に係り合う断面積一定の溝が元々形成されていることがある。この場合、既存の溝を活用し、これに僅かなテーパをつけてシム溝12を形成することができる。
必要に応じて以上の準備を終えたら、第2ロックプレート33の切欠き34を径方向の外側に向けて受け溝22に軸部31が当接するように、ロータディスク2にロッキングピース30を設置する(図7及び図8)。その際、ロッキングピース30は、後で翼溝5に翼根7が進入してくる側に第2ロックプレート33がくるようにする。図7の例では右から左に翼溝5に翼根7が挿入されるため、第2ロックプレート33を図中右側に向けてロッキングピース30を設置している。
ロータディスク2にロッキングピース30を設置したら、切欠き34を通して第2ロックプレート33との干渉を避けつつ、軸方向から翼根7を翼溝5に嵌め込む(図9及び図10)。このとき、翼根7は、シム溝12の開口が小さい方の端面側から翼溝5に挿入される。
次に、ロッキングピース30の切欠き34を通してロッキングピース30の軸部31及びタービン動翼3の間(シム溝12)に固定シム40を挿し込み、タービン動翼3及びロッキングピース30との間の隙間を固定シム40で埋める(図9及び図10)。その際、打撃面41をハンマ等の適当な工具で打撃して固定シム40を確りと圧入する。こうして固定シム40によってロッキングピース30及びタービン動翼3の間に楔を打ち、翼根7を径方向外側に押し上げて翼溝5に強く接触させ、翼溝5に対する翼根7の径方向及び周方向へのガタツキを抑える。
ロッキングピース30及びタービン動翼3の間に固定シム40を挿し込んで圧入した後、切断工具(例えばノミ)で切断用部位42をせん断し、ロッキングピース30及びタービン動翼3の間に入りきらない固定シム40の余剰分を除去する(図11)。
続いて、六角レンチ等の工具を係合部35に挿し込み、工具でロッキングピース30にトルクを与え、第1ロックプレート32及び第2ロックプレート33の双方がロータディスク2及び翼根7に跨るようにロッキングピース30を回転させる(図12及び図13)。これによりロータディスク2及び翼根7を第1ロックプレート32及び第2ロックプレート33で挟み込み、ロータディスク2に対して翼根7を軸方向に拘束する。
最後に、第2ロックプレート33の外周の一部を折り曲げ、翼根7のスリット13に入れ込んで係り合わせ、ロッキングピース30を回転不能に拘束する(図14)。
タービンロータ100の組立時、以上の手順で各タービン動翼3をロータディスク2に組み付ける。メンテナンス等でタービンロータ100を分解する際にロータディスク2からタービン動翼3を取り外す場合には、以上と概ね逆の手順を行う。
-効果-
(1)本実施形態によれば、固定シム40を打ち込んでタービン動翼3の翼根7とロータディスク2との間の隙間を埋め、翼根7を押し上げて翼溝5の内部でロータディスク2に翼根7を強く接触させることができる。これによりタービン動翼3の周方向及び径方向のガタツキが抑えられる。
また、固定シム40を打ち込んだ後、ロッキングピース30を反転させることにより、第1ロックプレート32及び第2ロックプレート33によってロータディスク2に対しタービン動翼3を軸方向に拘束することができる。タービン設備の稼働時には、タービンロータ100の回転に伴って固定シム40に遠心力や回転に伴う振動が作用し、シム溝12の内部を軸方向に移動しようとするが、この固定シム40の移動も第2ロックプレート33で抑えることができる。
また、第2ロックプレート33を曲げて翼根7のスリット13に折り込むことでロッキングピース30の回転を抑止し、固定シム40の抜け止めをする構造である。そのため、第2ロックプレート33の曲げを戻してスリット13から外せば、ロッキングピース30を回転させて翼溝5から翼根7を抜き取ることができる。数多くのタービン動翼3の組み付けや取り外しに溶接や溶断、グラインダ等の工程を伴う場合には多大な労力及び時間を要するが、本実施形態の場合、溶接等の工程がなく、工期の大幅な短縮も期待できる。
以上の通り、本実施形態によれば、タービン動翼3をガタツキなくロータディスク2に固定することができ、容易に組立及び分解をすることができる。
また、上記の通り、ロータディスク2に対してタービン動翼3がガタツキなく固定されるため、動翼翼列のリング状に連なったカバー9(図2)の外周面を揃える定寸加工も容易に行うことができる。これにより、タービンロータ100と静止体200との間の狭隘なクリアランス設計が可能となり、タービン性能の向上にも貢献し得る。
また、各タービン動翼3をロータディスク2に対して一本一本確りと固定できるので、タービンロータ100の製造過程のターニング加工時に改めてタービン動翼3のガタツキ防止をする作業も不要になり得る。
更には、溶接を要しないため、また溶接部を起点として翼根7やロータディスク2にクラックが発生することを抑制でき、部品の長寿命化にも貢献し得る。
ロッキングピース30や固定シム40は簡素な構成であり、必要部品が安価に製作できる点も利点である。
(2)固定シム40及びシム溝12の対向面(接触面)が、固定シム40及びロッキングピース30の対向面(接触面)に対し、軸方向に向かって径方向に傾斜しており、楔効果により、上記の通りタービン動翼3を確りと押し上げることができる。
特に本実施形態の場合、固定シム40及びシム溝12の対向面は平面であるため、固定シム40及びシム溝12の加工が容易であり、また固定シム40及びシム溝12の接触面積を十分に確保することができる。
(3)固定シム40のロッキングピース30の軸部31との対向面が軸部31の外周面に応じた曲面である。そのため、固定シム40とロッキングピース30の軸部31との接触面積を十分に確保でき、固定シム40とロッキングピース30との接触面における応力集中を抑えることができる。
(4)ロッキングピース30の第2ロックプレート33は、切欠き34を持つ円板であり、切欠き34を径方向の外側に向けた姿勢では、軸方向から見て翼根7及びロータディスク2の境界が切欠き34に露出する。この状態では第2ロックプレート33が翼根7及びロータディスク2に跨らないため、ロッキングピース30をロータディスク2に設置した状態でも、上記の通り切欠き34を通して翼溝5に対して翼根7を抜き挿しすることができる。
特に本実施形態の場合、第2ロックプレート33は、円板に切欠き34を設けた構成であるため、旋削により削り出した後一部カットすることで形成でき、ロッキングピース30を容易に製作することができる。
(5)固定シム40が打ち込まれた状態では、ロッキングピース30は固定シム40及びロータディスク2との間に強い接触面圧が作用するため、ロッキングピース30を回転させるためには相応のトルクが必要である。それに対し、本実施形態において、ロッキングピース30には係合部35が備わっているため、係合部35に工具を挿し込んでロッキングピース30に大きなトルクを与えることができる。従って、固定シム40が打ち込まれた状態でも、固定シム40及びロータディスク2との強い摩擦力に抗してロッキングピース30を回転させることができる。
(6)ロッキングピース30と翼根7との間に挿入される前の段階では固定シム40に打撃面41が存在する。ロッキングピース30と翼根7との間に固定シム40を挿入する際、この打撃面41をハンマ等で打撃することで固定シム40を確りと打ち込むことができる。
(7)ロッキングピース30と翼根7との間に挿入される前の段階では固定シム40に切断用部位42が存在する。切断用部位42は構造強度を落として切断し易く構成されているため、ロッキングピース30及び翼根7の間に固定シム40を挿し込んだ後、ノミ等の工具で容易に切り落とすことができる。そのため、溶断してグラインダをかける必要がなく、溶断機、グラインダ及びそれらに繋ぐガスボンベや空圧配管等の段取りも不要となる。単にノミとハンマを用意すれば固定シム40の切断用部位42の切り落としを施工でき、タービンロータ100の組立工程を効率化することができる。
-第1変形例-
図14は第1変形例に係るタービンロータのタービン動翼とロータディスクとの連結部の断面図であり、先の図6に対応する図である。図14において上記実施形態と同一の又は対応する要素には、既出図面と同符号を付して説明を省略する。
本変形例は、シム溝12を、断面積が軸方向に一定の直方体形状にした例である。図14に示したように、本例ではシム溝12のロッキングピース30との対向面が、軸方向の全域に亘ってロッキングピース30の外周面と等距離にあり、図14の断面においてシム溝12とロッキングピース30との互いの対向面が平行である。本例においては、各タービン動翼3に2つの固定シム40a,40bが用いられる。
固定シム40aは、上記実施形態で用いた固定シム40と同様の特徴を持つ。具体的には、固定シム40aの径方向の内側を向いた面は、ロッキングピース30の軸部31の外周面に応じた曲面である。固定シム40aの径方向の外側を向いた面は、ロータディスク2の中心線に対して傾斜したフラットなテーパ面である。
他方の固定シム40bは、固定シム40と翼根7との間に挿入される。従って、固定シム40bの径方向の内側を向いた面は、固定シム40aの対向面に応じたフラットなテーパ面である。それに対し、固定シム40bの径方向の外側を向いた面は、シム溝12の対向面に応じた平面である。
また、ロッキングピース30は、第1ロックプレート32に第2ロックプレート33と同じく切欠き34が設けられている。
その他の構成について、本変形例は上記実施形態(図6等)と同様である。
本例の場合、まず軸方向の一方側(図14では右側)から、切欠き34を通してシム溝12(軸部31と翼根7との間)に固定シム40aを薄い先端側から挿入する。その後、反対側(図14では左側)から、切欠き34を通してシム溝12(固定シム40aと翼根7との間)に固定シム40bを薄い先端側から挿入する。その際、固定シム40aはテーパ面を径方向外側に、固定シム40bはテーパ面を径方向内側に向け、互いのテーパ面が対向するようにする。そして、固定シム40a,40bを上記実施形態と同じくハンマ等の工具で打撃して圧入し、ノミ等の工具で余剰分を切断し、ロッキングピース30を反転させ、第2ロックプレート33をスリット13に曲げ入れる。
本変形例においては、上記実施形態(図6等)と同様の効果の他、シム溝12のテーパ加工を省略できる利点がある。
-第2変形例-
図15は第2変形例に係るタービンロータのタービン動翼とロータディスクとの連結部の断面図であり、先の図6に対応する図である。図15において上記実施形態と同一の又は対応する要素には、既出図面と同符号を付して説明を省略する。
本変形例は、ロッキングピース30の第1ロックプレート32及び第2ロックプレート33が翼根7やロータディスク2の端面から突出しないように構成した例である。図15に示したように、本例において、翼根7やロータディスク2の端面には、ロッキングピース30の軸部31を中心とする円形の凹部36が設けられている。凹部36の深さは、対応する第1ロックプレート32又は第2ロックプレート33の厚みに合わせてあり、第1ロックプレート32及び第2ロックプレート33が、凹部36に収まるように構成されている。
その他の構成や分解及び組立の手順について、本変形例は上記実施形態(図6等)と同様である。
本変形例においても、上記実施形態(図6等)と同様の効果が得られる。
また、蒸気タービンの低圧段では水滴を含む二相流となり、翼やケーシングのエロージョンが発生する場合がある。図6のようにロッキングピース30がロータディスク2や翼根7の端面から突出する場含、ロッキングピース30の端面部にエロージョンが発生する可能性がある。そこで、本変形例(図15)のようにロッキングピース30の第1ロックプレート32及び第2ロックプレート33が翼根7やロータディスク2の端面から突出しないようにすることで、ロッキングピース30にエロージョンが発生することを抑えることができる。また、ロッキングピース30が突出しないことで、風損低減にも寄与し得る。
なお、第1ロックプレート32及び第2ロックプレート33のどちらを作動流体の流れ方向の上流側に向けた構成とするかは必ずしも限定されない。但し、第1ロックプレート32は凹部36に合わせて円形に形成きるため、凹部36が全体に第1ロックプレート32で埋まり、第1ロックプレート32、翼根7及びロータディスク2の端面を概ね連続する平面とすることができる。この場合、第1ロックプレート32を作動流体の流れ方向の上流側に向けた構成とすることで、より高いエロージョン低減効果が期待できる。
また、第1ロックプレート32及び第2ロックプレート33の双方を凹部36に収容する構成を例示した。しかし、必ずしもこの構成には限定されず、例えば作動流体の流れ方向の下流側の凹部36を省略し、第1ロックプレート32又は第2ロックプレート33がロータディスク2の端面から突出した構成としても良い。
-第3変形例-
図16(a)-図16(c)は第3変形例に係るタービンロータのタービン動翼とロータディスクとの連結部の要部を拡大して表す断面図である。以上の各例においては、第2ロックプレート33を曲げて翼根7のスリット13に折り込むことでロッキングピース30の回転を抑止する構造を例示した。しかし、折り曲げた第2ロックプレート33と係り合う要素はスリット13である必要は必ずしもなく、前述した通り凹部又は凸部で適宜構成することができる。
スリット13に代わる一構成例としては、図16(a)に示したように翼根7の端面に設けた凸部13aを挙げることができる。軸方向から見た凸部13aの形状は、スリット13と同様に設定することができる。この構成の場合、折り曲げた第2ロックプレート33を径方向の内側を向く面(又は外側を向く面)に係り合わせることにより、ロッキングピース30の回転を抑止することができる。
他の例としては、図16(b)及び図16(c)に示したように、翼根7の端面に設けた段差を挙げることができる。図16(b)は、径方向の外側に対して内側を凹部にして段差を形成した例であり、この段差により径方向の内側を向く面13b(軸方向に延びる面)が形成される。反対に、図16(c)は、径方向の外側に対して内側を凸部にして段差を形成した例であり、この段差により径方向の外側を向く面13c(軸方向に延びる面)が形成される。段差により生じるこれらの面13b,13cに、折り曲げた第2ロックプレート33を図16(b)及び図16(c)のように係り合わせることで、ロッキングピース30の回転を抑止することができる。軸方向から見た面13b,13cの形状も、スリット13と同様に設定することができる。
2…ロータディスク、3…タービン動翼、5…翼溝、7…翼根、12…シム溝、13…スリット(凹部)、13a…凸部、13b,13c…面(凹部又は凸部)、22…受け溝、30…ロッキングピース、31…軸部、32…第1ロックプレート、33…第2ロックプレート、34…切欠き、35…係合部、40…固定シム、41…打撃面、42…切断用部位、100…タービンロータ

Claims (8)

  1. 翼溝を外周部に有するロータディスクと、
    前記翼溝に嵌め込まれる翼根を有するタービン動翼と、
    前記ロータディスク及び前記タービン動翼の間に介在し前記ロータディスクに対して前記タービン動翼を拘束するロッキングピースと、
    前記ロッキングピース及び前記タービン動翼の間に介在する固定シムと
    を含むタービンロータであって、
    前記翼溝は、前記翼根を前記タービンロータの径方向及び周方向に拘束し、前記タービンロータの軸方向への前記翼根の移動を許容する形状であり、
    前記ロータディスクは、前記翼溝の前記径方向の内側の位置に、前記軸方向に延びて前記ロッキングピースを受ける受け溝を有しており、
    前記ロッキングピースは、前記受け溝に受けられて前記受け溝の内部で回転可能な断面円形の軸部と、前記軸部の一端に設けられた第1ロックプレートと、前記軸部の他端に設けられて前記第1ロックプレートとの間に前記ロータディスク及び前記タービン動翼を挟み込む第2ロックプレートとを含んで構成され、
    前記タービン動翼は、前記ロッキングピースの軸部に対向して前記軸方向に延びるシム溝を有しており、
    前記固定シムは、前記シム溝に収容されて前記シム溝及び前記ロッキングピースとの間に拘束されると共に、前記シム溝と前記ロッキングピースの軸部との間の隙間を埋め、
    前記第1ロックプレート及び前記第2ロックプレートは、前記ロータディスク及び前記翼根に跨り、前記ロータディスクに対して前記翼根を前記軸方向に拘束しており、
    前記第2ロックプレートは、一部が折れ曲がって前記翼根の前記軸方向を向く端面に設けた凹部又は凸部に係り合って前記ロッキングピースの回転を拘束すると共に、前記一部の曲げを戻して前記ロッキングピースを回転させた場合には前記軸方向から見て前記翼根に重ならない形状をしている
    ことを特徴とするタービンロータ。
  2. 請求項1のタービンロータにおいて、
    前記固定シム及び前記シム溝の前記径方向に接触する互いの対向面は、前記固定シム及び前記ロッキングピースの前記軸部の前記径方向に接触する互いの対向面に対し、前記軸方向に向かって前記径方向に傾斜していることを特徴とするタービンロータ。
  3. 請求項1のタービンロータにおいて、
    前記固定シムの前記ロッキングピースの前記軸部との対向面は、前記軸部の外周面に応じた曲面であることを特徴とするタービンロータ。
  4. 請求項1のタービンロータにおいて、
    前記第2ロックプレートは、切欠きを持つ円板であることを特徴とするタービンロータ。
  5. 請求項1のタービンロータにおいて、
    前記ロッキングピースは、これを回転させる工具と係り合う係合部を備えていることを特徴とするタービンロータ。
  6. 翼溝を外周部に有するロータディスクと、前記翼溝に嵌め込まれる翼根を有するタービン動翼とを含むタービンロータの製造方法であって、
    前記ロータディスクにおける前記翼溝の前記タービンロータの径方向の内側の位置に、前記タービンロータの軸方向に延びる受け溝を形成すると共に、
    断面が円形の軸部、前記軸部の一端に設けた第1ロックプレート、及び前記軸部の他端に設けた第2ロックプレートを有し、前記第2ロックプレートに切欠きを有するロッキングピースを用意し、
    前記切欠きを前記タービンロータの径方向の外側に向けて前記軸部が前記受け溝に当接するように前記ロッキングピースを前記ロータディスクに設置し、
    前記ロッキングピースの前記切欠きを通して前記第2ロックプレートとの干渉を避けつつ、前記軸方向から前記翼根を前記翼溝に嵌め込み、
    前記ロッキングピースの前記切欠きを通して前記ロッキングピース及び前記タービン動翼の間に固定シムを挿し込み、前記タービン動翼及び前記ロッキングピースとの間の隙間を前記固定シムで埋め、
    前記第1ロックプレート及び前記第2ロックプレートが前記ロータディスク及び前記翼根に跨るように前記ロッキングピースを回転させ、前記ロータディスク及び前記翼根を前記第1ロックプレート及び前記第2ロックプレートで挟み込んで前記ロータディスクに対して前記翼根を前記軸方向に拘束し、
    前記第2ロックプレートの一部を折り曲げ、前記翼根の前記軸方向を向く端面に設けた凹部又は凸部に係り合わせて前記ロッキングピースの回転を拘束する
    ことを特徴とするタービンロータの製造方法。
  7. 請求項6のタービンロータの製造方法において、
    前記固定シムに打撃面を設け、前記ロッキングピース及び前記タービン動翼の間に固定シムを挿し込む際、前記打撃面を打撃することを特徴とするタービンロータの製造方法。
  8. 請求項6のタービンロータの製造方法において、
    前記固定シムに構造強度を落とした切断用部位を設け、前記ロッキングピース及び前記タービン動翼の間に固定シムを挿し込んだ後、切断工具で前記切断用部位を切断し、前記ロッキングピース及び前記タービン動翼の間に入りきらない前記固定シムの余剰分を除去することを特徴とするタービンロータの製造方法。
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