JP5134228B2 - 鋼管柱とフラットスラブの接合部 - Google Patents

鋼管柱とフラットスラブの接合部 Download PDF

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本発明は全面に亘ってほぼ一様な厚さのフラットスラブを鋼管柱が貫通する形式の鋼管柱とフラットスラブの接合部に関するものである。
フラットスラブ構造は梁が不在であることで、階高が抑えられる利点を有する反面、床版スラブのパンチングシア破壊に対する安全性を確保するために、原則的には鋼管柱周囲の、フラットスラブの下面側に支板、またはキャピタルが形成されることが多い。しかしながら、支板等の形成は階高低減の効果が失われ、施工が煩雑になる不利益を伴うため、階高低減と施工性の面からは支板等を形成しないことが望ましい。
また鋼管柱がフラットスラブを挟んで上下に分断される形式にすること(特許文献1参照)は接合部における水平せん断力に対する処理が難しくなり、鋼管柱の内部と外部に跨る補強は施工が著しく困難になる上、鋼管柱の断面欠損を考慮しなければならないため、いずれにも問題がある。
以上のことから、総合的には接合部は全面に亘ってほぼ一様な厚さのフラットスラブを鋼管柱が貫通する形式で、且つ鋼管柱周りへの補強により完成する形式であることが合理的である。
これらの条件を満たしつつ、接合部においてフラットスラブからの曲げモーメントとせん断力が鋼管柱に伝達されるようにする上では、通常は鋼管柱の周りに、フランジを有するブラケットを突設することが行われる(特許文献2、3参照)。ブラケットの内、水平な板(フランジ)はフラットスラブの上下面、もしくはその近傍に揃えられ、フラットスラブからの曲げモーメントとせん断力を鋼管柱に伝達する役目を持つ。
ところが、鋼管柱の周りにブラケットを突設することは多量の鋼材を使用することになるため、鋼管柱の製作コストが上昇する。またブラケットがフラットスラブ側へ張り出すことで、スラブ筋との取合いが制限されるため、ブラケットを貫通させてスラブ筋を配筋しなければならない等、現場でのスラブ筋の配筋作業が複雑になり、施工性が低下する可能性が高い。
これに対し、鋼管柱の外周面に上下に並列するフランジ(鍔)を突設し、各フランジから放射状に鉄筋(連結筋等)を突設することによりスラブ筋との干渉を少なくし、スラブ筋の配筋作業への阻害を軽減する方法がある(特許文献4参照)。
特開2004−197389号公報(図1) 特開2000−160685号公報(請求項1、段落0021〜0022、図1、図2) 特開2003−90097号公報(請求項1、段落0008〜0009、図1〜図5) 特開2002−70164号公報(請求項1、段落0009〜0013、図1〜図8)
特許文献4において、鋼管柱の周囲に突設される連結筋等の鉄筋はコンクリート中に埋設されることで、フラットスラブとの間で曲げモーメントとせん断力を伝達する役目を持つ。しかしながら、鉄筋は鋼管柱から放射状に突出することから、スラブ筋からの引張力が全鉄筋の軸方向引張力として伝達されないため、鉄筋を介したフラットスラブと鋼管柱との間の応力伝達が十分に行われない可能性がある。このため、スラブ筋との間で引張力が伝達されるように、スラブ筋を連結筋等に係合させて配筋するような工夫が必要となる(図1、図5)。
また鉄筋による応力伝達を円滑にする目的で、鋼管柱から突出する鉄筋の量を多くすれば、鉄筋が鋼管柱寄りで混在するため、コンクリートの充填性を阻害し、コンクリート中に空隙を形成し易くなる。
本発明は上記背景より、使用鋼材量が少なく、鋼管柱周りにおける配筋作業性のよい鋼管柱とフラットスラブの接合部を提案するものである。
請求項1に記載の鋼管柱とフラットスラブの接合部は、フラットスラブを鋼管柱が貫通する形式の鋼管柱とフラットスラブの接合部において、
前記鋼管柱に接合され、前記鋼管柱の周囲にスラブ筋が2方向に配筋されたフラットスラブの厚さの範囲において、前記鋼管柱の外周面に、各方向の前記スラブ筋に平行にせん断補強材が突設され、
前記鋼管柱周囲の各方向の面に付き、前記スラブ筋と前記せん断補強材が水平方向に複数本、配置され、水平方向に配置される複数本のせん断補強材が隣接するスラブ筋の中間に位置し
前記フラットスラブ中の前記鋼管柱の周囲において、上端筋と下端筋を有し、これらが互いに連結される2方向の補強鉄筋が平面上、4本の前記鋼管柱で区画された四辺形の対角線方向、もしくはそれに近い方向に直交する方向に、各方向に付き、複数本、水平方向に並列して配筋されていることを構成要件とする。請求項1は全面に亘って実質的に一様な厚さを有し、支板やキャピタルのないフラットスラブを対象とする。
せん断補強材は鋼管柱外周面の一箇所当たり、1本、もしくは複数本突設され、複数本の場合には高さ方向に間隔を置いて突設される。1本の場合にも、せん断補強材自体が例えばU字状に折り曲げられた形をする場合には、平行な部分が実質的に高さ方向に間隔を置いて突設される形になる。
せん断補強材はフラットスラブからのせん断力を鋼管柱に伝達する働きをすると共に、鋼管柱の外周面にスラブ筋と平行に突設されることで、スラブ筋からの引張力をコンクリートとの間の付着力を介し、せん断補強材が軸方向引張力として負担することができる。このため、各方向のスラブ筋からの引張力を鋼管柱に十分に伝達することが可能になり、コンクリートへのひび割れの発生を抑制することが可能になる。鋼管柱が角形鋼管の場合、各面毎に、その面に直交するスラブ筋と平行にせん断補強材が突設される。
せん断補強材がスラブ筋と平行であることで、水平方向に隣接するせん断補強材間の間隔を一定にすることができる。この結果、放射状に配置される場合のように鋼管柱寄りでせん断補強材が密集することがないため、コンクリートの充填性を阻害することがない。併せてスラブ筋との干渉を生じないようにせん断補強材を配置することができるため、フラットスラブのコンクリートを密実に充填することが可能である。
加えて鋼管柱に対する補強はせん断補強材を突設することのみで済むことから、ブラケット等を突設する場合より使用鋼材量を低減することができるため、鋼管柱の製作コストが低減される。せん断補強材付き鋼管柱を製作する際には、鋼管柱の表面に対し、せん断補強材を個別に溶接するだけでよいため、複数種類の鋼材を溶接する場合や、鋼管柱を貫通させて鋼材を一体化させる場合のような煩雑な製作工程を経ることはない。
せん断補強材にはスタッドボルト、鉄筋、形鋼等が使用され、その形態は問われない。
請求項2に記載の鋼管柱とフラットスラブの接合部は、フラットスラブを鋼管柱が貫通する形式の鋼管柱とフラットスラブの接合部において、
前記鋼管柱に接合され、前記鋼管柱の周囲にスラブ筋が2方向に配筋されたフラットスラブの厚さの範囲において、前記鋼管柱の外周面に、各方向の前記スラブ筋に平行にせん断補強材が突設され、
前記鋼管柱周囲の各方向の面に付き、前記スラブ筋と前記せん断補強材が水平方向に複数本、配置され、水平方向に配置される複数本のせん断補強材が隣接するスラブ筋の中間に位置し、
前記フラットスラブ中の前記鋼管柱寄りに、上端筋と下端筋を有し、これらが互いに連結される2方向の補強鉄筋が前記2方向のスラブ筋と平行に、各方向に付き、複数本、水平方向に並列して配筋され、この2方向の補強鉄筋が前記鋼管柱の周囲において互いに交差していることを構成要件とする。補強鉄筋はフラットスラブの上端主筋と下端主筋との間に配筋される。
水平せん断力等によるフラットスラブにおけるコンクリートのひび割れは平面上、4本の鋼管柱で区画された四辺形の対角線方向、あるいは隣接する鋼管柱の中心を結ぶ直線に対して45度、傾斜した方向に生ずる傾向がある。このことから、補強鉄筋はこの対角線方向、もしくは45度の方向のひび割れを発生させる引張力に抵抗するように配置されることが適切であり、補強鉄筋はこの引張力に抵抗することによりひび割れの発生を抑制する働きをする。
せん断補強材鉄筋である場合フラットスラブ中に定着されるのに十分な長さを持ち、複数本集合してフラットスラブにひび割れを発生させる引張力に抵抗できるだけの領域を網羅することもある
せん断補強材に鉄筋が使用される場合、せん断補強材はスラブ筋との間で付着力等により引張力の伝達が十分に行われるように、スラブ筋に接続されることが適切である。例えばせん断補強材がスラブ筋の内、上端主筋と下端主筋に沿って配置される部分を有する場合には、請求項3に記載のようにせん断補強材がフラットスラブ中の上端主筋と下端主筋に重なることで、付着力によるスラブ筋とせん断補強材との間での引張力の伝達効果が上がるため、スラブ筋からの引張力の伝達が確実に行われ易くなる。
せん断補強材を鋼管柱の外周面にスラブ筋と平行に突設することで、フラットスラブからのせん断力を鋼管柱に伝達させると共に、スラブ筋からの引張力をせん断補強材に軸方向引張力として負担させることができるため、各方向のせん断力とスラブ筋からの引張力を鋼管柱に十分に伝達することできる。
また鋼管柱に対する補強がせん断補強材を突設するのみでよいため、ブラケット等を突設する場合より使用鋼材量を低減することができ、鋼管柱の製作コストを低減し、鋼管柱周りにおける配筋作業性を高めることができる。
以下、図面を用いて本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1は鋼管柱1に接合されるフラットスラブ3の厚さの範囲において、鋼管柱1の外周面にせん断補強材2がスラブ筋4と平行に突設され、フラットスラブ3中に定着されている鋼管柱とフラットスラブの接合部の具体例を示す。(a)は平面図、(b)は(a)のA−A線の断面矢視図である。
せん断補強材2はスラブ筋4と平行に突設されることから、鋼管柱1の外周面に垂直に突設するための便宜より、鋼管柱1には主として角形鋼管が使用される。鋼管柱1内にはコンクリートやモルタル等が充填され、鋼管柱1はCFT柱を構成することもある。
スラブ筋4は図1−(a)に示すように2方向に格子状に配筋され、せん断補強材2は各方向のスラブ筋4に平行な方向を向く。せん断補強材2はスラブ筋4との干渉が生じないように配置されるため、鋼管柱1と交わるスラブ筋4の先端を鋼管柱1の外周面近傍まで接近させることができる。この結果、せん断補強材2の鋼管柱1からの突出長さを大きく取らなくても、スラブ筋4とせん断補強材2との重複長さを確保することができ、スラブ筋4からせん断補強材2への引張力の伝達が図られ易い。
図1は特にせん断補強材2としてスタッドボルトを使用した場合を示す。この場合、せん断補強材2は図1−(b)に示すように高さ方向に間隔を置き、スラブ筋4の上端主筋41のレベルと下端主筋42のレベル、及びその中間のレベルに突設される。図面ではせん断補強材2を上端主筋41と下端主筋42の中間のレベルに1本、突設しているが、せん断補強材2の高さ方向の配置数はせん断補強材2自身の太さとフラットスラブ3の厚さに応じて調整される。
図面ではまた、フラットスラブ3のコンクリートの充填性を考慮し、平面上、隣接する上端主筋41、41(下端主筋42、42)間の間隔と、水平方向に隣接するせん断補強材2、2間の間隔を等しくし、せん断補強材2がスラブ筋4の中間に位置し、両者が交互に配列するようにしている。せん断補強材2とスラブ筋4との間に間隔が空くことで、コンクリートが充填され易く、両者のコンクリートとの付着力も得易くなる。
図1の場合、せん断補強材2は鋼管柱1の各面、すなわち鋼管柱1の外周面に突き合わせられるスラブ筋4の各方向に付き、水平方向と高さ方向のそれぞれに複数本配置され、集合することで、フラットスラブ3からのせん断力と曲げモーメントを鋼管柱1に伝達する働きをする。
上端主筋41と下端主筋42からの引張力はそれぞれの周りのコンクリートとの間の付着力を介してせん断補強材2に伝達され、フラットスラブ3から鋼管柱1に伝達される。引張力の伝達によりフラットスラブ3と鋼管柱1との間での曲げモーメントの伝達が図られる。
図1ではフラットスラブ3に発生し得るひび割れに対する補強のために、鋼管柱1の周りに上端筋51と下端筋52を有する補強鉄筋5を配筋している。上端筋51と下端筋52は鋼管柱1周辺のコンクリートを拘束し、フラットスラブ3のひび割れを抑制するために、上下で対になり、互いに拘束し合うように何らかの手段によって連結される。
図1では(b)に示すように上端筋51と下端筋52間にラチス筋53を配置し、双方に溶接することにより上端筋51と下端筋52をつないでいるが、両端部が折り曲げられたフック筋を上端筋51と下端筋52に係合させる等、上端筋51と下端筋52の連結手段は問われない。図1−(b)では上端筋51と下端筋52の端部間の変形を拘束するためにつなぎ材54を架設している。補強鉄筋5は(a)に示すようにスラブ筋4に対し、交差して配置されることから、(b)に示すように上端筋51と下端筋52間の距離はフラットスラブ3の上端主筋41と下端主筋42間の距離より小さい。
フラットスラブ3のひび割れは鋼管柱1から放射状に発生し易く、前記のように平面上、隣接する鋼管柱1、1を結ぶ直線(スラブ筋4の方向)に対して45度、傾斜した方向、もしくはそれに近い方向に顕著に現れる傾向があるため、原則として図1−(a)に示すように補強鉄筋5はこの45度の方向に直交する方向を向いて配置される。補強鉄筋5は全長に亘ってコンクリート中に定着されることで、単独でひび割れを発生させる引張力に抵抗できるため、直交する方向の補強鉄筋5、5の端部は必ずしも連結される必要はないが、連結されることもある。
図1では補強鉄筋5による補強効果を上げるために、鋼管柱1寄りから前記45度の方向に間隔を置いて複数本配置している。補強鉄筋5は上端筋51と下端筋52の軸方向の引張力に抵抗するため、平面上、直線状に形成される。
図2はせん断補強材2として鉄筋を使用した場合を示す。この場合もせん断補強材2はスタッドボルトの場合と同様に鋼管柱1の外周面に突設され、鋼管柱1の各面について、水平方向と高さ方向のそれぞれに複数本集合することで、フラットスラブ3からのせん断力と曲げモーメントを鋼管柱1に伝達する。鉄筋の場合にはせん断補強材2の全長をスタッドボルトの場合より大きくすることができるため、上端主筋41と下端主筋42からの引張力のせん断補強材2への伝達効果を高めることができる。
図2でも隣接する上端主筋41、41(下端主筋42、42)間の間隔と、水平方向に隣接するせん断補強材2、2間の間隔を等しくし、せん断補強材2が上端主筋41、41の中間に位置するようにしているが、図3のようにせん断補強材2が上端主筋41や下端主筋42に重なるように位置することもある。また高さ方向には図1と同様、せん断補強材2を3段に配置しているが、高さ方向の配置数はせん断補強材2自身の太さとフラットスラブ3の厚さに応じて調整される。
せん断補強材2として鉄筋を使用する場合には、図2−(a)に示すようにせん断補強材2の長さを図1の場合より大きくすることができるため、広範囲に亘ってフラットスラブ3のコンクリートを拘束し、補強することができるが、鋼管柱1の周りには図2−(a)に二点鎖線で示すように図1と同様に補強鉄筋5が配筋される。補強鉄筋5は高さ方向中間部のせん断補強材2との干渉が生じない範囲で配筋される
図3はせん断補強材2としてU字状に折り曲げられたU字鉄筋を使用した場合を示す。この場合、せん断補強材2は対向する脚部2a、2aとその間に位置する中間部2bからなり、中間部2bにおいて鋼管柱1の外周面に溶接される。せん断補強材2は上下の脚部2a、2aにフラットスラブ3からのせん断力、及び上端主筋41と下端主筋42からの引張力が伝達されるよう、鉛直面をなして配置される。図3の場合、平行な脚部2a、2aが高さ方向に間隔を置いて配列する形になる。
図3では脚部2aの長さが図2におけるせん断補強材2の長さより小さいことから、上端主筋41と下端主筋42からの引張力のせん断補強材2への伝達効果を上げるために、脚部2a、2aを上端主筋41と下端主筋42に重ね、重ね継手として接続されるようにしている。脚部2aは上端主筋41と下端主筋42に完全に重なる場合と幾らか離れる場合がある。脚部2aは図2に示すせん断補強材2と同等程度の長さを有する場合等には、水平方向に隣接する上端主筋41、41(下端主筋42、42)の中間に位置することもある。
図3においても脚部2aが図2におけるせん断補強材2と同等程度の長さを持ち、図2におけるせん断補強材2としての鉄筋のような効果を発揮し得る場合もある。この例においても鋼管柱1の周りには図3−(a)に二点鎖線で示すように補強鉄筋5が配筋される。図3ではせん断補強材2の上下に対向する脚部2a、2a間が開放しているため、せん断補強材2と補強鉄筋5との干渉は回避される。
図3の場合、せん断補強材2は図2におけるせん断補強材2に相当する脚部2aが高さ方向に2段に配置された形になるが、鋼管柱1の各面に付き、水平方向と高さ方向のそれぞれに複数本配置されるため、集合することで、フラットスラブ3からのせん断力と曲げモーメントを鋼管柱1に伝達する働きをする。
図4は図1に示す補強鉄筋5を2方向のスラブ筋4と平行に、水平方向に並列させて配筋した場合を示す。フラットスラブ3にひび割れを発生させる引張力は2方向のスラブ筋4と平行な成分に分けられるため、補強鉄筋5がスラブ筋4と平行な2方向に組み合わせられた形で配筋されることによっても、ひび割れを発生させる引張力に抵抗できることになる。
ひび割れを発生させる引張力に有効に抵抗させる上、補強鉄筋5は図示するように鋼管柱1寄りに配置される。補強鉄筋5はせん断補強材2との干渉が生じないよう、鋼管柱1の外周面より距離を置いた位置に配置されることある。ここでも補強鉄筋5は上端筋51と下端筋52からなるが、ラチス筋53はせん断補強材2との干渉の有無に応じ、前記したフック筋に置き換えられる。
(a)はせん断補強材としてスタッドボルトを使用した場合の接合部の配筋状態を示した平面図、(b)は(a)のA−A線断面矢視図である。 (a)はせん断補強材として鉄筋を使用した場合の接合部の配筋状態を示した平面図、(b)は(a)のB−B線断面矢視図である。 (a)はせん断補強材としてU字鉄筋を使用した場合の接合部の配筋状態を示した平面図、(b)は(a)のC−C線断面矢視図である。 (a)は図1に示す補強鉄筋をスラブ筋と平行に配筋した場合の接合部の配筋状態を示した平面図、(b)は(a)のD−D線断面矢視図である。
符号の説明
1………鋼管柱
2………せん断補強材
2a……脚部
2b……中間部
3………フラットスラブ
4………スラブ筋
41……上端主筋
42……下端主筋
5………補強鉄筋
51……上端筋
52……下端筋
53……ラチス筋
54……つなぎ材

Claims (3)

  1. フラットスラブを鋼管柱が貫通する形式の鋼管柱とフラットスラブの接合部において、
    前記鋼管柱に接合され、前記鋼管柱の周囲にスラブ筋が2方向に配筋されたフラットスラブの厚さの範囲において、前記鋼管柱の外周面に、各方向の前記スラブ筋に平行にせん断補強材が突設され、
    前記鋼管柱周囲の各方向の面に付き、前記スラブ筋と前記せん断補強材が水平方向に複数本、配置され、水平方向に配置される複数本のせん断補強材が隣接するスラブ筋の中間に位置し
    前記フラットスラブ中の前記鋼管柱の周囲において、上端筋と下端筋を有し、これらが互いに連結される2方向の補強鉄筋が平面上、4本の前記鋼管柱で区画された四辺形の対角線方向、もしくはそれに近い方向に直交する方向に、各方向に付き、複数本、水平方向に並列して配筋されていることを特徴とする鋼管柱とフラットスラブの接合部。
  2. フラットスラブを鋼管柱が貫通する形式の鋼管柱とフラットスラブの接合部において、
    前記鋼管柱に接合され、前記鋼管柱の周囲にスラブ筋が2方向に配筋されたフラットスラブの厚さの範囲において、前記鋼管柱の外周面に、各方向の前記スラブ筋に平行にせん断補強材が突設され、
    前記鋼管柱周囲の各方向の面に付き、前記スラブ筋と前記せん断補強材が水平方向に複数本、配置され、水平方向に配置される複数本のせん断補強材が隣接するスラブ筋の中間に位置し
    前記フラットスラブ中の前記鋼管柱寄りに、上端筋と下端筋を有し、これらが互いに連結される2方向の補強鉄筋が前記2方向のスラブ筋と平行に、各方向に付き、複数本、水平方向に並列して配筋され、この2方向の補強鉄筋が前記鋼管柱の周囲において互いに交差していることを特徴とする鋼管柱とフラットスラブの接合部。
  3. 前記せん断補強材は前記フラットスラブ中の上端主筋と下端主筋に重なっていることを特徴とする請求項1、もしくは請求項2に記載の鋼管柱とフラットスラブの接合部。
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