以下、図を参照しながら、本発明の実施形態を詳細に説明する。本実施形態では、以下に述べるように、オペレータが普段運転している建設機械2をそのまま使用して、その場で自動的に運転技量を評価する。オペレータは、予め設定される所定の運転操作4を所定回数繰り返すだけで、自分の運転技量の評価を得ることができる。図1は、本実施形態の全体を示す概念図である。図1は、本発明の理解及び実施のために本発明の概要を示しており、本発明の範囲は図1に示す構成に限定されない。
運転評価システム1は、例えば、油圧ショベル等の建設機械2に設けられる。運転評価システム1は、例えば、衛星通信回線やインターネット等の通信ネットワークCN1を介して、管理サーバ3に接続される。管理サーバ3は、各地に分散して配置されている、各種の建設機械を一元的に管理する。後述のように、管理サーバ3は、熟練者の運転から生成される基準データを保持している。
先に、建設機械としての油圧ショベル2について説明し、次に、評価システム1の構成を説明する。なお、本発明は、油圧ショベル2に限らず、例えば、ホイールローダ、油圧クレーン、ブルトーザ等の他の建設機械にも適用できる。
油圧ショベル2は、例えば、下部走行体2Aと、上部旋回体2Bと、上部旋回体2Bの前部に設けられる作業装置とを備えて構成される。下部走行体2Aは、例えば、その前後左右にそれぞれタイヤ2A1を備えている。なお、タイヤ2A1に代えてクローラでもよい。上部旋回体2Bは、運転室2B1等を備えている。運転室2B1には、油圧ショベル2を運転するための操作装置が設けられている。
作業装置は、ブーム2Cと、アーム2Dと、バケット2Eと、ブームシリンダ2C1と、アームシリンダ2D1と、バケットシリンダ2E1とを備えて構成される。ブーム2Cは、上部旋回体2Bの前部に回動可能に設けられており、ブームシリンダ2C1の伸縮によって回動される。アーム2Dは、ブーム2Cの先端に回動可能に設けられており、アームシリンダ2D1の伸縮によって回動される。バケット2Eは、アーム2Dの先端に回動可能に設けられており、バケットシリンダ2E1の伸縮によって回動される。
運転評価システム1は、例えば、診断ボタン5と、各種センサ6Aと、運転データ収集部6Bと、運転データ記憶部6Cと、運転条件設定部6Dと、通信部7Aと、基準データ更新部7Bと、基準データ記憶部7Cと、評価判定部8と、評価結果表示部9と、を備えて構成される。
「移行指示手段」としての診断ボタン5は、運転操作を診断するためのモードに移行するための入力装置である。診断ボタン5は、開始ボタンと終了ボタンとから構成することができる。あるいは、診断ボタン5を一回操作すると診断を開始し、再び操作すると診断を終了するように構成することもできる。さらに、診断ボタン5は、タッチパネルのような入力装置として構成することもできる。
「検出手段」としての各種センサ6Aは、油圧ショベル2の各種状態を取得するために、油圧ショベル2の各部に設けられている。各種センサ6Aとしては、例えば、ブーム2Cの状態を検出するセンサ、アーム2Dの状態を検出するセンサ、バケット2Eの状態を検出するセンサ、上部旋回体2Bと下部走行体2Aとの相対的な旋回の状態を検出するセンサ、エンジン状態を検出するセンサ、走行状態を検出するセンサ、周囲環境を検出するセンサ等を例示的に挙げることができる。
例えば、建設機械の種類、診断対象となる運転操作4の内容、作業現場の状態等に応じて、必要なセンサ6Aの種類が決定される。後述の実施例では、作業装置の状態を検出するセンサ(図2に示す101〜108)が主として使用される。
「運転データ収集手段」としての運転データ収集部6Bは、各種センサ6Aから出力される信号に基づいて、所定の運転データを収集する。所定の運転データとしては、例えば、左右に旋回するときの圧力値、バケット2Eを排土側に傾けるときの圧力値、バケット2Eを掘削側に傾けるときの圧力値、アーム2Dやブーム2Cを回動させるときの圧力値、左右に旋回するときの圧力値等を挙げることができる。運転データ収集部6Bは、各種センサ6Aから出力される電気信号を、診断開始時から診断終了時までの診断モード期間中に、所定周期でサンプリングする。
運転データ収集部6Bによって収集された運転データは、「運転データ記憶手段」としての運転データ記憶部6Cに記憶される。「運転条件設定手段」としての運転条件設定部6Dは、診断時の運転条件を運転データに対応付けて保存させる。
運転条件としては、例えば、診断用の運転操作が行われる作業環境に関する情報を挙げることができる。より具体的には、例えば、土質の種類、天候、気温、機体の累計稼働時間等を挙げることができる。後述の実施例では、土質の種類や機体の稼働時間を例に挙げて説明する。
しかし、それに限らず、例えば、天候、気温、オペレータの年齢や性別、オペレータの運転経験時間等を運転条件に加えてもよい。なお、機体の累計稼働時間には、例えば、油圧ショベル2の累計稼働時間を計測するサービスメータの値が使用される。
上述の各種センサ6A、運転データ収集部6B、運転データ記憶部6C及び運転条件設定部6Dは、油圧ショベル2内からデータを取得するための構成である。これに対し、以下に述べる通信部7A、基準データ更新部7B及び基準データ記憶部7Cは、油圧ショベル2の外部からデータを取得するための構成である。
通信部7Aは、通信ネットワークCN1を介して管理サーバ3に接続されており、管理サーバ3との間で双方向通信を行う。管理サーバ3は、複数の建設機械の状態等を一元的に管理するためのコンピュータ装置である。管理サーバ3は、各建設機械の情報(稼働時間や燃料消費量等)を定期的にまたは不定期に収集して管理する。
本実施形態の管理サーバ3は、さらに、基準データも管理する。基準データとは、運転操作の診断に使用されるデータであり、複数の熟練したオペレータまたは推奨される運転を実施したオペレータによる、運転の結果から得られるデータである。
「基準データ更新手段」としての基準データ更新部7Bは、「基準データ記憶手段」としての基準データ記憶部7Cに記憶されている基準データを、所定の場合に、更新させるものである。所定の場合としては、例えば、管理サーバ3から更新要求が通知された場合や、油圧ショベル2の累計稼働時間が所定値を超えた場合等を挙げることができる。
評価判定部8は、運転データ記憶部6Cに記憶された運転データと基準データ記憶部7Cに記憶された基準データとに基づいて、オペレータの運転操作4を評価する。評価判定部8は、例えば、「診断用データ生成手段」としての特徴量データ生成部8Aと、「診断用データ記憶手段」としての特徴量データ記憶部8Bと、総合評価判定部8C及び個別操作評価判定部8Dとを備えて構成される。総合評価判定部8C及び個別操作評価判定部8Dは、「判定手段」に該当する。
特徴量データ生成部8Aは、運転データ記憶部6Cに記憶された運転データに基づいて、予め設定されている複数の項目に関する特徴量をそれぞれ生成する。特徴量データ生成部8Aは、例えば、図6と共に後述するように、診断モード期間中に収集された運転データに基づいて、特徴量を算出する。
特徴量としては、後述の実施例で説明するように(図5参照)、例えば、ブーム2Cを上昇させる操作(以下、ブーム上げ操作)の回数及び時間、ブーム2Cを下降させる操作(以下、ブーム下げ操作)の回数及び時間、アーム2Dの掘削操作の回数及び時間、アーム2Dの排土操作の回数及び時間、バケット2Eの排土操作の時間及び回数、バケット2Eの掘削操作の回数及び時間、旋回操作の回数及び時間、ブームシリンダ2C1に供給される油圧の平均値、アームシリンダ2D1に供給される油圧の平均値等を挙げることができる。
ここで、特徴量データ生成部8Aは、ブーム操作やアーム操作等の単一の操作に関する特徴量だけではなく、複数の操作の結合についても特徴量を求める。複数の操作の結合としては、例えば、アーム2Dによる掘削操作とバケット2Eによる掘削操作との同時操作、ブーム2Cの下降操作とアーム2Dによる掘削操作との同時操作、ブーム2Cの上昇操作とアーム2Dによる掘削操作との同時操作、バケット2Eの排土操作と旋回操作との同時操作等を挙げることができる。
熟練したオペレータは、複数のレバー操作を同時に実行することにより、滑らかで効率的な運転を行う。そこで、本実施形態では、運転操作を評価する指標の一つとして、複数のレバーを同時に操作する場合の特徴量を使用する。
特徴量データ記憶部8Bは、特徴量データを記憶する。「第1評価手段」または「総合評価手段」等と表現可能な総合評価判定部8Cは、特徴量データに基づいて、オペレータの運転操作に関する総合的な評価を判定する。「第2評価手段」または「個別評価手段」等と表現可能な個別操作評価判定部8Dは、特徴量データに基づいて、例えば、アーム操作の適否やブーム操作の適否等のように、オペレータの各操作の種類毎の評価をそれぞれ判定する。
「出力手段」としての評価結果表示部9は、総合評価及び/または個別操作評価を、ディスプレイ装置等に表示させる。これにより、オペレータは、自分の運転の巧拙を客観的に認識することができる。
このように構成される本実施形態によれば、オペレータは、教習所等に出向くことなく、日頃慣れ親しんだ油圧ショベル2を用いて、その場で、自分の運転技量の客観的評価を得ることができ、使い勝手が向上する。以下、本実施形態を詳細に説明する。
以下、本発明の実施例を説明する。図2は、運転評価システム10の全体概要を示す説明図である。先に、図1との対応関係を説明する。運転評価システム10は図1中の運転評価システム1に、データ収集用コントローラ110は図1中の運転データ収集部6Bに、各種センサ100は図1中の各種センサ6Aに、運転評価用コントローラ120は図1中の評価判定部8に、入力装置160は図1中の診断ボタン5及び運転条件設定部6Dに、表示装置170は図1中の評価結果表示部9に、通信用コントローラ130は図1中の通信部7Aに、運転データ記憶部140は図1中の運転データ記憶部6Cに、基準データ記憶部150は図1中の基準データ記憶部7Cに、管理サーバ200は図1中の管理サーバ3に、それぞれ対応する。また、特徴量データ生成部121は図1中の特徴量データ生成部8Aに、特徴量データ記憶部122は図1中の特徴量データ記憶部8Bに、総合評価判定部123は図1中の総合評価判定部8Cに、個別操作評価判定部124は図1中の個別操作評価判定部8Dに、それぞれ対応する。なお、図1中に示す基準データ更新部7Bについては、図13に示すフローチャートを用いて説明する。
運転評価システム10は、例えば、データ収集用コントローラ110と、運転評価用コントローラ120と、通信用コントローラ130とを含んで構成される。データ収集用コントローラ110には、各種センサ100が接続される。各種センサ100とは、ブーム上げ圧力センサ101、アーム掘削圧力センサ102、バケット掘削圧力センサ103、バケット排土圧力センサ104、右旋回圧力センサ105、左旋回圧力センサ106、ブーム下げ圧力スイッチ107、アーム排土圧力スイッチ108の総称である。各圧力センサ101〜106は、例えば、各アクチュエータを駆動するための圧力比例制御弁(PPC弁)から圧力値を検出することができる。
ブーム上げ圧力センサ101とは、ブーム2Cを上昇させる場合のブームシリンダ2C1の圧力値を検出するセンサである。アーム掘削圧力センサ102とは、アーム2Dを掘削操作する場合のアームシリンダ2D1の圧力値を検出するセンサである。バケット掘削圧力センサ103とは、バケット2Eを掘削操作する場合のバケットシリンダ2E1の圧力値を検出するセンサである。バケット排土圧力センサ104とは、バケット2Eを排土操作する場合のバケットシリンダ2E1の圧力値を検出するセンサである。
右旋回圧力センサ105とは、上部旋回体2Bを右方向に旋回させる場合の旋回モータの圧力値を検出するセンサである。左旋回圧力センサ106とは、上部旋回体2Bを左方向に旋回させる場合の旋回モータの圧力値を検出するセンサである。なお、右方向及び左方向とは、運転室2B1内のオペレータから見た方向である。
ブーム下げ圧力スイッチ107とは、ブーム2Cを下降させたときにオンオフ信号を出力するスイッチである。アーム排土圧力スイッチ108とは、アーム2Dを排土操作した場合にオンオフ信号を出力するスイッチである。排土操作とは、バケット2E内の積載物(土砂等)をバケット2Eの外部に排出させるための操作である。掘削操作とは、バケット2E内に土砂等を収容するための操作である。なお、センサの種類は、上述の101〜108に限られない。例えば、周囲温度センサ、油温センサ、エンジン回転数センサ、速度センサ等を用いる構成でもよい。また、オンオフ信号を出力する圧力スイッチ107,108に代えて、圧力値をアナログ出力するセンサを使用してもよい。
データ収集用コントローラ110は、各種センサ100からの信号を受領し、これらの各信号を運転データとして、運転データ記憶部140に記憶させる。
運転評価用コントローラ120は、運転データ記憶部140に記憶された運転データと基準データ記憶部150に記憶された基準データとに基づいて、オペレータの運転操作の巧拙を診断し、その結果を出力させる。
運転評価用コントローラ120は、例えば、特徴量データ生成部121と、特徴量データ記憶部122と、総合評価判定部123と、個別操作評価判定部124とを備える。特徴量データの生成及び評価手法等の詳細は、後述する。
通信用コントローラ130は、通信ネットワークCN1を介して、管理サーバ200と双方向通信を行うための装置である。通信用コントローラ130は、油圧ショベル2の各種状態に関する情報を管理サーバ200に送信する。通信用コントローラ130は、管理サーバ200から受信した基準データを、基準データ記憶部150に記憶させる。
運転データ記憶部140,基準データ記憶部150及び特徴量データ記憶部122は、それぞれ別々の記憶装置として構成してもよいし、あるいは、一つの記憶装置内の別々の記憶領域を使用する構成でもよい。
図3は、管理サーバ200が備える基準データ記憶部210の構成例を示す。管理サーバ200の有する基準データ記憶部210に記憶されているデータの一部が、油圧ショベル2に送信されて、基準データ記憶部150に記憶される。
管理サーバ200は、各建設機械の機種毎にそれぞれ基準データT10を管理する。一つの機種の基準データT10は、例えば、累計稼働時間がthSMR未満であるかthSMR以上であるかによっても区別される。さらに、累計稼働時間の区別毎の基準データT10は、油圧ショベル2が作業を行う現場の土質毎に、データを備えている。
つまり、同一機種の建設機械であっても、累積稼働時間のランクが異なれば、基準データは異なる。また、同一機種であり、かつ、累積稼働時間のランクが同一であっても、作業現場の土質が異なれば、基準データは異なる。
このように、基準データは、例えば、各機種毎に、各累計稼働時間のランク毎に、かつ、各土質毎に、それぞれ予め用意されている。各基準データは、運転操作に熟練したオペレータまたは推奨される運転を行ったオペレータ(以下、熟練オペレータまたは上級オペレータとも呼ぶ)の運転操作に基づいて生成される。
基準データ記憶部210は、評価管理テーブルT20を備えることもできる。評価管理テーブルT20は、管理サーバ200の管理下にある各建設機械について、それら各建設機械を運転するオペレータの運転評価を管理する。
評価管理テーブルT20は、例えば、機体番号C20と、オペレータID(オペレータ識別コード)C21と、総合評価C22と、個別操作評価C23と、その他C24とを対応付けて管理する。
機体番号C20とは、各建設機械を特定するための番号である。オペレータIDとは、各オペレータを識別するための情報である。総合評価C22とは、各オペレータの総合評価の値を示す。個別操作評価C23とは、各オペレータの各個別操作の評価値を示す。その他C24には、例えば、オペレータの性別、年齢、建設機械の運転経験年数、診断モードの受講回数等を記憶させることができる。
図4は、診断モードを選択し、運転条件を入力する場合の画面例を示す。図4に示す画面は、表示装置170に表示される。また、図4に示す例では、入力装置160をタッチパネルのように構成している。
図4(a)は、診断モードを実行するためのメニュー画面171を示す。このメニュー画面171は、例えば、診断モードについて説明するメッセージを表示するための表示部171Aと、運転を診断するための所定作業(所定の運転操作)の内容を通知するための表示部171Bと、ボタン161〜164を含んで構成することができる。
診断開始ボタン161は、診断モードを開始させるためのボタンである。診断終了ボタン162は、診断モードを終了させるためのボタンである。条件入力ボタン163は、診断モード時の運転条件を入力するための画面に切り換えさせるボタンである。取消ボタン164は、診断メニューの表示を取り消すためのボタンである。
図4(b)は、診断モードに移行中の画面172を示す。オペレータが診断開始ボタン161を操作すると診断モードに移行する。オペレータは、表示部171Bに表示された内容に従って、油圧ショベル2を運転する。
診断中の画面172には、例えば、経過時間を表示するための表示部172Aと、評価を表示するための表示部172Bと、助言を表示するための表示部172Cと、ボタン161〜164を備えることができる。
表示部172Aには、診断モードに移行してからの経過時間、または/及び、診断モードの終了予定時間が表示される。表示部172Bには、例えば、「優、良、可」のような段階別、または、「100点、80点、60点」のような数値として、診断結果が表示される。後述のように、本実施例では、診断モードが完了した後に、総合評価及び個別操作評価を表示させる。しかし、これに限らず、診断モードの実行中に、評価をリアルタイムで表示させてもよい。
表示部172Cには、評価値(判定結果)に応じた助言を表示させる。これにより、オペレータは、どのような点に注意して運転すればいいのかを理解することができ、運転技量の向上に役立つ。
なお、図4(b)に示す診断中の画面172は、診断終了後の画面として用いることでもできる。
図4(c)は、運転条件を入力するための画面173を示す。運転条件入力画面173は、例えば、複数の入力部173A〜173Cと、複数のボタン165,166とを備えている。
入力部173Aには、例えば、オペレータの氏名等を入力する。入力部173Bには、例えば、診断用の作業を行う現場の土質を入力する。入力部173Cには、診断時の天候を入力する。
図5は、各種センサ100(つまり、各センサ101〜108)から出力される信号に基づいて、予め設定された複数項目の特徴量を求める様子を示す。本実施例では、例えば、26個の項目について特徴量を求める。
26個の項目は、例えば、個別の各操作に関するグループと、複合操作に関するグループとに大別される。個別操作のグループは、さらに、ブームに関するグループ、アームに関するグループ、バケットに関するグループ、旋回に関するグループに分けられる。
ブームに関するグループには、例えば、ブーム圧平均値、ブーム上げ操作時間、ブーム上げ操作回数、ブーム下げ操作時間、ブーム下げ操作回数、の各項目が含まれる。アームに関するグループには、例えば、アーム圧平均値、アーム掘削操作時間、アーム掘削操作回数、アーム排土操作回数、アーム排土操作時間、の各項目が含まれる。バケットに関するグループには、例えば、バケット排土圧平均値、バケット排土操作時間、バケット排土操作回数、バケット掘削圧平均値、バケット掘削操作回数、バケット掘削操作時間、の各項目が含まれる。旋回に関するグループには、例えば、旋回操作回数及び旋回操作時間の項目が含まれる。
ブームに関するグループに属する各項目の特徴量は、ブームに関するセンサ101,107からの信号に基づいて生成される。アームに関するグループに属する各項目の特徴量は、アームに関するセンサ102,108からの信号に基づいて生成される。バケットに関するグループに属する各項目の特徴量は、バケットに関するセンサ103,104からの信号に基づいて生成される。旋回に関するグループに属する各項目の特徴量は、旋回に関するセンサ105,106からの信号に基づいて生成される。
複合操作に関するグループには、それぞれ異なる複数の操作を組み合わせた項目が含まれている。複合操作の項目としては、例えば、アーム掘削及びバケット掘削の同時操作回数、アーム掘削及びバケット掘削の同時操作時間、ブーム上げ及びアーム掘削の同時操作回数、ブーム上げ及びアーム掘削の同時操作時間、ブーム下げ及びアーム掘削の同時操作回数、ブーム下げ及びアーム掘削の同時操作時間、バケット排土及び旋回の同時操作回数、バケット排土及び旋回の同時操作時間等を挙げることができる。
つまり、アーム操作とバケット操作の組合せ、ブーム操作とアーム操作の組合せ、バケット操作と旋回操作の組合せに関する項目が用意されている。熟練オペレータは、複数種類の操作を同時に実行することにより、滑らかに合理的に運転する。本実施例では、熟練オペレータが複合操作を巧みに実行するという技術的観点に着目し、複合操作に関する項目を採用している。
図6は、運転データに基づいて特徴量を生成する様子を示す。説明の便宜上、図6には、運転データ及び特徴量の一部のみを示す。図6の上側は運転データを示し、図6の下側は、各項目の特徴量を管理するテーブルT30を示す。
診断モードでは、予め決められた所定の作業(運転操作)を所定回数だけ繰り返して実行させる。例えば、オペレータは、地面を掘削して、右または左に90度旋回し、バケット内の積載物を排出する、というような所定の運転操作を10回程度繰り返す。オペレータが所定の運転操作を所定回数繰り返す期間中、データ収集用コントローラ110は、各種センサ100からの信号を取得し、運転データ記憶部140に記憶させる。
オペレータは、所定の運転操作を所定回数実行し終えると、診断モードが終了した旨を運転評価用コントローラ120に指示する。診断モードの終了は、運転評価用コントローラ120からデータ収集用コントローラ110に通知される。これにより、データ収集用コントローラ110は、運転診断に使用するための運転データの収集を停止する。
従って、運転データ記憶部140には、図6の上側に示すように、診断モードが開始された時刻T0から診断モードが終了した時刻Teまでの期間における、各センサ101〜108の信号に基づいたデータが記憶される。
特徴量データ生成部121は、基準時刻から第1所定時間t0までの対象期間内のデータに基づいて、特徴量を算出する。例えば、ブーム上げ圧力からブーム操作の回数を検出し、その回数をテーブルT30に登録する。第1所定時間t0は、例えば、60秒程度に設定することができる。
特徴量データ生成部121は、基準時刻を第2所定時間t1だけ後ろにずらし、この新たな基準時刻から第1所定時間t0の新たな対象期間内のデータに基づいて、特徴量を算出する。特徴量データ生成部121は、算出された特徴量を、テーブルT30内の対象期間に対応する箇所に記憶させる。第2所定時間t1は、例えば、10秒程度に設定することができる。
具体的には、基準時刻T0から時間t0までの対象期間、基準時刻T1(T1=T0+t1)から時間t0が経過するまでの対象期間、基準時刻T2(T2=T1+t1)から時間t0が経過するまでの対象期間、のように、複数の対象期間が設定される。
特徴量データ生成部121は、各対象期間内の運転データに基づいて、26項目の特徴量をそれぞれ算出し、テーブルT30の所定位置に記憶させる。テーブルT30は、各対象期間毎に、各項目の特徴量をそれぞれ管理する。
図7は、本実施例による運転診断処理を示すフローチャートである。以下に示す各フローチャートは、本発明の理解及び実施に必要な程度で各処理の概要を示しており、実際のコンピュータプログラムと相違する場合がある。また、いわゆる当業者であれば、図示されたステップの順番を変えたり、一部のステップを変更または削除したり、新たなステップを追加等できるであろう。
運転評価用コントローラ120は、オペレータからの指示に基づいて、図4(a)に示すような運転診断のメニュー171を、表示装置170に表示させる(S10)。
図4(c)で述べたように、オペレータは、運転の診断を受けるに際して、運転条件を事前に設定することができる。この実施例では、オペレータが運転条件を入力するまで待機する(S11)。これに代えて、運転条件を設定しなくても、運転操作について診断を受けられる構成としても良い。
オペレータから運転条件が入力されると(S11:YES)、運転評価用コントローラ120は、オペレータによって診断開始が指示されるまで待機する(S12)。オペレータが診断開始ボタン161を操作すると(S12:YES)、運転評価用コントローラ120は、データ収集の開始をデータ収集用コントローラ110に指示する。
データ収集用コントローラ110は、26個の計測対象項目に関するデータをそれぞれ収集し、運転データ記憶部140に記憶させる(S13)。運転評価用コントローラ120は、診断終了ボタン162が操作されたか否かを監視している(S14)。オペレータが診断終了ボタン162を操作すると(S14:YES)、運転評価用コントローラ120は、データ収集用コントローラ110にデータ収集の停止を指示する。
そして、運転評価用コントローラ120は、収集された運転データに基づいて総合評価を行い(S15)、さらに個別操作の評価も実行する(S16)。運転評価用コントローラ120は、総合評価及び個別操作評価を、通信用コントローラ130を介して、管理サーバ200に送信し、管理サーバ200内に保存させることもできる(S17)。
図8は、図7中にS15で示される総合評価処理のフローチャートである。運転評価用コントローラ120(以下、コントローラ120とも呼ぶ)は、運転データ記憶部140に記憶されているデータから、基準時刻T0を取得する(S20)。
コントローラ120は、基準時刻T0から第1所定時間t0分の対象期間に含まれるデータを用いて、予め設定された26個の特徴量をそれぞれ算出する(S21)。コントローラ120は、算出された特徴量から得られるパターン(入力パターンとも呼ぶ)と、基準データの分布重心との距離を算出する(S22)。
S22について詳述する。本実施例では、予め十分な数の熟練オペレータの運転操作の結果に基づいて、26個の特徴量から構成される26次元空間における、熟練オペレータの特徴量の分布を求める。つまり、多数の熟練オペレータの模範運転からそれぞれ得られる特徴量を26次元空間にマッピングし、熟練オペレータの特徴量の分布を求める。そして、この熟練オペレータの特徴量分布の重心を算出し、この重心と入力パターンとの距離を算出する。入力パターンとは、診断対象のオペレータの操作に基づいて得られた、ある対象期間における26個の特徴量である。
従って、簡単に言えば、S22では、診断を受けているオペレータの操作が熟練オペレータの操作にどれだけ近いかを算出している。一般的には、距離が遠いほど、そのオペレータの運転技量は未熟であり、距離が近いほど、そのオペレータの運転技量は優れていると判断できる。
コントローラ120は、S22で算出した距離を記憶し(S23)、基準時刻を第2所定時間t1だけ増加させる(S24)。つまり、図6で述べたように、コントローラ120は、対象期間の基準時刻T(始期)を時間t1だけ進める(T=T+t1)。
コントローラ120は、基準時刻をt1だけ進めた対象期間が、運転データの記録されている範囲内に存在するか否かを判定する(S25)。対象期間が開始する基準時刻をTとすれば、その対象期間の終了時刻はT+t0である。
コントローラ120は、その終了時刻T+t0が、運転データの記録終了時刻Teを超えているか否かを判定する(S25)。つまり、コントローラ120は、対象期間内に含まれる全ての運転データが存在するか否かを判定する(S25)。
対象期間内の全運転データが存在する場合(S25:NO)、コントローラ120は、その対象期間についての各特徴量から26次元空間に入力するパターンを求め(S21)、その入力パターンと熟練者の特徴量分布の重心との距離を算出する(S22)。算出された距離は記憶され(S23)、対象期間が時間t1だけシフトされる(S24)。
このように、診断モード中に測定された各運転データについて、基準時刻をt1ずつシフトさせながら、距離を算出し保存する。最後の対象期間(図6中の時刻Tnから時刻Teまでの期間)について距離の算出が終了すると(S25:YES)、コントローラ120は、各対象期間毎のそれぞれの距離の平均値を算出し、その平均値に基づいて適合度を算出する(S26)。コントローラ120は、算出された適合度を、表示装置170に表示させる(S27)。適合度とは、診断対象のオペレータの運転技量が熟練オペレータの運転技量にどの程度適合しているかを示す指標であり、数値が高いほど良い。
図9は、熟練オペレータの特徴量分布の重心と入力パターンとの距離を、マハラノビスの汎距離(Mahalanobis' (generalized) distance)として求める場合の例を示す。図9(a)に示すように、本実施例では、熟練オペレータの基準データT41〜T44を、例えば、「土」や「砂」等の各土質毎にそれぞれ用意している。各基準データT41〜T44には、特徴量パターンの平均値、標準偏差及び相関行列がそれぞれ予め計算されて、含まれている。
図9(b)に示すように、26次元の特徴量空間に入力されるパターンxは、26個の特徴量(x1,x2,...x26)によって決定される。図9(c)に示すように、平均値mと標準偏差σとを用いることにより、各特徴量を、ui=(xi−mi)/σiの式を用いて標準化する(標準化係数)。これにより、標準化された入力パターンuが得られる。
図9(d)に示す数式を用いてマハラノビスの汎距離D^2を求める。Dの二乗を使用するのは、以後の計算を簡素化するために、距離の絶対値を得るためである。
図9(e)に示すように、コントローラ120は、適合度判定テーブルT50を備えている。このテーブルT50の横軸は、図9(d)で算出した距離D^2であり、テーブルT50の縦軸は適合度(%)である。
距離には、2つの閾値が設定されている。第1の距離閾値thd1は、熟練オペレータとそれ以外の者とを判別するための値である。つまり、熟練オペレータの特徴量分布の重心と入力パターンとの距離が、第1の距離閾値thd1よりも小さい場合、そのオペレータの適合度は高く(例えば、適合度100%以上)、ほぼ熟練オペレータであるとみなすことができる。
第2の距離閾値thd2は、診断対象外の未熟なオペレータを検出するために使用される値である。つまり、熟練オペレータの特徴量分布の重心と入力パターンとの距離が、第2の距離閾値thd2以上の場合、そのオペレータの適合度は低く(例えば、20%未満)、未熟なオペレータであるとみなすことができる。
縦軸の適合度には2つの閾値100%(上限値thHと呼ぶこともできる),20%(下限値thLと呼ぶこともできる)が設定されている。熟練オペレータの特徴量分布の重心と入力パターンとの距離が、第1の距離thd1と第2の距離thd2との間に存在する場合、そのオペレータの運転技量は「良」であると判定され、例えば、表示装置170の画面には「あなたの運転の優良度は40%です。」のように表示される。なお、図9に示す距離の算出方法は、一つの例であって、本発明は図9に示す構成に限定されない。第1の距離thd1、第2の距離thd2は、第1の距離閾値thd1、第2の距離閾値thd2と呼び変えることもできる。
図10は、図7中にS16で示される個別操作評価処理のフローチャートである。
コントローラ120は、図7のS15で得られる総合評価の値が、第2適合度閾値thL以下であるか否かを判定する(S30)。その結果、第2の距離thd2以下の場合(S30:YES)、コントローラ120は、そのオペレータの総合評価に最も悪影響を与えている個別操作を特定する(S31〜S34)。
S31〜S34について、図11の説明図を参照しながら説明する。まず、コントローラ120は、図11(a)のテーブルT60に示すように、26個の各特徴量について平均値をそれぞれ算出する(S31)。
次に、コントローラ120は、図11(b)のテーブルT61に示すように、熟練オペレータの平均値及び標準偏差を用いて、入力データ(入力された26個の各特徴量)の標準化変数をそれぞれ算出する(S32)。
コントローラ120は、図11(c)のテーブルT62に示すように、標準化変数が所定の閾値以上であり、かつ、その絶対値が最大の特徴量を検出する(S33)。図11(c)に示す例では、所定の閾値を「3」としており、この場合、「アーム操作回数」が該当する。コントローラ120は、S33で検出された特徴量について、その特徴量の標準化変数の有する符号(プラスまたはマイナスのいずれか)に対応する助言を表示装置170に表示させる(S34)。
図12は、メッセージ管理テーブルT70を示す。メッセージ管理テーブルT70は、表示装置170に表示させる助言を各特徴量毎に管理する。このテーブルT70は、例えば、メッセージ番号C70と、対象項目C71と、標準化変数の符号C72と、メッセージC73とを対応付けて管理する。
メッセージ番号C70は、各メッセージを特定するための情報である。対象項目C71は、各特徴量を特定するための情報である。標準化変数の符号C72は、その特徴量から得られる標準化変数がプラス符号を有するのか、それともマイナス符号を有するのかを識別するための情報である。メッセージC73は、各特徴量の各符号に応じて、オペレータに適切な助言を与えるためのデータである。助言は、テキストで表示してもよいし、音声合成装置によって音声で出力してもよい。
標準化変数が0に近づけば近づくほど、診断を受けたオペレータの運転技量は、熟練オペレータの運転技量に近く、優秀なオペレータであると判断できる。標準化変数がプラス方向に増大するほど、その特徴量が熟練オペレータのそれよりも多いことを示す。逆に、標準化変数がマイナス方向に増大するほど、その特徴量が熟練オペレータのそれよりも少ないことを示す。
従って、図11(c)に示す例では、アーム操作回数の標準化変数の値が「−5.7」であるから、そのオペレータのアーム操作回数は、熟練オペレータのアーム操作回数よりも少ないことがわかる。従って、コントローラ120は、アーム操作の回数を意識的に増やすようにと助言することができる。これにより、オペレータは、自分の運転技量の問題点を把握でき、その後の練習によって運転技量を向上させることができる。
図13は、基準データ記憶部150に記憶されている基準データを更新させる処理を示すフローチャートである。コントローラ120は、管理サーバ200からの更新通知を通信用コントローラ130が受信したか否かを判定する(S40)。管理サーバ200は、例えば、各建設機械に記憶されている基準データを更新させる場合等に、更新通知を各建設機械にそれぞれ送信する。
管理サーバ200からの更新通知が受信された場合(S40:YES)、コントローラ120は、管理サーバ200から基準データを受信し、受信した基準データを基準データ記憶部150に記憶させる(S41)。管理サーバ200からの更新通知は受信されなかった場合(S40:NO)、S41はスキップされてS42に移る。
コントローラ120は、油圧ショベル2の累計稼働時間SMRが予め設定されている閾値thSMRに達したか否かを判定する(S42)。油圧ショベルの累計稼働時間SMRが閾値thSMRに達している場合(S42:YES)、コントローラ120は、運転の評価に使用する基準データを、閾値thSMR以上の基準データに変更させる(S43)。
図3で説明したように、本実施例では、建設機械の累計稼働時間をthSMR未満とthSMR以上の複数段階に分け、各段階毎にそれぞれ基準データを用意する。稼働時間が長くなると、経年変化等が運転操作に影響を及ぼす可能性があるためである。
そこで、コントローラ120は、基準データ記憶部150に記憶されている基準データを、thSMR以上用の基準データに更新させる(S43)。コントローラ120は、thSMR以上用の基準データを管理サーバ200から取得し、基準データ記憶部150に記憶させる(S43)。
あるいは、thSMR未満用の基準データとthSMR以上用の基準データとの両方を最初から基準データ記憶部150に記憶させておき、油圧ショベル2の累計稼働時間に応じて切り換える構成でもよい。但し、この場合は、基準データ記憶部150の記憶容量を大きくする必要がある。
このように構成される本実施例によれば、オペレータは、教習所等に出向いたり、作業現場にインストラクターを招いたりすることなく、日頃慣れ親しんだ油圧ショベル2を用いて、その場で、自分の運転技量の客観的評価を得ることができる。これにより、オペレータは、自分自身の運転技量を簡単に診断することができる。
本実施例では、例えば、土質等の作業環境に応じてそれぞれ基準データを用意し、かつ、診断を受けるオペレータは、診断モード実行時の作業環境を運転条件として設定することができる。従って、作業現場毎に異なる作業環境に応じて運転を診断することができ、より適切な評価を得ることができる。
本実施例では、診断モード時に、予め設定される所定の運転操作を実行させるため、所定の運転操作に限定して、熟練オペレータの運転操作と比較することができる。従って、比較的簡単にオペレータの運転を評価することができる。
本実施例では、まず最初に総合評価を行い、次に個別操作の評価を行うため、オペレータは、各操作についても技量の巧拙を知ることができる。
本実施例では、総合評価が所定値以下の場合に、その総合評価に最も影響を与えている個別操作を特定し、その個別操作を改善させるための助言をオペレータに与える。従って、オペレータは、その特定された個別操作を意識して練習することにより、運転技量を向上させることができる。
本実施例では、基準データ記憶部150に記憶されている基準データを更新可能な構成としている。従って、最新の基準データを用いてオペレータの運転を評価することができ、診断精度を高めることができる。より多くの熟練オペレータの運転操作に関するデータが蓄積されるほど、熟練オペレータの特徴量分布をより正確に得ることができる。
本実施例では、累計稼働時間に応じて基準データを切り換えて使用するため、油圧ショベル2の経年変化に対応して適切な運転評価を行うことができる。
1:運転評価システム、2:油圧ショベル、2A:下部走行体、2A1:タイヤ、2B:上部旋回体、2B1:運転室、2C:ブーム、2C1:ブームシリンダ、2D:アーム、2D1:アームシリンダ、2E:バケット、2E1:バケットシリンダ、3管理サーバ、4:所定の運転操作、5:診断ボタン、6A:各種センサ、6B:運転データ収集部、6C:運転データ記憶部、6D:運転条件設定部、7A:通信部、7B:基準データ更新部、7C:基準データ記憶部、8:評価判定部、8A:特徴量データ生成部、8B:特徴量データ記憶部、8C:総合評価判定部、8D:個別操作評価判定部、9:評価結果表示部、10:運転評価システム、100:各種センサ、101:ブーム上げ圧力センサ、102:アーム掘削圧力センサ、103:バケット掘削圧力センサ、104:バケット排土圧力センサ、105:右旋回圧力センサ、106:左旋回圧力センサ、107:ブーム下げ圧力スイッチ、108:アーム排土圧力スイッチ、110:データ収集用コントローラ、120:運転評価用コントローラ、121:特徴量データ生成部、122:特徴量データ記憶部、123:総合評価判定部、124:個別操作評価判定部、130:通信用コントローラ、140:運転データ記憶部、150:基準データ記憶部、160:入力装置、161:診断開始ボタン、162:診断終了ボタン、163:条件入力ボタン、164:取消ボタン、170 表示装置、171:診断メニュー画面、172:診断中もしくは診断終了後の画面、173:運転条件入力画面、200:管理サーバ、210:基準データ記憶部。