JP5133617B2 - 携帯機 - Google Patents
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Description
そして、通信機能部が固定された第1ケース部材に装着部材の取付部材を保持する取付部材保持部が設けられるため、取付部材は第1ケース部材に保持される。このため、第1ケース部材及び第2ケース部材の間の係止状態が不意に解除されてしまった場合でも、通信機能部は第1ケース部材を介して取付部材に取着された装着部材に保持される。このため、携帯機の通信機能部を紛失してしまうことを好適に防止することができる。
また、取付部材の解除部は、第1ケース部材及び第2ケース部材の対向面の間に配置され、同解除部は、その回転軌跡が、第1ケース部材及び第2ケース部材が係止状態に保持された状態における2つの対向面の少なくとも一方よりも径方向外側になるように形成されている。このため、取付部材が回転操作されると、第1ケース部材及び第2ケース部材の対向面の少なくとも一方に解除部が当接し、該解除部によって第1ケース部材及び第2ケース部材の間の距離が押し広げられ、これにより、第1ケース部材及び第2ケース部材の係止状態が解除される。よって、取付部材を回転操作することによって、ケースを容易に開放することができる。
さらに、取付部材の解除部は優弧状の円弧面を有し、この円弧面は、対応する対向面に沿って配置される。これにより、取付部材をケースに対して回転操作する際に、その解除部を面(対向面)で支持することが可能となり、取付部材の回転操作(ケースの開放操作)をより安定させることができる。
しかも、取付部材の解除部は円弧面の弦となる平面を有し、この平面は、対応する対向面に沿って配置される。このため、取付部材の解除部の回転が規制される。よって、取付部材の解除部が対向面を叩いて異音が発生してしまうことを好適に防止することができる。
本発明によれば、ケースの規制部により取付部材の軸方向への移動が規制されるため、取付部材が軸方向にずれてしまうことを防止することができる。
<電子キーシステムの概要>
図1に示すように、電子キーシステム1は、取付対象としてのユーザの鞄1a等に装着されるキーホルダー型の携帯機(電子キー)2と、車両に搭載された施解錠制御装置3とを備えている。ユーザが携帯機2を所持して車両の所定領域に接近すると、携帯機2は、施解錠制御装置3から送信されるリクエスト信号を受信する。このリクエスト信号はIDコードの送信を携帯機2に要求する旨の信号である。携帯機2は前記リクエスト信号を受信すると、予め記録された自身のIDコードを含むID信号を送信する。施解錠制御装置3は、携帯機2から送信されてきたID信号を受信すると、このID信号に含まれる携帯機側のIDコードと予め記憶された車両側のIDコードとを照合し、両IDコードが一致したことを条件としてドア錠を解錠する。一方、ユーザが携帯機2を所持して車両から離間して前記所定領域外に移動すると、施解錠制御装置3は、携帯機2から送信されるID信号を受信不能となる。施解錠制御装置3は携帯機側のID信号を受信不能になったことを条件として車両のドア錠を施錠する。このように、ユーザが車両に触れることなくドア錠の施解錠が行われる。
次に、携帯機について詳細に説明する。図2に示すように、携帯機2のケース4は、同ケース4の表面4aを構成する第1ケース部材としてのアッパケース5と、ケース4の裏面4bを構成する第2ケース部材としてのロアケース6とから、全体として五角形平板状に形成されている。ケース4の1つの側壁部の中央(アッパケース5及びロアケース6の境界部位)には、円形の挿通孔4cが形成されており、該挿通孔4cを介して携帯機2の取付部材7の一部がケース4から突出している。この取付部材7には装着部材としてのチェーン8(図1参照)が装着可能となっており、携帯機2は、取付部材7に装着されたチェーン8を介してユーザの鞄等に装着される。また、携帯機2のケース4の内部には、前記施解錠制御装置3との間で無線通信を行う通信機能部としての通信回路基板9、及びこの通信回路基板9の電源となる電池(例えばボタン電池)10等が設けられている。通信回路基板9には、前記リクエスト信号を受信するための受信アンテナ(図示略)、制御回路(図示略)、前記ID信号を送信するための送信アンテナ(図示略)、及び電源回路(図示略)が実装されている。
次に、取付部材7について詳細に説明する。図3(a)に示すように、取付部材7は、アッパケース5に取り付けられた状態で同アッパケース5の第1切欠部15に配置される基部41と、該基部41の外側面に設けられる被取着部としてのリング部42とを備えている。基部41は、ケース4の挿通孔4cの内径と略等しい外径を有する略円柱状に形成されており、リング部42は、該基部41の外側面から突出している。
図3(a)に示すように、取付部材7の解除部44は、取付部材保持部20よりも内側に配置され、小径部43は、取付部材保持部20のスリット20bに圧入されて支持孔20aに対し摺動回転可能に配置される。また、基部41は、アッパケース5の第1切欠部15に配置され、リング部42は、アッパケース5の外側に配置される。このとき、取付部材7は、その基部41及び解除部44が取付部材保持部20にそれぞれ当接することで軸方向への移動を規制される。これにより、解除部44が取付部材保持部20に当接することで、取付部材7がケース4から抜け落ちてしまうことが防止される。また、このとき、取付部材7の基部41の外側面は、ケース4の外側面と面一となる。
次に、アッパケース5及びロアケース6の組み付け態様を説明する。前述のように構成されたアッパケース5及びロアケース6は、アッパケース5に取付部材7が取り付けられた状態で、アッパケース5及びロアケース6の開口部を向き合わせて組み付けられ、該アッパケース5の内部に設けられたケース係合部16aとロアケース6の内部に設けられたケース爪部36aとが係合することにより、互いに固定されている。このとき、アッパケース5の第1側壁部12の先端面に設けられた嵌合凹部13と、ロアケース6の第2側壁部32の先端面に設けられた嵌合凸部33とは、互いにはまり合っている。また、このとき、図6(a)に示すように、アッパケース5の第1案内壁21の案内面21aとロアケース6の第2案内壁37の先端面37aとは、取付部材7の解除部44を挟んで対向配置されている。そして、取付部材7の解除部44は、その円弧面44aがアッパケース5の第1案内壁21の案内面21aに沿って配置されるとともに、その平面44bがロアケース6の第2案内壁37の先端面37aに沿って配置されている。
次に、前述したように構成した携帯機2のケース4の開放方法を説明する。図6(a)及び図6(b)に示すように、携帯機2のアッパケース5及びロアケース6が互いに固定されている状態において、取付部材7の解除部44は、その円弧面44aがアッパケース5の第1案内壁21の案内面21aに沿って配置されるとともに、その平面44bがロアケース6の第2案内壁37の先端面37aに沿って配置されている。この状態において、ケース4の外部に設けられた取付部材7のリング部42を把持し、該リング部42をケース4に対して回転操作すると、これに伴いケース4の内部に設けられた解除部44も回転し、アッパケース5の第1案内壁21側に配置されていた解除部44の円弧面44a側の部分が、ロアケース6の第2案内壁37側に移動する。ここで、ロアケース6の第2側壁部32の突出高さから第2案内壁37の突出高さを差し引いた距離D2が、挿通孔4cの半径rの1/4となるように設定されているため、解除部44の円弧面44a側の部分の回転軌跡は、ロアケース6の第2案内壁37よりも径方向外側となる。これにより、図7(a)及び(b)に示すように、取付部材7の解除部44によりロアケース6の第2案内壁37がアッパケース5の第1案内壁21に対して離間する方向、すなわち、アッパケース5及びロアケース6の間の係止状態を解除する方向へ押圧される。これにより、アッパケース5及びロアケース6の間の距離が押し広げられ、その結果、アッパケース5及びロアケース6の係止状態が解除される。
(1)携帯機2のケース4には、取付部材7が所定の操作方向へ操作可能に設けられている。この取付部材7は、ケース4の外側に設けられ、携帯機2に装着されるチェーン8が取着されるリング部42と、ケース4の内側に設けられ、リング部42の所定の操作方向への操作に基づいて変位することによりアッパケース5及びロアケース6の間の係止状態を解除する解除部44とを備えている。したがって、ケース4の外側に設けられた取付部材7のリング部42を所定の操作方向へ操作することで、ケース4の内側に設けられた取付部材7の解除部44によりアッパケース5及びロアケース6の間の係止状態を解除することができる。これにより、携帯機2のケース4に該ケース4を開放するため例えば爪入れ部等を凹設しなくても、取付部材7を介してケース4を容易に開放することができる。よって、ケース4の外観を面一にすることが可能となり、意匠性に優れた携帯機2を提供することができる。
(5)取付部材7の回転方向において解除部44の平面44bと円弧面44aとを滑らかに連結する連結面44cが設けられるため、取付部材7を回転操作する際にアッパケース5及びロアケース6に解除部44が引っかかり難くなる。このため、取付部材7を容易に回転操作することが可能となり、ケース4をより容易に開放することができる。
・上記実施の形態では、取付部材7の解除部44を、軸方向からみて弓形状に形成したが、その回転軌跡がロアケース6の第2案内壁37の先端面37aよりも径方向外側となるように形成されればよく、例えば軸方向から見て楕円状に形成したり直方体状に形成してもよい。
・上記実施の形態では、取付部材7を、ケース4に対して回転方向に操作可能に設けたが、このような態様に限定されない。例えば、図9(a)に示すように、アッパケース5及びロアケース6に対して、取付部材50を軸方向に操作可能に設け、第1切欠部15及び第2切欠部35に、取付部材50の抜け止めを図るための抜け止め部15a,35aをそれぞれを設ける。そして、該取付部材50に、くさび状に形成された解除部51を設け、該解除部51がアッパケース5の第1案内壁52の先端面(対向面)52aとロアケース6の第2案内壁53の先端面(対向面)53aとの間に挿入されるように配置する。そして、図9(b)に示すように、取付部材50を挿通孔4c内に押し込むことによりアッパケース5及びロアケース6の間の係止状態が解除されるようにしてもよい。
・上記実施の形態では、取付部材7のリング部42を回転させることによりアッパケース5及びロアケース6の間の係止状態を解除するようにしたが、このような態様に限定されない。例えば、図10(a)に示すように、取付部材60を取付部材保持部62に対して軸方向に移動可能に設け、ばね等の付勢部材63により取付部材60の基部61の外側面がアッパケース5及びロアケース6の外側面と面一になるように同取付部材60を保持する。そして、取付部材60のリング部42をケース4の内側へ押し込み、その押し込んだ状態でリング部42を回転させることによりアッパケース5及びロアケース6の間の係止状態を解除するようにしてもよい。このような構成によれば、ユーザが意図しない時にアッパケース5及びロアケース6の間の係止状態が解除されてしまうことを的確に防止することができる。
・上記実施の形態では、アッパケース5に第1案内壁21を設け、ロアケース6に第2案内壁37を設けたが、これらを省略してもよい。この場合、取付部材7の解除部44を、アッパケース5の第1底壁11の内面とロアケース6の第2底壁31の内面とで挟んで配置する。
Claims (2)
- 開口部を備えた第1ケース部材と前記開口部を閉塞した状態で前記第1ケース部材に係止される第2ケース部材とを備えたケース内に通信機能部が収容されてなる携帯機において、
前記ケースを取付対象に取り付けるための装着部材が取着される取付部材を前記ケースに設け、
前記取付部材は、
前記ケースの外側に設けられ、前記ケースに対して所定の操作方向へ操作可能に支持されるとともに前記装着部材が取着される被取着部と、
前記ケースの内側に設けられ、前記被取着部の前記操作方向への操作に基づいて変位することにより前記第1ケース部材及び第2ケース部材の間の係止状態を解除する解除部とを備え、
前記通信機能部は、前記第1ケース部材に固定され、
前記第1ケース部材は、前記取付部材を前記操作方向へ操作可能に保持する取付部材保持部を備え、
前記第1ケース部材及び前記第2ケース部材は、それぞれ前記解除部を挟んで対向する対向面を備え、
前記被取着部は、前記ケースに対して回転操作可能に支持され、
前記解除部は、前記被取着部の回転操作に伴い回転し、その回転軌跡が、前記第1ケース部材及び前記第2ケース部材が係止状態に保持された状態における前記2つの対向面の少なくとも一方よりも径方向外側になるように形成され、
さらに、前記解除部は、優弧状の円弧面と、該円弧面の弦となる平面とを有し、前記第1ケース部材及び前記第2ケース部材それぞれの前記対向面に沿って、前記円弧面と前記平面とが配置されていることを特徴とする携帯機。 - 請求項1に記載の携帯機において、
前記ケースは、前記取付部材の軸方向への移動を規制する規制部を備えたことを特徴とする携帯機。
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