JP5131839B2 - 外殻鋼管付コンクリート杭及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、中空コンクリート杭体の外周に鋼管を一体化してなる外殻鋼管付コンクリート杭とその製造方法に関するものである。
従来、基礎杭の一種として膨張性コンクリートを用いて遠心成形により鋼管の内面に円筒状のコンクリート体を密着状態で設けた構成の外殻鋼管付コンクリート杭(SC杭とも称されている。)が知られている。斯かる基礎杭の施工においては、その杭頭部に対して補強および基礎コンクリートとの一体化を図るための杭頭補強筋が接合される。杭頭補強筋としては、既製プレストレストコンクリート杭の杭頭接合構造でも使用されている複数本の主筋をフープ筋で円筒状に組み立てたカゴ鉄筋(鉄筋籠、中詰め補強鉄筋などとも称される。)があり、その下端側部分をコンクリート体内側の中空部内に挿入した状態でコンクリートを充填することにより杭体との一体化が図られる。
ところで、上記方法において杭体の内径が小さい場合に必要な本数の主筋を配置できないことがあり、このようなケースでは杭頭部の鋼管外周面に鉄筋の下端部を直接的に溶接するか、あるいは杭頭部の外周面に溶接したカプラを介してねじ節鉄筋や端部にねじ加工を施した異形鉄筋などを螺着する方法が行われている。ところが、地中に埋め込まれた外殻鋼管付コンクリート杭の杭頭部に対して、杭頭補強筋またはそれを立設するためのカプラを施工現場で溶接する場合には、作業環境が制約されるばかりか、それぞれの杭頭補強筋ないしカプラに沿った面倒な溶接作業となることから、作業時間の短縮が困難であり、しかも天候に影響されやすく溶接品質が不安定になりやすいといった工期上および品質管理上の問題が少なからず存在していた。一方、工場等の現場以外の場所で予め溶接作業を行う場合には、外殻鋼管付コンクリート杭の打込み時において、外殻鋼管付コンクリート杭の端部に溶接された杭頭補強筋やカプラが打込み作業の邪魔となって作業性の低下につながりやすい。さらに、外殻鋼管付コンクリート杭が打込み途中で硬い地盤や岩石に当たり、それ以上の打込みが困難な状況(高止まり)となった場合には、地盤表面からの突出長が所定の長さとなるように余分な部分を切除した後、改めて杭頭補強筋やカプラを杭頭部に再溶接せざるを得ないケースも生じるという問題点があった。
このような状況を踏まえ、外殻鋼管付コンクリート杭の中空コンクリート層の内部に、少なくともフーチングに対する定着長さと中空コンクリート層に対する定着長さを有する所定長さの鉄筋複数本を、予め互いに円周方向に間隔を置いて軸心方向に沿って埋設する方法が提案されている(特許文献1、2)。この場合には、杭の全長に渡って被覆され、地盤表面からの突出している外殻鋼管の端部を必要な長さだけ溶断等により除去し、その跡に露出した中空コンクリート層をさらに解体して内部に埋設されている鉄筋を露出させる。そして、この端部から露出した鉄筋を杭頭補強筋として利用するものである。
特開平7−18675号公報(図1、2参照) 特開平6−220842号公報(図2参照)
上記特許文献1および2に記載の外殻鋼管付コンクリート杭を製造する場合は、カゴ鉄筋などの埋設鉄筋の被りがきちんと確保される必要がある。したがって、中空コンクリート体の遠心成形工程において、予めカゴ鉄筋等を外殻鋼管に対して動かないようにするための措置がとられる。具体的には、外殻鋼管内面の所々に金属製スペーサーを溶接し、これにカゴ鉄筋等を点溶接する方法が一般的である。しかしながら、作業者が内部に入り込めないような内径の外殻鋼管においては、鋼管端部に近い位置でのスペーサーの取付作業は比較的容易であるが、鋼管内奥部での取付は、端面からの距離が長くなるに伴って困難さを増す。また、作業者が内部に入り込める場合でも、外殻鋼管の内径が小さければ、狭いスペースでの溶接作業となり、容易ではなくなる。しかも、このような埋設鉄筋を杭頭補強筋(杭頭接合鉄筋)として利用する杭頭処理の方法が普及するに連れて、埋設鉄筋の全長が増大する方向にあり、外殻鋼管の内奥部において簡便かつ確実に杭頭補強筋を固定する技術の開発が望まれていた。
本発明は、以上のような従来技術の状況に鑑みなされたもので、外殻鋼管内面の中空コンクリート体中に埋設する円筒状の杭頭補強筋を、外殻鋼管の内径寸法の大小にかかわらず容易に外殻鋼管内の所定位置に確実に設置することができ、しかも全長の長い杭頭補強筋にも適用可能な外殻鋼管付コンクリート杭の製造方法とそれによって得られる外殻鋼管付コンクリート杭の提供を目的とするものである。
上記の従来技術の問題点を解決するため、請求項1に係る外殻鋼管付コンクリート杭では、外殻となる鋼管、この鋼管の内側に密接状態で設けられる円筒状のコンクリート体、このコンクリート体の内部にその一端側を前記鋼管の一端部に係止した状態で同軸状に埋設される円筒状に組み立てられた杭頭補強筋、及びこの杭頭補強筋の他端側を前記鋼管の内面に対して弾発的に当接することにより鋼管内面から所定の間隔を置いた同心位置に係止した状態で前記コンクリート体の内部に埋設される支持部材を備え、この支持部材が、鋼管の内径より大きく縮径方向に弾性変形可能な環状に屈曲された鉄筋であるという技術手段を採用した
また、請求項に係る外殻鋼管付コンクリート杭の製造方法は、外殻となる鋼管の全長より短い複数本の主筋とこれらを囲むフープ筋で円筒状に組み立てられた杭頭補強筋の少なくとも他端部に、自由状態で鋼管の内径より大きく縮径方向に弾性変形可能な環状に屈曲された鉄筋からなる支持部材を取り付ける工程、この支持部材をその弾性に抗しながら縮径して杭頭補強筋を他端側から外殻鋼管の内部の所定位置まで挿入し、該支持部材が鋼管の内面に対して弾発的に当接することにより杭頭補強筋の他端側を鋼管内面から所定の間隔を置いた同心位置に係止する工程、前記杭頭補強筋の主筋の一端側を鋼管の一端部に係止することにより他端部に設けた前記支持部材とで杭頭補強筋の全体を同軸状に固定する工程、及びこれら杭頭補強筋及び支持部材が埋没する量の膨張性コンクリートを鋼管内に注入し、遠心成形により円筒状のコンクリート体を鋼管の内面に一体に形成する工程を備えることを特徴とするものである。
本発明に係る外殻鋼管付コンクリート杭及びその製造方法では、上記のような構成を採用したことにより、次の効果が得られる。
(1)円筒状杭頭補強筋の外殻鋼管に対する挿入方向側の少なくとも端部(他端側)に、自由状態で鋼管の内径より大きく、かつ縮径方向に弾性変形可能な支持部材を取り付けたので、外殻鋼管内部の長手方向の中間部において、支持部材は鋼管の内面に対して弾発的に当接することにより杭頭補強筋の他端側を鋼管内面から所定の間隔を置いた同心位置に係止する。したがって、杭頭補強筋の一端側を適宜の手段で外殻鋼管の一端部において同心位置に係止すれば、杭頭補強筋は外殻鋼管に対して同軸状に設置固定されるので、その後のコンクリート体の遠心成形工程で杭頭補強筋の位置ずれが生じることはなく、確実にコンクリート体の内部に埋設することができる。
(2)外殻鋼管の内奥部に挿入された杭頭補強筋の他端側では、支持部材の弾発力のみで設置位置が固定され、従来のような溶接による固定作業が不要となるので、単に外殻鋼管の内奥部に挿入するだけでよく、作業性がきわめて良好である。
(3)杭頭補強筋の外殻鋼管内への設置作業において、外殻鋼管の内奥部に作業者が入り込む必要がないので、小さい内径の外殻鋼管にも適用が可能であり、また全長の長い杭頭補強筋の使用にも何ら問題はない。
(4)杭頭補強筋の他端側での位置決めを行う支持部材として、外殻鋼管の内径より大きく、かつ縮径方向に弾性変形可能な環状に屈曲された鉄筋を使用すれば、外殻鋼管の内径が多少増減した場合でも適用できるという利点があり、またその曲げ加工が容易であることから、安価に製造することができる。
上記のように、本発明による外殻鋼管付コンクリート杭は、外殻鋼管の内面側の中空コンクリート体中に埋設する円筒状の杭頭補強筋を、作業者が内部に入りにくい外殻鋼管の中間部(内奥部)において、支持部材の弾発力のみで固定する構成を採用したことにより、膨張性コンクリートを注入する前段階である杭頭補強筋の固定作業を合理化した点に大きな特徴がある。すなわち、杭頭補強筋の取付に際して、外殻鋼管の内面には何らの加工も必要とせず、単に挿入するだけであるから、熟練者でなくとも簡単かつ確実に設置することができるという利点がある。本発明で使用する支持部材の素材としては、形鉄筋どの鉄筋である。その形状としては、鋼管の内径よりも大きく縮径方向に弾性変形可能な環状に屈曲された形態ある。なお、支持部材の数は、その形状や杭頭補強筋の全長などに応じて軸心方向の複数個所に配置してもよい。以下、図面に基づき本発明の実施例について説明するが、もちろんこれらの実施例に限定されるものではなく、各構成部材の材質、形状、数量、位置の変更など、本発明の技術思想内での種々の変更実施はもちろん可能である。
図1は、本発明に係る外殻鋼管付コンクリート杭の第一実施例を示した縦断面図、図2はそのA−A線断面図である。図示の外殻鋼管付コンクリート杭1は、外殻鋼管2の内面に円筒状のコンクリート体3が一体に形成され、これらの両端面部には端板4が設けられている。さらに、コンクリート体3の内部には、外殻鋼管2およびコンクリート体3の全長よりも短い複数本の主筋5aとこれらを囲む複数本のフープ筋5bで円筒状に組み立てられた杭頭補強筋5が埋設され、複数本の主筋5aの一端部が端板4と結合している。一方、杭頭補強筋5の他端部には、後述する支持部材6が、複数本の主筋5aに対して結束などの手段を介して結合され、図2に明示したように外殻鋼管2の内周面に対しては、円周上の4個所で当接している。
図3(a)、(b)は、上記支持部材6の正面図と側面図を示したものである。支持部材6は、自由状態において外殻鋼管2の内径より大きく、縮径方向に弾性変形可能な環状に屈曲された1本の鉄筋からなり、外殻鋼管2の内部に挿入した状態では、外殻鋼管2の内面に対して円周上の4個所で弾発的に当接するようにその寸法、材質等が選定されている。なお、本発明で使用する支持部材6は、弾性変形可能な範囲内で使用することが条件である。支持部材6の形状は、環状中心を挟んだ対向位置にある2個所の部分6aがほぼ直線状に形成されるとともに、これらの直線部6a間にある円弧部6bが外殻鋼管2の内周面の曲率に近い円弧上に形成され、さらに両端部分が交差して余長部6cとなっている。したがって、外殻鋼管2の内周面に対しては、直線部6aと円弧部6bとの境界部付近と、余長部6cの端部とが当接するようになっている。
次に、本発明に係る外殻鋼管付コンクリート杭の製造方法について、図4および図5を参照しながら説明する。図4は、杭頭補強筋5を外殻鋼管2の内部に固定した状態を示す横断面図であって、図5のA−A線断面図に相当する。図5は、杭頭補強筋5を外殻鋼管2の内部に固定した状態を示す縦断面図である。まず、杭頭補強筋5として複数本の主筋5aとフープ筋5bとを結束線等によりその交差部を固定して円筒状に組み立てたものを用意する。次に、この杭頭補強筋5の端部に支持部材6を取り付ける。その取付方法は、図4に示したように、円弧部6bの中央に近い主筋5aと、その両側に位置する直線部6aに接する2本の主筋5aの3個所において結束線(図示せず)により固定する。端部に支持部材6を取り付けた杭頭補強筋5は、支持部材6の余長部6c側をその弾性に抗しながら縮めて全体を外殻鋼管2の内径よりも小さくした状態で、その支持部材6側から外殻鋼管2の内部に挿入し、反対側の端部が少し突出した位置で止める。この状態において、外殻鋼管2の端面から突出した杭頭補強筋5の各主筋5aの端部に対して、環状円板からなる端板4をほぼ同心状に溶接した後、杭頭補強筋5をさらに内部に押し込み、端板4が外殻鋼管2の端面に当接した状態で両者を溶接する。なお、後工程の遠心成形のため、外殻鋼管2の他端側にも端板4を溶接することは言うまでもない。
杭頭補強筋5の主筋5aと一体になった端板4が外殻鋼管2の端部に固定されると、図5に示したように、杭頭補強筋5の他端側では支持部材6が外殻鋼管2の内面に対して弾発的に当接することにより杭頭補強筋5の他端側を外殻鋼管2の内面から所定の間隔を置いた同心位置に係止しているので、杭頭補強筋5の全体が外殻鋼管2の内面から所定の間隔を置いたほぼ同心位置に固定されることになる。そして、これら杭頭補強筋5及び支持部材6が埋没する量の膨張性コンクリートを外殻鋼管2の内部に注入し、公知の遠心成形手段で円筒状のコンクリート体3を外殻鋼管2の内面に一体に形成することにより、外殻鋼管付コンクリート杭1が得られる。
図6は、本発明に係る外殻鋼管付コンクリート杭1の使用状態を示した断面図である。地盤7に打設した外殻鋼管付コンクリート杭1の突出部分に対して、地盤7の表面部に設けた捨てコンクリート面から所定の高さ位置(100mm程度)から上方の外殻鋼管2を溶断等により除去する。さらに、露出したコンクリート体3を解体し、内部に埋設されていた杭頭補強筋5の主筋5aを露出させる。フープ筋5bは、必要に応じて除去する。そして、この露出した主筋5aに対して基礎梁の主筋を連結し、コンクリートを打設することにより、フーチング内に杭頭部が埋設されることになる。
図7は第2実施例に係る支持部材の正面図、図8はそれを用いた外殻鋼管付コンクリート杭の横断面図である。なお、本実施例およびこれ以後の実施例において、同一部分は同一符号で示すとともに、重複する部分の説明は省略する。図示の支持部材9は、略五角形の環状に屈曲成形された1本の鉄筋からなり、その両端部分が内側に向けて折り曲げられている。支持部材9は、自由状態において外殻鋼管2の内径より大きく、縮径方向に弾性変形が可能である。図8に示した外殻鋼管付コンクリート杭8では、杭頭補強筋5の主筋5aに対して、支持部材9が交互に内外に位置するように設置され、外側に位置する5本の主筋5aとの交差部で結束される。端部に支持部材9が取り付けられた杭頭補強筋5は、支持部材9の自由端側に最も近い両方の屈曲部を近接方向に引き寄せることにより弾性変形可能な範囲内で縮径させ、この状態で外殻鋼管2の内部に挿入する。挿入後には、外殻鋼管2の内面に対して5個所で弾発的に当接するので、その後の製造工程中で位置ずれが生じることはない。
図9は第3実施例に係る支持部材の正面図、図10はそれを用いた外殻鋼管付コンクリート杭の横断面図である。図示の支持部材11は、1本の鉄筋を略小判形の環状に屈曲し、一方の直線部11aで両方の自由端間を離間させたものである。なお、支持部材11は、全体の一部が自由状態において外殻鋼管2の内径より大きく、縮径方向に弾性変形が可能である。図10に示した外殻鋼管付コンクリート杭10において、支持部材11は杭頭補強筋5に対して、両方の円弧部11bの中央に位置する主筋5aと、他方の直線部11aで接する2本の主筋5aとの交差部分で結束され、これにより4個所で固定されることになる。この場合には、円弧部11bの自由端側の部分が変形可能であるので、この部分を弾性範囲内で内側に曲げた状態で外殻鋼管2に挿入する。外殻鋼管2の内面に対しては、両方の円弧部11bの両端部付近、すなわち4個所で弾発的に当接する。
図11は本発明の参考例に係る支持部材の正面図、図12はそれを用いた外殻鋼管付コンクリート杭12の横断面図である。図示の支持部材13は、1本の鉄筋を屈曲したもので、2本を1組として使用する。なお、杭径や主筋本数によっては3本以上を使用することももちろん可能である。その形状は、両端部13aがそれぞれほぼ3/4の円弧状に形成されるとともに、これら両端部13aをつなぐ中間部13bが反対方向の円弧状に形成されている。その使用方法は、図12に示したように、杭頭補強筋5の主筋5aに対して中間部13bの3個所で結束し、杭頭補強筋5の軸心を挟んだ対向位置にある3本の主筋5aにも同様に取り付ける。なお、支持部材13は杭頭補強筋5の所定位置に取り付けただけの自由状態では、外殻鋼管2の対応位置の内寸より大きく、挿入時には、その寸法に合わせて弾性変形が可能になっている。外殻鋼管2に挿入する際には、両端部13aを弾性変形可能な範囲内で内側に曲げることになる。
図13ないし図15は、本発明の参考例である。図13と図14は支持部材の正面図と底面図であり、図15はこれを用いた外殻鋼管付コンクリート杭の横断面図である。この実施例で使用する支持部材15は、金属製の環状円板15aの外側周縁に、複数のバネ鋼からなる湾曲片15bを等間隔で径方向外方に傾斜した状態に立設したものである。外殻鋼管2の内部に挿入する前の自由状態では、湾曲片15bの自由端側の外径が外殻鋼管2の内径より大きく、挿入時にはそれらの湾曲片15bが、軸心方向に倒れるように弾性変形して縮径するものである。なお、環状円板15aには複数の貫通孔15cが設けられている。この支持部材15の使用方法は、杭頭補強筋5の主筋5aの端部に対して、湾曲片15bの固定端側が杭頭補強筋5の挿入方向となるような向きで貫通孔15cを嵌合させ、さらにそれらの嵌合部付近を結束するなどして固定すればよい。この状態で外殻鋼管2の内部に挿入すると、各湾曲片15bが軸心側に倒れるように弾性変形しながら所定位置まで挿入される。挿入後には、各湾曲片15bが外殻鋼管2の内面に対して弾発的に当接するので、杭頭補強筋5は確実に位置固定される。
なお、上記実施例の外殻鋼管付コンクリート杭では、1個あるいは一対の支持部材を杭頭補強筋の端部に取り付けた事例について説明したが、軸心方向に複数設けることはもちろん可能であり、また端板に対する主筋の結合方法については、溶接以外に螺合などの手段を適用してもよい。さらに、支持部材と杭頭補強筋の主筋との結束がやり難い場合には、杭頭補強筋のフープ筋と結束するなど、支持部材と杭頭補強筋との結合方法は適宜選定することができる。
本発明に係る外殻鋼管付コンクリート杭の第一実施例を示した縦断面図である。 図1のA−A線断面図である。 第一実施例で使用する支持部材の正面図と側面図である。 図5のA−A線断面図である。 本発明に係る外殻鋼管付コンクリート杭の製造方法において、杭頭補強筋を外殻鋼管の内部に固定した状態の縦断面図である。 本発明に係る外殻鋼管付コンクリート杭の使用状態を示した部分縦断面図である 第二実施例で使用する支持部材の正面図である。 本発明に係る外殻鋼管付コンクリート杭の第二実施例を示した縦断面図である。 第三実施例で使用する支持部材の正面図である。 本発明に係る外殻鋼管付コンクリート杭の第三実施例を示した縦断面図である。 本発明の参考例に係る支持部材の正面図である。 本発明の参考例に係る外殻鋼管付コンクリート杭の図11の支持部材を示した縦断面図である。 本発明の参考例に係る支持部材の正面図である。 図13の支持部材の底面図である。 本発明の参考例に係る外殻鋼管付コンクリート杭の図13の支持部材を示した縦断面図である。
符号の説明
1,8,10,12,14…外殻鋼管付コンクリート杭、2…外殻鋼管、3…コンクリート体、4…端板、5…杭頭補強筋、5a…主筋、5b…フープ筋、6,9,11,13,15…支持部材、7…地盤

Claims (2)

  1. 外殻となる鋼管、この鋼管の内側に密接状態で設けられる円筒状のコンクリート体、このコンクリート体の内部にその一端側を前記鋼管の一端部に係止した状態で同軸状に埋設される円筒状に組み立てられた杭頭補強筋、及びこの杭頭補強筋の他端側を前記鋼管の内面に対して弾発的に当接することにより鋼管内面から所定の間隔を置いた同心位置に係止した状態で前記コンクリート体の内部に埋設される支持部材を備え、前記支持部材が、鋼管の内径よりも大きく縮径方向に弾性変形可能な環状に屈曲された鉄筋であることを特徴とする外殻鋼管付コンクリート杭。
  2. 外殻となる鋼管の全長より短い複数本の主筋とこれらを囲むフープ筋で円筒状に組み立てられた杭頭補強筋の少なくとも他端部に、自由状態で鋼管の内径より大きく縮径方向に弾性変形可能な環状に屈曲された鉄筋からなる支持部材を取り付ける工程、この支持部材をその弾性に抗しながら縮径して杭頭補強筋を他端側から外殻鋼管の内部の所定位置まで挿入し、該支持部材が鋼管の内面に対して弾発的に当接することにより杭頭補強筋の他端側を鋼管内面から所定の間隔を置いた同心位置に係止する工程、前記杭頭補強筋の主筋の一端側を鋼管の一端部に係止することにより他端側に設けた前記支持部材とで杭頭補強筋の全体を同軸状に固定する工程、及びこれら杭頭補強筋及び支持部材が埋没する量の膨張性コンクリートを鋼管の内部に注入し、遠心成形により円筒状のコンクリート体を鋼管の内面に一体に形成する工程を備えることを特徴とする外殻鋼管付コンクリート杭の製造方法。
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