JP5131444B2 - 二酸化炭素の還元方法及び還元装置 - Google Patents
二酸化炭素の還元方法及び還元装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5131444B2 JP5131444B2 JP2007231512A JP2007231512A JP5131444B2 JP 5131444 B2 JP5131444 B2 JP 5131444B2 JP 2007231512 A JP2007231512 A JP 2007231512A JP 2007231512 A JP2007231512 A JP 2007231512A JP 5131444 B2 JP5131444 B2 JP 5131444B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- carbon dioxide
- water
- reduction
- fine bubbles
- container
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
CO2+2H2O→CH3OH+3/2O2 (メタノールの生成) 反応式(2)
上記した太陽の光エネルギを利用した光化学反応において、光触媒の改善及び各種条件の適正化が進んでいるものの決して反応効率がよいとは言えない。この反応効率を高めるべく、光触媒の存在下で二酸化炭素と水とを反応させるには、両者を効率的に接触させて二酸化炭素を効率的に溶解させる必要がある。
本発明は、上述した従来の課題に着目してなされたもので、光触媒の存在下において紫外線又は太陽光線を照射して二酸化炭素を還元させるに際して、二酸化炭素を水に対して高効率で溶解させることができ、その結果、反応効率を高めることが可能である二酸化炭素の還元方法及び還元装置を提供することを目的としている。
一方、本発明の請求項3に係る発明は、二酸化炭素を還元させる二酸化炭素の還元装置であって、水を収容する容器と、前記容器の水の中に二酸化炭素を微細な気泡にして供給する気泡発生器と、光触媒の存在下において前記二酸化炭素の微細な気泡を含む水に紫外線又は太陽光線を当てる照射手段を備え、前記気泡発生器は、前記水の中に前記二酸化炭素のガス柱を形成すると共にこのガス柱の周りに前記水の旋回流を生じさせる構成としている。
この場合、より効率よく還元反応を起こさせるために、本発明の請求項5に係る二酸化炭素の還元装置では、前記容器内の水の流れを調節する撹拌機及び邪魔板を設けた構成とし、本発明の請求項6に係る二酸化炭素の還元装置では、前記照射手段から照射される紫外線又は太陽光線の当たり方を調節する反射板を設けた構成としている。
V=(1/18)・gd2/ν 式(1)
但し、g(m/s2)は重力加速度、d(m)は微細気泡の直径、ν(m2/s)は動粘度である。
したがって、上述したように、本発明の請求項2に係る二酸化炭素の還元方法及び請求項4に係る二酸化炭素の還元装置において、二酸化炭素の微細な気泡の直径を100μm以下と規定しており、水中における微細気泡のうちの約90%の微細気泡の直径を30μm以下とすることがより望ましい。
また、水の中に二酸化炭素を微細な気泡にして供給するので、上述したように、すぐに上昇して消滅する大きな気泡と比べて、浮力が小さくなる分だけ水中における滞留時間が長くなり、その結果、反応効率がより向上する。
さらにまた、本発明に係る二酸化炭素の還元方法及び還元装置では、微細化した気泡がその表面張力によって収縮して断熱圧縮が起き、このとき気泡内部や気液界面で生じるOHラジカルや過酸化水素水などの様々なラジカルが水中に移動するので、二酸化酸素の還元反応速度がより一層上昇する。
そして、本発明の請求項5,6に係る二酸化炭素の還元装置では、上記した構成としているので、より効率よく還元反応を起こさせることができる。
図1〜図3は、本発明に係る二酸化炭素の還元装置の一実施形態を示しており、図1に示すように、この還元装置1は、水Aを収容する容器2と、二酸化炭素供給源3と、この二酸化炭素供給源3とガス管4を介して接続する気泡発生器10と、UVランプ(照射手段)5を複数具備したランプユニット6と、容器2に取水管7を介して接続すると共に気泡発生器10に給水管8を介して接続する循環ポンプ9を備えている。
この気泡発生器10の円筒状本体11に、ガス管4を介して二酸化炭素が軸線方向に供給されると、供給された二酸化炭素はその勢いによって、水で満たされた円筒状本体11内に略柱状のガス柱Gを形成する。
そして、この旋回流Grによってガス柱Gの先端が細かく分断されて微細な気泡Bが発生し、この発生した微細な気泡Bは、気泡放出口11aを通じて加圧水とともに円筒状本体11から放出される。
上記した還元装置1を用いて、二酸化炭素を還元させるに際しては、まず、二酸化炭素供給源3からの二酸化炭素の供給を開始して、気泡発生器10の円筒状本体11に、ガス管4を介して二酸化炭素を軸線方向に供給すると、供給された二酸化炭素はその勢いによって、水で満たされた円筒状本体11内に略柱状のガス柱Gを形成する。
このようにして生じた旋回流Grによって、ガス柱Gの先端が細かく分断されて微細な気泡Bが発生し、この発生した微細な気泡Bが気泡放出口11aを通じて加圧水とともに円筒状本体11から放出され、これにより、直径が100μm以下、好ましくは、直径が30μm以下の気泡Bが容器2の水Aの中に供給されることとなる。
この二酸化炭素の還元に際しては、上記した反応式(1),(2)に示すように、メタンや、メタノールなどの資源が生成される。
一方、例えば、メタノールを生成させて回収する場合には、光触媒として酸化チタンに微量の銅を添加したものを用い、還元装置1における容器2から懸濁液を回収した後、図4に示すように、液体サイクロンやフィルタなどの触媒分離手段26を用いて光触媒と水とを分離するのに続いて、光触媒を分離した水から膜や蒸留装置などの液濃縮手段27によって液状のメタノールを濃縮して回収する。
また、この実施形態の還元方法及び還元装置1では、二酸化炭素を直径が100μm以下、好ましくは、直径が30μm以下の気泡Bにして供給するので、すぐに上昇して消滅する大きな気泡と比べて、浮力が小さくなる分だけ水中における滞留時間が長くなり、その結果、反応効率がより向上することとなる。
さらにまた、この実施形態の還元方法及び還元装置1では、微細化した気泡Bが収縮して断熱圧縮が起きるときに生じるOHラジカルや過酸化水素水などの様々なラジカルが水中に移動するので、二酸化酸素の還元反応速度がより一層上昇することとなり、この際、二酸化炭素自体からも紫外線が照射されると考えられることから、光触媒が活性化して反応効率がより高まることとなる。
なお、上記した実施形態の還元方法及び還元装置1では、容器2内の水Aに酸化チタンや酸化亜鉛などの微粒子状の光触媒を添加して懸濁液と成すようにしているが、これに限定されるものではなく、他の構成として、例えば、光触媒を容器2の壁面や底壁などに塗布したりプレートなどの容器2への挿入物に担持させたりしてもよい。
2 容器
3 二酸化炭素供給源
5 UVランプ(照射手段)
10 気泡発生器
20 攪拌機
21 邪魔板
22 反射板
A 水
B 微細な気泡
Claims (6)
- 二酸化炭素を還元させる二酸化炭素の還元方法であって、
水の中に前記二酸化炭素のガス柱を形成すると共にこのガス柱の周りに前記水の旋回流を生じさせることで、前記水の中に二酸化炭素を微細な気泡にして供給し、光触媒の存在下において前記二酸化炭素の微細な気泡を含む水に紫外線又は太陽光線を当てて前記二酸化炭素を還元させる
ことを特徴とする二酸化炭素の還元方法。 - 二酸化炭素の微細な気泡の直径を100μm以下とする請求項1に記載の二酸化炭素の還元方法。
- 二酸化炭素を還元させる二酸化炭素の還元装置であって、
水を収容する容器と、
前記容器の水の中に二酸化炭素を微細な気泡にして供給する気泡発生器と、
光触媒の存在下において前記二酸化炭素の微細な気泡を含む水に紫外線又は太陽光線を当てる照射手段を備え、
前記気泡発生器は、前記水の中に前記二酸化炭素のガス柱を形成すると共にこのガス柱の周りに前記水の旋回流を生じさせる
ことを特徴とする二酸化炭素の還元装置。 - 前記気泡発生器から供給する二酸化炭素の微細な気泡の直径を100μm以下とする請求項3に記載の二酸化炭素の還元装置。
- 前記容器内の水の流れを調節する撹拌機及び邪魔板を設けた請求項3又は4に記載の二酸化炭素の還元装置。
- 前記照射手段から照射される紫外線又は太陽光線の当たり方を調節する反射板を設けた請求項3〜5のいずれか一つの項に記載の二酸化炭素の還元装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007231512A JP5131444B2 (ja) | 2007-09-06 | 2007-09-06 | 二酸化炭素の還元方法及び還元装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007231512A JP5131444B2 (ja) | 2007-09-06 | 2007-09-06 | 二酸化炭素の還元方法及び還元装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009062321A JP2009062321A (ja) | 2009-03-26 |
JP5131444B2 true JP5131444B2 (ja) | 2013-01-30 |
Family
ID=40557244
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007231512A Expired - Fee Related JP5131444B2 (ja) | 2007-09-06 | 2007-09-06 | 二酸化炭素の還元方法及び還元装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5131444B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016103762A1 (ja) * | 2014-12-25 | 2016-06-30 | 忠行 今中 | 炭化水素の合成方法及び合成装置 |
WO2019098227A1 (ja) * | 2017-11-15 | 2019-05-23 | Siエナジー株式会社 | 炭化水素系化合物の製造方法および製造装置 |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20110094966A (ko) * | 2010-02-18 | 2011-08-24 | 삼성전자주식회사 | 수소 발생 방법 및 이를 이용하는 연료전지 |
JP5590320B2 (ja) * | 2010-09-28 | 2014-09-17 | 東京電力株式会社 | スラリー床型の二酸化炭素固定化反応装置 |
WO2012098647A1 (ja) * | 2011-01-18 | 2012-07-26 | 株式会社日立製作所 | 半導体装置及びそれを用いたシステム |
JP2012219233A (ja) * | 2011-04-13 | 2012-11-12 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 二酸化炭素再資源化装置 |
JP6309293B2 (ja) * | 2014-02-12 | 2018-04-11 | 学校法人東京理科大学 | 二酸化炭素還元装置および還元方法 |
PL442024A1 (pl) * | 2022-08-17 | 2024-02-19 | Zachodniopomorski Uniwersytet Technologiczny W Szczecinie | Sposób wytwarzania wodoru i redukcji CO2 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS55105625A (en) * | 1979-02-09 | 1980-08-13 | Akira Fujishima | Reduction of carbonic acid gas |
JPH0459037A (ja) * | 1990-06-20 | 1992-02-25 | Hitachi Ltd | 撥水性光触媒反応装置 |
JP2005342656A (ja) * | 2004-06-04 | 2005-12-15 | Nakajima Kogyo:Kk | 気体成分を海洋の深層域に溶入させる方法および装置 |
JP2006320259A (ja) * | 2005-05-19 | 2006-11-30 | Nakajima Kogyo:Kk | 自然エネルギー駆動環境改善装置、環境改善方法および養殖方法 |
-
2007
- 2007-09-06 JP JP2007231512A patent/JP5131444B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016103762A1 (ja) * | 2014-12-25 | 2016-06-30 | 忠行 今中 | 炭化水素の合成方法及び合成装置 |
JPWO2016103762A1 (ja) * | 2014-12-25 | 2018-02-08 | Siエナジー株式会社 | 炭化水素の合成方法及び合成装置 |
WO2019098227A1 (ja) * | 2017-11-15 | 2019-05-23 | Siエナジー株式会社 | 炭化水素系化合物の製造方法および製造装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2009062321A (ja) | 2009-03-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5131444B2 (ja) | 二酸化炭素の還元方法及び還元装置 | |
WO2017113539A1 (zh) | 一种二氧化碳吸收并矿物化装置及方法 | |
CN1840231A (zh) | 超微细气泡的生成方法、生成装置、及利用其的杀菌·消毒设备 | |
CN102765773A (zh) | 气浮设备 | |
JP2008255209A (ja) | メタンガスの濃縮方法および装置 | |
JP2013522021A (ja) | ガス捕集型気液反応装置とこれを利用した水処理装置並びにガス浄化装置 | |
JP2013017982A (ja) | ガス分離装置 | |
JP2009056364A (ja) | 配管型の水処理装置 | |
CN100338740C (zh) | 光刻胶除去装置和光刻胶除去方法 | |
JP2018016614A (ja) | 炭化水素系化合物の製造方法および製造装置 | |
CN103732531A (zh) | 氢生成装置及其使用方法 | |
CN206951157U (zh) | 一种非平衡态光催化反应装置 | |
JP2008045049A (ja) | ガス成分の簡易分離方法と装置 | |
JP2011120974A (ja) | 二酸化炭素削減装置及び二酸化炭素削減方法 | |
CN102963947A (zh) | 加压溶解型微泡发生器 | |
CN1556050A (zh) | 一种臭氧与激发态水反应生成羟基自由基的方法 | |
CN110668552B (zh) | 一种臭氧协同微量双氧水催化装置及方法 | |
CN110668551B (zh) | 一种臭氧催化装置及方法 | |
CN101508502A (zh) | 气液光催化氧化反应装置 | |
CN203820498U (zh) | 污水泡沫光解处理器 | |
JP2004267974A (ja) | 有機物連続酸化処理装置 | |
JP5512358B2 (ja) | 純水製造方法及び装置 | |
JP2013237587A (ja) | 光触媒を用いた水素生成装置 | |
KR101330092B1 (ko) | 오존 살균수 제조장치 | |
JP2012245511A (ja) | 高付価物質変換方法および高付価物質変換装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20100722 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120621 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120627 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120827 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20121010 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20121023 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151116 Year of fee payment: 3 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 5131444 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151116 Year of fee payment: 3 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |