JP5130729B2 - アクチュエータ、アクチュエータの製造方法、光スキャナおよび画像形成装置 - Google Patents
アクチュエータ、アクチュエータの製造方法、光スキャナおよび画像形成装置 Download PDFInfo
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Description
特許文献1には、反射ミラーと、反射ミラーを支持するための固定枠部と、反射ミラーを固定枠部に対して回動可能に連結する1対のバネ部とを備えるアクチュエータが開示されている。そして、このような各バネ部は、途中で2本に分岐した構造をなしている。
本発明のアクチュエータは、可動板と、
前記可動板を支持するための支持部と、
前記可動板を前記支持部に対して回動可能とするように、前記可動板と前記支持部とを連結する少なくとも1つの連結部と、
前記連結部に接合された少なくとも1つの圧電素子と、
前記支持部に対して固定的に設置された配線基板とを有し、
前記圧電素子は、前記連結部に接合された第1の電極層と、前記第1の電極層と対向するように設けられた第2の電極層と、前記第1の電極層と前記第2の電極層とに挟持された圧電体層とを有し、
前記第1の電極層と前記配線基板上の配線とが伸縮性を有する第1の導電性バンプを介して導通しており、
前記第2の電極層と前記配線基板上の配線とが伸縮性を有する第2の導電性バンプを介して導通しており、
前記第1の導電性バンプおよび前記第2の導電性バンプは、それぞれ、前記配線基板上に形成され、高分子材料を主材料として構成された突起状のコア部と、該コア部の表面を覆うように形成された導電性部とを有し、前記第1の導電性バンプの前記コア部と前記第2の導電性バンプの前記コア部とは、異なる前記高分子材料を主材料として構成されており、
前記第2の導電性バンプは、前記第1の導電性バンプよりも大きい伸縮性を有していることを特徴とする。
これにより、長時間にわたり導通状態を維持することができ、優れた信頼性を発揮することのできるアクチュエータを提供することができる。
これにより、前記第1の導電性バンプが前記第1の電極層から離間してしまうことを確実に防止するとともに、前記第2の導電性バンプが前記第2の電極層から離間してしまうことを確実に防止することができる。
これにより、前記第1の導電性バンプを介して前記第1の電極層と前記配線とを確実に導通させるとともに、前記第2の導電性バンプの過度な弾性変形を防止しつつ、前記第2の導電性バンプを介して前記配線と前記第2の電極層とを確実に導通させることができる。
これにより、アクチュエータの駆動に伴う前記連結部の変形を阻害せずに、前記第1の導電性バンプを介して前記配線と前記第1の電極層とを導通させることができる。
本発明のアクチュエータでは、前記圧電素子は、前記連結部と前記支持部との境界部を跨ぐように設けられ、
前記第2の導電性バンプと前記第2の電極層との接触部は、前記境界部に対して前記支持部側に位置していることが好ましい。
これにより、アクチュエータの駆動に伴う前記連結部の変形によって、前記第2の導電性バンプが前記第2の電極層から離間してしまうことを防止することができる。また、前記連結部の変形を阻害せずに、前記第2の導電性バンプを介して前記配線と前記第2の電極層とを導通させることができる。
これにより、アクチュエータを加速度センサ、角速度センサなどのMEMS応用センサや、光スキャナ、光スイッチ、光アッテネータなどの光学デバイスに用いることができる。
第1の電極層と、前記第1の電極層と対向するように設けられた第2の電極層と、前記第1の電極層と前記第2の電極層とに挟持された圧電体層とを備えた圧電素子を前記連結部に設ける工程と、
基板を用意し、前記基板に、伸縮性を有する第1の導電性バンプおよび第2の導電性バンプと、前記第1導電性バンプおよび前記第2の導電性バンプと導通する配線とを形成する工程と、
前記配線部材を前記支持部に対して固定的に設置し、前記配線と前記第1の電極層とを前記第1の導電性バンプを介して導通させるとともに、前記配線と前記第2の電極層とを前記第2の導電性バンプを介して導通させる工程とを含み、
前記第1の導電性バンプおよび前記第2の導電性バンプは、それぞれ、高分子材料を主材料として構成された突起状のコア部と、該コア部の表面を覆うように形成された導電性部とを有し、前記第1の導電性バンプの前記コア部と前記第2の導電性バンプの前記コア部とは、異なる前記高分子材料を主材料として構成されており、前記第2の導電性バンプが前記第1の導電性バンプよりも大きい伸縮性を有していることを特徴とする。
これにより、極めて簡単な工程で、長時間にわたり導通状態を維持することができ、優れた信頼性を発揮することのできるアクチュエータを製造することができる。
前記可動板を支持するための支持部と、
前記可動板を前記支持部に対して回動可能とするように、前記可動板と前記支持部とを連結する少なくとも1つの連結部と、
前記連結部に接合された少なくとも1つの圧電素子と、
前記支持部に対して固定的に設置された配線基板とを有し、
前記圧電素子は、前記連結部に接合された第1の電極層と、前記第1の電極層と対向するように設けられた第2の電極層と、前記第1の電極層と前記第2の電極層とに挟持された圧電体層とを有し、
前記第1の電極層と前記配線基板上の配線とが伸縮性を有する第1の導電性バンプを介して導通しており、
前記第2の電極層と前記配線基板上の配線とが伸縮性を有する第2の導電性バンプを介して導通しており、
前記第1の導電性バンプおよび前記第2の導電性バンプは、それぞれ、前記配線基板上に形成され、高分子材料を主材料として構成された突起状のコア部と、該コア部の表面を覆うように形成された導電性部とを有し、前記第1の導電性バンプの前記コア部と前記第2の導電性バンプの前記コア部とは、異なる前記高分子材料を主材料として構成されており、
前記第2の導電性バンプは、前記第1の導電性バンプよりも大きい伸縮性を有していることを特徴とする。
これにより、長時間にわたり導通状態を維持することができ、優れた信頼性を発揮することのできる光スキャナを提供することができる。
前記可動板を支持するための支持部と、
前記可動板を前記支持部に対して回動可能とするように、前記可動板と前記支持部とを連結する少なくとも1つの連結部と、
前記連結部に接合された少なくとも1つの圧電素子と、
前記支持部に対して固定的に設置された配線基板とを有し、
前記圧電素子は、前記連結部に接合された第1の電極層と、前記第1の電極層と対向するように設けられた第2の電極層と、前記第1の電極層と前記第2の電極層とに挟持された圧電体層とを有し、
前記第1の電極層と前記配線基板上の配線とが伸縮性を有する第1の導電性バンプを介して導通しており、
前記第2の電極層と前記配線基板上の配線とが伸縮性を有する第2の導電性バンプを介して導通しており、
前記第1の導電性バンプおよび前記第2の導電性バンプは、それぞれ、前記配線基板上に形成され、高分子材料を主材料として構成された突起状のコア部と、該コア部の表面を覆うように形成された導電性部とを有し、前記第1の導電性バンプの前記コア部と前記第2の導電性バンプの前記コア部とは、異なる前記高分子材料を主材料として構成されており、前記第2の導電性バンプが前記第1の導電性バンプよりも大きい伸縮性を有している光スキャナを備えることを特徴とする。
これにより、長時間にわたり導通状態を維持することができ、優れた信頼性を発揮することのできる光スキャナを備えた画像形成装置を提供することができる。
図1は、本発明のアクチュエータの好適な実施形態を示す斜視図、図2は、図1中A−A線断面図、図3は、図1に示すアクチュエータが備える配線基板(蓋体)の下面図、図4は、図3中A−A線断面図、図5は、図1に示すアクチュエータが備える圧電素子に印加する電圧の波形の一例を示す図である。なお、以下では、説明の便宜上、図1中の紙面手前側を「上」、紙面奥側を「下」、右側を「右」、左側を「左」と言い、図2および図4中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
さらに、連結部23は、可動板21と間隔を隔てて設けられた駆動部材231と、駆動部材231と可動板21とを連結する軸部材232と、駆動部材231と支持部22とを連結する1対の弾性部材233、234とを備えている。
すなわち、基体2は、可動板21と、軸部材232、242と、駆動部材231、241と、弾性部材233、234、243、244と、支持部22とを有している。
1対の駆動部材231、241は、可動板の平面視にて、可動板21を中心に左右対称となるように設けられている。また、1対の駆動部材231、241は、互いに同一寸法かつ同一形状をなしており、それぞれ、板状をなしている。ただし、駆動部材231、241の形状などについては、これに限定されず、例えば、棒状をなしていてもよい。また、1対の駆動部材231、241が、互いに同一形状をなしていなくてもよい。
このような駆動部材231は、軸部材232を介して可動板21に連結され、さらに、1対の弾性部材233、234を介して支持部22に連結されている。同様に、駆動部材241は、軸部材242を介して可動板21に連結され、さらに、1対の弾性部材243、244を介して支持部22に連結されている。
この中でも、1対の弾性部材233、234は、可動板21の平面視にて、回動中心軸Xを介して互いに対向するように、かつ、回動中心軸Xに対して対称的に設けられている。同様に、1対の弾性部材243、244は、可動板21の平面視にて、回動中心軸Xを介して互いに対向するように、かつ、回動中心軸Xに対して対称的に設けられている。
このような弾性部材233の上面には、圧電素子51が接合されている。同様に、弾性部材234の上面には圧電素子52が接合されており、弾性部材243の上面には圧電素子53が接合されており、弾性部材244の上面には圧電素子54が接合されている。なお、圧電素子51〜54については、後に詳述する。
このような基体2は、例えば、シリコンを主材料として構成されていて、可動板21と、軸部材232、242と、駆動部材231、241と、弾性部材233、234、243、244と、支持部22とが一体的に形成されている。シリコンを主材料とすることで、優れた回動特性を実現できるとともに、優れた耐久性を発揮することができる。また、微細な処理(加工)が可能であり、アクチュエータ1の小型化を図ることができる。
このような支持基板3は、例えば、ガラスやシリコンを主材料として構成されている。そして、支持基板3は、可動板21の平面視にて、支持部22とほぼ同一形状をなしている(すなわち、枠状をないしている)。なお、支持基板3の形状については、特に限定されず、例えば、図1中において左右に分割した形状であってもよいし、支持基板3の上面に凹部が形成されているようなものであってもよい(すなわち、支持基板3は、その下面で開口していなくてもよい)。また、支持部22の形状などによっては、支持基板3を省略してもよい。
以上説明したような、圧電素子51〜54が接合された基体2および支持基板3(以下、単に「振動体10」ともいう)は、図1および図2に示すように、ケーシング6に収容されている。
このような配線基板61の下面には、第1の導電性バンプ711〜714と、第2の導電性バンプ721〜724と、箱体62の外部に露出する部位に設けられた端子T1〜T8と、第1の導電性バンプ711〜714および第2の導電性バンプ721〜724と端子T1〜T8とを導通する配線L1〜L8が形成されている。
圧電素子51は、長手形状をなしており、通電によりその長手方向へ伸縮する。このような圧電素子51は、図1および図2に示すように、弾性部材233の上面の全域を覆うように、かつ、弾性部材233と支持部22との境界部を跨ぐように接合されている。そして、圧電素子51は、弾性部材233の長手方向へ伸縮する。このように、圧電素子51を弾性部材233と支持部22との境界部を跨ぐように設けることで、圧電素子51の伸縮により生じる駆動力を弾性部材233に効率的に伝達することができる。
このような圧電素子51は、図2に示すように、圧電材料を主材料として構成された圧電体層511と、この圧電体層511を挟持するように設けられた第1の電極層512および第2の電極層513とを有している。
第1の電極層512および第2の電極層513を構成するための材料としては、導電性を有するものであれば、特に限定されない。このような導電性材料としては、第1の導電性バンプ711の導電性部711bを構成する導電性材料と同様であるため、その説明を省略する。
第1の導電性バンプ711は、図2に示すように、配線L1と第1の電極層512とを導通するように設けられている。この第1の導電性バンプ711は、その突出方向(すなわち、図2にて上下方向)へ伸縮可能である。このように、伸縮可能な第1の導電性バンプ711を介して配線L1と第1の電極層512とを導通することで、例えば、ワイヤーボンディング配線により配線L1と第1の電極層512とを導通する場合に比べ、極めて高い耐久性を発揮することができる。その結果、長時間にわたり配線L1と第1の電極層512との導通状態を維持することができ、アクチュエータ1は、長時間にわたり優れた信頼性を発揮することができる。
コア部711aを構成する高分子材料としては、特に限定されないが、例えば、各種熱可塑性樹脂、各種熱硬化性樹脂、ゴム等が挙げられる。
熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル(不飽和ポリエステル)樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を混合して用いることができる。
このようなコア部711aの形成方法としては、特に限定されず、例えば、各種成膜法を用いることができる。かかる形成方法として、特に、インクジェット、フォトリソグラフィを用いると、簡単かつ高精度に形成することができる。
このような導電性部711bの形成方法としては、特に限定されず、例えば、各種成膜法を用いることができる。かかる形成方法として、特に、フォトリソグラフィを用いると、簡単かつ高精度に形成することができる。
第2の導電性バンプ721は、図2および図3に示すように、配線L2と第2の電極層513とを導通するように設けられている。この第2の導電性バンプ721は、その突出方向(すなわち、図2にて上下方向)へ伸縮可能である。このように、伸縮可能な第2の導電性バンプ721を介して配線L2と第2の電極層513とを導通することで、例えば、ワイヤーボンディング配線により配線L2と第2の電極層513とを導通する場合に比べ、極めて高い耐久性を発揮することができる。その結果、長時間にわたり配線L2と第2の電極層513の導通状態を維持することができ、アクチュエータ1は、長時間にわたり優れた信頼性を発揮することができる。
また、図2に示すように、第2の導電性バンプ721と第2の電極層513との接触部は、弾性部材233と支持部22との境界部よりも支持部22側に位置している。そのため、アクチュエータ1の駆動に伴う弾性部233の曲げ変形によって、第2の導電性バンプ721が第2の電極層513から離間してしまうことを確実に防止することができる。また、弾性部材233の曲げ変形を阻害せずに、配線L2と第2の電極層513とを導通することができる。
このような第2の導電性バンプ721は、配線L2を介して端子T2と導通している。端子T2は、前述したように、配線基板61の下面のうちのアクチュエータ1の外部に露出する部分に形成されている。そして、この端子T2は、前記外部電源に接続されている。だたし、端子T2および配線L2の配置としては、第2の導電性バンプ721を介して第2の電極層513と導通していれば、特に限定されない。
このような第2の導電性バンプ721は、第1の導電性バンプ711よりも大きい伸縮性を発揮する。すなわち、第2の導電性バンプ721の突出方向での弾性率(ヤング率)は、第1の導電性バンプ711の突出方向での弾性率(ヤング率)に比べて小さい。これにより、第2の電極層513の前記変位に対する第2の導電性バンプ721の追従性を優れたものとし、配線L2と第2の電極層513との導通状態を確実に維持できるとともに、配線L1と第1の電極層512との導通状態を確実に維持することができる。
例えば、図5(a)に示すような電圧を圧電素子51、53に印加するとともに、図5(b)に示すような電圧を圧電素子52、54に印加する。すなわち、圧電素子51、53に電圧を印加している状態(この状態を「第1の状態」という)と、圧電素子52、54に電圧を交互に印加している状態(この状態を「第2の状態」という)とを交互に繰り返す。
まず、第1の状態について説明する。通電により圧電素子51を伸張状態とすることで、弾性部材233の長手方向での駆動部材231側の端部が下側(支持基板3側)へ向けて変位する。一方、弾性部材234は、弾性部材233の前記曲げ変形の反動により、その長手方向での駆動部材231側の端部が上側(支持基板3と反対側)へ向けて変位する。これにより、駆動部材231のうちの回動中心軸Xに対して弾性部材233側の部分が下側へ変位し、回動中心軸Xに対して弾性部材234側の部分が上側へ変位することとなる。すなわち、駆動部材231が回動中心軸Xまわりに傾斜することとなる。
これにより、駆動部材231のうちの回動中心軸Xに対して弾性部材234側の部分が下側へ変位し、回動中心軸Xに対して弾性部材233側の部分が上側へ変位することとなる。すなわち、駆動部材231が回動中心軸Xまわりに傾斜することとなる。
だたし、圧電素子51〜54に印加する電圧は、可動板21を回動させることができれば、特に限定されず、例えば、圧電素子51、53と、圧電素子52、54とに、位相の180度ずれた(すなわち、逆位相の)交流電圧を断続的に印加するものであってもよい。
図6〜図9は、それぞれ、本実施形態のアクチュエータ1の製造方法を説明するための図である。ここで、図6、図7および図9は、図1中A−A線断面図に対応する図であり、図8は、図4中A−A線断面図に対応する図である。なお、以下では、説明の便宜上、図6および図7中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
そして、図6(b)に示すように、Si層81の上面に、可動板21と、軸部材232、242と、駆動部材231、241と、弾性部材233、234、243、244と、支持部22との平面視形状に対応する形状をなすレジストマスクM1を形成するとともに、Si層83の下面に、支持基板3の平面視形状に対応する形状をなすレジストマスクM2を形成する。
次に、Si層81の上面であって可動板21に対応する部位に金属膜を形成し、光反射部211を形成する。このような金属膜の形成方法としては、真空蒸着、スパッタリング(低温スパッタリング)、イオンプレーティング等の乾式メッキ法、電解メッキ、無電解メッキ等の湿式メッキ法、溶射法、金属箔の接合等が挙げられる。
その後、SiO2層82の一部を除去し、図6(e)に示すように基体2と支持基板3と接合層4とが一体的に形成されたSOI基板8が得られる。
このような圧電素子51の形成方法としては、特に限定されず、例えば、CVD、スパッタリング、水熱合成、ゾルゲル、微粒子吹き付けなどの薄膜形成法を用いて、弾性部材233上に直接形成してもよく、また、例えば、バルクの圧電素子を樹脂材料(接着剤)などを介して弾性部材233に接合してもよい。
次に、レジストマスクM3を介して、シリコン基板84を厚さ方向の途中までエッチングする。その後、レジストマスクM3を除去する。これにより、図7(c)に示すように、箱体62が形成されたシリコン基板84が得られる。
次に、樹脂層86および樹脂層87の下面に、第1の導電性バンプ711のコア部711aおよび第2の導電性バンプのコア部721aの形状に対応した図示しないグレーマスクを形成する。そして、このグレーマスクを介してエッチングした後、このグレーマスクを除去することで、図8(f)に示すように、丸みを帯びたコア部711aとコア部721aとが形成される。
次に、導電性膜88の下面に、第1の導電性バンプ711の導電性部711bと、第2の導電性バンプ721の導電性部721bと、端子T1、T2と、配線L1、L2との平面視形状に対応した、図示しないレジストマスクを形成する。そして、このレジストマスクを介して、導電性膜88をエッチングし、その後、このレジストマスクを除去する。これにより、図8(h)に示すように、第1の導電性バンプ711と、第2の導電性バンプ721と、端子T1、T2と、配線L1、L2とが形成されたガラス基板85(配線基板61)が得られる。
その後、図9(b)に示すように、箱体62の開口を覆うように、かつ、第1の導電性バンプ711が第1の電極層512の露出部512aに接触し、第2の導電性バンプ721が第2の電極層513に接触するように、配線基板61を箱体62に接合する。蓋体61と箱体62との接合方法としては、特に限定されず、例えば、陽極接合により接合することができる。以上より、アクチュエータ1が得られる。
以上、本発明のアクチュエータおよびアクチュエータの製造方法の好適な実施例について説明した。このようなアクチュエータは、光反射部をそなえているため、例えば、加速度センサ、角速度センサなどのMEMS応用センサや、光スキャナ、光スイッチ、光アッテネータなどの光学デバイスに用いることができる。
プロジェクタ9は、レーザーなどの光を照出する光源装置91と、複数のダイクロイックミラー92と、1対の本発明の光スキャナ93、94(例えば、アクチュエータ1と同様の構成の光スキャナ)とを有している。
ダイクロイックミラー92は、赤色光源装置911、青色光源装置912、緑色光源装置913のそれぞれから照出された光を合成する光学素子である。
このようなプロジェクタ9は、赤色光源装置911、青色光源装置912、緑色光源装置913のそれぞれから、図示しないホストコンピュータからの画像情報に基づいて照出された光をダイクロイックミラー92で合成し、この合成された光が、光スキャナ93、94によって走査されてスクリーンS上でカラー画像を形成するように構成されている。
また、前述した実施形態では、第1の電極層および第2の電極層のそれぞれが、導電性バンプを介して配線基板上の配線と導通するものについて説明したが、第1の電極層および第2の電極層のうちのいずれか一方が導電性バンプを介して配線と導通していればよい。
また、前述した実施形態では、第2の導電性バンプの弾性率が第1の導電性バンプの弾性率よりも大きいものについて説明したが、配線と第1の電極層とが第1の導電性バンプを介して導通され、かつ配線と第2の電極層とが第2の導電性バンプを介して導通されていれば、これに限定されず、例えば、第2の導電性バンプの弾性率と第1の導電性バンプの弾性率とがほぼ等しくてもよいし、第2の導電性バンプの弾性率が第1の導電性バンプの弾性率よりも小さくてもよい。
Claims (9)
- 可動板と、
前記可動板を支持するための支持部と、
前記可動板を前記支持部に対して回動可能とするように、前記可動板と前記支持部とを連結する少なくとも1つの連結部と、
前記連結部に接合された少なくとも1つの圧電素子と、
前記支持部に対して固定的に設置された配線基板とを有し、
前記圧電素子は、前記連結部に接合された第1の電極層と、前記第1の電極層と対向するように設けられた第2の電極層と、前記第1の電極層と前記第2の電極層とに挟持された圧電体層とを有し、
前記第1の電極層と前記配線基板上の配線とが伸縮性を有する第1の導電性バンプを介して導通しており、
前記第2の電極層と前記配線基板上の配線とが伸縮性を有する第2の導電性バンプを介して導通しており、
前記第1の導電性バンプおよび前記第2の導電性バンプは、それぞれ、前記配線基板上に形成され、高分子材料を主材料として構成された突起状のコア部と、該コア部の表面を覆うように形成された導電性部とを有し、前記第1の導電性バンプの前記コア部と前記第2の導電性バンプの前記コア部とは、異なる前記高分子材料を主材料として構成されており、
前記第2の導電性バンプは、前記第1の導電性バンプよりも大きい伸縮性を有していることを特徴とするアクチュエータ。 - 前記第1の導電性バンプの先端部が前記第1の電極層に圧接されており、前記第2の導電性バンプの先端部が前記第2の電極層に圧接されている請求項1に記載のアクチュエータ。
- 前記配線基板は、前記第2の電極層に対向するように設けられ、前記第1の導電性バンプの突出方向の長さは、前記第2の導電性バンプの突出方向の長さよりも長い請求項1または2に記載のアクチュエータ。
- 前記第1の電極層は、前記支持部上に露出する部分を有し、前記第1の導電性バンプは、前記露出する部分と接触する請求項1ないし3のいずれかに記載のアクチュエータ。
- 前記圧電素子は、前記連結部と前記支持部との境界部を跨ぐように設けられ、
前記第2の導電性バンプと前記第2の電極層との接触部は、前記境界部に対して前記支持部側に位置している請求項1ないし4のいずれかに記載のアクチュエータ。 - 前記可動板は、その板面に光反射性を有する光反射部を備えている請求項1ないし5のいずれかに記載のアクチュエータ。
- 可動板と、前記可動板を支持するための支持部と、前記可動板を前記支持部に対して回動可能とするように、前記可動板と前記支持部とを連結する少なくとも1つの連結部とを形成する工程と、
第1の電極層と、前記第1の電極層と対向するように設けられた第2の電極層と、前記第1の電極層と前記第2の電極層とに挟持された圧電体層とを備えた圧電素子を前記連結部に設ける工程と、
基板を用意し、前記基板に、伸縮性を有する第1の導電性バンプおよび第2の導電性バンプと、前記第1導電性バンプおよび前記第2の導電性バンプと導通する配線とを形成する工程と、
前記配線部材を前記支持部に対して固定的に設置し、前記配線と前記第1の電極層とを前記第1の導電性バンプを介して導通させるとともに、前記配線と前記第2の電極層とを前記第2の導電性バンプを介して導通させる工程とを含み、
前記第1の導電性バンプおよび前記第2の導電性バンプは、それぞれ、高分子材料を主材料として構成された突起状のコア部と、該コア部の表面を覆うように形成された導電性部とを有し、前記第1の導電性バンプの前記コア部と前記第2の導電性バンプの前記コア部とは、異なる前記高分子材料を主材料として構成されており、前記第2の導電性バンプが前記第1の導電性バンプよりも大きい伸縮性を有していることを特徴とするアクチュエータの製造方法。 - 光反射性を有する光反射部を備えた可動板と、
前記可動板を支持するための支持部と、
前記可動板を前記支持部に対して回動可能とするように、前記可動板と前記支持部とを連結する少なくとも1つの連結部と、
前記連結部に接合された少なくとも1つの圧電素子と、
前記支持部に対して固定的に設置された配線基板とを有し、
前記圧電素子は、前記連結部に接合された第1の電極層と、前記第1の電極層と対向するように設けられた第2の電極層と、前記第1の電極層と前記第2の電極層とに挟持された圧電体層とを有し、
前記第1の電極層と前記配線基板上の配線とが伸縮性を有する第1の導電性バンプを介して導通しており、
前記第2の電極層と前記配線基板上の配線とが伸縮性を有する第2の導電性バンプを介して導通しており、
前記第1の導電性バンプおよび前記第2の導電性バンプは、それぞれ、前記配線基板上に形成され、高分子材料を主材料として構成された突起状のコア部と、該コア部の表面を覆うように形成された導電性部とを有し、前記第1の導電性バンプの前記コア部と前記第2の導電性バンプの前記コア部とは、異なる前記高分子材料を主材料として構成されており、
前記第2の導電性バンプは、前記第1の導電性バンプよりも大きい伸縮性を有していることを特徴とする光スキャナ。 - 光反射性を有する光反射部を備えた可動板と、
前記可動板を支持するための支持部と、
前記可動板を前記支持部に対して回動可能とするように、前記可動板と前記支持部とを連結する少なくとも1つの連結部と、
前記連結部に接合された少なくとも1つの圧電素子と、
前記支持部に対して固定的に設置された配線基板とを有し、
前記圧電素子は、前記連結部に接合された第1の電極層と、前記第1の電極層と対向するように設けられた第2の電極層と、前記第1の電極層と前記第2の電極層とに挟持された圧電体層とを有し、
前記第1の電極層と前記配線基板上の配線とが伸縮性を有する第1の導電性バンプを介して導通しており、
前記第2の電極層と前記配線基板上の配線とが伸縮性を有する第2の導電性バンプを介して導通しており、
前記第1の導電性バンプおよび前記第2の導電性バンプは、それぞれ、前記配線基板上に形成され、高分子材料を主材料として構成された突起状のコア部と、該コア部の表面を覆うように形成された導電性部とを有し、前記第1の導電性バンプの前記コア部と前記第2の導電性バンプの前記コア部とは、異なる前記高分子材料を主材料として構成されており、前記第2の導電性バンプが前記第1の導電性バンプよりも大きい伸縮性を有している光スキャナを備えることを特徴とする画像形成装置。
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