JP4887747B2 - 圧電アクチュエータ、圧電アクチュエータの製造方法、及び、液体移送装置 - Google Patents

圧電アクチュエータ、圧電アクチュエータの製造方法、及び、液体移送装置 Download PDF

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Description

本発明は、圧電アクチュエータ、圧電アクチュエータの製造方法、及び、圧電アクチュエータを備えた液体移送装置に関する。
従来から、圧電層に電界を作用させたときに圧電層に生じる変形を利用して対象を駆動する圧電アクチュエータは種々の分野で広く用いられている。例えば、特許文献1にはこの圧電アクチュエータにより圧力室内のインクに圧力を付加してインクを吐出するインクジェットヘッドが記載されている。このインクジェットヘッドは、金属製の基板と、この基板上にマトリクス状に配置された複数の圧電素子(圧電層)と、圧電素子の上下両面にそれぞれ形成された信号電極(個別電極)及び共通電極とを有する圧電アクチュエータと、柔軟性を有する樹脂基材からなるフレキシブルプリント配線基板(FPC)とを備えている。
FPCの圧電素子と対向する面には複数の端子部が形成され、これら複数の端子部は圧電素子の上面の信号電極にそれぞれ対応している。各端子部にはコア材と接合材とを有する半球状のバンプが設けられている。そして、複数の信号電極とバンプとを位置合わせしてから、FPCの圧電層と反対側の面から加熱・加圧、又は、加振を行うことにより、圧電層の上面の信号電極とFPCの端子部とをバンプを介して電気的に接続する。
特開2003−69103(図1、図3)
しかしながら、圧電素子の上面の信号電極とFPCの端子部とを接合する際には、圧電素子のバンプに対向する領域に応力が局所的に作用するため、この領域において、圧電層が破損してしまう虞がある。また、FPCに形成されたバンプの高さはばらついていることが多く、その場合には、このばらつきによって、圧電層の上面の電極とFPCの端子部とを接続する際に、圧電層の上面の電極とFPCの端子部に設けられたバンプとが十分に接触しない部分が生じ、圧電層の上面の電極とFPCの端子との接続不良が生じる虞もある。
本発明の目的は、圧電層の上面の電極とFPC等の配線部材の端子部との接合の際に、圧電層に応力が局所的に集中して作用するのを緩和し、圧電層の破損を防止すると共に、バンプの高さのばらつきによって生じる圧電層の上面の電極と配線部材の端子部との接続不良を防止することである。
課題を解決するための手段及び発明の効果
本発明は実施の形態に示す図1〜図14に対応付けした以下の構成を採用している。但し、各要素に付した括弧付き符号はその要素の例示に過ぎず、各要素を限定するものではない。
本発明の第1の態様に従えば、振動板(60、74)と、この振動板(60、74)の変形を逃がす逃し部(圧力室)と、振動板に接合される接合部(40a)とを有する支持部材(40)と、振動板の支持部材(40)と反対側の面に設置された第1の電極(60、112)と、この第1の電極の前記振動板と反対側の面に配置された圧電層と、この圧電層の電極の振動板と反対側の面において、逃し部と対向する領域に配置された第2の電極(62)と、圧電層の振動板と反対側の面において、接合部と対向する領域に形成され、且つ、第2の電極に接続された接点部(62a)と、接点部(62a)に駆動電圧を供給する配線部材(65)とを備えている。さらに、接点部と配線部材の端子部の一方に、他方側へ突出して接点部と端子部とを電気的に接続するバンプ(65a)が形成され、振動板と支持部材との間、又は、振動板と圧電層との間で、且つ、バンプと対向する部分に、前記振動板の面方向から見て島状に形成されていると共にそれ以外の部分よりも剛性が低下した剛性低下部(60a、70a、71a、73、75、76、78、79a)が設けられており、前記剛性低下部が、前記逃し部と対向しない位置に配置されている圧電アクチュエータ(32)が提供される。
これによると、圧電層と配線部材との接合の際に圧電層に作用する応力の集中を剛性低下部により緩和し、圧電層の破損を防止できる。また、振動板と支持部材との間、又は、振動板と圧電層との間の、バンプと対向する部分の剛性が低下しているため、バンプと接点部又は端子部との密着性がよくなり、バンプの高さのばらつきによる第2の電極の接点部と配線部材の端子部との接続不良を防止することができる。なお、本願において、用語「バンプと対向する部分」とは、バンプの直下の位置(振動板の面方向における位置)を含む部分(領域)を意図している。従って、バンプの直下の位置に剛性低下部が存在しない場合は、バンプと対向する部分に剛性低下部が設けられていることにならない。
また、本発明の圧電アクチュエータの剛性低下部は、振動板と支持部材との間に介在し、且つ、振動板と支持部材よりも弾性率の低い低弾性材であってもよい。これによると、圧電層と配線部材との接合の際に圧電層に作用する応力の集中を低弾性材によって緩和し、圧電層の破損を防止すると共に、バンプの高さのばらつきによる個別電極の接点部と配線部材の端子部との接続不良を防止することができる。
また、本発明の圧電アクチュエータの剛性低下部は、振動板と支持部材の少なくとも一方のバンプに対向する部分に形成された他方側に開口した凹部、又は、貫通状の穴であってもよい。これによると、圧電層と配線部材との接合の際に圧電層に作用する応力の集中を凹部又は穴によって緩和し、圧電層の破損を防止すると共に、バンプの高さのばらつきによる個別電極の接点部と配線部材の端子部との接続不良を防止することができる。
このとき、振動板又は支持部材に形成された凹部又は穴に振動板及び支持部材よりも弾性率が低い低弾性材が充填されていてもよい。これによると、圧電層と配線部材との接合の際に圧電層に作用する応力の集中を凹部又は穴に設けられた低弾性材によって緩和し、圧電層の破損を防止すると共に、バンプの高さのばらつきによる個別電極の接点部と配線部材の端子との接続不良を防止することができる。
また、本発明の圧電アクチュエータの支持部材は金属材料から形成し得る。これによると、エッチング等により、逃し部を容易に形成できる。また、剛性低下部として、凹部又は穴を形成する場合にもこれらを容易に形成することができる。あるいは、支持部材は絶縁材料または接着剤から形成し得る。
さらに、本発明の圧電アクチュエータの振動板は金属材料からなり、この振動板が第1の電極を兼ねていることが好ましい。これによると、第1の電極を別に形成する工程が不要となり、製造工程を簡素化することができる。
また、本発明の圧電アクチュエータにおいて、振動板と圧電層との間で、且つ、バンプに対向する部分に、絶縁層が介在していてもよい。これによると、バンプが形成されている部分において、第1の電極と第2の電極の接点部との間に挟まれる圧電層に生じる静電容量を小さくすることができ、アクチュエータの駆動効率を向上させることができる。
このとき、絶縁層は、弾性率が振動板と圧電層の両方の弾性率よりも低い絶縁材料からなることが好ましい。これによると、接点部と配線部材との接合の際に圧電層に作用する応力の集中を絶縁層によって緩和し、圧電層の破損を防止することができると共に、バンプの高さのばらつきによる個別電極の接点部とFPCの端子部との接続不良を防止することができる。
バンプの押圧加重を考慮すると、前記剛性低下部の前記圧電層の面方向における長さが、振動板の厚さ及び圧電層の厚さの和の4倍以上、特には6倍程度またはそれ以上にし得る。
本発明に従えば、ノズルとそれに連通する圧力室を含む液体流路と、本発明の圧電アクチュエータとを備え、圧電アクチュエータの支持部材の逃がし部が前記圧力室に相当する液体移送装置もまた提供される。
本発明の第2の態様に従えば、振動板と支持部材の間で、且つ、前記バンプが配置される部分と対向する部分に、前記振動板の面方向から見て島状に形成されていると共にそれ以外の部分よりも剛性が低下した剛性低下部を設ける第1工程と、振動板と支持部材とを接合部において接合する第2工程と、振動板の支持部材とは反対側の第1の電極が配置された面に、圧電層を形成する第3工程と、圧電層の振動板と反対側の面において、逃し部と対向する領域に第2の電極を形成すると共に、接合部と対向する領域に、第2の電極に接続された接点部を形成する第4工程と、接点部又は配線部材の端子部の一方に他方側へ突出する導電性のバンプを形成する第5工程と、前記剛性低下部を前記逃し部と対向しない位置に配置しつつ配線部材を接点部に対して押圧することにより、配線部材の端子部と接点部とをバンプを介して電気的に接続する第6工程とを備える圧電アクチュエータの製造方法が提供される。
これによると、配線部材を接点部に対して押圧したときに、圧電層に作用する応力の集中を剛性低下部により緩和し、圧電層の破損を防止することができる。また、バンプの高さのばらつきによる接点部と配線部材の端子部との接続不良を防止することができ、信頼性の高い圧電アクチュエータを製造することができる。
ここで、第1工程において、振動板と支持部材の少なくとも一方の、バンプが配置される部分と対向する部分に、剛性低下部として、他方側へ開口する凹部又は貫通状の穴を形成してもよい。これによると、凹部又は穴が形成されて剛性が低下した部分により、圧電層に作用する応力の集中を緩和し圧電層の破損を防止することができると共に、バンプの高さのばらつきによる接点部と配線部材の端子部との接続不良を防止することができ、信頼性の高い圧電アクチュエータを製造することができる。
ここで、第3工程において、圧電層をエアロゾルデポジション法、又は、スパッタ法によって形成してもよい。これによると、薄い圧電層を容易に形成することができる。
本発明の第3の態様に従えば、夫々がノズルと連通すると共に平面に沿って配置された複数の圧力室(44)を含む液体流路(31)と、これら複数の圧力室の容積を変化させて圧力室内の液体に圧力を付与する圧電アクチュエータ(32)とを備えている。さらに、この圧電アクチュエータは、複数の圧力室が形成された圧力室プレート(40)と、この圧力室プレートの一表面に接合されて、複数の圧力室を覆う振動板(60)と、この振動板(60)の圧力室と反対側の面に配置された共通電極(60,112)と、この共通電極の振動板と反対側の面に形成された圧電層(61)と、この圧電層の振動板と反対側の面において複数の圧力室と対向する領域に夫々配置された複数の個別電極(62)と、圧電層の振動板と反対側の面において、圧力室プレートと振動板とが接合される領域に形成され、且つ、複数の個別電極に夫々接続された複数の接点部(62a)と、これら複数の接点部に選択的に駆動電圧を供給する配線部材(65)とを備えている液体移送装置が提供される。液体移送装置において、接点部と配線部材の一方に、他方側へ突出して接点部と配線部材とを電気的に接続する導電性のバンプが形成され、振動板と圧力室プレートの少なくとも一方のバンプに対向する部分に、前記振動板の面方向から見て島状に形成されていると共に他の部分よりも剛性が低下した剛性低下部(60a、70a、71a、73、75、76、78、79a)が形成されており、前記剛性低下部が、前記圧力室と対向しない位置に配置されている。
これによると、配線部材を接点部に対して押圧したときに、圧電層に作用する応力の集中を、剛性低下部により緩和し、圧電層の破損を防止できると共に、バンプの高さのばらつきによる個別電極と配線部材との接続不良を防止することができるので、液体移送装置の信頼性が向上する。
このとき、剛性低下部は、振動板と圧力室プレートの少なくとも一方の、バンプと対向する部分に形成された、他方側に開口した凹部、又は、貫通状の穴であってもよい。これによると、配線部材を接点部に対して押圧したときに、圧電層に作用する応力の集中を、形成された凹部又は穴により緩和し、圧電層の破損を防止できると共に、バンプの高さのばらつきによる個別電極と配線部材との接続不良を防止することができるので、液体移送装置の信頼性が向上する。
さらにこのとき、凹部又は穴は少なくとも隣接する圧力室との間にまで延在していることが好ましい。これによると、ある圧力室に対向する領域における圧電層の変形が他の圧力室に伝播してしまう現象(いわゆる、クロストーク)を凹部によって抑制することができる。本発明の液体移送装置はインクジェットプリンタに適用し得る。また、剛性低下部が、低弾性材からなることが好ましい。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。本実施の形態は、インクジェットプリンタのインクジェットヘッドに用いられる圧電アクチュエータに本発明を適用した一例である。
まず、インクジェットヘッド3を備えたインクジェットプリンタ1について簡単に説明する。図1に示すように、インクジェットプリンタ1は図1の左右方向に移動可能なキャリッジ2とこのキャリッジ2に設けられて記録用紙Pに対してインクを吐出するシリアル式のインクジェットヘッド3(液体移送装置)と、記録用紙Pを図1の前方へ搬送する搬送ローラ4等を備えている。インクジェットヘッド3はキャリッジ2と一体的に左右方向(走査方向)へ移動して、その下面のインク吐出面に形成されたノズル50(図2、図3参照)の出射口から記録用紙Pに対してインクを吐出する。そして、インクジェットヘッド3より記録された記録用紙Pは搬送ローラ4により前方(紙送り方向)へ排出される。
図2は、図1におけるインクジェットヘッド3の部分拡大平面図、図3は図2のA−A線断面図である。図2、図3に示すように、インクジェットヘッド3は、内部にインク流路が形成された流路ユニット31と、流路ユニット31の上面に配置された圧電アクチュエータ32とを備えている。
まず流路ユニット31について説明する。図3のように流路ユニット31は、キャビティプレート40、ベースプレート41、マニホールドプレート42、及び、ノズルプレート43を備えており、これらの4枚のプレートが積層状態で接合されている。このうち、キャビティプレート40、ベースプレート41及びマニホールドプレート42は略矩形のステンレス鋼製の板である。また、ノズルプレート43は、例えば、ポリイミド等の高分子合成樹脂材料により形成され、マニホールドプレート42の下面に接着される。あるいは、ノズルプレート43も、3枚のプレート40〜42と同じ様にステンレス鋼等の金属材料で形成されていてもよい。
図2、図3に示すように、キャビティプレート40(圧力室プレート)には、平面に沿って配列された複数の圧力室44が形成されている。図2には複数の圧力室44のうち一部(10個)が示されている。各圧力室44は平面視で略楕円形状に形成されており、その長軸方向が走査方向(図2の左右方向)となるように配置されている。
ベースプレート41の平面視で圧力室44の長軸方向両端部に重なる位置には、夫々連通孔45、46が形成されている。また、マニホールドプレート42には、紙送り方向(図2の上下方向)に2列に延び、平面視で圧力室44の図2における左端部又は右端部と重なるマニホールド47が形成されている。マニホールド47には、キャビティプレート40に形成されたインク供給口48を介してインクタンク(図示しない)からインクが供給される。また、平面視で圧力室44のマニホールド47とは反対側の端部と重なる位置には、連通孔49も形成されている。さらに、ノズルプレート43には、平面視で複数の圧力室44のマニホールド47とは反対側の端部に重なる位置に、複数のノズル50が夫々形成されている。複数のノズル50は、例えば、ポリイミドなどの高分子合成樹脂の基板にエキシマレーザ加工を施すことにより形成される。
そして、図3に示すように、マニホールド47は連通孔45を介して圧力室44に連通し、さらに、圧力室44は、連通孔46、49を介してノズル50に連通している。このように、流路ユニット31内には、マニホールド47から圧力室44を経てノズル50に至る複数の個別インク流路(液体流路)が形成されている。
次に、圧電アクチュエータ32について説明する。図3に示すように、圧電アクチュエータ32は、キャビティプレート40の表面に配置され、キャビティプレート40と接合されている導電性を有する振動板60と、この振動板60の表面に複数の圧力室44に跨って連続的に形成された圧電層61と、この圧電層61の表面に複数の圧力室44に夫々対応して形成された複数の個別電極62と、個別電極62の上側に設けられたフレキシブルプリント配線基板(FPC)65とを備えている。さらに、流路ユニット31のキャビティプレート40(支持部材)も圧電アクチュエータ32の一部を構成している。そして、このキャビティプレート40は、振動板60の変形を逃す逃し部としての圧力室44と振動板60と接合される接合部40aとを有する。
振動板60は、ステンレス鋼等の鉄系合金、ニッケル合金、アルミニウム合金、チタン合金等の金属材料からなり、複数の圧力室44を覆うようにキャビティプレート40の接合部40aに接合されている。この振動板60は、複数の個別電極62に対向していて個別電極62と振動板60との間の圧電層61に電界を作用させる共通電極を兼ねており、接地されてグランド電位に保持されている。また、図3に示すように、振動板60のキャビティプレート40側の面の平面視でキャビティプレート40の接合部40aに含まれる領域には、円形の凹部60aが形成されている。凹部60aは、例えば、振動板60にハーフエッチングを施すことによって形成される。
振動板60の表面には、チタン酸鉛とジルコン酸鉛との固溶体であり、強誘電体であるチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)を主成分とする圧電層61が形成されている。圧電層61は、複数の圧力室44に跨って形成されている。そのため、圧電層61を全ての圧力室44に対して一度に形成することができ、圧電層61の形成が容易になる。ここで、圧電層61は、例えば、超微粒子の圧電材料を振動板60の表面に高速で衝突させて堆積させるエアロゾルデポジション法(AD法)を用いて形成できる。その他、ゾルゲル法、スパッタ法、水熱合成法、あるいは、CVD(化学蒸着)法を用いることもできる。さらに、PZTのグリーンシートを焼成することによって得られた圧電シートを振動板60の表面に貼り付けて圧電層61を形成することもできる。
圧電層61の上面には、圧力室44よりも一回り小さい略楕円形の平面形状を有する個別電極62が形成されている。これら個別電極62は、平面視で対応する圧力室44の中央部に重なるように夫々形成されている。個別電極62は金、銅、銀、パラジウム、白金、チタンなどの導電性材料からなる。さらに、圧電層61の上面には、複数の個別電極62の一端部(マニホールド47側の端部)から、夫々、平面視で接合部40a内に位置する凹部60aと対向する部分にまで延びた、複数の接点部62aが形成されている。個別電極62及び接点部62aは、例えば、スクリーン印刷、スパッタ法、蒸着法等で形成することができる。
FPC65は、ポリイミド等からなる基材の下面側において複数の接点部62aにそれぞれ対応する端子部65aを有する。これら複数の端子部65aの表面には、半田等からなり、接点部62a側に突出した半球状の複数のバンプ66が形成されている。そして、バンプ66を介して接点部62aと端子部65aとが電気的に接続されている。尚、FPC65が圧電層61の上に配置された状態では、バンプ66は平面視で、円形の凹部60a内に完全に含まれるようになっている。換言すれば、バンプ66の直下に凹部60aの一部が存在する。また、FPC65は、駆動信号を供給するドライバIC(図示せず)に接続される。
後述するように、接点部62aと端子部65aとの接続は、複数の端子部65aに形成された複数のバンプ66と複数の個別電極62の接点部62aとを接触させ、FPC65を個別電極62とは反対側の面からセラミックヒータ(図示せず)等によって加熱しながら、個別電極62側へ押圧することにより行われる。尚、前述したように振動板60のバンプ66と対向する領域には凹部60aが形成されて剛性が部分的に低下している(振動板の凹部が形成された領域の剛性が低下している)。そのため、FPC65を押圧したときに圧電層61に作用する応力の集中が緩和されるようになっている。これについては、後でより詳しく述べる。
ここで、圧電アクチュエータ32の動作について説明する。ドライバICからFPC65を介して個別電極62に選択的に駆動電圧が供給されると、駆動電圧が供給された圧電層61の部分と、グランド電位に保持された共通電極を兼ねている振動板60との間に挟まれている圧電層61に上下方向の電界が生じる。すると、圧電層61のうち、駆動電圧が印加された個別電極62の真下の部分が分極方向である厚み方向と垂直な水平方向に収縮する。そして、この収縮に伴い、圧力室44に対向する領域の圧電層61及び振動板60が圧力室44側に凸になるように変形する。このことにより、圧力室44の体積が減少し、インク圧力が上昇するので、圧力室44に連通するノズル50からインクが吐出される。
次に、本実施の形態の圧電アクチュエータ32を有するインクジェットヘッド3の製造方法について説明する。図4はインクジェットヘッド3の製造工程を示す図である。
まず、図4(a)に示すように、金属材料からなる振動板60のキャビティプレート40と接合される側の面に、ハーフエッチングによって凹部60aを形成する(第1工程)。
次に、図4(b)に示すように、振動板60、キャビティプレート40、ベースプレート41、及び、マニホールドプレート42を接合する(第2工程)。これらの接合は、例えば、金属拡散接合により行う。あるいは、接着剤によって接合を行ってもよい。尚、この工程においては、少なくとも、振動板60とキャビティプレート40とを接合すればよく、ベースプレート41及びマニホールドプレート42は、後で接合してもよい。
そして、図4(c)に示すように、振動板60のキャビティプレート40と反対側の面にAD法、ゾルゲル法、スパッタ法、水熱合成法あるいはCVD法等によりPZTを形成し、圧電層61を形成する(第3工程)。ここで、AD法、ゾルゲル法、スパッタ法、水熱合成法、あるいはCVD法を用いて圧電層61を形成していることから、薄い圧電層61を容易に形成することができ、製造工程が簡略化される。尚、PZTのグリーンシートを焼成して得られた圧電シートを振動板60の表面に貼り付けて圧電層61を形成してもよい。
さらに、図4(d)に示すように、圧電層61の振動板60と反対側の面にスクリーン印刷、スパッタ法、あるいは蒸着法等により、この面の圧力室44と対向する領域に個別電極62を形成すると共に、接合部40aと対向する領域で、且つ、凹部60aに対向する領域に接点部62aを形成する(第4工程)。
次に、図4(e)に示すように、半田等によってFPC65の端子部65aに個別電極62側に突出したバンプ66を形成する(第5工程)。そして、接点部62aとバンプ66とを位置合わせして接触させ、FPC65の個別電極とは反対側の面から、例えば、セラミックヒータ等により加熱しながら個別電極62側へ押圧することにより、個別電極62の接点部62aと配線部材65の端子部65aとをバンプ66を介して電気的に接続する(第6工程)。
ここで、凹部60aがバンプ66と対向する領域に設けられているため、接点部62aとバンプ66とを接合する際に、セラミックヒータ等によってFPC65を個別電極62側へ押圧することによって圧電層61に応力が作用し、凹部60aに対向する領域において振動板60及び圧電層61が凹部60a側にたわむ。このことにより、圧電層61のバンプ66に対向する領域に応力が集中することが緩和され、圧電層61の破損を防止することができる。
さらに、バンプ66の高さにばらつきがある場合、セラミックヒータでFPC65を個別電極62側へ押圧すると、まず、高さの高いバンプ66と接点部62aとが接触する。このとき、この高さの高いバンプ66によって対応する接点部62aが押圧され、このバンプ66と接点部62aとが接触している部分に対向する領域の圧電層61及び振動板60が凹部60a側にたわみ、その結果、高さの低いバンプ66も接点部62aに接触する。このことから、バンプ66と接点部62aとの密着性が向上し、接点部62aと端子部65aとの接触不良が発生するのを防止することができる。
次に、図4(f)のように、ノズルプレート43をマニホールドプレート42の下面に接着剤等により接合する(第7工程)。このようにして、インクジェットヘッド3は製造される。尚、ノズルプレート43が金属材料からなるときは、第2工程においてノズルプレート43を同時に接合してもよい。
以上説明した本実施の形態の、より具体的な一例を挙げる。振動板60の厚さを20μm、円形の凹部60aの直径を180μm、深さを10μm、圧電層61の厚さを10μmとし、バンプ66の押圧加重を30gとすると、凹部60aを形成した領域において、振動板60は2μm程度変形することができ、2μm程度のバンプ66の高さのばらつきがあっても、安定的に接点部62aと端子部65aとの接合を行うことができる。より一般的には、凹部60aのサイズ(直径)は、バンプの高さのばらつき(2μm程度)及びバンプの押圧加重(20〜30g)を考慮してバンプからの押圧加重による応力を緩和するにためには、振動板60と圧電層61の厚みの和の4倍以上が好ましい。特には、凹部60aのサイズは、振動板60と圧電層61の厚みの和の6倍以上が好ましい。上記実施形態では、凹部60aは円形であったが、四角や多角形などの任意の形状にし得、そのような場合でも上記サイズ(長さ)が好ましい。
次に、本実施の形態に種々の変更を加えた変更形態について説明する。但し、本実施形態と同様の構成を有するものについては、同じ符号を付して適宜その説明を省略する。
<第1変形態様> 図5に示すように、振動板60に形成された凹部60aの内部に、振動板60及びキャビティプレート40よりも弾性率が低い、例えば、合成樹脂材料等の低弾性材69が充填されていてもよい。この低弾性材69は、第2工程を行う際に凹部60a内に充填される。この場合でも、低弾性材69により、前述の実施の形態と同様にして圧電層61の応力集中を緩和することができると共に、バンプ66の高さのばらつきを吸収し、接点部62aと端子部65aとの接続不良を防止する事ができる。
<第2変形態様> 図6に示すように、振動板70のバンプ66に対向する領域に貫通状の穴70aが形成されていてもよい。この場合、圧電層61は、焼成されたグリーンシートからなる圧電シートを振動板70に貼り付けることで形成される。ここで、穴70aは、例えば、振動板70にフルエッチングを施すことによって形成される。この場合でも、穴70aにより、前述の実施の形態と同様にして圧電層61の応力集中を緩和することができると共に、バンプ66の高さのばらつきを吸収し、接点部62aと端子部65aとの接続不良を防止する事ができる。
<第3変形態様> 図7に示すように、キャビティプレート71の振動板74側の面に凹部71aが形成されていてもよい。この場合、凹部71aにより、前述の実施の形態と同様にして圧電層61の応力集中を緩和することができると共に、バンプ66の高さのばらつきを吸収し、接点部62aと端子部65aとの接続不良を防止する事ができる。
<第4変形態様> 図8に示すようにキャビティプレート(支持部)72のバンプ66に対向する領域に貫通状の穴72aを形成した場合においても第3変形態様と同様の効果が得られる。また、変更形態3の凹部71a及び変更形態4の穴72aに、振動板74及び圧電層61よりも弾性率の低い低弾性材が充填されていてもよい。
<第5変形態様> 図9に示すように、圧電層61と振動板60との間の平面視で凹部60aを占める領域に、絶縁層73が介在していてもよい。この絶縁層73は、第2工程と第3工程との間においてスクリーン印刷等の方法により形成される。この場合、絶縁層73に対向する領域において、振動板60と個別電極62との間に挟まれる圧電層61に生じる静電容量が小さくなり、圧電アクチュエータの駆動効率が向上する。さらに、絶縁層73が圧電層61及び振動板60よりも弾性率が低い材料からなる場合、圧電層61における応力集中の緩和効果、及び、バンプ66の高さのばらつきによる接点部62aと端子部65aとの接続不良の防止効果がより高くなる。
<第6変形態様> 図10に示すように、振動板74及びキャビティプレート40に、凹部又は穴が形成されておらず、振動板74とキャビティプレート40との間に振動板74及びキャビティプレート40よりも弾性率の低い低弾性材75だけが介在していてもよい。この低弾性材75は、第2工程の前に、キャビティプレート40の振動板60側の面にスクリーン印刷等の方法によって形成される。この場合でも、低弾性材75により前述の実施の形態と同様にして圧電層61の応力集中を緩和することができると共に、バンプ66の高さのばらつきを吸収し、接点部62aと端子部65aとの接続不良を防止する事ができる。尚、図10においては、低弾性材75がキャビティプレート41の接合部40aに対応する領域に形成されているが、少なくともバンプ66に対向する領域に形成されていればよい。
<第7変形態様> 図11に示すように、振動板74及びキャビティプレート40に、凹部又は穴が形成されておらず、振動板74と圧電層61との間のバンプ66と対向する狭い領域(例えば、振動板74の厚みと圧電層61の厚みの和の4〜6倍の直径)に振動板74及び圧電層61よりも弾性率の低い低弾性材76だけが介在していてもよい。この低弾性材76は、第3工程の前に振動板74の圧電層61側の面にスクリーン印刷等の方法によって形成される。この場合でも、低弾性材76により前述の実施の形態と同様にして圧電層61の応力集中を緩和することができると共に、バンプ66の高さのばらつきを吸収し、接点部62aと端子部65aとの接続不良を防止することができる。なお、このように振動板74と圧電層61との間のバンプ66と対向する狭い領域にのみ低弾性材76を設けた結果、圧電層61が低弾性材76が設けられた領域に対応して突起部が形成され、その突起部上の電極がバンプ66との接点部62aを構成している。
<第8変形態様> 図12に示すように、振動板74とキャビティプレート40とを接着剤で接着する場合、振動板74とキャビティプレート40とを接合する接着剤層77を接合部40aのバンプ66に対向しない部分のみに転写して、振動板74とキャビティプレート40とを接合してもよい。この場合には、接着剤層77のバンプに対向する領域に空洞部78が形成されるので、前述の実施の形態と同様にして圧電層61の応力集中を緩和することができると共に、バンプ66の高さのばらつきを吸収し、接点部62aと端子部65aとの接続不良を防止する事ができる。
<第9変形態様> 前記実施の形態では、バンプ66がFPC65側に設けられていたが、図13に示すように、バンプ67は、接点部62aの圧電層61と反対側の面にFPC65側に突出するように形成されていてもよい。この場合でも、バンプ67と端子部65aとを位置合わせして接触させ、FPC65の圧電層61と反対側の面から加熱・押圧することにより、接点部62aと端子部65aとを電気的に接続することができる。
<第10変形態様> 図14に示すように、振動板79のキャビティプレート40側に形成された凹部79aから、凹部79aと対向している接点部62aを有する個別電極62に対応する圧力室44と、その圧力室44に隣接する別の圧力室44との間、すなわち、圧力室44間距離の最も短い部分(領域B)にまで溝79bが延びていてもよい。ここで、凹部79a及び溝79bは、振動板79にハーフエッチングを施すことにより同時に形成することができる。この場合、複数の圧力室44の間に、凹部79bが存在するので、圧力室44を動作させる際に生じる、この圧力室44に対向する領域の圧電層61及び振動板79の変形が、他の圧力室44に対向する領域の圧電層61及び振動板79に伝播する現象(クロストーク)が抑制される。これにより、インクジェットヘッド3のインク噴射特性が良くなり、印字品質が向上する。クロストークをより確実に抑制するために、溝79bは、図14に示すように、圧力室44を囲う環状の溝であるほうが好ましい。
<第11変形態様> 上記実施形態及び変更形態では、振動板60(74)が導電性を有する金属から形成されることで共通電極を兼ねていたが、図15に図3の変形例として示したように、振動板60’を絶縁性材料から形成してその上に共通電極(第1の電極)112を設けてもよい。あるいは、振動板60(74)上に絶縁層を設けてさらにその上に共通電極(第1の電極)を設けてもよい。
本発明に係るインクジェットプリンタ1の概観斜視図である。 図1のインクジェットヘッド3の部分拡大平面図である。 図2のA−A線断面図である。 図3の圧電アクチュエータ32の製造工程を表した断面図であり、(a)は第1工程、(b)は第2工程、(c)は第3工程、(d)は第4工程、(e)は第5工程及び第6工程、(f)は第7工程を表す断面図である。 第1変更形態におけるインクジェットヘッドの断面図である。 第2変更形態におけるインクジェットヘッドの断面図である。 第3変更形態におけるインクジェットヘッドの断面図である。 第4変更形態におけるインクジェットヘッドの断面図である。 第5変更形態におけるインクジェットヘッドの断面図である 第6変更形態におけるインクジェットヘッドの断面図である。 第7変更形態におけるインクジェットヘッドの断面図である。 第8変更形態におけるインクジェットヘッドの断面図である。 第9変更形態におけるインクジェットヘッドの断面図である。 第10変更形態におけるインクジェットヘッドの平面図の部分拡大図である。 第11変更形態におけるインクジェットヘッドの断面図である。
符号の説明
1 インクジェットプリンタ
2 インクジェットヘッド
32 圧電アクチュエータ
40 キャビティプレート
44 圧力室
60 振動板
60a 凹部
61 圧電層
62 個別電極
62a 接点部
65 FPC
65a 端子部
66 バンプ
67 バンプ
69 低弾性材
70 振動板70a 穴
71 キャビティプレート
71a 凹部
72 キャビティプレート
72a 穴
73 絶縁層
74 振動板
75 低弾性材
76 低弾性材
77 接着剤層
78 空洞部
79a 凹部
79b 溝

Claims (20)

  1. 振動板と、
    この振動板の変形を逃す逃し部と前記振動板に接合される接合部とを有する支持部材と、
    前記振動板の前記支持部材と反対側の面に配置された第1の電極と、
    この第1の電極の前記振動板と反対側の面に配置された圧電層と、
    この圧電層の前記振動板と反対側の面において、前記逃し部と対向する領域に配置された第2の電極と、
    前記圧電層の前記振動板と反対側の面において、前記接合部と対向する領域に形成され、且つ、前記第2の電極に接続された接点部と、
    この接点部に駆動電圧を供給する配線部材とを備え、
    前記接点部と前記配線部材の端子部の一方に、他方側へ突出して前記接点部と前記端子部とを電気的に接続する導電性のバンプが形成され、
    前記振動板と前記支持部材との間、又は、前記振動板と前記圧電層との間で、且つ、前記バンプと対向する部分に、前記振動板の面方向から見て島状に形成されていると共にそれ以外の部分よりも剛性が低下した剛性低下部が設けられており、
    前記剛性低下部が、前記逃し部と対向しない位置に配置されている圧電アクチュエータ。
  2. 前記剛性低下部は、前記振動板と前記支持部材との間に介在し、且つ、前記振動板と前記支持部材よりも弾性率の低い低弾性材であることを特徴とする請求項1に記載の圧電アクチュエータ。
  3. 前記剛性低下部は、前記振動板と前記支持部材の少なくとも一方の、前記バンプと対向する部分に形成された、他方側に開口した凹部、又は、貫通状の穴であることを特徴とする請求項1に記載の圧電アクチュエータ。
  4. 前記凹部又は前記穴の内部に、前記振動板と前記支持部材よりも弾性率の低い低弾性材が充填されていることを特徴とする請求項3に記載の圧電アクチュエータ。
  5. 前記支持部材が金属材料から形成されていることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の圧電アクチュエータ。
  6. 前記支持部材が絶縁材料または接着剤からから形成されていることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の圧電アクチュエータ。
  7. 前記振動板が金属材料から形成されており、前記振動板が前記第1の電極を兼ねていることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の圧電アクチュエータ。
  8. 前記振動板と前記圧電層との間で、且つ、前記バンプに対向する部分に、絶縁層が介在していることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の圧電アクチュエータ。
  9. 前記絶縁層は、その弾性率が、前記振動板と前記圧電層の両方の弾性率よりも低い絶縁材料からなることを特徴とする請求項8に記載の圧電アクチュエータ。
  10. 前記剛性低下部の前記圧電層の面方向における長さが、振動板の厚さ及び圧電層の厚さの和の4倍以上である請求項1に記載の圧電アクチュエータ。
  11. ノズルとそれに連通する圧力室を含む液体流路と、
    請求項1に記載の圧電アクチュエータとを備え、
    圧電アクチュエータの支持部材の逃がし部が前記圧力室に相当する液体移送装置。
  12. インクジェットプリンタである請求項11に記載の液体移送装置。
  13. 請求項1に記載の圧電アクチュエータを製造する方法であって、
    前記振動板と前記支持部材の間で、且つ、前記バンプが配置される部分と対向する部分に、前記振動板の面方向から見て島状に形成されていると共にそれ以外の部分よりも剛性が低下した剛性低下部を設ける第1工程と、
    前記振動板と前記支持部材とを、前記接合部において接合する第2工程と、
    前記振動板の前記支持部材と反対側の前記第1の電極が配置された面に、前記圧電層を形成する第3工程と、
    前記圧電層の前記振動板と反対側の面において、前記逃し部と対向する領域に前記第2の電極を形成するとともに、前記接合部に対向する領域に、前記第2の電極に接続される接点部を形成する第4工程と、
    前記接点部又は前記配線部材の端子部の一方に、他方側へ突出する導電性のバンプを形成する第5工程と、
    前記剛性低下部を前記逃し部と対向しない位置に配置しつつ前記配線部材を前記接点部に対して押圧することにより、前記配線部材の端子部と前記接点部とを前記バンプを介して電気的に接続する第6工程と、
    を備えたことを特徴とする圧電アクチュエータの製造方法。
  14. 前記第1工程において、前記振動板と前記支持部材の少なくとも一方の、前記バンプが配置される部分と対向する部分に、前記剛性低下部として、他方側へ開口する凹部又は貫通状の穴を形成することを特徴とする請求項13に記載の圧電アクチュエータの製造方法。
  15. 前記第3工程において、前記圧電層を、エアロゾルデポジション法、又は、スパッタ法により形成することを特徴とする請求項13又は14に記載の圧電アクチュエータの製造方法。
  16. それぞれがノズルに連通すると共に平面に沿って配置された複数の圧力室を含む液体流路と、前記複数の圧力室の容積を変化させて圧力室内の液体に圧力を付与する圧電アクチュエータとを備えた液体移送装置であって、
    前記圧電アクチュエータは、
    前記複数の圧力室が形成された圧力室プレートと、
    この圧力室プレートの一表面に接合されて、前記複数の圧力室を覆う振動板と、
    この振動板の前記圧力室と反対側の面に配置された共通電極と、
    この共通電極の前記振動板と反対側の面に形成された圧電層と、
    この圧電層の前記振動板と反対側の面において、前記複数の圧力室と対向する領域に夫々配置された複数の個別電極と、
    前記圧電層の前記振動板と反対側の面において、前記圧力室プレートと前記振動板とが接合される領域に形成され、且つ、前記複数の個別電極に夫々接続された複数の接点部と、
    これら複数の接点部に選択的に駆動電圧を供給する配線部材とを備え、
    前記接点部と前記配線部材の一方に、他方側へ突出して前記接点部と前記配線部材とを電気的に接続する導電性のバンプが形成され、
    前記振動板と前記圧力室プレートの少なくとも一方の、前記バンプと対向する部分に、前記振動板の面方向から見て島状に形成されていると共にそれ以外の部分よりも剛性が低下した剛性低下部が形成されており、
    前記剛性低下部が、前記圧力室と対向しない位置に配置されていることを特徴とする液体移送装置。
  17. 前記剛性低下部は、前記振動板と前記圧力室プレートの少なくとも一方の、前記バンプと対向する部分に形成された、他方側に開口した凹部、又は、貫通状の穴からなることを特徴とする請求項16に記載の液体移送装置。
  18. 前記凹部又は穴は、少なくとも隣接する別の前記圧力室との間にまで延在して形成されていることを特徴とする請求項17に記載の液体移送装置。
  19. インクジェットプリンタである請求項16〜18の何れかに記載の液体移送装置。
  20. 前記剛性低下部が、低弾性材からなることを特徴とする請求項16〜19の何れかに記載の液体移送装置。
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