以下、図面を参照して、本発明を、カード状記録媒体(以下、単にカードという。)に文字や画像を印刷記録する機能と、カードの磁気ストライプ部に磁気的な記録処理を行う機能とを有するプリンタ装置に適用した実施の形態について説明する。
(構成)
<システム構成>
図7に示すように、本実施形態のプリンタ装置1は、図示を省略したインターフェースを介して、上位装置100(例えば、パーソナルコンピュータ等のホストコンピュータ)に接続され、上位装置100からプリンタ装置1に印刷記録データや磁気記録データ等を送信して、記録動作等を指示することが可能である。なお、後述するように、プリンタ装置1は、オペパネ部(操作表示部)5を有しており(図7、図1参照)、上位装置100からの記録動作指示の他、オペパネ部5からの記録動作指示も可能である。
上位装置100には、一般に、原稿に記録された画像を読み取るスキャナ等の画像入力装置101、上位装置100に命令やデータを入力するためのキーボードやマウス等の入力装置102、上位装置100によって生成されたデータ等の表示を行なう液晶ディスプレイ等のモニタ103が接続されている。
<外観構成>
図1に示すように、本実施形態のプリンタ装置1は、ケーシング2の一側に配置され、記録処理前のブランクな複数のカードを積層状に収納可能(約100枚程度)であってケーシング2に対して着脱自在に取り付けられるカード供給部10と、同じくケーシング2の一側でカード供給部10の下方に配置され、記録処理後のカードを傾斜状に収容可能(約30枚程度)であってケーシング2に対して着脱自在に取り付けられるカード収容部20と、同じくケーシング2の一側でカード供給部10に隣接する位置に、プリンタ装置1のエラー状態を含む動作状態を表示する表示部4を有し、印刷処理や磁気記録処理の各種設定を行うためのオペパネ部5が設けられている。なお、オペパネ部5は、ダイヤル6を回転させることによりこれに同期して回転可能に設けられている。
カード収容部20の一部には、収容オーバーとなった記録処理後のカードを装置外部へ放出可能な開口部として形成されたカード放出口21が設けられている。また、プリンタ装置1の一面には、後述する印刷記録に使用されるインクリボンRを内装したカートリッジ52を着脱する際に装置内部にアクセスするための開閉カバー7が設けられており、開閉カバー7はケーシング2の一部を構成している。
そして、カード供給部10ないしカード収容部20に対向して、ケーシング2の他側には、磁気エンコーダユニット80がその一部をケーシング2から突出する形で配置されている。
<内部構成>
次に、図2および図3に基づきプリンタ装置1の内部の各構成要素について説明する。なお、図2はカード供給部10から供給された記録処理前のブランクなカードCが印刷部50に向けて搬送されている状態を示し、後述するカードクリーニング機構30のカードクリーニング部材としてのクリーニングローラ31が搬送中のカードCの表面に当接してその印画される面を清浄にしている状態を示している。
また、図3は印刷部50ないし磁気エンコーダユニット80により記録処理されたカードCがカード収容部20に向けて排出される際の状態を示している。このとき、搬送ローラ41、42は、後述する移動機構60により略水平状のカード搬送路を形成する第1の位置から傾斜状のカード搬送路を形成する第2の位置へと移動してカードCをカード排出口23に向けて搬送可能な状態を維持する。
カード供給部10は、プリンタ装置1の一側に着脱自在に設けられ、その内部に記録処理前の複数のブランクなカードを積層状に収納可能としており、機体(プリンタ装置1)側に設けられ、図示を省略するモータにより回転駆動する供給ローラ11が最下位(最下層)のカードを装置内部へと繰り出す際にカードCの一枚のみの通過を許容するために、供給コロ12と板状部材からなる分離ゲート13とを有している。供給されるカードCは供給コロ12と分離ゲート13との間を通過して、カード供給部10に連接するようにケーシング2の一側に設けられたカード供給口14へと導かれる。なお、詳述すると、分離ゲート13の下端部には図示しない可撓性のパッドが設けられており、例えば、厚さの異なる薄いカードを供給する場合であっても、一枚ずつの分離を可能としている。
一方、カード収容部20は、プリンタ装置1(ケーシング2)の一側であって、カード供給部10の下方に着脱自在に設けられて記録処理後のカードCを傾斜状に収容可能としている。カード収容部20には、その内部の底面が傾斜状に形成された収容トレイ24が設けられており、ケーシング2の一側でカード供給口14の下方に開口を有して配置されたカード排出口23から排出される記録済のカードCが排出ローラ15により収容トレイ24上に順次排出されて収容される(図3参照)。
排出ローラ15はプリンタ装置1側に固設されており、上述した供給ローラ11を回転駆動する図示を省略するモータによって回転駆動されるが、供給ローラ11がブランクなカードCを供給するために回転する方向を正転駆動とした場合、図示を省略するモータの逆転駆動により排出されるカードCを収容トレイ24上に排出するように回転駆動される。つまり、図示を省略するモータの正逆転駆動により供給ローラ11および排出ローラ15が回転されるが、供給ローラ11には図示しないワンウェイクラッチが設けられているため、カード供給方向にのみ回転することができる(ワンウェイクラッチの作用により、カード供給方向と逆方向には回転駆動は伝達されない)。一方、排出ローラ15は、図示を省略するモータの正逆転駆動により両方向に回転駆動される。本形態では、記録処理前のブランクなカードCの供給動作と記録処理後のカードCの排出動作とが同時に行われることがなく、排出ローラ15がカードCの排出のための回転とその逆の方向に回転することであっても支障はない。
カード供給口14から供給されたカードCは、後述する搬送駆動モータ70から伝達される駆動力を有して回転する搬送ローラ41、42、43へと順次引き継がれて略水平状のカード搬送路P1に沿って搬送される。なお、搬送ローラ42、43はそれぞれ駆動ローラと従動ローラとを有するローラ対で構成されている(以下、特に異なる説明がない限り、ローラ対の従動ローラについての説明を省略し、駆動ローラについてのみ説明する。)。
搬送ローラ41の対向側には、追って説明するカードクリーニング機構30の一部を構成するクリーニングローラ31が搬送ローラ41に対峙するようにカード搬送路P1に対して進退可能に設けられている。このクリーニングローラ31が搬送されるカードCに当接するようにカード搬送路P1上に進出しているとき(図2に示す状態)、駆動力を有する搬送ローラ41との間でカードCを挟持して回転することで、印刷部50により印刷記録される印画面からゴミや埃等の異物を除去して清浄にすることができる。
また、クリーニングローラ31がその動作位置であるカード搬送路P1上に進出したとき、クリーニングローラ31は、クリーニングローラ31に隣接した位置でカード搬送路P1から離間した所定の位置に配置されるクリーナとしてコロ状クリーナ32と面接触するように位置付けられる。コロ状クリーナ32は、クリーニングローラの外径(ローラ径)より小さい外径(ローラ径)を有しており、印刷部50の一部として構成されるインク媒体としてのインクリボンRを内装するカートリッジ52の所定部位に着脱自在に取り付けられる支持部材53に固着して回転可能に設けられている。
本形態では、クリーニングローラ31は表面が粘着性を有するゴム材料などの回転自在のローラ状部材からなり、また、コロ状クリーナ32は、樹脂製の回転自在のコロ状部材にスポンジ層を有する粘着性テープが巻装されており、この粘着性テープはクリーニングローラ31の表面の粘着性より高い粘着性を有しているため、カードCから除去されクリーニングローラ31の表面に付着したゴミや埃等の異物は両者の面接触によりコロ状クリーナ32の表面を形成する粘着性テープへと移行、引き渡されることになる。
搬送ローラ43のカード搬送方向下流側には、クリーニングローラ14によって清浄にされたカードCの表面に、所期の文字ないし画像を印刷記録する印刷部50が設けられている。
本形態においては、印刷部50は熱転写プリンタの構成が採用されており、カード搬送路P1上の印刷位置に設けられたプラテンローラ44に対して進退可能に設けられたサーマルヘッド51を有している。プラテンローラ44とサーマルヘッド51との間には、インク層Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、Bk(ブラック)等の複数色が面順次に繰り返されたインクリボンRが介在している。このインクリボンRは、上述したようにカートリッジ52に内装されている。
カード搬送路P1に沿って移動するカードCに文字あるいは画像などの情報を熱転写記録する際には、インクリボンRは、リボン供給リール54から供給され、サーマルヘッド51の先端部に略全面を当接させながら搬送され、インクリボンRを巻き取るリボン巻取リール55に巻取られる。リボン供給リール54およびリボン巻取リール55は、不図示のモータにより回転駆動される。このとき、カードCの表面にインクリボンRを介在させてサーマルヘッド51を押圧しながらサーマルヘッド51の加熱素子を選択的に作動させることで、カードCに所期の文字、画像が印刷される。インクリボンRの搬送経路には、複数のガイドシャフトと、所定のインク層(本形態ではインク層Y)の頭出しを行うためにインク層Bk(ブラック)を検出する発光素子58、受光素子59からなる透過型センサが配設されている。
また、サーマルヘッド51のカード搬送方向上流側(搬送ローラ43側)には、カード搬送路P1に沿って搬送されるカードCの搬送方向先端および後端を検出する発光素子48、受光素子49からなる透過型センサ(以下、カード検出センサという。)が配設されている。
印刷部50の下方には、上記した一連の搬送ローラ41、42、43、およびプラテンローラ44を正逆転方向に回転駆動する正逆転駆動可能なステッピングモータからなる搬送駆動モータ70が配設されている。搬送駆動モータ70による回転駆動力は、搬送駆動モータ70の回転軸に設けられたプーリ71がベルト72によりプーリ73へと伝達され、プーリ73に一端が巻装されたベルト74によりプラテンローラ44の回転軸に設けられたプーリ75を介してプラテンローラ44に駆動が伝達される。なお、プーリ73は2段プーリで構成されており、それぞれの段差部分にベルト72およびベルト74が架け渡されている。
プラテンローラ44の回転軸上、搬送ローラ41、42、43の回転軸上、並びに、それぞれのローラの間には図示を省略する複数のギヤが噛合状態で配設されており、プラテンローラ44に伝達された回転駆動力は、これら複数のギヤを介して各搬送ローラ41、42、43へと伝達される。
また、プラテンローラ44のカード搬送方向下流側(リボン巻取リール55側)には、カードCを搬送する機能を有し、印刷部50によりカードCに印刷記録を行なうときにカードCを挟持するニップローラ45がカード搬送路P1に沿って設けられており、このニップローラ45のさらにカード搬送方向下流側には、カードCを搬送するための送りローラ46が同じくカード搬送路P1に沿って設けられている。
これらのニップローラ45および送りローラ46の回転軸にも図示を省略するギヤがそれぞれ設けられており、また、プラテンローラ44とニップローラ45、ニップローラ45と送りローラ45との間にも図示を省略する複数のギヤが設けられており、これら複数の図示しないギヤが相互に噛合うことにより、搬送駆動モータ70からの回転駆動力は、上述したプーリ、ベルトおよび図示しない複数のギヤを含む駆動力伝達機構を介して、プラテンローラ44の回転軸に設けられたギヤから分岐されてニップローラ45および送りローラ46にも伝達されていくことになる。なお、ニップローラ45および送りローラ46は、磁気エンコーダユニット80が、カードCの印画面の裏面に設けられた磁気ストライプ部に磁気記録処理をするときは、カードCを停止状態で挟持するように構成されている。
印刷部50のカード搬送方向下流側には、送りローラ46に隣接して磁気エンコーダユニット80が設けられている。この磁気エンコーダユニット80には、ニップローラ45および送りローラ46によって挟持状態で停止保持されたカードCの磁気ストライプ部に磁気記録処理するために、カード搬送路P1に沿って走査するように往復移動する(自走する)磁気ヘッド81が設けられている。なお、磁気エンコーダユニット80は、磁気ヘッド81の磁気記録処理を制御するマイコン(不図示)を有して構成されている。
磁気エンコーダユニット80の一部には、カード搬送路P1に沿って搬送されるカードCを装置外へ排出可能な開口部として形成されたカード搬出口82が設けられている。つまり、このカード搬出口82は、カード供給口14に対向し、ケーシング2の他側であって、カード搬送路P1の延長線上に設けられている。
そして、磁気エンコーダユニット80の内部には、カードCをカード搬出口82に向けて搬送するとともに、カード搬出口82からカードCを搬出可能な搬出ローラ47が配設されている。磁気エンコーダユニット80には、この搬出ローラ47を回転駆動する駆動源は備えないが、搬出ローラ47と送りローラ46との間に図示しない複数のギヤを設けて連結することにより、送りローラ46に伝達された回転駆動力が搬出ローラ47へと伝わることになる。
従って、プリンタ装置1は、カード供給部10から連なる略水平状のカード搬送路P1に沿って、カード供給口14、印刷部50および磁気エンコーダユニット80が設けられた構成を有している。
また、図示から明らかなように、磁気エンコーダユニット80は、その一部が機体内部に差し込まれるようなユニット形状を有しており、搬送駆動モータ70は、印刷部50の下方で、かつ、磁気エンコーダユニット80と、以下に説明する、搬送ローラ41、42を第1の位置と第2の位置とに移動させる移動機構60(図4乃至図6参照)との間に配設されている。
次に、図4〜図6を参照して、カードクリーニング機構30と移動機構60について詳述する。なお、図4はカード供給口14からカードCを受け入れて、クリーニングローラ31と搬送ローラ41との間でカードCを挟持する直前の状態を示し、図5は印刷部50によりカードCの印画面に多色の面順次印刷記録を行なう際に、カードCをカード供給口14側に逆搬送した状態を示し、さらに、図6は記録処理後のカードCをカード排出口23に向けて搬送する状態を示している。
<カードクリーニング機構>
カードクリーニング機構30は、クリーニングローラ31がカード搬送路P1に進出してカードCおよびコロ状クリーナ32に当接(面接触)可能とする動作位置と、カード搬送路P1から離間したホーム位置となる退避位置との間で移動自在に構成するために、ソレノイド34aと、このソレノイド34aの駆動切り替え(ON/OFF)により進退するプランジャ34bとからなるアクチュエータ34を有している。
プランジャ34bの端部には、その一端部が回転自在に取り付けられたレバー部材35が設けられ、さらにレバー部材35の他端部に係合する係合部材36等が設けられている。係合部材36は、一端側が装置内部の所定位置に固定された引っ張りバネ37にフックされており、引っ張りバネ37の付勢力により常時上方側へ付勢されている。
また、カードクリーニング機構30は、クリーニングローラ31を保持するホルダ33を有し、このホルダ33の一部に形成された凸状部位39が、上記係合部材36の一部に形成された凹状部位38に差し込まれて一体化される構成を有している。つまり、クリーニングローラ31を保持するホルダ33は、係合部材36に対して着脱自在に設けられている。さらに、カードクリーニング機構30は、印刷部50の一部として構成されるインクリボンRを内装するカートリッジ52の所定部位に着脱自在に取り付けられる支持部材53に固着して回転可能に設けられた、コロ状クリーナ32を含む構成を有している。
なお、駆動部34のソレノイド34aが駆動されると(駆動ON)、レバー部材35が係合部材36を押し下げて、クリーニングローラ31を保持するホルダ33を間接的に押圧するように押し下げることでクリーニングローラ31が上記の動作位置に位置付けられる。
<移動機構>
図4〜図6に示すように、移動機構60は、正逆転可能な駆動モータとしてのステッピングモータ61と、このステッピングモータ61の回転軸に設けられたモータギヤ62と、このモータギヤ62に噛合するギヤ部位を有するギヤ付きブラケット63等を有している。また、搬送ローラ41、42、43を軸支するローラシャフト64、65、66がギヤ付きブラケット63に保持されている。
移動機構60は、ギヤ付きブラケット63が搬送ローラ43のローラシャフト66を中心として回動可能に取り付けられているため、ステッピングモータ61の正逆転駆動によりギヤ付きブラケット63が回動することで、搬送ローラ41、42を、第1の位置(搬送ローラ41、42を略水平状のカード搬送路を形成する位置、ホーム位置、図4、図5参照)と第2の位置(搬送ローラ41、42を傾斜状のカード搬送路を形成する位置、図6参照)との間で移動可能に構成されている。
次に、プリンタ装置1の制御および電気系統について説明する。図2および図3に示すように、プリンタ装置1は、プリンタ装置1全体の動作制御を行う制御部95と、商用交流電源から各機構部および制御部等を駆動/作動可能な直流電源に変換する電源部90とを有している。
<制御部>
図7に示すように、制御部95は、プリンタ装置1の全体の制御処理を行うマイクロコンピュータ95b(以下、マイコン95bと略称する。)を備えている。マイコン95bは、中央演算処理装置として高速クロックで作動するCPU、プリンタ装置1の基本制御動作(プログラムおよびプログラムデータ)が記憶されたROM、CPUのワークエリアとして働くRAMおよびこれらを接続する内部バスで構成されている。
マイコン95bには外部バスが接続されている。外部バスには、上位装置100との通信を行うための図示を省略したインターフェース、カードCに印刷すべき印刷記録データやカードCの磁気ストライプ部に磁気記録すべき磁気記録データ等を一時的に格納するバッファメモリ95aが接続されている。
また、外部バスには、各種センサからの信号を制御するセンサ制御部95c、各モータに駆動パルスや駆動電力を送出するモータドライバ等を制御するアクチュエータ制御部95d、サーマルヘッド51の熱エネルギーを制御するサーマルヘッド制御部95e、オペパネ部5を制御するための操作表示制御部95f、および、磁気エンコーダユニット80が接続されている。センサ制御部95cは発光素子48、受光素子49からなるカード検出センサおよび他の図示を省略するセンサに、アクチュエータ制御部95dはステッピングモータ61、搬送駆動モータ70および他の図示しないモータ、アクチュエータ34等に、サーマルヘッド制御部95eはサーマルヘッド51に、操作表示制御部95fはオペパネ部5にそれぞれ接続されている。
なお、電源部90は、制御部95、サーマルヘッド51、オペパネ部5および磁気エンコーダユニット80に作動/駆動電源を供給している(図7参照)。
(動作)
次に、本実施形態のプリンタ装置1の動作について、マイコン95bのCPU(以下、単にCPUという。)を主体として説明する。
制御部95に電源が投入されると、CPUは、ROMに格納されたプログラムおよびプログラムデータを読み出し(RAMに展開し)、各機構部を作動させるための初期処理を行う。すなわち、初期処理では、外部バスを介してマイコン95bに接続され制御部95を構成するセンサ制御部95c等の各制御部95a、95c〜95f、磁気エンコーダユニット80との接続確認を行った後、各構成部が上述したホーム位置に位置しているか(図2、図4参照)をセンサ制御部95cからの信号等に基づいて判断し、各構成部がホーム位置に位置していない場合には、ホーム位置に移動させる。センサ制御部95cの信号等に基づいて、各構成要素をホーム位置への復帰動作を所定回繰り返してもホーム位置に移動しない場合には、上位装置100に報知するとともに、操作表示制御部95fを介して表示部4にその旨を表示させる。また、初期処理では、センサ制御部95cからの信号等に基づいて、カード供給部10にカードが収容されているか等も併せて判断し、収容されていないと判断したときは、同様に、上位装置100に報知するとともに、表示部4にその旨を表示し、さらに、カード供給部10にカードが収容されるまで待機する。
一方、上位装置100にインストールされたプリンタドライバは、オペレータ(ユーザ)の指定した記録指令に基づいて、プリンタ装置1での記録動作を制御するための各種パラメータ値を決定し、その記録指令よりカードへの記録を行うための印刷記録データおよび磁気記録データを生成して、プリンタ装置1に送信する。制御部95のバッファメモリ95aには、記録制御指令となる各種パラメータ値、印刷記録データをY、M、C、Bkの色成分ごとに分解して得られた画像データないし文字データ、および、磁気記録データが格納される。なお、本形態では、上位装置100側において色成分(元データは、R、G、B)に分解し、プリンタ装置1でR、G、BからY、M、Cに変換されて画像データとして用いられ、上位装置100側で抽出されたBkデータがプリンタ装置1で同じくBkデータとして用いられて文字データに供される。
CPUは、バッファメモリ95aに格納された記録制御指令(各種パラメータ値)を取り込み、これらのパラメータ値とRAMに展開されたプログラムおよびプログラムデータとに従って、以下のように各機構部を制御する。
まず、アクチュエータ制御部95dを介してアクチュエータ34(ソレノイド34a)を駆動させ(ON状態)、クリーニングローラ31を図5に示す退避位置(ホーム位置)から図4に示す動作位置へと移動させて、カードCの受け入れ準備を行なう。このとき、移動機構60は、搬送ローラ41、42を、略水平状のカード搬送路を形成するように第1の位置(ホーム位置)に位置付けている(図2、図4に示す状態)。
次に、CPUは、アクチュエータ制御部95dを介して搬送駆動モータ70を作動させ駆動伝達機構を介してカード搬送路P1上に配設された各ローラを駆動させるとともに、アクチュエータ制御部95dを介して供給ローラ11を回転駆動する図示を省略したモータを駆動する。
これにより、カード供給部10の最下位のカードCは、供給コロ12と分離ゲート13との間およびカード供給口14を介してケーシング2内に搬入される。カードCは、クリーニングローラ31により印画面が清浄され、カード搬送路P1に沿ってカード搬出口82側に向けて(第1の方向に)搬送される(図2参照)。発光素子48、受光素子49からなるカード検出センサによってカードCの後端が検出されると、そのカード後端検出をトリガとして、CPUはアクチュエータ34(ソレノイド34a)の駆動を停止(OFF状態)させる。これにより、クリーニングローラ31は、レバー部材35による押圧動作から開放されて図4に示す動作位置から図5に示すホーム位置である退避位置へと移動する。
カードCは、搬送駆動モータ70の駆動力により、両端部が送りローラ46、ニップローラ45に挟持される位置まで、カード排出口82に向けてカード搬送路P1上をさらに搬送される。CPUは、カード検出センサによるカード後端検出後、搬送駆動モータ70のパルス数が所定値に到ると、搬送駆動モータ70の駆動を停止させる。これにより、カードCは、両端部を搬送ローラ47とニップローラ45とで挟持状態で停止保持され、磁気エンコーダユニット80の磁気ヘッド81による磁気ストライプ部への磁気記録データの書き込みが可能な状態となる。
CPUは、この間(カード検出センサによるカード後端検出後、カードCの両端部が送りローラ46、ニップローラ45で挟持される間)、外部バスを介して、バッファメモリ95aに格納された磁気記録データを磁気エンコーダユニット80(のマイコン)に送出し、上述した搬送駆動モータ70のパルス数が所定値に到ったときに(カードCの両端部が搬送ローラ47、ニップローラ45で挟持されたときに)、磁気エンコーダユニット80(のマイコン)に磁気記録データの書き込みを指令する。
この指令に従い、磁気エンコーダユニット80のマイコンは、CPUのスレーブコンピュータとして機能し、磁気ヘッド81を搬出ローラ47側からニップローラ45側に自走させて受信した磁気記録データをカードCの磁気ストライプ部に書き込み、さらに、磁気ヘッド81を逆方向のニップローラ45側から搬出ローラ47側に自走させて書き込まれた磁気記録データのベリファイ(正しく書き込まれたかのチェック)を行って、ベリファイ結果をCPUに報知する。
CPUは、ベリファイ結果が書き込み不良のときは、上位装置100に報知するとともに、表示部4にその旨を表示して、上位装置100ないしオペパネ部5からのカードCの装置外への搬出指示があるまで待機する。搬出指令があると、搬送駆動モータ70を所定パルス数(正転)駆動し、カードCを、カード搬出口82を介して装置外に搬出して、カード供給部10から新たなカードCの供給を受けて、上記と同様に磁気エンコーダユニット80に(新たな)カードCの磁気ストライプ部への磁気記録データの書き込みおよびベリファイを実行させる。
一方、磁気エンコーダユニット80のマイコンからのベリファイ結果に問題がない(カードCの磁気ストライプ部への磁気記録データの書き込み不良がない)場合には、CPUは、搬送駆動モータ70を逆転駆動させ、両端部がニップローラ45、送りローラ46に挟持状態で停止保持されたカードCをカード搬送路P1に沿ってカード供給口14側に(第2の方向に)逆搬送する。この逆搬送の間、カードCの後端が発光素子48、受光素子49からなる透過型センサで検出されると、さらに所定パルス数、搬送駆動モータ70の逆転駆動を継続して、搬送駆動モータ70の駆動を停止させる。これにより、カードCは、搬送方向後半部が搬送ローラ42、43に挟持状態で停止保持されるとともに、搬送方向先端部が搬送ローラ41に支持された状態となる(図5参照)。
この間、CPUは、不図示のモータを駆動して、カートリッジ52のインクリボンRをリボン巻取リール55側へ巻き取り、発光素子58、受光素子59からなる透過型センサがインク層Bk(ブラック)の端部を検出した時点(受光素子59がインク層Bkによる発光素子58の発光が不透過状態から透過状態となったことを検出した時点)をトリガとして、所定ステップ数、不図示のモータをさらに駆動して、インク層Y(イエロー)の先端部がサーマルヘッド51とプラテンローラ44との位置に位置付けられるようにインクリボンRの頭出しを行う。
次いで、CPUは、搬送駆動モータ70を正転駆動させ、カードCを、カード搬送路P1上をカード搬出口82側へ向けて搬送するとともに、発光素子48、受光素子49からなるカード検出センサによりカードCの先端位置を確認して、印刷部50によりカードCの表面に印刷記録データによる所期の文字、画像を印刷する。すなわち、カードCの表面にインクリボンR(インク層Yの部分)を介在させてサーマルヘッド51を押圧しながら、Y色の画像データ(RGBデータからY成分が色変換された画像データ)に従ってサーマルヘッド51の加熱素子を選択的に作動させる。これにより、カードCの表面には、インクリボンRに塗着されたY(イエロー)の熱転写インク成分が直接転写される。
このとき、カードCは裏面側がプラテンローラ44に支持されるが、当初、搬送ローラ42、43で挟持搬送され、カード搬送路P1上をカード搬出口82側へ向けて搬送に従って、先端部側がニップローラ45、後端部側が搬送ローラ43で挟持搬送され、最後に、(後端部側をプラテンローラ44で裏面側を支持されながら)ニップローラ45により挟持搬送される。従って、搬送ローラ42、43およびニップローラ45は、印刷部50による印刷記録の際に、カードCを挟持し一定速度で搬送するキャプスタンローラとして機能する。CPUは、発光素子48、受光素子49からなるカード検出センサによりカードCの後端位置を確認して、さらに所定パルス数、搬送駆動モータ70の正転駆動を継続して、搬送駆動モータ70の駆動を停止させる。
次に、CPUは、搬送駆動モータ70を逆転駆動させ、カードCをカード搬送路P1に沿ってカード供給口14側に逆搬送し、カードCを、搬送方向後半部が搬送ローラ42、43に挟持状態で停止保持され、搬送方向先半部が搬送ローラ41に支持された状態となると、搬送駆動モータ70の駆動を停止させる(図5参照)。この間、CPUは、不図示のモータを駆動して、カートリッジ52のインクリボンRをリボン巻取リール55側へ若干巻き取り、インク層M(マゼンタ)の先端部がサーマルヘッド51とプラテンローラ44との位置に位置付ける。次いで、CPUは、搬送駆動モータ70を正転駆動させ、カードCを、カード搬送路P1上をカード搬出口82側へ向けて搬送するとともに、印刷部50により、インクリボンRに塗着されたM(マゼンタ)の熱転写インク成分をカードCの表面に直接転写する。以下、同様にして、CPUは、印刷部50により、カードCの表面に、インクリボンRに塗着されたC(シアン)およびBk(ブラック)の熱転写インク成分をカードCの表面に直接転写する。これにより、カードCの表面には、Y、M、C、Bkによるカラー画像が形成される。
次いで、CPUは、カードCをカード排出口23に向けて搬送する。すなわち、搬送駆動モータ70を逆転駆動させ、カードCをカード搬送路P1に沿ってカード供給口14側に逆搬送する。図4および図5に示すように、印刷部50によりカードCの印画面に多色の面順次印刷記録を行なう際に、カードCをカード供給口14側に逆搬送したとき(図5に示す状態)は、搬送ローラ41、42が略水平状のカード搬送路を形成するように位置付けられる第1の位置に維持されているが、所定の記録処理を終えたカードCがカード排出口23に向けて排出される際には、発光素子48、受光素子49からなるカード検出センサによりカード搬送路P1上を逆搬送されるカードCの後端を検出した時点、或いはカードCの後端を検出して数パルス経過した時点をトリガとして、CPUはステッピングモータ61を駆動制御して、移動機構60(ステッピングモータ61の駆動)により、搬送ローラ41、42を傾斜状のカード搬送路を形成するように位置付けられる第2の位置へと移動させる(図3、図6に示す状態)とともに、上述した供給ローラ11を回転駆動する図示を省略するモータを逆転駆動させ排出ローラ15を回転駆動させる。
これにより、カードCはカード排出口23を介してカード収容部20に収容されるか、または、(カード収容部20にカードが満杯の場合は)カード放出口21から外部へ放出される。なお、図6に示すカード排出時においても、クリーニングローラ31は図5に示す状態と同じく、カード搬送路P1から離間したホーム位置である退避位置に位置付けられている。
CPUは、カードCがカード収容部20に収容されたか、カード放出口21から放出された時点で、搬送駆動モータ70および図示を省略するモータの逆転駆動を停止させる。なお、CPUは、カードCのカード収容部20への排出動作が完了した所定のタイミングでステッピングモータ61を再度駆動(逆方向の回転駆動)して、搬送ローラ41、42を傾斜状のカード搬送路を形成するように位置付けられる第2の位置から略水平状のカード搬送路を形成するように位置付けられる第1の位置へと復帰させる。これにより、カードCへの記録処理が終了し、次のジョブがある場合は、以上の動作を繰り返す。
(効果等)
次に、本実施形態のプリンタ装置1の効果等について説明する。
本実施形態のプリンタ装置1では、カードクリーニング機構30により、クリーニングローラ31が、カード搬送路P1から離間した退避位置(図5、図6参照)と、カード搬送路P1上に進出して搬送されるカードCの表面(印画面)に当接するとともにコロ状クリーナ32に面接触する動作位置(図4参照)とを移動可能に構成されており、クリーニングローラ31によるカードCの表面からのゴミや埃等の除去タイミングを、印刷部50の印刷前のカード供給時のみとし、印刷部50によるカードC上への印刷時(カードCの逆搬送時を含む。)やカード排出時は(印刷部50による印刷に先だって)クリーニングローラ31を退避位置に位置付けている。このため、クリーニングローラ31は印刷部50による各色の印刷直後のカードCに接することがないので、印画品質を確保することができるとともに、クリーニングローラ31の表面に各色のインクが付着することもないので、必要以上に汚れを生じさせない(カードCへの印画品質を低下させない)。
また、クリーニングローラ31がカードクリーニング機構30により動作位置に進出したときには、カードCの表面を清浄するとともに、その表面がクリーニングローラ31より高粘着性を有したコロ状クリーナ32と面接触し、クリーニングローラ31に付着したゴミや埃等をコロ状クリーナ32への移行、引き渡している。このため、クリーニングローラ31は、カードCの表面に付着したゴミや埃等の異物を確実に除去でき、一旦除去したゴミや埃等の異物を異なる別のカードに移転させることもない。従って、本実施形態のプリンタ装置1によれば、カードCの印刷品質を低下させずに、高品位で印刷することができる。
しかも、本実施形態のプリンタ装置1では、クリーニングローラ31とコロ状クリーナ32とが常時接触する形態ではなく離接する構成を有して、カードCからゴミ除去を行なわないときは両者を離間させている(たとえ両者が接触状態にあっても両者は共に回転している。)。この点、上述した特許文献2では、両者が常時接触している形態のため、印刷処理を行わない、または装置電源がOFF状態であっても、両者が接している状態が継続されるので、両者相互の粘着性作用によって、(1)粘着性の劣化によるゴミ除去機能の低下、(2)一方から他方への粘着材の移行によるゴミ除去機能の低下、(3)形状変化(変形)に伴うカード密着性の低下、によりゴミ除去機能の低下等の不具合が考えられる。プリンタ装置1は、これらの不具合を防止することができる。
さらに、本実施形態のプリンタ装置1では、搬送されるカードCのカード搬送方向に沿って、カード供給口14、印刷部50(第1の記録部)および磁気エンコーダユニット80(第2の記録部)を順次略水平状に配設するとともに、カード供給口14とカード排出口23とが上下方向に位置付けられるようにカード排出口23をケーシング2の一側に設けられている。このため、カード搬送経路を長くすることなく、装置サイズの小型化を図ることができる。
また、本実施形態のプリンタ装置1では、カード供給口14と印刷部50との間に設けられ、カードCを搬送する搬送ローラ41、42を有し、この搬送ローラ41、42を、カードCを略水平に搬送するためのカード搬送路P1を形成する第1の位置と、印刷部50ないし磁気エンコーダユニット80により記録されたカードCをカード排出口23に向けて搬送するための第2の位置との間で移動させる移動機構60を備えている。このため、移動機構60により搬送ローラ41、42を、水平搬送路を形成する第1の位置とカードCをカード排出口23に向けて搬送するための第2の位置との間で移動させ、カード排出時に、カード供給口14と上下方向に位置付けられたカード排出口23までのカード搬送路を短くすることができ、装置サイズの小型化を図ることができる。
さらに、本実施形態のプリンタ装置1では、搬送ローラ41、42を正逆転方向に回転駆動する搬送駆動モータ70を備えており、搬送駆動モータ70を印刷部50の下方で、かつ、磁気エンコーダユニット80と移動機構60との間に配置されている。このため、複数の構成部を合理的に配置することができ、より装置サイズの小型化を図ることができる。
また、本実施形態のプリンタ装置1では、磁気エンコーダユニット80において、磁気ヘッド81を自走させてカードCの磁気ストライプ部に磁気的な記録処理を行っている。これにより、(磁気ヘッド81を固定して)カードCを搬送するタイプの磁気エンコーダユニットと比較して、印刷部50による印画処理と磁気エンコーダユニット80における磁気記録処理との両者の精度を高めることができるとともに、装置サイズを小型化できるが、その理由は次の通りである。印刷部50の印画解像度は(1)300ドット/インチで行われ、磁気エンコーダユニット80によるカードCの磁気ストライプ部への磁気記録処理は、ISO規格により、1トラックおよび3トラックの場合には(2)210ビット/インチ、2トラックの場合には(3)75ビット/インチである。これら(1)〜(3)の最小公倍数(300、210、75の最小公倍数)は、21,000(パルス/インチ)となり、最小公倍数がうまくとれない結果、カードCを搬送するタイプの磁気エンコーダユニットでは、分解能と装置の小型化を両立することができなくなる(本願発明が適用されるカード記録装置に用いられるモータやギヤのサイズでは両立不能)。この条件下で搬送駆動モータ70の駆動力を伝達する駆動力伝達機構を共有とした場合、装置の小型化を図るためには、印刷精度か磁気記録精度のいずれかを無視することになり、いずれかの処理精度が低下する。このため、本実施形態のプリンタ装置1では、磁気エンコーダユニット80において自走式の磁気ヘッド81を用いて、印刷部50および磁気エンコーダユニット80の処理精度の向上(高精度を維持)を図るとともに、装置全体の小型化を図っている。
さらに、本実施形態のプリンタ装置1では、カード供給口14に対向するケーシング2の他側であって、磁気エンコーダユニット80の一部に設けられ、カードCをケーシング2の外方へ搬出可能なカード搬出口82を有している。このため、カード排出口23以外に、カード搬出口82からもカードCを搬出することができるので、ユーザの利便性を向上させることができる。
またさらに、本実施形態のプリンタ装置1では、クリーニングローラ31の表面に付着したゴミを取り除くコロ状クリーナ32が、カートリッジ52の一部に固設されている。このため、カートリッジの交換によりコロ状クリーナ32も交換できるので、使い勝手が向上する。
なお、本実施形態では、カードクリーニング機構30において、クリーニングローラを保持するホルダ33を間接的に押圧するように押し下げることでクリーニングローラ31を動作位置に位置付ける例を示したが、本発明はこれに制限されず、アクチュエータ34(プランジャ34b)が直接的にホルダ33を押圧してクリーニングローラ31を動作位置に位置付ける(移動させる)ようにしてもよい。また、本実施形態では、駆動部としてソレノイドとプランジャとからなるアクチュエータ34を例示したが、本発明はこれに限らず、回転モータや直進モータを用いるようにしてもよい。
また、本実施形態では、磁気ストライプ部を有したカードや磁気エンコーダユニット80を例示したが、本発明はこれに制約されるものではない。例えば、ICカードを用い、このICカードに接触または非接触で情報を書き込むようにしてもよい。また、本実施形態では、記録不良が生じた場合のコスト低減のために、磁気エンコーダユニット80で磁気記録した後、印刷部50で印刷する例を示したが、本発明はこれに制限されるものではなく、印刷部50での印刷の後に磁気エンコーダユニット80で磁気記録するようにしてもよく、さらに、印刷部50および磁気エンコーダユニット80のいずれか一方で記録処理をするようにしてもよい。また、本実施形態では、上位装置100とのシステム構成を例示したが、プリンタ装置1に、例えば、MO、CD、DVD等に記録されたデータを読み取る媒体読取部を備え、オペパネ部5からの記録動作指示によりプリンタ装置1を操作できるように構成してもよい。
さらに、本実施形態では、カードCの磁気ストライプ部への書き込み不良のときに、カード搬出口82から搬出する例を示したが、カードCをカード排出口23まで搬送して、カード収容部20に排出するようにしてもよく、さらに、印刷が完了したカードCをカード搬送路P1に沿って搬送しカード搬出口82から排出するようにしてもよい。
そして、本実施形態では、印刷部50の印刷処理において、Y、M、C、Bkによるカラー印刷を例示したが、本発明はこれに限らず、例えば、Bkだけで印刷するようにしてもよい。