JP5129913B2 - 汚染土壌の浄化処理方法、及び汚染土壌浄化処理兼用アスファルトプラント - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、軽油、重油などの油分を含んだ汚染土壌を処理する方法に関し、特に道路舗装材を製造するアスファルトプラントを利用して汚染土壌を浄化処理する方法、及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、産業活動に伴って各事業所の敷地内やその周辺地域の土壌が油などの揮発性汚染物質の廃液によって汚染され、その土壌の地下を流れる地下水にまで汚染が及んでいるといったことが取り沙汰されて問題となっている。このように油を含有する土壌を処理するために、その土壌を掘削して汚染土壌の浄化処理プラントにて加熱処理し、土壌にしみ込んでいる揮発性汚染物質を燃焼分解させて土壌の浄化処理を行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、汚染土壌の浄化処理プラントを新たに設置するとなると、環境面に配慮してそれなりの面積の敷地も確保しなければならないし、また装置コストも高額となるので専用のプラント工場を設置するには経済的な負担も大きいという問題点がある。
【0004】
本発明は上記の点に鑑み、汚染土壌の浄化処理を低コストにて行える汚染土壌の浄化処理方法、及びその装置を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、汚染土壌を加熱浄化処理する装置として道路舗装材製造用のアスファルトプラントに着目した。アスファルトプラントの設置工場は環境に配慮したそれなりの敷地面積を有し、また土壌汚染処理プラントと兼用できる加熱装置等が設備されている。この敷地と装置を利用してアスファルトプラントを汚染土壌の浄化処理兼用のプラントとすれば低コストにて汚染土壌の浄化処理が実現できると考えた。
【0006】
即ち、本発明は、骨材加熱用のドライヤと、該ドライヤの排気煙道に介在させた集塵機と、ドライヤから排出される骨材を篩い分け・貯蔵・計量・混合するプラント本体を有したアスファルトプラントにおいて、アスファルトプラントの骨材加熱用のドライヤを骨材加熱用と汚染土壌加熱浄化用との兼用の加熱手段として構成すると共に、ドライヤの排気煙道に介在させた集塵機の下流には排ガス中の揮発性汚染物質を燃焼分解する脱臭炉を配設し、かつ前記ドライヤから排出される被加熱材の供給経路をプラント本体内外のいずれかに振り分ける振り分け手段を備え、ドライヤにて加熱浄化した土壌を供給途中で振り分け手段によってプラント本体外へと振り分けて回収できる構成としたことを特徴としている。
【0007】
また、集塵機にて捕捉したダストを受け入れてダスト中に含まれる揮発性汚染物質を燃焼分解するダスト浄化処理装置を配設したことを特徴としている。
【0008】
また、加熱浄化して高温となった土壌を受け入れて所定温度まで冷却する土壌冷却装置を配設したことを特徴としている。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明によれば、アスファルトプラントの設備を利用して汚染土壌の浄化処理を行うもので、骨材加熱用のドライヤ、即ち、アスファルトプラントにて設置される新規骨材加熱用のドライヤもしくはアスファルト舗装廃材加熱用のドライヤのいずれかを利用して汚染土壌の加熱を行う。また、アスファルトプラントにおいて汚染土壌の浄化処理が行えるように、脱臭炉などの必要な設備を追加設置している。更にドライヤから排出される被加熱材の供給経路をプラント本体内外のいずれかに振り分ける振り分け手段を備え、ドライヤにて加熱浄化した土壌を供給途中で前記振り分け手段によってプラント本体外へと振り分けて回収できる構成としている。
【0010】
そして、汚染土壌を浄化処理するときには、汚染土壌をドライヤに連続的に投入していく。ドライヤに投入された汚染土壌はドライヤ内を転動流下する間にバーナからの熱風に晒され、土壌中の油などの揮発性汚染物質の一部は揮発分離または燃焼分解されていく一方、土壌中の揮発性汚染物質を多く含む微粒分はドライヤのガス流に同伴してドライヤ下流へと飛散していく。このドライヤでの汚染物質の揮発と飛散とによって、ドライヤから排出される土壌は汚染濃度の低い浄化されたものとなる。なお、ドライヤから排出される土壌は、供給途中で振り分け手段によってプラント本体外へと振り分けて回収される。
【0011】
一方、ドライヤのガス流に乗って飛散する微粒分は集塵機へと導かれて捕捉される。そして集塵機を通過した排ガスは脱臭炉へと導かれ、脱臭炉では排ガス中に含まれる汚染物質の揮発分が高温に晒され、燃焼分解して浄化処理される。
【0012】
このように、アスファルトプラントを汚染土壌浄化処理兼用のプラントとすれば、新たに専用の汚染土壌浄化処理プラントとして設置するよりも設備投資を抑えられ、低コストにて汚染土壌の浄化処理を実現できる。
【0013】
また、集塵機にて捕捉したダストを受け入れてダスト中に含まれる揮発性汚染物質を燃焼分解するダスト浄化処理装置を配設したので、集塵機にて捕捉したダストをダスト浄化処理装置に供給して付着している揮発性汚染物質を燃焼分解できる。これによって汚染土壌は完全に浄化処理でき、汚染土壌の浄化処理に好適なプラントとなる。
【0014】
また、加熱浄化した土壌を受け入れて冷却する土壌冷却装置を配設したので、高温の土壌を土壌冷却装置に供給して所定温度まで冷却することができる。これによって浄化処理直後の土壌でも取り扱い容易となり、汚染土壌の浄化処理に一層好適なプラントとなる。
【0015】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0016】
図1は汚染土壌浄化処理兼用のアスファルトプラントであって、先ず、公知のアスファルトプラントの装置構成について説明すると、図中の1は新規骨材を加熱するドライヤであって、内周部に多数の掻き上げ羽根(図示せず)を周設した円筒状のドラム2を機台3上に回転自在に傾斜支持し、駆動装置(図示せず)により所定の速度で回転させるようにしており、ドラム2の一端部のホットホッパ4に配設したバーナ5よりドラム2内に熱風を送り込む一方、他端部のコールドホッパ6には排気煙道7を連結しており、該排気煙道7に介在させた排風機8によって排ガスを吸引してドラム2内を通過する高温ガス流を維持すると共に、バグフィルタなどの集塵機9を経由させて排ガス中のダストを捕捉して煙突10より放出している。
【0017】
そして、粒度別に新規骨材を貯蔵している骨材ホッパ群(図示せず)から骨材を所定量ずつ払い出し、払い出した骨材をベルトコンベヤ11を介してドラム2内に送り込み、掻き上げ羽根で掻き上げながらドラム2内を転動流下させる間に高温ガス流と接触させ、所望温度まで昇温させてホットホッパ4より排出している。
【0018】
ドラム2より排出した骨材は、排出シュート12を介して垂直搬送装置であるバケットエレベータ13へ投入し、このバケットエレベータ13によってプラント本体14上部まで持ち上げ、バケットエレベータ13上部の排出シュート15を介してプラント本体14最上部の振動篩16に投入し、粒度別に篩い分けて骨材貯蔵ビン17の各区画室に貯蔵する。
【0019】
骨材貯蔵ビン17の各区画室の下端にはそれぞれ骨材排出用の排出ゲート(図示せず)を備えており、その下位には重量検出器にて支持する骨材計量槽18を配設すると共に、石粉貯蔵ビン19のスクリューフィーダ20にて供給される石粉を計量する石粉計量槽21、アスファルトを計量するアスファルト計量槽22を配設し、更にその下位にはミキサ23を配設しており、所定量の各材料を上記各計量槽にて計量し、ミキサ23にて混合調整して所望のアスファルト混合物を生産している。
【0020】
上記公知のアスファルトプラントの構成に加えて、排気煙道7の排風機8と煙突10の間には脱臭炉24を介在させており、該脱臭炉24の一端には炉内温度を所定値に維持するためのバーナ25を備えており、炉内に導入するドライヤ1からの排ガスを高温雰囲気に晒し、排ガス中に含まれる油などの揮発性汚染物質を燃焼分解してから煙突10より排気するようにしている。なお、脱臭炉24は揮発性汚染物質が完全に燃焼分解できるように、炉内温度を例えば、略750℃以上の高温を維持するようにバーナ25の燃焼量をコントロールすると共に、排ガスが炉内を通過するのに少なくとも1乃至2秒以上かかる程度の炉長を確保することが好ましい。
【0021】
26、27は熱交換器であって、前記脱臭炉24から排出される高温の排ガスが有する排ガス熱を有効利用するためのものであり、熱交換器26はドライヤ1から脱臭炉24へ導入する排ガスの予熱を、また熱交換器27は燃焼用空気供給ファン28から脱臭炉24のバーナ25へ供給する燃焼用空気の予熱を図っている。
【0022】
また、バケットエレベータ13の排出シュート15の途中には分岐シュート29を配設しており、該分岐シュート29の分岐部には排出シュート15を流れる材料がアスファルト混合物製造用の骨材か、或いは加熱浄化した土壌かによって排出方向を振り分ける経路変更用ダンパー30を回動自在に配設しており、図中の実線で示すように位置した時には分岐シュート29側へ、また二点鎖線で示すように位置した時には振動篩16側へ流れるようにしている。そして、分岐シュート29側に流れた土壌は浄化処理された土壌として回収される。
【0023】
また、集塵機9にて捕捉したダストには多量の揮発性汚染物質が含まれており、このダストを浄化処理させるためにダスト浄化処理装置31を設置している。このダスト浄化処理装置31は新規骨材を加熱するドライヤ1と略同構造であって、内周部に多数の掻き上げ羽根を周設した円筒状のドラム32を機台33上に回転自在に傾斜支持し、駆動装置(図示せず)により所定の速度で回転させるようにしており、ドラム2の一端部のホットホッパ34に配設したバーナ35よりドラム32内に熱風を送り込む一方、他端部のコールドホッパ36には排気煙道37を連結しており、該排気煙道37に介在させた排風機38によって排ガスを吸引してドラム32内を通過する高温ガス流を維持すると共に、排気煙道37を集塵機9の手前の排気煙道7に連結している。そして、集塵機9にて捕捉したダストをダスト浄化処理装置31のホットホッパ34側に投入する構造とし、並流加熱方式によって加熱している。
【0024】
また、加熱浄化して高温になった土壌を冷却する手段として土壌冷却装置39を配設しており、前記分岐シュート29の先端を土壌冷却装置39に連結している。土壌冷却装置39には前記ドライヤ1のドラム2と略同様の構成をしたドラム40を備えており、内周部に多数の掻き上げ羽根(図示せず)を周設した円筒状のドラム40を機台41上に回転自在に傾斜支持し、駆動装置(図示せず)により所定の速度で回転させるようにしている。
【0025】
そして、ドラム40の一端部の投入ホッパ42にはバーナに代えて水噴霧ノズル43を配設しており、ドラム40内に投入した高温土壌に水を噴霧し、適当に湿潤、冷却して取り扱いに適した状態とするようにしている。この水噴霧ノズル43から噴霧する水量は、土壌冷却装置39へ投入する土壌の量と温度とを適宜検出手段によって検出し、最適な水量を決定して噴霧するようにすると、投入する土壌の量や温度が変化しても加湿過多による付着や詰まりを防止できると共に、加湿不足による粉塵の発生も防止できる。また、土壌冷却装置39の排出ホッパ44に排気ダクト45を連結し、該排気ダクト45の末端を排気煙道7に連結し、土壌冷却装置39内で発生する水蒸気を排気ダクト45を介して排気煙道7へ導出するようにしている。
【0026】
なお、ドライヤ1にて加熱浄化した土壌を土壌冷却装置39に供給する手段として、バケットエレベータ13、分岐シュート29を介して供給するとしたが、ドライヤ1の排出シュート12に振り分け手段等を配設し、加熱土壌を点線の矢印に示すようにして土壌冷却装置39へ供給するようにしても良い。
【0027】
しかして、上記構成としたアスファルトプラントによって汚染土壌を浄化処理するときには、先ず、汚染土壌を図示しない前処理装置である篩や磁選機にてオーバーサイズのものや異物を除去した後、ベルトコンベヤ11を介してドライヤ1に投入し、バーナ5からの熱風に晒して汚染土壌を所定温度まで加熱する。この加熱によって汚染土壌中の揮発性汚染物質は、揮発分離、或いは燃焼分解させられる一方、ドライヤ1内を通過するガス流に乗って土壌中の揮発性汚染物質を多く含む微粒分がドライヤ1下流へと飛散し、土壌の浄化が行われる。
【0028】
そして、ドライヤ1から導出される排ガスは集塵機9へと導かれ、集塵機9にて汚染物質を多く含む微細分が捕捉される。そして集塵機9を通過した排ガスは、脱臭炉24へと導かれて炉内の高温雰囲気に晒され、排ガス中に残る揮発性汚染物質が完全に燃焼分解される。
【0029】
一方、ドライヤ1内の土壌は、ホットホッパ4側から順次排出され、バケットエレベータ13を介してプラント本体14上位まで持ち上げられ、排出シュート15から排出されていく。このとき、経路変更用ダンパー30は図1中の実線位置へ回動させており、排出シュート15より流下してくる土壌を分岐シュート29側へと落下させ、土壌冷却装置39へと投入していく。そして、土壌冷却装置39に投入された土壌は、撹拌羽根によって転動流下させながら水噴霧ノズル43より水を噴霧され、適当に湿潤、冷却して取り扱いに適した状態となる。
【0030】
また、集塵機9にて捕捉したダストには多量の揮発性汚染物質が付着しており、このダストを浄化処理するために、ダスト浄化処理装置31に供給する。ダスト浄化処理装置31内に供給されたダストはバーナ35の熱風に晒され、ダスト中の揮発性汚染物質が燃焼分解される。このダスト浄化処理装置31にて加熱浄化されたダストは土壌冷却装置39へと供給され、所定温度まで冷やされる。
【0031】
このように、アスファルトプラントに脱臭炉24、ダスト浄化処理装置31、土壌冷却装置39などを追加設備し、アスファルトプラントを汚染土壌浄化処理可能なプラントとすれば、専用の汚染土壌浄化処理プラントを設置するよりも設備投資を抑えられ、低コストにて汚染土壌の浄化処理を実現できる。また、アスファルトプラントを汚染土壌浄化兼用のプラントとすればプラントの稼働率も向上し、プラントを効率よく使用できる。
【0032】
また、図2はダスト浄化処理装置31と土壌冷却装置39の他の実施例を示したものであって、図2において図1と同一符号は、同一構成要素を示し、その説明は省略する。
【0033】
図2中のダスト浄化処理装置31を簡単に説明する。ダスト浄化処理装置31は、排ガスを利用して集塵機9の捕捉ダストを間接加熱する構造となっており、ケーシング46内にダストを移送するスクリュー47を配設すると共に、ケーシング46周囲をカバー筒48にて包囲している。前記カバー筒48の一端部には脱臭炉24の熱風を導入する熱風ダクト49を連結すると共に、他端部には熱風を吸引排気するファン50を介在させた排気ダクト51を連結している。また、ケーシング46には発生する揮発分を排気するファン52を介在させた排気ダクト53を連結している。
【0034】
そして、集塵機9にて捕捉したダストをケーシング46内に投入し、スクリュー47にて移送させながら、カバー筒48内に熱風を通過させ、間接加熱によってダスト中の揮発性汚染物質を燃焼分解する。なお、加熱時のダスト飛散を避けるために間接加熱方式を採用したが、熱風をケーシング46内に導入してダストを直接加熱しても良く、この場合には排ガスを集塵機9へと導くようにすると良い。
【0035】
また、図2中の土壌冷却装置39は、ケーシング54内に撹拌羽根55を適宜間隔で取り付けた軸体56を貫通させて両端部を回転自在に軸支し、駆動装置(図示せず)にて所定速度で回転させるようにすると共に、ケーシング54の一端に土壌の供給口57を、他端に排出口58を備えており、前記供給口57に分岐シュート29の先端を連結している。
【0036】
また、ケーシング54には水噴霧ノズル59を備えており、ケーシング54内に投入した高温の土壌を撹拌羽根55にて撹拌しながら水噴霧ノズル59より水を噴霧し、適当に湿潤、冷却して取り扱いに適した状態として排出口58から順次排出する。また、ケーシング54にて発生する水蒸気は排気ダクト60を介して排気煙道7へと導出している。
【0037】
このように、土壌冷却装置39として連続式ミキサ方式を採用すれば、撹拌羽根55によって乾燥した土壌と水とを一層均一に混合でき、取り扱いに適した土壌を安定して得ることができる。
【0038】
また、図3はアスファルトプラントにアスファルト舗装廃材加熱用のドライヤ61を並設したタイプのものであり、このタイプのアスファルトプラントでは、新規骨材を加熱するドライヤ1にて汚染土壌を浄化処理することもできるが、アスファルト舗装廃材を加熱するドライヤ61を利用して浄化処理することもできる。以下、ドライヤ61を利用して汚染土壌を浄化処理することについて説明する。なお、図3において図1と同一符号は、同一構成要素を示し、その説明は省略する。
【0039】
アスファルト舗装廃材加熱用のドライヤ61は新規骨材加熱用のドライヤ1とほぼ同様の構成をしており、内周部に多数の掻き上げ羽根(図示せず)を周設した円筒状のドラム62を機台63上に回転自在に傾斜支持し、駆動装置(図示せず)により所定の速度で回転させるようにしており、ドラム62の一端部のホットホッパ64に配設したバーナ65よりドラム62内に熱風を送り込む一方、他端部の貯蔵ビン66には排気煙道67を連結しており、該排気煙道67途中に介在させた排風機68にて排ガスを吸引してドラム62内を通過する高温ガス流を維持すると共に、サイクロン集塵機などの集塵機69を経由させて排ガスを脱臭炉24に導いている。
【0040】
そして、アスファルト舗装廃材をベルトコンベヤ70を介してドラム62内へ投入し、転動流下する間にバーナ65からの熱風に晒して加熱して貯蔵ビン66に貯留した後、下位の計量槽71に適宜払い出して計量し、排出シュート72を介してプラント本体14のミキサ23に払い出し、新規のアスファルト混合物へ所定比率で混入してアスファルト舗装廃材の再利用を図っている。なお、図中では排出シュート72にてミキサ23に供給しているが、コンベヤ等により搬送しても良い。
【0041】
また、ドライヤ61にて加熱浄化した土壌を土壌冷却装置39に供給するために、排出シュート72の途中に分岐シュート73を配設しており、該分岐シュート73の分岐部にはアスファルト舗装廃材か、或いは加熱浄化した土壌かによって排出方向を振り分ける手段として経路変更用ダンパー74を回動自在に配設しており、図中の実線で示すように位置した時には分岐シュート73側へ、また二点鎖線で示すように位置した時にはミキサ23側へ流れるようにしている。
【0042】
そして、分岐シュート73先端を土壌冷却装置39の投入ホッパ42へ連結し、浄化処理した土壌は土壌冷却装置39へと投入するようにしている。なお、ドライヤ61にて加熱浄化した土壌を土壌冷却装置39に供給する手段として、排出シュート72、分岐シュート73を介して供給するとしたが、何らこれに限定するものでなく、要はドライヤ61から排出されるものをミキサ23と土壌冷却装置39に振り分け供給できる構成とすれば良い。
【0043】
なお、集塵機69にて捕捉したダストは、前記したのと同様に、ダスト浄化処理装置31に供給するようにしており、ダスト浄化処理装置31の排気ダクト37は集塵機69手前の排気煙道67に連結している。
【0044】
しかして、前記した装置で汚染土壌を浄化処理する場合には、汚染土壌をベルトコンベヤ70を介してドライヤ61に投入し、所定温度まで加熱する。この加熱によって汚染土壌中の油などの揮発性汚染物質は、揮発分離、或いは燃焼分解させられる一方、ドラム62内を通過するガス流に乗って土壌中の揮発性汚染物質を多く含む微粒分がドライヤ61下流へと導出され、汚染土壌は浄化される。
【0045】
そして、ドライヤ61から導出される排ガスを集塵機69へ導いてダストを捕捉した後、脱臭炉24へと導入して炉内の高温雰囲気に晒し、排ガス中に残る揮発性汚染物質を完全に燃焼分解して煙突10より大気中へ放出する。
【0046】
一方、浄化処理された土壌は、ドライヤ61下流の排出シュート72より適宜払い出される。このとき、経路変更用ダンパー74は図3の実線位置へ回動させており、排出シュート72より流下してくる土壌を分岐シュート73を経由させて土壌冷却装置39へと投入し、水を噴霧して適当に湿潤、冷却して取り扱いに適した状態とする。
【0047】
このように、アスファルトプラントにアスファルト舗装廃材加熱用のドライヤ61を並設したタイプのものであれば、新規骨材加熱用のドライヤ1に代えてアスファルト舗装廃材加熱用のドライヤ61を利用して汚染土壌を浄化処理することもできる。
【0048】
以上のように本発明は、アスファルトプラントの骨材加熱用のドライヤを骨材加熱用と汚染土壌加熱浄化用との兼用の加熱手段として構成すると共に、ドライヤの排気煙道に介在させた集塵機の下流には排ガス中の揮発性汚染物質を燃焼分解する脱臭炉を配設し、かつ前記ドライヤから排出される被加熱材の供給経路をプラント本体内外のいずれかに振り分ける振り分け手段を備え、ドライヤにて加熱浄化した土壌を供給途中で前記振り分け手段によってプラント本体外へと振り分けて回収できる構成としたので、汚染土壌の浄化処理をアスファルトプラントの設備を利用して実施でき、専用の汚染土壌の浄化処理プラントを設置するよりも設備投資を抑えられ、低コストにて汚染土壌の浄化処理を実現できる。
【0049】
また、集塵機にて捕捉したダストを受け入れて微粒分中に含まれる揮発性汚染物質を燃焼分解するダスト浄化処理装置を配設したので、集塵機にて捕捉したダストも浄化処理でき、汚染土壌の浄化処理に好適なプラントとなる。
【0050】
また、ドライヤから排出される高温土壌を冷却する土壌冷却装置を配設したので、高温の土壌を冷却して取り扱いやすいやすいものとでき、汚染土壌の浄化処理に一層好適なプラントとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る汚染土壌浄化処理兼用アスファルトプラントの一実施例を示す概略構成図である。
【図2】図1の別の実施例を示す図である。
【図3】図1の別の実施例を示す図である。
【符号の説明】
1…ドライヤ(新規骨材加熱用) 9…集塵機
13…バケットエレベータ 14…プラント本体
23…ミキサ 24…脱臭炉
29…分岐シュート 30…経路変更用ダンパー
31…ダスト浄化処理装置 39…土壌冷却装置
61…ドライヤ(アスファルト舗装廃材加熱用)
69…集塵機 72…排出シュート
73…分岐シュート 74…経路変更用ダンパー
Claims (6)
- 骨材加熱用のドライヤと、該ドライヤの排気煙道に介在させた集塵機と、ドライヤから排出される骨材を篩い分け・貯蔵・計量・混合するプラント本体を有すると共に、前記ドライヤから排出される被加熱材の供給経路を前記プラント本体内外のいずれかに振り分ける振り分け手段と、前記集塵機の下流に排ガス中の揮発性汚染物質を燃焼分解する脱臭炉とを備えたアスファルトプラントにおいて、汚染土壌の加熱浄化時には、前記振り分け手段を予め回動操作してドライヤから排出される土壌の供給経路をプラント本体外へと振り分けるようにしておき、前記ドライヤに汚染土壌を供給して加熱浄化し、ドライヤから排出される土壌を供給途中で振り分け手段によってプラント本体外へと振り分けて回収する一方、ドライヤから発生する排ガスを集塵機へと導いて汚染物質を含む微細分を捕捉するとともに、集塵機から導出される排ガスを脱臭炉へと導き、該脱臭炉にて排ガス中の揮発性汚染物質を燃焼分解するようにしたことを特徴とする汚染土壌の浄化処理方法。
- 集塵機にて捕捉したダストを取り出して加熱し、ダスト中の揮発性汚染物質を燃焼分解するようにしたことを特徴とする請求項1記載の汚染土壌の浄化処理方法。
- 前記加熱して高温となった土壌を土壌冷却装置へと導いて所定温度まで冷却するようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載の汚染土壌の浄化処理方法。
- 骨材加熱用のドライヤと、該ドライヤの排気煙道に介在させた集塵機と、ドライヤから排出される骨材を篩い分け・貯蔵・計量・混合するプラント本体を有したアスファルトプラントにおいて、アスファルトプラントの骨材加熱用のドライヤを骨材加熱用と汚染土壌加熱浄化用との兼用の加熱手段として構成すると共に、ドライヤの排気煙道に介在させた集塵機の下流には排ガス中の揮発性汚染物質を燃焼分解する脱臭炉を配設し、かつ前記ドライヤから排出される被加熱材の供給経路をプラント本体内外のいずれかに振り分ける振り分け手段を備え、ドライヤにて加熱浄化した土壌を供給途中で振り分け手段によってプラント本体外へと振り分けて回収できる構成としたことを特徴とする汚染土壌浄化処理兼用アスファルトプラント。
- 集塵機にて捕捉したダストを受け入れてダスト中に含まれる揮発性汚染物質を燃焼分解するダスト浄化処理装置を配設したことを特徴とする請求項4記載の汚染土壌浄化処理兼用アスファルトプラント。
- 加熱浄化して高温となった土壌を受け入れて所定温度まで冷却する土壌冷却装置を配設したことを特徴とする請求項4又は5記載の汚染土壌浄化処理兼用アスファルトプラント。
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