JP5129369B2 - 結晶太陽電池セルおよび結晶太陽電池セルの製造方法 - Google Patents

結晶太陽電池セルおよび結晶太陽電池セルの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、結晶太陽電池セルおよび結晶太陽電池セルの製造方法に関する。
近年、特に地球環境の保護の観点から、太陽光エネルギを電気エネルギに変換する太陽電池セルは次世代のエネルギ源としての期待が急激に高まっている。太陽電池セルの種類には、化合物半導体を用いたものや有機材料を用いたものなどの様々なものがあるが、現在、シリコン結晶を用いた結晶太陽電池セルが主流となっている。
現在、最も多く製造および販売されている結晶太陽電池セルは、太陽光が入射する側の面(受光面)にn電極が形成されており、受光面と反対側の面(裏面)にp電極が形成された構成の両面電極型太陽電池セルである。また、結晶太陽電池セルの受光面には電極を形成せず結晶太陽電池セルの裏面のみにn電極およびp電極を形成した裏面電極型太陽電池セルの開発も進められている。
たとえば特許文献1には、p型シリコンウエハの表面上にn型層が形成され、p型シリコンウエハの裏面には誘電体層およびバリア層がこの順に形成され、誘電体層およびバリア層に設けられた開口を通して裏面のBSF層と電気的に接続する裏面コンタクトが形成された両面電極型太陽電池セルが記載されている。
ここで、特許文献1に記載の両面電極型太陽電池セルは、以下のようにして製造される。まず、p型シリコンウエハの表面上にn型層を形成する。次に、p型シリコンウエハに誘電体層およびバリア層を形成する。次に、バリア層の表面上にエッチングペーストを塗布して加熱することによって、誘電体層およびバリア層に開口部を形成する。
その後、p型シリコンウエハの裏面の誘電体層およびバリア層の開口部にアルミニウムペーストを塗布して焼成する。これにより、特許文献1に記載の両面電極型太陽電池セルが製造される。
また、たとえば特許文献2には、n型シリコン基板の裏面にn+型不純物層領域とp+型不純物層領域とが形成され、n+型不純物層領域上にはn型用電極が形成され、p+型不純物層領域上にはp型用電極が形成された裏面電極型太陽電池セルが記載されている。
ここで、特許文献2に記載の裏面電極型太陽電池セルは、以下のようにして製造される。まず、n型シリコン基板の裏面にn+型不純物層領域とp+型不純物層領域とを形成した後に、n型シリコン基板の裏面全面にパッシベーション膜を形成する。次に、パッシベーション膜の表面の一部にエッチングペーストを塗布し、エッチングペーストを加熱することによってパッシベーション膜を除去する。これにより、パッシベーション膜からn+型不純物層領域およびp+型不純物層領域をそれぞれ露出させる。
その後、n+型不純物層領域およびp+型不純物層領域の露出面にそれぞれ銀ペーストを塗布して焼成する。これにより、n+型不純物層領域上にn型用電極を形成し、p+型不純物層領域上にp型用電極を形成して、特許文献2に記載の裏面電極型太陽電池セルが製造される。
特表2010−527147号公報 特開2009−21494号公報
しかしながら、特許文献2に記載の裏面電極型太陽電池セルにおいて、従来の両面電極型太陽電池セルと同様の焼成温度条件(約800℃)で銀ペーストを焼成した場合には、n型シリコン基板の裏面のn+型不純物層領域のn型不純物と、p+型不純物層領域のp型不純物とが互いに他の導電型の領域に拡散して互いに打ち消し合うことによって、n+型不純物層領域およびp+型不純物層領域の不純物濃度が低下し、裏面電極型太陽電池セルの特性が低下するという問題があった。
この問題を解消するためには、銀ペーストの焼成温度を低下させる方法、および銀ペーストの焼成時間を短縮する方法などが挙げられるが、これらの方法を用いた場合には、n型シリコン基板と、n型用電極およびp型用電極との密着性が低下して、n型シリコン基板から焼成電極が剥がれてしまうという問題があった。
上記のような問題は、裏面電極型太陽電池セルに限られた問題ではなく、両面電極型太陽電池セルを含めた結晶太陽電池セル全体の問題でもある。すなわち、製造コストや環境に配慮した製造エネルギの低減や、基板の薄型化によって影響が大きくなっている加熱された基板の変形による破損の防止などの観点から、焼成電極形成時の焼成温度の低下が求められている。
上記の事情に鑑みて、本発明の目的は、低い焼成温度においても焼成電極の密着性の低下を抑制することが可能な結晶太陽電池セルおよび結晶太陽電池セルの製造方法を提供することにある。
本発明は、半導体基板と、半導体基板の表面に設けられた不純物拡散領域と、半導体基板の表面上に設けられたパッシベーション膜と、不純物拡散領域上のパッシベーション膜を除去して不純物拡散領域を露出させたコンタクトホールと、コンタクトホールの近傍にパッシベーション膜の厚み方向の一部を部分的にエッチングして設けられた凹部と、不純物拡散領域および凹部をそれぞれ覆うようにして設けられた焼成電極とを備え、凹部の深さは、半導体基板の表面に対して垂直方向のパッシベーション膜の厚みの一部であって、0.03μm以上0.5μm以下である結晶太陽電池セルである。
また、本発明は、半導体基板の表面に不純物拡散領域を形成する工程と、半導体基板の表面にパッシベーション膜を形成する工程と、パッシベーション膜上にエッチングペーストを塗布する工程と、パッシベーション膜上におけるエッチングペーストの周辺領域の少なくとも一部にエッチングペーストの一部を離間させる工程と、エッチングペーストおよび離間させたエッチングペーストの一部を用いてパッシベーション膜をエッチングして、コンタクトホールおよびコンタクトホールの近傍にパッシベーション膜の厚み方向の一部を部分的にエッチングして設けられた凹部を形成する工程と、コンタクトホールの形成によって露出した不純物拡散領域の表面上および凹部を含むパッシベーション膜の表面上に導電性ペーストを塗布する工程と、導電性ペーストを焼成することによって焼成電極を形成する工程とを含み、凹部の深さは、半導体基板の表面に対して垂直方向のパッシベーション膜の厚みの一部であって、0.03μm以上0.5μm以下である結晶太陽電池セルの製造方法である。
ここで、本発明の結晶太陽電池セルの製造方法において、離間させる工程は、エッチングペーストを加熱する工程を含むことが好ましい。
また、本発明の結晶太陽電池セルの製造方法のエッチングペーストを加熱する工程においては、エッチングペーストが、エッチングペーストがパッシベーション膜のエッチングを開始する温度未満の温度に加熱されることが好ましい。
また、本発明の結晶太陽電池セルの製造方法の離間させる工程において、エッチングペーストの一部を、エッチングペーストの端部から10μm以上100μm以下の距離だけ離れた位置に離間させることが好ましい。
本発明によれば、低い焼成温度においても焼成電極の密着性の低下を抑制することが可能な結晶太陽電池セルおよび結晶太陽電池セルの製造方法を提供することを提供することができる。
(a)〜(i)は、実施の形態1の裏面電極型太陽電池セルの製造方法について図解する模式的な断面図である。 (a)〜(d)は、図1(h)に示すコンタクトホールの形成工程および図1(i)に示す焼成電極の形成工程について図解する模式的な断面図である。 実施の形態1におけるコンタクトホールの形成後のn型シリコン基板の裏面の一部の模式的な平面図である。 実施の形態2におけるコンタクトホールの形成後のn型シリコン基板の裏面の一部の模式的な平面図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、本発明の図面において、同一の参照符号は、同一部分または相当部分を表わすものとする。また、後述する各工程の前後に他の工程が含まれていてもよい。また、後述する各工程の順序は入れ替わっていてもよく後述する各工程の少なくとも2つの工程が同時に行なわれてもよい。
<実施の形態1>
以下、図1(a)〜図1(i)の模式的断面図を参照して、本発明の結晶太陽電池セルの製造方法の一例である実施の形態1の裏面電極型太陽電池セルの製造方法について説明する。
まず、図1(a)に示すように、半導体基板の一例としてのn型シリコン基板1を準備する工程を行なう。ここで、n型シリコン基板1としては、たとえば、n型の導電性を有する多結晶シリコンまたは単結晶シリコンなどを用いることができる。
また、n型シリコン基板1としては、たとえばシリコンインゴットをスライスすることにより生じたスライスダメージを除去したものなどが用いることができる。ここで、スライスダメージの除去は、たとえば、フッ化水素水溶液と硝酸との混酸または水酸化ナトリウム水溶液などのアルカリ水溶液などでエッチングをすることなどにより行なうことができる。
また、n型シリコン基板1の大きさおよび形状は特に限定されないが、n型シリコン基板1の厚さはたとえば100μm以上300μm以下とすることができ、n型シリコン基板1の表面形状はたとえば1辺の長さが100mm以上150mm以下の四角形状とすることができる。
なお、本実施の形態においては、半導体基板の一例としてn型シリコン基板1を用いる場合について説明するが、n型シリコン基板1以外の半導体基板を用いてもよく、たとえばp型シリコン基板などのp型の導電型を有する半導体基板を用いてもよい。
次に、図1(b)に示すように、n型シリコン基板1の裏面にテクスチャマスク2を形成する工程を行なう。ここで、テクスチャマスク2としては、たとえば、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜、酸化シリコン膜と窒化シリコン膜との積層体などを用いることができる。
テクスチャマスク2は、たとえば、熱酸化法、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法またはスパッタリング法などの方法によって形成することができる。また、テクスチャマスク2は、たとえば300nm以上800nm以下の厚さに形成することができる。
次に、図1(c)に示すように、n型シリコン基板1の表面にテクスチャ構造3を形成する工程を行なう。テクスチャ構造3を形成する工程は、たとえば、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムなどのアルカリ水溶液にイソプロピルアルコールを添加した液を70℃以上80℃以下に加熱したエッチング液を用いてn型シリコン基板1の表面をエッチングすることにより行なうことができる。
次に、図1(d)に示すように、n型シリコン基板1の裏面のテクスチャマスク2を除去する工程を行なう。テクスチャマスク2を除去する工程は、たとえば、フッ化水素水溶液またはリン酸水溶液にテクスチャマスク2を浸漬することにより行なうことができる。
次に、図1(e)に示すように、n型シリコン基板1の裏面に、n型不純物拡散領域5およびp型不純物拡散領域6をそれぞれ形成する工程を行なう。
ここで、n型不純物拡散領域5は、たとえば、リンなどのn型不純物を含むガスを用いた気相拡散、またはリンなどのn型不純物を含む溶液を塗布した後に加熱する塗布拡散などの方法により形成することができる。
また、p型不純物拡散領域6は、たとえば、ボロンなどのp型不純物を含むガスを用いた気相拡散、またはボロンなどのp型不純物を含む溶液を塗布した後に加熱する塗布拡散などの方法により形成することができる。
n型不純物拡散領域5およびp型不純物拡散領域6はそれぞれ図1(e)の紙面の表面側および/または裏面側に伸びる帯状に形成されており、n型不純物拡散領域5とp型不純物拡散領域6とはn型シリコン基板1の裏面において交互に所定の間隔をあけて配置されている。
n型不純物拡散領域5はn型不純物を含み、n型の導電型を示す領域であれば特に限定されない。また、p型不純物拡散領域6はp型不純物を含み、p型の導電型を示す領域であれば特に限定されない。
次に、図1(f)に示すように、n型シリコン基板1の裏面にパッシベーション膜8を形成する工程を行なう。ここで、パッシベーション膜8を形成する工程は、たとえば、熱酸化法またはプラズマCVD法などの方法により、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜、または酸化シリコン膜と窒化シリコン膜との積層体などを形成することによって行なうことができる。
次に、図1(g)に示すように、n型シリコン基板1のテクスチャ構造3上に、反射防止膜7を形成する工程を行なう。ここで、反射防止膜7を形成する工程は、たとえばプラズマCVD法により、窒化シリコン膜などを形成することにより行なうことができる。
次に、図1(h)に示すように、n型シリコン基板1の裏面上に形成されたパッシベーション膜8にコンタクトホール9およびコンタクトホール10を形成する工程を行なう。ここで、コンタクトホール9はn型不純物拡散領域5が直線状に露出するように直線状に形成され、コンタクトホール10はp型不純物拡散領域6が直線状に露出するように直線状に形成される。
次に、図1(i)に示すように、n型不純物拡散領域5上にn型用焼成電極11を形成するとともにp型不純物拡散領域6上にp型用焼成電極12を形成する工程を行なう。ここで、n型用焼成電極11は、コンタクトホール9を通してn型不純物拡散領域5に接するようにして形成され、p型用焼成電極12は、コンタクトホール10を通してp型不純物拡散領域6に接するようにして形成される。
以上により、実施の形態1の裏面電極型太陽電池セルが完成する。
実施の形態1の裏面電極型太陽電池セルの製造方法においては、図1(h)に示すコンタクトホールの形成工程および図1(i)に示す焼成電極の形成工程が図2(a)〜図2(d)の模式的断面図に示すようにして行なわれることに特徴がある。
すなわち、まず、図2(a)に示すように、n型不純物拡散領域5の上方に対応するパッシベーション膜8の表面上の箇所にエッチングペースト21を塗布する工程を行なう。エッチングペースト21を塗布する工程は、たとえば、ディスペンサによる塗布、インクジェット印刷による塗布、スクリーン印刷による塗布、ロールコータ印刷による塗布、またはオフセット印刷による塗布などの方法を用いることができる。
ここで、エッチングペースト21としては、たとえば、パッシベーション膜8をエッチングすることが可能なエッチング成分と、エッチング成分以外の成分として、水、有機溶媒および増粘剤などを含むものを用いることができる。
エッチング成分としては、たとえば、リン酸、フッ化水素、フッ化アンモニウム、およびフッ化水素アンモニウムから選択された少なくとも1種などを用いることができる。
また、有機溶媒としては、たとえばイソプロピルアルコール、ジエチレングリコールなどのアルコール;エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルなどのエーテル;2,2−ブトキシエチルアセテート、プロピレンカーボネートなどのエステル;またはN−メチル−2−ピロリドンなどのケトンなどの少なくとも1種を含むものを用いることができる。
また、増粘剤としては、たとえばエチルセルロースやナトリウムカルボキシメチルヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘導体;ナイロン6などのポリアミド樹脂;またはポリビニルピロリドンなどのビニル基が重合したポリマーなどの少なくとも1種を含むものを用いることができる。
次に、図2(b)に示すように、パッシベーション膜8上におけるエッチングペースト21の周辺領域の少なくとも一部にエッチングペースト21の一部21aを飛散させる工程を行なう。エッチングペースト21の一部21aを飛散させる工程は特に限定されないが、たとえばエッチングペースト21を加熱することなどにより行なうことができる。
ここで、エッチングペースト21は、エッチングペースト21がパッシベーション膜8のエッチングを開始する温度未満の温度に加熱されることが好ましい。このようにエッチングペースト21を加熱することによって、エッチングペースト21の塗布領域の中央部にエッチングペースト21が凝集する過程において、エッチングペースト21の一部21aがエッチングペースト21の周辺領域の少なくとも一部に飛散する。
このようなエッチングペースト21の一部21aの飛散は、たとえば250℃以上400℃以下の温度にエッチングペースト21を加熱することなどによって行なうことができる。
また、エッチングペースト21の一部21aが飛散する周辺領域はエッチングペースト21の周囲の領域であれば特に限定されないが、エッチングペースト21の一部21aはエッチングペースト21の端部から10μm以上100μm以下の距離dだけ離れた位置に飛散することが好ましい。エッチングペースト21の端部から10μm以上の距離dだけ離れた位置にエッチングペースト21の一部21aを飛散させた場合には、後述する工程において、コンタクトホール9に近くなりすぎない位置に後述する凹部を形成することができるため、パッシベーション膜8に後述する凹部を形成したことによる焼成電極の密着性の向上効果をより効果的に発現させることができる傾向にある。また、エッチングペースト21の端部から100μm以下の距離dだけ離れた位置にエッチングペースト21の一部21aを飛散させた場合には、後述する工程において、コンタクトホール9に遠くなりすぎない位置に後述する凹部を形成することができるため、焼成電極の密着性の向上効果をより効果的に発現させることができる傾向にある。
次に、図2(c)に示すように、パッシベーション膜8をエッチングする工程を行なう。これにより、n型不純物拡散領域5の表面の一部を露出させるコンタクトホール9が形成される。
ここで、パッシベーション膜8をエッチングする工程においては、エッチングペースト21が設置されたパッシベーション膜8の部分においてはパッシベーション膜8が完全にエッチングされてコンタクトホール9が形成される。一方、飛散したエッチングペースト21の一部21aが設置されたパッシベーション膜8の部分においては、エッチングペースト量が少なく、パッシベーション膜8のエッチングが不完全となるため、パッシベーション膜8の一部のみが除去されて凹部22が形成される。
パッシベーション膜8の一部である凹部22の深さTは、0.03μm以上0.5μm以下であることが好ましい。凹部22の深さTが0.03μm以上である場合にはn型用焼成電極11の接触面積を増大させることができる傾向にあり、凹部22の深さTが0.5μm以下である場合には凹部22が深くなりすぎることによるパッシベーション膜8の破損をより有効に抑制することができる傾向にある。
図3に、実施の形態1におけるコンタクトホール9の形成後のn型シリコン基板1の裏面の一部の模式的な平面図を示す。ここで、コンタクトホール9からは、n型不純物拡散領域5の表面が露出しているとともに、n型不純物拡散領域5の外側のパッシベーション膜8には直線状に伸びる凹部22が形成されており、その凹部22とn型不純物拡散領域5を挟んで反対側のパッシベーション膜8には、その凹部22と平行に伸長する破線状の凹部22が形成されている。
なお、凹部22は、図3に示す形状に限定されるものではなく、パッシベーション膜8の表面の一部に形成されていればよい。
次に、エッチングによって露出したn型不純物拡散領域5の表面上および凹部22を含むパッシベーション膜8の表面上に導電性ペーストを塗布する工程を行なう。ここで、導電性ペーストを塗布する工程は、たとえば市販の銀ペーストなどの導電性を有するペーストをスクリーン印刷などによって塗布することにより行なうことができる。
次に、図2(d)に示すように、導電性ペーストを焼成することによってn型用焼成電極11を形成する工程を行なう。ここで、導電性ペーストの焼成によるn型用焼成電極11の形成は、従来の両面電極型太陽電池セルの焼成温度よりも低温(たとえば400℃程度)の焼成温度で導電性ペーストを焼成することにより行なわれる。
このように、実施の形態1の裏面電極型太陽電池の製造方法においては、パッシベーション膜8上にエッチングペースト21の一部21aを飛散させてパッシベーション膜8をエッチングすることによって、パッシベーション膜8の一部にコンタクトホール9を形成してn型不純物拡散領域5の表面を露出させるとともに、n型不純物拡散領域5の外側のパッシベーション膜8の領域に凹部22を形成する。そして、n型不純物拡散領域5の表面上および凹部22を含むパッシベーション膜8の表面上に導電性ペーストを塗布して、その後焼成することによってn型用焼成電極11を形成している。そのため、n型用焼成電極11については、凹部22の表面の分だけパッシベーション膜8との接触面積を増大させることができる。これにより、n型用焼成電極11の形成時の導電性ペーストの焼成温度が低い場合でも、n型用焼成電極11の密着性を向上させることができることから、n型用焼成電極11のn型シリコン基板1からの剥離を有効に防止することができる。
なお、図2(a)〜図2(d)においては、コンタクトホール9およびn型用焼成電極11を形成する場合について説明したが、コンタクトホール10およびp型用焼成電極12の形成も同様にして行なうことができるのは言うまでもない。
また、上記においては、エッチングペースト21の一部21aを飛散させることによって、エッチングペースト21の一部21aをエッチングペースト21から離間させる場合について説明したが、これ以外にも、たとえば、エッチングペースト21を加熱すること等によってエッチングペースト21の一部21aが残るようにエッチングペースト21を凝集させること等によっても、エッチングペースト21の一部21aをエッチングペースト21から離間させてもよく、エッチングペースト21からエッチングペースト21の一部21aを離間する方法については特に限定されない。
また、上記においては、裏面電極型太陽電池セルを製造する場合について説明したが、本発明は、裏面電極型太陽電池セル以外の両面電極型太陽電池セルなどの他の結晶太陽電池セルにも適用できることは言うまでもない。
<実施の形態2>
以下、本発明の結晶太陽電池セルの製造方法の他の一例である実施の形態2の裏面電極型太陽電池セルの製造方法について説明する。実施の形態2の裏面電極型太陽電池セルの製造方法においては、コンタクトホール9および凹部22の形状がそれぞれ実施の形態1と異なっている点に特徴がある。
図4に、実施の形態2におけるコンタクトホール9の形成後のn型シリコン基板1の裏面の一部の模式的な平面図を示す。ここで、コンタクトホール9は円形状に形成されており、コンタクトホール9の外側のパッシベーション膜8の領域に配置された凹部22も円形状に形成されている。
このように、コンタクトホール9および凹部22を形成した場合にも、n型用焼成電極11については、凹部22の表面の分だけパッシベーション膜8との接触面積を増大させることができる。
したがって、実施の形態2においても、n型用焼成電極11の形成時の導電性ペーストの焼成温度が低い場合でも、n型用焼成電極11の密着性を向上させることができることから、n型用焼成電極11のn型シリコン基板1からの剥離を有効に防止することができる。
なお、円形状のコンタクトホール9および凹部22は、それぞれ、パッシベーション膜8上にエッチングペースト21を円形状に塗布するとともに、そのエッチングペースト21の外側の周辺領域にエッチングペースト21の一部21aを円形状に飛散させることによって形成することができる。
本実施の形態における上記以外の説明は、実施の形態1と同様であるため、その説明については省略する。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、結晶太陽電池セルおよび結晶太陽電池セルの製造方法に利用することができ、特に、エッチングペーストによってパッシベーション膜の一部を除去して焼成電極が形成される結晶太陽電池セルおよび結晶太陽電池セルの製造方法に好適に利用することができる。
1 n型シリコン基板、2 テクスチャマスク、3 テクスチャ構造、5 n型不純物拡散領域、6 p型不純物拡散領域、7 反射防止膜、8 パッシベーション膜、9,10 コンタクトホール、11 n型用焼成電極、12 p型用焼成電極、21 エッチングペースト、22 凹部。

Claims (5)

  1. 半導体基板と、
    前記半導体基板の表面に設けられた不純物拡散領域と、
    前記半導体基板の表面上に設けられたパッシベーション膜と、
    前記不純物拡散領域上のパッシベーション膜を除去して前記不純物拡散領域を露出させたコンタクトホールと、
    前記コンタクトホールの近傍に前記パッシベーション膜の厚み方向の一部を部分的にエッチングして設けられた凹部と、
    前記不純物拡散領域および前記凹部をそれぞれ覆うようにして設けられた焼成電極とを備え、
    前記凹部の深さは、前記半導体基板の表面に対して垂直方向の前記パッシベーション膜の厚みの一部であって、0.03μm以上0.5μm以下である、結晶太陽電池セル。
  2. 半導体基板の表面に不純物拡散領域を形成する工程と、
    前記半導体基板の前記表面にパッシベーション膜を形成する工程と、
    前記パッシベーション膜上にエッチングペーストを塗布する工程と、
    前記パッシベーション膜上における前記エッチングペーストの周辺領域の少なくとも一部に前記エッチングペーストの一部を離間させる工程と、
    前記エッチングペーストおよび前記離間させた前記エッチングペーストの一部を用いて前記パッシベーション膜をエッチングして、コンタクトホールおよび前記コンタクトホールの近傍に前記パッシベーション膜の厚み方向の一部を部分的にエッチングして設けられた凹部を形成する工程と、
    前記コンタクトホールの形成によって露出した前記不純物拡散領域の表面上および前記凹部を含む前記パッシベーション膜の表面上に導電性ペーストを塗布する工程と、
    前記導電性ペーストを焼成することによって焼成電極を形成する工程とを含み、
    前記凹部の深さは、前記半導体基板の表面に対して垂直方向の前記パッシベーション膜の厚みの一部であって、0.03μm以上0.5μm以下である、結晶太陽電池セルの製造方法。
  3. 前記離間させる工程は、前記エッチングペーストを加熱する工程を含む、請求項に記載の結晶太陽電池セルの製造方法。
  4. 前記エッチングペーストを加熱する工程において、前記エッチングペーストは、前記エッチングペーストが前記パッシベーション膜のエッチングを開始する温度未満の温度に加熱される、請求項に記載の結晶太陽電池セルの製造方法。
  5. 前記離間させる工程において、前記エッチングペーストの一部を、前記エッチングペーストの端部から10μm以上100μm以下の距離だけ離れた位置に離間させる、請求項からのいずれかに記載の結晶太陽電池セルの製造方法。
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