JP5129054B2 - 織機における開口装置 - Google Patents
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Description
特許文献1に開示の開口装置では、奇数列の一対の綜絖枠は、それぞれ補助バーを介してT字型の1本のコネクティングロッドに連結されており、偶数列の一対の綜絖枠は、それぞれ補助バーを介して別のT字型の1本のコネクティングロッドに連結されている。T字型の1本のコネクティングロッドは、トレードルレバーに連結されており、別のT字型の1本のコネクティングロッドは、別のトレードルレバーに連結されている。
前記第1トレードルレバーの前記第1支軸に止着される側とは反対側の端部には前記奇数群の伝達部材が複数連結されると共に、前記第2トレードルレバーの前記第2支軸に止着される側とは反対側の端部には前記偶数群の伝達部材が複数連結され、前記第1支軸の回動中心軸線から前記奇数群の伝達部材と前記第1トレードルレバーとの複数の連結位置に至る距離と、前記第2支軸の回動中心軸線から前記偶数群の伝達部材と前記第2トレードルレバーとの複数の連結位置に至る距離とが、前記奇数群の綜絖枠及び前記偶数群の綜絖枠の間で経糸開口歪量を同一とするように設定されている。なお、本発明において経糸開口歪量とは、閉口状態から最大開口状態に移行したときの経糸経路の変化量を指す。
好適な例では、前記奇数群の綜絖枠は、第1綜絖枠と第3綜絖枠との2つであり、前記偶数群の綜絖枠は、第2綜絖枠と第4綜絖枠との2つであり、前記奇数群の連結位置の一方及び他方は互いに、前記第1トレードルレバーの往復動方向へずらされており、前記偶数群の連結位置の一方及び他方は互いに、前記第2トレードルレバーの往復動方向へずらされている。
好適な例では、前記第1トレードルレバーは、前記第1トレードルレバーの回動中心軸線の方向に離された第1アーム部と第2アーム部とを有し、前記第2トレードルレバーは、前記第2トレードルレバーの回動中心軸線の方向に離された第3アーム部と第4アーム部とを有し、前記奇数群の連結位置は、前記第1アーム部と前記第2アーム部とに交互に設けられており、前記偶数群の連結位置は、前記第3アーム部と前記第4アーム部とに交互に設けられている。
好適な例では、前記第1トレードルレバーには前記伝達部材が前記連結位置を変更可能な連結位置変更手段を介して止着されており、前記第2トレードルレバーには前記伝達部材が前記連結位置を変更可能な連結位置変更手段を介して止着されている。
図1に示すように、本実施形態では、4枚の綜絖枠11A,11B,11C,11Dが用いられている。綜絖枠11A,11B,11C,11Dは、この順に織布Wの織前W1側から織機の後側(図1の左側を織機の後側、右側を前側としている)のテンションローラ10(図5に図示)に向かって等間隔に配列されている。綜絖枠11A,11Cは、奇数群の綜絖枠であり、綜絖枠11B,11Dは、偶数群の綜絖枠である。綜絖枠11Aは、奇数群の綜絖枠のうちの第1綜絖枠であり、綜絖枠11Cは、奇数群の綜絖枠のうちの第3綜絖枠である。綜絖枠11Bは、偶数群の綜絖枠のうちの第2綜絖枠であり、綜絖枠11Dは、偶数群の綜絖枠のうちの第4綜絖枠である。以下においては、綜絖枠11Aを第1綜絖枠11Aと記すこともあり、綜絖枠11Bを第2綜絖枠11Bと記すこともあり、綜絖枠11Cを第3綜絖枠11Cと記すこともあり、綜絖枠11Dを第4綜絖枠11Dと記すこともある。
第1トレードルレバー24においても、軸継ぎ手18A,18Cの配置位置は、第1トレードルレバー23の場合と同じであり、第2トレードルレバー26においても、軸継ぎ手18B,18Dの配置位置は、第2トレードルレバー25の場合と同じである。
(1)図6に示すように、同量開口における枠1の経糸開口歪量ΔL(=4.0cm)と、同量開口における枠3の経糸開口歪量ΔL(=3.6cm)とには差がある。したがって、同量開口によっては経糸開口歪量ΔLを同一とすることはできない。しかし、本実施形態の中間開口によれば、綜絖枠11Aの経糸開口歪量ΔL(=3.5cm)と、中間開口における綜絖枠11Cの経糸開口歪量ΔL(=3.5cm)とは同一となる。同様に、表図には示していないが、同量開口における枠2〔本実施形態における第2綜絖枠11Bに相当〕の経糸開口歪量ΔLと、同量開口における枠4〔本実施形態における第4綜絖枠11Dに相当〕の経糸開口歪量ΔLとには差がある。しかし、中間開口における綜絖枠11Bの経糸開口歪量ΔLと、中間開口における綜絖枠11Dの経糸開口歪量ΔLとは、他の綜絖枠11A,11Cの経糸開口歪量ΔL(=3.5cm)と同じである。すなわち、経糸開口歪量ΔLが同一となる。
次に、図7(a),(b)の第2の実施形態を説明する。第1の実施形態と同じ構成部には同じ符合を用い、その詳細説明は省略する。
第1トレードルレバー23の先端部には第1アーム部231と第2アーム部232とが互いに平行状態に形成されている。第1アーム部231には軸継ぎ手18Aの軸ピン181が連結されており、第2アーム部232には軸継ぎ手18Cの軸ピン181が連結されている。
本実施形態では、第1トレードルレバー及び第2トレードルレバーは、奇数群の綜絖枠11A,11C及び偶数群の綜絖枠11B,11D毎に設けられている。すなわち、奇数群の綜絖枠11A,11Cに対して、第1トレードルレバー23A,24A(図示せず)と、第1トレードルレバー23C,24C(図示せず)とがそれぞれ設けられており、偶数群の綜絖枠11B,11Dに対して、第2トレードルレバー25B,26B(図示せず)と、第2トレードルレバー25D,26D(図示せず)とがそれぞれ設けられている。図9(a)に示すように、綜絖枠11C〔図1参照〕に対応する第1トレードルレバー23Cにはガイド孔37が第1支軸19の回動中心軸線191の方向に貫設されている。ガイド孔37内には第1補助部材としてのスライダ38が第1トレードルレバー23Cの長さ方向へスライド可能に収容されている。第1トレードルレバー23Cの先端壁233にはネジ39が挿通されている。ネジ39は、スライダ38を貫通するようにスライダ38に螺合されている。ネジ39の頭部391は、先端壁233の外面に接しており、ガイド孔37内でネジ39に取り付けられたサークリップ40は、先端壁233の内面に接している。頭部391及びサークリップ40は、ネジ39の移動を阻止する。
○第1の実施形態において、綜絖枠11Aに対応する軸継ぎ手18Aと第1トレードルレバー23,24との連結位置182Aが綜絖枠11Cに対応する軸継ぎ手18Cと第1トレードルレバー23,24との連結位置182Cよりも上に位置するようにしてもよい。同様に、綜絖枠11Bに対応する軸継ぎ手18Bと第2トレードルレバー25,26との連結位置182Bが綜絖枠11Dに対応する軸継ぎ手18Dと第2トレードルレバー25,26との連結位置182Dよりも上に位置するようにしてもよい。
〔1〕前記奇数群の綜絖枠は、第1綜絖枠と第3綜絖枠との2つであり、前記偶数群の綜絖枠は、第2綜絖枠と第4綜絖枠との2つであり、前記奇数群の連結位置の間隔は、前記奇数群の綜絖枠のピッチと同じであり、前記偶数群の連結位置の間隔は、前記偶数群の綜絖枠のピッチと同じであり、前記第1トレードルレバーの回動中心軸線から前記第3綜絖枠の伝達部材と第1トレードルレバーとの連結位置に至る距離、及び前記第2トレードルレバーの回動中心軸線から前記第2綜絖枠の伝達部材と第2トレードルレバーとの連結位置に至る距離は、同じである請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の織機における開口装置。
Claims (6)
- 奇数群の綜絖枠と奇数群の伝達部材とが1対1に連結されていると共に、前記奇数群の綜絖枠が前記奇数群の伝達部材を介して第1トレードルレバーに連結されており、偶数群の綜絖枠と偶数群の伝達部材とが1対1に連結されていると共に、前記偶数群の綜絖枠が前記偶数群の伝達部材を介して第2トレードルレバーに連結されており、前記奇数群の綜絖枠が前記第1トレードルレバーの往復回動によって往復動され、前記偶数群の綜絖枠が前記第2トレードルレバーの往復回動によって往復動される織機における開口装置において、
前記第1トレードルレバー及び前記第2トレードルレバーはそれぞれ前記綜絖枠の長さ方向へ延びる第1支軸及び第2支軸に止着され、
前記第1トレードルレバーの前記第1支軸に止着される側とは反対側の端部には前記奇数群の伝達部材が複数連結されると共に、前記第2トレードルレバーの前記第2支軸に止着される側とは反対側の端部には前記偶数群の伝達部材が複数連結され、
前記第1支軸の回動中心軸線から前記奇数群の伝達部材と前記第1トレードルレバーとの複数の連結位置に至る距離と、前記第2支軸の回動中心軸線から前記偶数群の伝達部材と前記第2トレードルレバーとの複数の連結位置に至る距離とが、前記奇数群の綜絖枠及び前記偶数群の綜絖枠の間で経糸開口歪量を同一とするように設定されている織機における開口装置。 - 前記奇数群の綜絖枠は、第1綜絖枠と第3綜絖枠との2つであり、前記偶数群の綜絖枠は、第2綜絖枠と第4綜絖枠との2つであり、前記奇数群の連結位置の一方及び他方は互いに、前記第1トレードルレバーの往復動方向へずらされており、前記偶数群の連結位置の一方及び他方は互いに、前記第2トレードルレバーの往復動方向へずらされている請求項1に記載の織機における開口装置。
- 前記奇数群の伝達部材は2つであり、前記偶数群の伝達部材は2つであり、前記奇数群の伝達部材の一方は、前記第1トレードルレバーに回動可能に連結されるエルボー形状部を有し、前記奇数群の伝達部材の他方は、前記第1トレードルレバーに回動可能に連結されるストレート形状部を有し、前記偶数群の伝達部材の一方は、前記第2トレードルレバーに回動可能に連結されるエルボー形状部を有し、前記偶数群の伝達部材の他方は、前記第2トレードルレバーに回動可能に連結されるストレート形状部を有し、前記奇数群の一方の伝達部材のエルボー形状部は、前記奇数群の他方の伝達部材のストレート形状部の周りを曲折するように配置されており、前記偶数群の一方の伝達部材のエルボー形状部は、前記偶数群の他方の伝達部材のストレート形状部の周りを曲折するように配置されている請求項2に記載の織機における開口装置。
- 前記奇数群の連結位置は、前記第1トレードルレバーの回動中心軸線の方向に互いにずらされており、前記偶数群の連結位置は、前記第2トレードルレバーの回動中心軸線の方向に互いにずらされている請求項1に記載の織機における開口装置。
- 前記第1トレードルレバーは、前記第1トレードルレバーの回動中心軸線の方向に離された第1アーム部と第2アーム部とを有し、前記第2トレードルレバーは、前記第2トレードルレバーの回動中心軸線の方向に離された第3アーム部と第4アーム部とを有し、前記奇数群の連結位置は、前記第1アーム部と前記第2アーム部とに交互に設けられており、前記偶数群の連結位置は、前記第3アーム部と前記第4アーム部とに交互に設けられている請求項4に記載の織機における開口装置。
- 前記第1トレードルレバーには前記伝達部材が前記連結位置を変更可能な連結位置変更手段を介して止着されており、前記第2トレードルレバーには前記伝達部材が前記連結位置を変更可能な連結位置変更手段を介して止着されている請求項1に記載の織機における開口装置。
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