JP5128342B2 - 低温液化ガス貯留設備 - Google Patents
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Description
また、ドーム屋根に沿って下降する水や、筒状外壁の壁面にかかった雨等の水は、前記覆い板と筒状外壁との境界部分から筒状外壁本体内に浸入する危険性があり、その結果、金属板裏面の腐食を生じさせることが懸念される。
そして、この種の低温液化ガス貯留設備は、建設の最終段階で、内部に収容する低温液化ガスの漏出がないことを確認するための気密試験を行い、その結果に伴って、漏洩部分に手当てを行うから、例えば、屋根に関して言えば、表面塗装は、それらの補修が終わった最終段階で実施される。従って、建設過程(例えば、数年間)においては、金属製のドーム屋根の表面には、錆が発生することがあり、その錆は、降雨と共に流されて、前記筒状外壁の表面に伝って流下する。
その結果、筒状外壁の表面が錆で汚れてしまい、美観性に欠けるといった問題を抱えている。
そして、金属製覆い板と外壁コンクリートの境界部分も、前記埋設金具によって遮られることになり、ドーム屋根に沿って下降する水や、筒状外壁の壁面にかかった雨等の水が、前記境界部分から筒状外壁本体内に浸入し難く、その結果、水浸入による金属板裏面の腐食を防止することが可能となる。
更には、前記埋設金具の外周面に対して前記筒状外壁に対して径方向での外側に突出した庇部が、前記埋設金具の全周にわたって一体的に設けられているから、この庇部によって、前記境界部分への水の浸入を更に防止し易くなる。
また、この庇部を設けてあることで、降雨によって屋根から流下する水を、筒状外壁の表面から離れた方向へ誘導することができ、屋根の錆で筒状外壁の表面を汚してしまうことを防止し易くなり、筒状外壁の美観性の維持を図り易くなる。
即ち、筒状外壁のコンクリート打設時には、嵩張らないように埋設金具のみをコンクリート打設範囲内に位置させておき、型枠を脱型した後、埋設金具に庇部を取り付け一体化することができる。即ち、筒状外壁の型枠工事をより簡素化でき、工期短縮やコストダウンを叶えることが可能となる。
そして、前記覆い板7の外周側端縁部は、前記山形鋼19の水平フランジ19aに対して全周にわたって溶接一体化が図ってある。
また、山形鋼19の鉛直フランジ19bの上端部には、前記円筒状外壁6に対して径方向での外側に突出する状態に庇部19cが、前記山形鋼19の全周にわたって溶接によって一体的に設けられている。
そして、覆い板7と円筒状外壁6コンクリートとの境界部分も、前記山形鋼19によって遮られることになり、ドーム屋根8に沿って下降する水や、円筒状外壁6の壁面にかかった雨等の水が、前記境界部分から円筒状外壁6本体内に浸入し難く、その結果、水浸入による覆い板裏面の腐食を防止することが可能となる。
更には、前記円筒状外壁6に対して径方向での外側に突出した庇部19cが、前記山形鋼19の全周にわたって一体的に設けられているから、この庇部19cによって、前記境界部分への水の浸入を更に防止し易くなる。
また、この庇部19cを設けてあることで、降雨によって屋根から流下する水を、円筒状外壁6の表面から離れた方向へ誘導することができ、屋根の錆で円筒状外壁6の表面を汚してしまうことを防止し易くなり、円筒状外壁の美観性の維持を図り易くなる。
そして、円筒状外壁6のコンクリート打設時には、嵩張らないように山形鋼19のみをコンクリート打設範囲内に位置させておき、型枠を脱型した後、山形鋼19に庇部19cを取り付け一体化することができる。即ち、円筒状外壁6の型枠工事をより簡素化でき、工期短縮やコストダウンを叶えることが可能となる。
以下に他の実施の形態を説明する。
〈2〉 前記筒状外壁は、先の実施形態で説明した円筒状に限るものではなく、例えば、多角形筒状に形成してあってもよく、それらを含めて筒状外壁と総称する。
〈3〉 前記埋設金具19は、先の実施形態で説明した山形鋼に限るものではなく、例えば、図4に示すように、T形鋼であったり、他にC形鋼や、I形鋼やH形鋼等であってもよい。また、庇部19cの形状も、先の実施形態で説明したものに限るものではなく、適宜変更が可能で、要するに、覆い板7から流下する水を、筒状外壁6の径方向外方側へ誘導できる機能を果たすことが出来ればよく、それらを総称して庇部19cという。
また、庇部19cそのものは、埋設金具19と別体に形成されることに限らず、一体に成形されたものや、筒状外壁のコンクリート打設工程の以前に埋設金具19と一体化されているものであってもよい。
7 鋼製覆い板
8 ドーム屋根
19 山形鋼(埋設金具の一例)
19c 庇部
Claims (2)
- 上面が金属製屋根板で形成されたドーム屋根が設けられ、前記ドーム屋根の水下り勾配の下手側に、コンクリート製の筒状外壁が設けられ、その筒状外壁の上端面を環状に覆う金属製覆い板が設けられ、前記ドーム屋根と筒状外壁とで囲まれた内部空間に、低温液化ガスを収容自在に形成してある低温液化ガス貯留設備であって、
前記筒状外壁の上端面と外周面との角部に、外壁全周にわたる埋設金具が、少なくとも一部が筒状外壁の上端面と面一になる状態でかつ少なくとも一部が外周面と面一になる状態に埋設されて、前記筒状外壁と一体に設けられ、前記金属製覆い板の外周側端縁部を、前記埋設金具の上端側部分に対して全周にわたって溶接一体化が図ってあり、更に、前記埋設金具の外周面に対して径方向での外側に突出した庇部が、前記埋設金具の全周にわたって一体的に設けられている低温液化ガス貯留設備。 - 前記庇部は、前記埋設金具とは別体に構成してあり、埋設金具に対して取り付けて一体化を図ってある請求項1に記載の低温液化ガス貯留設備。
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