JP5127168B2 - 油分を全く含まないクリンプキャップ用ガスケット組成物およびそれを用いたクリンプキャップ - Google Patents

油分を全く含まないクリンプキャップ用ガスケット組成物およびそれを用いたクリンプキャップ Download PDF

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本発明は、油分を全く含まないクリンプキャップ用ガスケット組成物およびそれを用いたクリンプキャップに関する。すなわち、本発明は、内容物への溶出が少なく、また食品を汚染することやフレーバーを劣化させることがなく、且つ成形性・密封性・開栓性が良好な油分を全く含まないクリンプキャップ用ガスケット組成物およびそれを用いたクリンプキャップに関する。
従来のクリンプ方式飲食品用ガラス瓶容器キャップすなわち、クリンプキャップのシール用組成物は、主に塩化ビニル系樹脂のプラスチゾルが使用されているが、環境ホルモン等の食品衛生上の、あるいはダイオキシン等の環境汚染上の問題が発生している。
また、特許文献1〜3に記載されているように、ポリエチレンやポリプロピレンなどの樹脂、スチレン系エラストマーおよびオイルの3者を必須成分とするガスケットもあるが、異臭の吸着やフレーバーの点で劣り、香りをその生命線とする内容物(飲食品)等への適用は好ましくない。なお、クリンプキャップは、施栓時に瓶口に嵌合させるため、主としてシェルの一部を塑性変形させるタイプのキャップである。
特開平2−57569号公報 特開平11−106565号公報 特開平11−130910号公報
そこで本発明の目的は、環境ホルモンの問題や環境汚染の問題がなく、食品汚染の問題やフレーバーの劣化という問題がなく、クリンプキャップ用シール材として適した、油分を全く含まないクリンプキャップ用ガスケット組成物およびそれを用いたクリンプキャップを提供する点にある。
本発明の第1は、(イ)190℃で荷重が21.18N(2.16kgf)におけるメルトフローレート(MFR)が1〜50g/10minで、デュロメータD硬さが40〜60であるポリエチレン30〜70重量%
および
(ロ)230℃で荷重が21.18N(2.16kgf)におけるメルトフローレート(MFR)が2〜7g/10minで、デュロメータA硬さが20〜80であるスチレン系エラストマー70〜30重量%
からなるポリマー組成物を含有することを特徴とする油分を全く含まないクリンプキャップ用ガスケット組成物に関する。
本発明の第2は、クリンプキャップ用ガスケット組成物の、190℃で荷重が21.18N(2.16kgf)におけるメルトフローレート(MFR)が1〜30g/10minである請求項1記載の油分を全く含まないクリンプキャップ用ガスケット組成物に関する。
本発明の第3は、クリンプキャップ用ガスケット組成物の、デュロメータA硬さが30〜80である請求項1または2記載の油分を全く含まないクリンプキャップ用ガスケット組成物に関する。
本発明の第4は、請求項1〜3いずれか記載の油分を全く含まないクリンプキャップ用ガスケット組成物を用いたことを特徴とするクリンプキャップに関する。
本発明で用いられるポリエチレンは、190℃で荷重が21.18N(2.16kgf)におけるメルトフローレート(MFR)が1〜50g/10min、好ましくは2〜30g/10minであり、デュロメータD硬さが40〜60、好ましくは43〜57のものであることが重要である。MFRが1g/10minを下回るとガスケット組成物の流動性が低下して、溶融させたガスケット組成物をキャップ内でガスケットに成形する場合、インジェクション成形に適さないという不都合が生ずる。また、MFRが50g/10minを上回るとポリエチレンとスチレン系エラストマーを加熱溶融混合分散するときポリエチレンの溶融粘度が低くなりすぎ分散不良になり、好ましくない。請求項2においてはクリンプキャップ用ガスケット組成物のMFRが1〜50g/10minであることが必要である。そのためには、スチレン系エラストマーのMFRは1g/10min以下であるから、MFRが1〜50g/10minのポリエチレンを併用する必要が生じる。
本発明に用いるポリエチレンは、前記物性を満足するものであれば、とくに制限はないが、低密度ポリエチレン(低圧法、高圧法)、直鎖状低密度ポリエチレン(チグラー触媒法、メタロセン触媒法)、高密度ポリエチレン、超高密度ポリエチレンなどを用いることができる。
ポリエチレン中のスチレン系エラストマーの分散性向上、弾性の付与、流動性の向上のため通常、流動パラフィン、シリコーンオイル、可塑剤等の油分が用いられているが、本発明では、流動パラフィン、シリコーンオイル、可塑剤等の油分を全く含まないことが重要である。流動パラフィン、シリコーンオイル、可塑剤等の油分を含むと、クリンプキャップが内容物と長期間接触することにより、これら油分が内容物中へ移行し、耐フレーバー性が悪くなり、内容物である飲食品の価値を著しく損ねてしまう。
本発明に用いるスチレン系エラストマーは、前記物性を満足するものであれば、とくに制限はないが、例えば、ポリスチレン相を両末端にもつブロック共重合物で、その中間相がポリブタジエンであるスチレン/ブタジエン/スチレンブロック共重合体(SBS)、その中間相がポリイソプレンであるスチレン/イソプレン/スチレンブロック共重合体(SIS)およびSBSやSISを水素添加により二重結合をなくしたSEBSやSEPSなどがある。
本発明で用いられるスチレン系エラストマーは、230℃で荷重が21.18N(2.16kgf)におけるメルトフローレート(MFR)が1g/10min以上で、デュロメータA硬さが20〜80、好ましくは30〜70であることが重要である。MFRが1g/10minを下回るとガスケット組成物の流動性が悪くなり成形性に劣る。デュロメータA硬さが20を下回るとガスケット組成物の弾性が乏しくなり落下密封性(内容物を充填し、キャップによって密封した容器を所定の高さから落下させて容器口部とキャップとの間の密封性を確認する試験)が低下し、デュロメータA硬さが80を上回るとガスケット組成物の硬度が大きくなりすぎ、落下密封性が低下するので好ましくない。なおスチレン系エラストマーのスチレン含量を多くしすぎると、前記MFRが高なりすぎて、弾性が乏しくなり、密封性が低下するなどで問題があるので、通常全モノマーに対して50wt%以下、好ましくは30wt%以下とする。
従来、スチレン系エラストマーをポリエチレンとブレンドするに当っては、スチレン系エラストマーに、パラフィン系プロセスオイル(流動パラフィン)、ナフテン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイル、イソブテン、ポリブテンなどのオイルを添加して軟化させることにより、ポリエチレン中への分散性を良好にする手段が採用されていたが、前述の理由により、オイルを使用するのは好ましくないので、本発明者らは、スチレン系エラストマーのメルトフローレートが1g/10min以上を選択使用したところ、オイルを用いなくてもポリエチレン中に良好に分散できることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
本発明では前記ポリエチレン30〜70重量%(ポリマー成分を100重量%として)、好ましくは35〜65重量%、および前記スチレン系エラストマー70〜30重量%、好ましくは65〜35重量%からなるクリンプキャップ用ガスケット組成物であることが重要である。ポリエチレンが30重量%を下回りスチレン系エラストマーが70重量%を上回ると、ガスケット組成物の流動性が低下してキャップのインジェクション成形に適さない。また、ポリエチレンが70重量%を上回りスチレン系エラストマーが30重量%を下回るとガスケット組成物の弾性が乏しくなり落下密封性が低下する。
本発明の油分を全く含まないクリンプキャップ用ガスケット組成物は、190℃で荷重が21.18N(2.16kgf)におけるメルトフローレート(MFR)が1〜50g/10min、好ましくは2〜30g/10minであることが重要である。前記ガスケット組成物のMFRが1g/10min以下の場合、ガスケット組成物の流動性が低下してインジェクション成形時にショートショットなどの成形不良を生じる。また前記ガスケット組成物のMFRが50g/10minを上回ると、前記ガスケット組成物の流動性が大きくなりすぎてバリが発生するなどの成形不良を生じるので好ましくない。
また本発明請求項3の油分を全く含まないクリンプキャップ用ガスケット組成物は、(イ)のポリエチレンと(ロ)のスチレン系エラストマーを含有する組成物の硬度がデュロメータA硬さで30〜80、好ましくは30〜70のものである。
前記組成物の硬度がデュロメータA硬さで30を下回るとガスケット組成物が装着されたキャップを瓶にかしめて殺菌するとき、ガスケット組成物が軟化して密封性が低下する。また硬度がデュロメータA硬さで80を上回るとガスケット組成物の柔軟性が乏しくなり、落下密封性が低下するので好ましくない。
本発明のガスケット組成物は、前記のポリエチレンとスチレン系エラストマーからなるポリマー組成物に、その他の添化剤、たとえば充填剤、着色剤、滑剤、酸化防止剤などを配合する(ポリマー組成物の特性を失わない範囲で)ことができる。
前記充填剤としては、とくに制限はないが、例えば、木粉、コルク粉末、シリカ、マイカ、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、クレー、硫酸バリウム等を挙げることができる。
前記着色剤としては、とくに制限はないが、例えば、カーボンブラック、酸化チタン、酸化鉄、ベンガラ等を挙げることができる。
前記滑剤としては、とくに制限はないが、例えば、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸、グリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、高級アルコール脂肪酸エステル、ステアリン酸、ステアリン酸エステル、ステアリン酸の金属塩等がある。なかでも高級脂肪酸アミドが望ましい。好適な高級脂肪酸アミドとしては、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、ステアリン酸アミド、パルミチン酸アミド、ラウリル酸アミド、ミチレンビスステアリルアミド、エチレンビスラウリルアミド、ステアリルオレイルアミド、リノール酸アミド、リノレン酸アミド等がある。
前記酸化防止剤としては、とくに制限はないが、例えば、高分子フェノール系、フォスフェイト系、ベンゾフェノン系等を挙げることができる。
ガスケット組成物の製造方法
本発明のガスケット組成物を得るには、前記のポリエチレン、スチレン系エラストマーを前記の割合で公知の方法、例えば、ヘンシェルミキサー、Vブレンダー等で混合後、一軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー等で溶融混練し、造粒、粉砕等をする方法を用いる。
ガスケット組成物のキャップへの装着方法
ガスケット組成物のキャップ成形品を得るには、前記樹脂組成物を射出成形機でキャップ内面に射出させ、硬化させ、成形する方法を用いる。
本発明により、内容物への溶出が少なく、また食品を汚染することやフレーバーを劣化させることがなく、かつ成形性、密封性、開栓性が良好なクリンプ方式飲食品瓶詰用キャップのためのガスケット組成物およびそれを用いたクリンプキャップを得ることができた。
以下に、実施例と比較例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれにより何ら限定されるものではない。
各種評価方法
(1)ライナー材樹脂のMFR(JIS K7210)を測定する。190℃、2.16kgf
(2)ライナー材樹脂のデュロメータA硬さおよびD硬さ(JIS K7215)は25℃で測定する。
(3)耐内容物汚染性
ライナー材樹脂を56φアルミスムーズキャップにモールドし、200mlガラス瓶に内容物を200ml充填し、55℃で3ヶ月保存し、内容物にライナー材成分が浮遊又は溶解していないかを確認し、異常がないものを良品とする。
なお、前記アルミスムーズキャップ〔テアオフキャップ(Tear−off cap)とも呼ばれる〕は、クリンプキャップの1具体例であり、このキャップは薄いアルミ板から図1に示すような成形されており、キャップすそ部を締め付けるクリンパによりキャッピングされている。このキャップはスコアを刻設したアルミニウムシェルをスコアに沿って切り裂き、開栓するもので、タンパーエビデント性(いたずら防止)を有している。典型的なテアオフキャップはキャップ裾部にタブが形成されており、これに接続してキャップ側面の約半周に渡りスコアが設けられている。キャップの一部に取り付けられたタブを引き起こして、スコア(score、切り込み)の一端を切ったあと、そのままタブを引き上げることにより、スコアに沿って容易に開口できる。
キャップの開口性能には、スコアの深さが最も大きく関係し、スコアを深く加工する方が引き裂きに要する力が低減されて開口容易になるが、缶詰製造時や流通過程での不慮のスコア破断を防ぐために、板厚の約30〜60%の深さでスコア加工される。
(4)耐フレーバー特性
ライナー材樹脂を230℃で厚さ1mmに圧縮成形し、急冷する。そのシートを室温で1週間保管し、シート表面にブリードがあるかどうか評価する。ブリードがある場合フレーバー特性は不良である。
(5)ライナー材樹脂の分散性
ライナー材樹脂を230℃で厚さ1mmに圧縮成形し、急冷する。そのとき成形シートにクラックが入るかどうか調べる。シートの中心部にクラックが入る場合は分散性不良。
(6)開蓋性
レトルト殺菌された試験缶の開蓋力を測定する。
適正開蓋力 0.1〜0.3Nm
(7)落下密封性
レトルト殺菌された試験缶のキャップ面を下にして15度の傾斜角をつけた鉄板に高さ30cmおよび50cmから落下させ、真空度の低下を調べる。真空度が44kPa以下の試験缶を密封性不良缶とした。
(8)インジェクション特性
ライナー材をインジェクションモールドした時、成功率99.99%以上の場合を良品とし、99.99%未満の場合を不良品とした。
使用原料:
ポリエチレンA:190℃、2.16kgfのMFRが10g/10min、デュロメータD硬さが50
ポリエチレンB:190℃、2.16kgfのMFRが0.5g/10min、デュロメータD硬さが48
ポリエチレンC:190℃、2.16kgfのMFRが75g/10min、デュロメータD硬さが56
ポリエチレンD:190℃、2.16kgfのMFRが2g/10min、デュロメータD硬さが43
ポリエチレンE:190℃、2.16kgfのMFRが46g/10min、デュロメータD硬さが53
ポリエチレンF:190℃、2.16kgfのMFRが4g/10min、デュロメータD硬さが35
ポリエチレンG:190℃、2.16kgfのMFRが20g/10min、デュロメータD硬さが63
スチレン系エラストマーA、B、C、D、Eの組成、物性は下記表に示す。
Figure 0005127168
実施例1
ポリエチレンAを50重量%、スチレン系エラストマーAを50重量%使用
ポリエチレンAはMFRが10g/10min、デュロメータD硬さが50で、スチレン系エラストマーAはMFRが7、デュロメータA硬さが36であるため、組成物のMFRが5.3g/10min、デュロメータA硬さが65となり、内容物への溶出が少なく、また食品を汚染することやフレーバーを劣化させることがなく、且つ成形性・密封性・開栓性が良好なクリンプ方式飲食品瓶詰用キャップのガスケット組成物が得られた。
実施例および比較例の組成一覧表および各物性の評価は表2に示す。表2中、ポリエチレンとスチレン系エラストマーよりなるポリマー成分については、それぞれの割合を重量%で示し、酸化チタンはポリマー成分100重量部に対する重量部で示した。
実施例2
ポリエチレンAを70重量%、スチレン系エラストマーAを30重量%使用
ポリエチレンAはMFRが10g/10min、デュロメータD硬さが50で、スチレン系エラストマーAはMFRが7g/10min、デュロメータA硬さが36であるため、組成物のMFRが8.4g/10min、デュロメータA硬さが76となり、内容物への溶出が少なく、また食品を汚染することやフレーバーを劣化させることがなく、且つ成形性・密封性・開栓性が良好なクリンプ方式飲食品瓶詰用キャップのガスケット組成物が得られた。
実施例3
ポリエチレンAを40重量%、スチレン系エラストマーAを60重量%使用
ポリエチレンAはMFRが10g/10min、デュロメータD硬さが50で、スチレン系エラストマーAはMFRが7g/10min、デュロメータA硬さが36であるため、組成物のMFRが3.8g/10min、デュロメータA硬さが57となり、内容物への溶出が少なく、また食品を汚染することやフレーバーを劣化させることがなく、且つ成形性・密封性・開栓性が良好なクリンプ方式飲食品瓶詰用キャップのガスケット組成物が得られた。
実施例4
ポリエチレンAを30重量%、スチレン系エラストマーAを70重量%使用
ポリエチレンAはMFRが10g/10min、デュロメータD硬さが50で、スチレン系エラストマーAはMFRが7g/10min、デュロメータA硬さが36であるため、組成物のMFRが1.7g/10min、デュロメータA硬さが46となり、内容物への溶出が少なく、また食品を汚染することやフレーバーを劣化させることがなく、且つ成形性・密封性・開栓性が良好なクリンプ方式飲食品瓶詰用キャップのガスケット組成物が得られた。
実施例5
ポリエチレンAを50重量%、スチレン系エラストマーEを50重量%使用:ポリエチレンAはMFRが10g/10min、デュロメータD硬さが50で、スチレン系エラストマーEはMFRが2g/10min、デュロメータA硬さが70であるため、組成物のMFRが2.3g/10min、デュロメータA硬さが78となり、内容物への溶出が少なく、また食品を汚染することやフレーバーを劣化させることがなく、且つ成形性・密封性・開栓性が良好なクリンプ方式飲食品瓶詰用キャップのガスケット組成物が得られた。
実施例6
ポリエチレンDを50重量%、スチレン系エラストマーAを50重量%使用:ポリエチレンDはMFRが2g/10min、デュロメータD硬さが43で、スチレン系エラストマーAはMFRが7g/10min、デュロメータA硬さが36であるため、組成物のMFRが1.2g/10min、デュロメータA硬さが53となり、内容物への溶出が少なく、また食品を汚染することやフレーバーを劣化させることがなく、且つ成形性・密封性・開栓性が良好なクリンプ方式飲食品瓶詰用キャップのガスケット組成物が得られた。
実施例7
ポリエチレンEを50重量%、スチレン系エラストマーAを50重量%使用:ポリエチレンEはMFRが46g/10min、デュロメータD硬さが53で、スチレン系エラストマーAはMFRが7g/10min、デュロメータA硬さが36であるため、組成物のMFRが29、デュロメータA硬さが68となり、内容物への溶出が少なく、また食品を汚染することやフレーバーを劣化させることがなく、且つ成形性・密封性・開栓性が良好なクリンプ方式飲食品瓶詰用キャップのガスケット組成物が得られた。
比較例1
ポリエチレンBを使用:ポリエチレンBはMFRが0.5g/10minと小さいため、ライナー材樹脂のMFRも小さくなり、流動性が悪くインジェクション適性に欠ける。
比較例2
ポリエチレンCを使用:ポリエチレンCはMFRが75g/10minと大きいため、エラストマーを溶融分散するときポリエチレンの粘度が低くなり分散不良になり、その結果密封性が低下する。
比較例3
ポリエチレンFを使用:ポリエチレンFはデュロメータD硬さが35と小さいため、ライナー材樹脂の弾性が乏しくなり密封性が低下する。
比較例4
ポリエチレンGを使用:ポリエチレンGはデュロメータD硬さが63と大きいため、ライナー材樹脂の弾性が乏しくなり密封性が低下する。
比較例5
スチレン系エラストマーBを使用:スチレン系エラストマーBはMFRが0g/10minであり、ライナー材樹脂のMFRも小さくなり、流動性が悪くインジェクション適性に欠ける。
比較例6
スチレン系エラストマーCを使用:スチレン系エラストマーCはデュロメータA硬さが16と小さい為、ライナー材樹脂の弾性が乏しくなり密封性が低下する。
比較例7
スチレン系エラストマーDを使用:スチレン系エラストマーDはデュロメータA硬さが95と硬いため、ライナー材樹脂の弾性が乏しくなり密封性が低下する。
比較例8
ポリエチレン/スチレン系エラストマー=15/85:ポリエチレンが少なく、スチレン系エラストマーが多い為、ライナー材樹脂の流動性が乏しくなりインジェクション適性に欠ける。
比較例9
ポリエチレン/スチレン系エラストマー=80/20:ポリエチレンが多くスチレン系エラストマーが少ない為、弾性が乏しくなり密封性が低下する。
比較例10
流動パラフィンを30重量%添加:耐内容物汚染性、耐フレーバー特性が低下する。
Figure 0005127168
アルミスムーズキャップ、すなわちテアオフキャップの概要を示す斜傾図である。

Claims (4)

  1. (イ)190℃で荷重が21.18N(2.16kgf)におけるメルトフローレート(MFR)が1〜50g/10minで、デュロメータD硬さが40〜60であるポリエチレン30〜70重量%および
    (ロ)230℃で荷重が21.18N(2.16kgf)におけるメルトフローレート(MFR)が2〜7g/10minで、デュロメータA硬さが20〜80であるスチレン系エラストマー70〜30重量%
    からなるポリマー組成物を含有することを特徴とする油分を全く含まないクリンプキャップ用ガスケット組成物。
  2. クリンプキャップ用ガスケット組成物の、190℃で荷重が21.18N(2.16kgf)におけるメルトフローレート(MFR)が1〜30g/10minである請求項1記載の油分を全く含まないクリンプキャップ用ガスケット組成物。
  3. クリンプキャップ用ガスケット組成物の、デュロメータA硬さが30〜80である請求項1または2記載の油分を全く含まないクリンプキャップ用ガスケット組成物。
  4. 請求項1〜3いずれか記載の油分を全く含まないクリンプキャップ用ガスケット組成物を用いたことを特徴とするクリンプキャップ。
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