JP5125863B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体材料からなる被加工物をエッチングにより加工する技術に関し、特に、インジウムおよびリンを必須の構成元素とする化合物半導体からなる被加工物をドライエッチングにより加工する技術に関する。
近年、光能動素子(たとえば、半導体レーザや光増幅器)や光受動素子(たとえば、合分波器や光導波路)といった光デバイスの高機能化および高性能化が要求されている。この種の光デバイスとして、III-V族化合物半導体などの化合物半導体からなる光集積デバイスが注目されている。光集積デバイスの製造工程では、化合物半導体をエッチングにより高精度に加工する技術が求められる。エッチングにより化合物半導体を加工して溝を形成する場合、その溝の幅、深さおよび形状を精密に制御することが重要である。このため、ウェットエッチングよりも、形成された溝の側壁の垂直性、当該溝の再現性およびエッチング均一性を良好に実現できるドライエッチングが使用される傾向にある。
一般に、ドライエッチングは、所望のエッチング形状を得るために、被加工物の特性に応じたエッチング条件(導入ガス種の種類、導入ガス種の配分、チャンバ内の圧力、基板温度)を適用することが必要である。近年、化合物半導体をドライエッチングにより加工する方法として、プラズマ源を用いたドライエッチングが広く使用されている。プラズマ源としては、たとえば、容量結合型プラズマ(CCP:Capacitively Coupled Plasma)源、誘導結合型プラズマ(ICP:Inductively Coupled Plasma)源、マイクロ波励起表面波プラズマ(SWP:Surface Wave Plasma)源、および電子サイクロトン共鳴プラズマ(ECP:Electron Cyclotron resonance Plasma)源が挙げられる。
前述のプラズマ源の中でも、誘導結合型プラズマ源やマイクロ波励起表面波プラズマ源、電子サイクロトン共鳴プラズマ源を使用すると、放電電力によるプラズマ密度と、バイアス電力によるイオンの入射エネルギーとをそれぞれ独立に制御できるため、高精度な微細加工が可能となる。特に、誘導結合型プラズマを使用した化合物半導体のドライエッチングは、エッチングの高速化と低ダメージとを両立できる手段として広く使用されている。
プラズマ源を用いたドライエッチング(プラズマ・エッチング)は、たとえば、特許文献1(特開2006−005317号公報)、特許文献2(特開2005−150404号公報)、特許文献3(特開2004−088062号公報)、特許文献4(特開2004−063658号公報)および非特許文献1(松谷晃宏, 大槻秀夫, 小山二三夫, "HI/Cl2 ICPによるInPの低温ドライエッチング," 第64回応用物理学会学術講演会, 福岡, 30p-C-10, 2003年8月)に開示されている。
特許文献1〜4や非特許文献1には、III−V族化合物半導体などの被加工物をエッチングするために、前述のプラズマ源を使用し、ヨウ化水素ガスなどのハロゲン化合物ガスを含む混合ガスをエッチングガスとして使用するドライエッチング技術が開示されている。たとえば、非特許文献1には、ICP源を用い、ヨウ化水素ガスと塩素ガスの混合ガスをエッチングガスとして使用するドライエッチング技術が開示されている。ヨウ化水素(HI)ガスとインジウムとの反応生成物は、以前より広く使用されてきた塩素系ガスとインジウムとの反応生成物と比較して高い揮発性を有する。このため、低温での高速エッチングが可能である。低温でエッチングできることは、耐熱性に劣るレジストをエッチングマスクとして用いる場合には利点となる(たとえば、特許文献1)。
特開2006−005317号公報(段落「0016」) 特開2005−150404号公報 特開2004−088062号公報 特開2004−063658号公報 松谷晃宏, 大槻秀夫, 小山二三夫, "HI/Cl2 ICPによるInPの低温ドライエッチング," 第64回応用物理学会学術講演会, 福岡, 30p-C-10, 2003年8月.(Akihiro Matsutani, Hideo Ohtsuki, and Fumio Koyama, "Low temperature dry etching of InP by inductively coupled plasma using HI/Cl2," The 64th Autumn Meeting of Japan Society of Applied Physics and Related Societies, Fukuoka, 30p-C-10, Aug. 2003.)
光集積デバイスの半導体材料としてIII−V族化合物半導体が広く使用されている。一般に、光集積デバイスを製造する際には、被加工物である化合物半導体を高速にエッチングできると、限られた膜厚のエッチングマスクに対する被加工物の選択比の向上が可能となり、高アスペクト比の微細構造を容易に実現することができる。
特許文献1や特許文献3には、レジストをエッチングマスクとして用いたドライエッチング方法が提案されている。特許文献1や特許文献3のドライエッチング方法では、プロセスの簡易化が可能であるが、被加工物に形成された微細構造(たとえば、溝)の加工面の垂直性や平滑性を確保しつつ、高い選択比を得ることが難しい。
そこで、本発明者らは、レジストマスクの代わりに、酸化ケイ素(SiO)などの誘電体からなるハードマスクの使用を試みた。しかしながら、ハードマスクを用いたドライエッチングに従来のプロセス条件を適用したときに、以下に説明する問題に直面した。
モノリシック光集積デバイスの場合、複数種の光機能素子が同一基板上に形成され、光機能素子の形成領域ごとに構造が異なるのが一般的である。それ故、エッチング工程と結晶成長工程とが何度も実行されると、形成領域間のエッチング速度差に起因して被加工物の表面が平坦にならず、当該表面にミクロンオーダーの凹凸が形成される場合がある。当該凹凸を有する被加工物上に薄膜のハードマスクのパターンを形成しエッチングを実行すると、ハードマスクに対する被加工物の選択比が低ければ、ハードマスクの一部分が突き抜けてしまい、光機能素子が劣化するという問題が生じ得る。この問題を回避するためには、ハードマスクを厚膜にすればよい。しかしながら、ハードマスクの厚みが大きければ、ハードマスクのパターン形成のためにフォトリソグラフィ工程で使用されるレジスト膜の厚みを大きくしなければならず、ハードマスク材料を高精度にパターニングすることが難しくなるという別の問題が生じてしまう。
また、アスペクト比が増大するとエッチング速度が低下または停止する現象(マイクロローディング効果)が生ずるという問題がある。たとえば、微細な溝や孔を被加工物に形成する場合、溝や孔の底面に反応生成物が堆積し、溝や孔の底面に到達し得る活性種の量が減少することでマイクロローディング効果が発生すると考えられる。これにより、選択比が低下し、十分に高いアスペクト比を持つ微細構造を形成することが難しくなる。
上記に鑑みて本発明の目的は、化合物半導体をエッチングにより加工して高アスペクト比の微細構造を高精度に形成し得る半導体装置の製造方法およびプラズマエッチング装置を提供することである。本発明の他の目的は、この製造方法によって製造された半導体装置を提供することである。
本発明によれば、インジウムおよびリンを必須の構成元素とする化合物半導体からなる被加工物上に所定パターンのエッチングマスクを形成する工程と、前記エッチングマスクの形成後、プラズマエッチング装置のチャンバ内に配置された前記被加工物の上に、ヨウ化水素ガスおよび塩素ガスの2成分からなる混合ガスを導入するとともに前記混合ガスをプラズマ化する工程と、当該プラズマ化された混合ガスを前記被加工物に入射させて前記被加工物を選択的にエッチングする工程と、を含む半導体装置の製造方法が提供される。この製造方法では、前記ヨウ化水素ガスおよび塩素ガスの2成分の総流量に対する前記ヨウ化水素ガスの流量の配合比が70%以上である。
本発明によれば、前記製造方法によって製造された半導体装置が提供される。
本発明によれば、所定パターンのエッチングマスクが形成された化合物半導体からなる被加工物を加工するプラズマエッチング装置が提供される。このプラズマエッチング装置は、チャンバ内に配置され、かつ前記被加工物を支持するホルダと、前記被加工物の上に、ヨウ化水素ガスおよび塩素ガスの2成分からなる混合ガスを導入するガス供給源と、高周波電力の供給に応じて、当該導入された混合ガスをプラズマ化するための誘導電場を生起させる高周波磁場を前記チャンバ内に印加する高周波アンテナと、前記高周波アンテナに前記高周波電力を供給する高周波発振器と、当該プラズマ化された混合ガスを前記被加工物に入射させる電場を形成するバイアス電圧印加手段と、を備えており、前記ガス供給源は、前記ヨウ化水素ガスおよび塩素ガスの2成分の総流量に対する前記ヨウ化水素ガスの流量の配合比を70%以上の範囲内に調整する。
上記の通り、本発明による製造方法およびプラズマエッチング装置は、ヨウ化水素ガスおよび塩素ガスの2成分からなる混合ガスをプラズマ化し、この混合ガスのプラズマを、インジウムおよびリンを必須の構成元素とする化合物半導体からなる被加工物に入射させて被加工物を選択的にエッチングする。これにより、高選択比とマイクロローディング効果の抑制とが実現可能となり、高アスペクト比の微細構造を形成することができる。
以下、本発明に係る種々の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1(A)〜(D)は、本発明に係る一実施形態である半導体装置の製造方法を説明するための工程図である。この製造方法では、図1(A)に示されるように、化合物半導体からなる被加工物10の上にマスク層11が形成され、このマスク層11上にレジスト膜12が塗布される。次に、リソグラフィ工程によりレジスト膜12をパターニングして、図1(B)に示すレジストパターン12pが形成される。このレジストパターン12pをマスクとしてマスク層11をエッチングすることで、図1(C)に示されるマスクパターン(エッチングマスク)11pが形成される。このマスクパターン11pの形成後、被加工物10は、プラズマエッチング装置のチャンバ内に配置される。
ここで、マスクパターン11pには、酸化ケイ素(SiO)や窒化ケイ素(Si)などのケイ素含有化合物の無機誘電体からなるハードマスクを使用すればよい。このハードマスクの使用により、選択比(=被加工物10のエッチング速度/マスクパターン11pのエッチング速度)の向上が可能となる。
被加工物10は、インジウム(In)およびリン(P)を必須の構成元素とする化合物半導体で構成すればよい。被加工物10を構成する化合物半導体層としては、たとえば、InP層、InGaAs層、InGaAsP層、InAlAs層、InGaAlAs層、InGaAsSb層、またはInGaAlAsSb層、が挙げられる。
被加工物10がチャンバ内に配置された後、プラズマエッチング装置は、ヨウ化水素ガスおよび塩素ガスの2成分からなる混合ガスを導入しつつ、真空ポンプ(図示せず)を用いてチャンバ内を排気する。ここで、ヨウ化水素ガスおよび塩素ガスはそれぞれのガス供給源(図示せず)から同時にチャンバ内に供給されてもよいし、あるいは、ヨウ化水素ガスおよび塩素ガスのうちの一方のガス成分の供給を開始してから一定時間経過後、他方のガス成分の供給が開始されてもよい。
チャンバ内に導入された混合ガスは、誘導結合型プラズマ源、マイクロ波励起表面波プラズマ源あるいは電子サイクロトン共鳴プラズマ源などのプラズマ源を用いてプラズマ化される。このプラズマ源は、プラズマを発生させる高周波電力と、活性種の入射エネルギーを定めるためのRFバイアス電力とを独立に制御し得る構成を有するものである。たとえば誘導結合型プラズマ源を使用する場合、プラズマエッチング装置(図示せず)は、コイル状の高周波アンテナ、高周波発振器、バイアス電圧印加手段および磁場印加手段(たとえば、永久磁石や電磁石)を有することが好ましい。高周波発振器が高周波アンテナに高周波電力を供給すると、高周波アンテナは、この高周波電力の供給に応じて高周波磁場をチャンバ内に印加し、これにより誘導電場を生起させて混合ガスをプラズマ化する。バイアス電圧印加手段は、整合器(マッチング回路)を介して被加工物10にRFバイアス電力を供給することにより活性種を被加工物10に入射させる構成を有する。磁場印加手段は、チャンバ内に外部磁場(静磁場)を印加してプラズマ密度分布を制御する機能を有する。
混合ガスのプラズマ化により生じた活性種は被加工物10に入射し、これにより、図1(D)に示すように被加工物10eが選択的にエッチングされる(エッチング工程)。このエッチング工程では、ヨウ化水素ガスの流量(=R(HI))と塩素ガスの流量(=R(Cl2))との総流量に対するヨウ化水素ガスの流量の配合比R1(=R(HI)/[R(HI)+R(Cl2)])は、70%以上の範囲に調整される。これにより、高い選択比とマイクロローディング効果の抑制との両立が可能になる。なお、配合比R1の上限を90%にすることが、高密度プラズマを安定的に生成させる点で望ましい。
被加工物10の温度範囲は、150℃以上430℃以下とすることができる。被加工物10の温度範囲を、好ましくは150℃以上430℃以下、特に好ましくは160℃以上220℃以下とすることで、活性種が被加工物10と反応することにより生成された反応生成物の離脱が促進されて加工面の平滑性を向上させることができる。
エッチング工程でのチャンバ内の圧力(エッチング圧力)は、高密度プラズマを安定的に生成させ、かつ、物理的エッチングと化学的エッチングとをバランス良く進行させるため、約0.1Pa以上2Pa以下の範囲内、特に0.5Pa以上0.7Pa以下の範囲内に調整されるのが好ましい。
以下、本実施形態の好適なプロセス条件について説明する。
先ず、被加工物10を用意する。被加工物10は、InP層、InGaAs層、InGaAsP層、InAlAs層、InGaAlAs層、InGaAsSb層、またはInGaAlAsSb層よりなる群から選択された少なくとも1つの化合物半導体層を含む。被加工物10は、単一の化合物半導体基板でもよいし、あるいは、単結晶基板上にエピタキシャル成長された単層または複数層の成長層構造を有する基板でもよい。あるいは、単一の単結晶基板上に異なる組成を持つ複数の成長層構造が並列に形成されたものを被加工物10としてもよい。異なる組成を持つ複数の成長層構造は、複数の光機能素子(たとえば、光能動素子や受光素子、光導波路)が単一の単結晶基板上にモノリシックに集積された光集積デバイスを製造するために使用される。
次に、被加工物10上に、スパッタ法やCVD(化学気相堆積:Chemical Vapor Deposition)法により酸化ケイ素や窒化ケイ素などの無機誘電体材料を堆積して図1(A)のマスク層11を形成する。更に、マスク層11上にフォトレジストを塗布して図1(A)のレジスト膜12を形成し、このレジスト膜12を露光し現像することにより図1(B)のレジストパターン12pを形成する。このレジストパターン12pを用い、CFなどのガスを用いたドライエッチングをマスク層11に施すことにより、図1(C)のマスクパターン11pが形成される。その後、レジストパターン12pは除去される。ここで、マスクパターン11pを高精度に形成するために、マスク層11の厚みは、選択比を考慮してできる限り薄くなるように、50nm以上1μm以下の範囲内に制御されることが好ましい。
次に、マスクパターン11pが形成された被加工物10を、ICP源を含むエッチング装置を用いて加工する。図2は、ICP源を含むプラズマエッチング装置20の概略構成を示す図である。このプラズマエッチング装置20は、真空チャンバ21、石英板22、高周波ループアンテナ23、マッチング回路24、高周波電源25、ループ状永久磁石26、平面状電極27、基板ホルダ30、バイアス用マッチング回路31、バイアス用高周波電源32、ガス供給源40および制御部41を有している。本発明に係る高周波発振器は、高周波電源25とマッチング回路24とで構成され得る。
真空チャンバ21の内部には、被加工物10を支持する基板ホルダ30が配置されている。基板ホルダ30は、バイアス用マッチング回路31を介してバイアス用高周波電源32に接続されており、バイアス用高周波電源32は、基板ホルダ30を介して高周波バイアスを被加工物10に印加することができる。
また、真空チャンバ21は上部開口部を有している。石英板(誘電体部材)22は、真空チャンバ21の反応室を密閉しかつ窓を構成するように真空チャンバ21の上部開口部に取付けられている。この石英板22は、真空チャンバ21のプラズマ生成領域を区画するものである。
プラズマ生成領域の外側では、石英板22の上方に二巻回のループをなす高周波ループアンテナ23が配置されている。この高周波ループアンテナ23は、マッチング回路24を介して高周波電源25に接続されている。また、この高周波ループアンテナ23と同軸状にループ状永久磁石26が配置されている。このループ状永久磁石26は、高周波ループアンテナ23に流れる電流と略直交する方向の静磁場を発生し、かつ石英板22の表面と平行となるように配置されている。高周波電源25は、マッチング回路24を介して、高周波ループアンテナ23に高周波電力を供給する。高周波ループアンテナ23は、当該高周波電力の供給に応じて、真空チャンバ21内に導入された混合ガスをプラズマ化するための誘導電場を生起させる高周波磁場を真空チャンバ21内に印加する。
平面状電極27は、石英板22と高周波ループアンテナ23との間であって石英板22の近傍に、当該石英板22の表面と平行となるように配置されている。この平面状電極27は、たとえば、線状金属材料で構成すればよい。また、平面状電極27は、石英板22で構成される窓の形状に合わせた形状を有し、石英板22の内表面上に一様な電界を形成する機能を有する。更に、平面状電極27は、可変コンデンサ28およびマッチング回路24を介して高周波電源25と接続されている。制御部41は、可変コンデンサ28の静電容量を10pF〜100pFの範囲内で最適な値に調整して、石英板22の内表面上における膜の付着を防止することができる。なお、可変コンデンサ28の代わりに可変チョークを使用してもよい。
マスクパターン11p(図1(C))が形成された被加工物10は、チャンバ21内の基板ホルダ30に載置される。その後、ガス供給源40は、制御部41の制御を受けて、真空チャンバ21内に、ヨウ化水素ガスおよび塩素ガスからなる2元系混合ガスを導入しつつ、真空ポンプ(図示せず)は真空チャンバ21内を排気する。混合ガスの総流量は、たとえば、10〜100sccmの範囲内、好ましくは40〜60sccmの範囲内に調整すればよい。チャンバ内の圧力は0.5Pa程度に調整される。そして、ヨウ化水素ガスの流量(=R(HI))と塩素ガスの流量(=R(Cl2))との合計に対するヨウ化水素ガスの流量の配合比R1(=R(HI)/[R(HI)+R(Cl2)])を70%以上90%以下の範囲内に調整する。言い換えれば、ヨウ化水素ガスの流量(=R(HI))と塩素ガスの流量(=R(Cl2))との合計に対する塩素ガスの流量の配合比R2(=R(Cl2)/[R(HI)+R(Cl2)])を10%以上30%以下の範囲内に調整する。
同時に、高周波電源25は、制御部41の制御を受けて、高周波ループアンテナ23に、周波数13.56MHzを有する200W以上300W以下の範囲内の高周波電力を供給する。高周波ループアンテナ23は、高周波電力の供給に応じて真空チャンバ21内に高周波磁場を形成し、この高周波磁場により生起された誘導電場が真空チャンバ21内の2元系混合ガスをプラズマ化して活性種を生成する。また、バイアス用高周波電源32(バイアス電圧印加手段)は、バイアス用マッチング回路31および基板ホルダ30を介して被加工物10にバイアス電圧を印加して活性種を被加工物10に入射させる(図1(C))。時間管理を行って目標のエッチングレートやエッチング深さを制御すればよい。この結果、被加工物10は、エッチングにより高精度に加工される。
エッチング工程では、被加工物10の温度は、エッチング中に生ずる反応副生成物(たとえば、In化合物)の蒸気圧を考慮すれば、150℃以上430℃以下の範囲内、特に160℃以上220℃以下の範囲内に調整されることが望ましい。
上記実施形態が奏する効果について以下に説明する。上記プロセス条件では、ヨウ化水素ガスおよび塩素ガスからなる2元系ガスがプラズマ化され、その結果生じた活性種を用いて、InとPを必須の構成元素とする化合物半導体の被加工物がエッチングされる。この2元系ガスの総流量に対するヨウ化水素ガスの流量の配合比を70%以上に制限することにより、高選択比とマイクロローディング効果の抑制とを両立させて高アスペクト比の微細構造を形成することができる。たとえば、酸化ケイ素に対するInPの選択比の値を40以上にすることが可能である。
エッチングガスとして使用されるヨウ化水素ガスは、被加工物10を構成するインジウムと反応して揮発性の高い反応生成物を生成させるのでエッチング速度を向上させる。また、塩素ガスは、加工面に付着したり堆積したりする反応生成物の量を低減させる作用を発揮するものと考えられる。したがって、ヨウ化水素ガスと塩素ガスを上記配合比で使用することによりプロセス条件が最適化されて、エッチング速度が向上し、高選択比とマイクロローディング効果の抑制とが両立可能になると考えられる。
また、上記プロセス条件により、被加工物10に形成された高アスペクト比の微細構造(溝や孔)の側面の垂直性および平滑性の向上が可能となる。
たとえば、同一の化合物半導体基板上に複数種の光機能素子をモノリシックに形成する場合、光導波路に交差する溝をエッチングにより形成し、その溝の側面をレーザ共振器用の端面ミラー(ギャップミラー)として使用することができる。溝の幅(ギャップ)を制御することにより端面ミラーの反射率や透過率を調整することができる。ギャップミラーでは、溝の加工精度が高いことが重要である。ギャップミラーは、光導波路のコア層と上下クラッド層とを貫通するように形成される。ギャップミラーを構成する溝の深さは、4μm以上であることが望ましい。その理由は、光導波路では、半導体基板の上面から2μm程度下方にコア層が位置する場合、このコア層を中心に、当該コア領域の上方および下方に位置する上下クラッド層に染み出しながら光が伝搬するからである。次に、ギャップミラーを構成する溝の幅は約1μm以下に制御されることが望ましい。その理由は、溝の幅が大きくなる程に、ギャップミラーにおける光の結合損失が増大するからである。たとえば、1つのギャップミラーにおける光の結合損失を30%以下に抑制するためには溝の幅を1μm以下にしなければならないとする実験結果がある。更に、ギャップミラーを構成する溝の側面が垂直形状であり、光導波路方向に広がりの無い形状であることが望ましい。その理由は、当該溝の側面形状が垂直形状からずれると、光導波路を伝搬する光が散乱し、反射率の低下や結合損失の増大を招くからである。
上記実施形態のプロセス条件を使用すれば、被加工物10に、1μm以下の幅と4μm以上の深さと平坦面とを持つ高アスペクト比のギャップミラーの溝を形成することが可能である。しかも、この溝の平坦面と側面との間の角度が85度以上という高い垂直性を持つ溝の形成が可能である。
次に、本実施形態の実施例について説明する。
先ず、選択比の測定実験が行われた。被加工物10としてInP基板を用意した。熱CVD法により、被加工物10上に約500nmの厚みのSiOマスク層11を堆積させ、被加工物10の表面にレジスト膜12を塗布し、縮小投影露光機(ステッパ)を用いてレジスト膜12を、約1.5μm幅を持つようにストライプ形状に加工してレジストパターン12pを形成した(図1(B))。次に、CFガスを用いたドライエッチングによりマスクパターン11pを形成した(図1(C))。
そして、図2に示すプラズマエッチング装置を用いたドライエッチングを実行した(図1(C),図1(D))。このドライエッチングのプロセス条件については、被加工物10の基板温度は200℃、チャンバ内の圧力は0.7Pa、2元系ガスの総流量は常に50sccmである。高周波電力PとRFバイアス電力Pに関し、条件A(P=200W,P=100W),条件B(P=200W,P=50W)および条件C(P=300W,P=150W)の各々の下で、種々の配合比(60%,67%,70%,74%,81%)についてエッチング速度を測定し、この測定結果用いて選択比を計算するという実験が行われた。図3に、この実験結果の表を示す。図4は、条件A,B,Cについての測定結果がプロットされたグラフである。
図3および図4によれば、配合比が70%付近のときに、配合比に対する選択比の傾きが増大していることが分かる。配合比が70%以上では、40以上の高い選択比が得られている。特に、条件Aと条件Bの下で配合比を81%とした場合の選択比は、約87以上になり、金属マスクを使用した場合の選択比に迫る値を得ることができた。これに対し、塩素ガス(Cl)、メタン(CH)ガスおよび水素(H)ガスからなる3元系ガスを使用した場合や、四塩化ケイ素(SiCl)ガスとアルゴン(Ar)ガスからなる2元系ガスを使用した場合には、20未満の選択比しか得られなかった。
次に、マイクロローディング効果の測定実験が行われた。被加工物10としてInP基板を用意した。熱CVD法により、被加工物10上に約500nmの厚みのSiOマスク層11を堆積させ、被加工物10の表面にレジスト膜12を塗布し、ステッパを用いてレジスト膜12を加工してレジストパターン12pを形成した(図1(B))。次に、CFガスを用いたドライエッチングによりマスクパターン11pを形成した(図1(C))。
そして、HIガスとClガスからなる2元系ガス、SiClガスとArガスからなる2元系ガス、およびCHガスとHガスとClガスからなる3元系ガスという3種類のガス種を用い、図2に示すプラズマエッチング装置を用いたドライエッチングを実行して溝(ギャップ部)とメサ構造とを形成した。その結果得られたギャップ部とメサ構造とを走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)で観察した。メサ構造は、500μm幅の帯状のSiO層をストライプ状に配列したマスクパターン11pを用いて形成された。SiO層とSiO層との間隔は100μm以上である。
図5は、0.5μmから5μmまでの範囲内のギャップ部の幅(ギャップ幅)とエッチング速度比Dt/Dmとの関係を示すグラフである。ここで、Dtは、溝のエッチング深さを表し、Dmは、メサ形成領域のエッチング深さを表している。図5のグラフから明らかなように、実施例の2元系ガス(HI+Cl)を用いた場合のエッチング速度比Dt/Dmは、比較例の2元系ガス(SiCl+Ar)および3元系ガス(CH+H+Cl)を用いた場合のそれらと比べて、1の値に近いことが分かる。たとえば、ギャップ幅が1μmのときの実施例のエッチング速度比Dt/Dmは0.93であるのに対し、比較例のエッチング速度比Dt/Dmは0.8以下である。したがって、実施例のマイクロローディング効果は、比較例と比べて抑制されていることが分かる。
図5のグラフの数値を用いて算出されたアスペクト比(=溝の深さ/溝の幅)の概算は、以下の通りである。2元系ガス(HI+Cl)を用いた実施例の場合、(ギャップ幅,アスペクト比)=(0.5,7.58)、(1,4.12)、(2,2.15)、(3,1.45)、(5,0.88)。2元系ガス(SiCl+Ar)を用いた比較例の場合、(ギャップ幅,アスペクト比)=(0.5,5.89)、(1,3.49)、(2,1.97)、(3,1.37)、(5,0.85)。3元系ガス(CH+H+Cl)を用いた比較例の場合、(ギャップ幅,アスペクト比)=(1,3.71)、(2,2.12)、(3,1.51)、(4,1.17)、(5,0.96)。これらの結果から、実施例のアスペクト比は、比較例のアスペクト比と比べて非常に高い値を示していることが分かる。
図6(A),(B)は、比較例の3元系ガス(CH+H+Cl)を用いた場合に形成された溝の断面SEM像を示し、図6(A)は、1μmの幅の溝を、図6(B)は、2μmの幅の溝をそれぞれ示している。一方、図6(C),(D)は、実施例の2元系ガス(HI+Cl)を用いた場合に形成された溝の断面SEM像を示し、図6(C)は、1μmの幅の溝を、図6(D)は、2μmの幅の溝をそれぞれ示している。これら図6(A)〜(D)から明らかなように、実施例の条件で形成された溝の断面形状はほぼ矩形状であり、溝の側面形状もほぼ垂直形状である。図6(C),(D)の断面SEM像に示されるように、4μm以上の深さと平坦面とを持つ高アスペクト比の溝が形成されており、この溝の平坦面(底面)と側面との間の角度が85度以上であることが確認された。
以上、本発明に係る実施形態とその実施例について説明した。上記実施形態は本発明の例示であり、上記以外の様々な形態を採用することもできる。たとえば、図1(C)のマスクパターン11pは無機誘電体からなるハードマスクであることが望ましいが、これに限定されるものではない。マスクパターン11pとして金属マスクを用いたとき、マスクパターン11pがエッチングされると、金属マスクの構成元素が加工面に付着するおそれがあるので、結晶成長の実行前に金属マスクを使用することは難しいが、結晶成長が実行された後の最終工程では、マスクパターン11pとして金属マスクを使用してもよい。この場合、図1(A)のマスク層11は、スパッタ法や蒸着法により堆積されればよい。金属マスクを使用すると、100以上の選択比を実現できる。あるいは、最終的にエッチングすべき素子形成領域のみにレジストを塗布し、蒸着法により全面に金属を堆積し、その後、レジストを除去するとともにレジスト上部の金属も除去するという、リフトオフと呼ばれる手法を採用することもできる。
なお、本発明は、以下の構成を適用することも可能である。
(1)
インジウムおよびリンを必須の構成元素とする化合物半導体からなる被加工物上に所定パターンのエッチングマスクを形成する工程と、
前記エッチングマスクの形成後、プラズマエッチング装置のチャンバ内に配置された前記被加工物の上に、ヨウ化水素ガスおよび塩素ガスの2成分からなる混合ガスを導入するとともに前記混合ガスをプラズマ化する工程と、
当該プラズマ化された混合ガスを前記被加工物に入射させて前記被加工物を選択的にエッチングする工程と、
を含み、
前記ヨウ化水素ガスおよび塩素ガスの2成分の総流量に対する前記ヨウ化水素ガスの流量の配合比が70%以上である、半導体装置の製造方法。
(2)
(1)記載の製造方法であって、前記混合ガスの総流量に対する前記塩素ガスの流量の配合比は、10%以上30%以下の範囲内である、半導体装置の製造方法。
(3)
(1)または(2)記載の製造方法であって、前記被加工物を選択的にエッチングする工程では、前記被加工物の温度を150℃以上430℃以下の範囲内に調整する、半導体装置の製造方法。
(4)
(1)から(3)のうちのいずれか1項に記載の製造方法であって、前記混合ガスの総流量は、10sccm以上100sccm以下の範囲内である、半導体装置の製造方法。
(5)
(4)記載の製造方法であって、前記混合ガスの圧力は、0.1Pa以上2Pa以下である、半導体装置の製造方法。
(6)
(1)から(5)のうちのいずれか1項に記載の製造方法であって、前記エッチングマスクは無機誘電体材料からなる、半導体装置の製造方法。
(7)
(6)記載の製造方法であって、前記無機誘電体材料はケイ素含有化合物である、半導体装置の製造方法。
(8)
(1)から(7)のうちのいずれか1項に記載の製造方法であって、
前記プラズマエッチング装置は、
前記混合ガスを前記チャンバ内に導入するガス供給源と、
高周波電力の供給に応じて、当該導入された混合ガスをプラズマ化するための誘導電場を生起させる高周波磁場を前記チャンバ内に印加する高周波アンテナと、
前記高周波アンテナに前記高周波電力を供給する高周波発振器と、
前記チャンバ内に磁場を印加して前記混合ガスのプラズマ密度分布を制御する磁石と、
当該プラズマ化された混合ガスを前記被加工物に入射させる電場を形成するバイアス電圧印加手段と、
を備えた誘導結合型プラズマ発生装置である、半導体装置の製造方法。
(9)
(8)記載の製造方法であって、前記高周波アンテナはループ状に形成されており、前記磁石は、前記高周波アンテナと同軸状に配置されたループ状永久磁石である、半導体装置の製造方法。
(10)
(8)または(9)記載の製造方法であって、
前記プラズマエッチング装置は、
前記チャンバのプラズマ生成領域を画定する誘電体部材と、
前記プラズマ生成領域の外側に配置された前記高周波アンテナと前記誘電体部材との間に設けられた電極と、
前記高周波発振器から高周波電力の供給を受ける可変コンデンサまたは可変チョークと、
を備え、
前記電極は、前記可変コンデンサまたは可変チョークを介して前記高周波発振器と接続されている、半導体装置の製造方法。
(11)
(8)から(10)のうちのいずれか1項に記載の製造方法であって、前記高周波発振器は、前記高周波電力として200ワット以上300ワット以下の範囲内の電力を前記高周波アンテナに供給する、半導体装置の製造方法。
(12)
(1)から(11)のうちのいずれか1項に記載の製造方法であって、前記被加工物を選択的にエッチングする工程では、1μm以下の幅を有する溝が前記被加工物に形成される、半導体装置の製造方法。
(13)
(12)記載の製造方法であって、前記溝は、4.1以上のアスペクト比を有する、半導体装置の製造方法。
(14)
(1)から(13)のうちのいずれか1項に記載の製造方法によって製造された半導体装置。
(15)
所定パターンのエッチングマスクが形成された化合物半導体からなる被加工物を加工するプラズマエッチング装置であって、
チャンバ内に配置され、かつ前記被加工物を支持するホルダと、
前記被加工物の上に、ヨウ化水素ガスおよび塩素ガスの2成分からなる混合ガスを導入するガス供給源と、
高周波電力の供給に応じて、当該導入された混合ガスをプラズマ化するための誘導電場を生起させる高周波磁場を前記チャンバ内に印加する高周波アンテナと、
前記高周波アンテナに前記高周波電力を供給する高周波発振器と、
当該プラズマ化された混合ガスを前記被加工物に入射させる電場を形成するバイアス電圧印加手段と、
を備え、
前記ガス供給源は、前記ヨウ化水素ガスおよび塩素ガスの2成分の総流量に対する前記ヨウ化水素ガスの流量の配合比を70%以上の範囲内に調整する、プラズマエッチング装置。
(16)
(15)記載のプラズマエッチング装置であって、前記チャンバ内に磁場を印加して前記混合ガスのプラズマ密度分布を制御する磁石を更に備え、前記高周波アンテナはループ状に形成されており、前記磁石は、前記高周波アンテナと同軸状に配置されたループ状永久磁石である、プラズマエッチング装置。
(17)
(15)または(16)記載のプラズマエッチング装置であって、
前記チャンバのプラズマ生成領域を画定する誘電体部材と、
前記プラズマ生成領域の外側に配置された前記高周波アンテナと前記誘電体部材との間に設けられた電極と、
前記高周波発振器から高周波電力の供給を受ける可変コンデンサまたは可変チョークと、
を備え、
前記電極は、前記可変コンデンサまたは可変チョークを介して前記高周波発振器と接続されている、プラズマエッチング装置。
(18)
(15)から(17)のうちのいずれか1項に記載のプラズマエッチング装置であって、前記混合ガスの総流量に対する前記塩素ガスの流量の配合比は、10%以上30%以下の範囲内である、プラズマエッチング装置。
(19)
(15)から(18)のうちのいずれか1項に記載のプラズマエッチング装置であって、前記被加工物の温度は150℃以上430℃以下の範囲内に調整される、プラズマエッチング装置。
(20)
(15)から(19)のうちのいずれか1項に記載のプラズマエッチング装置であって、前記混合ガスの総流量は、10sccm以上100sccm以下の範囲内に調整される、プラズマエッチング装置。
(21)
(20)記載のプラズマエッチング装置であって、前記混合ガスの圧力は、0.1Pa以上2Pa以下の範囲内に調整される、プラズマエッチング装置。
(22)
(15)から(21)のうちのいずれか1項に記載のプラズマエッチング装置であって、前記エッチングマスクは無機誘電体材料からなる、プラズマエッチング装置。
(23)
(22)記載のプラズマエッチング装置であって、前記無機誘電体材料はケイ素含有化合物である、プラズマエッチング装置。
(24)
(15)から(23)のうちのいずれか1項に記載のプラズマエッチング装置であって、前記高周波発振器は、前記高周波電力として200ワット以上300ワット以下の範囲内の電力を前記高周波アンテナに供給する、プラズマエッチング装置。
(A)〜(D)は、本発明に係る一実施形態である半導体装置の製造方法を説明するための工程図である。 プラズマエッチング装置の概略構成を示す図である。 選択比の測定条件と測定結果とが記載された表を示す図である。 条件A,B,Cの下での測定結果がプロットされたグラフである。 ギャップ部の幅(ギャップ幅)とエッチング速度比との関係を示すグラフである。 エッチングにより形成された溝の断面SEM像を示す図である。
符号の説明
10 被加工物
10g 溝
10e エッチングされた被加工物
11 マスク層
11p マスクパターン
12 レジスト膜
12p レジストパターン
20 プラズマエッチング装置
21 真空チャンバ
22 石英板
23 高周波ループアンテナ
24 マッチング回路
25 高周波電源
26 ループ状永久磁石
27 平面状電極
28 可変コンデンサ
30 基板ホルダ
31 バイアス用マッチング回路
32 バイアス用高周波電源
40 ガス供給源
41 制御部

Claims (12)

  1. インジウムおよびリンを必須の構成元素とする化合物半導体からなる被加工物上に所定パターンのエッチングマスクを形成する工程と、
    前記エッチングマスクの形成後、プラズマエッチング装置のチャンバ内に配置された前記被加工物の上に、ヨウ化水素ガスおよび塩素ガスの2成分からなる混合ガスを導入するとともに前記混合ガスをプラズマ化する工程と、
    当該プラズマ化された混合ガスを前記被加工物に入射させて前記被加工物を選択的にエッチングする工程と、
    を含み、
    前記ヨウ化水素ガスおよび塩素ガスの2成分の総流量に対する前記ヨウ化水素ガスの流量の配合比が70%以上であり、
    前記エッチングマスクは無機誘電体材料または金属からなる、半導体装置の製造方法。
  2. 請求項1記載の製造方法であって、前記混合ガスの総流量に対する前記塩素ガスの流量の配合比は、10%以上30%以下の範囲内である、半導体装置の製造方法。
  3. 請求項1または2記載の製造方法であって、前記被加工物を選択的にエッチングする工程では、前記被加工物の温度を150℃以上430℃以下の範囲内に調整する、半導体装置の製造方法。
  4. 請求項1から3のうちのいずれか1項に記載の製造方法であって、前記混合ガスの総流量は、10sccm以上100sccm以下の範囲内である、半導体装置の製造方法。
  5. 請求項4記載の製造方法であって、前記混合ガスの圧力は、0.1Pa以上2Pa以下である、半導体装置の製造方法。
  6. 請求項1から5のうちのいずれか1項に記載の製造方法であって、前記無機誘電体材料はケイ素含有化合物である、半導体装置の製造方法。
  7. 請求項1から6のうちのいずれか1項に記載の製造方法であって、
    前記プラズマエッチング装置は、
    前記混合ガスを前記チャンバ内に導入するガス供給源と、
    高周波電力の供給に応じて、当該導入された混合ガスをプラズマ化するための誘導電場を生起させる高周波磁場を前記チャンバ内に印加する高周波アンテナと、
    前記高周波アンテナに前記高周波電力を供給する高周波発振器と、
    前記チャンバ内に磁場を印加して前記混合ガスのプラズマ密度分布を制御する磁石と、
    当該プラズマ化された混合ガスを前記被加工物に入射させる電場を形成するバイアス電圧印加手段と、
    を備えた誘導結合型プラズマ発生装置である、半導体装置の製造方法。
  8. 請求項記載の製造方法であって、前記高周波アンテナはループ状に形成されており、前記磁石は、前記高周波アンテナと同軸状に配置されたループ状永久磁石である、半導体装置の製造方法。
  9. 請求項7または8記載の製造方法であって、
    前記プラズマエッチング装置は、
    前記チャンバのプラズマ生成領域を画定する誘電体部材と、
    前記プラズマ生成領域の外側に配置された前記高周波アンテナと前記誘電体部材との間に設けられた電極と、
    前記高周波発振器から高周波電力の供給を受ける可変コンデンサまたは可変チョークと、
    を備え、
    前記電極は、前記可変コンデンサまたは可変チョークを介して前記高周波発振器と接続されている、半導体装置の製造方法。
  10. 請求項7から9のうちのいずれか1項に記載の製造方法であって、前記高周波発振器は、前記高周波電力として200ワット以上300ワット以下の範囲内の電力を前記高周波アンテナに供給する、半導体装置の製造方法。
  11. 請求項1から10のうちのいずれか1項に記載の製造方法であって、前記被加工物を選択的にエッチングする工程では、1μm以下の幅を有する溝が前記被加工物に形成される、半導体装置の製造方法。
  12. 請求項11記載の製造方法であって、前記溝は、4.1以上のアスペクト比を有する、半導体装置の製造方法。
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