JP5125761B2 - プラネタリキャリア、遊星歯車機構、及びこれらを備えた車両用差動装置 - Google Patents

プラネタリキャリア、遊星歯車機構、及びこれらを備えた車両用差動装置 Download PDF

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Description

本発明は、プラネタリキャリア、遊星歯車機構、及びこれらを備えた車両用差動装置に関し、特に駆動源の駆動トルクを遊星歯車に伝達するプラネタリキャリア、遊星歯車機構、及びこれらを備えた車両用差動装置に関する。
従来の車両用差動装置として、例えばプラネタリギヤ式差動装置からなるものがある(特許文献1)。
この車両用差動装置は、複数の遊星歯車と、これら複数の遊星歯車を自転可能に収容支持する入力部材としてのプラネタリキャリアと、このプラネタリキャリア上の遊星歯車に噛合する第1出力部材としての内歯車と、この内歯車と同一の軸線上で遊星歯車に噛合する第2出力部材としての太陽歯車と、この太陽歯車,内歯車,及び複数の遊星歯車が収容支持されたプラネタリキャリアを収容するデフケースとを備えている。
複数の遊星歯車は、それぞれ各ピッチ円直径が互いに異なる大小2つのギヤ部を有し、これら各ギヤ部の捩れ方向が互いに異なるヘリカルギヤによって形成されている。
プラネタリキャリアは、デフケースの回転力を受けて回転し、この回転力を遊星歯車から太陽歯車と内歯車に伝達する。
内歯車は、遊星歯車の回転力を大小2つのギヤ部のうちピッチ円直径の大きいギヤ部から受けて回転し、この回転力をリヤ車軸(出力軸)に伝達する。
太陽歯車は、遊星歯車の回転力を大小2つのギヤ部のうちピッチ円直径の小さいギヤ部から受けて回転し、この回転力をフロント車軸(出力軸)に伝達する。
デフケースは、車両のエンジン側からのトルクを受けて回転し、この回転力をプラネタリキャリアに伝達する。
以上の構成により、車両のエンジン側からのトルクがデフケースに入力されると、デフケースが回転軸線の回りに回転する。デフケースが回転すると、この回転力がプラネタリキャリアに伝達され、さらにプラネタリキャリアから遊星歯車を介して内歯車及び太陽歯車に伝達される。
この場合、太陽歯車にはフロント車軸が、また内歯車にはリヤ車軸がそれぞれ連結されているため、エンジン側のトルクがデフケース,プラネタリギヤ,遊星歯車及び太陽歯車を介してフロント車軸に伝達されるとともに、デフケース,プラネタリキャリア,遊星歯車及び内歯車を介してリヤ車軸に伝達される。
ところで、この種の車両用差動装置においては、プラネタリキャリアにデフケースの回転軸線を中心軸線とする円筒状のギヤ収容支持部が設けられている。
ギヤ収容支持部は、遊星歯車の大小2つのギヤ部のうちピッチ円直径の大きいギヤ部(大径のギヤ部)を収容する第1収容孔、及び遊星歯車の大小2つのギヤ部のうちピッチ円直径の小さいギヤ部(小径のギヤ部)を収容する第2収容孔を有している。
第1収容孔は、一部がギヤ収容支持部の内周面(径方向内側)及び外周面(径方向外側)に開口され、内径がギヤ収容支持部の厚さより大きい寸法に設定されている。
第2収容孔は、一部がギヤ収容支持部の内周面(径方向内側)に開口され、内径が第1収容孔の内径よりも小さい寸法に設定されている。
これにより、大径のギヤ部が第1収容孔の内外2つの開口部のうち外側の開口部から外部に露出して内歯車に噛合し、一方小径のギヤ部が第2収容孔の開口部から外部に露出して太陽歯車に噛合する。
特開2003−314663号公報
しかしながら、特許文献1の車両用差動装置によると、プラネタリキャリアのギヤ収容支持部において小径のギヤ部の歯先面が支持されるものの、大径のギヤ部の歯先面が一部支持されず、このため遊星歯車が内歯車及び太陽歯車との噛み合い反力によって傾動していた。この結果、使用時に遊星歯車が第1収容孔及び第2収容孔の開口縁部に当接し、遊星歯車又はギヤ収容支持部に磨耗が発生するという問題があった。
従って、本発明の目的は、使用時に遊星歯車のギヤ収容支持部における開口縁部への当接を阻止することができ、もって遊星歯車及びギヤ収容支持部の磨耗発生を抑制することができるプラネタリキャリア、遊星歯車機構、及びこれらを備えた車両用差動装置を提供することにある。
(1)本発明は、上記目的を達成するために、各ピッチ円直径が互いに異なる大小2つのギヤ部を有する遊星歯車を自転可能に収容支持するギヤ収容支持部を備え、駆動源の駆動トルクを受けて前記遊星歯車に噛合する内歯車及び太陽歯車を介して1対の出力軸に差動分配するための円筒体からなり、キャリア基部及び前記キャリア基部の外径よりも大きい外径を有するキャリア鍔部からなるプラネタリキャリアであって、前記ギヤ収容支持部は、前記キャリア鍔部に配置された第1収容孔、及び前記キャリア基部に配置された第2収容孔からなり、前記第1収容孔の内周面は、前記大小2つのギヤ部のうち前記太陽歯車に噛合するピッチ円直径の大きいギヤ部の歯先面をキャリア径方向内側を除く部位で摺動可能に支持する第1支持面で形成され、前記第2収容孔の内周面は、前記大小2つのギヤ部のうち前記内歯車に噛合するピッチ円直径の小さいギヤ部の歯先面をキャリア径方向外側を除く部位で摺動可能に支持する第2支持面で形成されていることを特徴とするプラネタリキャリアを提供する。
(2)本発明は、上記目的を達成するために、各ピッチ円直径が互いに異なる大小2つのギヤ部を有する遊星歯車と、前記遊星歯車を自転可能に収容支持するギヤ収容支持部を有し、駆動源の駆動トルクを受けて1対の出力軸に差動分配するための円筒体からなるプラネタリキャリアと、前記プラネタリキャリアの軸線上で前記大小2つのギヤ部のうちピッチ円直径の小さいギヤ部に噛合する内歯車と、前記内歯車の軸線上で前記大小2つのギヤ部のうちピッチ円直径の大きいギヤ部に噛合する太陽歯車とを備え、前記プラネタリキャリアは、キャリア基部及び前記キャリア基部の外径よりも大きい外径を有するキャリア鍔部からなり、前記ギヤ収容支持部は、前記キャリア鍔部に配置されて前記ピッチ円直径の大きいギヤ部を収容する第1収容孔、及び前記キャリア基部に配置されて前記ピッチ円直径の小さいギヤ部を収容する第2収容孔からなり、前記第1収容孔の内周面は、前記ピッチ円直径の大きいギヤ部の歯先面をキャリア径方向内側を除く部位で摺動可能に支持する第1支持面で形成され、前記第2収容孔の内周面は、前記ピッチ円直径の小さいギヤ部の歯先面をキャリア径方向外側を除く部位で摺動可能に支持する第2支持面で形成されていることを特徴とする遊星歯車機構を提供する。
(3)本発明は、上記目的を達成するために、各ピッチ円直径が互いに異なる大小2つのギヤ部を有する遊星歯車と、前記遊星歯車を自転可能に収容支持するギヤ収容支持部を有し、駆動源の駆動トルクを受けて1対の出力軸に差動分配するための円筒体からなるプラネタリキャリアと、前記プラネタリキャリアの軸線上で前記大小2つのギヤ部のうちピッチ円直径の小さいギヤ部に噛合する内歯車と、前記内歯車の軸線上で前記大小2つのギヤ部のうちピッチ円直径の大きいギヤ部に噛合する太陽歯車とを含む遊星歯車機構を備え、前記遊星歯車機構は、前記プラネタリキャリアがキャリア基部及び前記キャリア基部の外径よりも大きい外径を有するキャリア鍔部からなり、前記ギヤ収容支持部は、前記キャリア鍔部に配置されて前記ピッチ円直径の大きいギヤ部を収容する第1収容孔、及び前記キャリア基部に配置されて前記ピッチ円直径の小さいギヤ部を収容する第2収容孔からなり、前記第1収容孔の内周面は、前記ピッチ円直径の大きいギヤ部の歯先面をキャリア径方向内側を除く部位で摺動可能に支持する第1支持面で形成され前記第2収容孔の内周面は、前記ピッチ円直径の小さいギヤ部の歯先面をキャリア径方向外側を除く部位で摺動可能に支持する第2支持面で形成されていることを特徴とする車両用差動装置を提供する。
本発明によると、使用時に遊星歯車のギヤ収容支持部における開口縁部への当接を阻止することができ、遊星歯車及びギヤ収容支持部の磨耗発生を抑制することができる。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る車両用差動装置を説明するために示す断面図である。図2は図1のA−A断面図である。図3は図1のB−B断面図である。図4は、本発明の第1の実施の形態に係る車両用差動装置のキャリアに収容支持される入力側ギヤを一方側から見た状態を示す分解斜視図である。図5は、本発明の第1の実施の形態に係る車両用差動装置のキャリアに収容支持される入力側ギヤを他方側から見た状態を示す分解斜視図である。図6は、本発明の第1の実施の形態に係る車両用差動装置のキャリアを一方側から見た状態を示す斜視図である。図7は、本発明の第1の実施の形態に係る車両用差動装置のキャリアを他方側から見た状態を示す斜視図である。
〔車両用差動装置の全体構成〕
図1〜図3において、符号1で示す車両用差動装置は、例えば駆動源の駆動トルクを前輪側と後輪側に配分する4輪駆動車のセンターデフとして用いられ、駆動源の駆動トルク(エンジントルク)を受けて回転する入力部材としてのプラネタリキャリア2Aと、このプラネタリキャリア2Aの回転力を受ける入力側ギヤとしての複数の遊星歯車2B,2B,…と、これら複数の遊星歯車2B,2B,…に噛合する一方側の出力側ギヤとしての太陽歯車2Cと、この太陽歯車2Cと同一の軸線上で複数の遊星歯車2B,2B,…に噛合する他方側の出力側ギヤとしての内歯車2Dと、この内歯車2D及び太陽歯車2C・プラネタリキャリア2A・複数の遊星歯車2B,2B,…を収容するデフケース2Eとを備えている。
(プラネタリキャリア2Aの構成)
プラネタリキャリア2Aは、図1〜図7に示すように、キャリア基部20A及びキャリア鍔部21Aからなり、太陽歯車2Cと内歯車2Dとの間に介在して配置され、各内径及び各外径がそれぞれ互いに異なる段状の円筒体によって形成されている。そして、回転軸線Oの回りに回転し得るように構成されている。プラネタリキャリア2Aには、遊星歯車2B,2B,…を自転可能に収容支持するギヤ収容支持部22Aが設けられている。
ギヤ収容支持部22Aは、第1収容孔220A及び第2収容孔221Aからなり、キャリア基部20A及びキャリア鍔部21Aに跨って配置されている。
第1収容孔220Aは、プラネタリキャリア2Aの径方向内側(キャリア鍔部21Aの内周面)及び回転軸線Oと平行な方向(太陽歯車側及び内歯車側)に開口し、キャリア鍔部21Aに配置されている。第1収容孔220Aの内周面(トルク伝達面)は、遊星歯車2B,2B,…のギヤ部20B,20B,…(後述)の歯先面に適合する曲率面からなる第1ギヤ支持面2200Aで形成されている。より具体的には、第1ギヤ支持面2200Aはギヤ部20B,20B,…の歯先面の曲率よりも僅かに大きな曲率を有する円筒状に形成されている。
第2収容孔221Aは、プラネタリキャリア2Aの径方向外側(キャリア基部20Aの外周面)及び回転軸線Oと平行な方向(太陽歯車側)に開口し、かつ第1収容孔220Aに連通し、キャリア基部20Aに配置されている。第2収容孔221Aの内周面(トルク伝達面)は、遊星歯車2B,2B,…のギヤ部21B,21B,…(後述)の歯先面に適合する曲率面からなる第2ギヤ支持面2210Aで形成されている。第2収容孔221Aの底面は、遊星歯車2B,2B,…のギヤ部21B,21B,…の軸線方向先端面(自由端面)を摺動可能に支持する第3ギヤ支持面2211Aで形成されている。
キャリア基部20Aは、プラネタリキャリア2Aの回転軸線方向に開口する円筒体によって形成されている。キャリア基部20Aの内周面には、入力軸(図示せず)を軸方向移動可能かつ相対回転不能に連結するスプライン嵌合部200Aが設けられている。
キャリア鍔部21Aは、キャリア基部20Aに連通し、プラネタリキャリア2Aの回転軸線方向に開口する円環体によって形成されている。キャリア鍔部21Aの外径はキャリア基部20Aの外径よりも、またその内径はキャリア基部20Aの内径よりもそれぞれ大きい寸法に設定されている。
(遊星歯車2B,2B,…の構成)
遊星歯車2B,2B,…は、図1及び図4・図5に示すように、それぞれ各ピッチ円直径D,D(D>D)が互いに異なる(捩れ方向は同一である)大小2つのギヤ部20B,21B(ギヤ部20Bがピッチ円直径Dの歯車諸元を、ギヤ部21Bがピッチ円直径Dの歯車諸元をもつ)を有するヘリカルギヤからなり、プラネタリキャリア2Aの第1収容孔220A及び第2収容孔221A内に自転可能に収容されている。
ギヤ部20Bは、図1及び図2に示すように太陽歯車2Cに噛合し、第1収容孔220A内に自転可能に収容されている。そして、太陽歯車2Cを介してプラネタリキャリア2Aの回転力を図1における左方の出力軸(フロント車軸連結用の出力軸)に伝達し得るように構成されている。ギヤ部20Bの軸方向線先端面(自由端面)とデフケース2Eの底面との間には、太陽歯車2Cの外周囲に位置する環状のスラストワッシャ5,6が介装されている。スラストワッシャ5はプラネタリキャリア2Aと一体回転し、スラストワッシャ6はデフケース2Eと一体回転する。これにより、遊星歯車2B,2B,…に図1の左方に向かうスラスト力が発生すると、スラストワッシャ6がスラストワッシャ5に押し付けられ、プラネタリキャリア2Aとデフケース2Eとの相対回転を制限する差動制限力が発生する。ギヤ部20Bの歯数Zは、ギヤ部21Bの歯数Z(Z>Z)よりも大きい歯数に設定されている。本実施形態ではZ=8であり、Z=5である。
ギヤ部21Bは、図1及び図3に示すように、内歯車2Dに噛合し、第2収容孔221A内に自転可能に収容されている。そして、内歯車2Dを介してプラネタリキャリア2Aの回転力を右方の出力軸(リヤ車軸連結用の出力軸)に伝達し得るように構成されている。
(太陽歯車2Cの構成)
太陽歯車2Cは、図1及び図2に示すように、遊星歯車2B,2B,…のギヤ部20B,20B,…に噛合して内歯車2Dの軸線上で回転可能に配置され、かつプラネタリキャリア2Aのキャリア鍔部21Aの内方に収容され、全体が回転軸線Oと同一の軸線をもつ円筒状のヘリカルギヤによって形成されている。そして、遊星歯車2B,2B,…のギヤ部20B,20B,…からの回転力を受け、図1の左方の出力軸に出力するように構成されている。太陽歯車2Cの内周面には、左方の出力軸を軸方向移動可能かつ相対回転不能に連結するスプライン嵌合部20Cが設けられている。太陽歯車2Cの円筒状ヘリカルギヤのピッチ円直径D及び歯数Zは、遊星歯車2B,2B,…のギヤ部20B,20B,…のピッチ円直径D及び歯数Zよりも大きい寸法と歯数に設定されている。
(内歯車2Dの構成)
内歯車2Dは、図1及び図3に示すように、ボス部20D及びギヤ部21Dからなり、遊星歯車2B,2B,…のギヤ部21B,21B,…に噛合してプラネタリキャリア2Aの軸線上で回転可能に配置され、全体が回転軸線Oと同一の軸線をもつ円筒状のヘリカルギヤによって形成されている。そして、遊星歯車2B,2B,…のギヤ部21B,21B,…からの回転力を受け、図1の右方の出力軸に出力するように構成されている。
ボス部20Dは、図1に示すように、全体が円筒体からなり、太陽歯車2Cにプラネタリキャリア2Aを介して対向する位置に配置されている。ボス部20Dの外周面には、プラネタリキャリア2Aの太陽歯車側端面と反対側の端面に対向するフランジ端面をもつ鍔部200Dが設けられている。ボス部20Dの内周面には、右方の出力軸を軸方向移動可能かつ相対回転不能に連結するスプライン嵌合部201Dが設けられている。
ギヤ部21Dは、図1に示すように、遊星歯車2B,2B,…のギヤ部21B,21B,…に噛合してプラネタリキャリア2Aの外周囲に配置され、かつ内歯車2Dのボス部20Dに鍔部200Dを介して一体に形成されている。ギヤ部21Dの外周面には、太陽歯車側に位置する鍔部210Dが一体に設けられている。ギヤ部21Dのピッチ円直径D及び歯数Zは、太陽歯車2Cのピッチ円直径D及び歯数Zよりも大きい寸法と歯数に設定されている。これにより、入力側ギヤ(遊星歯車2B,2B,…のギヤ部20B,20B,…及びギヤ部21B,21B,…)のピッチ円直径と出力側ギヤ(太陽歯車2C及び内歯車2D)のピッチ円直径との間においてD/D<D/Dが成立し、エンジン側から遊星歯車2B,2B,…のギヤ部21B,21B,…を介して内歯車2Dに伝達される回転トルクが遊星歯車2B,2B,…のギヤ部20B,20B,…を介して太陽歯車2Cに伝達される回転トルクよりも大きくなる。ここで、内歯車2Dに伝達される回転トルクと太陽歯車2Cに伝達される回転トルクの比はD/D:D/Dとなり、本実施形態では内歯車2Dに伝達される回転トルクが太陽歯車2Cに伝達される回転トルクの2倍以上となるように構成されている。
(デフケース2Eの構成)
デフケース2Eは、図1〜図3に示すように、回転軸線Oに沿って一方向に開口する有底円筒状のケース本体20Eと、このケース本体20Eの開口部(後述する部品挿入口2000E)を覆う略円環状のリングボルト21Eとからなる。デフケース2Eの底部には出力軸が挿通される挿入孔が形成され、この挿入孔の内周端部には太陽歯車2Cの軸線方向両端面のうちプラネタリキャリア側端部と反対側の端部が溶接されており、デフケース2Eと太陽歯車2Cとが一体回転するよう結合されている。そして、全体がプラネタリキャリア2A(遊星歯車2B,2B,…)及び太陽歯車2C・内歯車2Dの一部を内部に収容する段状の中空構造体によって形成されている。
ケース本体20Eは、各内径及び各外径がそれぞれ互いに異なる大中小3つの円筒部200E〜202Eからなる段状の有底円筒体によって形成されている。
大径の円筒部200Eは、部品挿入口2000Eをリングボルト21E側に有し、ケース本体20Eの軸線方向一方側(リングボルト側)に配置されている。
小径の円筒部201Eは、ケース本体20Eの軸線方向他方側に配置されている。円筒部201Eには、遊星歯車2B,2B,…(ギヤ部20B,20B,…)の軸線方向先端面にスラストワッシャ5,6を介して対向する底部2010E、及びこの底部2010Eを貫通して太陽歯車2Cを挿通させるギヤ挿通孔2011Eが設けられている。
中間径の円筒部202Eは、円筒部200Eと円筒部201Eとの間に介在して配置され、内径及び外径が太陽歯車側から内歯車側に向かって漸次大きくなる寸法に設定されている。
リングボルト21Eは、ケース本体20E(円筒部200E)の部品挿入口2000E内に螺着されている。そして、回転軸線Oに沿って内歯車2Dの反太陽歯車側(太陽歯車側とは反対側)への移動を規制する移動規制部材として機能するように構成されている。リングボルト21Eと内歯車2Dの鍔部210Dとの間には、内歯車2Dのギヤ部21Dを挿通させる環状のスラストワッシャ7が介装されている。
〔車両用差動装置1の動作〕
車両のエンジン側からのトルクがプラネタリキャリア2Aに入力されると、プラネタリキャリア2Aが回転軸線Oの回りに回転駆動される。プラネタリキャリア2Aが回転駆動されると、この回転力が遊星歯車2B,2B,…に伝達され、さらに遊星歯車2B,2B,…のギヤ部20B,20B,…から太陽歯車2Cに、また遊星歯車2B,2B,…のギヤ部21B,21B,…から内歯車2Dにそれぞれ伝達される。この場合、太陽歯車2Cがフロント車軸連結用の出力軸に、また内歯車2Dがリヤ車軸連結用の出力軸にそれぞれスプライン嵌合されているため、エンジン側からのトルクがプラネタリキャリア2A及び遊星歯車2B,2B,…、さらに太陽歯車2C及び内歯車2Dを介して前後の出力軸に伝達される。
ここで、車両が直進状態であり、かつ前後各車輪に路面との間でスリップが発生しない場合には、エンジン側からのトルクがプラネタリキャリア2Aに伝達されると、プラネタリキャリア2Aが回転軸線Oの回りに回転すると共に、遊星歯車2B,2B,…が太陽歯車2C及び内歯車2Dの中心軸回りに自転することなく公転し、遊星歯車2B,2B,…及び太陽歯車2C・内歯車2Dがプラネタリキャリア2Aと共に一体に回転するため、エンジン側からのトルクが前後各出力軸にD3/D1:D4/D2の歯数比割合を基準に、静摩擦時の差動制限トルク配分内で路面反力のアンバランスに瞬時に対応して損失なく前後各出力軸に伝達され、前後各出力軸が等しい回転数で回転する。
一方、例えばリヤ側の車輪がぬかるみに落ち込んでスリップが発生した場合には、遊星歯車2B,2B,…が出力歯車2C,2Dと噛合しながら自転するため、フロント側の出力軸がプラネタリキャリア2Aの回転速度より低い速度で回転し、リヤ側の出力軸がプラネタリキャリア2Aの回転速度より高い速度で回転し、エンジン側からのトルクが前後の出力軸間で予め設定した不等分配比となるよう、路面反力の大きいフロント側の車軸により大きいトルクを分配することで前後合計の駆動力損失を軽減し、走破性を確保する。
本実施の形態においては、プラネタリキャリア2Aにエンジントルクが入力された状態で次に示す作用によって出力側ギヤ(太陽歯車2C及び内歯車2D)に差動制限トルクが発生する。
遊星歯車2B,2B,…がトルクを入力した状態で自転すると、これら遊星歯車2B,2B,…(ギヤ部20B,20B,…及びギヤ部21B,21B,…)の各歯先面がプラネタリキャリア2A(第1収容孔220A及び第2収容孔221A)の第1ギヤ支持面2200Aと第2ギヤ支持面2210Aで、これら第1ギヤ支持面2200A,第2ギヤ支持面2210Aと遊星歯車2B,2B,…の各歯先面との間に摩擦抵抗が発生し、これら摩擦抵抗によって太陽歯車2C,内歯車2Dに差動制限トルクが発生する。
また、遊星歯車2B,2B,…のトルクを入力した状態での自転によってギヤ噛み合い面で各ギヤ(遊星歯車2B,2B,…及び太陽歯車2C・内歯車2D)に回転軸線Oに沿ってスラスト力が発生する。この場合、遊星歯車2B,2B,…(ギヤ部21B,21B,…)の軸線方向先端面がプラネタリキャリア2A(第2収容孔221A)の第3ギヤ支持面2211A、もしくはデフケース2E(フロントケース20E)の底部2010Eで摺動し、太陽歯車2C及び内歯車2Dが互いに潰し合う、もしくは離れる方向(リングボルト側)に移動する。この際、遊星歯車2B,2B,…(ギヤ部21B,21B,…)で発したスラスト力によって生まれる摺動部の間で摩擦抵抗が発生し、これら摩擦抵抗によっても太陽歯車2C,内歯車2Dに差動制限トルクが発生する。
[第1の実施の形態の効果]
以上説明した第1の実施の形態によれば、次に示す効果が得られる。
(1)ギヤ部20B,20B,…の歯先面がプラネタリキャリア2Aの径方向内側を、またギヤ部21B,21B,…の歯先面がプラネタリキャリア2Aの径方向外側をそれぞれ除く部位で支持されるため、遊星歯車2B,2B,…が太陽歯車2C及び内歯車2Dとの噛み合い反力によって傾動することがない。これにより、使用時に遊星歯車2B,2B,…の第1収容孔220A及び第2収容孔221Aにおける開口縁部への当接を阻止することができ、遊星歯車2B,2B,…及びギヤ収容支持部22Aの磨耗発生を抑制することができる。
(2)また、ギヤ部20B,20B,…の歯先面と第1ギヤ支持面2200Aとの摩擦抵抗およびギヤ部21B,21B,…の歯先面と第2ギヤ支持面2210Aとの摩擦抵抗により、差動制限トルクが得られる。
[第2の実施形態]
図8は、本発明の第2の実施の形態に係る車両用差動装置を説明するために示す断面図である。図9は、本発明の第2の実施の形態に係る車両用差動装置のプラネタリキャリアとスラストワッシャとの嵌合状態を示す断面図である。
第2実施の形態は、主として遊星歯車の形状及びこれを自転可能に支持するプラネタリキャリアの形状が第1の実施の形態と異なっている。以下、第2の実施の形態について第1の実施の形態との相違点を中心に説明し、共通する構成については図8及び図9に同一の符号を付して説明を省略する。
第2の実施の形態の車両用差動装置81における遊星歯車2Gは、図8に示すように、第1の実施の形態のギヤ部20Bに相当する大径のギヤ部20Gと第1の実施の形態のギヤ部21Bに相当する小径のギヤ部21Gとを備え、大径のギヤ部20Gと小径のギヤ部21Gとが中間部22Gによって一体に結合されている。
プラネタリキャリア2Fは、第1実施の形態のキャリア鍔部21Aに対応するキャリア鍔部21Fを備え、第1の実施の形態の第1ギヤ支持面2200Aに相当する第1ギヤ支持面2200Fが遊星歯車2Gの大径ギヤ部20Gの歯先面と摺動する。また、プラネタリキャリア2Fは、第1の実施の形態の第2ギヤ支持面2210Aに相当する第2ギヤ支持面2210Fを備え、遊星歯車2Gの小径ギヤ部21Gの歯先面と摺動する。
遊星歯車2Gの小径ギヤ部21Gを収容するプラネタリキャリア2Fの第2収容孔221Fの鍔部200Dに対向する側は軸方向に開口しており、遊星歯車2Gの小径ギヤ部21Gの軸方向端面は内歯車2Dの鍔部200Dに対面している。即ち、プラネタリキャリア2Fは第1の実施の形態における第3ギヤ支持面2211Aに対応する部位を備えていない。
プラネタリキャリア2Fの第1収容孔220Fと第2収容孔221Fとの間には、第1ギヤ支持面2200Fの軸方向端部から径方向内方に突出する壁部210Fが形成されている。壁部210Fの内径は、ギヤ収容支持部22Fに支持された遊星歯車2Gのギヤ部21Gが軸方向に挿通し得る寸法であって、且つ大径ギヤ部20Gは軸方向に挿通し得ない寸法に形成されている。即ち、壁部210Fは第1収容孔220Fの底部(第4ギヤ支持面)2201Fを形成しており、遊星歯車2Gのギヤ部20Gからギヤ部21G側へ向かう方向(図8の右側へ向かう方向)の移動は、ギヤ部20Gの中間部(段差部)22G側の端面が壁部210Fに当接することで規制される。これにより、小径ギヤ部21Gの軸方向端面は内歯車2Dの鍔部200Dに当接することはない。
内歯車2Dには、鍔部200Dの外周端付近から軸方向に延出された円筒部211Dが形成されている。円筒部211Dの外径は鍔部200Dの外径よりも小さく形成されており、内歯車2Dを図8の左方から見た場合に、円筒部211Dの外側に円筒部211Dの外径と鍔部200Dの外径との差に相当する環状突起212Dが形成されている。デフケース2Eには、環状突起212Dが嵌合する凹部201Eが形成されており、凹所201Eに環状突起212Dが嵌合された状態でリングボルト21Eが螺着されることで、内歯車2Dとデフケース2Eとが相対回転不能に連結されている。円筒部211Dの内周側には環状の歯車部23が配置され、円筒部211Dの内周面に相対回転不能にスプライン嵌合されている。歯車部23の内周面には、遊星歯車2Gの小径ギヤ部21Gと噛み合うヘリカルギヤが形成されている。
プラネタリキャリア2Fの一端面とデフケース2Eの底部との間には、スラストワッシャ5,6が介装されている。スラストワッシャ5の外周縁には、図9に示すように突起5Aが形成されており、この突起5Aがプラネタリキャリア2Fの端面に設けられた凹部201Fに嵌合されることで、プラネタリキャリア2Fとスラストワッシャ5が相対回転不能とされている。同様にスラストワッシャ6がデフケース2Eの底部に相対回転不能に配置されている。
プラネタリキャリア2Fのキャリア基部20Fと太陽歯車2Cとの間には、スラストワッシャ71,81が配設されている。また、太陽歯車2Cとデフケース2Eの底部との間にはスラストワッシャ70,80が配設されている。スラストワッシャ81はプラネタリキャリア2Fと相対回転不能であり、スラストワッシャ80はデフケース2Eと相対回転不能である。また、スラストワッシャ70,71は太陽歯車2Cと相対回転不能である。これにより、プラネタリキャリア2Fと太陽歯車2Cが相対回転する際にはスラストワッシャ81,71間が摩擦摺動し、デフケース2Eと太陽歯車2Cが相対回転する際にはスラストワッシャ80,70間が摩擦摺動する。
[第2の実施の形態の効果]
以上説明した第2の実施の形態によれば、第1実施形態の効果に加え、次に示す効果が得られる。
(1)プラネタリキャリア2Fの第2収容孔221Fに底部(第1の実施の形態の第3ギヤ支持面2211Aに相当する部分)を形成しないので、プラネタリキャリア2Fの軸方向長さを短縮できる。
(2)歯車部23を円筒部211Dとは別体に設けたので、内歯車2Dのギヤを形成しやすくなり、鍔部200Dと当接する端部までギヤを形成できる。このため、ギヤ加工時に必要な工具の逃げ部が不要となり、内歯車2Dの軸方向長さを短縮できる。よって、車両用差動装置全体の軸方向長さを短縮でき、小型・軽量化が可能となる。
以上、本発明の車両用差動装置を上記の実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能であり、例えば次に示すような変形も可能である。
(1)本実施の形態では、入力側ギヤ(遊星歯車2B,2B,…のギヤ部20B,20B,…及びギヤ部21B,21B,…)のピッチ円直径と出力側ギヤ(太陽歯車2C及び内歯車2D)のピッチ円直径との間においてD/D<D/Dが成立する場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、D/D=D/Dが成立するような寸法に各ギヤのピッチ円直径を設定してもよい。この場合、太陽歯車に伝達されるトルクと内歯車に伝達される基準となるトルクの比であるトルクスプリット比(Torque Split Ratio:TSR)が50:50に設定され、太陽歯車及び内歯車から同一の大きさのトルクが伝達される。
また、入力側ギヤ(遊星歯車2B,2B,…のギヤ部20B,20B,…及びギヤ部21B,21B,…)のピッチ円直径と出力側ギヤ(太陽歯車2C及び内歯車2D)のピッチ円直径との間においてD/D>D/Dが成立するような寸法に各ギヤのピッチ円直径を設定してもよい。この場合、内歯車に伝達されるトルクが太陽歯車に伝達されるトルクよりも小さくなる。
(2)本実施の形態では、太陽歯車2C及び内歯車2Dにそれぞれ噛合するギヤ部20B,20B,…及びギヤ部21B,21B,…を有する遊星歯車2B,2B,…がプラネタリキャリア2A(ギヤ収容支持部22A)内に4個収容支持されている場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、他の個数の遊星歯車をプラネタリキャリア内に配置しても勿論よい。
本発明の第1の実施の形態に係る車両用差動装置を説明するために示す断面図。 図1のA−A断面図。 図1のB−B断面図。 本発明の第1の実施の形態に係る車両用差動装置のキャリアに収容支持される入力側ギヤを一方側から見た状態を示す分解斜視図。 本発明の第1の実施の形態に係る車両用差動装置のキャリアに収容支持される入力側ギヤを他方側から見た状態を示す分解斜視図。 本発明の第1の実施の形態に係る車両用差動装置のキャリアを一方側から見た状態を示す斜視図。 本発明の第1の実施の形態に係る車両用差動装置のキャリアを他方側から見た状態を示す斜視図。 本発明の第2の実施の形態に係る車両用差動装置を説明するために示す断面図。 本発明の第2の実施の形態に係る車両用差動装置のプラネタリキャリアとスラストワッシャとの嵌合状態を示す断面図。
符号の説明
1,81…車両用差動装置
2A,2F…プラネタリキャリア、20A,20F…キャリア基部、201F…凹部、21A,21F…キャリア鍔部、210F…壁部、200A…スプライン嵌合部、22A,22F…ギヤ収容支持部、220A,220F…第1収容孔、2200A,2200F…第1ギヤ支持面、2201F…底部、221A,221F…第2収容孔、2210A,2210F…第2ギヤ支持面、2211A…第3ギヤ支持面
2B,2G…遊星歯車、20B,21B,20G,21G…ギヤ部、22G…中間部
2C…太陽歯車、20C…スプライン嵌合部
2D…内歯車、20D…ボス部、200D…鍔部、201D…スプライン嵌合部、21D…ギヤ部、210D…鍔部、211D…円筒部、212D環状突起
2E…デフケース
20E…ケース本体、200E…大径の円筒部、201E…凹部、2000E…部品挿入口、201E…小径の円筒部、2010E…底部、2011E…ギヤ挿通孔、2012E…スプライン嵌合部、202E…中間径の円筒部
21E…リングボルト
23…歯車部
5,6,7,70,71,80,81…スラストワッシャ、5A…突起
81…車両用差動装置
O…回転軸線

Claims (7)

  1. 各ピッチ円直径が互いに異なる大小2つのギヤ部を有する遊星歯車を自転可能に収容支持するギヤ収容支持部を備え、駆動源の駆動トルクを受けて前記遊星歯車に噛合する内歯車及び太陽歯車を介して1対の出力軸に差動分配するための円筒体からなり、キャリア基部及び前記キャリア基部の外径よりも大きい外径を有するキャリア鍔部からなるプラネタリキャリアであって、
    前記ギヤ収容支持部は、前記キャリア鍔部に配置された第1収容孔、及び前記キャリア基部に配置された第2収容孔からなり、
    前記第1収容孔の内周面は、前記大小2つのギヤ部のうち前記太陽歯車に噛合するピッチ円直径の大きいギヤ部の歯先面をキャリア径方向内側を除く部位で摺動可能に支持する第1支持面で形成され、
    前記第2収容孔の内周面は、前記大小2つのギヤ部のうち前記内歯車に噛合するピッチ円直径の小さいギヤ部の歯先面をキャリア径方向外側を除く部位で摺動可能に支持する第2支持面で形成されている
    ことを特徴とするプラネタリキャリア。
  2. 前記ギヤ収容支持部は、前記第1支持面が前記大小2つのギヤ部のうちピッチ円直径の大きいギヤ部の歯先面に適合する曲率面で形成され、前記第2支持面が前記大小2つのギヤ部のうちピッチ円直径の小さいギヤ部の歯先面に適合する曲率面で形成されている請求項1に記載のプラネタリキャリア。
  3. 前記ギヤ収容支持部は、前記遊星歯車の大小2つのギヤ部のうちピッチ円直径の小さいギヤ部の軸方向先端面を摺動可能に支持する第3支持面を有する請求項1に記載のプラネタリキャリア。
  4. 前記ギヤ収容支持部は、前記遊星歯車の大小2つのギヤ部の間の段差部に軸方向に当接し、かつ前記遊星歯車の軸方向移動を規制する第4支持面を有する請求項1に記載のプラネタリキャリア。
  5. 各ピッチ円直径が互いに異なる大小2つのギヤ部を有する遊星歯車と、
    前記遊星歯車を自転可能に収容支持するギヤ収容支持部を有し、駆動源の駆動トルクを受けて1対の出力軸に差動分配するための円筒体からなるプラネタリキャリアと、
    前記プラネタリキャリアの軸線上で前記大小2つのギヤ部のうちピッチ円直径の小さいギヤ部に噛合する内歯車と、
    前記内歯車の軸線上で前記大小2つのギヤ部のうちピッチ円直径の大きいギヤ部に噛合する太陽歯車とを備え、
    前記プラネタリキャリアは、キャリア基部及び前記キャリア基部の外径よりも大きい外径を有するキャリア鍔部からなり、
    前記ギヤ収容支持部は、前記キャリア鍔部に配置されて前記ピッチ円直径の大きいギヤ部を収容する第1収容孔、及び前記キャリア基部に配置されて前記ピッチ円直径の小さいギヤ部を収容する第2収容孔からなり、
    前記第1収容孔の内周面は、前記ピッチ円直径の大きいギヤ部の歯先面をキャリア径方向内側を除く部位で摺動可能に支持する第1支持面で形成され、
    前記第2収容孔の内周面は、前記ピッチ円直径の小さいギヤ部の歯先面をキャリア径方向外側を除く部位で摺動可能に支持する第2支持面で形成されている
    ことを特徴とする遊星歯車機構。
  6. 前記遊星歯車は、前記大小2つのギヤ部が同一の捩れ方向をもつヘリカルギヤによって形成されている請求項5に記載の遊星歯車機構。
  7. 各ピッチ円直径が互いに異なる大小2つのギヤ部を有する遊星歯車と、
    前記遊星歯車を自転可能に収容支持するギヤ収容支持部を有し、駆動源の駆動トルクを受けて1対の出力軸に差動分配するための円筒体からなるプラネタリキャリアと、
    前記プラネタリキャリアの軸線上で前記大小2つのギヤ部のうちピッチ円直径の小さいギヤ部に噛合する内歯車と、
    前記内歯車の軸線上で前記大小2つのギヤ部のうちピッチ円直径の大きいギヤ部に噛合する太陽歯車とを含む遊星歯車機構を備え、
    前記遊星歯車機構は、前記プラネタリキャリアがキャリア基部及び前記キャリア基部の外径よりも大きい外径を有するキャリア鍔部からなり、
    前記ギヤ収容支持部は、前記キャリア鍔部に配置されて前記ピッチ円直径の大きいギヤ部を収容する第1収容孔、及び前記キャリア基部に配置されて前記ピッチ円直径の小さいギヤ部を収容する第2収容孔からなり、
    前記第1収容孔の内周面は、前記ピッチ円直径の大きいギヤ部の歯先面をキャリア径方向内側を除く部位で摺動可能に支持する第1支持面で形成され
    前記第2収容孔の内周面は、前記ピッチ円直径の小さいギヤ部の歯先面をキャリア径方向外側を除く部位で摺動可能に支持する第2支持面で形成されている
    ことを特徴とする車両用差動装置。
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