JP2009085292A - 車両用差動装置及びその組立方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ピニオンギヤ及びサイドギヤのギヤ強度を高めることができる車両用差動装置を提供する。
【解決手段】ピニオンギヤ3,4のシャフト挿通孔3A,4Aを挿通してデフケース2に支持され、ピニオンギヤ3,4を回転自在に支持するピニオンギヤシャフト7と、ピニオンギヤシャフト7とサイドギヤ5L,5Rとの間に介装され、車軸挿入孔9L,9Rに対する左右の車軸の挿入方向への移動を規制するアクスルスペーサ23L,23Rとを備え、アクスルスペーサ23L,23Rによってピニオンギヤシャフト7の軸線方向への移動及び軸線回りの回転が規制されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両用差動装置及びその組立方法に関し、特にドライブ側から回転駆動力を受けるピニオンギヤの倒れ込みを防止するためのピニオンギヤシャフトを備えた車両用差動装置及びその組立方法に関する。
従来の車両用差動装置として、エンジントルクを受けて回転するデフケースと、このデフケースの回転軸線に沿って互いに並列する1対のサイドギヤと、これら1対のサイドギヤにギヤ軸を直交させて噛合する1対のピニオンギヤとを備えたものがある(特許文献1,2)。
デフケースには、ピニオンギヤ倒れ込み防止用のピニオンギヤシャフトを挿入するシャフト挿入孔、及びこのシャフト挿入孔の軸線に直交する軸線をもつ1対の車軸挿入孔が設けられている。
1対のサイドギヤは、ボス部及びギヤ部を有する傘歯車からなり、デフケースの回転軸線方向に移動可能に配置され、かつそれぞれのボス部が対応する車軸挿入孔内に嵌合してデフケース内に回転自在に支持されている。1対のサイドギヤ内には、左右の車軸がそれぞれ車軸挿入孔を挿通してスプライン嵌合されている。
1対のピニオンギヤは、ピニオンギヤシャフトを挿通させるシャフト挿通孔を有する傘歯車からなり、デフケース内に収容され、かつピニオンギヤシャフトに回転自在に支持されている。
以上の構成により、車両のエンジン側からのトルクがドライブピニオン及びリングギヤを介してデフケースに入力されると、デフケースが回転軸線の回りに回転される。次に、デフケースが回転されると、この回転力がピニオンギヤシャフトを介して1対のピニオンギヤに伝達され、さらに1対のピニオンギヤから1対のサイドギヤに伝達される。この場合、1対のサイドギヤにはそれぞれ左右の車軸がスプライン嵌合によって連結されているため、エンジン側からのトルクが車両の運転状況に応じて分配され、ドライブピニオン,リングギヤ,デフケース,ピニオンギヤシャフト,1対のピニオンギヤ及び1対のサイドギヤを介して左右の車軸に伝達される。
ところで、この種の車両用差動装置においては、ピニオンギヤシャフトの軸線方向への抜けを防止することが行われている。
特許文献1の車両用差動装置では、抜け止め部材としてねじ付きロッドを用いたピニオンギヤシャフト抜け止め構造が用いられ、ねじ付きロッドを挿通させるロッド挿通孔がピニオンギヤシャフトに、またねじ付きロッドを挿入してねじ締めするねじ孔がデフケースにそれぞれ設けられている。
一方、特許文献2の車両用差動装置では、抜け止め部材としてピンを用いたピニオンギヤシャフト抜け止め構造が用いられ、ピンを嵌合する環状溝がピニオンギヤシャフトに、また環状溝に臨みピンを挿入(嵌入)するピン挿入孔がデフケースにそれぞれ設けられている。
特開2007−71223号公報(段落[0025]) 特開平9−26014号公報
しかしながら、特許文献1,2の車両用差動装置によると、抜け止め部材を挿入するねじ孔又はピン挿入孔の形成スペースをデフケースの本体に確保する必要が生じるため、デフケースの外径に対してデフケースの内部に十分に広い収容空間を形成することができなかった。この結果、ピニオンギヤ及びサイドギヤのサイズを大型化することができず、ピニオンギヤ及びサイドギヤのギヤ強度を高めることができないという問題があった。
従って、本発明の目的は、ピニオンギヤ及びサイドギヤのサイズを大型化することができ、もってピニオンギヤ及びサイドギヤのギヤ強度を高めることができる車両用差動装置及びその組立方法を提供することにある。
(1)本発明は、上記目的を達成するために、左右の車軸をそれぞれ挿入する1対の車軸挿入孔を有するデフケースと、前記デフケース内に回転自在に収容され、かつ前記1対の車軸挿入孔の軸線上に配置された1対のサイドギヤと、前記1対のサイドギヤにギヤ軸を直交させて噛合し、シャフト挿通孔を軸心部に有する1対のピニオンギヤと、前記シャフト挿通孔を挿通して前記デフケースに支持され、前記1対のピニオンギヤを回転自在に支持するピニオンギヤシャフトと、前記ピニオンギヤシャフトと前記1対のサイドギヤとの間に介装され、前記1対の車軸挿入孔に対する前記左右の車軸の挿入方向への移動を規制する車軸移動規制部材とを備え、前記車軸移動規制部材によって前記ピニオンギヤシャフトの軸線方向への移動及び軸線回りの回転が規制されていることを特徴とする車両用差動装置を提供する。
(2)本発明は、上記目的を達成するために、左右の車軸をそれぞれ挿入する1対の車軸挿入孔を有するデフケースと、前記デフケース内に回転自在に収容され、かつ前記1対の車軸挿入孔の軸線上に配置された1対のサイドギヤと、前記1対のサイドギヤにギヤ軸を直交させて噛合し、シャフト挿通孔を軸心部に有する1対のピニオンギヤと、前記シャフト挿通孔を挿通して前記デフケースに支持され、前記1対のピニオンギヤを回転自在に支持するピニオンギヤシャフトと、前記ピニオンギヤシャフトと前記1対のサイドギヤとの間に介装され、前記1対の車軸挿入孔に対する前記左右の車軸の挿入方向への移動を規制する車軸移動規制部材とを備えた車両用差動装置の組立方法であって、前記1対のピニオンギヤのうち一方のピニオンギヤを前記デフケース内に挿入し、前記一方のピニオンギヤの前記シャフト挿通孔に前記ピニオンギヤシャフトを挿通させるとともに、前記1対のピニオンギヤのうち他方のピニオンギヤを前記デフケース内に挿入し、前記他方のピニオンギヤの前記シャフト挿通孔に前記ピニオンギヤシャフトを挿通させてから前記デフケースに支持する第1ステップと、前記デフケース内に前記車軸移動規制部材を挿入して前記ピニオンギヤシャフトに位置決めする第2ステップと、前記デフケース内に前記1対のサイドギヤを挿入して前記1対のピニオンギヤにギヤ軸が直交する状態で噛合させるとともに、前記1対のサイドギヤと前記ピニオンギヤシャフトとの間に前記車軸移動規制部材を介装し、この状態を維持しながら前記1対のサイドギヤを前記1対の車軸挿入孔の軸線上に配置する第3ステップとを備えたことを特徴とする車両用差動装置の組立方法を提供する。
(3)本発明は、上記目的を達成するために、左右の車軸をそれぞれ挿入する1対の車軸挿入孔を有するデフケースと、前記デフケース内に回転自在に収容され、かつ前記1対の車軸挿入孔の軸線上に配置された1対のサイドギヤと、前記1対のサイドギヤにギヤ軸を直交させて噛合し、シャフト挿通孔を軸心部に有する1対のピニオンギヤと、前記シャフト挿通孔を挿通して前記デフケースに支持され、前記1対のピニオンギヤを回転自在に支持するピニオンギヤシャフトと、前記ピニオンギヤシャフトと前記1対のサイドギヤとの間に介装され、前記1対の車軸挿入孔に対する前記左右の車軸の挿入方向への移動を規制する1対の車軸移動規制部材とを備えた車両用差動装置の組立方法であって、前記1対のピニオンギヤのうち一方のピニオンギヤを前記デフケース内に挿入し、前記一方のピニオンギヤの前記シャフト挿通孔に前記ピニオンギヤシャフトを挿通させるとともに、前記1対のピニオンギヤのうち他方のピニオンギヤを前記デフケース内に挿入し、前記他方のピニオンギヤの前記シャフト挿通孔に前記ピニオンギヤシャフトを挿通させてから前記デフケースに支持する第1ステップと、予め前記1対の車軸移動規制部材がそれぞれ位置決めされた前記1対のサイドギヤを前記デフケース内に挿入して前記1対のピニオンギヤにギヤ軸が直交する状態で噛合させるとともに、前記1対のサイドギヤと前記ピニオンギヤシャフトとの間にそれぞれ前記1対の車軸移動規制部材を介装し、この状態を維持しながら前記1対のサイドギヤを前記1対の車軸挿入孔の軸線上に配置する第2ステップとを備えたことを特徴とする車両用差動装置の組立方法を提供する。
本発明によると、デフケースの外径に対してピニオンギヤ及びサイドギヤのサイズを大型化することができ、ピニオンギヤ及びサイドギヤのギヤ強度を高めることができる。
[実施の形態]
図1は、本発明の実施の形態に係る車両用差動装置を説明するために示す分解斜視図である。図2は、本発明の実施の形態に係る車両用差動装置を説明するために示す断面図である。図3は、本発明の実施の形態に係る車両用差動装置のデフケースを説明するために示す斜視図である。図4は、本発明の実施の形態に係る車両用差動装置のピニオンギヤシャフトに対する車軸移動規制部材の組付状態を説明するために示す分解斜視図である。
(車両用差動装置の全体構成)
図1及び図2において、符号1で示す車両用差動装置は、エンジントルクを受けて回転するデフケース2と、このデフケース2の回転軸線Oと直角な軸線上に位置するピニオンギヤシャフト7と、このピニオンギヤシャフト7上で互いに並列する上下1対のピニオンギヤ3,4と、これら1対のピニオンギヤ3,4にギヤ軸を直交させて噛合する左右1対のサイドギヤ5L,5Rと、これら1対のサイドギヤ5L,5Rとピニオンギヤシャフト7との間に介在する車軸移動規制部材としての左右1対のアクスルスペーサ23L,23Rと、これら1対のアクスルスペーサ23L,23R及びピニオンギヤシャフト7・1対のサイドギヤ5L,5Rを介して並列する左右1対の球面スラストワッシャ6L,6Rとから大略構成されている。
(デフケース2の構成)
デフケース2は、図3に示すように、ピニオンギヤシャフト7及びピニオンギヤ3,4・サイドギヤ5L,5R・アクスルスペーサ23L,23R・スラストワッシャ6L,6R(図1及び図2に示す)を収容する空間部2Aを内部に有し、全体が1ピースの部材によって形成されている。
デフケース2には、図2に示すように、回転軸線Oに沿って開口する左右1対の車軸挿入孔9L,9Rと、これら1対の車軸挿入孔9L,9Rの軸線に直交する軸線をもつ上下1対のピニオンギヤ背面孔10,11とが設けられている。また、デフケース2には、回転軸線Oに関して対称な領域であって、ピニオンギヤ背面孔10,11から円周方向(回転軸線Oの回り)に等間隔をもって離間する部位に位置する1対のサイドギヤ通過孔12L,12Rが設けられている。デフケース2の左方車軸側には、回転軸線Oと直角な平面内で円周方向に沿う円環状のリングギヤ取付用フランジ13が一体に設けられている。
車軸挿入孔9L,9Rは、デフケース2を貫通し、かつ回転軸線Oに沿う方向に開口する貫通孔によって形成されている。車軸挿入孔9L,9Rには、それぞれ左右の車軸(図示せず)が挿通されている。車軸挿入孔9L,9Rの内側開口周縁には、スラストワッシャ6L,6Rを受ける球面からなるスラストワッシャ受部9La,9Raが設けられている。
ピニオンギヤ背面孔10,11は、デフケース2を貫通し、かつ回転軸線Oと直交する方向に開口する貫通孔(丸孔)によって形成されている。ピニオンギヤ背面孔10,11の開口サイズは、ピニオンギヤ3,4及びサイドギヤ5L,5Rの外径より小さい内径をもつサイズに設定されている。ピニオンギヤ背面孔10,11の内面は、それぞれピニオンギヤシャフト7の上下端部を回転不能に支持するピニオンギヤシャフト支持面10A,11Aで形成されている。
ピニオンギヤ背面孔10,11の内側開口周縁には、所定の曲率をもつ球面で形成された上下1対のスラストワッシャ受部10C,11Cが設けられている。スラストワッシャ受部10C,11Cの内面には、遠心力が作用するピニオンギヤ3,4を受け止める球面スラストワッシャ21,22が配置されている。
サイドギヤ通過孔12L,12Rは、平面非円形状の開口部を有する貫通孔によって形成されている。そして、その開口サイズは、ピニオンギヤ3,4及びサイドギヤ5L,5R等をデフケース2内に挿入し得るようなサイズに設定されている。
(ピニオンギヤシャフト7の構成)
ピニオンギヤシャフト7は、図2及び図4に示すように、ピニオンギヤ3,4を回転自在に支持するピニオンギヤ支持面70,71を上下両端部にそれぞれ有し、ピニオンギヤ3,4(シャフト挿通孔3A,4A)及び球面スラストワッシャ21,22を挿通してデフケース2のピニオンギヤ背面孔10,11のピニオンギヤシャフト支持面10A,11Aに回転不能に支持されている。なお、ピニオンギヤシャフト7はデフケース2の回転軸線Oに対する周方向に支持(移動規制)されていればよく、回転軸線Oに沿った方向への移動は必ずしも規制されていなくともよい。
ピニオンギヤシャフト7には、その外周面一部(軸線方向中央部を除く部位)を切り欠くことにより潤滑油導入面7C,7Dが設けられている。これにより、潤滑油導入面7C,7Dとピニオンギヤシャフト支持面10A,11Aとの間にデフケース外の潤滑油をデフケース内に導入することができる。また、ピニオンギヤシャフト7が横断面略D形状の軸状体によって形成されるため、ピニオンギヤ背面孔10,11内にピニオンギヤシャフト7の両端部を支持するに際し、所定の周方向位置にピニオンギヤシャフト7を迅速かつ確実に配置することができる。
ピニオンギヤシャフト7の軸線方向中央部には、軸線回りに等間隔をもって並列する1対の凹溝7A,7Bが設けられている。凹溝7Aは、ピニオンギヤシャフト7の軸線方向に所定の間隔をもって対向する第1切り欠き面72A,第2切り欠き面73A、及びこれら両第1切り欠き面72A,第2切り欠き面73A間に介在する第3切り欠き面(溝底)74Aを有する断面略コ字状の切り欠きによって形成されている。凹溝7Bは、凹溝7Aと同様に、ピニオンギヤシャフト7の軸線方向に所定の間隔をもって対向する第1切り欠き面75B,第2切り欠き面76B、及びこれら両第1切り欠き面75B,第2切り欠き面76B間に介在する第3切り欠き面(溝底)77Bを有する断面略コ字状の切り欠きによって形成されている。
(ピニオンギヤ3,4の構成)
ピニオンギヤ3,4は、略同一の構成であるため、例えばピニオンギヤ3のみについて説明する。なお、ピニオンギヤ4については、各部位の符号をピニオンギヤ3の各部位の符号に対応して付し(例えば、ピニオンギヤ4のシャフト挿通孔にはピニオンギヤ3のシャフト挿通孔3Aに対応して4Aを、またピニオンギヤ4のギヤ内周部にはピニオンギヤ3のギヤ内周部31に対応して41をそれぞれ付す。)、その説明は省略する。
ピニオンギヤ3は、図2に示すように、傘歯車からなり、ギヤ内周部31(シャフト挿通孔3Aの内周面)がピニオンギヤシャフト7のピニオンギヤ支持面70に回転自在に、またギヤ背面部32がピニオンギヤ背面孔10のスラストワッシャ受部10Cに球面スラストワッシャ21を介して摺動自在にそれぞれ支持されている。ピニオンギヤ3の軸心部には、ピニオンギヤシャフト7を挿通させる丸孔からなるシャフト挿通孔3Aが設けられている。
(サイドギヤ5L,5Rの構成)
サイドギヤ5L,5Rは、図2に示すように、各外径が互いに異なるボス部5La,5Ra及びギヤ部5Lb,5Rbを有する略環状の歯車(ピニオンギヤ3,4の外径より大きい外径を有し、単一の歯先円錐角をもつ傘歯車)からなり、デフケース2内に回転自在に支持され、ピニオンギヤ3,4に噛合するように構成されている。サイドギヤ5L,5Rの歯数は、ピニオンギヤ3,4の歯数の2.1倍以上の歯数(例えばピニオンギヤ3,4の歯数7に対しサイドギヤ5L,5Rの歯数15)に設定されている。サイドギヤ5L,5Rの外径は、ピニオンギヤ3,4の外径より大きい寸法に設定されている。
サイドギヤ5L,5Rの背面には、スラストワッシャ受部9La,9Raに球面スラストワッシャ6L,6Rを介して適合する球面からなる摺動部5Lc,5Rcが設けられている。
サイドギヤ5Lには、左右の車軸(図示せず)のうち左車軸にスプライン嵌合する第1スプライン嵌合孔50A、左右1対のアクスルスペーサ23L,23Rのうちアクスルスペーサ23Lに回転自在に位置決め嵌合する第1位置決め嵌合孔50B、及びこの第1位置決め嵌合孔50Bと第1スプライン嵌合孔50Aとの間に介在する第1段状面50Cからなる第1車軸挿通孔50が設けられている。
サイドギヤ5Rには、左右の車軸(図示せず)のうち右車軸にスプライン嵌合する第2スプライン嵌合孔51A、左右1対のアクスルスペーサ23L,23Rのうちアクスルスペーサ23Rに回転自在に位置決め嵌合する第2位置決め嵌合孔51B、及びこの第2位置決め嵌合孔51Bと第2スプライン嵌合孔51Aとの間に介在する第2段状面51Cからなる第2車軸挿通孔51が設けられている。
(アクスルスペーサ23L,23Rの構成)
アクスルスペーサ23L,23Rは、図2及び図4に示すように、デフケース2の回転軸線O上に配置され、全体が略円柱体によって形成されている。そして、各軸線方向一方側端部をピニオンギヤシャフト7の凹溝7A,7B内に、また各軸線方向他方側端部をサイドギヤ5L,5Rの第1位置決め嵌合孔50B,第2位置決め嵌合孔51Bにそれぞれ挿入(嵌合)し、ピニオンギヤシャフト7の軸線方向への移動及び軸線回りの回転を規制するように構成されている。
アクスルスペーサ23Lは、左右の車軸のうち左車軸の先端部が嵌合する凹部24を有し、サイドギヤ5Lの第1位置決め嵌合孔50B及びピニオンギヤシャフト7の凹溝7Aに嵌合して第1段状面50Cと第3切り欠き面74Aとの間に介装されている。そして、デフケース2の車軸挿入孔9L及びサイドギヤ5Lの第1車軸挿通孔50に挿通された左車軸の先端部を凹部24の底面に当接させ、車軸挿入孔9Lに対する左車軸の挿入方向への移動を規制するように構成されている。これにより、サイドギヤ5Lと左車軸との連結(スプライン嵌合)が円滑かつ確実に行われる。
アクスルスペーサ23Rは、左右の車軸のうち右車軸の先端部が嵌合する凹部25を有し、サイドギヤ5Rの第2位置決め嵌合孔51B及びピニオンギヤシャフト7の凹溝7Bに嵌合して第2段状面51Cと第3切り欠き面77Bとの間に介装されている。そして、デフケース2の車軸挿入孔9R及びサイドギヤ5Rの第2車軸挿通孔51に挿通された右車軸の先端部を凹部25の底面に当接させ、車軸挿入孔9Rに対する右車軸の挿入方向への移動を規制するように構成されている。これにより、サイドギヤ5Rと右車軸との連結(スプライン嵌合)が円滑かつ確実に行われる。
(球面スラストワッシャ6L,6Rの構成)
球面スラストワッシャ6L,6Rは、図1及び図2に示すように、サイドギヤ5L,5Rのスラスト力を受ける環状のワッシャからなり、サイドギヤ5L,5Rの背面(摺動部5Lc,5Rc)とスラストワッシャ受部9La,9Raとの間に介装されている。そして、サイドギヤ5L,5Rとピニオンギヤ3,4との噛み合いを調整するように構成されている。球面スラストワッシャ6L,6Rには、ワッシャ内周部からワッシャ外周部に潤滑油を導入する潤滑油導入路26(図1に球面スラストワッシャ6Lに示す)が設けられている。
〔車両用差動装置1の動作〕
車両のエンジン側からのトルクがドライブピニオン及びリングギヤを介してデフケース2に入力されると、デフケース2が回転軸線Oの回りに回転する。デフケース2が回転すると、この回転力がピニオンギヤシャフト7を介してピニオンギヤ3,4に伝達され、さらにピニオンギヤ3,4からサイドギヤ5L,5Rに伝達される。この場合、左右のサイドギヤ5L,5Rにはそれぞれ左右の車軸(図示せず)がスプライン嵌合されているため、エンジン側からのトルクがドライブピニオン及びリングギヤ・デフケース2・ピニオンギヤシャフト7・ピニオンギヤ3,4・サイドギヤ5L,5Rを介して左右の車軸に伝達される。また、アクスルスペーサ23L,23Rの各軸線方向一方側端部がピニオンギヤシャフト7の凹溝7A,7B内に、その各軸線方向他方側端部がサイドギヤ5L,5Rの第1位置決め嵌合孔50B,第2位置決め嵌合孔51Bにそれぞれ嵌合されているため、ピニオンギヤシャフト7の軸線方向への移動及び軸線回りの回転が規制される。
ここで、車両が直進状態であり、左右各車輪と路面との間でスリップが発生しない場合には、エンジン側からのトルクがデフケース2に伝達されると、ピニオンギヤ3,4が自転することなくサイドギヤ5L,5Rの軸線回りを公転し、ピニオンギヤ3,4及びサイドギヤ5L,5Rがデフケース2及びピニオンギヤシャフト7と共に一体に回転するため、エンジン側からのトルクが左右両車軸に等分に伝達され、左右各車輪が等しい回転数で回転する。
一方、例えば右側の車輪がぬかるみに落ち込んだりして路面との間でスリップを発生した場合には、ピニオンギヤ3,4がサイドギヤ5L,5Rと噛合しながら自転し、エンジン側からのトルクが左右の車軸(車輪)間で差動分配される。すなわち、左側の車輪がデフケース2の回転速度より低い速度で回転し、右側の車輪がデフケース2の回転速度より高い速度で回転する。
本実施の形態においては、デフケース2にトルクが作用した状態でピニオンギヤ3,4が回転すると、ギヤ内周部31,41がピニオンギヤシャフト7のピニオンギヤ支持面70,71で摺動するため、ギヤ内周部31,41とピニオンギヤシャフト7のピニオンギヤ支持面70,71との間に摩擦抵抗を発生する。これら摩擦抵抗によってサイドギヤ5L,5Rの差動回転が制限され、スリップが抑えられる。
また、ピニオンギヤ3,4の回転によってサイドギヤ5L,5Rとの噛み合い面でギヤ軸線方向のスラスト力がそれぞれ発生する。このうちサイドギヤ軸線方向のスラスト力によりサイドギヤ5L,5Rが互いに離間する方向に移動して球面スラストワッシャ6L,6Rをスラストワッシャ受部9La,9Raに圧接するため、球面スラストワッシャ6L,6Rとスラストワッシャ受部9La,9Raとの間に摩擦抵抗を発生し、これら摩擦抵抗によってもサイドギヤ5L,5Rの差動回転が制限される。さらに、ピニオンギヤ3,4に発生するスラスト力によりピニオンギヤ3,4のギヤ背面部32,42が球面スラストワッシャ21,22をピニオンギヤ背面孔10,11のスラストワッシャ受部10C,11Cに圧接するため、ピニオンギヤ3,4の自転に対する摩擦抵抗が発生し、これによってもサイドギヤ5L,5Rの差動回転が制限される。
次に、本実施の形態に係る車両用差動装置の組立方法につき、図2及び図5・図6(a)〜(d)を用いて説明する。図5は、本発明の実施の形態に係る車両用差動装置の組立方法を説明するために示すフローチャートである。図6(a)〜(d)は、本発明の実施の形態に係る車両用差動装置の組立方法におけるサイドギヤの組み込み手順を説明するために概略化して示す平面図である。
本実施の形態に示す車両用差動装置の組立方法は、「ピニオンギヤ及びピニオンギヤシャフトの組み込み」及び「アクスルスペーサの位置決め」・「サイドギヤの組み込み」・「ピニオンギヤとサイドギヤとの噛み合わせ」の各工程が順次実施されるため、これら各工程を順次説明する。
「ピニオンギヤ及びピニオンギヤシャフトの組み込み」
先ず、サイドギヤ通過孔12L,12Rから球面スラストワッシャ21及びピニオンギヤ3をデフケース2内(空間部2A)に挿入し、ピニオンギヤシャフト7をデフケース2のピニオンギヤ背面孔10及び球面スラストワッシャ21・ピニオンギヤ3のシャフト挿通孔3Aに順次挿通させる。
次に、サイドギヤ通過孔12L,12Rから球面スラストワッシャ22及びピニオンギヤ4をデフケース2内(空間部2A)に挿入し、デフケース2のピニオンギヤ背面孔10及び球面スラストワッシャ21・ピニオンギヤ3のシャフト挿通孔3Aに挿通されたピニオンギヤシャフト7をピニオンギヤ4のシャフト挿通孔4A及び球面スラストワッシャ22・デフケース2のピニオンギヤ背面孔11に順次挿通させてから、ピニオンギヤシャフト7の両端部をそれぞれデフケース2のピニオンギヤ背面孔10,11内に支持する。この場合、ピニオンギヤシャフト7がピニオンギヤ背面孔10,11内に支持されると、図5のステップS1に示すようにピニオンギヤ3,4と共にデフケース2内に組み込まれる。
「アクスルスペーサの位置決め」
サイドギヤ通過孔12L,12Rからアクスルスペーサ23L,23Rをデフケース2内に挿入した後、アクスルスペーサ23L,23Rの軸線方向一方側端部(凹部24,25が設けられた端部と反対側の端部)をピニオンギヤシャフト7の凹溝7A,7B内に嵌合する。この場合、アクスルスペーサ23L,23Rの軸線方向一方側端部がピニオンギヤシャフト7の凹溝7A,7B内に嵌合されると、図5のステップS2に示すようにアクスルスペーサ23L,23Rがピニオンギヤシャフト2に位置決めされる。
「サイドギヤの組み込み」
先ず、ピニオンギヤ3,4をそのギヤ背面部32,42が球面スラストワッシャ21,22を介してスラストワッシャ受部10C,11Cに当接するまで移動させて球面スラストワッシャ21,21の内面に配置する。
次いで、サイドギヤ通過孔12L,12Rからサイドギヤ5L,5Rをデフケース2内に挿入してピニオンギヤ3,4にギヤ軸が直交する状態で噛合させるとともに、サイドギヤ5Lの第1位置決め嵌合孔50B及びサイドギヤ5Rの第2位置決め嵌合孔51Bにそれぞれアクスルスペーサ23L,23Rの軸線方向他方側端部(凹部24,25が設けられた側の端部)を嵌合してサイドギヤ5L,5Rとピニオンギヤシャフト7との間にアクスルスペーサ23L,23Rを介装する。
しかる後、この状態を維持しながら、サイドギヤ5L,5Rをピニオンギヤシャフト7及びアクスルスペーサ23L,23Rと共にピニオンギヤシャフト7の軸線回りに回転させて車軸挿入孔9L,9Rの軸線上に配置する。この場合、サイドギヤ5L,5Rを車軸挿入孔9L,9Rの軸線上に配置するにあたり、デフケース2の回転軸線Oを介して互いに対向する位置(サイドギヤ通過孔12L,12R)から図6(a)〜(d)に示すようにピニオンギヤ3,4(ピニオンギヤ3のみ図示)を回転させる方向(矢印方向)にサイドギヤ5L,5Rを移動させる。これにより、サイドギヤ移動時にサイドギヤ5L,5Rの歯先がピニオンギヤ3,4の歯先に接触しても、サイドギヤ5L,5Rの移動がピニオンギヤ3,4を回転させながら行われるため、サイドギヤ5L,5Rのデフケース2内での移動を円滑に行うことができる。また、サイドギヤ5L,5Rはそのサイドギヤ軸線が車軸挿入孔9L,9Rの軸線上に配置されると、図5にステップ3に示すようにデフケース2内に組み込まれる。
「ピニオンギヤとサイドギヤとの噛み合わせ」
スラストワッシャ受部9La,9Raとサイドギヤ5L,5Rとの間の軸線方向寸法を調整しながら、サイドギヤ5L,5Rの摺動部5Lc,5Rcとデフケース2のスラストワッシャ受部9La,9Raとの間に球面スラストワッシャ6L,6Rを介装する。この場合、球面スラストワッシャ6L,6Rがサイドギヤ5L,5Rとスラストワッシャ受部9La,9Raとの間に介装されると、図5のステップS4に示すようにサイドギヤ5L,5Rが車軸挿入孔9L,9Rの軸線上における所定の位置でピニオンギ3,4に噛み合わされる。
[実施の形態の効果]
以上説明した実施の形態によれば、次に示す効果が得られる。
デフケース2内のアクスルスペーサ23L,23Rによってピニオンギヤシャフト7が軸線方向への移動及び軸線回りの回転が規制されるため、従来必要としたピン挿入孔等の形成スペースをデフケース2の本体に確保することを必要とせず、それだけデフケース2の内部に十分に広い収容空間を形成することができる。これにより、ピニオンギヤ3,4及びサイドギヤ5L,5Rのサイズを大型化することができ、ピニオンギヤ3,4及びサイドギヤ5L,5Rのギヤ強度を高めることができる。
以上、本発明の車両用差動装置を上記の実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能であり、例えば次に示すような変形も可能である。
(1)上記の実施の形態では、車軸移動規制部材がピニオンギヤシャフト7の凹溝7A,7Bにそれぞれ嵌合するアクスルスペーサ23L,23R(2ピースの部材)によって形成されている場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、図7に示すように凹溝7A,7B(図7においては一方の凹溝7Bのみ示す)の第3切り欠き面(溝底)74A,77Bにそれぞれ対向する1対の切り欠き側面101A,101B、及びこれら1対の切り欠き側面101A,101B間に介在する切り欠き底面101Cが設けられている切り欠き101を有するアクスルスペーサ100(1ピースの部材)によって車軸移動規制部材を形成しても上記の実施の形態と同様の効果を奏する。なお、図7において、符号102は、右車軸の先端部が嵌合する凹部である。
(2)上記の実施の形態では、車両用差動装置の組立方法における「アクスルスペーサの位置決め」の工程がピニオンギヤシャフト7にアクスルスペーサ23L,23Rを位置決めすることにより、また「サイドギヤの組み込み」の工程がデフケース2内にサイドギヤ5L,5Rのみを挿入することによりそれぞれ実施される場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、サイドギヤ5L,5Rにそれぞれアクスルスペーサ23L,23Rを位置決めすることにより、またアクスルスペーサ23L,23Rが位置決めされたサイドギヤ5L,5Rをデフケース2内に挿入することによりそれぞれ「アクスルスペーサの位置決め」と「サイドギヤの組み込み」の工程を実施することも可能である。
本発明の実施の形態に係る車両用差動装置を説明するために示す分解斜視図。 本発明の実施の形態に係る車両用差動装置を説明するために示す断面図。 本発明の実施の形態に係る車両用差動装置のデフケースを説明するために示す斜視図。 本発明の実施の形態に係る車両用差動装置のピニオンギヤシャフトに対する車軸移動規制部材の組付状態を説明するために示す分解斜視図。 本発明の実施の形態に係る車両用差動装置の組立方法を説明するために示すフローチャート。 (a)〜(d)は、本発明の実施の形態に係る車両用差動装置の組立方法におけるサイドギヤの組み込み手順を説明するために概略化して示す平面図。 本発明の実施の形態に係る車両用差動装置のピニオンギヤシャフトに対する車軸移動規制部材の組付状態を変形例として説明するために示す分解斜視図。
符号の説明
1…車両用差動装置
2…デフケース、2A…空間部
3,4…ピニオンギヤ、3A,4A…シャフト挿通孔、31,41…ギヤ内周部、32,42…ギヤ背面部
5L,5R…サイドギヤ、5La,5Ra…ボス部、5Lb,5Rb…ギヤ部、5Lc,5Rc…摺動部、50…第1車軸挿通孔、50A…第1スプライン嵌合孔、50B…第1位置決め嵌合孔、50C…第1段状面、51…第2車軸挿通孔、51A…第2スプライン嵌合孔、51B…第2位置決め嵌合孔、51C…第2段状面
6L,6R…球面スラストワッシャ
7…ピニオンギヤシャフト、70,71…ピニオンギヤ支持面、7A…凹溝、72A…第1切り欠き面、73A…第2切り欠き面、74A…第3切り欠き面、7B…凹溝、75B…第1切り欠き面、76B…第2切り欠き面、77B…第3切り欠き面、7C,7D…潤滑油導入面
9L,9R…車軸挿入孔、9La,9Ra…スラストワッシャ受部
10,11…ピニオンギヤ背面孔、10A,11A…ピニオンギヤシャフト支持面、10C,11C…スラストワッシャ受部
12L,12R…サイドギヤ通過孔
13…リングギヤ取付用フランジ
21,22…球面スラストワッシャ
24,25…凹部
26…潤滑油導入路
100…アクスルスペーサ、101…切り欠き、101A,101B…切り欠き側面、101C…切り欠き底面、102…凹部
O…回転軸線

Claims (7)

  1. 左右の車軸をそれぞれ挿入する1対の車軸挿入孔を有するデフケースと、
    前記デフケース内に回転自在に収容され、かつ前記1対の車軸挿入孔の軸線上に配置された1対のサイドギヤと、
    前記1対のサイドギヤにギヤ軸を直交させて噛合し、シャフト挿通孔を軸心部に有する1対のピニオンギヤと、
    前記シャフト挿通孔を挿通して前記デフケースに支持され、前記1対のピニオンギヤを回転自在に支持するピニオンギヤシャフトと、
    前記ピニオンギヤシャフトと前記1対のサイドギヤとの間に介装され、前記1対の車軸挿入孔に対する前記左右の車軸の挿入方向への移動を規制する車軸移動規制部材とを備え、
    前記車軸移動規制部材によって前記ピニオンギヤシャフトの軸線方向への移動及び軸線回りの回転が規制されている
    ことを特徴とする車両用差動装置。
  2. 前記ピニオンギヤシャフトは、その軸線回りに等間隔をもって並列する1対の凹溝を有し、
    前記車軸移動規制部材は、前記1対の凹溝にそれぞれ1ピースの部材が嵌合する合計1対の部材によって形成されている請求項1に記載の車両用差動装置。
  3. 前記ピニオンギヤシャフトは、その軸線回りに等間隔をもって並列する1対の凹溝を有し、
    前記車軸移動規制部材は、前記1対の凹溝の溝底にそれぞれ対向する1対の切り欠き側面、及び前記1対の切り欠き側面間に介在する切り欠き底面が設けられた切り欠きを有する1ピースの部材によって形成されている請求項1に記載の車両用差動装置。
  4. 前記1対のサイドギヤのうち一方のサイドギヤは、前記左右の車軸のうち一方の車軸にスプライン嵌合する第1スプライン嵌合孔、及び前記車軸移動規制部材の一方側に回転自在に位置決め嵌合する第1位置決め嵌合孔を含む第1車軸挿通孔を有し、
    前記1対のサイドギヤのうち他方のサイドギヤは、前記左右の車軸のうち他方の車軸にスプライン嵌合する第2スプライン嵌合孔、及び前記車軸移動規制部材の他方側に回転自在に位置決め嵌合する第2位置決め嵌合孔を含む第2車軸挿通孔を有する請求項1に記載の車両用差動装置。
  5. 左右の車軸をそれぞれ挿入する1対の車軸挿入孔を有するデフケースと、
    前記デフケース内に回転自在に収容され、かつ前記1対の車軸挿入孔の軸線上に配置された1対のサイドギヤと、
    前記1対のサイドギヤにギヤ軸を直交させて噛合し、シャフト挿通孔を軸心部に有する1対のピニオンギヤと、
    前記シャフト挿通孔を挿通して前記デフケースに支持され、前記1対のピニオンギヤを回転自在に支持するピニオンギヤシャフトと、
    前記ピニオンギヤシャフトと前記1対のサイドギヤとの間に介装され、前記1対の車軸挿入孔に対する前記左右の車軸の挿入方向への移動を規制する車軸移動規制部材とを備えた車両用差動装置の組立方法であって、
    前記1対のピニオンギヤのうち一方のピニオンギヤを前記デフケース内に挿入し、前記一方のピニオンギヤの前記シャフト挿通孔に前記ピニオンギヤシャフトを挿通させるとともに、前記1対のピニオンギヤのうち他方のピニオンギヤを前記デフケース内に挿入し、前記他方のピニオンギヤの前記シャフト挿通孔に前記ピニオンギヤシャフトを挿通させてから前記デフケースに支持する第1ステップと、
    前記デフケース内に前記車軸移動規制部材を挿入して前記ピニオンギヤシャフトに位置決めする第2ステップと、
    前記デフケース内に前記1対のサイドギヤを挿入して前記1対のピニオンギヤにギヤ軸が直交する状態で噛合させるとともに、前記1対のサイドギヤと前記ピニオンギヤシャフトとの間に前記車軸移動規制部材を介装し、この状態を維持しながら前記1対のサイドギヤを前記1対の車軸挿入孔の軸線上に配置する第3ステップと
    を備えたことを特徴とする車両用差動装置の組立方法。
  6. 左右の車軸をそれぞれ挿入する1対の車軸挿入孔を有するデフケースと、
    前記デフケース内に回転自在に収容され、かつ前記1対の車軸挿入孔の軸線上に配置された1対のサイドギヤと、
    前記1対のサイドギヤにギヤ軸を直交させて噛合し、シャフト挿通孔を軸心部に有する1対のピニオンギヤと、
    前記シャフト挿通孔を挿通して前記デフケースに支持され、前記1対のピニオンギヤを回転自在に支持するピニオンギヤシャフトと、
    前記ピニオンギヤシャフトと前記1対のサイドギヤとの間に介装され、前記1対の車軸挿入孔に対する前記左右の車軸の挿入方向への移動を規制する1対の車軸移動規制部材とを備えた車両用差動装置の組立方法であって、
    前記1対のピニオンギヤのうち一方のピニオンギヤを前記デフケース内に挿入し、前記一方のピニオンギヤの前記シャフト挿通孔に前記ピニオンギヤシャフトを挿通させるとともに、前記1対のピニオンギヤのうち他方のピニオンギヤを前記デフケース内に挿入し、前記他方のピニオンギヤの前記シャフト挿通孔に前記ピニオンギヤシャフトを挿通させてから前記デフケースに支持する第1ステップと、
    予め前記1対の車軸移動規制部材がそれぞれ位置決めされた前記1対のサイドギヤを前記デフケース内に挿入して前記1対のピニオンギヤにギヤ軸が直交する状態で噛合させるとともに、前記1対のサイドギヤと前記ピニオンギヤシャフトとの間にそれぞれ前記1対の車軸移動規制部材を介装し、この状態を維持しながら前記1対のサイドギヤを前記1対の車軸挿入孔の軸線上に配置する第2ステップと
    を備えたことを特徴とする車両用差動装置の組立方法。
  7. 前記1対の車軸挿入孔の軸線上に前記1対のサイドギヤを配置するにあたり、前記1対の車軸挿入孔の軸線を介して互いに対向する位置から前記1対のピニオンギヤを回転させる方向に前記1対のサイドギヤを移動させる請求項5又は6に記載の車両用差動装置の組立方法。
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