JP5123969B2 - 綴じ具 - Google Patents

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Description

この発明は、綴じ具に関し、特にたとえば、操作レバーなどの操作部材を操作して書類などの被綴じ物を挟み込んでファイル・バインダー類に綴じるための綴じ具に関する。
この発明の背景となる従来の綴じ具として、特開平7−246794号公報、実開昭51−105514号公報および特開2008−168461号公報には、それぞれ、操作レバーの自由端を捩りばねの弾発力に抗して押し下げることによって、操作レバーに連動する綴じ部材とそれに対向する基板とで被綴じ物を挟み込むものがある(特許文献1、特許文献2および特許文献3)。
特許文献1に開示されている綴じ具では、綴じ部材としての押え板が下方に開放する断面コ字状に形成され、押え板において、捩りばねのコイル側の部分および捩りばねのコイル側の部分とは反対側の部分に、捩りばねの一端部が通されている。さらに、押え板には、捩りばねの両側に、一対の腕または一対のクランクが設けられている。
また、特許文献2に開示されている綴じ具では、綴じ部材としての押止板が断面への字状に形成され、捩りばねの一端部が押止板の上側で支持されている。
さらに、特許文献3に開示されている綴じ具では、綴じ部材が複雑な形状に折り曲げられて形成され、捩りばねの一端部が綴じ部材で支持されている。
特開平7−246794号公報 実開昭51−105514号公報 特開2008−168461号公報
特許文献1に開示されている綴じ具では、綴じ部材としての断面コ字状の押え板に対して一対の腕や一対のクランクが設けられているので、部品点数が多い。さらに、特許文献1に開示されている綴じ具では、捩りばねの一端部が断面コ字状の押え板において捩りばねのコイル側の部分および捩りばねのコイル側の部分とは反対側の部分に通されているので、押え板において捩りばねのコイル側の部分とは反対側の部分が基板に対して必要以上に浮き上がってしまう場合がある。この場合、押え板で書類などの被綴じ物をうまく押えることができない場合がある。
このような押え板において捩りばねのコイル側の部分とは反対側の部分が基板に対して必要以上に浮き上がらないようにするために、捩りばねの一端部を押え板において捩りばねのコイル側の部分だけに通した場合、押え板において捩りばねのコイル側の部分とは反対側の部分には、捩りばねによる押え力がほとんどかからなくなってしまう。そこで、この場合、綴じ具の押え板において捩りばねのコイル側の部分とは反対側の部分が、一対の腕や一対のクランクによって、基板に近づくように下げられている。ところが、このような綴じ具では、操作レバーを押し下げた場合、捩りばねと一対の腕や一対のクランクとによって押え板を下げようとするが、最初に、一対の腕や一対のクランクによって押え板において捩りばねのコイル側の部分とは反対側の部分が基板に接近するように下げられ、その後に、捩りばねによって一対の腕や一対のクランクを撓ませて押え板において捩りばねのコイル側の部分が基板に接近するように下げられるので、実際には、捩りばねによって一対の腕や一対のクランクを撓ませる力が必要であって、押え板で書類などの被綴じ物を押えるための力をロスしてしまう。
また、特許文献2に開示されている綴じ具では、捩りばねの一端部を押止板の上側で支持するために別の部品が用いられるため、部品点数が多い。
さらに、特許文献2に開示されている綴じ具では、綴じ部材としての押止板が断面への字状に形成され、押止板がその一端側部分とその他端側部分とで基板に対向するので、操作レバーを押し下げた場合、押止板を捩りばねで上から押えるが、押止板の一端側部分と他端側部分とに捩りばねの力が分散されてしまう。
さらに、特許文献3に開示されている綴じ具では、綴じ部材に対して一対の腕や一対のクランクが設けられていないが、捩りばねの一端部を支持するために、綴じ部材が複雑に折り曲げられているので、製造が困難である。
それゆえに、この発明の主たる目的は、綴じ部材に腕やクランクが不要であり、綴じ部材の先端部に付勢部材の一部による力が集中しやすく、しかも、製造しやすい、綴じ具を提供することである。
この発明にかかる綴じ具は、被綴じ物を押圧して保持する押圧部を有する綴じ部材と、前記綴じ部材が、被綴じ物を押圧するロック状態とロックを解除する状態とに移動するように操作するために設けられた操作部材と、前記綴じ部材及び操作部材を設ける台部材と、被綴じ物を押圧する方向に綴じ部材を付勢する付勢部材とを含む綴じ具であって、前記綴じ部材は、被綴じ物を押圧するホールド状態と被綴じ物より離れるオープン状態とに回動するための枢軸部を備え、前記付勢部材は、その一部分が綴じ部材の押圧部に向かってのびて、綴じ部材を枢軸部を中心として被綴じ物を押圧するホールド状態と被綴じ物より離れるオープン状態とに回動するように作動させるとともに綴じ部材をホールド状態から被綴じ物より離れるオープン状態に移動するときに前記枢軸部ののびる方向にスライドするように作動させるように構成された、綴じ具である。
この発明の請求項2にかかる綴じ具は、次のように構成されている。
前記綴じ部材は、その全体がほぼアーチ状に形成され、その一端側部分に前記押圧部が下方に向かってのびるように形成され、その他端側部分に一対の枢軸部が前記他端側部分に平行にかつ互いに逆方向及び/又は同方向にのびるように形成され、前記一端側部分と前記他端側部分との間に、前記付勢部材の一部分を挿通するための貫通孔が形成され、前記付勢部材の前記一部分は、前記綴じ部材が被綴じ物を押圧するホールド状態から被綴じ物より離れるオープン状態に移動するように前記操作部材を操作したときに、上方向および前記綴じ部材の前記一対の枢軸部がのびる長手方向であって手前側から向こう側に移動するように形成され、前記綴じ部材は、前記一対の枢軸部を回転中心として回転可能に支持されるとともに、前記一対の枢軸部がのびる長手方向であって手前側から向こう側にスライド可能に支持され、前記綴じ部材は、前記付勢部材の前記一部分が前記上方向に移動するときに、前記一対の枢軸部を回転中心として回転し、前記付勢部材の前記一部分が前記長手方向であって手前側から向こう側に移動するときに、前記一対の枢軸部がのびる方向にスライドするように構成された、請求項1に記載の綴じ具である。
この発明の請求項3にかかる綴じ具は、次のように構成されている。
前記付勢部材は、綴じ部材の押圧部に向かってのびた一部分が、綴じ部材の枢軸部がのびる長手方向と交差する方向における綴じ部材の中央より被綴じ物を押圧する側において、綴じ部材に緩挿された、請求項1又は請求項2に記載の綴じ具である。
この発明にかかる綴じ具は、被綴じ物を押圧して保持する押圧部を有する綴じ部材と、前記綴じ部材が、被綴じ物を押圧するロック状態とロックを解除する状態とに移動するように操作するために設けられた操作部材と、前記綴じ部材及び操作部材を設ける台部材と、被綴じ物を押圧する方向に綴じ部材を付勢する付勢部材とを含む綴じ具であって、前記綴じ部材は、被綴じ物を押圧するホールド状態と被綴じ物より離れるオープン状態とに回動するための枢軸部を備え、前記付勢部材は、その一部分が綴じ部材の押圧部に向かってのびて、綴じ部材を枢軸部を中心として被綴じ物を押圧するホールド状態と被綴じ物より離れるオープン状態とに回動するように作動させるとともに綴じ部材をホールド状態から被綴じ物より離れるオープン状態に移動するときに前記枢軸部ののびる方向にスライドするように作動させるように構成されているので、綴じ部材に付勢部材の一部分を固定するとき、別に嵌挿して固定するように構成しても、小さい孔ですみ、綴じ部材に腕やクランクが不要であり、部品数を減らすことができ、組み立て及び加工精度のバラつきを無くすことができる。そのため、全体的にガタの発生が少なく、綴じ部材にかける力のロスを減らすことができ、綴じ部材の先端部に付勢部材の一部による力を集中させることができ、綴じ部材は、加工しやすく製造しやすい。
この発明の請求項2にかかる発明によれば、前記綴じ部材は、その全体がほぼアーチ状に形成され、その一端側部分に前記押圧部が下方に向かってのびるように形成され、その他端側部分に一対の枢軸部が前記他端側部分に平行にかつ互いに逆方向及び/又は同方向にのびるように形成され、前記一端側部分と前記他端側部分との間に、前記付勢部材の一部分を挿通するための貫通孔が形成され、前記付勢部材の前記一部分は、前記綴じ部材が被綴じ物を押圧するホールド状態から被綴じ物より離れるオープン状態に移動するように前記操作部材を操作したときに、上方向および前記綴じ部材の前記一対の枢軸部がのびる長手方向であって手前側から向こう側に移動するように形成され、前記綴じ部材は、前記一対の枢軸部を回転中心として回転可能に支持されるとともに、前記一対の枢軸部がのびる長手方向であって手前側から向こう側にスライド可能に支持され、前記綴じ部材は、前記付勢部材の前記一部分が前記上方向に移動するときに、前記一対の枢軸部を回転中心として回転し、前記付勢部材の前記一部分が前記長手方向であって手前側から向こう側に移動するときに、前記一対の枢軸部がのびる方向にスライドするように構成されているので、綴じ部材に腕やクランクなどの別部品が不要であり、部品数を減らすことができ、組み立て及び加工精度のバラつきを無くすことができる。全体的にガタの発生が少なく、綴じ部材にかける力のロスを減らすことができ、綴じ部材の先端部に付勢部材の一部による力が集中しやすく、しかも、製造しやすい、綴じ具が得られる。
この発明の請求項3にかかる発明によれば、綴じ部材に腕やクランクなどの別部品が不要であり、しかも、製造しやすい、綴じ具が得られる。
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明を実施するための形態の説明から一層明らかとなろう。
この発明の説明において、ファイルの表紙に取り付けられた綴じ具における手前側は前側といい、向こう側は後側といい、手前側から向こう側に至る方向は長手方向といい、前記長手方向と交差する方向は幅方向といい、前記長手方向(前後軸)と幅方向(左右軸)と交差する上下軸の方向は上方向、下方向及び上下方向又は高さ方向といい、前記上方向、下方向及び上下方向における上は上側といい、前記上方向、下方向及び上下方向における下は下側という(図17参照)。
この発明の一実施の形態である綴じ具を示す斜視図である。 この綴じ具を閉じた状態を示す斜視図である。 図1に示す綴じ具の操作部材固定部及びばね部材の近傍を表わした平面図解図である。 図1に示す綴じ具の操作部材固定部及びばね部材の近傍を表わした斜視図解図である。 図1に示す綴じ具のばね部材及び軸を示す平面図解図である。 綴じ具を閉じた状態を示す正面図解図である。 綴じ具を開いた状態を示す正面図解図である。 綴じ具を閉じた状態を示す側面図解図である。 綴じ具を少し開いた状態を示す側面図解図である。 綴じ具をさらに開いた状態を示す側面図解図である。 綴じ具をいっぱい開いた状態を示す側面図解図である。 図1に示す綴じ具の分解斜視図である。 綴じ部材の正面図解図である。 綴じ部材の横断面図解図である。 綴じ部材の横断面図解図である。 綴じ部材の枢支部との関係を示す平面図解図である。 図1に示す綴じ具の綴じ部材及びばね部材の作動状態を示す図解図である。 図1に示す綴じ具で少ない書類を綴じたときの押圧部の状態を示す図解図である。 図1に示す綴じ具で多い書類を綴じたときの押圧部の状態を示す図解図である。 図1に示す綴じ具の変形例たる綴じ具の綴じ部材及びばね部材の平面図解図である。 図1に示す綴じ具の変形例たる綴じ具の正面図解図である。 図1に示す綴じ具の変形例たる綴じ具の平面図解図である。 図1に示す綴じ具の変形例たる綴じ具の側面図解図である。 図1に示す綴じ具の変形例たる操作部材固定部及びばね部材の近傍を表わした平面図解図である。 図1に示す綴じ具の変形例たるばね部材の図解図である。 図1に示す綴じ具の変形例たる綴じ具の分解斜視図解図である。 図1に示す綴じ具の変形例たる綴じ具の綴じ部材の正面図解図である。 図1に示す綴じ具の綴じ部材の変形例を示す平面図解図である。 綴じ部材の変形例の図解図であり、(A)は正面図解図であり、(B)(C)は横断面図解図である。 綴じ部材の変形例の図解図であり、(A)は正面図解図であり、(B)(C)は横断面図解図である。 図1に示す綴じ具の使用状態を示す斜視図解図である。
図1は、この発明の一実施の形態である綴じ具を示す斜視図であり、図2はこの綴じ具を閉じた状態を示す斜視図であり、図3は、図1に示す綴じ具の操作部材固定部及びばね部材の近傍を表わした平面図解図であり、図4は、図1に示す綴じ具の操作部材固定部及びばね部材の近傍を表わした斜視図解図であり、図5は、図1に示す綴じ具のばね部綴じ具を閉じた状態を示す正面図解図であり、図6Aは、綴じ具を閉じた状態を示す正面図解図であり、図6Bは、綴じ具を開いた状態を示す正面図解図であり、図7Aは、綴じ具を閉じた状態を示す側面図解図であり、図7Bは、綴じ具を少し開いた状態を示す側面図解図であり、図7Cは、綴じ具をさらに開いた状態を示す側面図解図であり、図7Dは、綴じ具をいっぱい開いた状態を示す側面図解図であり、図8は、図1に示す綴じ具の分解斜視図である。
綴じ具20は、板状の台部材たる基板22と、前記台部材上において被綴じ物Xを押圧して保持する押圧部を有する綴じ部材70と、前記台部材上において、綴じ部材70が被綴じ物Xを押圧するホールド状態と被綴じ物より離れるオープン状態とに移動(開閉)可能にするように、その固定部において台部材に固定された操作部材たる操作レバー60と、前記台部材上に装着され、前記操作レバー60に連結されるとともに綴じ部材70に連結され、被綴じ物Xを押圧する方向に綴じ部材70を付勢する付勢部材たるばね部材50とを含む。
前記綴じ部材70は、被綴じ物Xを押圧するホールド状態と被綴じ物より離れるオープン状態とに開閉するように回動するための枢軸部72を備え、前記付勢部材たるばね部材50は、その一部分(第1端部50c)が綴じ部材70の押圧部76に向かってのびて、綴じ部材70を枢軸部72を中心として被綴じ物Xを押圧するホールド状態と被綴じ物より離れるオープン状態とに回動するように作動させるとともに綴じ部材70を被綴じ物Xを押圧するホールド状態から被綴じ物Xより離れるオープン状態に回動するときに前記枢軸部72ののびる方向にスライドさせるように作動させるように、綴じ部材70に緩挿されている。
綴じ具20は、金属製薄板によって形成される台部材を構成する板状本体たる基板22を含む。基板22の幅方向の一端部(左端部)における直線状長手端縁に操作部材固定部を構成する軸受部を備え、軸受部は、図8に示すように、基板22に対して直立する起立面部を有する軸受板24が一体的に形成されてなる。軸受板24は、基板22の長手方向の手前側端縁より向こう側端縁近傍に至るまで連続して形成される。
軸受板24の長手方向の一端側(向こう側)には、操作部材固定部を構成する円形の枢軸固定用貫通孔26が形成されている。
枢軸固定用貫通孔26は、軸受板24の枢軸固定用貫通孔26の周辺が、操作レバー60の軸受板24の起立面部と操作レバー60を軸受板24に固定する軸46の軸方向とが斜交するように、向こう側が外に(操作レバー60が取り付けられる面とは反対側に)突き出し、手前側が内に(操作レバー60が取り付けられる面側に)突き出して、操作レバー60の軸受板24の起立面部とは傾斜して形成されている。
軸受板24の長手方向の他端側(手前側)には、後述の操作レバー60を、綴じ部材70を被綴じ物Xを押圧するホールド状態とするときに固定するためのロック用固定部を構成する固定用凸部28が形成される。固定用凸部28は、たとえば軸受板24に四角形の貫通する孔を形成し、孔の上方部分を基板22側に押し出すことにより形成され、その頂部は、綴じ部材70を被綴じ物Xを押圧するホールド状態から被綴じ物Xより離れるオープン状態にするときに、操作レバー60の係止貫通孔66が滑って操作レバー60を案内するように、操作レバー60が滑り下がる方向に続く突起状に形成されて案内部を構成している。
軸受板24の枢軸固定用貫通孔26形成部の向こう側近傍において、軸受板24と適宜な間隔を隔てて基板22の長手方向の一端側の角部が切り起こされ、綴じ部材70を枢支する第1枢支部30が形成される。第1枢支部30の主面は、軸受板24の主面と直交するように形成される。この第1枢支部30には、円形の枢支貫通孔32が形成される。
さらに、固定用凸部28の手前側近傍において、綴じ部材70を枢支するために、第1枢支部30の主面に平行な面を有する別の第2枢支部34が形成される。第2枢支部34は、基板22にU字状の切り込みを形成し、この部分を切り起こすことにより形成される。この第2枢支部34には、円形の枢支貫通孔36が形成される。
枢支貫通孔32と枢支貫通孔36とは、基板22の上面から均等な高さに形成されている。
これらの第1枢支部30と第2枢支部34とは、対向し、その枢支貫通孔32と枢支貫通孔36とを結ぶ線が、軸受板24の基板22側の主面に平行となるように配置され、綴じ部材70の回転軸となる。
さらに、これらの第1枢支部30と第2枢支部34の間であって、第1枢支部30の枢支貫通孔32と第2枢支部34の枢支貫通孔36とを結ぶ線より軸受板24から離れる側において、軸受板24の面と平行な面を有する軸受部38が形成される。この軸受部38は、基板22にU字状の切り込みを形成し、この部分を切り起こすことにより形成され、軸受板24に対してその全体が、操作レバー60の軸受部たる軸受板24の起立面部と斜交するように形成されている。すなわち、操作レバー60を軸受板24に固定する軸46の軸方向が操作レバー60の軸受部たる軸受板24の起立面部と斜交し、枢軸固定用貫通孔26の周辺と平行になるように形成されている。
この軸受部38には、円形の貫通孔40が形成され、軸受板24の枢軸固定用貫通孔26と軸受部38の貫通孔40とが対向するように配置される。すなわち、第1枢支部30の枢支貫通孔32と第2枢支部34の枢支貫通孔36とを結ぶ線と、軸受板24の枢軸固定用貫通孔26と軸受部38の貫通孔40とを結ぶ線とが、互いに斜交するように形成される。
また、基板22の幅方向の他端側(右端部)には、2条の凸条42a及び凸条42bが形成される。これらの凸条42a及び凸条42bは、基板22の幅方向において適宜な距離をあけて平行に形成される。そして、基板22の長手方向の両側には、綴じ具20をファイルなどに取り付けるための基板固定用貫通孔44が向こう側と手前側とに一対形成され、基板固定用貫通孔44に鋲を嵌装して綴じ具20がファイルなどに取り付けられる。
軸受板24の枢軸固定用貫通孔26と軸受部38の貫通孔40には、軸46が挿通され、軸46に捩りコイルばねからなるばね部材50および操作部材たる操作レバー60が取り付けられる。
ばね部材50は、軸46の外周に巻装された巻線部50aと、前記巻線部50aの一端(右端部)から綴じ部材70側に延びる第1端部50cと、前記巻線部50aの軸受板24側の他端(左端部)から操作レバー60側に直線状に延びる第2端部50bとを有している。
軸46及びばね部材50の巻線部50aは、軸受板24と斜交するように、軸受板24及び軸受部38の間に架け渡される。
前記付勢部材たるばね部材50の前記一部分(第1端部50c)は、前記綴じ部材70が被綴じ物Xを押圧するホールド状態から被綴じ物より離れるオープン状態に開閉移動するように前記操作部材たる操作レバー60を操作した場合に、上方向すなわち、軸受板24が立ち上がる方向および前記綴じ部材70の前記一対の枢軸部72がのびる基板22の長手方向に移動するように形成されている。
前記ばね部材50は、その一部分(第1端部50c)が綴じ部材70の押圧部76に向かってのびて、綴じ部材70が被綴じ物Xを押圧するホールド状態と被綴じ物より離れるオープン状態とに開閉するために枢軸部72を中心として回動するように作動させるとともに綴じ部材70を前記枢軸部72ののびる方向にスライドするように作動させるように構成されている。
ばね部材50の第2端部50bは、巻線部50aの軸受板24側でその後側の上端より手前側に直線状に延び、その先端が外力を受けないときは、その先端が手前側に斜め上方に向けて延びるように形成されている。
第1端部50cは、巻線部50aの軸受部38側でその手前側の下端より軸受板24とは反対側に延びた立ち上がり部50dを備え、外力を受けないときは略L字状となるように、上方に延びた立ち上がり部50dの上端から斜め上方に架け渡し部50eが延び、架け渡し部50eの自由端側に水平方向に屈曲した係止部50fが突設されている。
前記外力が作用しない第1端部50cと外力が作用しない第2端部50b(特に立ち上がり部50b)とは、巻線部50aからその先端に向かうに従って、それぞれが離れ拡がる方向に向けて延びる略八の字状に形成されている。
基板22は、軸46の一端を軸支する軸固定部たる軸受板24と、前記軸受板24の枢軸固定用貫通孔26より向こう側にわずかにずれた位置に形成され、軸46の他端を軸支する軸固定部たる軸受部38とを有する。
軸受板24の枢軸固定用貫通孔26と軸受部38の貫通孔40とに架け渡されて固定された軸46は、その綴じ部材70側である軸受部38側の方が、軸46の軸受板24側を中心にして操作レバー60の自由端より離れる方向に水平面上において回転した位置において、軸受部38の貫通孔40に固定されている。
ばね部材50は、軸固定部たる軸受板24と軸受部38との間において、巻線部50aが軸46の軸回りにおいて基板22と略平行に装着され、前記外力が作用しない第2端部50bは、軸受板24の内側に沿って基板22の長手方向に伸び、操作レバー60の長手方向と略平行に操作レバー60に固定されている。
すなわち、前記外力が作用しない第2端部50bは、被綴じ物Xを押圧するホールド状態と被綴じ物より離れるオープン状態とにするためにロック状態からロックを解除するように操作レバー60を回動させる方向、すなわち操作レバー60が回動する軌道面に沿って、操作レバー60に固定されている。したがって、ばね部材50は、不用な干渉なくスムーズに動くことができ、操作レバー60の上昇及び下降等の動きもスムーズになる。
操作レバー60を回動して綴じ部材70が被綴じ物Xを押圧するホールド状態にするとき及び被綴じ物より離れるオープン状態にするときすなわち開閉するときに、ばね部材50の第1端部50cが回動するが、巻線部50aは、それに対応して縮まったり緩んだりするために、巻線部50aの内径は、若干軸46の外径との間に隙間が設けられるように構成されている。そして、巻線部50aは、軸46の外周面上に巻装されている。
すなわち、巻線部50aは、操作レバー60の長手方向とは斜めに交差するように第2端部50b側から第1端部50c側に向けて延び、ばね部材50の第1端部50cの側が、第2端部50bの側より向こう側の位置において、基板22に固定されている。
ばね部材50に外力が作用しないとき、第2端部50bは、操作レバー60の自由端を軸46を枢軸部として押し上げるように形成され、第1端部50cは、綴じ部材70を基板22の表面に接近するように形成されている。
ばね部材50は、第2端部50bが操作レバー60の長手方向と略平行に操作レバー60に固定されているので、操作レバー60を倒伏位置に向けて押し下げるとき、軸受板24と略平行な方向すなわち垂直方向に向けて押し下げ、軸受板24に形成された固定部たる固定用凸部28に係止させることができる。
操作レバー60は、金属板などによって長尺状に形成され、その強度を高めるために、横断面略L字状または横断面略U字状に形成され、軸受板24側の第1垂直側壁60aと、第1垂直側壁60aと一定の間隔をおいて平行に形成された第2垂直側壁60bとを備える。
操作レバー60の長手方向の一端側(向こう側)における第1垂直側壁60aには、円形のレバー貫通孔62が形成される。そして、軸46が、操作レバー60のレバー貫通孔62と第1垂直側壁60aの内側に配設されたばね部材50の巻線部50aとに挿通するようにして、軸受板24および軸受部38に取り付けられる。
ばね部材50の第2端部50bは、操作レバー60の内側に沿って配置され、操作レバー60の第1垂直側壁60aの一部を内側に折り曲げた折曲片64によって固定される。
さらに、操作レバー60の第1垂直側壁60aには、操作レバー60を枢支する軸46を取り付けるレバー貫通孔62とは操作レバー60の自由端側(手前側)に離れた位置において、軸受板24の固定用凸部28に対応する位置に矩形の係止貫通孔66が形成され、綴じ部材70が被綴じ物Xを押圧するホールド状態を維持するために操作レバー60をロックするロック用係止部68が内方に向けて突き出し形成されている。この係止貫通孔66に固定用凸部28が嵌め込まれ、係止貫通孔66の下縁66b(ロック用係止部68の上縁)が固定用凸部28の下部に係止されることにより、操作レバー60が、軸受板24に、綴じ部材70が被綴じ物Xを押圧するホールド状態を維持するために、ロック固定される。
前記操作レバー60は、綴じ部材70が被綴じ物Xを押圧するホールド状態を維持するために操作レバー60をロックするロック用固定部が、係止貫通孔66の孔縁であって、綴じ部材70が被綴じ物Xを押圧するホールド状態を維持するためにばね部材50により付勢されて操作部材固定部たる固定用凸部28に係止される係止貫通孔66の下縁66bに形成され、綴じ部材70が被綴じ物Xを押圧するホールド状態から被綴じ物Xより離れるオープン状態にするようにロックを解除するために案内する案内部が、係止貫通孔66の孔縁であって、綴じ部材70が被綴じ物Xを押圧するロックを解除する方向とは反対側の係止貫通孔66の上縁66aに形成される。
係止貫通孔66は、下縁66bの近傍が操作レバー60を固定用凸部28から外す方向に向けて突き出され、上縁66aと下縁66bとが横方向において、その位置がずれている。すなわち、下縁66bは、綴じ部材70が被綴じ物Xを押圧するホールド状態から被綴じ物Xより離れるオープン状態にするために操作レバー60の係止を解除するとき、操作レバー60の係止貫通孔66を固定用凸部28から外す方向に向いて、その位置がはずれており、下縁66bは、上縁66aから、操作レバー60の係止貫通孔66を固定用凸部28から外す方向に向けてずれている。
上縁66aの位置から下縁66bがずれる距離は、係止貫通孔66の固定用凸部28から係止(綴じ部材70が被綴じ物Xを押圧するホールド状態を維持する)を解除(操作レバー60のロックを解除)するときに、係止貫通孔66の上縁66aを固定用凸部28の最頂部に接しながら滑り降ろして、斜め方向に移動させて固定用凸部28の最も内縁部(軸受板24の起立面部より離れる側)よりわずかに外れる方向に移動したとき、斜め下方向に降ろす力を解除すれば、ばね部材50の弾発力により係止貫通孔66の下縁66bが固定用凸部28の内側(軸受板24の起立面部より離れる側)先端に引っ掛ることなく、操作レバー60が上昇するように設定されている。
また、操作レバー60の長手方向の他端側(手前側)は、幅広の操作部60cが形成され、指で操作しやすくなっている。
固定用凸部28は、操作レバー60の第1垂直側壁60a及び第2垂直側壁60bが基板22の表面に達する前に、操作レバー60の係止貫通孔66から外れる幅を有している。
なお、操作レバー60の第1垂直側壁60aの高さを比較的高くすれば、操作レバー60の係止を解除するときの移動距離を長くとることができ、操作性を増すことができる。
前記操作レバー60は、軸受板24に固定する部位である固定部たる第1垂直側壁60aを備えており、軸受板24は、前記操作レバー60の第1垂直側壁60aと接して操作レバー60を固定する部位である操作部材固定部たる枢軸固定用貫通孔26を形成されている。
なお、軸46の固定部たる枢軸固定用貫通孔26の周辺は、操作レバー60側に向けて半円環状に打ち出し膨出されたスペーサーが形成されてもよい。そのようにすれば、スペーサーの突出分だけ軸受板24の内面と操作レバー60の第1垂直側壁60aの外面との間に間隔があき、操作レバー60のロックを解除して、綴じ部材70が被綴じ物Xを押圧するホールド状態と被綴じ物より離れるオープン状態とに開閉するために回動させるとき、ばね部材50の不要な力が操作レバー60にかかることなく操作レバー60が軸受板24に擦れることがない。
この実施の形態においては、スペーサーが軸受板24に形成されていないが、スペーサーは、操作レバー60側に形成してもよく、また軸受板24と操作レバー60の両方に形成してもよい。例えば、操作レバー60の第1垂直側壁60aの周辺を、軸受板24側に向けて円環状に膨出されたスペーサーを形成するようにしてもよい。
さらに、基板22上には、平面視略長方形状の綴じ部材70が、基板22の長手方向に延びて軸受板24と平行に取り付けられ、軸受板24とは反対側の綴じ部材70の長手端縁が基板22の表面に接近離間するように形成される。綴じ部材70は、たとえば1枚の金属板によって形成される。綴じ部材70は、たとえば第1枢支部30と第2枢支部34との距離より短い長さを有し、幅方向において上方に向けて膨らむように屈曲する形状(断面略L字状)に形成される。
そして、綴じ部材70の幅方向の軸受板24側において、その長手方向の両側に突出する枢軸部72が形成される。これらの枢軸部72が、枢軸部受けたる第1枢支部30の枢支貫通孔32および枢軸部受けたる第2枢支部34の枢支貫通孔36に嵌め込まれる。手前側の第2枢支部34の枢支貫通孔36は、向こう側の第1枢支部30の枢支貫通孔32と、基板22からの高さが同一になるように形成され、向こう側の枢支貫通孔32に枢支された綴じ部材70の向こう側の第1枢軸72aと、手前側の枢支貫通孔36に枢支された綴じ部材70の手前側の第2枢軸72bと同一の高さ位置で枢支されている。
したがって、綴じ部材70は、2つの枢軸部72を結ぶ線を回転中心として回動可能となっている。
軸受板24と枢軸部72との間において、操作レバー60は、軸受板24及び第1枢軸72aと第2枢軸72bとを結ぶ線に沿って伸びる。
そして、操作レバー60の手前側の自由端を押さえてロック用係止部68を固定用凸部28に係止して操作レバー60をロックするとき、綴じ部材70の手前側の第2枢軸72bと向こう側の第1枢軸72aとが同一の高さに位置するので、ばね部材50の係止部50fが綴じ部材70の架け渡し部70bを押える位置(綴じ部材70の長手方向における中央近傍)との関係上同時に被綴じ物Xを押さえ始めて、被綴じ物Xにかかる押える力のバランスが向こう側と手前側と均等となる。
なお、枢軸部72の強度を高め、枢支貫通孔32,36内で枢軸部72が回転しやすいように、枢軸部72は幅方向に屈曲するように形成される。このように、綴じ部材70から突出する枢軸部72を第1枢支部30,34の枢支貫通孔32,36に嵌め込むことにより、別部品たる回転軸などを用いて綴じ部材70を回動可能に保持する場合に比べて、部品数を少なくすることができる。
綴じ部材70は、図6ないし9において示すように、枢軸部72側より軸受板24とは反対側の斜め上方に延びた立ち上がり部70aと、立ち上がり部70aの上端から斜め下方(水平面に対して略22°)に向けて延びた平板状の架け渡し部70bと、架け渡し部70bの自由端に、綴じ部材70の手前側端縁より向こう側端縁に亘って斜め下方(垂直面に対して略15°)に向けて折り曲げられて形成された押圧部76とが形成されている。押圧部76は、書類などの被綴じ物Xを押えるときに、架け渡し部70b側に若干撓みつつ押圧部76が書類などの被綴じ物Xを押圧し得るように形成されている。
押圧部76は、架け渡し部70bの手前側端縁より向こう側端縁に至るまで連続して形成される。押圧部76は、その自由端に形成された被綴じ物Xに接地する接地領域が向こう側の接地部76aと手前側の接地部76bとに分かれており、向こう側の接地部76aと手前側の接地部76bとは略々同じ接地面積となるように形成されている。
綴じ部材70の立ち上がり部70aは、操作レバー60を固定用凸部28から外すことができるスペースを確保するように、軸受板24との間が上方に向かうに従って拡がる傾斜面(垂直面に対して略45°傾斜した面)が形成されている。
前記綴じ部材70は、その全体が平面視略長方形状で正面視略々アーチ状にわん曲した板状体に形成されており、幅方向におけるその一端側部分に前記押圧部76が下方に向かってのびるように形成され、幅方向におけるその他端側部分(軸受板24側部分)に一対の枢軸部72が前記他端側部分に平行にかつ互いに逆方向にのびるように形成されている。押圧部76は、基板22の長手方向にのび、枢軸部72は、基板22の長手方向にのびる。綴じ部材70は、幅方向において、前記一端側部分および前記他端側部分間の中央部分と前記一端側部分との間に、前記付勢部材たるばね部材50の一部分(第1端部50c)を挿通するための貫通孔78が形成されている。
立ち上がり部70aは、綴じ部材70の長手方向(手前側端から向こう側端に至る方向)における中央において、一部切り欠かれて、ばね部材収容部70a1が形成されている。
架け渡し部70bは、ばね部材収容部70a1に臨む領域において、下向き(下方向)に凹まされて、ばね部材50の第1端部50cを嵌め込むためのばね部材固定部74が形成されている。
ばね部材50は、第1端部50cが綴じ部材70の内面に近似した形状に形成され、ばね部材50の立ち上がり部50dが綴じ部材70の立ち上がり部70aに沿って立ち上がり、そしてばね部材50の架け渡し部50eが綴じ部材70のばね部材固定部74に沿ってのびて、ばね部材50の係止部50fが綴じ部材70の内面側に係止固定されるように設けられている。
ばね部材固定部74には、扇形、矩形、半円又は円形の貫通孔78が形成され、ばね部材50の第1端部50cがばね部材収容部70a1側より緩挿され、ばね部材50の第1端部50cの先端部(係止部50f)が折り曲げられて貫通孔78から外れないようにされている。
貫通孔78は、ばね部材50の第1端部50cの外形より少し大きい大きさで、ばね部材50の第1端部50cを緩挿できる形状に形成されており、ばね部材50が貫通孔78の中で若干動くことができる隙間をあけるように構成されている。
この実施の形態においては、綴じ部材70は、幅方向における中央cより軸受板24側に立ち上がり部70aと架け渡し部70bとが接続された頂部tが形成され、前記頂部tより押圧部76側にばね部材固定部74が形成され、ばね部材固定部74の高さ方向(上下方向)において略々中央において貫通孔78が穿設されている(図9(B)参照)。
貫通孔78は、その下縁eが頂部tより下方であって枢軸部72より上方において形成されている。
押圧部76は、枢軸部72より高さ方向(上下方向)において下方に形成されている(図9(C)参照)。
貫通孔78は、綴じ部材70の前後端に形成された枢軸部72の間(第1枢軸72aと第2枢軸72bとの間)において、綴じ部材70の長手方向における中央近傍であって、軸46に巻装された巻線部50aに近い位置に形成されている。
さらに、押圧部76には、書類などの被綴じ物Xを押さえ付けたときの力による変形を防ぐために、直線状のリブ80が長手方向に連続して形成され、架け渡し部70bにも、書類などの被綴じ物Xを押さえ付けたときの力による変形を防ぐために、2条の直線状のリブが長手方向に連続して形成されている。
ばね部材50は、図7Aにおいて示すように、綴じ具20を閉じた状態においては、立ち上がり部50dが水平に近い方向を向いて、係止部50fが下方を向いている。
ばね部材50は、図7Bにおいて示すように、綴じ具20を少し開いた状態においては、立ち上がり部50dの手前側がやや上昇して立ち上がり部50dが斜め上方を向いて、係止部50fがやや下方を向いている。
ばね部材50は、図7Cにおいて示すように、綴じ具20をさらに開いた状態(操作レバー60が垂直に立ったとき)においては、立ち上がり部50dの手前側がさらに上昇して、係止部50fが向こう側に向いて回転してほぼ水平に近い方向を向いている。
ばね部材50は、図7Dにおいて示すように、綴じ具20をいっぱいに開いた状態においては、立ち上がり部50dが垂直方向を向いて、係止部50fが向こう側に向いて回転してほぼ水平に近い状態に向いている。
前記綴じ部材70は、前記一対の枢軸部72を回転中心として回転可能に支持されるとともに、前記一対の枢軸部72(向こう側の第1枢軸72a及び手前側の第2枢軸72b)がのびる基板22の長手方向にスライド可能に支持され、前記綴じ部材70は、前記ばね部材50の前記一部分(第1端部50c)が前記上方向に移動するときに、前記一対の枢軸部72を回転中心として回転し、前記ばね部材50の前記一部分(第1端部50c)が前記基板22の長手方向に移動するときに、前記一対の枢軸部72が伸びる方向(向こう側)にスライドする。
向こう側の第1枢軸72aは、綴じ部材70の向こう側端縁より長く向こう側にのび、手前側の第2枢軸72bは、綴じ部材70の手前側端縁より長く手前側にのびている。
向こう側の第1枢軸72aの長さと手前側の第2枢軸72bとの長さは、同一に形成されている。綴じ部材70は、図9Dにおいて示すように、押圧部76の手前側から向こう側との間の長さL3すなわち長手方向の長さが、第1枢支部30と第2枢支部34との間の長さL1(手前側から向こう側に至る長手方向における長さ)とほぼ同じかより長く形成され、被綴じ物Xを綴じるときに押圧する領域を広くとるように構成されている。
綴じ部材70は、被綴じ物Xを押圧するホールド状態にするときと被綴じ物Xより離れるオープン状態にするときに、その手前側と向こう側とに移動するための可動域を確保するために、向こう側の第1枢軸72aとの間に略U字状の凹部72cが形成され且つ手前側の第2枢軸72bとの間に略U字状の凹部72dが形成されており、向こう側の凹部72cと手前側の凹部72dとの間に首部72eが形成され、首部72eの先端(軸受板24側)に向こう側の第1枢軸72aと手前側の第2枢軸72bとが、長手方向に(手前側及び向こう側に向けて)突設されている。
枢軸部72は、基板22とのあいだの間隔を同一にするように、向こう側の第1枢軸72aと手前側の第2枢軸72bとが、水平に突設されている。
また、第1枢支部30と第2枢支部34とは、綴じ部材70が被綴じ物Xを押圧するホールド状態のときに、綴じ部材70が手前側と向こう側とが基板22に密着し、且つ、綴じ部材70が被綴じ物Xを押圧するホールド状態にするときと被綴じ物より離れるオープン状態にするために、綴じ部材70が枢軸部72を中心として回動したときに、基板22との間において常に同一の間隔をもって回動するように構成されている。
図9Dにおいて示すように、向こう側の凹部72cの手前側端縁と手前側の凹部72dの向こう側端縁との間の長さ(L2)は、第1枢支部30と第2枢支部34との間の長さ(L1)より短く形成され、綴じ部材70を長手方向へのスライド可能にするための領域を確保している。
向こう側の第1枢軸72aの向こう側の先端と手前側の第2枢軸72bの手前側の先端との間の長さは、第1枢支部30と第2枢支部34との間の長さより長くなるように形成され、向こう側に綴じ部材70がスライド移動して綴じ部材70の向こう側の凹部72cが第1枢支部30と突き当たる迄移動したときに、手前側の第2枢軸72bが、第2枢支部34の枢支貫通孔36から抜け出ないように形成されるとともに、手前側に綴じ部材70がスライド移動して綴じ部材70の手前側の凹部72dが第2枢支部34と突き当たる迄移動したときに、向こう側の第1枢軸72aが第1枢支部30の枢支貫通孔32から抜け出ないように形成されている。
第1枢支部30及び第2枢支部34は、軸受板24とは反対側の端縁が、綴じる書類などの被綴じ物Xの端縁を揃えるための軸受板24の面と平行な面を有する、用箋揃え部90を形成している。
第1枢支部30及び第2枢支部34は、軸受板24とは反対側の端縁が、用箋揃え部90の軸受板24とは反対側の表面と同一平面(想像上)上に揃うように形成されている。
したがって、第1枢支部30及び第2枢支部34の端縁がガイドとなって、用箋揃え部90に綴じる書類などの被綴じ物Xの端縁を当接させて綴じることができる。
枢軸部72の下部には、枢軸部72に荷重がかかったときに枢軸部72が垂れ下がるのを防ぐための枢軸支持部92及び枢軸支持部94が突設されている。
枢軸支持部92は、第1枢軸72aの下方において基板22を切り起こされてなる突起からなり、枢軸支持部94は第2枢軸72bの下方において基板22を切り起こされてなる突起からなる。
このように構成された綴じ具20は、操作レバー60の手前側の自由端側を押し下げることにより、綴じ部材70の長手方向における中央近傍をばね部材50により押さえ付け、向こう側の第1枢軸72a及び手前側の第2枢軸72bを結ぶ線を回転中心として回動させ、基板22との間に挟みこまれた被綴じ物Xを、向こう側の接地部76aと手前側の接地部76bとにより均等に押さえ付けて綴じることができる。
綴じ部材70の形態としては、図13及び14に示すように、ばね部材収容部70a1及びばね部材固定部74の位置を変えてもよい。
綴じ部材170は、図13及び14において示すように、枢軸部172側より軸受板124とは反対側の斜め上方に延びた立ち上がり部170aと、立ち上がり部170aの上端から斜め下方(水平面に対して略22°)に向けて延びた平板状の架け渡し部170bと、架け渡し部170bの自由端には、綴じ部材170の手前側端縁より向こう側端縁に亘って斜め下方(垂直面に対して略15°)に向けて折り曲げられて、押圧部176が形成されている。
押圧部176は、書類などの被綴じ物Xを押えるときに架け渡し部170b側に若干撓みつつ書類などの被綴じ物Xを押圧し得るように形成されている。
押圧部176は、綴じ部材170の手前側端縁より向こう側端縁に至るまで連続して形成される。押圧部176は、その自由端に形成された被綴じ物Xに接地する接地領域が向こう側の接地部176aと手前側の接地部176bとに分かれており、向こう側の接地部176aと手前側の接地部176bとが略々同じ接地面積となるように形成されている。
立ち上がり部170aは、綴じ部材170の長手方向(手前側端から向こう側端に至る方向)における中央において、一部切り欠かれて、ばね部材収容部170a1が形成されている。
架け渡し部170bは、ばね部材収容部170a1に臨む領域において、架け渡し部170bが上向きに膨出されて、ばね部材150の第1端部150cを嵌め込むためのばね部材固定部174が形成されている。
図15に示す図1の変形例たる綴じ具220は、次のように構成されている。
綴じ具220は、軸受板224の枢軸固定用貫通孔226形成部の向こう側近傍において、軸受板224と適宜な間隔を隔てて基板222の長手方向の一端側の角部が切り起こされ、綴じ部材270を枢支する第1枢支部230が形成される。第1枢支部230の主面は、軸受板224の主面と直交するように形成される。この第1枢支部230には、円形の枢支貫通孔232が形成される。
さらに、固定用凸部228の手前側近傍において、綴じ部材270を枢支するために、第1枢支部230の主面に平行な面を有する別の第2枢支部234が形成される。第2枢支部234は、基板222にU字状の切り込みを形成し、この部分を切り起こすことにより形成される。この第2枢支部234には、円形の枢支貫通孔236が形成される(図15(E)参照)。
これらの第1枢支部230と第2枢支部234とは、対向し、その枢支貫通孔232と枢支貫通孔236とを結ぶ線が、軸受板224の基板222側の主面に平行となるように配置され、綴じ部材270の回転軸となる(図15(A)参照)。
さらに、これらの第1枢支部230と第2枢支部234の間であって、第1枢支部230の枢支貫通孔232と第2枢支部234の枢支貫通孔236とを結ぶ線より軸受板224から離れる側において、軸受板224の面と平行な面を有する軸受部238が形成される。この軸受部238は、基板222にU字状の切り込みを形成し、この部分を切り起こすことにより形成され、軸受板224に対してその全体が、操作レバー260の軸受部たる軸受板224の起立面部と斜交するように形成されている。すなわち、操作レバー260を軸受板224に固定する軸246の軸方向が操作レバー260の軸受部たる軸受板224の起立面部と斜交し、枢軸固定用貫通孔226の周辺と平行になるように形成されている(図15(E)参照)。
この軸受部238には、円形の枢軸固定用貫通孔240が形成され、軸受板224の枢軸固定用貫通孔226と軸受部238の枢軸固定用貫通孔240とが対向するように配置される。すなわち、第1枢支部230の枢支貫通孔232と第2枢支部234の枢支貫通孔236とを結ぶ線と、軸受板224の枢軸固定用貫通孔226と軸受部238の枢軸固定用貫通孔240とを結ぶ線とが、互いに斜交するように形成される(図15(C)(D)参照)。
軸受板224の枢軸固定用貫通孔226と軸受部238の枢軸固定用貫通孔240には、軸246が挿通され、軸246に捩りコイルばねからなるばね部材250および操作部材たる操作レバー260が取り付けられる(図15(A)参照)。
ばね部材250は、図15(D)において示すように、軸246の外周に巻装された巻線部250aと、前記巻線部250aの一端(右端部)から綴じ部材270側に延びる第1端部250cと、前記巻線部250aの軸受板224側の他端(左端部)から操作レバー260側に直線状に延びる第2端部250bとを有している。
軸246及びばね部材250の巻線部250aは、軸受板224と斜交するように、軸受板224及び軸受部238の間に架け渡される(図15(C)参照)。
ばね部材250の第2端部250bは、巻線部250aの軸受板224側でその後側の上端より手前側に直線状に延び、その先端が外力を受けないときは、その先端が手前側に斜め上方に向けて延びるように形成されている。
第1端部250cは、巻線部250aの軸受部238側でその手前側の下端より軸受板224とは反対側に延びた立ち上がり部250dを備え、外力を受けないときは略L字状となるように、上方に延びた立ち上がり部250dの上端から斜め上方に架け渡し部250eが延び、架け渡し部250eの自由端側に水平方向に屈曲した係止部250fが突設されている。
前記外力が作用しない第1端部250cと外力が作用しない第2端部250b(特に立ち上がり部250d)とは、巻線部250aからその先端に向かうに従って、それぞれが離れ拡がる方向に向けて延びる略八の字状に形成されている。
基板222は、図15(A)(E)において示すように、軸246の一端を軸支する軸固定部たる軸受板224と、前記軸受板224の枢軸固定用貫通孔226より向こう側にわずかにずれた位置に形成され、軸246の他端を軸支する軸固定部たる軸受部238とを有する。
軸受板224の枢軸固定用貫通孔226と軸受部238の枢軸固定用貫通孔240とに架け渡されて固定された軸246は、その綴じ部材270側である軸受部238側の方が、軸246の軸受板224側を中心にして操作レバー260の自由端より離れる方向に水平面上において回転した位置において、軸受部238の枢軸固定用貫通孔240に固定されている。
ばね部材250は、図15(A)(C)(D)において示すように、軸固定部たる軸受板224と軸受部238との間において、巻線部250aが軸246の軸回りにおいて基板222と略平行に装着され、前記外力が作用しない第2端部250bは、操作レバー260の長手方向と略平行に操作レバー260に固定されている。
すなわち、前記外力が作用しない第2端部250bは、被綴じ物Xを押圧するホールド状態と被綴じ物より離れるオープン状態とに開閉するために操作レバー260を回動させる方向、すなわち操作レバー260が回動する軌道面に沿って、操作レバー260に固定されている。したがって、ばね部材250は、不用な干渉なくスムーズに動くことができ、操作レバー260の上昇及び下降等の動きもスムーズになる。
操作レバー260を回動してロック状態にするとき及びロック状態を解除するときに、ばね部材250の第1端部250cが回動するが、巻線部250aは、それに対応して縮まったり緩んだりするために、巻線部250aの内径は、若干軸246の外径との間に隙間が設けられるように構成されている。そして、巻線部250aは、軸246の外周面上に巻装されている。
すなわち、巻線部250aは、操作レバー260の長手方向とは斜めに交差するように第2端部250b側から第1端部250c側に向けて延び、ばね部材250の第1端部250cの側が、第2端部250bの側より向こう側の位置において、基板222に固定されている。
ばね部材250に外力が作用しないとき、第2端部250bは、操作レバー260の自由端を軸246を枢軸として押し上げるように形成され、第1端部250cは、綴じ部材270を基板222の表面に接近するように形成されている。
ばね部材250は、第2端部250bが操作レバー260の長手方向と略平行に操作レバー260に固定されているので、操作レバー260を倒伏位置に向けて押し下げるとき、軸受板224と略平行な方向すなわち垂直方向に向けて押し下げ、軸受板224に形成された固定部たる固定用凸部228に係止させることができる。
基板222上に形成された、平面視略長方形状の綴じ部材270は、図15(A)(B)(F)において示すように、基板222の長手方向に延びて軸受板224と平行に取り付けられ、軸受板224とは反対側の長手端縁が基板222の表面に接近離間するように形成される。綴じ部材270は、たとえば1枚の金属板によって形成される。綴じ部材270は、たとえば第1枢支部230と第2枢支部234との距離より短い長さを有し、幅方向において上方に向けて膨らむように屈曲する形状(断面略アーチ状)に形成される。
そして、綴じ部材270の幅方向の軸受板224側において、その長手方向の両側にのびる枢軸たる枢軸部272が形成される。これらの枢軸部272が、枢軸受けたる第1枢支部230の枢支貫通孔232および枢軸受けたる第2枢支部234の枢支貫通孔236に嵌め込まれる。手前側の第2枢支部234の枢支貫通孔236は、向こう側の第1枢支部230の枢支貫通孔232と比較して、基板222からの高さが低くなるように形成され、向こう側の枢支貫通孔232に枢支された綴じ部材270の向こう側の第1枢軸272aの方が、手前側の枢支貫通孔236に枢支された綴じ部材270の手前側の第2枢軸272bの方より高い位置で枢支されている。
綴じ部材270は、図15(F)において示すように、枢軸部272側より軸受板224とは反対側の斜め上方に延びた立ち上がり部270aと、立ち上がり部270aの上端から斜め下方(水平面に対して略22°)に向けて延びた平板状の架け渡し部270bと、架け渡し部270bの自由端に、綴じ部材270の手前側端縁より向こう側端縁に亘って斜め下方(垂直面に対して略15°)に向けて折り曲げられて形成された押圧部276とが形成されている。押圧部276は、書類などの被綴じ物Xを押えるときに、架け渡し部270b側に若干撓みつつ押圧部276が書類などの被綴じ物Xを押圧し得るように形成されている。
前記綴じ部材270は、その全体が平面視略長方形状で正面視略々アーチ状にわん曲した板状体に形成されており、幅方向におけるその一端側部分に前記押圧部276が下方に向かってのびるように形成され、幅方向におけるその他端側部分(軸受板224側部分)に一対の枢軸部272が前記他端側部分に平行にかつ互いに逆方向にのびるように形成されている。押圧部276は、基板222の長手方向にのび、枢軸部272は、基板222の長手方向にのびる。綴じ部材270は、幅方向において、前記一端側部分および前記他端側部分間の中央部分と前記一端側部分との間に、前記付勢部材たるばね部材250の一部分(第1端部250c)を挿通するための貫通孔278が形成されている。
立ち上がり部270aは、綴じ部材270の長手方向(手前側端から向こう側端に至る方向)における中央より向こう側において、一部切り欠かれて、ばね部材収容部270a1が形成されている。
架け渡し部270bは、ばね部材収容部270a1に臨む領域において、下向き(下方向)に凹まされて、ばね部材250の第1端部250cを嵌め込むためのばね部材固定部274が形成されている。
ばね部材250は、第1端部250cが綴じ部材270の内面に近似した形状に形成され、ばね部材250の立ち上がり部250dが綴じ部材270の立ち上がり部270aに沿って立ち上がり、そしてばね部材250の架け渡し部250eが綴じ部材270のばね部材固定部274に沿ってのびて、ばね部材250の係止部250fが綴じ部材270の内面側に係止固定されるように設けられている。
ばね部材固定部274には、円形、矩形、半円又は扇形の貫通孔278が形成され、ばね部材250の第1端部250cがばね部材収容部270a1側より緩挿され、ばね部材250の第1端部250cの先端部(係止部250f)が折り曲げられて貫通孔278から外れないようにされている。
貫通孔278は、ばね部材250の第1端部250cの外形より少し大きい大きさで、ばね部材250の第1端部250cを緩挿できる形状に形成されており、ばね部材250が貫通孔278の中で若干動くことができる隙間をあけるように構成されている。
前記綴じ部材270は、前記一対の枢軸部272を回転中心として回転可能に支持されるとともに、前記一対の枢軸部272(向こう側の第1枢軸272a及び手前側の第2枢軸272b)がのびる基板222の長手方向にスライド可能に支持され、前記綴じ部材270は、前記ばね部材250の前記一部分(第1端部250c)が前記上方向に移動するときに、前記一対の枢軸部272を回転中心として回転し、前記ばね部材250の前記一部分(第1端部250c)が前記基板222の長手方向に移動するときに、前記一対の枢軸部272が伸びる方向(向こう側)にスライドする。
向こう側の第1枢軸272aは、綴じ部材270の向こう側端縁より長く向こう側にのび、手前側の第2枢軸272bは、綴じ部材270の手前側端縁より長く手前側にのびている。
向こう側の第1枢軸272aの長さと手前側の第2枢軸272bとの長さは、同一に形成されている。綴じ部材270は、その手前側から向こう側との間の長さすなわち長手方向の長さが、第1枢支部230と第2枢支部234との間の長さ(手前側から向こう側に至る長手方向における長さ)より短く形成され、被綴じ物Xを綴じるときに押圧する領域を広くとるように構成されている。
枢軸部272は、基板222とのあいだの間隔を同一にするように、向こう側の第1枢軸272aと手前側の第2枢軸272bとが、水平に突設されている。
また、第1枢支部230と第2枢支部234とは、綴じ部材270が被綴じ物Xを押圧するホールド状態のときに、綴じ部材270が手前側と向こう側とが基板222に密着し、且つ、綴じ部材270が被綴じ物Xを押圧するホールド状態にするとき及び被綴じ物より離れるオープン状態に開閉するために、綴じ部材270が枢軸部272を中心として回動したときに、基板222との間において常に同一の間隔をもって回動するように構成されている。
向こう側の第1枢軸272aの向こう側の先端と手前側の第2枢軸272bの手前側の先端との間の長さは、第1枢支部230と第2枢支部234との間の長さより長くなるように形成され、綴じ部材270が向こう側にスライド移動して第1枢支部230と突き当たる迄移動したときに、手前側の第2枢軸272bが、第2枢支部234の枢支貫通孔236から抜け出ないように形成されるとともに、綴じ部材270が手前側にスライド移動して第2枢支部234と突き当たる迄移動したときに、向こう側の第1枢軸272aが第1枢支部230の枢支貫通孔232から抜け出ないように形成されている。
第1枢支部230及び第2枢支部234は、軸受板224とは反対側の端縁が、綴じる書類などの被綴じ物Xの端縁を揃えるための軸受板224の面と平行な面を有する、用箋揃え部290を形成している。
第1枢支部230及び第2枢支部234は、軸受板224とは反対側の端縁が、用箋揃え部290の軸受板224とは反対側の表面と同一平面(想像上)上に揃うように形成されている。
したがって、第1枢支部230及び第2枢支部234の端縁がガイドとなって、用箋揃え部290に綴じる書類などの被綴じ物Xの端縁を当接させて綴じることができる。
したがって、綴じ部材270は、2つの枢軸部272を結ぶ線を回転中心として回動可能となっている。
そして、操作レバー260の手前側の自由端を押さえてロックするとき、綴じ部材270の手前側の第2枢軸272bが低いので、ばね部材250の係止部250fが綴じ部材270のばね部材固定部274を押える位置(綴じ部材270の長手方向における中央より向こう側)より遠い部位から被綴じ物Xを押さえ始めて、被綴じ物Xにかかる押える力のバランスが向こう側と手前側と均等となる。
ばね部材250の第1端部250cを嵌め込むためのばね部材固定部274は、綴じ部材270の長手方向における中央よりも向こう側に形成され、貫通孔278は、綴じ部材270の前後端に形成された枢軸部272の間(第1枢軸272aと第2枢軸272bとの間)において、綴じ部材270の長手方向における中央よりも向こう側において、軸246に巻装された巻線部250aに近い位置に形成されている。
図15に示す綴じ具220は、操作レバー260の手前側の自由端側を押し下げることにより、綴じ部材270の長手方向における中央よりも向こう側をばね部材250により押さえ付け、向こう側の第1枢軸272a及び手前側の第2枢軸272bを結ぶ線を回転中心として回動させ、基板222との間に挟みこまれた被綴じ物Xを押さえ付けて綴じることができる。
そして、操作レバー260の手前側の操作部260cを押さえてロックするとき、綴じ部材270の手前側の第2枢軸272bが低いので、ばね部材250の第1端部250cが綴じ部材270のばね部材固定部274を押さえる位置より遠い部位から被綴じ物Xを押さえ始めることにより、また、押圧部276の自由端に形成された被綴じ物Xに接地する接地領域が、向こう側の接地部276aと手前側の接地部276bとに分かれており、向こう側の接地部276aの方が手前側の接地部276bより短い接地面積となるように形成されていることと相俟って、被綴じ物Xにかかる押える力のバランスは、手前側と向こう側において均等になる。
この変形例においては、貫通孔278は、綴じ部材270の前後端に形成された枢軸部272の間において、綴じ部材270のばね部材固定部274の長手方向における中央よりも向こう側、すなわち軸246に巻装された巻線部250aに近い位置に形成されている。
さらに、押圧部276には、書類などの被綴じ物Xを押さえ付けたときの力による変形を防ぐために、直線状のリブ280が長手方向に連続して形成され、架け渡し部270bにも、書類などの被綴じ物Xを押さえ付けたときの力による変形を防ぐために、1条の直線状のリブが長手方向に連続して形成されている。
図16に示す図1の変形例たる綴じ部材370は、一対の枢軸部372を回転中心として回転可能に支持されるとともに、前記一対の枢軸部372がのびる基板322の長手方向にスライド可能に支持され、向こう側の第1枢軸372aは、綴じ部材370の向こう側端縁より長く手前側にのび、手前側の第2枢軸372bは、綴じ部材370の手前側端縁より長く手前側にのびている。
ばね部材固定部474は、図17において示すように、綴じ部材470の頂部t及び/又は中央cより押圧部476側にあってもよい。
綴じ部材470は、立ち上がり部470a,架け渡し部470b,ばね部材収容部470a1,枢軸部472,(向こう側の)第1枢軸472a,(手前側の)第2枢軸472b,(手前側の)凹部472d,首部472e,貫通孔478,リブ480,及び下縁eを備えている。
綴じ部材570の頂部tは、図18において示すように、綴じ部材570の枢軸部572がのびる長手方向と交差する方向における中央部、すなわち枢軸部572と押圧部576との間の中央cの近傍にあってもよい。
綴じ部材570は、立ち上がり部570a,架け渡し部570b,ばね部材収容部570a1,(手前側の)凹部572d,首部572e,ばね部材固定部574,貫通孔578,リブ580,及び下縁eを備えている。
また、綴じ部材570の頂部tは、中間(中央c)より枢軸部572側、あるいは押圧部576側にあってもよい。
前記綴じ部材70は、前記付勢部材たるばね部材50の前記一部分(第1端部50c)が前記上方向に移動する際に、前記一対の枢軸部72(向こう側の第1枢軸72aと手前側の第2枢軸72b)を回転中心として回転し、前記付勢部材たるばね部材50の前記一部分(第1端部50c)が前記基板22の長手方向に移動する際に、前記一対の枢軸部72(向こう側の第1枢軸72aと手前側の第2枢軸72b)が伸びる方向にスライドする。
このような綴じ具20は、たとえば、図19に示すように、基板22に形成された基板固定用貫通孔44に取付用金具などを挿通することにより、ファイルなどに取り付けられる。そして、操作レバー60を操作することにより、綴じ部材70を開閉することができる。ここで、図1に示すように、操作レバー60を上げることにより、ばね部材50の第1端部50cが綴じ部材70を持ち上げ、基板22と綴じ部材70の押圧部76との間に隙間が生じる。この隙間に書類などの被綴じ物Xが挿入され、操作レバー60の手前側の自由端側を下げることにより、綴じ部材70が閉じて、押圧部76によって書類などの被綴じ物Xが基板22に向かって押し付けられる。つまり、操作レバー60を下げることにより、ばね部材50の巻線部50aが締め付けられ、ばね部材50の第1端部50cによって、綴じ部材70の押圧部76が基板22方向に付勢される。
この発明にかかる綴じ具は、たとえばリングファイルやバインダの綴じ具に適用できる。
20,220 綴じ具
22,222,322 基板
24,124,224 軸受板
26,226 枢軸固定用貫通孔
28,228 固定用凸部
30,230 第1枢支部
32,232 枢支貫通孔
34,234 第2枢支部
36,236 枢支貫通孔
38,238 軸受部
42 凸部
42a 凸条
44 基板固定用貫通孔
46,246 軸
50,150,250 ばね部材
50a,250a 巻線部
50b,250b 第2端部
50c,150c,250c 第1端部
50d,250d 立ち上がり部
50e,250e 架け渡し部
50f,250f 係止部
60,260 操作レバー
60a 第1垂直側壁
60b 第2垂直側壁
60c,260c 操作部
62 レバー貫通孔
64 折曲片
66 係止貫通孔
66a 上縁
66b 下縁
68 ロック用係止部
70,170,270,370,470,570 綴じ部材
70a,170a,270a,470a,570a 立ち上がり部
70b,170b,270b,470b,570b 架け渡し部
70a1,170a1,270a1,470a1,570a1 ばね部材収容部
72,172,272,372,472,572 枢軸部
72a,272a,372a,472a (向こう側の)第1枢軸
72b,272b,372b,472b (手前側の)第2枢軸
72c (向こう側の)凹部
72d,472d,572d (手前側の)凹部
72e,472e,572e 首部
74,174,274,574 ばね部材固定部
76,176,276,476 押圧部
76a,176a,276a 向こう側の接地部
76b,176b,276b 手前側の接地部
78,278,478,578 貫通孔
80,280,480,580 リブ
90,290 用箋揃え部
92,94 枢軸支持部
240 枢軸固定用貫通孔
c 中央
e 下縁
t 頂部
X 被綴じ物

Claims (3)

  1. 被綴じ物を押圧して保持する押圧部を有する綴じ部材と、
    前記綴じ部材が、被綴じ物を押圧するロック状態とロックを解除する状態とに移動するように操作するために設けられた操作部材と、
    前記綴じ部材及び操作部材を設ける台部材と、
    被綴じ物を押圧する方向に綴じ部材を付勢する付勢部材とを含む綴じ具であって、
    前記綴じ部材は、被綴じ物を押圧するホールド状態と被綴じ物より離れるオープン状態とに回動するための枢軸部を備え、
    前記付勢部材は、その一部分が綴じ部材の押圧部に向かってのびて、綴じ部材を枢軸部を中心として被綴じ物を押圧するホールド状態と被綴じ物より離れるオープン状態とに回動するように作動させるとともに綴じ部材をホールド状態から被綴じ物より離れるオープン状態に移動するときに前記枢軸部ののびる方向にスライドするように作動させるように構成された、
    綴じ具。
  2. 前記綴じ部材は、その全体がほぼアーチ状に形成され、その一端側部分に前記押圧部が下方に向かってのびるように形成され、その他端側部分に一対の枢軸部が前記他端側部分に平行にかつ互いに逆方向及び/又は同方向にのびるように形成され、前記一端側部分と前記他端側部分との間に、前記付勢部材の一部分を挿通するための貫通孔が形成され、
    前記付勢部材の前記一部分は、前記綴じ部材が被綴じ物を押圧するホールド状態から被綴じ物より離れるオープン状態に移動するように前記操作部材を操作したときに、上方向および前記綴じ部材の前記一対の枢軸部がのびる長手方向であって手前側から向こう側に移動するように形成され、
    前記綴じ部材は、前記一対の枢軸部を回転中心として回転可能に支持されるとともに、前記一対の枢軸部がのびる長手方向であって手前側から向こう側にスライド可能に支持され、
    前記綴じ部材は、前記付勢部材の前記一部分が前記上方向に移動するときに、前記一対の枢軸部を回転中心として回転し、前記付勢部材の前記一部分が前記長手方向であって手前側から向こう側に移動するときに、前記一対の枢軸部がのびる方向にスライドするように構成された、請求項1に記載の綴じ具。
  3. 前記付勢部材は、綴じ部材の押圧部に向かってのびた一部分が、綴じ部材の枢軸部がのびる長手方向と交差する方向における綴じ部材の中央より被綴じ物を押圧する側において、綴じ部材に緩挿された、請求項1又は請求項2に記載の綴じ具。
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