JP5121357B2 - 鏡支持装置 - Google Patents

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Description

この発明は、例えばレーザ光等を反射するための大型かつ高精度を要求される反射鏡等の鏡を支持する鏡支持装置に関する。
従来、支持すべき鏡の撓み発生量を低減するために、枠体と対向した鏡の裏面に複数個の凹部を穿設し、その凹部内に配置された、チルト機構、平行シフト機構を備えた支持体を介して、鏡と枠体とを連結することで、枠体と鏡との相対変位を許容し、鏡の余分なストレスによる鏡面の変歪を防止した鏡支持装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−28898号公報(段落[0043]〜[0060]、図3〜図9)。
上記鏡支持装置にあっては、加工形状が複雑なチルト機構、平行シフト機構を備えた支持体を鏡の裏面の凹部の内部に収納する必要があり、部品加工、鏡加工の双方において、製造コスト、加工コストが増大するという問題点があった。
この発明は、このような問題点を解決することを課題とするものであって、簡単な構造で、鏡の余分なストレスによる鏡面の変歪を防止できる等の鏡支持装置を提供するものである。
この発明に係る鏡支持装置は、矩形形状の保持枠部材の内側に収められ、鏡面の法線方向が水平方向に向く姿勢で使用される矩形状の鏡を支持する支持体を有する鏡支持装置において、
前記支持体は、前記鏡がその前記法線方向が前記水平方向に載置されたときの鏡の下側部水平面と前記保持枠部材の下側部水平内面との間に設けられ鏡の重量を支持する重量支持体を有しており、
この重量支持体は、前記鏡の周縁部に設けられて鏡の下側部水平面に当接するパッドと、このパッドと前記保持枠部材の前記下側部との間に設けられ両面が共に平滑面である複数の平板が積層された積層パッドとを有しているとともに、
前記支持体は、さらに前記鏡の周縁部の3箇所にそれぞれ設けられ鏡をその前記法線方向に挟み込む3個の位置決め支持体を有し、1ユニットの前記位置決め支持体は、他の2ユニットの位置決め支持体と異なる辺の周縁部に設けられている。
この発明に係る鏡支持装置によれば、簡単な構造で、鏡の余分なストレスによる鏡面の変歪を防止できる。
以下、この発明の各実施の形態について図に基づいて説明するが、各図において、同一、または相当部材、部位については同一符号を付して説明する。
実施の形態1.
図1(a)はこの発明の実施の形態1による鏡1を支持した鏡支持装置を示す正面図、図1(b)は図1(a)の平面図、図1(c)は図1(a)の右側面図、図2(a)は図1の鏡1の正面図、図2(b)は図2(a)の平面図、図2(c)は図2(a)の右側面図である。
この実施の形態による鏡支持装置により、鏡1は保持枠部材の内側に支持されているが、先ず鏡1及び保持枠部材の配置が分かり易くするために、座標系を定義する。
鏡1の反射面の法線方向をZ軸とする。鏡1は縦置きされており、エッジが鉛直方向と水平方向を向いている。この状態で鉛直方向をY軸とし、Z軸及びY軸と直交する水平方向をX軸とする。図の+Z側の面が反射面(鏡面)であり、座標原点は鏡1の表面の中心にあるものとする。
この鏡支持装置は、重量支持体7、位置決め支持体8,9、移動防止支持体10,11a,11b及び補助位置決め支持体12を備えている。
縦置きされた鏡1の4側面を形成する、下側面2、上側面3、右側面4及び左側面5には、全長にわたって延びた溝6a,6b,6c及び6dがそれぞれ形成されている。
図1において、上記重量支持体7は、下側面2のY軸に関する対称位置に2式設置され、下方から鏡1の重量を支えている。
この一対の重量支持体7の近傍には、それぞれ上記位置決め支持体8が設置され、鏡1のZ方向を拘束している。この位置決め支持体8は、重量支持体7と同様に下側面2のY軸に関する対称位置に配設されている。また、鏡1の上側面3の中央部において、上記位置決め支持体9が鏡1の上側面3に配置されている。
また、上記移動防止支持体10は、上側面3のY軸に関する対称位置に2式設置されている。この移動防止支持体10は、鏡1の+Y方向の移動を制限している。また、移動防止支持体11a,11bが、鏡の右側面4、及び左側面5に、それぞれ対向して配置されている。この移動防止支持体パッド11a,11bは、移動防止支持体10と同様の構造であり、鏡1の±X方向の移動を制限するように配置されている。
さらに、上記補助位置決め支持体12は、上側面3に2式、Y軸に関して左右対称位置に配置されている。この補助位置決め支持体12は、位置決め支持パッド9と同様の構造で、鏡1の±Z方向の移動を制限するように配置されている。
なお、この実施の形態による鏡保持構造に関する部材の素材は、とくに材料に関する説明を述べていない箇所においては、この種の構造に一般に用いられている金属材料(ステンレス鋼、アルミ合金等)である。
また、鏡1の反射鏡は、石英ガラス、ガラスセラミック等、光学素子に一般的に用いられるガラス材料であり、高い反射効率と高い反射波面精度を維持するため、鏡面が高精度に研磨され、必要に応じて反射性能を高めるためのコーティングが施されている。
次に、上記各支持体7,8,9,10,11a,11b,12の構成について詳述する。
図3は図1(a)のIII−III線に沿った矢視拡大断面図であり、保持枠部材の保持枠下側部13に取り付けられた重量支持体7の断面を示している。
重量支持体7は、保持枠下側部13に形成された溝6aの底面に当接した溝面パッド14aと、同一面形状の平板4b,14cが積層されて構成された積層パッドと、溝面パッド14a、積層パッドに形成された貫通穴に挿入され貫通穴よりも僅かに長く上部に鍔部を有するカラー16と、このカラー16を貫通したネジ15とを備えており、このネジ15が保持枠下側部13に螺着され、重量支持体7は保持枠下側部13に固定されている。
溝面パッド14a、平板14b,14cの材質は、金属やガラスに比較して軟らかい樹脂材料で構成されている。また、溝面パッド14aが平板14bと当接する当接面、平板14b,14cのそれぞれの両面は、平滑面である。
ここで用いる樹脂材料は、金属等に比較して軟らかいことに加えて、摩擦係数の小さく、かつ、磨耗しにくい材料、即ち、フッ化エチレン樹脂(商品名「テフロン(登録商標)」等)、ポリアセタール樹脂(商品名「ジュラコン」等)、MCナイロン樹脂、ポリイミド樹脂(商品名「ベスペル」等)等を用いることが好ましい。
とりわけ、この鏡支持装置を真空環境で用いる場合には、樹脂材料からのアウトガスが相対的に少ないフッ化エチレン樹脂等が適している。
カラー16はこれらの樹脂材料よりも硬い、金属製(ステンレス鋼、アルミ合金等)のものを用いる。
なお、重量支持体7における、平板は、最低限1枚でもよいが、この実施の形態のように、2枚、または3枚以上が望ましい。
図4は図1(a)におけるIV−IV線に沿った矢視拡大断面図であり、位置決め支持体8の断面を示している。
この位置決め支持体8では、鏡1の下部裏面と保持枠部材の保持枠裏面部17との間には、裏面パッド18、この裏面パッド18の面に重ねられ裏面パッド18にネジ(図示せず)により固定された裏面パッド押さえ金具19が設けられている。この裏面パッド押さえ金具19の表面には、押しネジ24の先端部が当接しており、この押しネジ24により裏面パッド押さえ金具19を+Z方向に押し込むようになっている。押しネジ24の先端部は半球形状である。
鏡1の溝6a内には、裏面パッド18と対向した溝側面パッド20と、この溝側面パッド20に当接した断面Lの字形状の溝側面パッド押さえ金具21の短片部とが設けられている。この溝側面パッド押さえ金具21の長片部は保持枠下側部13の当て面23に当接している。溝側面パッド押さえ金具21は、当て面23に押し当てられた位置で、固定ネジ22によって、保持枠下側面部13に固定されている。溝側面パッド押さえ金具21にネジ(図示せず)で固定された溝側面パッド20は、押しネジ24による、裏面パッド18を介しての押し付け力を受け止め、結果として、裏面パッド18と溝側面パッド20とによって鏡1を挟み込んでZ方向の鏡1の位置を固定している。
重量支持体7及び位置決め支持体8は、それぞれが二式ずつあり、それぞれがY軸に関して左右対称に配置されているが、右側の重量支持体7と位置決め支持体8との間、及び左側の重量支持体7と位置決め支持体8との間は、それぞれ、互いの部品が干渉しない範囲においてできるだけ接近している。
図5は図1(a)におけるV−V線に沿った矢視拡大断面図であり、位置決め支持体9の断面を示している。
この図5における位置決め支持体9の構成は、図4に示した位置決め支持体8と同様の構成であり、取り付け方向が上下反転し、保持枠下側面部13が保持枠上側面部25に入れ替わった点が異なる。
また、位置決め支持体8と同様に、裏面パッド18と溝側面パッド20とによって鏡1を挟み込んでZ方向の鏡1の位置を固定している。
図6は図1(a)におけるVI−VI線に沿った矢視拡大断面図であり、移動防止支持体10の断面を示している。
この移動防止支持体10では、鏡1の溝6b内には、溝面パッド26と、この溝面パッド26の上面にネジ(図示せず)により固定された押さえ金具27とが設けられている。この押さえ金具27の表面には、保持枠上側部25を貫通した押しネジ24の先端部が当接し、この押しネジ24により押さえ金具27を−Y方向に押し込むようになっている。
この移動防止支持体10では、鏡1を縦置きした状態で、僅かに溝面パッド26が鏡1の溝6bの底面に押し当てられる状態、もしくは僅かな間隙を有する状態となるように押しネジ24の押し込み量が調整されている。
図7は図1(a)におけるVII−VII線に沿った矢視拡大断面図であり、移動防止支持体11a,11bの断面を示している。
この移動防止支持体11a,11bでは、鏡1の溝6d内には、溝面パッド26と、この溝面パッド26の上面に重ねられた押さえ金具27とが設けられている。この押さえ金具27の表面には、保持枠左側部28を貫通した押しネジ24の先端部が当接しており、この押しネジ24により押さえ金具27を+X方向に押し込むようになっている。
また、鏡1の溝6c内には、溝面パッド26と、この溝面パッド26の上面に重ねられた押さえ金具27とが設けられている。この押さえ金具27の表面には、保持枠右側部29を貫通した押しネジ24の先端部が当接しており、この押しネジ24により押さえ金具27を−X方向に押し込むようになっている。
この移動防止支持体11a,11bでは、鏡1を縦置きした状態で、僅かにそれぞれの溝面パッド26が鏡1の溝6c,6dの底面に押し当てられる状態、もしくは僅かな間隙を有する状態となるように押しネジ24の押し込み量が調整されている。
図8は、移動防止支持体11bをX−Y面に沿って切断したときの拡大断面図である。
押しネジ24が押さえ金具27を押し込むのと並行して、保持枠左側部28に形成された穴30を貫通する2本のガイドピン31が、押さえ金具27に螺着して固定されている。このガイドピン31は、穴30の径よりも細く、穴30の内部で抵抗なく出し入れ可能な径寸法で構成されている。
なお、移動防止支持体11aも、移動防止支持体11bと同様の構成である。
また、図6に示した移動防止支持体10をX−Y面に沿って切断したときの断面形状は、図8と同様であり、この移動防止支持体10でも、同様に押しネジ24の両側にガイドピン31が設けられている。
図9は図1(a)におけるIX−IXに沿った矢視拡大断面図であり、補助位置決め支持体12の断面を示している。
この補助位置決め支持体12では、鏡1の上部裏面と保持枠裏面部17との間には、裏面パッド18、この裏面パッド18に固定された裏面パッド押さえ金具19が設けられている。この裏面パッド押さえ金具19の表面には、押しネジ24の先端部が当接しており、この押しネジ24により裏面パッド押さえ金具19を+Z方向に押し込むようになっている。
鏡1の溝6b内には、裏面パッド18と対向した溝側面パッド20と、この溝側面パッド20に当接した断面Lの字形状の溝側面パッド押さえ金具21の短片部とが設けられている。
この溝側面パッド押さえ金具21の長片部は保持枠上側部25に当接している。押さえ金具21は、固定ネジ22によって、保持枠上側部25に固定されている。溝側面パッド押さえ金具21にネジ(図示せず)で固定された溝側面パッド20は、押しネジ24による、裏面パッド18を介しての押し付け力を受け止め、結果として、裏面パッド18と溝側面パッド20とによって鏡1を挟み込んでZ方向の鏡1の位置を固定している。
この補助位置決め支持体12では、図4に示された当て面23は設けられておらず、溝側面パット押さえ金具21は、溝側面パット押さえ金具21に形成された穴と固定ネジ22との間のクリアランスの範囲内で自由な位置に固定することができる。
以上説明したように、上記構成の鏡支持装置によれば、鏡1を縦置き状態で保持する場合に、鏡1の自重(−Y方向の荷重)は、下面に配置された重量支持体7の2箇所で確実に支持される。
また、鏡1の反射面位置(Z方向位置)は、位置決め支持体8及び位置決め支持体9の合計3点で保持される、即ち空間上の3点により、平面を決定する原理に従い、鏡1を過不足無く保持される。
また、左右に配置された移動防止支持体11a,11bでX方向に拘束することにより、横方向の位置ずれ防止することができる。
また、移動防止支持体10が鏡1の上面に一対配置されているので、輸送中やその他の外乱力により+Y方向に外乱荷重が作用した場合にも、Y方向への鏡1のずれを防止することができる。
また、重量支持体7は、両面が共に平滑面で摩擦係数の小さい平板14b,14cが積層された積層パッドを備えているので、−Y方向の重量荷重を支えている場合においても、その支持点において±X方向、±Z方向の外力に対する摩擦反力が極めて小さく、重量支持体7による外力に対する拘束作用は弱い。
従って、位置決め支持体8,9の合計3点で確定される平面内に鏡1を位置決め拘束するにあたって、重量支持体7の±Z方向の摩擦反力が鏡1を歪ませる等の悪影響は極めて少ない。
ここで、単に摩擦係数の小さい単体の樹脂材料の平板を用いるだけでも、上記のような摩擦反力を軽減することは、ある程度可能ではある。
しかしながら、このものの場合には、平板と、この平板が当接する鏡1の側面(材料はガラスであり、側面は研磨されていないので面が粗いことが多い)、あるいは平板と、この平板と当接する保持枠部材(材料はアルミ合金などの金属材料であることが多い)との間で摩擦が生じるため、摩擦力低減効果は限られたものとなる。
これに対して、この実施の形態では、両面が共に平滑面で摩擦係数の小さい樹脂材料の平板14b,14cを積層して用いることにより、平滑で摩擦係数の小さい平板同士の摩擦となり、単体の平板を用いた場合と比較して摩擦力の軽減が確実に得られる。
また、平板が3枚以上積層された積層パッドの場合には、個々の平板の面の摩擦力のばらつきが生じても、最も摩擦抵抗の小さい面が滑ることにより、摩擦力の低減効果がさらに確実に得られ、結果とし、重量支持体7全体としての摩擦力低減効果が非常に大きい。
また、この重量支持体7では、鏡1に当接する溝面パッド14aの当接面、保持枠下側部13に当接する積層パッドの当接面は、ともに平面形状であり、鏡1の損傷を防止するための受圧面積は必要十分なだけ確保でき、接触面圧を軽減しつつ支持荷重を確保することができるので、極めて単純な構造で、所望の低摩擦機能を実現することができる。
また、重量支持体7と位置決め支持体8との間隔を、互いに干渉を生じない範囲で可能な限り近接して配置しているので、重量支持体7に僅かながら残留する±Z方向の摩擦力と位置決め支持体8による±Z方向の拘束力との間での作用・反作用で生ずる鏡1への曲げモーメント(作用力とパッド間距離との積により定まる量)を、非常に小さく抑えることができる。
即ち、重量支持体7の積層パッドによる積層構成によって低減されつつも残存する摩擦力があっても、それによる鏡1の変歪量を極めて小さい範囲に抑止することができる。
また、この実施の形態による移動防止支持体11a,11bは、調整可能な押しネジ24を介して鏡1の両側面をそれぞれ±X方向に拘束しているので、重量支持体7、位置決め支持体8,9では拘束しきれない±X方向の鏡の位置ずれを拘束することができる。
ところで、この実施の形態の鏡支持装置で支持される鏡1は、レーザ応用等の目的で使用される鏡であり、要求される平面精度は極めて厳しいものであることが多く、鏡1に余分なストレス(外力)を加えることは好ましくない。
この移動防止支持体11a,11bは、押し込み量を調整可能な押しネジ24で押さえ金具27を押し当てる構造となっているので、鏡1の位置・寸法に合わせて、鏡1と溝面パッド26との間の隙間がちょうどゼロとなる近傍で押しネジ24を現物合わせにて固定することができ、鏡1に余分なストレスを加えずに±X方向の位置固定をすることができる。
ここで、押しネジ24を調整して溝面パッド26の出し入れを調整する際において、押しネジ24に併設されたガイドピン31が、穴径のクリアランスをもって保持枠左側部28、保持枠右側部29に貫通しているので、溝面パッド26の位置が大きくずれたり外れたりすることを防止することができ、作業の容易性が確保できる。
また、この実施の形態による移動防止支持体10,11a,11bは、鏡1を保持枠部材の内側に収めた状態で輸送する場合に特に効果を発揮する。
この鏡1は、縦置き状態、即ち、+Y方向が鉛直上向き、X,Z方向が水平方向となる状態で、レーザ光の反射などの目的に運用されることが標準的であるが、輸送時には、X軸,Y軸が水平方向、Z軸が鉛直方向となる姿勢(以後、「水平姿勢」と呼称する)で輸送されることも多い。
保持枠部材内で鏡1を保持して、水平姿勢で輸送する場合において、外乱力が加わると、鏡1が±X,±Y方向にずれようとすることがある。
このとき、重量支持体7が存在することにより−Y方向へのずれは防止され、移動防止支持体10が重量支持体7と対向して保持枠上側面部25に配置されているので、+Y方向へのずれが防止される。
移動防止支持体10の構造は、移動防止支持体11a,11bの構造と同一であり、輸送時に必要な場合は押しネジ24の調整機能により溝面パッド26が鏡1の溝6bの底面を押し当てて、鏡1の+Y方向へのずれが防止されている。
また、輸送後に鏡1を水平姿勢から運用状態に移行する場合には、押しネジ24を引き戻して押しネジ24による押し当て力を解放することができる。
このように、輸送時の安全性(ずれによる鏡1の破損等の防止)と、運用時の鏡1の反射面精度の確保とを両立させることができる。
また、補助位置決め支持体12は、位置決め支持体8,9とほぼ同等の構造であるが、位置決め支持体8,9において保持枠下側部13に形成された、押さえ金具21の位置決め用の当て面23が形成されていない。そのため、鏡1の裏面側、溝6bの内面側ともに裏面パッド18、溝側面パッド20の位置調整がそれぞれ可能である。
従って、元々3点で鏡1のZ方向の位置拘束を行っている位置決め支持体8,9で決定される鏡1のZ方向位置に対して、ちょうど適合する位置で溝側面パッド20が鏡1に接触するように現物合わせ調整することが可能であり、所望すれば適当な押し当て量を設定することも可能である。
従って、水平姿勢で鏡1を輸送する場合には、裏面パッド18、溝側面パッド20を鏡1に接触させ、補助位置決め支持体12と位置決め支持体8,9とを併用することにより、Z方向に作用する重量荷重及び輸送にともなうZ方向加速度荷重を分散して受け持つことができるので、局所的に荷重が集中して、強度が低く破損しやすいガラス材料でできている鏡1の鏡面が破損するのが防止される。
また、この補助位置決め支持体12は、水平姿勢による鏡1の輸送が終了し、運用状態に移る際において、固定ネジ22及び押しネジ24を緩めることにより、鏡1との接触力を解放し、鏡1に余分なストレスが残留するのが防止される。
また、移動防止支持体10,11a,11bにおいて、押しネジ24で押さえ金具27を押し込む場合に、押しネジ24の先端部は半球状であるので、押しネジ24の自在な傾きが可能となり、溝面パッド26を鏡1に押し当てる際において、目的とする押し付け力以外のモーメントを鏡1に加えることを防止することができる。
なお、この押しネジ24の先端部を半球状にすることは、他の支持体7,8,9,12においても用いられており、移動防止支持体10,11a,11bと同様の効果を得ることができる。
また、重量支持体7における、積層パッドによる積層構造は、他の支持体パッド8,9,10,11a,11b,12にも適用することができ、これらの支持体8,9,10,11a,11b,12も目的の方向の拘束力以外の余分な拘束力を発生させないという効果がある。
また、積層パッドを有する重量支持体7については、保持枠下側部の中間部に一個のみ設けてもよい。
また、上記構成の鏡支持装置では、真空中でのアウトガスが問題となるような材料、たとえば接着剤、ポッティング材、ゴム材等を用いる必要が無いので、真空中においてもそのまま使用できる。
従来の鏡支持装置では、鏡の変形を軽減したり、支持位置を拘束したりする場合において、これらのような、アウトガスが問題となる材料を用いなければならない場合がしばしば生じていたが、この発明ではそのようなアウトガス問題を解消することができる。
実施の形態2.
図10は、この発明の実施の形態2に係る鏡支持装置を示す要部拡大断面図である。
この実施の形態の重量支持体7では、保持枠下側部13と鏡1の溝6aとの間に、上側玉保持枠部材32a、下側玉保持枠部材32b、複数の玉33及びリテーナ34が1ユニットとして設けられている。
玉33の個数は少なくとも3個以上で、ステンレスなどの硬質材料で径が均一に揃ったものである。リテーナ34は玉の直径よりも薄く、摩擦係数の低いフッ化エチレン系樹脂材料等で構成され、玉の位置を概略規制するように、穴をあけて玉を通した状態で32a,32bの間に挟まれた位置に配設されている。
他の構成は、実施の形態1の鏡支持装置と同じである。
この重量支持体7では、縦置き状態での鏡1の重量荷重(−Y方向荷重)を支えながら、±X,±Z方向には、玉が自在に転がることにより、摩擦反力が非常に小さい状態で微小移動することができ、積層パッドを配設した実施の形態1の重量支持体7と同様の効果を得ることができる。
図1(a)はこの発明の実施の形態1による鏡支持装置を示す正面図、図1(b)は図1(a)の平面図、図1(c)は図1(a)の側面図である。 図2(a)は図1の鏡の正面図、図2(b)は図2(a)の平面図、図2(c)は図2(a)の右側面図である。 図1(a)のIII−III線に沿った矢視拡大断面図である。 図1(a)のIV−IV線に沿った矢視拡大断面図である。 図1(a)のV−V線に沿った矢視拡大断面図である。 図1(a)のVI−VI線に沿った矢視拡大断面図である。 図1(a)のVII−VII線に沿った矢視拡大断面図である。 移動防止支持体をX−Y面に沿って切断したときの拡大断面図を示す。 図1におけるIX−IXに沿った矢視拡大断面図である。 この発明の実施の形態2による鏡支持装置の要部拡大断面図である。
符号の説明
1 鏡、2 下側面、3 上側面、4 右側面、5 左側面、6 溝、7 重量支持体、8,9 位置決め支持体、10,11a,11b 補助位置決め支持体、12 補助位置決め支持体、13 保持枠下側部、14a 溝面パッド(パッド)、14b,14c 平板、15 パッド固定ネジ、16 カラー、17 保持枠裏面部、18 裏面パッド、19 裏面パッド押さえ金具、20 溝側面パッド、21 溝側面パッド押さえ金具、22 固定ネジ、23 当て面、24 押しネジ、25 保持枠上側面部、26 溝面パッド、27 押さえ金具、28 保持枠左側部、 29 保持枠右側部、 30 穴、 31 ガイドピン、32 玉保持枠部材、33 玉、 34 リテーナ。

Claims (6)

  1. 矩形形状の保持枠部材の内側に収められ、鏡面の法線方向が水平方向に向く姿勢で使用される矩形状の鏡を支持する支持体を有する鏡支持装置において、
    前記支持体は、前記鏡がその前記法線方向が前記水平方向に載置されたときの鏡の下側部水平面と前記保持枠部材の下側部水平内面との間に設けられ鏡の重量を支持する重量支持体を有しており、
    この重量支持体は、前記鏡の周縁部に設けられて鏡の下側部水平面に当接するパッドと、このパッドと前記保持枠部材の前記下側部との間に設けられ両面が共に平滑面である複数の平板が積層された積層パッドとを有しているとともに、
    前記支持体は、さらに前記鏡の周縁部の3箇所にそれぞれ設けられ鏡をその前記法線方向に挟み込む3個の位置決め支持体を有し、1ユニットの前記位置決め支持体は、他の2ユニットの位置決め支持体と異なる辺の周縁部に設けられていることを特徴とする鏡支持装置。
  2. 前記重量支持体は、前記鏡がその前記法線方向が前記水平方向に載置されたときの鏡の下側部に一対離れて設けられ、前記2ユニットの前記位置決め支持体は、それぞれの前記重量支持体に接近して設けられ、前記1ユニットの前記位置決め支持体は、前記鏡の上側部に設けられていることを特徴とする請求項に記載の鏡支持装置。
  3. 前記支持体は、さらに前記重量支持体と対向した前記鏡の周縁部の辺、及び周縁部の他の対向した2辺にそれぞれ対向して設けられ前記保持枠部材に対する移動を防止する移動防止支持体を有していることを特徴とする請求項1または2に記載の鏡支持装置。
  4. 前記支持体は、さらに前記1ユニットの前記位置決め支持体の両側で前記鏡の周縁部にそれぞれ設けられ鏡の鏡面の法線方向に挟み込む補助位置決め支持体を有していることを特徴とする請求項に記載の鏡支持装置。
  5. 前記位置決め支持体、前記移動防止支持体及び前記補助位置決め支持体は、それぞれ前記鏡の前記周縁部に設けられたパッドと、このパッドに固定された押さえ金具と、前記保持枠部材に対して進退可能に設けられ、先端部が前記押さえ金具と当接し前記鏡と前記パッドとの距離を調整する押しネジとを備えていることを特徴とする請求項に記載の鏡支持装置。
  6. 前記位置決め支持体、前記移動防止体及び前記補助位置決め支持体の各前記押しネジのうち、少なくともの一つの押しネジの先端部は、半球状であることを特徴とする請求項に記載の鏡支持装置。
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