JP5120763B2 - 密封装置 - Google Patents

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Description

本発明は、密封装置に係り、更に詳しくは、ステアリングダストシールとして用いられるのに適した密封装置に関するものである。本発明の密封装置は、自動車関連分野のほか、汎用機械などにおいても用いられる。
従来から、図7に示すように、ハウジング(図示せず)とこのハウジングに挿通した軸52との間をシールする密封装置51であって、ハウジングに固定される外周取付部53の内周側にベロー状の可撓部54を介してバンパー部55およびシールリップ部56を一体成形した密封装置51が知られている。軸52は例えば自動車のステアリングシャフトであって、このステアリングシャフト52の外周において密封装置51はダスト等をシールすべく用いられる。
ステアリングシャフト52はハウジングに対して偏心することがあり、この偏心にシールリップ部56が追随するよう密封装置51はバンパー部55および可撓部54を一体に有している。すなわち、ステアリングシャフト52が偏心すると、この偏心にバンパー部55が追随して径方向変位するとともに可撓部54が撓むことから、シールリップ部56は正常な姿勢でステアリングシャフト52に密接し続け、よってシール機能を維持することが可能とされている。バンパー部55は、ステアリングシャフト52の外径寸法よりも若干大きな内径寸法を有してステアリングシャフト52の外周に遊嵌されており、シャフト52が偏心してくるとその偏心荷重を受け止め、追随して変位する。したがってバンパー部55はあまり弾性変形しない方が好ましく、弾性変形しないようバンパー部55の内部には、図8に示すように金属製の補強環57が埋設されることもある。
しかしながら、上記したようにステアリングシャフト52が偏心すると、円周上の一部においてステアリングシャフト52がバンパー部55の内周面に強く密接することから、ステアリングシャフト52の偏心荷重を受け止めるバンパー部55にスティックスリップが発生し、これにより鳴き(異音)が発生することがある。鳴きは、ステアリングシャフト52がゴムと強く擦れる場合(ドライ状態)に発生しやすい。
上記鳴き防止策として本願出願人は先に、図9に示すようにバンパー部55の内周面に多数の突起58を設けたり、テフロン(登録商標)製の低摩擦摺動材を設けたり、あるいはキャンバス材を焼き付けたりする技術を提案しており、これらの先行技術によれば何れも鳴きの発生を有効に低減させることができる(特許文献1および2参照)。
しかしながら上記先行技術では、バンパー部55の内周面にテフロン(登録商標)製の低摩擦摺動材を設ける場合に、この低摩擦摺動材を薄膜状に成形してこれをバンパー部55に焼き付け処理していることから、低摩擦摺動材の製作および取り付けに多くの手間と時間がかかる不都合がある。
特開平9−159031号公報 特開平10−26230号公報
本発明は以上の点に鑑みて、ステアリングシャフト等の軸がバンパー部に強く密接したときに鳴きが発生するのを有効に抑えることができ、しかも鳴き防止用の摺動部材をバンパー部に対して容易に取り付けることができる密封装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の請求項1による密封装置は、ハウジングと前記ハウジングに挿通した軸との間をシールする密封装置であって、前記ハウジングに固定される外周取付部の内周側にベロー状の可撓部を介してバンパー部およびシールリップ部を一体成形した第一成形品と、前記外周取付部に固定される第二取付部の内周側に第二可撓部を介して第二バンパー部を一体成形した第二成形品とを有し、前記シールリップ部は、前記第二バンパー部側と反対側の前記バンパー部の軸方向端部から軸方向に伸びる形状を備え、前記バンパー部および第二バンパー部の内周面にそれぞれ抜け止め保持部を設け、前記抜け止め保持部にそれぞれ樹脂製の摺動部材を嵌合し、前記樹脂製摺動部材の外周面とこれに対面する前記抜け止め保持部の内面とに、互いに軸方向に係合して前記樹脂製摺動部材が前記抜け止め保持部から脱落するのを防止する凸部および凹部の組み合わせよりなる抜け止め係合部が設けられ、前記凸部および凹部はいずれも、傾斜角度が比較的緩やかで嵌め込み易い軸方向一方側の係合面と、傾斜角度が比較的急あるいは軸直角で抜けにくい軸方向他方側の係合面とを有するかえし状に形成されていると共に、前記第一成形品に設ける樹脂製摺動部材は、前記第二成形品に設ける樹脂製摺動部材よりも大きな軸方向長さおよび外径寸法を有し、かつその内周面の一部で軸と接触するよう前記内周面に円筒面とテーパー形状を有し、前記テーパー形状は、前記第二成形品に設ける前記樹脂製摺動部材に向かって拡径する形状であることを特徴とする。
上記構成を有する本発明の請求項1による密封装置においては、軸の偏心時、軸はゴム製のバンパー部ではなく、その内周面に嵌合された樹脂製の摺動部材に密接する。したがって軸がゴムと強く擦れることがないために、鳴きの発生を抑えることが可能となる。また樹脂製の摺動部材は、バンパー部の内周面に設けた抜け止め保持部に非接着にて嵌合されることから、焼き付け工程を省略することができ、取り付け作業を容易化することが可能となる。
上記請求項のように第一成形品および第二成形品により二重の遮音膜構造を構成する場合、密封装置の装着作業には装着の方向性(軸方向の方向性すなわち装着の向き)があるので、奥まった箇所に装着される一方の成形品(本発明では第一成形品)については装着しにくくなることが懸念される。そこで、本発明の請求項3では、この一方の成形品について樹脂製摺動部材の軸方向長さおよび外径寸法を大型化し、これにより装着作業性を確保できるようにした。樹脂製摺動部材はその軸方向長さおよび外径寸法が大型化すると変形しにくくなって、取り扱い性が向上することから、装着作業性を向上させることが可能となる。但し、樹脂製摺動部材の軸方向長さを大きくすると、軸との接触面積が増加して摺動抵抗が増大することが懸念されるので、樹脂製摺動部材の内周面にテーパー形状を設け、内周面が一部のみにて軸と接触する構造とした。この場合、摺動部材の内周面はテーパー形状とその小径側と一連の円筒面との組み合わせよりなり、小径の円筒面のみにて軸と接触する。
また、本発明において、抜け止め保持部に非接着にて嵌合される樹脂製摺動部材は、抜け止め保持部が溝状または段差状等に形成されてここに嵌合されることにより抜け止め保持され、あるいは嵌合代の設定により抜け止め保持されるが、更に、樹脂製摺動部材の外周面とこれに対面する抜け止め保持部の内面とに、互いに軸方向に係合して樹脂製摺動部材が抜け止め保持部から脱落するのを防止する凸部および凹部の組み合わせよりなる抜け止め係合部が設けられることにより、樹脂製摺動部材が抜け止め保持部から一層脱落しにくくなる。凸部および凹部はいずれも、傾斜角度が比較的緩やかで嵌め込み易い軸方向一方側の係合面と、傾斜角度が比較的急あるいは軸直角で抜けにくい軸方向他方側の係合面とを有するかえし状に形成され、嵌め込み易い、抜けにくいについて方向性を備えている。
本発明は、以下の効果を奏する。
すなわち、本発明の請求項1による密封装置においては上記したように、軸の偏心時、軸がゴム製のバンパー部ではなく、バンパー部の内周面に嵌合された樹脂製の摺動部材に密接するために、軸とゴムとの接触による鳴きが発生するのを抑えることができる。また、樹脂製の摺動部材がバンパー部の内周面に設けた抜け止め保持部に非接着にて嵌合されるために、その取り付けに際して焼き付け工程を省略することができ、よって摺動部材の取り付け作業を容易化することができる。
また、バンパー部に嵌合される摺動部材は、バンパー部に焼き付けられる摺動部材のように薄膜状に成形する必要がなく、その断面形状を大型化することが可能であり、断面形状を大型化された摺動部材は変形しにくいので、バンパー部を補強する作用を発揮する。したがって当該請求項1によれば、従来の補強環に代わって樹脂製の摺動部材にバンパー部補強効果を持たせることができる(樹脂製の摺動部材が設けられることにより、補強環が設けられていなくても補強環が設けられているのと同様なバンパー部補強効果を発揮することができる)。
また、本発明の請求項による密封装置においては、上記と同じ効果を発揮するほか、第一成形品および第二成形品による二重の遮音膜構造が実現されるために、優れた遮音効果を発揮することができる。
また、本発明の請求項による密封装置においては、奥まった箇所に装着される一方の成形品の樹脂製摺動部材が大型化されているために、その装着作業性を向上させることができる(摺動部材は大型化されると、変形しにくく取り扱いが容易となるため、装着作業性を向上させることができる)。またこの一方の樹脂製摺動部材には、その内周面の一部で軸と接触するよう内周面にテーパー形状が設けられているので、この摺動部材は大型化されても、軸との接触面積が増加して摺動抵抗が増大することがない。
更にまた、本発明の密封装置においては、樹脂製摺動部材の外周面とこれに対面する抜け止め保持部の内面とに、互いに軸方向に係合して樹脂製摺動部材が抜け止め保持部から脱落するのを防止する凸部および凹部の組み合わせよりなる抜け止め係合部が設けられているために、樹脂製摺動部材が抜け止め保持部から一層脱落しにくくなる。凸部および凹部はいずれも、傾斜角度が比較的緩やかで嵌め込み易い軸方向一方側の係合面と、傾斜角度が比較的急あるいは軸直角で抜けにくい軸方向他方側の係合面とを有するかえし状に形成され、嵌め込み易い、抜けにくいについて方向性を備えている。したがって上記したところにより樹脂製摺動部材の取り付け作業が容易で、しかも一旦取り付けた樹脂製摺動部材が脱落しにくい構造の密封装置を提供することができる。
つぎに本発明の参考例及び実施例を図面にしたがって説明する。
第一参考例・・・
図1は、第一参考例に係る密封装置1の断面を示しており、当該密封装置1は、ハウジングとこのハウジングに挿通した軸であるステアリングシャフト(何れも図示せず)との間をシールする自動車等の車両におけるステアリングダストシールとして用いられる。
当該密封装置1は、ハウジングに固定される外周取付部12の内周側にベロー状の可撓部15を介してバンパー部16およびシールリップ部17を一体成形した成形品11を有しており、バンパー部16の内周面に抜け止め保持部19が設けられ、この抜け止め保持部19に樹脂製の摺動部材20が嵌合されている。また当該密封装置1は、ハウジングに固定される外周取付部12の内周側にベロー状の可撓部15を介してバンパー部16およびシールリップ部17を一体成形した第一成形品11のほかに、この第一成形品11の外周取付部12に固定される第二取付部22の内周側に第二可撓部25を介して第二バンパー部26を一体成形した第二成形品21を有しており、第一成形品11のバンパー部16および第二成形品21の第二バンパー部26の内周面にそれぞれ抜け止め保持部19,29が設けられ、この抜け止め保持部19,29にそれぞれ樹脂製の摺動部材20,30が嵌合されている。
各部ないし各部品の詳細は、以下のように設定されている。
すなわち先ず、第一成形品11において、ハウジングの軸孔内周に装着される外周取付部(第一外周取付部)12は、金属環(第一金属環)13とその内周面に加硫接着されたゴム状弾性体(第一ゴム状弾性体)14とを有しており、ゴム状弾性体14の内周側に径方向内方へ向けてベロー状を呈する環状の可撓部(第一可撓部)15が一体成形され、可撓部15の内周端部に環状のバンパー部(第一バンパー部)16が一体成形され、バンパー部16に軸方向一方(図では上方、エンジンルーム側)へ向けて環状のシールリップ部(第一シールリップ部)17が一体成形されている。また可撓部15の内周面には、軸方向他方(図では下方、運転席側)へ向けて環状の副シールリップ部18が一体成形され、シールリップ部17および副シールリップ部18の中間に位置してバンパー部16の内周面には、環状溝状の抜け止め保持部(第一抜け止め保持部)19が設けられている。
第二成形品21において、第一成形品11の外周取付部12におけるゴム状弾性体14の内周面に装着される第二取付部(第二外周取付部)22は、第二金属環23とその内周面に加硫接着された第二ゴム状弾性体24とを有しており、第二ゴム状弾性体24の内周側に径方向内方へ向けてベロー状を呈する環状の第二可撓部25が一体成形され、第二可撓部25の内周端部に環状の第二バンパー部26が一体成形され、第二バンパー部26の内周面に軸方向他方へ向けて環状の第二シールリップ部27が一体成形されている。また第二シールリップ部27の軸方向一方に位置して第二バンパー部26の内周面には、環状溝状の第二抜け止め保持部29が設けられている。
上記第一成形品11におけるバンパー部16の内周面に設けた抜け止め保持部19に樹脂製の摺動部材20が非接着にて嵌合されており、上記第二成形品21における第二バンパー部26の内周面に設けた第二抜け止め保持部29に樹脂製の第二摺動部材30が非接着にて嵌合されている。これらの摺動部材20,30は何れも所定の樹脂により環状に成形されて、その内周面を円筒面状に形成されており、この円筒面20a,30aをもってクランクシャフトと接触するように構成されている。
上記構成の密封装置1においては、クランクシャフトの偏心時、クランクシャフトがゴム製のバンパー部16および第二バンパー部26ではなく、これらの内周面に設けた抜け止め保持部19,29に嵌合された樹脂製の摺動部材20,30に密接する。したがってシャフトがゴムと強く擦れることがないために、スティックスリップの発生を抑え、よって鳴きの発生を抑えることができる。また樹脂製の摺動部材20,30が、バンパー部16および第二バンパー部26の内周面に設けた抜け止め保持部19,29に非接着にて嵌合されることから、焼き付け工程を省略することができ、よって取り付け作業を容易化することができる。摺動部材20,30は非接着であっても環状溝状の抜け止め保持部19,29に保持されているので、バンパー部16や第二バンパー部26から脱落することはない。
また、バンパー部16および第二バンパー部26の内周面に設けた抜け止め保持部19,29に非接着にて嵌合される摺動部材20,30は、バンパー部に焼き付けられる従来の摺動部材のように薄膜状に成形する必要がなく、その断面形状を大型化することが可能とされており、断面形状を大型化された摺動部材20,30は変形しにくいので、バンパー部16および第二バンパー部26を補強する作用を発揮する。したがって当該密封装置1によれば、従来の補強環(図8)に代わって樹脂製の摺動部材20,30にバンパー部16および第二バンパー部26の補強効果を持たせることができ、補強環を埋設しなくてもバンパー部16および第二バンパー部26を補強してこれらの偏心追随性を向上させることができる。また、補強されたバンパー部16や第二バンパー部26はその真円度や寸法精度等に関して、成形上の誤差を低減させることもできる。
また、当該密封装置1によれば、上記構成の第一成形品11および第二成形品21によって二重の遮音膜構造が構成されるために、優れた遮音効果を発揮することができる。軸方向一方のエンジンルーム側で発生した騒音は先ず、第一成形11で遮音され、次いで第二成形品21で遮音される。
第二実施例・・・
図2は、本発明の第二実施例に係る密封装置1の断面を示しており、当該密封装置1は、ハウジングとこのハウジングに挿通した軸であるステアリングシャフト(何れも図示せず)との間をシールするステアリングダストシールとして用いられる。
当該密封装置1は、ハウジングに固定される外周取付部12の内周側にベロー状の可撓部15を介してバンパー部16およびシールリップ部17を一体成形した成形品11を有しており、バンパー部16の内周面に抜け止め保持部19が設けられ、この抜け止め保持部19に樹脂製の摺動部材20が嵌合されている。また当該密封装置1は、ハウジングに固定される外周取付部12の内周側にベロー状の可撓部15を介してバンパー部16およびシールリップ部17を一体成形した第一成形品11のほかに、この第一成形品11の外周取付部12に固定される第二取付部22の内周側に第二可撓部25を介して第二バンパー部26を一体成形した第二成形品21を有しており、第一成形品11のバンパー部16および第二成形品21の第二バンパー部26の内周面にそれぞれ抜け止め保持部19,29が設けられ、この抜け止め保持部19,29にそれぞれ樹脂製の摺動部材20,30が嵌合されている。また上記第一成形品11に設ける樹脂製摺動部材20は、第二成形品21に設ける樹脂製摺動部材30よりも大きな軸方向長さおよび外径寸法を有するとともに、その内周面の一部でクランクシャフトと接触するよう内周面にテーパー形状20bを有している。
各部ないし各部品の詳細は、以下のように設定されている。
すなわち先ず、第一成形品11において、ハウジングの軸孔内周に装着される外周取付部(第一外周取付部)12は、金属環(第一金属環)13とその内周面に加硫接着されたゴム状弾性体(第一ゴム状弾性体)14とを有しており、ゴム状弾性体14の内周側に径方向内方へ向けてベロー状を呈する環状の可撓部(第一可撓部)15が一体成形され、可撓部15の内周端部に環状のバンパー部(第一バンパー部)16が一体成形され、バンパー部16に軸方向一方(図では上方、エンジンルーム側)へ向けて環状のシールリップ部(第一シールリップ部)17が一体成形されている。またシールリップ部17の軸方向他方(図では下方、運転席側)に位置してバンパー部16および可撓部15の内周面には、環状溝状の抜け止め保持部(第一抜け止め保持部)19が設けられている。
第二成形品21において、第一成形品11の外周取付部12におけるゴム状弾性体14の内周面に装着される第二取付部(第二外周取付部)22は、第二金属環23とその内周面に加硫接着された第二ゴム状弾性体24とを有しており、第二ゴム状弾性体24の内周側に径方向内方へ向けてベロー状を呈する環状の第二可撓部25が一体成形され、第二可撓部25の内周端部に環状の第二バンパー部26が一体成形され、第二バンパー部26の内周面に軸方向他方へ向けて環状の第二シールリップ部27が一体成形されている。また第二シールリップ部27の軸方向一方に位置して第二バンパー部26の内周面には、環状溝状の第二抜け止め保持部29が設けられている。
上記第一成形品11におけるバンパー部16および可撓部15の内周面に設けた抜け止め保持部19に樹脂製の摺動部材20が非接着にて嵌合されており、上記第二成形品21における第二バンパー部26の内周面に設けた第二抜け止め保持部29に樹脂製の第二摺動部材30が非接着にて嵌合されている。
これらの摺動部材20,30は何れも所定の樹脂により環状に成形されて、内径寸法を互いに同じ大きさに設定されているが、一方の第一成形品11に設ける樹脂製摺動部材20は、他方の第二成形品21に設ける樹脂製摺動部材30よりもその軸方向長さおよび外径寸法を大きく設定され、延いてはその断面積を大きく設定されている。すなわち一方の摺動部材20の軸方向長さをL、外径寸法をD、他方の摺動部材30の軸方向長さをL、外径寸法をDとして、L>L,D>Dを満足するように設定されている。
また、この一方の樹脂製摺動部材20の内周面は、その軸方向一方の端部において円筒面状に形成され、この円筒面20aをもってクランクシャフトと接触するように構成されているが、その他の部位は、軸方向他方へ向けて漸次拡径するテーパー形状20bに形成され、シャフトが偏心してきても直接接触しないように構成されている。これに対して他方の樹脂製摺動部材30の内周面はその全面に亙って円筒面状に形成され、この全面の円筒面30aをもってクランクシャフトと接触するように構成されている。
上記構成の密封装置1は、上記第一実施例と同じ作用効果を奏するほか、奥まった箇所に装着されることになる一方の成形品11の摺動部材20が大型化されているために、その装着作業性を向上させることができる。またこの一方の摺動部材20は、その内周面に円筒面20aおよびテーパー形状20bを有して前者の円筒面20aのみにてクランクシャフトと接触するように構成されているために、大型化されてもクランクシャフトとの接触面積が増加することがない。したがって、接触面積が増加して摺動抵抗が増大するのを抑えることができる。
実施例・・・
図3は、本発明の第実施例に係る密封装置1の断面を示しており、当該密封装置1は、ハウジングとこのハウジングに挿通した軸であるステアリングシャフト(何れも図示せず)との間をシールするステアリングダストシールとして用いられる。
当該密封装置1は、ハウジングに固定される外周取付部12の内周側にベロー状の可撓部15を介してバンパー部16およびシールリップ部17を一体成形した成形品11を有しており、バンパー部16の内周面に抜け止め保持部19が設けられ、この抜け止め保持部19に樹脂製の摺動部材20が嵌合されている。また当該密封装置1は、ハウジングに固定される外周取付部12の内周側にベロー状の可撓部15を介してバンパー部16およびシールリップ部17を一体成形した第一成形品11のほかに、この第一成形品11の外周取付部12に固定される第二取付部22の内周側に第二可撓部25を介して第二バンパー部26を一体成形した第二成形品21を有しており、第一成形品11のバンパー部16および第二成形品21の第二バンパー部26の内周面にそれぞれ抜け止め保持部19,29が設けられ、この抜け止め保持部19,29にそれぞれ樹脂製の摺動部材20,30が嵌合されている。また上記第一成形品11に設ける樹脂製摺動部材20は、第二成形品21に設ける樹脂製摺動部材30よりも大きな軸方向長さおよび外径寸法を有するとともに、その内周面の一部でクランクシャフトと接触するよう内周面にテーパー形状20bを有している。更にまた、上記第一成形品11に設ける樹脂製摺動部材20の外周面とこれに対面する抜け止め保持部19の内面との間には、互いに軸方向に係合して樹脂製摺動部材20が抜け止め保持部19から脱落するのを防止する凹凸の組み合わせよりなる抜け止め係合部41が設けられている。
各部ないし各部品の詳細は、以下のように設定されている。
すなわち先ず、第一成形品11において、ハウジングの軸孔内周に装着される外周取付部(第一外周取付部)12は、金属環(第一金属環)13とその内周面に加硫接着されたゴム状弾性体(第一ゴム状弾性体)14とを有しており、ゴム状弾性体14の内周側に径方向内方へ向けてベロー状を呈する環状の可撓部(第一可撓部)15が一体成形され、可撓部15の内周端部に環状のバンパー部(第一バンパー部)16が一体成形され、バンパー部16に軸方向一方(図では上方、エンジンルーム側)へ向けて環状のシールリップ部(第一シールリップ部)17が一体成形されている。またシールリップ部17の軸方向他方(図では下方、運転席側)に位置してバンパー部16および可撓部15の内周面には、環状溝状の抜け止め保持部(第一抜け止め保持部)19が設けられている。
第二成形品21において、第一成形品11の外周取付部12におけるゴム状弾性体14の内周面に装着される第二取付部(第二外周取付部)22は、第二金属環23とその内周面に加硫接着された第二ゴム状弾性体24とを有しており、第二ゴム状弾性体24の内周側に径方向内方へ向けてベロー状を呈する環状の第二可撓部25が一体成形され、第二可撓部25の内周端部に環状の第二バンパー部26が一体成形され、第二バンパー部26の内周面に軸方向他方へ向けて環状の第二シールリップ部27が一体成形されている。また第二シールリップ部27の軸方向一方に位置して第二バンパー部26の内周面には、環状溝状の第二抜け止め保持部29が設けられている。
上記第一成形品11におけるバンパー部16および可撓部15の内周面に設けた抜け止め保持部19に樹脂製の摺動部材20が非接着にて嵌合されており、上記第二成形品21における第二バンパー部26の内周面に設けた第二抜け止め保持部29に樹脂製の第二摺動部材30が非接着にて嵌合されている。
これらの摺動部材20,30は何れも所定の樹脂により環状に成形されて、内径寸法を互いに同じ大きさに設定されているが、一方の第一成形品11に設ける樹脂製摺動部材20は、他方の第二成形品21に設ける樹脂製摺動部材30よりもその軸方向長さおよび外径寸法を大きく設定され、延いてはその断面積を大きく設定されている。すなわち一方の摺動部材20の軸方向長さをL、外径寸法をD、他方の摺動部材30の軸方向長さをL、外径寸法をDとして、L>L,D>Dを満足するように設定されている。
また、この一方の樹脂製摺動部材20の内周面は、その軸方向一方の端部において円筒面状に形成され、この円筒面20aをもってクランクシャフトと接触するように構成されているが、その他の部位は、軸方向他方へ向けて漸次拡径するテーパー形状20bに形成され、シャフトが偏心してきても直接接触しないように構成されている。これに対して他方の樹脂製摺動部材30の内周面はその全面に亙って円筒面状に形成され、この全面の円筒面30aをもってクランクシャフトと接触するように構成されている。
また図4に拡大して示すように、上記一方の第一成形品11に設ける樹脂製摺動部材20は、その外周面の一部または全部(図では一部)が軸方向一方から軸方向他方へ向けて漸次拡径するテーパー状に形成され(テーパー部を符号20eにて示す)、これに対面する抜け止め保持部19の内面(内周面)もその一部または全部(図では一部)が軸方向一方から軸方向他方へ向けて漸次拡径するテーパー状に形成されている(テーパー部を符号19eにて示す)。また、バンパー部16の内周面は軸方向一方から軸方向他方へ向けて漸次拡径するテーパー状に形成され(バンパー部16における軸方向一方の端部の内径寸法をD、軸方向他方の端部の内径寸法をDとして、D<Dとなっている)、これに伴って抜け止め保持部19も同じ方向に傾斜するテーパー状に形成され(抜け止め保持部19における軸方向一方の端部の内径寸法をD、軸方向他方の端部の内径寸法をDとして、D<Dとなっている)、抜け止め保持部19の溝としての深さは軸方向全長に亙って略一定とされているので、これにより樹脂製摺動部材20は軸方向他方側(図では下側)から抜け止め保持部19へ嵌合し易く設定されているが、反面、樹脂製摺動部材20は抜け止め保持部19から軸方向他方側へ脱落し易くなる懸念がある。
そこで、この脱落を防止するため、樹脂製摺動部材20の外周面とこれに対面する抜け止め保持部19の内面(内周面)とに、互いに軸方向に係合して樹脂製摺動部材20が抜け止め保持部19から脱落するのを防止する凹凸の組み合わせよりなる抜け止め係合部41が設けられており、図では、この抜け止め係合部41が、樹脂製摺動部材20の外周面に一体に設けられた凸部42と、抜け止め保持部19の内面(内周面)に設けられた凹部43との組み合わせにより構成されている。凸部42および凹部43はそれぞれ環状に形成され、かつその断面形状は、樹脂製摺動部材20を軸方向他方側から抜け止め保持部19へ嵌合し易く、かつ抜け止め保持部19から軸方向他方側へ脱落しにくくなるよう「かえし」状に設定されており、すなわち凸部42および凹部43はいずれも、傾斜角度が比較的緩やかで嵌め込み易い軸方向一方側の面(係合面)42a,43aと、傾斜角度が比較的急あるいは軸直角で抜けにくい軸方向他方側の面(係合面)42b,43bとを有している。
上記構成の密封装置1は、上記第一実施例と同じ作用効果を奏するほか、奥まった箇所に装着されることになる一方の成形品11の摺動部材20が大型化されるとともにその外周面もテーパー状に形成されているために、その装着作業性を向上させることができる。またこの一方の摺動部材20は、その内周面に円筒面20aおよびテーパー形状20bを有して前者の円筒面20aのみにてクランクシャフトと接触するように構成されているために、大型化されてもクランクシャフトとの接触面積が増加することがない。したがって、接触面積が増加して摺動抵抗が増大するのを抑えることができる。
また、上記したように樹脂製摺動部材20の外周面とこれに対面する抜け止め保持部19の内面とに、互いに軸方向に係合して樹脂製摺動部材20が抜け止め保持部19から脱落するのを防止する凹凸の組み合わせよりなる抜け止め係合部41が設けられているために、樹脂製摺動部材20が抜け止め保持部19から一層脱落しにくくなると云う作用効果を奏することもできる。
尚、この第実施例における要点をまとめると、以下のとおりである。
(A)当該密封装置1は、ハウジングと前記ハウジングに挿通した軸(ステアリングシャフト)との間をシールする密封装置(ステアリング用ダストシール)1であって、前記ハウジングに固定される外周取付部12の内周側にベロー状の可撓部15を介してバンパー部16およびシールリップ部17を一体成形した第一成形品11と、前記外周取付部12に固定される第二取付部22の内周側に第二可撓部25を介して第二バンパー部26を一体成形した第二成形品21とを有している。装着時、第一成形品11は軸方向一方側(エンジンルーム側)に配置され、第二成形品21は軸方向他方側(運転席側)に配置される。
(B)前記バンパー部16および第二バンパー部26の内周面にそれぞれ抜け止め保持部19,29が設けられ、前記抜け止め保持部19,29にそれぞれ樹脂製の摺動部材20,30が非接着にて嵌合されている。
(C)第一成形品11に設ける樹脂製摺動部材20は、第二成形品21に設ける樹脂製摺動部材30よりも大きな軸方向長さLおよび外径寸法Dを有し、かつその内周面の一部で軸と接触するよう前記内周面にテーパー形状20bを有している。したがって当該樹脂製摺動部材20の内周面には、軸に接触する円筒面20aが軸方向一方側に設けられ、この円筒面20aの軸方向他方側に、軸方向一方から他方へ向けて漸次拡径するテーパー形状20bが連続的に設けられている。円筒面20aはその径寸法を軸の径寸法よりも少々大きく設定され、軸が偏心して来ると、軸に接触して偏心に追随し、シールリップ部17の軸接触状態を安定化させる。一方、テーパー形状20bは軸が偏心して来ても軸に接触しないままである。
(D)樹脂製摺動部材20の外周面に、軸方向一方から軸方向他方へ向けて漸次拡径するテーパー部20eが設けられている。一方、バンパー部16の内周面は同じ方向に傾斜(拡径)するテーパー状に形成され、抜け止め保持部19も同じ方向に傾斜(拡径)するテーパー状に形成され、抜け止め保持部19の溝深さは軸方向全長に亙って略一定とされている。また樹脂製摺動部材20の外周面に対面する抜け止め保持部19の内面(内周面)も同じ方向に傾斜(拡径)するテーパー部19eを有している。抜け止め保持部19の軸方向他方側の端部には抜け止め用鍔部19fが設けられているが、その内径寸法Dは、樹脂製摺動部材20の軸方向一方の端部の外径寸法Dよりも大きく、樹脂製摺動部材20の軸方向他方の端部の外径寸法Dよりも小さく設定されている(D>D>D)。したがってこれらのことから、樹脂製摺動部材20はこれを抜け止め保持部19へ軸方向他方側から容易に嵌合できるように構成されている。
(E)但し、嵌合が容易化されると脱落し易くなる懸念があるので、樹脂製摺動部材20の外周面とこれに対面する抜け止め保持部19の内面(内周面)との間に、互いに軸方向に係合して樹脂製摺動部材20が抜け止め保持部19から脱落するのを防止する凹凸の組み合わせよりなる抜け止め係合部41が設けられている。したがって非接着の嵌合構造であることから樹脂製摺動部材20の取り付け作業が容易で、しかも一旦取り付けた樹脂製摺動部材20が脱落しにくい構造を実現することが可能とされている。
(F)尚、抜け止め係合部41を構成すべく樹脂製摺動部材20の外周面に一体に設けられる凸部42は、その外径寸法Dを上記抜け止め用鍔部19fの内径寸法D以下の大きさに設定されているので(D≦D)、樹脂製摺動部材20を抜け止め保持部19に嵌合する際、凸部42は鍔部19fの内周をスムーズに通過し、よって取り付け作業の邪魔となることはない。
第二参考例・・・
図5は、第二参考例に係る密封装置1の断面を示しており、当該密封装置1は、ハウジングとこのハウジングに挿通した軸であるステアリングシャフト(何れも図示せず)との間をシールするステアリングダストシールとして用いられる。
当該密封装置1は、ハウジングに固定される外周取付部12の内周側にベロー状の可撓部15を介してバンパー部16およびシールリップ部17を一体成形した成形品11を有しており、バンパー部16の内周面に抜け止め保持部19が設けられ、この抜け止め保持部19に樹脂製の摺動部材20が嵌合されている。また当該密封装置1は、ハウジングに固定される外周取付部12の内周側にベロー状の可撓部15を介してバンパー部16およびシールリップ部17を一体成形した第一成形品11のほかに、この第一成形品11の外周取付部12に固定される第二取付部22の内周側に第二可撓部25を介して第二バンパー部26を一体成形した第二成形品21を有しており、第一成形品11のバンパー部16および第二成形品21の第二バンパー部26の内周面にそれぞれ抜け止め保持部19,29が設けられ、この両抜け止め保持部19,29に一の樹脂製摺動部材20が嵌合されている。
各部ないし各部品の詳細は、以下のように設定されている。
すなわち先ず、第一成形品11において、ハウジングの軸孔内周に装着される外周取付部(第一外周取付部)12は、金属環(第一金属環)13とその内周面に加硫接着されたゴム状弾性体(第一ゴム状弾性体)14とを有しており、ゴム状弾性体14の内周側に径方向内方へ向けてベロー状を呈する環状の可撓部(第一可撓部)15が一体成形され、可撓部15の内周端部に環状のバンパー部(第一バンパー部)16が一体成形され、バンパー部16に軸方向一方(図では上方、エンジンルーム側)へ向けて環状のシールリップ部(第一シールリップ部)17が一体成形されている。またシールリップ部17の軸方向他方(図では下方、運転席側)に位置してバンパー部16および可撓部15の内周面には、環状段差状の抜け止め保持部(第一抜け止め保持部)19が設けられている。
第二成形品21において、第一成形品11の外周取付部12におけるゴム状弾性体14の内周面に装着される第二取付部(第二外周取付部)22は、第二金属環23とその内周面に加硫接着された第二ゴム状弾性体24とを有しており、第二ゴム状弾性体24の内周側に径方向内方へ向けてベロー状を呈する環状の第二可撓部25が一体成形され、第二可撓部25の内周端部に環状の第二バンパー部26が一体成形され、第二バンパー部26の内周面に軸方向他方へ向けて環状の第二シールリップ部27が一体成形されている。また第二シールリップ部27の軸方向一方に位置して第二バンパー部26の内周面には、環状段差状の第二抜け止め保持部29が設けられている。
上記第一成形品11におけるバンパー部16および可撓部15の内周面に設けた抜け止め保持部19と、上記第二成形品21における第二バンパー部26の内周面に設けた第二抜け止め保持部29とはそれぞれ軸方向の他方または一方を開放した段差状に形成されていて、互いに軸方向に向かい合うように設定されており、この互いに向かい合う一対の保持部19,29に樹脂製の摺動部材20が非接着にて嵌合されている。この摺動部材20はその軸方向長さが比較的大きく設定されているので、両保持部19,29間に架け渡されるようにして嵌合されており、第一成形品11のバンパー部16と第二成形品21の第二バンパー部26との間には軸方向間隙cが形成されている。この軸方向間隙cの大きさは、摺動部材20の軸方向長さに応じて増減することになる。摺動部材20は所定の樹脂により環状(筒状)に成形されて、その内周面を円筒面状に形成されており、この円筒面20aをもってクランクシャフトと接触するように構成されている。但し、上記したように軸方長さが大きいので接触面積を減らす必要がある場合には、内周面に溝や凹部、あるいは上記第二実施例のようなテーパー形状を設けるようにしても良い。
上記構成の密封装置1は、上記第一実施例と同じ作用効果を奏するほか、第一成形品11のバンパー部16と第二成形品21の第二バンパー部26との間に一の摺動部材20が架け渡されるように配置されるために、部品点数を削減することができる。第一成形品11のバンパー部16と第二成形品21の第二バンパー部26とは摺動部材20を介して互いに連結されることから、剛性を増大させることもできる。また、第一成形品11のバンパー部16と第二成形品21の第二バンパー部26は、摺動部材20を嵌合する以前の状態においては互いに軸方向に変位することが可能とされていることから、軸方向長さの大きな摺動部材20と組み合わせたり、あるいは軸方向長さの小さな摺動部材20と組み合わせたりして、作動特性(摺動特性など)を調整することもできる。
三参考例・・・
尚、上記第二参考例では、抜け止め保持部19,29の形状をそれぞれ段差状としてこれらを向かい合わせるように構成したが、より大きな抜け止め力が必要とされる場合には、図6に示すように摺動部材20の外周面に溝状の係合部20cを設け、これに係合する突起状の係合部16a,26aをバンパー部16および内周取付部26の内周面に設けるようにしても良い。
また、すべての実施例に共通するところとして、樹脂製摺動部材20,30の内周面には軸との接触面積を減少させて鳴きを一層低減させるべく突起(図示せず)を設けるようにしても良く、この場合、突起は軸方向に長い突起を多数等配状に設けるのが好ましい。また摺動部材20,30を構成する樹脂の材質(種類)としては、上記テフロン(登録商標)(PTFE)等が用いられるが、特に限定されるものではない。
本発明の第一参考例に係る密封装置の半裁断面図 本発明の第実施例に係る密封装置の半裁断面図 本発明の第実施例に係る密封装置の半裁断面図 図3の要部拡大図 本発明の第二参考例に係る密封装置の半裁断面図 本発明の第三参考例に係る密封装置の半裁断面図 従来例に係る密封装置の半裁断面図 他の従来例に係る密封装置の半裁断面図 他の従来例に係る密封装置の半裁断面図
符号の説明
1 密封装置
11 成形品(第一成形品)
12 外周取付部
13 金属環
14 ゴム状弾性体
15 可撓部
16 バンパー部
16a,26a 突起状係合部
17 シールリップ部
18 副シールリップ部
19 抜け止め保持部
19e,20e テーパー部
19f 鍔部
20 摺動部材
20a,30a 円筒面
20b テーパー形状
20c 溝状係合部
21 第二成形品
22 第二取付部
23 第二金属環
24 第二ゴム状弾性体
25 第二可撓部
26 第二バンパー部
27 第二シールリップ部
29 第二抜け止め保持部
30 第二摺動部材
41 抜け止め係合部
42 凸部
43 凹部
42a,43a,42b,43b 面

Claims (2)

  1. ハウジングと前記ハウジングに挿通した軸との間をシールする密封装置であって、前記ハウジングに固定される外周取付部(12)の内周側にベロー状の可撓部(15)を介してバンパー部(16)およびシールリップ部(17)を一体成形した第一成形品(11)と、前記外周取付部(12)に固定される第二取付部(22)の内周側に第二可撓部(25)を介して第二バンパー部(26)を一体成形した第二成形品(21)とを有し、前記シールリップ部(17)は、前記第二バンパー部(26)側と反対側の前記バンパー部(16)の軸方向端部から軸方向に伸びる形状を備え、前記バンパー部(16)および第二バンパー部(26)の内周面にそれぞれ抜け止め保持部(19)、(29)を設け、前記抜け止め保持部(19)、(29)にそれぞれ樹脂製の摺動部材(20)、(30)を嵌合し、前記樹脂製摺動部材(20)、(30)の外周面とこれに対面する前記抜け止め保持部(19)、(29)の内面とに、互いに軸方向に係合して前記樹脂製摺動部材(20)、(30)が前記抜け止め保持部(19)、(29)から脱落するのを防止する凸部(42)および凹部(43)の組み合わせよりなる抜け止め係合部(41)が設けられ、前記凸部(42)および凹部(43)はいずれも、傾斜角度が比較的緩やかで嵌め込み易い軸方向一方側の係合面(42a)と、傾斜角度が比較的急あるいは軸直角で抜けにくい軸方向他方側の係合面(42b)とを有するかえし状に形成されていると共に、前記第一成形品(11)に設ける樹脂製摺動部材(20)は、前記第二成形品(21)に設ける樹脂製摺動部材(30)よりも大きな軸方向長さおよび外径寸法を有し、かつその内周面の一部で軸と接触するよう前記内周面に円筒面(20a)とテーパー形状(20b)を有し、前記テーパー形状(20b)は、前記第二成形品(21)に設ける前記樹脂製摺動部材(30)に向かって拡径する形状であることを特徴とする密封装置。
  2. 前記シールリップ部(17)には、金属補強環が埋設されていないことを特徴とする請求項1記載の密封装置。
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