JP2017072153A - ダストシール - Google Patents

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Abstract

【課題】ベアリング内の温度変化に伴う圧力変動によるトルク抵抗の過度の増加を抑制するダストシールを提供する。【解決手段】ダストシール10はハブベアリング1の外輪2とハブ輪3との間を密封する密封装置6の外側に取り付けられるダストシール10であって、外輪2に取り付けられる取付環11と、取付環11に取り付けられた弾性体部12とを備える。弾性体部12は、取付環11に取り付けられた基部14と、ハブ輪3の車輪取付フランジ7が摺動可能に当接するリップ16と、基部14とリップ16とを繋ぐ蛇腹部(内圧調整部)15を備え、内圧調整部は、蛇腹状の形状に形成されている。【選択図】図2

Description

本発明は、ダストシールに関し、特に、ベアリングにおいて密封装置の外側に取り付けられて雨水や泥水、ダスト等の異物の侵入の防止を図るために用いられるダストシールに関する。
車両、例えば自動車において、車輪を回転自在に支持するハブベアリングは、雨水や泥水、ダスト等の異物に直接晒される環境にある。このため、従来から、ハブベアリングには、このハブベアリングを外部から密封するために、密封装置が取り付けられている。この密封装置は、ハブベアリングの内部に異物が侵入することの防止を図っている。
また、ハブベアリングの長寿命化やロバスト性の向上を図るために、密封装置の外側にさらにダストシールを設け、異物がハブベアリング側へ侵入することを低減させることが行われている。ここで、ダストシールを追加した場合においても、ダストシールの追加に伴いハブベアリングに負荷されるトルク抵抗の過度の増加がないように、発生するトルク抵抗が低く維持される必要がある。
図4はハブベアリングに用いられる従来の外付けのダストシール100を示す断面図である。ダストシール100は、金属製の取付環102と、取付環102に一体的に形成されたゴム材からなる弾性体部103とを備えている。取付環102がハブベアリングの図示しない外輪に取り付けられて、ダストシール100はハブベアリングに取り付けられる。弾性体部103は、取付環102の先端部が埋設された基部104と、基部104から延設されたリップ105とを備えている。ダストシール100のリップ105は、その先端が外輪に対して相対回動可能なハブ輪120の車輪取付フランジの内側の曲面120aとの間に隙間106をおいて対向して配設されている。ダストシール100は、隙間106において、リップ105とハブ輪120における車輪取付フランジの曲面120aとの間にラビリンスシールを形成して異物の侵入を抑制している(例えば、特許文献1参照)。
また、図5は他の従来のダストシール110の弾性体部112を示す図である。ダストシール110の弾性体部112は、取付管116が埋設される基部113と、基部113から延設された胴体部114と、胴体部114の先端部に延設された胴体部114に比べて柔軟に形成されたリップ115とを備えている。ダストシール110のリップ115は、図示しない外輪に対して相対回動するハブ輪120の車輪取付フランジの曲面120aが摺動可能に、曲面120aに締め代を有して当接する(例えば、特許文献1参照)。このような従来のダストシール110においては、柔軟なリップ115により発生するトルク抵抗を低減しつつ異物の侵入を抑制することができる。
特開2015−48923号公報
図4に示すような従来の外付けのダストシール100にあっては、リップ105はハブ輪120の車輪取付フランジの曲面120aとの間に隙間106を形成して配設されているので、ハブベアリングにおいてダストシール100に起因するトルク抵抗が発生することはないが、隙間106から異物が侵入してくる場合があった。
これに対して、図5に示す従来のダストシール110にあっては、トルク抵抗を低減しつつ異物の侵入を抑制することはできるが、ハブベアリングの内部空間の温度変化に伴う圧力変動(負圧発生)の影響によりゴム材からなる曲面120aに当接するリップ105が変形し、ハブ輪120の車輪取付フランジの曲面120aに対するリップ105の接触状態が変化しトルク抵抗が増大する懸念があった。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ベアリング内の温度変化に伴う圧力変動によるトルク抵抗の過度の増加を抑制可能なダストシールを提供することである。
上記目的を達成するために、本発明に係るダストシールは、ベアリングにおいて軸線について互いに相対回動可能な環状の外周側部材と該外周側部材に少なくとも部分的に包囲された環状の内周側部材との間を密封する密封装置の外側に取り付けられるダストシールであって、前記軸線を中心とする環状の前記外周側部材に取り付けられる取付環と、該取付環に取り付けられ弾性体から形成されている前記軸線を中心とする環状の弾性体部とを備え、前記弾性体部は、前記取付環に取り付けられた環状の基部と、前記内周側部材に該内周側部材が摺動可能に当接する前記軸線を中心とする環状のリップと、前記基部と前記リップとを繋ぐ前記軸線を中心とする環状の内圧調整部とを備え、前記内圧調整部は、蛇腹状の形状に形成されていることを特徴とする。
本発明の一態様に係る密封装置において、前記弾性体部は、前記リップの内周側の表面に、前記リップを滑動しやすくするための表面処理部を有する。
本発明の一態様に係る密封装置において、前記弾性体部は、前記内圧調整部の外周側の表面に、その表面を保護するための表面保護部を有する。
本発明の一態様に係る密封装置において、前記基部は、前記取付環の先端部を覆い、前記軸線を中心とする環状に形成されている。
本発明の一態様に係る密封装置において、前記リップは、前記軸線方向において外側に向かうに連れて拡径する形状を有し、外側かつ外周側に延出されている。
本発明に係るダストシールによれば、ベアリング内の温度変化に伴う圧力変動によるトルク抵抗の過度の増加を抑制することができる。
本発明の実施の形態に係るダストシールの軸線に沿った断面における断面図である。 本発明の実施の形態に係るダストシールがハブベアリングに取り付けられた状態を示す軸線に沿った断面における断面図である。 本発明の他の実施の形態に係るダストシールを示す軸線に沿った断面における断面図である。 従来のダストシールを示す断面図である。 従来の他のダストシールを示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照し説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るダストシール10の軸線xに沿った断面における断面図である。図2は、本発明の第1の実施の形態に係るダストシール10がハブベアリング1に取り付けられた状態を示す軸線xに沿った断面における断面図である。本発明の第1の実施の形態に係るダストシール10は、例えば自動車において車輪を回転自在に支持するハブベアリングに用いられる。図2に示すようにハブベアリング1は、具体的には、外周側部材としての軸線xを中心とする環状の外輪2と、内周側部材としての外輪2に対して相対回動可能な軸線xを中心とする外輪2に部分的に包囲された環状のハブ輪3と、外輪2とハブ輪3との間に配設された複数のベアリングボール4と、ハブ輪3に取り付けられた図示しない内輪等とを備えている。ハブ輪3は、車輪取付フランジ7を一体的に有し、車輪取付フランジ7に図示しないハブボルトによって車輪が取り付けられる。
外輪2とハブ輪3との間の空間5にはハブベアリング50の空間5を密封するように軸線xを中心とする環状の密封装置6が配設されている。密封装置6はハブベアリング50のベアリングボール4等が設けられている領域内からの潤滑剤の漏洩の防止を図ると共に、この領域に雨水や泥水やダスト等の異物が侵入することの防止を図っている。
密封装置6が配設された位置よりも外側のハブ輪3の車輪取付フランジ7は、図2に示すように、より外側に行くに連れて断面において曲線状に、例えば双曲線状に拡径した曲面7aを有する。
図2に示す密封装置6は、ハブ輪3の外周面に外嵌されたスリンガ17と、外輪2の内周面に内嵌された弾性体部と補強環部を有する本体部18とから構成されている。なお、図2に示す密封装置6はハブベアリング1に装着される密封装置の一例を示すものであり、密封装置6としては他の構成のものであってもよい。密封装置6は公知の密封装置を用いることができるので、その詳細な説明は省略する。
ここで、説明の便宜上、図1及び図2において、外側とは、軸線x方向において矢印a方向とし、内側とは、軸線x方向において矢印b方向とする。つまり、内側とは、ハブベアリング1の内部側に面する方向の側であり、外側とは、異物が存在する大気側に面する方向の側である。また、軸線xに垂直な方向において、軸線xから離れる方向(矢印c方向)を外周側とし、軸線xに近づく方向(矢印d方向)を内周側とする。
図2に示すようにハブベアリング1の密封装置6の外側には本実施の形態に係るダストシール10が取り付けられている。
図1に示すように、ダストシール10は、軸線xを中心とする環状の取付環11と、取付環11に取り付けられ弾性体から形成されている軸線xを中心とする環状の弾性体部12とを備えている。
取付環11は、例えば金属製であり断面が略鉤形に形成されており、軸線xを中心とする円筒状の円筒部11aと、円筒部11aの外側の端部から内周側に延設された軸線xを中心とする円盤状のフランジ部11bと、フランジ部11bの内周側の端部から延設された軸線xを中心とする円筒状の円筒部11cとを有する。ダストシール10は、図2に示すように、取付環11の円筒部11aが外輪2の外周面に嵌め込まれ、フランジ部11bが外輪2の外側の側端面に当接するまで押し込まれることによって、外輪2の外周面に取り付けられる。
弾性体部12は、例えば、取付環11の外側の円筒部11cに取り付けられた環状の基部14と、ハブ輪3の車輪取付フランジ7の曲面7aが摺動可能に当接する軸線xを中心とする環状のリップ16と、基部14とリップ16とを繋ぐ軸線xを中心とする環状の内圧調整部としての蛇腹状の形状に形成された蛇腹部15とを備えている。
基部14は、具体的には、軸線xを中心とする環状に形成されており、取付環11の先端部である円筒部11cを覆っており、基部14には取付環11の円筒部11cが埋設されている。
蛇腹部15は、軸線x方向に並んで連結された環状の凹部及び凸部が一組、又は複数組繰り返されて形成されており、例えば、図1に示すように、基部14の外側の端部から外側へ行くに連れて内周側に向かい次に外周側に向かって凹部を形成し、この凹部からさらに外側へ行くに連れて、外周側へ向かい次に内周側へ向かう凸部を形成し、リップ16の内部側の端部に繋がっている。なお、蛇腹部15の形状としては、図1に示す例では1つの凹部と凸部とを有するが、これに限らず、他の形状であってもよく、例えば2つの凹部の間に1つの凸部があってもよく、あるいは凹部と凸部とは2回ずつ繰り返されてもよい。また、蛇腹部15は、後述するようにダストシール10が覆う内部体積を変化させて内圧調整が可能である形状であればよく、図1に示す例のように断面において軸線xの方向に凹部と凸部とが繰り返される形状に限らず、例えば、蛇腹部15の周面上に軸線x方向に延びる凹溝と凸溝とが周方向に繰り返し形成された形状であってもよい。ここで、蛇腹部15は、後述するように、ダストシール10が車輪取付フランジ7の曲面7aとの間に形成する空間である空間8の体積を変化可能に空間8内の圧力変動に追随して柔軟に変形できるように形成されていればよいのであり、「蛇腹状の形状」とは規則性のある蛇腹状の形状に限らず不規則的に配列した形状のものであってもよい。
リップ16は、図1に示すように、軸線x方向において外側(矢印a方向)に向かうに連れて拡径する形状を有しており、外側(矢印a方向)かつ外周側(矢印c方向)に延出されている。また、リップ16は、ハブベアリング1において図2に示すように、所定の締め代(接触幅)を持ってハブ輪3の車輪取付フランジ7の曲面7aに当接する。
弾性体部12の弾性体としは、例えば、各種ゴム材がある。ゴム材としては、例えば、ニトリルゴム(NBR)、水素添加ニトリルゴム(H−NBR)、アクリルゴム(ACM)、フッ素ゴム(FKM)等の合成ゴムである。取付環11の金属材としては、例えば、ステンレス鋼やSPCC(冷間圧延鋼)がある。弾性体部12は成形型を用いて加硫(架橋)成型によって成形される。例えば、この加硫成型の際に、取付環11は成形型の中に配置されており、弾性体部12が加硫(架橋)接着により取付環11に接着され、弾性体部12が取付環11と一体的に成形される。
次いで、上述の構成を有するダストシール10の作用について説明する。ハブベアリング1の作動時等に、内部のベアリングボール4等が配設された空間5における温度変化に伴って空間5に圧力変動が生じ、特に負圧が形成される場合には、ダストシール10とハブ輪3の車輪取付フランジ7の曲面7aとで囲まれた密封装置6の外側にある空間8(図2参照)にも負圧が形成される。弾性体部12のリップ16は、空間8における負圧の影響を受け、ハブ輪3の車輪取付フランジ7の曲面7aに強く吸着され、リップ16の曲面7aに対する接触状態が、トルク抵抗の過度の増加をもたらすように変化する恐れが生じる。これに対して、ダストシール10は蛇腹部15を備えているので、空間8に負圧が生じると蛇腹部15の輪郭線が直線状に伸長して蛇腹部15が外周側(矢印c方向)から内周側(矢印d方向)へ柔軟に変形移動し、これによって、空間5における温度変化に伴う負圧の影響を緩和するように空間8内の体積が縮小される。例えば、空間5に負圧が形成された場合には、空間8の負圧による影響を緩和するように蛇腹部15が内周側に変形移動し空間8の体積を縮小し、空間8内の負圧の状態が解消される。また、この後に空間5における温度上昇に伴い空間8における圧力が上昇した場合には、空間8内の体積が増大するように蛇腹部15の輪郭線が直線状又は弧状になっていた状態から蛇腹状に戻り、空間8内の圧力は外気と同じになるように調整される。
以上、説明したように、本発明の第1の実施の形態に係るダストシール10によれば、ダストシール10の弾性体部12は、蛇腹状の形状に形成された内圧調整部としての蛇腹部15を備えているので、ハブベアリング1の空間5の温度変化に伴って空間8に圧力変動が生じ負圧が生じる場合においても、蛇腹部15が移動変形することによって空間8の体積を縮小させ空間8における負圧を低減または解消させることができる。このため、リップ16のハブ輪3の車輪取付フランジ7の曲面7aに対する接触状態が所望の状態から変化することを抑制することができ、車輪取付フランジ7の曲面7aに対するトルク抵抗が増大しないようにすることができる。
また、リップ16は、外側(矢印a方向)かつ外周側(矢印c方向)に延出されていると共に所定の締め代(接触幅)を持ってハブ輪3の車輪取付フランジ7の曲面7aに当接しているので、ダストシール10の外周側から雨水や泥水やダスト等の異物が侵入しようとする場合に、リップ16はそれらの異物によってより強く曲面7aを密封するように曲面7aに押圧され、異物が空間8内に侵入することを有効に防止することができる。
また、リップ16は、蛇腹部15による圧力調整機能によって空間8内の圧力が一定的な姿勢に維持されるので、常に適正な姿勢でハブ輪3の曲面7aに当接することが可能になり、所望しない姿勢で曲面7aに当接するようなことを回避することができ、リップ16の長寿命化を図ることが可能になる。
このように、本発明の第1の実施の形態に係るダストシール10によれば、ハブベアリング1内の温度変化に伴う圧力変動によるトルク抵抗の過度の増加を抑制することができる。
次いで、図3を参照して、本発明の第2の実施の形態に係るダストシール20について説明する。以下、上述の第1の実施の形態に係るダストシール10と同一の構成要素及び同様の機能を有する構成要素については、同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる構成要素についてのみ説明する。
本発明の第2の実施の形態に係るダストシール20の弾性体部12は、リップ16の内周側(矢印d方向)の表面である内周面16aに、リップ16がハブ輪3の車輪取付フランジ7の曲面7aに対して滑動しやすくするための表面処理部22を有している。表面処理部22は、例えば、リップ16の内周面16aに形成された一定厚さの膜である。表面処理部22としては、リップ16の内周面16aに形成した表面粗さの小さいコーティング膜であってもよく、あるいはリップ16の内周面16aをその表面粗さが小さくなるように例えば化学処理や研磨処理によって処理した処理部であってもよい。表面処理部22を構成するコーティング膜としては、例えば、イソシアネート基含有1,2−ポリブタジエンに又はこれに水酸基含有1,2−ポリブタジエンが配合された1,2−ポリブタジエン混合物に、ポリエチレン樹脂およびフッ素樹脂を含有させた有機溶媒よりなる加硫ゴム用コーティング剤等のゴム用コーティング剤を用いて形成されたコーティング膜を用いることができる。また、コーティング膜としては、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)コーティングによって形成されるコーティング膜や、梨地処理によって形成されるコーティング膜がある。
弾性体部12が表面処理部22を備えることによって、リップ16がハブ輪3の車輪取付フランジ7の曲面7aに対して低トルクで滑動しトルク抵抗の過度の増加を抑制することが可能になり、また、リップ16が曲面7aに対して低トルクで滑動することによって蛇腹部15による前述の圧力調整機能が円滑に作動することが可能になり、リップ16の長寿命化を図ることができる。
また、本実施の形態に係るダストシール20の弾性体部12は、内圧調整部としての蛇腹部15の外周側(矢印c方向)の表面である外周面15aに、その表面を強化あるいは保護するための表面保護部23を有している。表面保護部23は、例えば、一定厚さに形成された膜である。蛇腹部15の外周側の表面は、外部の過酷な環境に直接的に晒される面であり、また、蛇腹部15は、蛇腹状に凹凸形状を有し空間8内の圧力調整を行うために頻繁に変形移動する部位である。このために、表面保護部23は、外部付着物が表面に付着して表面が劣化したり温度変化やオゾン等の環境要因により表面が劣化したりすることから、その表面を強化あるいは保護し、蛇腹部15の長寿命化を図るものである。表面保護部23としては、蛇腹部15の柔軟な変形性を損なうことなく、蛇腹部15の外周側の表面に形成された耐環境性の高い保護膜としてのコーティング膜であってもよく、あるいは耐環境性が高くなるように蛇腹部15の外周側の表面に化学処理を施して形成された部分である保護部であってもよい。表面保護部23のコーティング膜としては、DLCコーティングによって形成されるコーティング膜や、上述の有機溶媒よりなる加硫ゴム用コーティング剤等のゴム用コーティング剤によって形成されるコーティング膜等を用いることができる。
弾性体部12が表面保護部23を備えることによって、過酷な環境に直接的に晒される蛇腹部15の外周側の表面が表面保護部23によって補強されるので、蛇腹部15は長期間に渡って圧力調整機能を維持することができ、ダストシール20の長寿命化を図ることができる。
なお、ダストシール20は、表面処理部22と表面保護部23の両者を備えるのが望ましいが、いずれか一方を備えることでもよい。
上述のように、本発明の第2の実施の形態に係るダストシール20によれば、上記の第1の実施の形態に係るダストシール10が奏する効果に加えて、ダストシール20の弾性体部12は、リップ16の内周側の表面である内周面16aに表面処理部22を有するので、リップ16がハブ輪3の車輪取付フランジ7の曲面7aに対して低トルクで滑動し、トルク抵抗の過度の増加を抑制することが可能になり、また、蛇腹部15による圧力調整機能が円滑に作動することが可能になり、リップ16の長寿命化を図ることができる。
また、ダストシール20の蛇腹部15は表面保護部23を有するので、過酷な環境に直接的に晒される側を補強することによって蛇腹部15は長期間に渡って圧力調整機能を維持することができ、ダストシール20の長寿命化を図ることが可能になる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に係るダストシールに限定されるものではなく、本発明の概念及び特許請求の範囲に含まれるあらゆる態様を含む。また、上述した課題及び効果の少なくとも一部を奏するように、各構成を適宜選択的に組み合わせてもよい。例えば、上記実施の形態における各構成要素の形状、材料、配置、サイズ等は、本発明の具体的使用態様によって適宜変更され得る。
1 ハブベアリング
2、100 外輪
3、120 ハブ輪
4 ベアリングボール
5、8 空間
6 密封装置
7 車輪取付フランジ
7a、120a 曲面
10、20、100、110 ダストシール
11、102、116 取付環
11a、11c 円筒部
11b フランジ部
12、103、112 弾性体部
14、104、113 基部
15 蛇腹部(内圧調整部)
15a 外周面
16、105、115 リップ
16a 内周面
17 スリンガ
18 本体部
22 表面処理部
23 表面保護部
106 隙間

Claims (5)

  1. ベアリングにおいて軸線について互いに相対回動可能な環状の外周側部材と該外周側部材に少なくとも部分的に包囲された環状の内周側部材との間を密封する密封装置の外側に取り付けられるダストシールであって、
    前記軸線を中心とする環状の前記外周側部材に取り付けられる取付環と、該取付環に取り付けられ弾性体から形成されている前記軸線を中心とする環状の弾性体部とを備え、
    前記弾性体部は、前記取付環に取り付けられた環状の基部と、前記内周側部材に該内周側部材が摺動可能に当接する前記軸線を中心とする環状のリップと、前記基部と前記リップとを繋ぐ前記軸線を中心とする環状の内圧調整部とを備え、
    前記内圧調整部は、蛇腹状の形状に形成されている
    ことを特徴とするダストシール。
  2. 前記弾性体部は、前記リップの内周側の表面に、前記リップを滑動しやすくするための表面処理部を有することを特徴とする請求項1記載のダストシール。
  3. 前記弾性体部は、前記内圧調整部の外周側の表面に、その表面を保護するための表面保護部を有することを特徴とする請求項1記載のダストシール。
  4. 前記基部は、前記取付環の先端部を覆い前記軸線を中心とする環状に形成されていることを特徴とする請求項1記載のダストシール。
  5. 前記リップは、前記軸線方向において外側に向かうに連れて拡径する形状を有し、外側かつ外周側に延出されていることを特徴とする請求項1記載のダストシール。
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