JP5114822B2 - 耐固結性重曹及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、耐固結性重曹及びその製造方法に関する。詳しくは、高品質で取り扱い性に優れ、特に過酷な条件下での貯蔵に対しても固結することのない重曹とその製造方法に関するものである。
【0002】
重曹は、医薬品、食品添加物、飼料、焼却排ガス処理等に幅広く使用されている有用な化合物である。
【0003】
【従来の技術】
重曹は、一般に粉体として取り扱われており、苛性ソーダや炭酸ソーダ等の水溶液に炭酸ガスを吹き込み、重炭酸化して結晶を析出させ、ろ過、乾燥して製造される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
製造された重曹は、サイロに貯蔵され、包装、保管され、出荷・輸送される。また、製造元、使用先において長期間貯蔵されることもある。
【0005】
重曹は粉体であるが故に、その物性として通常、流動性が高いこと、嵩密度が高いこと、粉立ち性が小さいこと、そして固結性の小さいことが要求される。中でも、固結性の小さいことが物性上極めて重要である。
【0006】
すなわち、貯蔵、輸送中に重曹粒子同志が固着する、いわゆる固結が起きると、流動性が損なわれ、重曹の取り出し、搬送、計量、溶解等の取扱い面での作業性が著しく低下し、場合によっては商品価値を失うという大きな問題が生じる。このため、固結は製造元、使用先何れにおいても解決すべき重要な課題となっている。
【0007】
重曹が固結する理由は明らかではないが、重曹表面に存在する物質とその量に関係しているものと推察される。これは、現象的には、湿度が高く、温度が高い場合、特に、その変化の大きい梅雨時期に固結が起こり易いことから伺える。
【0008】
固結を防止する手段としては、重曹粒子間の接触を小さくすること、例えば、粒度分布をシャープにする、造粒等により粒子径を大きくする等の工夫があり、ある程度は改善できる。しかし嵩密度が小さくなったり、溶解速度が低下したり、その効果は満足できるものではない。
【0009】
また、固結防止剤を添加する方法がある。具体例として燐酸カルシウムや界面活性剤および疎水性シリカ等が利用され、大きな効果をあげている。例えば、特開平4−17035号公報には疎水性シリカを含む水難溶性重曹が開示されており、これは耐固結性に秀れる。
【0010】
しかし、固結防止剤を使用する場合、その用途は消火剤、ごみ焼却排ガス処理等に限られ、食品添加物又は医薬品向けには使用できないという問題点がある。
【0011】
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、重曹が持つ化学的性質を損なうことなく、効果的、効率的に固結性を改善できる耐固結性重曹及びその製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは前記問題点を解決するため、先ず重曹粒子の形状、粒径、拉度分布、嵩密度等の粉体物性について検討した。しかし、これら物理的対策では満足できる効果を得るには至らなかった。そこで、固結は化学反応が関与すると考え、重曹表面の解析と固結との関係を検討した。その結果、重曹粒子表面が特定の化合物すなわちセスキ炭酸ソーダであるとき、固結は飛躍的に抑制できることを見いだし、遂に本発明を完成するに至った。
【0013】
すなわち、本発明は、重曹粒子表面に存在する炭酸ソーダ分の一部又は全部がセスキ炭酸ソーダであることを特徴とする耐固結性重曹および、重曹粒子を、相対湿度50〜90%、かつ、温度20〜70℃で処理することを特徴とする耐固結性重曹の製造方法である。
【0014】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
【0015】
本発明における耐固結性重曹は、粒子表面に存在する炭酸ソーダ分の一部又は全部がセスキ炭酸ソーダであることを必須とする。
【0016】
ここで重曹とは、重曹粒子1個1個がバラバラな状態で存在する、単一結晶でも単一結晶が凝集した粒子でも、又、造粒もしくは成形された粒子でも良い。
【0017】
好ましい粒子形態は、単一結晶又は凝集粒子、特に好ましくは実質的に単一結晶であり、本発明の耐固結性の効果が大きく、用途も広く利用価値が高い。単一結晶の判断は、肉眼でも可能であるが光学顕微鏡で容易に判断できる。ここで実質的に単一結晶とは、光学顕微鏡観察で約70%以上が凝集がなく、単一結晶とみなせる粒子である。
【0018】
重曹粒子の平均径は、40〜500μmが好ましい。平均径が小さいと耐固結性がやや低下する場合があり、粒子径が大きいと耐固結性の効果は大きいが溶解性が低下する場合がある。平均径40〜500μmの時、耐固結性の効果が大きく、又、溶解性、流動性、粉立ち性も良好で価値の高い重曹粒子となる。さらに好ましい平均粒子径は50〜300μmである。この平均径はレーザー式粒度分布測定機、篩分法等で容易に求めることができる。
【0019】
重曹粒子形状も別に制限しない。板状、立方体状、棒柱状、球状、針状の単一結晶、これら単一結晶の凝集物、そして成形物いずれでも良い。成形物は通常、造粒機や成型機により造られるが、不定形、球形、楕円体、円柱形等がある。単一結晶の場合は板状、立方体状、棒柱状が好ましく、凝集粒子の場合は球形に近い形状が好ましい。これらが耐固結性の効果を大きくできるだけでなく、溶解性を大きく、粉立ち性を小さくできる。更には重曹粒子の短径に対する長径の平均比1〜5が好ましく、耐固結性、流動性に加え嵩密度も大きくできる。特に重曹粒子が実質的に単一結晶で前記短径、長径の平均比が1〜5の時、効果は大きい。粒子形状や短径、長径の平均比は光学顕微鏡で判断、測定できる。具体的には顕微鏡写真を数枚〜十数枚撮影し数十〜数百の重曹粒子の寸法を計測する。
【0020】
又、本発明の重曹粒子表面には、炭酸ソーダが存在し、その一部又は全部がセスキ炭酸ソーダ(NaHCO3・Na2CO3・2H20)である。詳細は後述するが、この炭酸ソーダ分はメタノールで抽出し、これを中和滴定することで求めることができる。この量が0.02〜2wt%の時、耐固結性改善効果が大きく、又、重曹の化学的性質に変化がなく好ましい。0.02wt%よりも小さいと重曹純度は高いが耐固結性の改善効果が小さくなる場合がある。又、2wt%よりも多くても耐固結性改善効果の向上はさ程大きくなく、逆に重曹純度が低下し、アルカリ度の増加等、重曹のもつ化学的性質がやや異なってくる場合がある。より好ましい濃度は0.05〜1wt%である。
【0021】
セスキ炭酸ソーダ量は、水分気化式カールフィッシャー法で求めることができる。これは、本発明者等が開発した方法であり、特願2001−205975号に開示してある。又、濃度が比較的高い場合はX線回折分析でも求めることができる。この炭酸ソーダ分が重曹粒子表面か又は内部に存在するかの判断は、重曹粒子全体の炭酸ソーダ分の分析値と表面の値で比較することにより判断できる。通常、重曹粒子内部は、ほぼ純粋な重曹である。
【0022】
本発明の耐固結性重曹の製造方法は特に制限しない。前述した特性を持つ重曹が得られる方法であれば、いずれも適用できる。しかし、操作性良く、経済的に製造できる好ましい方法として、重曹粒子を相対湿度50〜90%、かつ温度20〜70℃で処理する方法を挙げることができる。
【0023】
原料の重曹粒子は特に制限するものではなく、公知の方法により製造したものでよい。例えば、苛性ソーダ又は炭酸ソーダの水溶液を炭酸ガスで重炭酸化して結晶として析出させた重曹スラリーを濾過したケーク、又は濾過後、洗浄して得られる湿潤ケーク、及びこれらのケークを乾操して水分を蒸発除去した乾燥粉体、さらには、炭酸ソーダ又はセスキ炭酸ソーダの結晶を水分の存在下で炭酸ガスと反応させて得た重曹等何れも使用できる。
【0024】
好ましくは、苛性ソーダ又は炭酸ソーダの水溶液を炭酸ガスで重炭酸化して重曹結晶を析出させる方法、重炭酸ソーダの水溶液を冷却したり、塩析して重曹結晶を析出させる方法である。このような晶析法では、より純粋で粒径や形状が制御され、かつ単一結晶で重曹が得られ易い。
【0025】
重曹粒子の形状、粒径、粒度分布等は特に限定するものではなく、前述した通りである。重曹粒子は単一結晶でも凝集粒子でも、又、造粒もしくは成形された粒子でも良い。しかし前述した理由により、単一結晶又は凝集粒子、特に単一結晶が好ましい。形状は板状、立方体状、棒柱状、球状、針状いずれで良い。しかし前述した理由により、単一結晶の場合は、板状、立方体状、棒柱状が好ましく、凝集粒子の場合には、球形に近い形状が好ましい。又、平均径は40〜500μm、さらには50〜300μmが前述した理由により好ましい。このとき、粒径分布は狭い程好ましい。
【0026】
該粒径およぴ粒度分布は、晶析条件でも制御できるが、スラリーの場合では液体サイクロン等による分級分離、乾燥粉体の場合は風力分級機、振動式節分機等でも制御できる。
【0027】
また、原料の重曹粒子の段階で篩等を使って粒径を揃えても良く、本発明の処理を実施した後に篩分等で粒径を揃えても良い。
【0028】
次に重曹粒子表面の炭酸ソーダ分の一部又は全部をセスキ炭酸ソーダにする方法について述べる。重曹粒子表面にセスキ炭酸ソーダを存在させる方法は種々あり、特に限定するものではないが、重曹粒子表面の重曹及び炭酸ソーダを転化してセスキ炭酸ソーダを生成させる方法が操作が容易であり、好ましい方法である。この方法によれば、重曹粒子表面にセスキ炭酸ソーダを存在させることができ、固結性改善効果もより大きくなる。
【0029】
具体的な方法としては、重曹粒子を、相対湿度50〜90%、かつ温度20〜70℃で処理し、重曹粒子表面の炭酸ソーダ分の一部又は全部をセスキ炭酸ソーダに転化する方法である。
【0030】
相対湿度が50%未満の場合は、重曹及び炭酸ソーダのセスキ炭酸ソーダへの転化が起り難く、一方、相対湿度が90%を超える場合は、重曹自身が吸湿し、表面が液状化することがあるので、相対湿度としては50〜90%である。
【0031】
また、温度が20℃未満の場合は、セスキ炭酸ソーダへの転化速度が極端に遅く、必要以上に時間がかかり実用的でなくなる。一方、温度が70℃を超える場合は、重曹の炭酸ソーダへの分解が激しくなる。そのため、温度としては20〜70℃である。尚、ここでいう温度とは重曹粒子温度、即ち品温を示す。
【0032】
この操作により、重曹粒子表面の炭酸ソーダ分を容易に効率よくセスキ炭酸ソーダにすることができる。より好ましい条件は、相対湿度60〜80%、温度30〜60℃である。
【0033】
処理装置としては、前記条件を満たすことができるものであれば、特に限定するものでないが、操作性、生産性、処理条件制御の面から、各種乾燥機が好適に使用できる。
【0034】
特に相対湿度の制御の面で、例えば、通気式回転乾操機、通気式円筒型回転乾燥機、流動層乾燥機、円筒型攪拌乾燥機、溝型攪拌乾操機等を使用するのがよい。
【0035】
処理時間は、重曹粒子表面の炭酸ソーダ分の一部又は全部をセスキ炭酸ソーダにするのに必要な時間であり、操作条件、装置によって異なるが通常3min〜10Hrである。この処理は大気下でも窒素ガス下でも、又炭酸ガスを一部含んだ(1〜30vol%)空気、窒素ガスでも良い。処理効果と経済面から大気下が好ましい。又、処理時、キルンの様に装置の回転や内部に攪拌機を備え強制流動下で操作する方法が好ましく、より均一に短時間で処理を終えることができる。処理操作は、回分式、連続式いずれも適用できる。
【0036】
製造時、複数の重曹粒子が更に凝集することもある。この場合、そのままでも良いが、適当な粒径まで、解砕しても良い。解砕時の平均粒径は40〜500μmが好ましく、粒度分布は狭いほど好ましい。
【0037】
解砕方法としては、乾燥機中に攪拌羽根やセラミックボール等を入れても良く、乾燥機を出た後、衝撃、せん断、圧縮等の方法により解砕してもよい。
【0038】
以上の処理を行うことにより、重曹粒子表面の炭酸ソーダ分の一部又は全部がセスキ炭酸ソーダに転化した耐固結性重曹粒子が得られる。
【0039】
【実施例】
以下、本発明を実施例によりさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<重曹粒子中の全炭酸ソーダ含量の定量>
1)ト−タルアルカリ(NaHCO3+Na2CO3)の定量
▲1▼300ml共栓付き三角フラスコに重曹試料1.5gを正確に秤り取る。
【0040】
▲2▼メチルオレンジを指示薬として、0.1N−HClで滴定する。
2)炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)の定量
▲1▼300ml共栓付き三角フラスコに、1N−NaOHを正確に20ml入れる。
【0041】
▲2▼重曹試料1.5gを正確に秤り取り、フラスコに入れ、5分間加熱する。
【0042】
▲3▼冷却の後、純水100mlを加え、次いで10%BaC12水溶液50mlを加えて良く振り混ぜる。
【0043】
▲4▼0.1N−HClで、フェノールフタレインを指示薬として滴定する。
【0044】
▲5▼ブランクも合わせて同様に操作する。
3)重曹中の全炭酸ソーダ含量の定量
1)−2)により求める。
<重曹粒子表面の炭酸ソーダ分の定量>
重曹約10gを精秤し300ml共栓付三角フラスコに採り、脱水メタノール100mlを加え、5分間激しく振とうした後、フェノールフタレインを指示薬として、0.1N−HCl(メタノール溶液)で中和滴定を行う。
【0045】
この方法で測定した炭酸ソーダ量を重曹粒子の表面部分に存在する炭酸ソーダ分とする。
<重曹粒子表面のセスキ炭酸ソーダ量>
水分気化装置付カールフィッシャー水分測定装置(電量滴定方式)の測定条件として、温度60℃、N2=200ml/minにて重曹中の水分含量を求めると、図1のごとく、ピークAが付着水分、ピークBが炭酸ソーダ含水塩(Na2CO3・H20)、ピークCがセスキ炭酸ソ−ダ(NaHCO3・Na2CO3・2H20)に相当する水分量が分別定量できる。この時、窒素ガス中の微量水分はベースラインの増加分として差し引く。
【0046】
この水分量からセスキ炭酸ソーダ量を求めた。
【0047】
実施例1
炭酸ソーダ含量0.21wt%で、すべて炭酸ソーダ無水塩として存在する平均粒径100μm、短径に対する長径の平均比2の棒柱状乾燥重曹粒子を0.2kg/Hrで150mmφ×1000mmL、1rpmの通気回転乾操機に導入し、強制流動を行いながら逆方向から35℃−相対湿度(以下RHと略す)75%の空気を通気する処理を行った。その結果、平均粒径100μm、短径に対する長径の平均比2、棒柱状で炭酸ソーダ分0.26wt%がすべてセスキ炭酸ソーダの重曹粒子が0.2kg/Hrで得られた。装置内滞在時間は10Hrであった。
【0048】
この重曹粒子25kgを紙袋に充填して、30℃−RH80%と、20℃−RH50%が1日間隔で変化する雰囲気下にて保管テストを行った結果、3週間後でも固結はなく、テスト前と同様の物性を示した。
【0049】
比較例1
実施例1と同一の乾燥品重曹粒子25kg(炭酸ソーダ含量;0.21wt%で、すべて炭酸ソーダ無水塩として存在)をそのまま紙袋に充填して、実施例1と同様の条件の下で保管テストを行った。3週間後には袋内全体が固結し一体化しており、流動する部分はなかった。
【0050】
実施例2
重曹スラリーを遠心分離機にて脱液して得た湿潤重曹ケークを、流動乾燥機にて強制流動を行いながら回分式で120℃の加熱空気を送り重曹品温43℃、相対湿度82%で6分処理した。
【0051】
得られた重曹粒子は、平均粒径100μm、短径に対する長径の平均比2の棒柱状で表面全炭酸ソ−ダ含量は0.28wt%であり、その内85%がセスキ炭酸ソーダであった。
【0052】
この重曹粒子に対して実施例1と同様の条件の下で保管テス卜を行ったが、全く固結はなくテスト前と同様の物性を示した。
【0053】
比較例2
実施例と同じ重曹スラリーを遠心分離機にて脱液して得た湿潤重曹ケークを、流動乾燥機にて強制流動を行いながら回分式で150℃の加熱空気を送り、重曹品温47℃、相対湿度41%で処理した。得られた重曹粒子は、平均粒径100μm、短径に対する長径の平均比2の棒柱状で表面炭酸ソーダ含量は0.36wt%であり、セスキ炭酸ソーダはなく、全て炭酸ソーダ無水塩と炭酸ソーダ1水塩であった。
【0054】
この重曹粒子に対して実施例1と同様の条件の下で保管テストを行ったところ、袋内全体が固結し、一体化しており、流動する部分はなかった。
【0055】
比較例3
重曹粉末を65℃−RH10%の空気で、10Hr加熱処理した。重曹粒子は、平均粒径100μm、短径に対する長径の平均比2の棒柱状で表面炭酸ソーダ含量は1.7wt%で、全て炭酸ソーダ無水塩であった。
【0056】
この重曹粉末に対して実施例1と同様の条件の下で保管テストを行ったところ、全体が固結し、一体化して流動する部分はなかった。
【0057】
実施例3
比較例3の重曹粉末を恒温恒湿機にて30℃、RH80%で1日晒す処理をした。その結果、重曹粒子は平均粒径100μm、短径に対する長径の平均比2の棒柱状で、表面炭酸ソーダの全てがセスキ炭酸ソーダに転化した重曹粒子を得た。
【0058】
この重曹粉末に対して実施例1と同様の条件の下で保管テストを行ったところ、全く固結はなく、テスト前と同様の流動性、嵩密度等の物性を示した。
【0059】
実施例4
重曹スラリーを遠心分離機にて脱液して得た湿潤重曹ケークを、実施例1と同じ通気式円筒型回転乾操機に回転速度20rpmで強制流動を行いながら、連続式で4kg/hrでfeedし、重曹品温60℃、乾燥機出口相対湿度80%で処理した(滞在時間30分)。
【0060】
得られた重曹粒子は、平均粒径150μm、短径に対する長径の平均比1.3の凝集晶で表面炭酸ソ−ダ含量は0.51wt%であり、その内95%がセスキ炭酸ソーダであった。
【0061】
この重曹粒子に対して実施例1と同様の条件の下で保管テス卜を行ったが、全く固結はなくテスト前と同様の良好な物性を示した。
【0062】
比較例4
重曹スラリーを遠心分離機にて脱液して得た湿潤重曹ケークを、実施例1と同じ通気式円筒型回転乾操機に回転速度20rpmで強制流動を行いながら、連続式で4kg/hrでfeedし、重曹品温71℃、乾燥機出口相対湿度42%で処理した。(滞在時間30分)
得られた重曹粒子は、平均粒径150μm、短径に対する長径の平均比1.3の凝集晶で表面炭酸ソ−ダ含量は1.1wt%であり、全て炭酸ソーダ無水塩と炭酸ソーダ1水塩であった。
【0063】
この重曹粒子に対して実施例1と同様の条件の下で保管テストを行ったところ、袋内全体が固結し一体化しており、流動する部分はなかった。
【0064】
【発明の効果】
本発明の耐固結性重曹粒子は、耐固結性に優れており、貯蔵中や輸送・流通過程、さらには使用先での保管中に固結することがなく、流動性、搬送性、溶解性及び貯蔵安定性等の作業性、取扱性に優れていて、特に過酷な梅雨時期においても同様の優れた特徴を発現する効果を有するものである。
【0065】
さらに本発明の耐固結性重曹粒子の製造方法は簡単であり、かつ操作は容易であることから経済性、運転操作性、運転管理性に優れる効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、水分気化式カールフイッシャー水分計を用いた重曹粒子の測定例を示す図である。
Claims (4)
- 短径に対する長径の平均比が1〜5、平均径が40〜500μmである重曹粒子であり、かつ重曹粒子表面に存在する炭酸ソーダ分が0.02〜2wt%であり、その炭酸ソーダ分の40%以上がセスキ炭酸ソーダであることを特徴とする耐固結性重曹。
- 重曹粒子が実質的に単一結晶で、かつその短径に対する長径の平均比が1〜5であることを特徴とする請求項1に記載の耐固結性重曹。
- 重曹表面が液状化していない重曹粒子を、相対湿度50〜90%、かつ温度20〜70℃で3min〜10Hr処理することを特徴とする請求項1に記載の耐固結性重曹の製造方法。
- 重曹粒子の処理を大気雰囲気下、かつ強制流動下で行うことを特徴とする請求項3に記載の耐固結性重曹の製造方法。
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