JPH0348129B2 - - Google Patents

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JPH0348129B2
JPH0348129B2 JP58150210A JP15021083A JPH0348129B2 JP H0348129 B2 JPH0348129 B2 JP H0348129B2 JP 58150210 A JP58150210 A JP 58150210A JP 15021083 A JP15021083 A JP 15021083A JP H0348129 B2 JPH0348129 B2 JP H0348129B2
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JP
Japan
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sodium carbonate
water
aqueous solution
sodium
particle size
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Tsutomu Ooshita
Kyoshi Sawada
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Tosoh Corp
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Tosoh Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、特に合成洗剤用の原料成分として、
極めて有用な表面硬度の高い炭酸ナトリウムを製
造する方法を提供するものである。 更に詳しくは、特にこれまで市販されている無
水炭酸ナトリウムにはない見掛比重、水への溶解
性が良好な炭酸ナトリウムの製造方法に関する。 従来、無水炭酸ナトリウムは、所謂アンモニ
ア・ソーダ法及び塩化アンモニウム・ソーダ法に
より、即ちアンモニア性飽和塩水に炭酸ガスを反
応させて得られる粗重炭酸ナトリウムをカ焼機出
口温度が100℃〜300℃になるような温度でカ焼し
て製造されている。 この方法により得られた無水炭酸ナトリウムは
工業的に軽灰と称されており、一般にその見掛比
重は0.8程度で、かつ平均粒径は90μ〜110μの範囲
のものである。そして、この軽灰は、一般に食品
添加物用、染料用などの化学工業原料として供さ
れている。 一方、板ガラス、ビン、鉄鋼、洗剤およよび化
学工業などの原料として使用され、工業的には重
灰と称されている無水炭酸ナトリウムは、上記の
製法により得られた軽灰に水を添加して、炭酸ナ
トリウム−水塩(Na2CO3・H2O)とし、次い
で、これを乾燥機の出口温度が110℃〜170℃にな
るような温度で乾燥することにより製造してい
る。このようにして得られた重灰は、一般に見掛
比重が1以上で、平均粒径は200μ〜400μの範囲
のものである。また、苛性ソーダの炭酸化によ
り、同様な軽灰又は重灰を得ることも可能であ
る。 周知の如く、炭酸ナトリウムは、合成洗剤の原
料として欠くことのできない有効な原料である。
これまで、炭酸ナトリウムを合成洗剤の原料とし
て使用する場合、軽灰、重灰のいずれかを使用す
るにも、炭酸ナトリウムを他の洗剤の原料と混合
して、一度スラリー状にした後、該スラリーをド
ライヤーで乾燥と造粒を同時に行い洗剤を得ると
いう方法であつた。このように軽灰、重灰の使用
に際して、一度スラリー状にしなければならない
こと及び乾燥造粒後において炭酸ナトリウムを添
加することができない大きな理由は、軽灰におい
ては、平均粒径が小さく、粒子硬度も小さいため
であり、また重灰においては、見掛比重が大きい
ために、他の合成洗剤原料と分離しやすいことで
ある。更に加えて、軽灰、重灰を水に溶解して使
用する場合には、軽灰は粒度が極めて小さく、水
に入れると凝集して塊になりやすく、一方、重灰
は見掛比重が大きいために底に沈み、撹拌強度を
上げて溶解を助ける必要性があるなどの欠点を有
する。 本発明はこれらの欠点を除くために、合成洗剤
の製造過程において、一旦スラリー状にする必要
がなく、かつ乾燥造粒後においても炭酸ナトリウ
ムを添加しうることが可能で、更に他の洗剤原料
との添加比率をも自由に調整し得ることが可能で
あると同時に他の洗剤原料と分離し難い炭酸ナト
リウムの製造方法であり本発明者らは鋭意探索の
結果、本発明を完成したのである。 本発明は、これまでにない見掛比重が極めて小
さく、かつ水への溶解速度が速く、平均粒径大き
な表面硬度の高い炭酸ナトリウムを製造する方法
を提供するものである。 即ち、本発明は重量比で重炭酸ナトリウム:炭
酸ナトリウム(無水換算)を1:0.2〜5になる
ように調整すると同時あるいは別々に水又は粘結
作用を有する水溶液を40℃〜105℃の温度下で加
えて次いで、100〜300℃の温度でカ焼した後更に
水又は粘結作用を有する水溶液をこれと反応させ
て、好ましくは平均粒径200μ以上で、かつ見掛
比重が0.4〜0.9粒子硬度での粉化率が8%以下及
び水への溶解速度が40秒以下である表面硬度が高
い炭酸ナトリウムの製造方法である。 合成洗剤用として最適な炭酸ナトリウムの製法
としては、本発明者らが先に出願した重炭酸ナト
リウム及び炭酸ナトリウムと水とを特定の重量比
で調整、均一化した後、カ焼する方法がある。 この方法によつても確かに所望の炭酸ナトリウ
ムは得られるが、条件の調節を或程度厳密に保持
しないと粉化率の低い表面硬度の高い炭酸ナトリ
ウムを得ることが難しい場合もあつた。 又、用途によつては、より一層表面硬度が高く
平均粒径が大きくしかも見掛比重が0.4〜0.9と小
さく、且つ溶解速度の大なる物性を備えた炭酸ナ
トリウムが要求される。 本発明は、この要求にこたえるべく鋭意研究の
結果、なされたものである。本発明者らが先に出
願した方法が必要な水溶液を一度に使用したのに
比べ、本発明は分別して使用し、しかもカ焼の後
工程で水又は粘結作用を有する水溶液を添加する
ところに特徴がある。即ち最初に使用する水又は
粘結作用を有する水溶液は粉状物を凝集体もしく
は造粒するために主として用いられるものであ
り、ついでカ焼後に例えば噴霧等の手段による水
又は粘結作用を有する水溶液の添加反応は特に表
面硬度を著しく強化するために用いられる。 そして、本発明の特徴は炭酸ナトリウムの表面
層のみを特に硬度を大として、粉化し難いものと
することである。 そのためには粒子の内部は多孔質であつて、表
面層は、より緻密な層を有することが肝要であ
る。 即ち炭酸ナトリウムの表面層のみを水又は粘結
作用を有する水溶液と反応させて水和させ、その
水和反応の際に生じる新しい水和結晶、即ち
Na2CO3・H2Oにより、緻密化する。温水の代り
に粘結作用を有する水溶液を用いた方がより効果
的な場合がある。粘結作用を有する水溶液として
は、例えば、カルボキシメチルセルロースや、珪
酸ソーダ等の無機塩水溶液、リグニンスルホン酸
ソーダやパルプ廃液、澱粉液等のいずれでもよく
用途によつて適宜選択する。この内特にカルボキ
シルメチルセルロースと珪酸ソーダが好ましい。
添加量に制限はないが硬度を高める効果を達成す
るに必要な量以上に用いることは好ましくない。
炭酸ナトリウムの表面層のみを水和反応させる方
法としては、例えば温水又は粘結効果を有する水
溶液を35℃〜109℃の温度下でスプレーする方法
がある。炭酸ナトリウム(無水換算):水の重量
比は1:0.02〜0.20、望ましくは、1:0.03〜
0.10の割合になる様に調整することが重要であ
る。 カ焼炉の構造としては管状式の如き連続式カ焼
炉が効率的であり、又炉を前半部と後半部に区分
し前半部は通常の低水蒸気圧下でのカ焼を行い後
半部で高水蒸気圧下でカ焼する等の操作を行えば
より一層本発明の目的を効果的に達成できる。 なお、原料は、アンモニア・ソーダ法、塩化ア
ンモニウム・ソーダ法から得られた粗重炭酸ナト
リウム及び炭酸ナトリウム若しくは炭酸ナトリウ
ム−水塩を適宜混合することにより本発明を実施
できるが、その場合重炭酸ナトリウム:炭酸ナト
リウム(無水換算)の重量比は1:0.2〜5.0に調
整することが必要である。また、苛性ソーダ液の
炭酸化法あるいは隔膜法塩水電解槽からの電解液
の炭酸化法若しくは天然ソーダ灰を処理して、得
られた重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム含水
塩、炭酸ナトリウム無水塩又はセスキ炭酸ナトリ
ウム等も本発明の原料として適宜使用できる。 本発明の製法において重要なことは、重量比で
重炭酸ナトリウム:炭酸ナトリウム(無水換算)
が1:0.2〜5.0の割合になるようにすると同時あ
るいは別々に水又は粘結作用を有する水溶液を40
℃〜105℃の温度下で、ついで100℃〜300℃の温
度でカ焼したのち、更に水又は粘結作用を有する
水溶液を反応せしめることである。例えば混合温
度が40℃未満になると粒子硬度が弱くなり、また
105℃を越えると見掛比重が目標と異なり大きな
値を示すため好ましくないのである。また、これ
らの反応は、通常、混合してから10〜20分で終了
するが、混合機の混合操作条件はあまり激しい撹
拌をすることは望ましくない。激しい撹拌は、炭
酸ナトリウムの粒径を小さくするため、結晶の成
長を考慮した適切な撹拌下で注意深く行う必要が
ある。 又、原料中に炭酸ナトリウム−水塩を含んでい
るときは、使用する水溶液の量を低めに調節する
ことが望ましい。また、あまり炭酸ナトリウム−
水塩の使用量が多くなりすぎると得られる結晶の
硬度が若干低下する場合もある。反応操作例とし
て重炭酸ナトリウムと炭酸ナトリウムと水とを混
合する場合について述べる。 本発明では例えば重炭酸ナトリウム100部に対
して炭酸ナトリウム100部、温水溶液50部を加え
て20分間完全に混合する。重炭酸ナトリウム100
部は炭酸ナトリウム当量では約63部であるため、
重炭酸ナトリウムと炭酸ナトリウムの混合比は重
量比で1:1炭酸ナトリウム当量比で1:1.6と
なる。この混合した充分な高温(100℃〜300℃好
ましくは150℃〜220℃)でカ焼して重炭酸ナトリ
ウムの分解と加えた水の脱水を行い、炭酸ナトリ
ウムとし、該炭酸ナトリウムに対して重量比で
3wt%の水を均一に噴霧して、目的とする炭酸ナ
トリウムを得る。 本発明によれば、その理由は明らかでないが、
見掛比重が0.4〜0.9と小さく、水への溶解速度が
40秒以下と速いほか、平均粒子径が大きく、粉化
率(これが高いほど、粒子の硬度が低いこととな
る)が小さい炭酸ナトリウムが得られる。 本明細書における、平均粒径、見掛比重、平均
粒径200〜600μのものの粉化率、水への溶解速度
及び加熱減量の値は、それぞれ以下の(平均粒
径)、(見掛比重)、(粉化率)、(溶解速度)及び
(加熱減量)の項に説明する方法によつて求めら
れるものであり、以下に示す実施例及び比較例に
おいても同様である。 (平均粒径) 試料100gを上皿天秤(秤量200g)で正しくは
かり、受皿及び試料の粒径におおじた適切な、
JIS標準ふるいを積み重ねた最上段のふるいに移
し、蓋をしてロータツプ型振盪機に装着し、7分
間振盪を行なつた後、受皿及びそれぞれのふるい
の残留物を上皿天秤(秤量100g)ではかり、そ
れぞれのふるいの呼び寸法μの累積百分率を算出
し、50wt%以上となるところのふるいの呼び寸
法μを平均粒径とする。 (見掛比重) 試料50gをはかり、容量100mlのメスシリンダ
ー(内径約2.7cm)に入れ、肉厚ゴム板上で余り
力を加えないように注意しながら充分にたたき込
み、最小の容積Amlを求め、つぎの式によつて見
掛比重を算出する。 見掛比重=50(g)/A(ml) (粉化率) 平均粒径200〜600μのものの粉化率は、以下の
ようにして測定して求める。すなわち、250〜
500μに篩分けし、試料50gを採り、重量1g、
直径20mmのアルミニウム製円板15個とともに中間
受皿に入れて振とう機で5分間叩かずに振とうす
る。終了後、受皿の試料をふたたび篩目149μの
篩で7分間篩分けし、その通過量をはかり、百分
率を算出する。 平均粒度が上記の200〜600μの範囲外のものに
ついては、篩の目の大きさを変えて同様に行な
う。たとえば、平均粒径が50〜150μのものは、
74〜149μに篩分けし、上記と同様にアルミニウ
ム製円板とともに振とうし、終了後、44μの篩で
分級し、百分率を求める。 (溶解速度) 直径135mm、高さ180mmのガラス容器に純水800
mlを入れ厚さ25mm巾12mm長さ58mmの撹拌翼4枚を
有する撹拌機を550rpmで回転させ、試料200gを
一度に投入して、5秒毎に2mlずつ溶解液を採取
して滴定により、溶解炭酸ナトリウム濃度が240
g/に達するまでの所要時間を測定する。 (加熱減量) 試料10gを正しく計量し、280℃〜300℃に調節
した電気炉又は乾燥機中で約3時間乾燥し、デシ
ケーター中で冷却後、その重量を計量しつぎの式
によつて、加熱減量を算出する。 加熱減量%=乾燥前の試料(g)−乾
燥後の試料(g)/乾燥前の試料(g)×100 上記要項で3回実施し、その平均値を加熱減量
とする。 以下、実施例を示すが、本発明はこれらに限定
されないことは、もちろんである。 実施例1及び参考例1 アンモニア・ソーダ法で得た粗重炭酸ナトリウ
ム及び軽灰とを第一表に示す割合にてミキサーに
同時・供給し、混合撹拌しながらスプレーノズル
を用いて、60℃の温水を加えた。 この時ミキサー内の温度は、ミキサー上部のダ
ンパーの開度で調整し、かつ滞在時間はミキサー
への原料の供給速度で調整し運転した。 これらの混合物をそれぞれ同様にしてカ焼機で
温度180℃にてカ焼して得られた炭酸ナトリウム
に、第1表に示す割合で温水を均一にスプレーで
噴霧して炭酸ナトリウムを得る。 比較のため、上記の要項で混合物を作り、同様
にカ焼機でカ焼して炭酸ナトリウムを得る。 これらの炭酸ナトリウムの平均粒径、見掛比
重、粉化率、溶解速度及び加熱減量を測定した。
その結果を第一表に示す。 実施例 2 実施例1において、原料のうちアンモニア・ソ
ーダ法で得た粗重炭酸ナトリウム及び軽灰に代え
て、苛性ソーダ液の炭酸化法で得た重炭酸ナトリ
ウム及び炭酸ナトリウムを用い、かつ第一表に示
すミキサー条件で運転、カ焼して得らてた炭酸ナ
トリウムに、第一表に示す割合で温水を均一にス
プレーで噴霧して炭酸ナトリウムを製造した。そ
の結果を第一表に示す。 実施例 3 実施例1において、原料のうち温水溶液に代え
て0.3wt%珪酸ソーダ温水溶液を使用した以外は、
実施例1と同一条件で炭酸ナトリウムを製造し
た。その結果を第一表に示す。
【表】
【表】 実施例 4 25wt%の苛性ソーダ水溶液の炭酸化により湿
重炭酸ナトリウムを得た。この湿重炭酸ナトリウ
ムを100Kg/時(乾量ベース)及び炭酸ナトリウ
ムを120Kg/時の割合でパドル型ミキサーに供給
し50℃の温水を30Kg/時の割合で噴霧した。凝集
粒状体となつた該混合物を次いで密閉型回転円筒
型ドライヤーに供給しカ焼温度170℃〜200℃、水
蒸気圧が170℃の飽和蒸気の0.5〜0.7になる様に
スチームを直接吹込みながら調節した。 粒子の平均滞留時間は約30分であつた。 得られた炭酸ナトリウムの平均粒径は350μ、
見掛比重は0.65、粉化率3%、溶解速度20秒及び
加熱減量は5.1%であつた。 実施例 5 カ焼後に噴霧する温水を0.3wt%珪酸ソーダ水
溶液とするほかは実施例1と同一条件にして第二
表の物性の炭酸ナトリウムをえた。 実施例 6 カ焼後に噴霧する温水を0.3wt%珪酸ソーダ水
溶液とするほかは実施例3と同一条件にして第二
表の物性の炭酸ナトリウムをえた。 参考例 2 カ焼後の噴霧を行わない以外は、実施例3と同
一条件にして第二表の物性の炭酸ナトリウムをえ
た。
【表】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 重量比で重炭酸ナトリウム:炭酸ナトリウム
    (無水換算)が1:0.2〜5.0の割合になるように
    調整すると同時あるいは別々に水又は粘結作用を
    有する水溶液を40℃〜105℃の温度下で加え、次
    いで100℃〜300℃の温度でカ焼した後、更に水又
    は粘結作用を有する水溶液を反応せしめてなる見
    掛比重0.4〜0.9、水への溶解速度が40秒以下であ
    る炭酸ナトリウムの製造方法。
JP58150210A 1983-08-19 1983-08-19 炭酸ナトリウムの製造法 Granted JPS6042231A (ja)

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