JP5114780B2 - 嫌気性処理方法及び装置 - Google Patents
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Description
微生物濃度の高い、高効率型のメタン発酵槽として上向流嫌気性汚泥床法(Up−flow Anaerobic Sludge Blanket Process;以後「UASB」と記す)や膨張式汚泥床法EGSB(Expanded Granular Sludge Blanket;以後「EGSB」と略す)がある。これらは近年普及してきた方法で、メタン菌等の嫌気性菌をグラニュール状に造粒化することにより、メタン発酵槽内のメタン菌の濃度を高濃度に維持できるという特徴があり、その結果、廃水中の有機物の濃度が相当高い場合でも効率よく処理できる。
上記酸発酵過程では生成する低級脂肪酸などの有機酸によってpHが低下するため、中和のためのアルカリ剤が必要となる。廃水性状によっては多量のアルカリ剤を消費するため、運転コストが高くなる問題点がある。メタン発酵過程では、有機酸はメタンに分解されるとともに重炭酸塩となることで、アルカリ度を生成する。したがって、メタン発酵の処理水を酸発酵過程に循環することによるアルカリ度補給を行うことで、アルカリ剤の消費量を少なくし、運転コストを低くすることができる。
槽内にグラニュール汚泥を保持する上向流嫌気性処理装置では、グラニュール汚泥を流動化するために0.5〜10m/h程度の上昇流速を与えている。排水量が少ない場合に循環なしで運転を行うと、上昇流速が不足することでグラニュール汚泥の流動が不十分になり、処理が悪化する可能性がある。このため、メタン発酵処理水の一部を循環することで水量を確保し、必要な上昇流速を保つことができる。
「特許文献3」に示されるガスリフト型内部循環構造を持つリアクターにおいて、リアクター内の廃水をグラニュール汚泥と共にリアクター底部に戻す循環ラインを接続するメタン発酵装置とすることで、特にCODCr容積負荷10kg/(m3・d)以下の低負荷運転時においてもグラニュール汚泥と廃水の接触効率を下げずに運転できる特徴がある。しかし、グラニュール汚泥をポンプで循環させるため、グラニュール核を崩壊させにくいポンプであっても、繰り返しポンプのせん断力にさらされることでグラニュール汚泥は徐々に微細化し、微細化した汚泥が流出したり、グラニュール汚泥層に堆積し流動不良が生じる。
(1)グラニュール汚泥及び/又は担体を充填した、ガス・液・固分離部を多段に有する上向流嫌気性処理装置を用いて有機性廃水を生物学的に処理する嫌気性処理方法において、循環水の取水口を前記グラニュール汚泥及び/又は担体の界面より上方で、最上段に設置された前記ガス・液・固分離部よりも下方に設置し、かつ該取水口を該取水口の直下に位置するガス・液・固分離部の間に形成される流路の開口部の面積又は前記流路の開口部の配置に合わせて、前記流路の開口部あたり1ヶ所以上配置し、該循環水の取水口から上向流嫌気性処理装置内の水を循環水として引き抜き、前記循環水を上向流嫌気性処理装置の底部及び/又は原水流入箇所及び/又は当該上向流嫌気性処理装置の前段処理装置に循環させることを特徴とする嫌気性処理方法。
(2)前記グラニュール汚泥及び/又は担体の界面を検知し、検知した界面が循環水の取水口の高さを越えないように循環水の取水量の制御を行うことを特徴とする前記(1)記載の嫌気性処理方法。
(3)前記グラニュール汚泥及び/又は担体の界面より下部のpHを検知し、前記循環水の取水量を制御することを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の嫌気性処理方法。
上向流嫌気性処理装置内の水を循環水として上向流嫌気性処理装置の底部及び/又は原水流入箇所、及び/又は当該上向流嫌気性処理装置の前段処理装置に流入させることで、
上向流嫌気性処理装置内の最上段に設置されたガス・液・固分離部でのガス・液・固分離性能を維持したまま循環水の水量を増加させることができ、
これにより、原水中の高濃度では阻害のある酢酸等の物質の希釈、処理水のアルカリ度を供給、さらに循環水量の増加によるグラニュール汚泥及び/又は担体の流動化を促進をするものである。
また、最下段のガス・液・固分離部より上方に循環水の取水口を設置することで、グラニュール汚泥及び/又は担体の分離された上向流嫌気性処理装置内の水をグラニュール汚泥及び/又は担体が極めて少ない循環水として利用することができる。
さらに、グラニュール汚泥及び/又は担体の界面を検知することで、界面が循環水の取水口の高さを超えないように循環水の取水量を制御すること、及び/又は、グラニュール汚泥及び/又は担体の界面より下部のpHを検知し、循環水の取水量を制御することで、
循環水の水量の増加によって汚泥界面が上昇した場合でも、グラニュール汚泥及び/又は担体が、循環水ラインに取り込まれることを回避するものである。
本発明における上向流嫌気性処理とは、溶解性物質をメタン発酵処理する上向流汚泥床法、流動床法、固定床法などの高負荷嫌気性処理があるが、いずれの方式でも良い。また、酸発酵とメタン発酵とを一つの反応槽で行う一相式でも、両反応を別々の反応槽で行う二相式でも良い。
上向流嫌気性処理装置は発生ガスと処理水3、グラニュール汚泥及び/又は担体を分離回収する気・液・固分離部(以下、GSSとも記す)5が上向流嫌気性処理装置上部に設置されている。このGSS5を多段に配置することで、グラニュール汚泥及び/又は担体の保持性能、つまり、上向流嫌気性処理装置内の菌体の保持量が高まり、UASBの処理性能が高まる。GSS5を多段に配置することで発生するバイオガスを上向流嫌気性処理装置内で回収できるため、上向流嫌気性処理装置の単位断面積当たりの発生ガス量が少なくなり、特に処理水3を流出させる処理水配管に最も近い所では上向流嫌気性処理装置の単位断面積当たりのガス量が小さくなる。そのため、グラニュール汚泥及び/又は担体の系外流出量を非常に少なくすることができる。
本発明に用いる担体としては、生物が付着する素材であれば活性炭や砂、アルミナ、ガラス、プラスティックなど何でもよいが、好ましくは生物付着性が優れている活性炭がよい。活性炭は、粒状炭、破砕炭、粉状炭のいずれでも使用できるが、長期にわたって使用するため、圧壊強度として、少なくとも1kg/cm3の圧力でも形状が維持できる粒状や破砕状の活性炭が好ましい。使用する活性炭の粒径は、上向流嫌気性処理装置内の流動条件と、必要な微生物量で決定される。すなわち、原水の有機物濃度が低濃度の場合(CODCrで3000mg/L以下)は、上向流嫌気性処理装置内の流速を速くすることが可能であり、比較的大きい粒径の活性炭が選択できるし、高濃度の場合は小さい粒径の活性炭が選択される。本発明の活性炭は、有効径0.05mm〜3mm、好ましくは0.2mm〜0.7mmの範囲で、均等係数は1.2〜2の範囲とする。
グラニュール汚泥及び/又は担体の界面上方に取水口6を設置することで、循環水2にグラニュール汚泥及び/又は担体が直接流入することを避けることができ、さらに最下段のGSS5より上方に取水口6を設置しているので、グラニュール汚泥及び/又は担体の分離された上向流嫌気性処理装置内の水をグラニュール汚泥及び/又は担体が極めて少ない循環水2として利用することができる。循環水2にグラニュール汚泥及び/又は担体が流入すると、循環ポンプでグラニュール汚泥及び/又は担体が破砕され、微細化したグラニュール汚泥及び/又は担体の流出を招く恐れがあるため好ましくない。
取水口6の設置位置は、上向流嫌気性処理装置内の液・ガスの上昇流速の偏りを少なくするためにGSS5によって形成される流路の開口部の面積あるいは流路の開口部の配置に合わせて単数ないし複数配置される。取水口1ヶ所に対しGSS5によって形成される流路の面積は、5m2以下、好ましくは1m2以下、さらに好ましくは0.5m2以下がよい。流路の開口部に合わせた取水口の設置位置は、流路の開口部が円形であれば同心円状や線対称状に等間隔に配置するのが好ましい。流路の開口部が直線状であれば直線状や線対称上に等間隔に配置するのが好ましい。
取水口1ヶ所に対するGSS5によって形成される流路の面積が大きい場合や、取水口6の設置位置がGSS5によって形成される流路の開口部の配置に対して偏った場合は、上向流嫌気性処理装置内に液・ガスの上昇流速の偏りが生じて、ショートパスによる処理の悪化や、グラニュール汚泥及び/又は担体の流出を引き起こす恐れがあるため好ましくない。
前記GSS5によって形成される流路の開口部の面積にかかわらず、取水口の直下に位置するGSS5によって形成される流路の開口部あたり1ヶ所以上の取水口を配置する。前記流路の開口部の数に対して取水口の数が不足した状態では、不足した側の前記流路の開口部での液・ガスの上昇速度は、十分な側より減少する。また、同形状の前記流路の開口部複数箇所に対し、中心部に取水口を1ヶ所配置した場合は、流路の開口部ごとの液・ガスの上昇速度を均等に調整するのが困難である。
したがって、流路の開口部に対して取水口の数が少ないと、上向流嫌気性処理装置内に液・ガスの上昇流速が偏った結果生じる、ショートパスによる処理の悪化や、グラニュール汚泥及び/又は担体の流出を抑止する効果が極めて高まる。
さらに上向流嫌気性処理装置の上方ほどGSSによる気・液・固分離効果が高まるため、取水口は上方に位置するGSS5の開口部の直下に配置することが好ましい。
図1の場合、取水口6は上方に位置するGSS5の開口部の直下に3ヶ所設けられている。
図7の例は、取水口6をGSS5頂部の上部にリング状に配した例である。(a)及び(b)は図6の場合と同様である。取水口6は下方のGSS5に形成される開口比に応じて中心側に2ヶ所、壁面側に8ヵ所を配した。取水口6はそれぞれ中心側と壁面側に向けて開口している。
以上、代表的な取水管9を示したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、装置水平面において均等な取水が達成されるものであればよい。
前段処理装置が酸発酵装置である場合は、酸発酵装置又は酸発酵装置への流入配管へ循環水2を流入することで、酸発酵装置でのアルカリ使用量の削減できることがある。酸発酵装置へ循環水2を過大に流入させると、酸発酵装置に必要な滞留時間を確保できなくなるので、必要量を酸発酵装置へ流入させ、残りは直接上向流嫌気性処理装置へ流入させても良い。
循環水返送ラインは、発生ガスによるガスロックが生じる場合があるので、ガスロック防止のための手段を設けるのが望ましい。循環水2のラインの途中でガス分離槽を設けて分離したガスを真空ポンプで抜いても良いし、循環ポンプの吐出にバイパス弁を設けて間欠的にフラッシング操作を行うことで管内ガスロックを解消しても良い。フラッシング操作はタイマー制御、循環水配管内の圧力、液位、流量によって検知して行ってもよい。
原水pHが酸性の場合、グラニュール汚泥又は/及び担体の界面より下部のpHが所定pH範囲より下降したときには、pHが中性域にある循環水の水量を多くすることで、メタン発酵菌の存在するグラニュール汚泥又は/及び担体部分のpHを所定pH範囲内に引き上げることができ、低pHによる処理悪化を防止することができる。
原水pHがアルカリ性の場合、グラニュール汚泥又は/及び担体の界面より下部のpHが所定pH範囲より上昇したときには、pHが中性域にある循環水2の水量を多くすることで、メタン発酵菌の存在するグラニュール汚泥又は/及び担体部分のpHを所定pH範囲内に引き下げることができ、高pHによる処理悪化を防止することができる。
また、酢酸のように高濃度では阻害性を示す基質である原水1の場合、循環水2によって原水1を希釈し、槽内の濃度勾配を小さくすることで、処理の安定化を図ることができる。一例として図1のフローにおいて、原水の酢酸濃度が3000mg/Lである場合は、メタン発酵工程流入水の酢酸濃度が1500mg/L以下となるように原水の水量に対して循環水の水量を1倍以上で希釈する。原水の酢酸濃度が6000mg/Lである場合は、原水の水量に対して循環水の水量を3倍以上で希釈する。
CODCr4000〜6000mg/Lの清涼飲料廃水を原水1として本発明のUASBで処理を行った。UASBの前段処理工程として酸発酵工程を設置し、酸発酵工程の設定pHは6.5、滞留時間は8時間として運転されている。水酸化ナトリウムをアルカリ剤として、窒素、リンなどが無機栄養塩類として添加されている。原水の水量は、すべての例で同じ条件とし6m3/dとした。種汚泥は、同じ清涼飲料廃水を処理している実機のグラニュール汚泥を投入した。循環水なしで運転する場合のUASBの上昇流速は1.3m/hとなる。
図1から図8に示すUASBにて運転を行った。UASBの高さは5m、内径0.5m、容量は1m3である。UASB内部の水温は35℃に保たれるよう温度制御されている。
運転は90日間行い評価を行った。第1表に上昇流速、溶解性CODCr、処理水VSSの除去率の期間中の平均値を示す。
図8は、原水の水量の4倍量をUASBの処理水3を循環水2としてUASBの流入水配管へ導入させた既存の例である。
流出VSSは321mg/Lであった。溶解性CODCr除去率は81%であった。
流出VSSは多く、グラニュール汚泥の流出がみられた。
図9は、最上段GSS5の上方の側壁に循環水2の取水口6を1ヶ所を設置した例である。原水の水量の4倍量の循環水をUASBの流入水配管へ導入させた。
流出VSSは334mg/Lであり、溶解性CODCr除去率は80%であった。図8の例と同等の結果であった。
図10は、UASB内の上段GSS5の上方に循環水2の取水口6を設置した例である。取水口6は図6に示すようにGSS5によって形成される流路の直上にGSS5によって形成される流路の面積に合わせて10ヶ所配置した。原水の水量の4倍量の循環水をUASBの流入水配管へ導入させた。
流出VSSは326mg/L、溶解性CODCr除去率は82%であり、循環水2の取水口6をGSS5によって形成される流路の面積に合わせて10ヶ所を設置したが、図8の例と同等の結果であった。
図1は、図10で図示した例において循環水2の取水口6の上方に最上段GSS5を設置した例である。原水の水量の4倍量の循環水2をUASBの流入水配管へ導入させた。
この場合の中、図6(実施例1)の例は、集水管9を最上段のGSS開口部の下部に配した例である。中心側の取水管9は直線状、壁面側の集水管9はリング状としている。取水口6は下方にある中段GSS5に形成される開口比に応じて中心側に2ヶ所、壁面側に8ヵ所を配した。
図6の例では、流出VSSは108mg/L、溶解性CODCr除去率は86%であった。
図7の例では、流出VSSは110mg/L、溶解性CODCr除去率は86%であった。
最上段GSSの下方に循環水2の取水口6を配置することにより、図10の比較例3より流出VSSを抑制でき、溶解性CODCr除去性能も高まった。
図2は、図1で図示した例において取水口の下方にある中段GSSと下段GSSの間にも取水口を設置した例である。原水の水量の4倍量の循環水2を下段の取水管から、原水の水量の3倍量の循環水を上段の取水管から引抜き、UASBの流入水配管へ導入させた。
図2の例では、流出VSSは102mg/L、溶解性CODCr除去率は88%であった。
取水口の段数を2段にすることにより、UASB下部における上昇流速が大きくても図1の例と同等の流出VSSを維持することができた。本例は、原水の希釈効果をさらに高めたい場合や、上昇流速を上げることで槽内汚泥の攪拌効果を高めたい場合に有効な方法である。
図3は、図1及び図6で図示した例において、グラニュール汚泥層内にpHセンサー7を設置し、測定されたpHが6.8〜7.5に収まるように循環水2の水量を制御した例である。具体的には、グラニュール汚泥層内のpHが6.8以下になると循環水量を増やし、7.5以上となると循環水の水量を減らした。
図3の例では、流出VSSは101mg/L、溶解性CODCr除去率は87%であった。
図11に示すように循環水量をpHによって制御することで、循環水の水量を一定とした図1の例より良好な溶解性CODCr除去率での運転が可能であった。
図4は、図1、図5で図示した例において、汚泥界面計8を設置し、測定された汚泥界面が2.0〜2.5mに収まるように循環水2の水量を制御した例である。具体的には、グラニュール汚泥の界面が2.0m以下になると循環水量を増やし、2.5m以上となると循環水量を減らした。
図4の例では、流出VSSは89mg/L、溶解性CODCr除去率は90%であった。
循環水量を汚泥界面によって制御することにより、負荷増加時のガス発生量増加に伴う汚泥界面の過上昇、負荷減少時のガス発生量減少に伴うグラニュール汚泥の流動状態の悪化を防ぐことができた結果、図11、図12に示すように図1の例より流出VSSを抑制しつつ、良好な溶解性CODCr除去率での運転が可能であった。
図5は、図1、図6で図示した例において循環水2を原水の水量の1.5倍を酸発酵槽に、2.5倍をUASBの流入水配管へ導入させた例である。
図5の例では、流出VSSは111mg/L、溶解性CODCr除去率は86%であり、図1の例と同等であった。
酸発酵槽で供給する必要のあったアルカリは、図1の例では原水CODCr1kgあたり0.2〜0.3kgの水酸化ナトリウムが必要であったが、図5の例では0.1〜0.2kgに低減できた。
2 循環水
3 処理水
4 汚泥層
5 GSS
6 取水口
7 pHセンサー
8 汚泥界面計
9 取水(集水)管
Claims (4)
- グラニュール汚泥及び/又は担体を充填した、ガス・液・固分離部を多段に有する上向流嫌気性処理装置を用いて有機性廃水を生物学的に処理する嫌気性処理方法において、循環水の取水口を前記グラニュール汚泥及び/又は担体の界面より上方で、最上段に設置された前記ガス・液・固分離部よりも下方、かつ上から2段目以降に設置された前記ガス・液・固分離部よりも上方に設置し、かつ該取水口を該取水口の直下に位置するガス・液・固分離部の間に形成される流路の開口部の面積又は前記流路の開口部の配置に合わせて、前記流路の開口部あたり1ヶ所以上配置し、該循環水の取水口から上向流嫌気性処理装置内の水を循環水として引き抜き、前記循環水を上向流嫌気性処理装置の底部及び/又は原水流入箇所及び/又は当該上向流嫌気性処理装置の前段処理装置に循環させることを特徴とする嫌気性処理方法。
- 前記グラニュール汚泥及び/又は担体の界面を検知し、検知した界面が循環水の取水口の高さを越えないように循環水の取水量の制御を行うことを特徴とする請求項1記載の嫌気性処理方法。
- 前記グラニュール汚泥及び/又は担体の界面より下部のpHを検知し、前記循環水の取水量を制御することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の嫌気性処理方法。
- グラニュール汚泥及び/又は担体を充填した、ガス・液・固分離装置を多段に有する上向流嫌気性処理装置を用いて有機性廃水を生物学的に処理する嫌気性処理装置において、循環水の取水口を前記グラニュール汚泥及び/又は担体の界面より上方で、最上段に設置されたガス・液・固分離部よりも下方、かつ上から2段目以降に設置された前記ガス・液・固分離部よりも上方に設置し、かつ該取水口を該取水口の直下に位置するガス・液・固分離部の間に形成される流路の開口部の面積又は前記流路の開口部の配置に合わせて、前記流路の開口部あたり1ヶ所以上配置し、該循環水の取水口から上向流嫌気性処理装置内の水を引き抜く上向流嫌気性処理装置と、前記取水口と前記上向流嫌気性処理装置の底部及び/又は原水流入箇所、及び/又は当該上向流嫌気性処理装置の前段に配置した前段処理装置をつなぐ循環水返送ラインとを有することを特徴とする嫌気性処理装置。
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