JP5114769B2 - サーボプレス装置の制御装置 - Google Patents
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Description
装置の制御装置に関する。
サーボプレス装置は、サーボモータによって駆動される駆動機構と、駆動機構によって
昇降動作されるスライドと、スライドに設けられた運動型と、スライドに対向して設けら
れたボルスタと、ボルスタに設けられた固定型とを備えている。設定されたスライドモー
ションに従い駆動指令がサーボモータに与えられることで、サーボモータが制御される。
レス成形される。
工に必要な成形荷重の大きさは様々である。サーボプレス装置を設計する場合、そのサー
ボプレス装置でプレス加工し得るワークに合わせて必要な成形荷重が求められ、その成形
荷重を発生させるために必要なトルクを有するサーボモータを選定して、その選定された
サーボモータをサーボプレス装置に装備するようにしている。
タのトルクが不足することがある。この場合には、成形荷重に応じてサーボモータが減速
することで、不足しているトルクが補充される。
微小区間におけるスライドの移動量 :δ
微小区間における成形荷重 :Fa
Fa発生のために必要なモータトルク:Ta
モータで発生可能なトルク :Tm
Tmにより発生可能な成型荷重 :Fm
全イナーシャ :J
とすると、微小区間における成形の仕事量Eaは、
Ea=Fa×δ
となり、モータトルクによる仕事量Emは、
Em=Fm×δ
となる。Tm<Ta(Fm<Fa)の場合、不足する仕事量ΔEaは、
ΔEa=Ea−Em=(Fa−Fm)×δ
となる。
れる運動エネルギーΔEmは、
ΔEm=(1/2)×J×{ωa2−(ωa−Δω)2}
=(1/2)×J×Δω×(2・ωa−Δω)
となる。不足する仕事量ΔEaが、モータの減速に伴い放出される運動エネルギーΔEm
によって補われるため、ΔEa=ΔEmとなり、これにより必要となる減速幅Δωが求め
られる。
速度は、モータ角速度ωを用いて、ω−Δω/2となるから、スライドの移動時間ΔSは、
ΔS=δ/{f(ω−Δω/2)}
となる。ここでfは、ω−Δω/2を変数とする関数である。これはモータの角速度から
メインシャフトの角速度が定まり、メインシャフトの角速度からクランク(またはリンク)
の運動に伴うスライド速度が定まるからである。したがって、スライドの速度はモータ角
速度の関数となり、その関数をf()としたものである。
る。
(従来技術2)
下記特許文献1には、サーボプレス装置によるワークを打ち抜き動作が完了した後であ
ってサーボモータが減速している期間中に、サーボモータで発生する電力を回生して、蓄
電部に回生電力を蓄えるという発明が記載されている。
を求め、その成形荷重を発生させるために必要なトルクを有するサーボモータを予め選定
するというものである。このためサーボモータのトルク容量は、最大成形荷重を想定して
選択されるため、サーボモータのトルク容量は必然的に大きくなる。これによりサーボモ
ータが大型化するとともに、電源の大型化、プレス装置の大型化を招く。
ボモータが減速される。このため、サーボモータの減速幅は、そのときどきの成形荷重の
大きさに依存する。これによりサーボモータの目標回転速度と実際の回転速度との偏差が、
そのときどきの成形荷重の大きさに依存して変動してしまい、サーボモータの回転速度の
制御が不安定になる。同様にサーボモータのトルクの制御が不安定になる。
さい場合でも大きな成形荷重に対応できるようにするとともに、サーボモータの回転速度
の制御およびトルクの制御を安定して行なえるようにすることを解決課題とする。
ではなく、成形加工後(ワークを打ち抜き動作完了後)におけるモータ減速期間を対象と
する発明であり、サーボプレス装置による成形加工中にサーボモータを減速するという本
発明とは異なるものである。また、従来技術2は、サーボモータの減速によるエネルギー
を電力として回生するというものであり、サーボモータの減速により放出される運動エネ
ルギーを成形加工に用いるという本発明とは異なるものである。
サーボモータによってスライドを駆動しワークを成形加工するサーボプレス装置の制御装
置であって、
設定されたスライドモーションに従い駆動指令をサーボモータに与えるとともに、
この駆動指令とは別に、
ワークの成形加工中に減速指令をサーボモータに与えてサーボモータの回転速度を減速
させること
を特徴とする。
サーボモータによってスライドを駆動しワークを成形加工するサーボプレス装置の制御
装置であって、
設定されたスライドモーションに従い駆動指令をサーボモータに与えるとともに、
この駆動指令とは別に、
ワークの成形加工中に、サーボモータで発生するトルクに応じた仕事量とサーボモータ
の減速指令による減速に伴い放出される運動エネルギーとを加算した値が、成形加工に必
要な仕事量に到達するまで、減速指令をサーボモータに与えてサーボモータの回転速度を
減速させること
を特徴とする。
サーボモータによってスライドを駆動しワークを成形加工するサーボプレス装置の制御
装置であって、
設定されたスライドモーションに従い駆動指令をサーボモータに与えるとともに、
この駆動指令とは別に、
ワークの成形加工中に、サーボモータの目標回転速度と実際の回転速度との偏差が所定
のしきい値以下に収まるまで、減速指令をサーボモータに与えてサーボモータの回転速度
を減速させること
を特徴とする。
に与えられる駆動指令とは別に、ワークの成形加工中に減速指令をサーボモータ3に与え
てサーボモータの回転速度を減速させるようにしている(ステップ101、102)。
第1発明によれば、図3(b)のL3にて示すように、コントローラ30による減速指
令に応じてサーボモータ3は減速されるものの、成形荷重による減速を伴うことなくプレ
ス成形加工が行われる。これにより成形加工開始から成形加工終了までの間、サーボモー
タ3の実際の回転速度ωは目標回転速度ωdに追従して変化し、サーボモータ3の回転速
度ωは、コントローラ30による制御下の状態で正確に安定して調整される。同様に、サ
ーボモータ3のトルクは、コントローラ30による制御下の状態で正確に安定して調整さ
れる。
る場合に、減速指令をサーボモータ3に与えてサーボモータ3の回転速度を減速させて、
減速に伴い放出される運動エネルギーΔEmによりその不足分のトルクを補充するように
したので、サーボモータ3のトルク容量が小さい場合でも大きな成形荷重に対応できる。
促進できる。
る制御下にあるため、サーボモータ3の回転速度の制御およびトルクの制御を安定して行
なうことができる。このようにサーボモータ3のトルクと回転速度は、成形加工中、コン
トローラ30により制御された状態となるため、
a)成形加工中、スライド6を駆動する各ポイント間の同期、つまり左サーボモータ4L
と右サーボモータ4Rとの同期並びに左駆動機構4Lと右駆動機構4Rとの同期を保持す
ることができる、
b)成形加工中、サーボプレス装置1にワークを搬送する送り装置など、サーボプレス装
置1の付帯装置の動きとの同期を保持することができる、
といった効果が得られる。
なるため、
c)ワークを成形性よく加工できるようになる、
d)加工熱が小さくなるので、プレス成形加工のサイクル時間を短くすることが可能とな
る、
e)成形音が下がる、
f)金型への負荷が軽減され、金型寿命が延びる、
といった効果が得られる。
令とは別に、ワークの成形加工中に、サーボモータ3で発生するトルクTmに応じた仕事
量Emとサーボモータ3の減速指令による減速に伴い放出される運動エネルギーΔEmと
を加算した値が、成形加工に必要な仕事量Eaに到達するまで、減速指令をサーボモータ
3に与えてサーボモータ3の回転速度を減速させるようにしている。
成立するまで、ステップ101、102、103の処理を繰り返し実行してサーボモータ
3に減速指令を与え続け減速を継続させることに相当する。
に与えられる駆動指令とは別に、ワークの成形加工中に、サーボモータ3の目標回転速度
ωdと実際の回転速度ωとの偏差が所定のしきい値以下に収まるまで、減速指令をサーボ
モータ3に与えてサーボモータ3の回転速度を減速させることで、図4のステップ103
の条件(ΔEm≧ΔEa;(4)式)を成立させるようにしている。
ネルギーΔEmにて、成形加工に必要な仕事量Eaの不足分を補うことができる。これに
より確実に、成形荷重による制御下にない減速を伴うことなくプレス成形加工が行われる。
回転速度が正確に安定して調整される。同様に、サーボモータ3のトルクは、確実にコン
トローラ30による制御下となり、トルクが正確に安定して調整される。
説明する。
図1は、第1実施例のサーボプレス装置1および制御装置としてのコントローラ30を
示している。
方に配置されてサーボモータ3および駆動機構4が設けられた上部フレーム5と、アプラ
イト2に昇降自在に支承され、駆動機構4により昇降動作されるスライド6と、このスラ
イド6に対向配置されてベッド7上に設けられるボルスタ8と、スライド6の下端に装着
される運動型としての上金型9と、ボルスタ8の上端に装着される固定型としての下金型
10とを含んで構成されている。なお、プレス成形加工対象としてのワークは、下金型1
0上に配置される。
っている「二点プレス」である。サーボモータ3は、スライド6の長手方向左側に配置さ
れた左サーボモータ3Lと、スライド6の長手方向右側に配置された右サーボモータ3R
とからなる。駆動機構4は、スライド6の長手方向左側に配置された左駆動機構4Lと、
スライド6の長手方向右側に配置された右駆動機構4Rとからなる。
構を介して左プランジャ4cLの直動運動に変換する機構である。左プランジャ4cLは、
スライド6の左側に連結されている。同様に、右駆動機構4Rは、右サーボモータ3Rの
回転運動をエキセントリックギヤ、リンク機構を介して右プランジャ4cRの直動運動に
変換する機構である。右プランジャ4cRは、スライド6の右側に連結されている。
は、サーボプレス装置の構造は任意であり、本発明を、通常のクランク機構を備えたサー
ボプレス装置に対して適用してもよい。なお、また図1のサーボプレス装置は、2ポイン
トとなっている「二点プレス」を例示しているが、スライド6と駆動機構4との連結部の
数は任意であり、本発明を、4ポイントの「四点プレス」に適用してもよい。また本発明
を1ポイントの「一点プレス」に適用してもよい。この場合、ポイント間の同期が不要と
なる。
所望する目標値となるようにモータ回転速度およびモータトルクを制御する。この場合、
設定されたスライドモーションに従った駆動指令がサーボモータ3に与えられる。これに
よりサーボモータ3が制御されてスライド6がボルスタ8に向けて下降動作されついで上
昇動作される。この結果、ワークがプレス成形される。
(a)は、本発明の制御を行なわずに、設定されたスライドモーションに従った駆動指令
のみをサーボモータ3に与えたときの挙動を示す図で、成形荷重に応じてサーボモータ3
が減速することで不足しているトルクが補充される場合のスライド6の位置、サーボモー
タ3の回転速度ω、成形荷重Fの時間変化をタイムチャートにて示している。
回転速度ω、成形荷重Fの時間変化をタイムチャートにて示した図である。図3(c)は、
図3(a)の比較例と図3(b)の第1実施例とを成形加工中について対比した図である。
指令とは別に、ワークの成形加工中に、サーボモータ3のトルクが不足している場合に、
減速指令がサーボモータ3に与えられてサーボモータ3の回転速度を減速させる制御が行
なわれる。
を発生させるのに必要なモータトルクTaに達していない場合は、
Tm<Ta(Fm<Fa) …(1)
という式が成立する。このとき、サーボモータ3で発生可能なトルクTmに応じた仕事量
Em(=Fm×δ)が、成形加工に必要な仕事量Ea(=Fa×δ)に対して不足してお
り、不足している仕事量ΔEaは、
ΔEa=Ea−Em=(Fa−Fm)×δ …(2)
で求められる。
る仕事量ΔEaを補完するために、サーボモータ3に減速指令が与えられる。
をωa、減速幅をΔω、終速をωa−Δωとすると、
ΔEm=(1/2)×J×Δω×(2・ωa−Δω) …(3)
となる。
足している分のエネルギーΔEaを、減速指令による減速に伴い放出される運動エネルギ
ーΔEmで補充するようにすれば、成形荷重による制御下にない減速を伴うことなくプレ
ス成形加工を行うことができる。
すなわち、ワークの成形加工中に、サーボモータ3で発生するトルクに応じた仕事量E
mとサーボモータ3の減速指令による減速に伴い放出される運動エネルギーΔEmとを加
算した値が、成形加工に必要な仕事量Eaに到達するように、減速指令をサーボモータ3
に与えてサーボモータ3の回転速度を減速させればよい。
Tmが、成形荷重Faを発生させるのに必要なモータトルクTaに達しているか否かを、
つまり上記(1)式(Tm<Ta(Fm<Fa))が成立しているか否かをオペレータが判
断して、減速指令を与えるべきか否かを判断するようにしている。なお、上記(1)式(T
m<Ta(Fm<Fa))が実際に成立しているか否かは、スライド6の上金型9がワーク
に当接してワークが変形し始めなければわからない。このため上記判断は、オペレータの
決定に委ねられることになる。なお、実現可能であれば、この判断をセンサ等を用いて自
動的に行うようにしてもよい。
を操作するなどしてコントローラ30は、「減速指令出力」の状態に設定される。
タイミングで、コントローラ30からサーボモータ3に対して所定の時間ΔS内に所定の
減速幅Δωで減速せよとの減速指令が与えられる(ステップ101)。
御され、所定の減速幅Δωまで所定時間ΔS内に減速される。
02)。
a(Fm<Fa))が成立していなかった場合には、図3(a)のL1にて示すように、成
形荷重による制御下にない減速を伴うことなくプレス成形加工が行われる。このため成形
加工開始から成形加工終了までの間、サーボモータ3の実際の回転速度ωは目標回転速度
ωdに追従して変化し、サーボモータ3の回転速度ωは、コントローラ30による制御下
の状態で正確に安定して調整される。同様に、サーボモータ3のトルクは、コントローラ
30による制御下の状態で正確に安定して調整される。
a(Fm<Fa))が成立していた場合には、図3(a)のL2にて示すように、成形荷重
による減速を伴いプレス成形加工が行われる。このため成形加工中に、サーボモータ3の
目標回転速度ωdと実際の回転速度ωとの偏差が大きくなり、コントローラ30によるサ
ーボモータ3の回転速度ωの制御が不安定となる。同様に、コントローラ30によるサー
ボモータ3のトルクの制御が不安定となる。
から終速ωa−Δωまで減速されて、減速に伴い運動エネルギーΔEm((3)式)が放出
されると(ステップ102)、ワークの成形加工中に、サーボモータ3で発生するトルクT
mに減速分のトルクTcが加算されて、必要なトルクTaに対して不足している分のトル
クが補充される。このためサーボモータ3で発生するトルクTmに応じた仕事量Emとサ
ーボモータ3の減速指令による減速に伴い放出される運動エネルギーΔEmとを加算した
値が、成形加工に必要な仕事量Eaに到達して、上記(4)式(ΔEm≧ΔEa)が満た
された状態となる(ステップ103の判断YES)。このとき図3(b)のL3にて示すよ
うに、コントローラ30による減速指令に応じてサーボモータ3は減速されるものの、成
形荷重による制御下にない減速を伴うことなくプレス成形加工が行われる。これにより成
形加工開始から成形加工終了までの間、サーボモータ3の実際の回転速度ωは目標回転速
度ωdに追従して変化し、サーボモータ3の回転速度ωは、コントローラ30による制御
下の状態で正確に安定して調整される。同様に、サーボモータ3のトルクTは、コントロ
ーラ30による制御下の状態で正確に安定して調整される(ステップ104)。
ωa−Δωまで減速されて、減速に伴い運動エネルギーΔEm((3)式)が放出されて(ス
テップ102)、ワークの成形加工中に、サーボモータ3で発生するトルクTmに減速分の
トルクTcが加算されたとしても、必要なトルクTaに対して不足している分のトルクが
補充されないことがある。このときサーボモータ3で発生するトルクTmに応じた仕事量
Emとサーボモータ3の減速指令による減速に伴い放出される運動エネルギーΔEmとを
加算した値は、成形加工に必要な仕事量Eaに到達せず、上記(4)式(ΔEm≧ΔEa)
が満たされない状態となる(ステップ103の判断NO)。このとき図3(b)のL4にて
示すように、コントローラ30による減速指令に応じてサーボモータ3が減速されるとと
もに、更に成形荷重による減速を伴ってプレス成形加工が行われることになる。このため
成形加工中に、サーボモータ3の目標回転速度ωdと実際の回転速度ωとの偏差が大きく
なるおそれがある。ここで、図3(c)を併せ参照して、比較例と第1実施例とを対比す
る。
ス成形加工が行われるため、成形加工中、サーボモータ3の回転速度ωの減速変動分Δω
1は、コントローラ30による制御下にない。このためサーボモータ3の目標回転速度ω
dと実際の回転速度ωとの偏差が大きくなり、コントローラ30によるサーボモータ3の
回転速度の制御が不安定となる。同様に、コントローラ30によるサーボモータ3のトル
クTの制御が不安定となる。これに対して、図3(c)のL4にて示すように、第1実施
例の場合には、成形加工中、サーボモータ3の回転速度の減速変動分Δωは、成形荷重に
よる減速変動分Δω2を含んでいるものの、その減速変動分Δω2は、コントローラ30
による減速指令による減速変動分Δω3では足りないトルクを補うだけの量であり、比較
例の場合の減速変動分Δω1よりも、成形荷重による減速変動が緩和されている。このた
め成形加工中に、サーボモータ3の目標回転速度ωdと実際の回転速度ωとの偏差は大き
くなるものの、比較例と比べた場合、偏差は小さく、コントローラ30によるサーボモー
タ3の回転速度ωの制御が大きく不安定になることはない。同様に、コントローラ30に
よるサーボモータ3のトルクTの制御が大きく不安定になることはない(ステップ105)。
クが不足している場合に、減速指令をサーボモータ3に与えてサーボモータ3の回転速度
を減速させて、減速に伴い放出される運動エネルギーΔEmによりその不足分のトルクを
補充するようにしたので、サーボモータ3のトルク容量が小さい場合でも大きな成形荷重
に対応できる。このためサーボモータ3が小型化されるとともに、電源の小型化、プレス
装置の小型化を促進できる。
る制御下にあるため、サーボモータ3の回転速度ωの制御およびトルクTの制御を安定し
て行なうことができる。このようにサーボモータ3のトルクTと回転速度ωは、成形加工
中、コントローラ30により制御された状態となるため、
a)成形加工中、スライド6を駆動する各ポイント間の同期、つまり左サーボモータ4L
と右サーボモータ4Rとの同期並びに左駆動機構4Lと右駆動機構4Rとの同期を保持す
ることができる、
b)成形加工中、サーボプレス装置1にワークを搬送する送り装置など、サーボプレス装
置1の付帯装置の動きとの同期を保持することができる、
といった効果が得られる。
なるため、
c)ワークを成形性よく加工できるようになる、
d)加工熱が小さくなるので、プレス成形加工のサイクル時間を短くすることが可能とな
る、
e)成形音が下がる、
f)金型への負荷が軽減され、金型寿命が延びる、
といった効果が得られる。
上述した第1実施例は、予め求めておいた減速幅Δωだけサーボモータ3を減速すると
うものであり、実際にはサーボモータ3の減速指令による減速に伴い放出される運動エネ
ルギーΔEmによって成形加工に必要な仕事量Eaの不足分を補えるか否か、つまりステ
ップ103の判断(ΔEm≧ΔEa)が成立するか否かは、スライド6の上金型9がワー
クに当接してみなければわからない。
するパラメータをフィードバックして、そのフィードバック結果に応じて、ステップ10
3の条件(ΔEm≧ΔEa;(4)式)が成立するまで、サーボモータ3に減速指令を与え
続け減速を継続させて、サーボモータ3の減速指令による減速に伴い放出される運動エネ
ルギーΔEmで成形加工に必要な仕事量Eaの不足分を確実に補えるようにするものであ
る。
与えられる駆動指令とは別に、ワークの成形加工中に、サーボモータ3で発生するトルク
Tmに応じた仕事量Emとサーボモータ3の減速指令による減速に伴い放出される運動エ
ネルギーΔEmとを加算した値が、成形加工に必要な仕事量Eaに到達するまで、減速指
令をサーボモータ3に与え続けてサーボモータ3の回転速度を減速させ続けるようにする
制御が行なわれる。
しているか否かをセンサ等の検出結果から自動的に判断し、ステップ103の条件(ΔE
m≧ΔEa;(4)式)が成立するまで、ステップ101、102、103の処理を繰り返
し実行してサーボモータ3に減速指令を与え続け減速を継続させるような実施が考えられ
る。
か否かをセンサの検出結果から直接的に判断することは難しい。ここで、ステップ103
の条件(ΔEm≧ΔEa;(4)式)が成立し、サーボモータ3の減速指令による減速に伴
い放出される運動エネルギーΔEmで成形加工に必要な仕事量Eaの不足分を補えるよう
になったときは、成形荷重による減速変動分が最小となっておりサーボモータ3の回転速
度の減速変動分はコントローラ30による制御下にあり、サーボモータ3の目標回転速度
ωdと実際の回転速度ωとの偏差は所定のしきい値以下(たとえば零)に収まっているは
ずである。
えられる駆動指令とは別に、ワークの成形加工中に、サーボモータ3の目標回転速度ωd
と実際の回転速度ωとの偏差が所定のしきい値以下に収まるまで、減速指令をサーボモー
タ3に与えてサーボモータ3の回転速度を減速させることで、ステップ103の条件(Δ
Em≧ΔEa;(4)式)を成立させようとするものである。
装置構成は第1実施例と同様である。
ωdと実際の回転速度ωとの偏差が求められる(ステップ201)。つぎに、偏差の絶対値
が所定のしきい値以下であるか否かが判断される(ステップ202)。偏差の絶対値が所定
のしきい値以下のときには(ステップ202の判断YES)、ステップ103の条件(ΔE
m≧ΔEa;(4)式)が成立しているとし、処理を終える。
ボモータ3の発生トルクTmが、必要なトルクTaに対して不足している場合((1)式成
立)であるため、減速指令がサーボモータ3に与えられる。これにより減速によるエネル
ギーΔEmが発生して、トルク不足が減速トルクで補充される。そして、サーボモータ3
で発生するトルクTmに応じた仕事量Emに、サーボモータ3の減速指令による減速に伴
い放出される運動エネルギーΔEmが加算されて、成形の仕事量Eaの不足分が補充され
る(ステップ203)。
の値よりも大きくなったか否かが判断される(ステップ204)。 偏差の絶対値が前回の
値よりも大きくなった場合には(ステップ204の判断YES)、減速幅Δωを増分した減
速指令をサーボモータ3に与え、サーボモータ3の回転速度ωを更に減速させる(ステッ
プ205)。以下、ステップ204に戻り、偏差の絶対値が前回の値以下になる(ステップ
204の判断NO)まで、ステップ204、ステップ205の処理が繰り返し行なわれる。
に戻り、偏差の絶対値が所定のしきい値以下であること(ステップ202の判断YES)
を条件に、つまりサーボモータ3で発生するトルクTmに応じた仕事量Emとサーボモー
タ3の減速指令による減速に伴い放出される運動エネルギーΔEmとを加算した値が、成
形加工に必要な仕事量Eaに到達したことを条件に、処理を終える。
運動エネルギーΔEmにて、成形加工に必要な仕事量Eaの不足分を補うことができる。
われる。この結果、サーボモータ3の回転速度ωは、確実にコントローラ30による制御
下の状態となり、正確に安定して調整される。同様に、サーボモータ3のトルクTは、確
実にコントローラ30による制御下の状態となり、正確に安定して調整される。
Claims (1)
- サーボモータによってスライドを駆動しワークを成形加工するサーボプレス装置の制御装置であって、
設定されたスライドモーションに従い駆動指令をサーボモータに与えるとともに、
この駆動指令とは別に、
ワークの成形加工中に、サーボモータの目標回転速度と実際の回転速度との偏差が所定
のしきい値以下に収まるまで、減速指令をサーボモータに与えてサーボモータの回転速度
を減速させること
を特徴とするサーボプレス装置の制御装置。
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JPH08224699A (ja) * | 1995-02-23 | 1996-09-03 | Mitsubishi Electric Corp | プレス制御方法およびプレス装置 |
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