JP2009148766A - ダイクッション装置の制御装置と制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ダイクッション装置5の制御装置10は、プレス成型中にスライド11または可動部21の速度を検出し、この検出速度を出力する速度検出部と、検出速度に基づいて、ダイクッション装置5の動作を制御する動作制御部27と、プレス成型中の各時点における、予め分かっているかまたは予め推測されたスライドの予測加減速値に応じて、該各時点で検出速度を補正する補正部29と、を備え、動作制御部27は、検出速度が補正部により補正された時に、該補正された検出速度に基づいて、ダイクッション装置5の動作を制御する。
【選択図】図1
Description
この制御において、スライドの速度を検出し、このスライド速度検出値をさらに用いることで、目標クッション力への追従性を向上させることができる。
このように、スライドの急激な加減速期間において、ダイクッション装置の制御精度が悪化してしまう。
プレス成型中に前記スライドまたは前記可動部の速度を検出し、この検出速度を出力する速度検出部と、
前記検出速度に基づいて、前記ダイクッション装置の動作を制御する動作制御部と、
プレス成型中の各時点における、予め分かっているかまたは予め推測されたスライドの予測加減速値に応じて、該各時点で前記検出速度を補正する補正部と、を備え、
前記動作制御部は、前記検出速度が前記補正部により補正された時に、該補正された検出速度に基づいて、前記ダイクッション装置の動作を制御する、ことを特徴とするダイクッション装置の制御装置が提供される。
従って、スライドの急激な加減速期間において、ダイクッション装置の制御精度を高く維持することが可能になる。
しかも、各時点の予測加減速値は、既知であるか、またはプレス機械の運転条件などから予め推測したものであるので、リアルタイムでスライドの加減速値を演算・検出することなく、スライドの加減速の大きさに起因するダイクッション装置の制御誤差を無くしまたは低減することが可能になる。
該補正パターンは、プレス成型中において時間の経過に従って値が進行する変数と、前記検出速度の補正度合いとの関係を定めたものであり、前記変数の各値における前記補正度合いは、当該各値における前記予測加減速値に応じて定められており、
前記変数を検出し、この検出変数を出力する変数検出部を備え、
前記補正部は、前記補正パターンと前記検出変数とに基づいて前記検出速度を補正する。
なお、前記変数は、前記スライドもしくは前記可動部の位置もしくは移動量を示す変数、または、プレス成型時における所定の基準時からの経過時間であってよい。
プレス成型中に前記スライドまたは前記可動部の速度を検出し、
前記検出した速度に基づいて、前記ダイクッション装置の動作を制御し、
プレス成型中の各時点における、予め分かっているかまたは予め推測されたスライドの予測加減速値に応じて、該各時点で前記検出速度を補正し、
前記検出速度が前記補正部により補正された時に、該補正された検出速度に基づいて、前記ダイクッション装置の動作を制御する、ことを特徴とするダイクッション装置の制御方法が提供される。
従って、スライドの急激な加減速期間において、ダイクッション装置の制御精度を高く維持することが可能になる。
しかも、各時点の予測加減速値は、既知であるか、またはプレス機械の運転条件などから予め推測したものであるので、リアルタイムでスライドの加減速値を検出することなく、スライドの加減速の大きさに起因するダイクッション装置の制御誤差を無くしまたは低減することが可能になる。
また、ダイクッション装置5は、可動部21が上金型13またはスライド11にクッション力を作用させるように可動部21を動作させる駆動装置23を有する。駆動装置23は、例えば、図1の例に対応させる場合には、油圧シリンダへの油圧を供給する油圧源と、油圧シリンダと油圧源とを接続する油圧供給経路、この油圧供給経路に設けた制御弁(サーボ弁)と、を有する。しかし、本発明はこれに限定されず、他の適切な構成を持つ駆動装置23を用いてもよい。
なお、図1では、プレスエンコーダ35は、プレス角を検出する。プレス角は、スライド11が上死点から下死点まで下降し再び上死点まで上昇する1プレス成型サイクルの間に、0度から360度まで変化し、次のプレス成型サイクルでは再び0度から360度まで変化する。なお、この1プレス成型サイクル中に、サーボモータ7が一時的に逆回転する場合には、プレス角度が一時的に減少するが、そうでなければ、1プレス成型サイクルにおいてプレス角度は0度から360度まで増加する。
本実施形態では、動作制御部27は、検出速度、目標クッション力および検出クッション力に基づいて、ダイクッション装置5の動作を制御する。即ち、動作制御部27は、目標クッション力および検出クッション力(即ち、クッション力の検出値)に基づいて、これら両者を比較し目標クッション力が目標クッション力に追従するように制御を行うことに加え、検出速度に応じてクッション力の偏差が小さくなるように制御を行う。これにより、スライドの速度が変化しても、実際のクッション力を目標クッション力に追従させるようにする。例えば、動作制御部27は目標クッション力と検出クッション力との差に所定のゲインを乗じた値を動作指令値として出力するが、検出速度が大きいほど当該ゲインを小さくしてよい。このような動作指令値が駆動装置23に入力され、この動作指令値に応じて駆動装置23が動作する。駆動装置23は、ダイクッション装置5が油圧シリンダを用いたものである場合には、上述のように、油圧源と、油圧シリンダと油圧原とを接続する油圧供給経路と、油圧供給経路に設けた制御弁とを有するものであってよい。この場合、検出クッション力は、油圧シリンダの油圧の検出値であってよく、前記動作指令値は、サーボ弁に入力されてサーボ弁の開度の制御するものであってよい。従って、動作指令値が大きいほど、サーボ弁の開度が大きくなるように制御されてよい。なお、目標クッション力は、一定であってもよく、プレス角やスライドストロークに応じて変化してもよい。目標クッション力が一定である場合には、動作制御部27は、検出速度、目標クッション力および検出クッション力に基づいて、クッション力が一定(目標クッション力)になるようにダイクッション装置5の動作を制御する。
本実施形態によると、動作制御部27は、後述のように補正部29により検出速度が補正される時には、補正された検出速度に基づいてダイクッション装置5の動作を制御する。
図2(D)において、変数(プレス角)の各値における補正度合い(速度補正値)は、当該各値における前記予測加減速値に応じて定められている。即ち、前記変数の各値において、図2(D)の補正度合い(速度補正値)は、図2(C)の予測加減速値と比例関係にあってよい。しかし、好ましくは、図2(D)の補正パターンでは、加速が開始される時点(プレス角)付近では、当該時点から速度補正値がプレス角の進行に伴い次第に増加し、減速が開始される時点(プレス角)付近でも、当該時点から速度補正値がプレス角の進行に伴い次第にゼロまで減少する。これにより、補正部29は、検出速度の補正を開始する時に、検出速度の補正量を次第に増加させ、または、検出速度の補正を終了する時に、検出速度の補正量を次第にゼロまで減少させる。
また、本実施形態では、図2(D)における変数(プレス角)の各値での速度補正値は、図2(C)における変数の当該各値での予測加減速値に、予め見積もった制御の通信遅れ時間または応答遅れ時間を乗じた値である。通信遅れ時間は、例えば、速度検出部25がスライド11の速度を検出してから、この検出速度に基づいて動作制御部27が駆動装置23を制御するまでの時間であってよい。応答遅れ時間は、例えば、速度検出部25がスライド11の速度を検出してから、この検出速度値を用いた制御によるダイクッション装置5の応答までの時間であり、前記通信遅れ時間も含んでよい。
ステップS2では、動作制御部27は、前記検出速度に基づいて、上述のようにダイクッション装置5の動作を制御する。この例では、ステップS2−1にて、動作制御部27は、プレス成型中の各時点で、前記検出速度、上述の検出クッション力および目標クッション力に基づいて動作指令値を算出し、ステップS2−2にてこの動作指令値を駆動装置に出力する。
ステップS3では、プレス成型中の各時点におけるスライド11の予測加減速値に応じて、該各時点で前記検出速度を補正する。例えば、図3に示すように、ステップS3―1で、予測加減速値を反映した上述の補正パターンを予め作成し記憶部31に記憶しておく。プレス成型時には、ステップS3−2で、補正量演算部29aがプレス角検出値を補正パターンに適用して、速度補正値を算出する。ステップS3−3で、補正量加算部29bは、補正量演算部29aが算出した速度補正値を検出速度に加算して検出速度を補正し、補正した検出速度を動作制御部27に出力する。
プレス成型時に、上述のように検出速度が補正された時には、前記のステップS2では、動作制御部27は、前記補正された検出速度に基づいて、ダイクッション装置5の動作を制御する。
従って、スライド11の急激な加減速期間において、ダイクッション装置5の制御精度を高く維持することが可能になる。
しかも、各時点の予測加減速値は、既知であるか、またはプレス機械3の運転条件などから予め推測したものであるので、リアルタイムでスライド11の加減速値を検出することなく、スライド11の加減速の大きさに起因するダイクッション装置5の制御誤差を無くしまたは低減することが可能になる。
Claims (5)
- 昇降駆動されるスライドに取り付けられた上金型と下金型との間で被加工物をプレス成型する時に、前記上金型または前記スライドとの間に被加工物を挟んだ状態で、前記スライドと共に下降する可動部を有するダイクッション装置の制御装置であって、
プレス成型中に前記スライドまたは前記可動部の速度を検出し、この検出速度を出力する速度検出部と、
前記検出速度に基づいて、前記ダイクッション装置の動作を制御する動作制御部と、
プレス成型中の各時点における、予め分かっているかまたは予め推測されたスライドの予測加減速値に応じて、該各時点で前記検出速度を補正する補正部と、を備え、
前記動作制御部は、前記検出速度が前記補正部により補正された時に、該補正された検出速度に基づいて、前記ダイクッション装置の動作を制御する、ことを特徴とするダイクッション装置の制御装置。 - 前記予測加減速値を反映するように設定した補正パターンを記憶する記憶部を備え、
該補正パターンは、プレス成型中において時間の経過に従って値が進行する変数と、前記検出速度の補正度合いとの関係を定めたものであり、前記変数の各値における前記補正度合いは、当該各値における前記予測加減速値に応じて定められており、
前記変数を検出し、この検出変数を出力する変数検出部を備え、
前記補正部は、前記補正パターンと前記検出変数とに基づいて前記検出速度を補正する、ことを特徴とする請求項1に記載のダイクッション装置の制御装置。 - 前記検出速度が前記補正部により補正される量は、前記予測加減速値に制御の通信遅れ時間または応答遅れ時間を乗じた値の大きさである、ことを特徴する請求項1または2に記載のダイクッション装置の制御装置。
- 前記補正部は、前記検出速度の補正を開始する時に、前記検出速度の補正量を次第に増加させ、または、前記検出速度の補正を終了する時に、前記検出速度の補正量を次第にゼロまで減少させる、ことを特徴とする請求項1、2または3に記載のダイクッション装置の制御装置。
- 昇降駆動されるスライドに取り付けられた上金型と下金型との間で被加工物をプレス成型する時に、前記上金型または前記スライドとの間に被加工物を挟んだ状態で、前記スライドと共に下降する可動部を有するダイクッション装置の制御方法であって、
プレス成型中に前記スライドまたは前記可動部の速度を検出し、
前記検出した速度に基づいて、前記ダイクッション装置の動作を制御し、
プレス成型中の各時点における、予め分かっているかまたは予め推測されたスライドの予測加減速値に応じて、該各時点で前記検出速度を補正し、
前記検出速度が前記補正部により補正された時に、該補正された検出速度に基づいて、前記ダイクッション装置の動作を制御する、ことを特徴とするダイクッション装置の制御方法。
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