JP2011152568A - アクティブダンパーの制御装置及び制御方法 - Google Patents

アクティブダンパーの制御装置及び制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】衝突時のスローダウンにより生ずるクッション力の誤差を低減することができるアクティブダンパーの制御装置及び制御方法を提供する。
【解決手段】本発明の制御装置は、スライド10と接触しスライド10の移動と連動して一軸移動可能なダイクッションパッド22と、ダイクッションパッド22を駆動する油圧シリンダ23とを備えるダイクッション装置20の制御装置であって、スライド10の移動制御に用いられる速度指令値を、スライド10がダイクッションパッド22に接触する際に生ずるスライド10の速度低下を反映した速度指令値に補正し、補正された速度指令値を用いて油圧シリンダ23を駆動する。
【選択図】図1

Description

本発明は、アクティブダンパーの制御装置及び制御方法に関する。
周知の通り、アクティブダンパーは、アクチュエータを動的に制御することによって衝撃の緩和や振動の抑制(制振)を行うものであり、車両に設けられるサスペンション、プレス機に設けられるダイクッション装置、その他の各種装置に応用されている。ここで、ダイクッション装置は、プレス機の可動部であるスライドがダイクッション装置のダイクッションパッドに衝突(接触)する時に生ずる衝撃を緩和しつつ、しわ押え用の反力や被加工物をプレス成型するための突き上げ力(スライドに対する押付力:クッション力)を発生する装置である。
図8は、プレス成型時におけるスライド及びダイクッションパッドの理想的な速度変化を示す図である。尚、図8においては、横軸に時間をとり、縦軸に速度(下降する向きが負)をとっている。図8中の符号V101を付した曲線(実線)はスライドの理想的な速度変化を示す曲線であり、符号V102を付した曲線(破線)はダイクッションパッドの理想的な速度変化を示す曲線である。
図8に示す例では、一定の速度(−v)で下降するスライドが時刻t1で静止してるダイクッションパッドに衝突し、時刻t1から時刻t2までの間はスライドとダイクッションパッドとが被加工物を挟んだ状態で同じ速度で共に下降している。ここで、スライドがダイクッションパッドに衝突した時刻t1から暫くの間はスライドの速度は殆ど変化せず、その後にスライド及びダイクッションパッドが徐々に減速していき、時刻t2で両者の速度が零になるのが理想的である。
以下の特許文献1には、サーボモータを駆動源としてスライドに対するクッション力を生じさせるダイクッション機構において、スライドの位置をポジションセンサにより検出し、その位置検出値を2階微分して得られたスライド加速度を用いてサーボモータに対する電流指令値を補正する技術が開示されている。かかる補正を行うことにより、スライドの加減速が急な場合でもスライドに対するクッション力を指令値に追従させ、且つスライドの加減速が緩やかな場合には振動等を抑制することを可能としている。
特開2007−905号公報
ところで、ダイクッション装置においては、上述した通り、スライドがダイクッションパッドに衝突したときにスライドの速度が変化しないことが理想ではあるが、実際には衝突の影響によってスライドの速度が僅かながら低下する(スローダウン)。図9は、従来のダイクッション装置において、スローダウンにより生ずる悪影響を説明するための図である。尚、図9(a)中の符号V201を付した曲線(実線)はスライドの実際の速度変化を示す曲線であって、符号V202を付した曲線(破線)はダイクッションパッドの実際の速度変化を示す曲線である。
図9(a)中の曲線V201に示す通り、スライドがダイクッションパッドに衝突する時刻t1にスライドの速度が一時的に低下しており、スローダウンが生じているのが分かる。ここで、ダイクッション装置においては、スライドがダイクッションパッドに衝突した時刻t1から時刻t2までは、スライドに対するクッション力が予め設定された目標値となるように制御される。しかしながら、衝突の影響によってスライドの制御偏差が大きくなると、ダイクッション装置の制御偏差も大きくなる。
すると、図9(b)に示す通り、スライドがダイクッションパッドに衝突する時刻t1におけるクッション力の誤差が大きくなる。また、時刻t1が経過した直後においては、そのクッション力の誤差を補うべく制御がされるため、クッション力にオーバーシュートが生じているのが分かる。クッション力の誤差が大きくなると、被加工物に対して予定していた力とは異なる力が作用するため、プレス成型品の品質が低下したり、不良が生じてしまうという問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、衝突時のスローダウンにより生ずるクッション力の誤差を低減することができるアクティブダンパーの制御装置及び制御方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のアクティブダンパーの制御装置は、接触対象物(10)と接触し前記接触対象物の移動と連動して一軸移動可能な接触部材(22)と、該接触部材を駆動するアクチュエータ(23)とを備えるアクティブダンパー(20)の制御装置(40)であって、前記接触対象物の移動制御に用いられる速度指令値を、前記接触対象物が前記接触部材に接触する際に生ずる前記接触対象物の速度低下を反映した速度指令値に補正する補正部(45〜47)と、前記補正部で補正された速度指令値を用いて前記アクチュエータを駆動する指令値を生成する演算部(48、49)とを備えることを特徴としている。
また、本発明のアクティブダンパーの制御装置は、前記補正部が、前記接触対象物の速度低下を反映させる補正値として、前記接触対象物が前記接触部材に接触した時点で最大値をとり、以後時間の経過とともに値が指数関数的に減少する補正値を求める補正値算出部(46)を備えており、当該補正値算出部で求められた補正値を用いて前記接触対象物の移動制御に用いられる速度指令値を補正することを特徴としている。
また、本発明のアクティブダンパーの制御装置は、前記補正値算出部が、前記接触対象物が前記接触部材に接触する時点における前記接触対象物の速度と前記接触部材の目標とするクッション力とに基づいて、前記補正値の最大値を求めることを特徴としている。
また、本発明のアクティブダンパーの制御装置は、前記演算部が、前記補正部で補正された速度指令値を用いて、前記アクチュエータをフィードフォワード制御する指令値を生成するフィードフォワード制御部(48)を備えることを特徴としている。
また、本発明のアクティブダンパーの制御方法は、接触対象物(10)と接触し前記接触対象物の移動と連動して一軸移動可能な接触部材(22)と、該接触部材を駆動するアクチュエータ(23)とを備えるアクティブダンパー(20)の制御方法であって、前記接触対象物の移動制御に用いられる速度指令値を、前記接触対象物が前記接触部材に接触する際に生ずる前記接触対象物の速度低下を反映した速度指令値に補正する第1ステップと、前記第1ステップで補正された速度指令値を用いて前記アクチュエータを駆動する指令値を生成する第2ステップとを有することを特徴としている。
本発明によれば、接触対象物の制御に用いられる速度指令値を、接触対象物が接触部材に接触する際に生ずる速度低下を反映した速度指令値に補正し、補正された速度指令値を用いて接触部材を駆動するアクチュエータを制御しているため、衝突時のスローダウンにより生ずるクッション力の誤差を低減することができるという効果がある。
アクティブダンパーとしてのダイクッション装置を備えるプレス機の概略構成を示す側面図である。 スライド10の動作を制御する制御装置30の要部構成を示すブロック図である。 ダイクッション装置20の動作を制御する制御装置40の要部構成を示すブロック図である。 補正部算出部46で算出される速度補正値Vsdを示す図である。 プレス成型時におけるスライド及びダイクッションパッドの高さ位置の変化の例を示す図である。 制御装置40のスライド速度計算部47で計算されるスライド10の速度指令値を示す図である。 本発明の実施形態において、スローダウンにより生ずる悪影響が低減される様子を説明するための図である。 プレス成型時におけるスライド及びダイクッションパッドの理想的な速度変化を示す図である。 従来のダイクッション装置において、スローダウンにより生ずる悪影響を説明するための図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態によるアクティブダンパーの制御装置及び制御方法について詳細に説明する。図1は、アクティブダンパーとしてのダイクッション装置を備えるプレス機の概略構成を示す側面図である。図1に示す通り、プレス機1は、スライド10(接触対象物)とダイクッション装置20とを備えており、スライド10をダイクッション装置20に衝突(接触)させて、これらの間に挟持されたパネルP(被加工物)をプレス成型する。
スライド10は、鉛直方向の往復運動が可能に構成されており、その下部にはパネルPをプレス成型するための上金型D1が取り付けられている。具体的に、スライド10は、メインモータ(図示省略)によって回転駆動されるクランク軸11と、クランク軸11の偏心部とスライド10の上部とを連結するコネクティングロッド12とを備えるクランク機構によって往復運動が可能である。
尚、クランク機構にはクランク軸11の回転角を検出する回転角センサ13が設けられており、この回転角センサ13で検出された回転角によってスライド10の速度が求められる。回転角センサ13の検出結果は、スライド10の動作を制御する制御装置30(図2参照:詳細は後述する)及びダイクッション装置20の動作を制御する制御装置40(図3参照:詳細は後述する)にそれぞれ出力される。
ダイクッション装置20は、クッションピン21、ダイクッションパッド22、油圧シリンダ23(アクチュエータ)、サーボ弁24、ロジック弁25、チェック弁26、ストロークセンサ27、及び圧力センサ28a,28bを備えており、制御装置40の制御の下でしわ押え用の反力やパネルPをプレス成型するためのクッション力を発生する。ダイクッションパッド22は、スライド10の下方に配置され、クッションピン21を介して下金型D2を支持する。
また、ダイクッションパッド22は、その下部に油圧シリンダ23のピストンの一端部が連結されており、スライド10が衝突したときにスライド10の移動と連動して鉛直下方向に移動可能である。油圧シリンダ23は、ピストンの他端部に仕切られた上室23aと下室23bとを備えており、上室23a及び下室23bに対する油の供給及び排出が行われることで必要なクッション力を発生する。サーボ弁24は、制御装置40の制御の下で、不図示のポンプから供給される加圧された油の供給先(油圧シリンダ23の上室23a又は下室23b)及び供給量の切り替え、並びに、油の排出元(油圧シリンダ23の上室23a又は下室23b)及び排出量の切り替えを行う。尚、油圧シリンダ23から排出された油は、油圧シリンダ23で用いられる油を収容するタンク(図示省略)に収容される。
ロジック弁25は、油圧シリンダ23の上室23aとサーボ弁24とを接続する配管に設けられ、制御装置40の制御の下でこの配管の流路を断状態又は開状態にする。チェック弁26は、油圧シリンダ23の上室23aとサーボ弁24とを接続する配管と不図示のタンクとの間を接続する配管に設けられ、油圧シリンダ23の上室23aの油圧が予め設定された閾値よりも小さくなった場合に開状態になる弁である。
ストロークセンサ27は、ダイクッションパッド22の鉛直方向の移動量を検出するセンサである。また、圧力センサ28a,28bは、油圧シリンダ23の上室23aの油圧と下室23bの油圧とをそれぞれ検出するセンサである。これらストロークセンサ27及び圧力センサ28a,28bの検出結果は制御装置40に出力される。
次に、プレス機1の動作を制御する制御装置30,40について順に説明する。図2は、スライド10の動作を制御する制御装置30の要部構成を示すブロック図である。図2に示す通り、制御装置30は、速度目標値算出部31、速度計算部32、演算部33、及びPI制御部34を備えており、回転角センサ13の検出結果を示す回転角信号S1を用いて、クランク軸11を回転駆動する不図示のメインモータのトルクを制御する制御信号Q1を出力する。
速度目標値算出部31は、予め設定された設定値を元にクランク軸11の回転速度の目標値を算出する。速度計算部32は、回転角センサ13から出力される回転角信号S1を用いて、クランク軸11の実際の回転速度を計算する。演算部33は、速度目標値算出部31で算出されたクランク軸11の回転速度の目標値と速度計算部32で計算されたクランク軸11の実際の回転速度との差を示す誤差信号を求める。PI制御部34は、演算部33で求められた誤差信号を零とすべく、不図示のメインモータで発生するトルクをPI(比例積分)制御する制御信号Q1を生成する。このように、制御装置30は、回転角センサ13の検出結果を示す回転角信号S1をフィードバックして不図示のメインモータのトルクを制御する。
図3は、ダイクッション装置20の動作を制御する制御装置40の要部構成を示すブロック図である。図3に示す通り、制御装置40は、クッション力目標値算出部41、クッション力計算部42、演算部43、PI制御部44、速度計算部45、補正値算出部46、スライド速度計算部47、F/F制御部48(フィードフォワード制御部)、及び加算部49を備えており、回転角センサ13の検出結果を示す回転角信号S1及び圧力センサ28a,28bの検出結果を示す圧力信号S11,S12を用いて、サーボ弁24の開度を制御する制御信号Q2を出力する。
クッション力目標値算出部41は、予め設定された設定値を元にダイクッション装置20に発生させるべきクッション力の目標値を算出する。クッション力計算部42は、圧力センサ28a,28bから出力される圧力信号S11,S12を用いて、油圧シリンダ23で発生している実際のクッション力を計算する。演算部43は、クッション力目標値算出部41で算出されたクッション力の目標値とクッション力計算部42で計算された油圧シリンダ23の実際のクッション力との差を示す誤差信号を求める。PI制御部44は、演算部43で求められた誤差信号を零とすべく、サーボ弁24の開度をPI制御する制御信号を生成する。
速度計算部45は、回転角センサ13から出力される回転角信号S1を用いて、クランク軸11の実際の回転速度を計算する。補正値算出部46は、回転角センサ13からの回転角信号S1、クッション力目標値算出部41で算出されたクッション力の目標値、及び速度計算部45で計算されたクランク軸11の実際の回転速度を用いて、スライド10がダイクッションパッド22に衝突した時のスローダウンを模擬する速度補正値を算出する。具体的に、補正値算出部46は以下の(1)式を用いて速度補正値Vsdを求める。
Figure 2011152568
但し、上記(1)式においては、スライド10がダイクッションパッド22に衝突する時刻をt1としている。ここで、クランク軸11の回転角とスライド10の高さ位置は1対1に対応しているため、スライド10がダイクッションパッド22に衝突するタイミング(時刻t1)は、回転角センサ13から出力される回転角信号S1で示される回転角により求められる。
また、上記(1)式中のPはスローダウンによるスライド10の速度低下量を求める関数であり、Pはスローダウンにより低下した速度の回復特性を示すパラメータである。ここで、上記の関数Pは衝突時におけるスライド10の速度vslideとクッション力の目標値Fとに依存し、上記のパラメータPは制御装置30を含めたスライド10の制御系の制御応答性に依存する。尚、スライド10の速度vslideは、回転角センサ13からの回転角信号S1と速度計算部45の計算結果とを用いて補正値算出部46で求められる。また、クッション力の目標値Fは、クッション力目標値算出部41で算出される。
図4は、補正部算出部46で算出される速度補正値Vsdを示す図である。図4に示す通り、速度補正値Vsdは、スライド10がダイクッションパッド22に衝突する時刻t1よりも前では値が零であるが、時刻t1において最大値Pをとり、以後時間の経過とともに値が指数関数的に減少するものである。尚、図4に示す通り、時刻t1から速度補正値Vsdの値が最大値Pの(1/e)になるまでに要する時間がパラメータPで示される時間である。
スライド速度計算部47は、回転角センサ13からの回転角信号S1及び速度計算部45で計算されたクランク軸11の実際の回転速度を用いてスライド10に対する速度指令値を算出するとともに、算出した速度指令値をスローダウンによる速度低下を反映した速度指令値に補正する。F/F制御部48は、スライド速度計算部47で計算された速度指令値を用いて、サーボ弁24をフィードフォワードするための制御信号を生成する。加算部49は、PI制御部44で生成された制御信号とF/F制御部48で生成された制御信号とを加算した制御信号Q2を生成する。
このように、制御装置40は、油圧シリンダ23の上室23a及び下室23bの油圧の検出結果を示す圧力信号S11,S12をフィードバックしてサーボ弁24の開度を制御する。加えて、制御装置40は、スローダウンによるスライド10の速度低下を反映した速度指令値を求め、この速度指令値に応じた制御信号をフィードフォワードしてサーボ弁24の開度を制御する。
次に、上記構成におけるプレス機の動作について説明する。図5は、プレス成型時におけるスライド及びダイクッションパッドの高さ位置の変化の例を示す図である。スライド10及びダイクッションパッド22は、パネルPの成型を開始する前に制御装置30,40の制御によって予め定められた高さ位置H1,H2にそれぞれ配置される。そして、クッションピン21を介してダイクッションパッド20上に支持された下金型D2上にはパネルPが配置される。
パネルPのプレス成型が開始されると、図2に示す制御装置30の速度目標値算出部31において、クランク軸11の回転速度の目標値の算出が開始される。すると、演算部33において、速度目標値算出部31で算出された目標値と速度計算部32で計算されたクランク軸11の実際の回転速度との差を示す誤差信号が求められ、この誤差信号に応じた制御信号Q1がPI制御部34から出力される。この制御信号Q1によってメインモータのトルクが制御されてクランク軸11の回転が開始され、これにより高さ位置H1に配置されたスライド10の下降が開始される。
以上の動作と並行して、図3に示す制御装置40のクッション力目標値算出部41において、油圧シリンダ23に発生させるべきクッション力の目標値の算出が開始される。すると、演算部43において、クッション力目標値算出部41で算出された目標値とクッション力計算部42で計算された油圧シリンダ23で発生している実際のクッション力との差を示す誤差信号が求められ、この誤差信号に応じた制御信号がPI制御部44から出力される。
また、クランク軸11の回転が開始されてスライド10の下降が開始されると、制御装置40の速度計算部45でクランク軸11の実際の回転速度が計算されるとともに補正値算出部46で速度補正値が算出される。そして、スライド速度計算部47において、スライド10の速度指令値が計算される。ここで、前述した(1)式及び図4を用いて説明した通り、スライド10がダイクッションパッド22に衝突する時刻t1よりも前では補正値算出部46で算出される速度補正値は零であるため、スライド速度計算部47で計算された速度指令値の補正は行われない。スライド10の速度指令値が計算されると、その速度指令値に応じた制御信号がF/F制御部48から出力される。
PI制御部44から出力された制御信号及びF/F制御部48から出力された制御信号は加算部49で加算されて制御信号Q2が生成される。この制御信号Q2によってサーボ弁24の開度が制御され、油圧シリンダ23のクッション力がクッション力目標値算出部41で算出された目標値で示されるクッション力になるよう制御される。
以上の制御が繰り返し行われることによってスライド10の下降が継続され、スライド10が図5中の高さ位置H2まで下降するとスライド10がダイクッションパッド22に衝突する(時刻t1)。すると、制御装置40の補正値算出部46でスライド10がダイクッションパッド22に衝突した時のスローダウンを模擬する速度補正値が算出され、スライド速度計算部47においてスローダウンによる速度低下を反映したスライド10の速度指令値が計算される(第1ステップ)。
図6は、制御装置40のスライド速度計算部47で計算されるスライド10の速度指令値を示す図である。図6に示す通り、スライド速度計算部47で計算される速度指令値で指令されるスライド10の速度は、ダイクッションパッド22に衝突する時刻t1において急激に低下し、その後低下した速度が徐々に回復するものになっており、図9(a)に示すスローダウンによるスライド10の速度低下を反映したものになっている。
スライド10がダイクッションパッド22に衝突した時刻t1以降は、補正値算出部46の速度補正値(図6参照)を用いて算出されたスライド10の速度指令値に応じた制御信号がF/F制御部48で生成され(第2ステップ)、この制御信号がフィードフォワードされてサーボ弁24の開度が制御される。図7は、本実施形態において、スローダウンにより生ずる悪影響が低減される様子を説明するための図である。尚、図7(a)中の符号V11を付した曲線(実線)はスライド10の実際の速度変化を示す曲線であって、符号V12を付した曲線(破線)はダイクッションパッド22の実際の速度変化を示す曲線である。
図7(a)と図9(a)とを比較すると、スライド10の速度変化及びダイクッションパッド22の速度変化に大きな違いはなく、本実施形態においてもスライド10がダイクッションパッド22に衝突する際に速度の低下が生じているのが分かる。これに対し、図7(b)と図9(b)とを比較すると、本実施形態では、図7(b)に示す通り、時刻t1が経過した直後おけるクッション力の誤差が小さく、しかも図9(b)に比べてオーバーシュートが小さくなっているのが分かる。
以上説明した通り、本実施形態では、スライド10の制御に用いられる速度指令値を、スライド10がダイクッションパッド22に衝突する際に生ずる速度低下を反映した速度指令値に補正し、補正された速度指令値を用いてサーボ弁24をフィードフォワード制御しているため、衝突時のスローダウンにより生ずるクッション力の誤差を低減することができる。この結果として、予定していた力とは異なる力がパネルPに作用するのを抑制することができるため、プレス成型品の品質低下や、不良の発生を防止することができる。
以上、本発明の一実施形態によるダイクッション装置の制御装置及び制御方法について説明したが、本発明は上記実施形態に制限されず、本発明の範囲内で自由に変更が可能である。例えば、上記実施形態では、スライド10の速度指令値を制御装置40で求めるとともに、この速度指令値を制御装置40で補正する例について説明した。しかしながら、スライド10の速度指令値を制御装置10で求め、この速度指令値を制御装置40で補正するようにしても良い。
また、上記実施形態では、外部から油の供給が行われる油圧シリンダをアクチュエータとして用いる例について説明したが、本発明はかかる油圧シリンダ以外の油圧シリンダを備えるダイクッション装置にも適用が可能である。また、上記実施形態では、アクティブダンパーの一例としてダイクッション装置を例に挙げて説明したが、本発明はダイクッション装置以外のアクティブダンパーの制御にも適用可能である。
10 スライド
20 ダイクッション装置
22 ダイクッションパッド
23 油圧シリンダ
40 制御装置
45 速度計算部
46 補正値算出部
47 スライド速度計算部
48 F/F制御部
49 加算部

Claims (5)

  1. 接触対象物と接触し前記接触対象物の移動と連動して一軸移動可能な接触部材と、該接触部材を駆動するアクチュエータとを備えるアクティブダンパーの制御装置であって、
    前記接触対象物の移動制御に用いられる速度指令値を、前記接触対象物が前記接触部材に接触する際に生ずる前記接触対象物の速度低下を反映した速度指令値に補正する補正部と、
    前記補正部で補正された速度指令値を用いて前記アクチュエータを駆動する指令値を生成する演算部と
    を備えることを特徴とするアクティブダンパーの制御装置。
  2. 前記補正部は、前記接触対象物の速度低下を反映させる補正値として、前記接触対象物が前記接触部材に接触した時点で最大値をとり、以後時間の経過とともに値が指数関数的に減少する補正値を求める補正値算出部を備えており、当該補正値算出部で求められた補正値を用いて前記接触対象物の移動制御に用いられる速度指令値を補正することを特徴とする請求項1記載のアクティブダンパーの制御装置。
  3. 前記補正値算出部は、前記接触対象物が前記接触部材に接触する時点における前記接触対象物の速度と前記接触部材の目標とするクッション力とに基づいて、前記補正値の最大値を求めることを特徴とする請求項2記載のアクティブダンパーの制御装置。
  4. 前記演算部は、前記補正部で補正された速度指令値を用いて、前記アクチュエータをフィードフォワード制御する指令値を生成するフィードフォワード制御部を備えることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載のアクティブダンパーの制御装置。
  5. 接触対象物と接触し前記接触対象物の移動と連動して一軸移動可能な接触部材と、該接触部材を駆動するアクチュエータとを備えるアクティブダンパーの制御方法であって、
    前記接触対象物の移動制御に用いられる速度指令値を、前記接触対象物が前記接触部材に接触する際に生ずる前記接触対象物の速度低下を反映した速度指令値に補正する第1ステップと、
    前記第1ステップで補正された速度指令値を用いて前記アクチュエータを駆動する指令値を生成する第2ステップと
    を有することを特徴とするアクティブダンパーの制御方法。
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