JP5113926B2 - 部品棚 - Google Patents

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Description

ビス・ナット類や電子小物部品を収納する引出型の部品棚に関する。
とくに、地震のときの飛び出し防止ならびに抜け落ち防止機構を有する部品棚に関する。
以下の説明で、引出を引き出す方向を前方、押し込む方向を後方とする。
また、ここで「飛び出し」というのは、引出部分が、完全にケース部分から離れてはいないが、前進して収納物が露出して、収納物が振動で飛び出せる状態であることをいう。
また、「抜け落ち」というのは、引出部分が前進して完全にケース部分から離れてしまって、落下する状態をいう。
部品棚において、飛び出しを防ぐために、複数個ある引出部分にひとつひとつ鍵を掛けるような方法が考えられるが、そのような方法は、全体の構造を複雑にし、取扱いも面倒で、得策ではない。
部品棚の引出部分の簡易な飛び出し防止方法については、各種提案されている。
たとえば、登録実用新案第3146313号には引出部分の飛び出し防止と、スライドレール不使用で引出の抜け落ち防止を解決する簡便な方法を提案していると書かれている。
すなわち、引出の正面下部に飛び出し防止小片を有しこれが、戸棚側枠の受桟により移動を制限されて、飛び出しを防止すると書かれている。
しかし、この提案には実施例について図面に基づいた詳しい説明がなく、飛び出し防止材および受桟の詳細な構造が明確でない。また、受桟を固定する方法、受桟を固定してある部材と引出部分との間隔を維持する方法が不明確であり、実現できない。
また、たとえば特許公開平8−299075号においては、タンス等の引出しが不用意に飛び出したり、容易に引き出されることを防止する機構が提示されている。これは下部棚板の前部上面に係止凸部を設けると共に、引出の前部底面に前記係止凸部に嵌合する嵌合凹部を設けるものである。
一杯に押し込まれた位置において棚板側の係止凸部と引出側の嵌合凹部が嵌合しているので、引出を持ち上げて引き出さないと開けることができない。
これは、引出を引き出した全ての位置で、常に棚板側の係止凸部が引き出しの底面に衝突して、引出が係止凸部の上に載っている構造で有るため、引出を引き出すと、引き出し方向に水平にならないという問題がある。
また引出部分の飛び出し防止だけであって、抜け落ち防止の両方をひとつの装置で兼ねることはできないという問題もある。
登録実用新案第3146313号 特開平8−299075号
従来の部品棚は、引出部分が容易に飛び出しまたは不用意に抜け落ち易かった。
地震のときなど引出部分が飛び出しまたは抜け落ち、収納してあった内容物が散乱してしまい、再度収納するときの整理に非常な苦労を要した。
地震などで部品棚の全体が振動したときにも引出部分が飛び出しにくく、または傾いた時や不容易に引き抜き過ぎたときにも引出部分が抜け落ちにくい部品棚を提供することが本発明の課題である。
本発明は、係る問題に鑑みてなされたもので、天井板、底板、後板、複数の側板ならびに複数のスライド板により構成されるケース部分と、
該ケース部分に収める複数の引出部分とからなる部品棚において、
スライド板は、ひとつの側板とそれに対向する別の側板の間を水平に結ぶ平面内に有り、
ひとつの該スライド板の上にひとつの該引出部分を乗せることができ、
該引出部分の底面の下側の一部に、引出の動作方向を縦に見て直列に複数N(N≧3の整数)箇所に凸部を設け、
該スライド板は、平面視において、少なくとも前縁部の左右の両側縁部に近い部分および左右の両側縁部を除外して、少なくとも該凸部を含む部分より大きな部分を切り抜いた形状を持ち、
該引出部分が一杯に押し込んだ位置にあるときは、該複数凸部と該スライド板は干渉せず、
該引出部分が前進するとき、該直列複数凸部の一番前方側の第1番目の凸部と該スライド板とが干渉して、
該引出部分の飛び出しを防止することを特徴とする部品棚である。
また、次に該第1番目の凸部をかわして、引出をさらに引き出すと該直列複数凸部のうち、次に位置する第2番目の凸部と該スライド板とが干渉して、該引出部分のさらなる飛び出しを防止し、
さらに、第n(nは1≦n≦N−1の整数)番目の凸部をかわして、引出を引き出すと第n+1番目の凸部と該スライド板とが干渉して、該引出部分のさらなる飛び出しを防止することを特徴とする部品棚部品棚である。
本発明によれば、引出部分を引き出すとき、底面に設けた凸部が前進してきて、スライド受けの前縁部分と干渉して、引出部分が前進することを阻止するので、振動や傾きで不用意に引出部分が収納位置から前進し、または抜け落ちて、収納物が引出部分から落ちて散乱することが無い。
すなわち、地震などで、振動したり傾いたときにも引出が飛び出したりせず、収納物が外に出てしまって散乱することが無い、使い勝手の良い部品棚が提供できる。
また、引出部分を凸部の高さ以上にわずかに持ち上げるだけで、凸部とスライド受けとの干渉は解消されるので、引出部分は容易に前進できるようになるので、収納物を取り出しまたは収納できて取扱いが容易である。
また、引出部分の底面に設けた凸部の形状を、後方向に向かった斜面とすれば、引出部分を収納するためにケース部分に押し込むとき、わざわざ引出部分をわずかに持ち上げなくても、引出部分を押し込む移動に伴って、自然に凸部を乗り越えるので、スムーズに収納でき、さらに取扱いが容易な部品棚が提供できる。
また、引出部分の底面に小型の凸部を、引き出し方向に複数個並べて設けると、凸部の設置位置に対応した引出部分の位置で停止するので、収納物に応じた位置で引出が停止でき、さらに取扱い勝手が良くなる。
また、一番奥に設置する凸部の位置を、引出が一杯に引き出された位置で止るようにすれば、不用意に引出が抜け落ちることがないので、安心して使える部品棚が提供できる。
以上の効果は、引き出しの重さによって引出の底板の一部に設置した凸部とスライド受けとが干渉することを利用したが、それだけでは、地震などの振動が激しい場合、飛び出しあるいは抜け落ちする可能性が全く無いとは言えなかった。
引出の側板の上部に固定設置したバネによって、引出の重量に加えて、バネの押圧力により、引出部分をスライド板に押しつけるので、引出部分の上下方向のガタが抑制されるので、部品棚の全体の振動によって引出部分が抜け落ちることがより確実に防止できる。
さらにまた、側板を金属で製造する場合には、スライド板の形状をプレスで打ち抜いて、同時に成型する方法を使うことができ、製造コストを下げることができる。
部品棚の斜視図 スライド板を側板に取り付けた概念図 引出部分の底板に凸部を設けた状況を示す3面図 引出部分をスライド板に載せた状態を示す図 スライド板の平面図 傾斜した形状である凸部の見取図 傾斜した形状である凸部の作用を示す概念図 底板に複数の凸部を設けた引出部分の側面図 バネ構造を設置した引出部分の側面図
以下、本発明による部品棚について、実施例をあげて、図によって、その構造と機能ならびに効果を説明する。
図1は部品棚の斜視図であり、部品棚はケース部分1と、ケース部分1に挿入される複数の引出部分2からなっている。ケース部分1は底板10と天井板11と複数の側板12と後板13と複数のスライド板14により構成されている。図1では後板13は見えていない。
部品棚のケース部分1と、引出部分2は金属材料もしくはプラスチック材料など適宜な材料で製作できる。
図1に示した例では側板12は4枚あり、それぞれ12a、12b、12c、12dと符号をつけてある。4枚の側板により、3列の引出2の列ができる。各列には5段ずつのスライド板14が有って、それぞれに引出2が載っている。
図1では、水平位置が2列目で、垂直位置が上から2段目に挿入される引出部分2だけを、ケース部分1から真っすぐに引き抜いて、完全に離れた位置に描いてある。
図1に示した例では、各列の幅は同じであり、各段のスライド板の高さも同じで、引出部分の幅ならびに高さも同じであるが、各列の幅ならびに各段の高さは異なっていても構わない。
図2にスライド板14が配列されている様子を示す。スライド板14は、水平に、側板12aと対向する側板12bの間に固定されている。各引出部分2は各スライド板14の上に乗る。本発明以前の部品棚は、このように引出部分はスライド板の上に乗っているだけであったので、地震などで部品棚全体が振動すると、引出部分は容易に滑り出して、飛び出しまたは抜け落ちてしまっていた。
スライド板14は、溶接、ネジ止めなど、適当な方法で側板に取り付けてもよい、または側板12が金属板である場合は、その一部を、スライド板14の輪郭の一部の形をプレスで型打ち抜きして、垂直に曲げ加工してスライド板14としてもよい。
引出部分2は上面の無い箱状であり、必要に応じて、引出部分2がケース部分1から前方に引き出されて、小物部品などが収納され、また取り出される。
引出部分の前側の面には、名板入れを兼用する引き手板23が斜めに設置される。
以下に、飛び出しおよび抜け落ちを防止する機構について説明する。図3は、引出部分の底板に凸部を設けた状況を示す3面図である。図3に示すように、各引出部分2の底板22の下側の一部に、直方体形状の凸部241を設ける。この例では左右の2箇所に凸部241を設けてある
図4は、引出部分2をスライド板14に載せた状態を示す図である。図4では引出部分2は1つだけ描いてあり、他は省略してある。また、図は分かり易くするために凸部241などの高さを誇張してある。スライド板14は前縁部ならびに左右の両側縁部ならびに後縁部を残して、中央部を切り抜いて、ロの字形になっている。
引出部分2をスライド板14に乗せると、凸部241は平面視で見てスライド板14の中央部を切り抜いた位置にあるので、スライド板14と干渉しない。したがって引出部分2の引出底板22は、ぴったりと隙間無く、スライド板14の上に乗っており、引出部分2も水平である。
引出部分2を前方(下面図の矢印方向)に引き出そうとすると、引出底板22の下側にある直方体形状の凸部241が、スライド板14のスライド板前縁部分141に衝突して、前進を阻まれる。したがって、地震などで部品棚全体が前後に振動しても引出は、容易には抜け出さない。また部品棚全体が前に傾いても引出は抜け出さない。
引き手板23を持って、引出部分2をわずかに持ち上げると、凸部241はスライド板14の上面より上に出るので、両者の衝突は無くなり、引出は簡単に前進できる。
引出部分をわずかに持ち上げることは極めて容易なので、引出部分2を引き出すことや押し込むことは、容易に行える。
一旦凸部241がスライド板前縁部分141をかわして前進すれば、引出部分2は水平に戻る。
ここで、スライド板14の平面視の形状ならびに凸部241の配置について説明する。
図5は、スライド板14の平面図を複数例示している。引出部分2が一杯に押し込まれた位置にあるときは、凸部241とスライド板14は干渉せず、引出部分2が前進するとき、スライド板14と凸部241とが干渉するように、スライド板14を切り抜きする形状と凸部241の配置を決めればよい。
図5においては、見易さのために、スライド板14にハッチングを入れて示している。
図5(a)は、図4で示したのと同じである。スライド板14は前縁部ならびに左右の両側縁部ならびに後縁部を残して、中央部を切り抜いて、ロの字形としたものである。凸部241は、2つを切り抜きの内側に、進行方向に同じ位置に、左右1個ずつ配置してある。
図5(b)は、図5(a)から後縁部を切り抜いたものである。凸部241は、1個だけを中央に配置したものである。
図5(c)は、図5(a)の中央部を切り抜かずに残したものである。図5(d)は、図5(c)の片側を切り抜かないものである。凸部241は、1個である。
図5(e)は、図5(a)の左右方向の中心部を切り取ったものである。片側のスライド板14aをひとつの側板12から突き出して、もう一方のスライド板14bを対向する側板12から突き出して組合せたものである。この形状は、金属で製造された側板12をプレスで打ち抜いてスライド板14を成型する方法のとき使うものである。
図5(f)は、図5(e)で、凸部241の片方を取り去って1個としたものである。
いずれの場合においても、引出部分2が一杯に押し込まれた位置にあるときは、凸部241とスライド板14は干渉せず、引出部分2が前進するとき、スライド板14と凸部241とが干渉する。この条件を満たすスライド板14の平面視の形状ならびに凸部241の配置との組合せは、例示したもの以外も含めて多様である。
図5(e)に示した形状のスライド板は、既存の部品棚でも使われている。それを活用すれば、引出部分2だけを、凸部241を設置したものとすれば本発明の趣旨が実現できる。それには、引出部分をプラスチック材料を使って箱形に一体成型するとき、引出底板の一部を膨らませて凸部を一体成型してもよい。これによって、本発明が簡便に実現できる。
引出部分2だけを、凸部241を設置したものとするためには、直方体の凸部だけを、既存の引出部分に付加してもよい。これによって、さらに簡便に本発明の趣旨が実現できる。
かくのごとくして、スライド板に適切な形状の切り抜きを設け、引出底板の下側に、直方体形状の凸部を設けるだけで、引出部分が容易に抜け落ちない部品棚が実現できる。
図6ならびに図7を参照して、第2の実施例について説明する。第1の実施例では、引出部分を引き出すときだけでなく、押し込むときも引出底板の下側に設置した直方体形状の凸部はスライド板の前縁部と干渉するので、押し込むときも、同様に引出をわずかに持ち上げなくてはならない。実施例2はこれを避ける手段を提供するものである
図6は、下側の位置から引出部分2の引出底板22を見上げたもので、傾斜した形状である凸部242の見取図を示す。引出底板22の下側に設置した凸部242はクサビ形の形状をしており、前方を向いた面は、引出底板22の面に対して垂直な長方形をしており、下方を向いた面は、引出底板22の面に対して傾斜した長方形をしている。
図7は、傾斜した形状である凸部242の作用を示す概念図である。図7(a)は、引出底板22が前進して、スライド板前縁部141に衝突している状況を示している。このように、引出底板22とスライド板前縁部141は干渉していて、動くことができない。
図7(b)は、引出底板22が後進して、スライド板前縁部141に衝突するが、更に後進すると、凸部242の斜面がスライド板前縁部141に自然に乗り上げて、乗り越えて後進してゆく状況を示している。
すなわち、引出2を軽く押し込むだけで、いちいち引き手板23を持って持ち上げなくとも、一番奥まで自然に後進できる。
スライド板14の水平視形状と、傾斜した形状である凸部242の配置位置については、実施例1で図5をもって説明したと同じように多様なものが使用できる。
このようにして、引出部分をスムーズに押し込めることができる、使い勝手の良い部品棚が実現できる。
図8を参照して、第3の実施例を説明する。図8は、底板に複数の凸部を設けた引出部分2の側面図であって、引出部分2はスライド板14に乗っており、上部のスライド板14’との間で、後板13に突き当たる位置まで、ケース部分に挿入されている。
第1の実施例および第2の実施例では、引出部分の底板の下側に設置する凸部がスライド板と作用する位置は1箇所であった。その位置は、引出部分を1番奥まで押し込んだ位置から、若干だけ引き出した位置である。
本実施例は、引出部分の底板の下側に設置する凸部が作用する位置を引出動作方向を縦に複数個所、すなわちこの例ではN=3とする場合である。図8は、引出底板22の下側に凸部242を3箇所に設置した例を示している。また、凸部242の形状は、第2の実施例で説明した傾斜した形状であるが、直方体の形状であっても同じである。
引出部分2を、一番奥にあった位置から引き出そうとすれば、引出底板22の下側に設置した凸部242の内で、図8の左側から1番目の凸部242がスライド板14のスライド板前縁部141と干渉して、引き出し2の飛び出しを防止するのは、説明した通りである。
一番前方側(図8の左側)の凸部242をかわして、さらに引出2を中間位置まで引き出すと、3つの凸部242の内の中央の2番目の凸部242がスライド板14のスライド板前縁部141と干渉して、前進が止る。
同様に、中央の凸部242をかわして、さらに引出2を一杯に引き出すと、N=3番目である最後の凸部242(図8の右側)がスライド板14のスライド板前縁部141と干渉して、前進が止る。
この例ではN=3であるが、このように、Nを4、5・・と増加して、引出底板22の下側に凸部242を設置する位置を増やせば、またその位置を選べば、引出2は自由な位置で停止させることができる。特に一番奥の位置では引出2が不用意に抜け落ちることを防止できる。
スライド板14の水平視形状と、傾斜した形状である凸部242の配置位置については、実施例1で図5をもって説明したと同じように多様なものが使用できる。
図5で示したスライド板14の切り抜きは、どれも後縁部の方に向かって伸びているが、これは、凸部242を複数個配置するためである。
凸部を複数個配置した場合には、引出部分2をケース部分1から抜き出して、机上などに置くとき、引出部分2は安定にかつ水平に複数の凸部241で支えられる。これは、引出の前方下部にだけ凸部を設置した既存の案に無い利点である。
このようにして、任意の引きだし位置で停止して使い勝手が良く、また一杯に引き出しても不用意に引出が抜け落ちることのない部品棚が実現できる。
図9を参照して、第4の実施例について説明する。図9(a)は、バネ25を設置した引出部分2の後方の部分斜視図である。図9(b)は、バネ25を設置した引出部分2の側面図であって、引出部分2はスライド板14に乗っており、上部のスライド板14’との間で、後板13に突き当たる位置まで、ケース部分に挿入されている。
これまでの実施例においては、引出部分の底板の下側に凸部を設置して、これがスライド板の前端部分と干渉することを利用して、引出部分が飛び出しまたは抜け落ちることを効果的に防止できることができた。
しかし、引出部分がスライド板に乗っているとき、引出部分の高さは上段のスライド板までの高さより低く、高さに差が有るため、引出部分が上下に動けるガタがある。
この高さの差は、引出部分をスムーズに前後に動かすために、また本発明においては、引出部分の底部に設置した凸部をかわすためになくてはならない隙間である。
地震などで部品棚全体が、複雑な動きで振動するとき、引出部分は、いわゆる泳いだ状態となって、この隙間の間を動きまわる。上方に動いて、底板の下側に設置した凸部がスライド板と干渉しない高さに来たときに、同時に前方に押された場合は、該凸部がスライド板前端部分を乗り越えて、飛び出す可能性がある。
これを防止する手段は、引出部分2と上段のスライド板14’との間の位置にバネ25を設置するものである。図9の例では、バネ25は、両側の引出側板21に1個ずつ固定して、2個設置したものである。バネ25は、引出2において、最も後方の凸部242の前端とほぼ同じ前後位置に設置する。
バネ25は上段のスライド板14’と引出部分2の側板21の両者の間を離す方向の力を出すように働く。引出部分2の重量による力に、このバネ25の押圧力が加わって引出部分2は強く下向きに押し付けられる。
これによって、引出部分2が隙間の間を動きまわってガタつくことを抑制し、もって飛び出しを防止することができる。
バネ25は、図9に示したような板バネ形状が適当であるが、それに限らない。また、設置する数と位置も、この例に限らない。
このバネ25の材質を金属またはプラスチックとして、プラスチック製の引出部分2の引出側板21に接着またはネジ止めにとしてもよい。また、引出部分2をプラスチック材料を使って箱形に一体成型するときは、適切な弾性を有するプラスチック材料を使用してバネ25を一体で成型してもよい。
また、凸部242の形状は、第2の実施例で説明した傾斜した形状の場合を示してあるが、直方体の形状であっても同じである。
これによって、部品棚全体が地震などで振動しても、引出は常に下側のスライド板に押し付けられるので、ガタの範囲で泳ぐことが無く、該凸部の作用による飛び出し防止が確実に行われる。
1 ケース部分
2 引出部分
10 底板
11 天井板
12 側板
13 後板
14a スライド板
14b スライド板
14’ 上部のスライド板
141 スライド板前縁部
21 引出側板
22 引出底板
23 引き手板
241 凸部
242 傾斜した凸部
25 バネ

Claims (1)

  1. 天井板、底板、後板、複数の側板ならびに複数のスライド板により構成されるケース部分と、
    該ケース部分に収める複数の引出部分とからなる部品棚において、
    スライド板は、ひとつの側板とそれに対向する別の側板の間を水平に結ぶ平面内に有り、
    ひとつの該スライド板の上にひとつの該引出部分を乗せることができ、
    該引出部分の底面の下側の一部に、引出の動作方向を縦にみて直列に複数N(N≧3の整数)箇所に凸部を設け、
    該スライド板は、平面視において、少なくとも前縁部の左右の両側縁部に近い部分および左右の両側縁部を除外して、少なくとも該凸部を含む部分より大きな部分を切り抜いた形状を持ち、
    該引出部分が一杯に押し込んだ位置にあるときは、該複数凸部と該スライド板は干渉せず、
    該引出部分が前進するとき、該直列複数凸部の一番前方側の第1番目の凸部と該スライド板とが干渉して、該引出部分の飛び出しを防止し、
    次に該第1番目の凸部をかわして、引出をさらに引き出すと該直列複数凸部のうち、次に位置する第2番目の凸部と該スライド板とが干渉して、該引出部分のさらなる飛び出しを防止し、
    さらに、第n(nは1≦n≦N−1の整数)番目の凸部をかわして、引出を引き出すと第n+1番目の凸部と該スライド板とが干渉して、該引出部分のさらなる飛び出しを防止することを特徴とする部品棚。
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