JP5112791B2 - 粘着剤 - Google Patents

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本発明は、粘着剤同士は粘着するが、他のものには粘着性が低い粘着剤(選択的粘着剤)、それを含有する粘着剤組成物及び化粧料に関する。
選択的粘着剤は野菜や生花の結束用に使用されている。かかる粘着剤としては、天然ゴム、合成ゴムなどに粘着付与剤、軟化剤を配合してなるものが知られている(特許文献1、2)。また、使用の際に粘着剤が指や物品に付着するという問題等を改善する目的で、ポリカーボネート構造を持つ粘着剤が知られている(特許文献3)。
特開昭54−96539号公報 特開昭56−26968号公報 特開平9−263749号公報
公知の選択的粘着剤は、溶媒への溶解性が低く、トルエン等の芳香族炭化水素系溶媒やアセトン等の特定の溶媒を使用する必要があった。このため、配合や加工の際の自由度に乏しいものであった。また、取り扱いの際に粘着剤が指などに付着した場合においても、洗浄が困難であるという問題があった。
本発明の課題は、粘着剤同士の粘着性(自着性)に優れ、他のものに対する粘着性(他着性)が低いという選択的粘着性を有し、かつ低級アルコール(炭素数1〜4のアルコール)等に溶解することができる粘着剤、その粘着剤を含有する粘着剤組成物並びにその粘着剤を含有する化粧料を提供することにある。
本発明は、エチレングリコール及びプロピレングリコールの共重合体を含むジオール成分と、ジカルボン酸成分とのポリエステルで、重量平均分子量が3万〜50万のポリエステルからなる粘着剤、この粘着剤を含有する粘着剤組成物、並びにこの粘着剤を含有する化粧料を提供する。
本発明により、選択的粘着性を有し、かつ低級アルコール等に溶解する新規粘着剤を提供することができる。また、本発明の粘着剤を含有する粘着剤組成物は配合や加工の際の自由度が大きく、また、取り扱いの際に指などに付着した場合においても、洗浄が容易である。更に本発明の粘着剤を含有する化粧料、特に毛髪化粧料は、ごわつかず、十分なセット保持力を有しながら、べたつきが少なく、しかも再整髪が可能である。
[粘着剤]
本発明の粘着剤は、エチレングリコール及びプロピレングリコールの共重合体を含むジオール成分と、ジカルボン酸成分とのポリエステルで、重量平均分子量が3万〜50万のポリエステルからなる。
本発明においてジオール成分として用いられるエチレングリコール(EG)及びプロピレングリコール(PG)の共重合体としては、例えばポリエチレングリコール(PEG)とポリプロピレングリコール(PPG)とのブロック共重合体、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドをランダムに共重合させたランダム共重合体等が挙げられる。市販品としては、例えば、ポリエチレングリコールにプロピレンオキサイドを付加したPPG−PEG−PPGブロック共重合体である商品名「アデカポリエーテルP−400」、「アデカポリエーテルP−1000」、「アデカポリエーテルP−2000」、「アデカポリエーテルP−3000」;ポリプロピレングリコールにエチレンオキサイドを付加したPEG−PPG−PEGブロック共重合体である商品名「アデカプルロニックP85」、「アデカプルロニックP103」、「アデカプルロニックL44」、「アデカプルロニックL64」、「アデカプルロニックL101」、「アデカプルロニックF68」、「アデカポリエーテルCM294」;エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドをランダムに共重合させたEG・PGランダム共重合体である「アデカポリエーテルPR−3007」、「アデカポリエーテルPR−5007」[以上、旭電化工業(株)製]などが挙げられる。
本発明に用いられるエチレングリコール及びプロピレングリコールの共重合体は、優れた自着性及び低級アルコールへの良好な溶解性を得る観点から、数平均分子量(Mn)が200以上であり、400以上が好ましく、800以上がより好ましく、1500以上がさらに好ましい。数平均分子量(Mn)の上限は特にないが、50000以下が好ましく、20000以下がより好ましい。
また、エチレングリコールとプロピレングリコールの共重合割合は、常温で十分な自着性を得る観点から、EG/PG(重量比)=10/90〜90/10が好ましく、40/60〜80/20がより好ましく、50/50〜90/10が更に好ましく、60/40〜80/20が特に好ましい
本発明に用いられるジオール成分は、エチレングリコール及びプロピレングリコールの共重合体以外に、他のジオールを含んでいてもよい。他のジオールとしては、脂肪族ジオール、脂環族ジオール、芳香族ジオール、(ポリ)カーボネートジオール、ポリエステルジオール等が挙げられる。
脂肪族ジオールとしては、ポリエチレングリコール、ポリトリメチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のアルキレン基が炭素数2〜4の直鎖アルキレン基であるポリアルキレングリコール;ネオペンチルグリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,6−ヘキサンジオール等の側鎖(特に、炭化水素基含有側鎖)を有する脂肪族ジオール;エチレングリコール、1,3−トリメチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール等の直鎖状の脂肪族ジオールが挙げられる。
脂環族ジオールとしては、1,4−シクロヘキサンジオール等が挙げられる。芳香族ジオールとしては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)、2,2−ビス((4−ヒドロキシ−3−メチル))フェニル)プロパン等が挙げられる。
(ポリ)カーボネートジオールとしては、(ポリ)トリメチレンカーボネートジオール、(ポリ)ヘキサメチレンカーボネートジオール、(ポリ)3−メチル(ペンタメチレン)カーボネートジオール等、並びにこれらの共重合物などが挙げられる。また、(ポリ)カーボネートジオールとしては、脂肪族ジオール、芳香族ジオールなどの多価アルコールと、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネートなどのジアルキルカーボネートとの脱アルコール反応等で得られるポリカーボネートジオールも用いることができる。(ポリ)カーボネートジオールの市販品としては、例えば、商品名「PLACCEL CD205PL」、商品名「PLACCEL CD210PL」、商品名「PLACCEL CD220PL」[以上、ダイセル化学工業(株)製]、「PCDL T5652」、「PCDL T4672」[以上、旭化成(株)製]、「UM−CARB90(1/1)」[宇部興産(株)製]などが挙げられる。
尚、本明細書において、(ポリ)カーボネートとは、カーボネート又はポリカーボネートを意味する。
ポリエステルジオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール等のジオールと、コハク酸、メチルコハク酸、アジピン酸、セバシン酸やこれらの酸無水物または低級アルキルエステルなどのジカルボン酸又はその誘導体とを、単独若しくは混合物状態で脱水反応して得られるポリエステルジオール等が挙げられ、市販品としては、例えば、3−メチル−1,5−ペンタンジオールとアジピン酸とのポリエステルジオールである商品名「クラレポリオールP−510」、「クラレポリオールP−1010」、「クラレポリオールP−2010」、「クラレポリオールP−3010」、「クラレポリオールP−5010」[以上、(株)クラレ製]、アジピン酸とエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオールなどとのポリエステルジオールである商品名「アデカニューエースF18−62」、「アデカニューエースF7−67」、「アデカニューエースY52−21」、「アデカニューエースF1212−29」[以上、旭電化工業(株)製]などが挙げられる。
上記したアルキレン基が炭素数2〜4の直鎖アルキレン基であるポリアルキレングリコール、(ポリ)カーボネートジオール、ポリエステルジオールの数平均分子量(Mn)は特に限定されないが、取り扱いやすさの面から200〜10000が好ましい。
本発明に用いられるジオール成分中の、エチレングリコール及びプロピレングリコールの共重合体の含有量は30〜100重量%が好ましく、50〜100重量%がより好ましく、60〜100重量%がさらに好ましい。
また、本発明に用いられジオール成分としては、エチレングリコール及びプロピレングリコールの共重合体以外に、ポリカーボネートジオール及び/又はアルキレン基が炭素数2〜4の直鎖アルキレン基であるポリアルキレングリコールを含有するものが好ましい。
本発明に用いられるジカルボン酸成分としては、脂肪族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸、これらの反応性誘導体(酸無水物、低級アルキルエステル等)、ヒドロキシカルボン酸、ヒドロキシカルボン酸の環状エステル等が挙げられ、これらを単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
脂肪族ジカルボン酸としては、コハク酸、無水コハク酸、メチルコハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,12−ドデカン二酸、1,14−テトラデカン二酸、ジグリコール酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、ダイマー酸等が挙げられる。芳香族ジカルボン酸としては、フタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸等が挙げられる。
ヒドロキシカルボン酸及びヒドロキシカルボン酸の環状エステルとしては、乳酸、グリコール酸、3−ヒドロキシブチリックアシッド、4−ヒドロキシブチリックアシッド、4−ヒドロキシバレリックアシッド、5−ヒドロキシバレリックアシッド、6−ヒドロキシカプロン酸や、乳酸の環状2量体であるラクタイド、グリコール酸の2量体であるグリコライド、6−ヒドロキシカプロン酸の環状エステルであるε−カプロラクトン等が挙げられる。分子内に不斉炭素を有する場合はD体、L体、それぞれ単独であっても良いし、D体とL体の混合物であっても良い。
上記ジカルボン酸成分の中では、脂肪族ジカルボン酸又はその無水物が好ましく、コハク酸、無水コハク酸、メチルコハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,12−ドデカン二酸、1,14−テトラデカン二酸、ジグリコール酸、酒石酸がより好ましい。
本発明のポリエステルは、通常のエステル交換触媒を用いて、上記ジオール成分とジカルボン酸成分から直接脱水重縮合する方法や、上記ジオール成分と、ヒドロキシカルボン酸の環状エステル中間体、例えばε−カプロラクトン等の共重合可能なモノマーを用いて開環重合させる方法等により製造することができる。また、2級水酸基末端を有するジオール成分と1級水酸基末端のみのジオール成分とを併用する場合、反応性の低い2級水酸基末端を有するジオールを先にジカルボン酸成分とエステル化させ、その後1級水酸基末端のみのジオールを加えて重合を行う手順が有効である。その際、ジカルボン酸成分は後に加える1級水酸基末端のみのジオール分を含めたジオール成分の総モル数にあわせて、最初に全量仕込むことが好ましい。
エステル交換触媒としては、例えば塩酸、硫酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等のプロトン酸触媒、アルカリ金属、アルカリ土類金属、及びそれらのアルコキシド、水素化物、水酸化物、炭酸塩、酢酸塩、酸化物や、亜鉛、アルミニウム、スズ、チタン、鉛、ゲルマニウム、アンチモン、ビスマス、ニッケル、鉄、マンガン、ジルコニウムなどの化合物が挙げられる。
本発明のポリエステルは粘着性、低級アルコールへの溶解性を損なわない範囲で架橋されていてもよい。架橋方法は特に制限されないが、ポリエステルに含まれるヒドロキシル基及び/又はカルボキシル基と反応しうる官能基を分子中に2個有する化合物を添加して鎖延長する方法、及びこの官能基を3個以上有する化合物を添加して架橋する方法などが挙げられる。
本発明のポリエステルの重量平均分子量は、粘着剤のべたつきを少なくし、また常温で十分な自着性を示す観点から、3万〜50万であり、4万〜40万が好ましく、5万〜30万がより好ましい。
なお、ポリエステルの重量平均分子量は、下記実施例に記載の方法により測定した値である。
[粘着剤組成物]
本発明の粘着剤組成物は、本発明の粘着剤を含有する。本発明の粘着剤組成物中の本発明の粘着剤の含有量は0.1〜100重量%が好ましく、1〜100重量%がより好ましい。
本発明の粘着剤組成物は、溶媒を含有することができる。溶媒としては、水、炭素数1〜4のアルコール等が挙げられる。本発明の組成物中の溶媒の含有量は0.1〜99.9重量%が好ましく、1〜99重量%がより好ましい。
本発明の粘着剤組成物には、必要により、公知の粘着性付与剤を添加することができる。また、無機又は有機の充填材、金属粉、顔料などの粉体、老化防止剤、可塑剤等を任意に含有することができる。
本発明の粘着剤組成物は、粘着シートあるいは粘着体等に用いることができる。粘着シートは、被着体の片面または両面に本発明の粘着剤組成物を塗着ないし転写して、シート状やテープ状などの形態とすることにより得ることができる。塗着に際しては、本発明の粘着剤をそのまま被着体に塗着してもよく、あるいは適当な溶媒、例えば炭素数1〜4のアルコールから選ばれる溶媒に溶解して被着体に塗布した後、溶媒を揮発させることにより塗着してもよい。また粘着体は、本発明の粘着剤を炭素数1〜4のアルコールから選ばれる溶媒に溶解した液を被着体に塗布し、溶媒を揮発させることにより得ることができる。
ここで、被着体の基材としては、ポリエステルフィルムなどのプラスチックフィルムのほか、紙、不織布、織布などの多孔質材料、金属箔など従来公知のものが任意に用いられる。これら基材の種類や厚さ及び粘着剤組成物の厚さなどは、使用目的に応じて、適宜設定することができる。また、この基材は、粘着シート又は粘着体の使用に際して剥離される剥離性基材であってもよく、この場合、基材自体が剥離性を有するものでも、基材表面に剥離処理を施したものであってもよい。
[化粧料]
本発明の化粧料は、本発明の粘着剤を含有する。化粧料としては毛髪化粧料が好ましい。本発明の粘着剤は、自着性に優れ、他着性が低いという選択的粘着性を有するため、ヘアケア剤等に応用することで従来のセット素材ではできなかった手へのべたつきのない強いセット保持を実現することができ、更に再整髪が可能である。また本発明の粘着剤は、低級アルコールに溶解することができるため、本発明の化粧料の調製時に水溶性の溶剤を用いることができ、配合や加工の際の自由度が大きくなる。
本発明の化粧料中の本発明の粘着剤の含有量は、化粧料用途により異なるが、毛髪化粧料として用いる場合、ごわつかず、べたつかず、十分なセット保持力を得る観点から、毛髪化粧料全量の0.1〜20重量%が好ましく、0.4〜10重量%がより好ましい。
本発明の化粧料は、溶媒を含有することができる。溶媒としては、水;エタノール、イソプロパノール等の炭素数1〜4のアルコール;γ−カプロラクトン等のラクトン類などを使用することができ、これらは単独で又は混合して用いることができる。これらのうち、本発明の粘着剤の良好な溶解性の観点から、水、エタノール、γ−カプロラクトンが好ましく、特に水、エタノール、γ−カプロラクトンを併用することが好ましい。
本発明の化粧料を毛髪化粧料として用いる場合には、セット力の更なる向上のため、本発明の粘着剤に加え、他のポリエステル系粘着剤や、アクリル系粘着剤、ポリウレタン系粘着剤、ゴム系粘着剤などの粘着剤の樹脂成分として慣用的に用いられている樹脂を用いることができる。このような樹脂成分としては、通常の毛髪化粧料に用いられている被膜形成性ポリマーである両性ポリマー、アニオンポリマー、カチオンポリマー、ノニオンポリマーの中から適宜選択して使用することができる。
両性ポリマーの具体例としては、ユカフォーマーAM-75、AM75S/SM(以上、三菱化学社)等のジメチルアミノエチルメタクリレート/メタクリル酸アルキルエステル共重合体のモノクロル酢酸両性化物;アンフォーマー28-4910、LV-71(以上、ナショナル・スターチ社)等のアクリル酸ヒドロキシプロピル/メタクリル酸ブチルアミノエチル/アクリル酸オクチルアミド共重合体などが挙げられる。
アニオンポリマーの具体例としては、ガントレッツES-225、ES-425、SP-215(以上、ISP社)等のメチルビニルエーテル/無水マレイン酸アルキルハーフエステル共重合体;レジン28-1310(ナショナル・スターチ社)、ルビセットCA(BASF社)等の酢酸ビニル/クロトン酸共重合体;レジン28-2930(ナショナル・スターチ社)等の酢酸ビニル/クロトン酸/ネオデカン酸ビニル共重合体;ルビセットCAP(BASF社)等の酢酸ビニル/クロトン酸/プロピオン酸ビニル共重合体;ADVANTAGE-CP(ISP社)等の酢酸ビニル/マレイン酸モノブチルエステル/イソボロニルアクリレート共重合体;プラスサイズL53P(互応化学社)、ダイヤホールド(三菱化学社)等の(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸エステル共重合体;ウルトラホールド8、ウルトラホールド・ストロング(以上、BASF社)、アンフォーマーV-42(ナショナル・スターチ社)等のアクリル酸/アクリル酸アルキルエステル/アルキルアクリルアミド共重合体;ルビフレックスVBM35(BASF社)等のポリビニルピロリドン/アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体;ソアギーナLX-22等のカラギーナン(MRCポリサッカライド社)などが挙げられる。
カチオンポリマーの具体例としては、ルビカットFC370、FC550、FC905、HM552、MonoCP(以上、BASF社)等のビニルイミダゾリウムトリクロライド/ビニルピロリドン共重合体;セルカットH-100、L-200(以上、ナショナル・スターチ社)等のヒドロキシエチルセルロース/ジメチルジアリルアンモニウムクロリド共重合体;ガフカット734、755N、755(以上、ISP社)等のビニルピロリドン/4級化ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体;ルビフレックス(BASF社)等のポリビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体;コポリマー845、937、958(以上、GAF社)等のポリビニルピロリドン/アルキルアミノアクリレート/ビニルカプロラクタム共重合体;ガフカットHS-100(ISP社)等のビニルピロリドン/メタクリルアミドプロピル塩化トリメチルアンモニウム共重合体;特開平2−180911号公報に記載の水溶性高分子化合物等のアルキルアクリルアミド/アクリレート/アルキルアミノアルキルアクリルアミド/ポリエチレングリコールメタクリレート共重合体などが挙げられる。
ノニオンポリマーの具体例としては、ルビスコールK-12、17、30、60、80、90(以上、BASF社)、PVP K-15、30、60、90(以上、ISP社)等のポリビニルピロリドン;ルビスコールVA28、37、55、64、73(以上、BASF社)、PVP/VA-735、535、335、235、S-630(以上、ISP社)等のポリビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体;ルビスコールVAP343(BASF社)等のポリビニルピロリドン/酢酸ビニル/プロピオン酸ビニル三元共重合体;Dowlex(ダウ・ケミカル社)等の酢酸ビニル/N−ビニル−5−メチル−2−オキサゾリン共重合体などが挙げられる。
これらの被膜形成性ポリマーの含有量は、十分なセット力と良好な感触を得る観点から、毛髪化粧料全量の0.01〜25重量%、特に0.01〜10重量%が好ましい。
本発明の化粧料中には、上記成分のほかに、本発明の効果を妨げない限度内(0.1〜10重量%)で、化粧料用油剤を添加することができる。このような化粧料用油剤としては、ヒマシ油、カカオ油、ミンク油、アボガド油、オリーブ油等のグリセライド類;ミツロウ、鯨ロウ、ラノリン、カルナウバロウ等のロウ類;セチルアルコール、オレイルアルコール、ヘキサデシルアルコール、ラウリルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、2−オクチルドデカノール、ポリプロピレングリコール等のアルコール類;ミリスチン酸イソプロピル、ラウリル酸ヘキシル、乳酸セチル、モノステアリン酸プロピレングリコール、オレイン酸オレイル、2−エチルヘキサン酸ヘキサデシル、ミリスチン酸オクチルドデシル等のエステル類;ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリエーテル変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル等のシリコーン誘導体等が挙げられる。更にこれらの化粧料用油剤を乳化安定化するために乳化剤を添加することができる。乳化剤としてはアニオン性、両性、カチオン性、非イオン性のいずれの界面活性剤も使用することができる。
更に、本発明の化粧料には、商品価値を高めるために香料や色素、化粧料の経日的変質防止のために防腐剤や酸化防止剤を添加することができ、また、更に必要に応じて、グリセリン、プロピレングリコール等の調湿剤、硬化剤、帯電防止剤、消泡剤、分散剤、増粘剤、紫外線吸収剤、有色染料、染料定着剤、噴射剤等を添加することもできる。
本発明の化粧料の剤型としては、特に制限はなく、透明液状、ローション状、乳液状、スプレー状(エアゾール)、ムース(泡状エアゾール)などが可能である。剤型をエアゾールとする場合、噴射剤としてはハイドロフルオロカーボン、液化石油ガス(LPG)、ジメチルエーテル(DME)等を単独であるいは混合物として、化粧料全量に対し1〜20重量%の割合で、すなわち内圧が2.0〜6.0kg/cm2Gとなるよう用いるのが好ましい。
以下の例において、%は特記しない限り重量%である。また、ポリエステルの重量平均分子量は次に示す方法で測定した。
<重量平均分子量の測定方法>
ゲル濾過クロマトグラフィー(GPC)装置として、「HLC−8220GPC」(東ソー株式会社製、商品名)を用い、下記条件で重量平均分子量を測定した。ポリスチレン標準サンプルで分子量は校正した。
GPCの測定条件
・サンプル濃度:0.25%(クロロホルム溶液)
・サンプル注入量:10μl
・溶離液:クロロホルム
・流速:1.0ml/min
・測定温度:40℃
・カラム:サンプルカラム:東ソー株式会社製の商品名「TSKguardcolumn SuperHZ-H」(1本)+東ソー株式会社製の商品名「TSKgel SuperHZM-H」(2本);リファレンスカラム:東ソー株式会社製の商品名「TSKgel SuperH-RC」(1本)
・検出器:示差屈折計。
合成例1
500mlセパラブルフラスコに、アデカプルロニックP103(PEG−PPG−PEGブロック共重合体、Mn4300、PEG/PPG(重量比)=30/70)を29.2g(6.67mmol)、ジカルボン酸成分としてコハク酸を2.56g(21.7mmol)、触媒としてp−トルエンスルホン酸(全仕込量の0.3%相当)を加えた。セパラブルフラスコに攪拌装置、ディーンスターク、冷却管をセットし、脱水トルエン90mlを加え、バス温度を150℃に設定し、トルエン共沸脱水を10時間行った。その後ポリカーボネートジオール(PLACCEL CD220PL、ダイセル化学工業(株)製、Mn2000)を29.0g(15.0mmol)添加し、さらにトルエン共沸脱水を10時間行った。その後、トルエンを留去し、150℃にて真空ポンプを用いた減圧脱水を8時間行った。重合終了後トルエンを加えて均一に溶解させた。触媒を中和処理後、ポリマー溶液をヘキサンに滴下し、沈殿したポリマーを回収した。回収後のポリマー(以下ポリエステル1という)は60℃で減圧乾燥後回収した。このポリエステル1の重量平均分子量は74200であった。
合成例2
ジオール成分としてアデカプルロニックL101(PEG−PPG−PEGブロック共重合体、Mn3500、PEG/PPG(重量比)=10/90)を15.1g(4.31mmol)、ポリカーボネートジオール(PLACCEL CD220PL、ダイセル化学工業(株)製、Mn2000)を15.1g(7.86mmol)、ジカルボン酸成分としてセバシン酸を2.46g(12.2mmol)用いた以外は、合成例1と同じ原料及び同様の操作を行って、ポリエステル2を得た。このポリエステル2の重量平均分子量は42900であった。
合成例3
ジオール成分としてアデカプルロニックL64(PEG−PPG−PEGブロック共重合体、Mn2800、PEG/PPG(重量比)=40/60)を44.1g(15.7mmol)、ポリカーボネートジオール(PLACCEL CD220PL、ダイセル化学工業(株)製、Mn2000)を13.4g(6.92mmol)、ジカルボン酸成分として無水コハク酸を2.27g(22.6mmol)用いた以外は、合成例1と同じ原料及び同様の操作を行って、ポリエステル3を得た。このポリエステル3の重量平均分子量は57800であった。
合成例4
ジオール成分としてアデカプルロニックP85(PEG−PPG−PEGブロック共重合体、Mn4600、PEG/PPG(重量比)=50/50)を15.1g(3.25mmol)、ポリカーボネートジオール(PLACCEL CD220PL、ダイセル化学工業(株)製、Mn2000)を15.1g(7.92mmol)、ジカルボン酸成分としてセバシン酸を2.26g(11.2mmol)用いた以外は、合成例1と同じ原料及び同様の操作を行って、ポリエステル4を得た。このポリエステル4の重量平均分子量は39000であった。
合成例5
ジオール成分としてアデカプルロニックP85を26.8g(5.69mmol)、ポリカーボネートジオール(PLACCEL CD220PL、ダイセル化学工業(株)製、Mn2000)を27.0g(13.9mmol)、ジカルボン酸成分としてコハク酸を2.32g(19.6mmol)用いた以外は、合成例1と同じ原料及び同様の操作を行って、ポリエステル5を得た。このポリエステル5の重量平均分子量は87300であった。
合成例6
ジオール成分としてアデカポリエーテルPR5007(EG・PGランダム共重合体、Mn5000、EG/PG(重量比)=75/25)を25.6g(5.02mmol)、ポリカーボネートジオール(PLACCEL CD220PL、ダイセル化学工業(株)製、Mn2000)を25.5g(13.2mmol)、ジカルボン酸成分としてコハク酸を2.15g(18.2mmol)用いた以外は、合成例1と同じ原料及び同様の操作を行って、ポリエステル6を得た。このポリエステル6の重量平均分子量は101700であった。
合成例7
ジオール成分としてアデカポリエーテルPR5007を43.9g(8.50mmol)、ポリカーボネートジオール(PLACCEL CD220PL、ダイセル化学工業(株)製、Mn2000)を10.7g(5.55mmol)、ジカルボン酸成分としてコハク酸を1.66g(14.1mmol)用いた以外は、合成例1と同じ原料及び同様の操作を行って、ポリエステル7を得た。このポリエステル7の重量平均分子量は61500であった。
合成例8
ジオール成分としてアデカポリエーテルPR5007を39.8g(7.79mmol)、ポリカーボネートジオール(PLACCEL CD205PL、ダイセル化学工業(株)製、Mn500)を9.89g(20.3mmol)、ジカルボン酸成分としてコハク酸を3.39g(28.1mmol)用いた以外は、合成例1と同じ原料及び同様の操作を行って、ポリエステル8を得た。このポリエステル8の重量平均分子量は71500であった。
合成例9
ジオール成分としてアデカポリエーテルPR5007を40.1g(7.85mmol)、ポリカーボネートジオール(PLACCEL CD220PL、ダイセル化学工業(株)製、Mn2000)を9.98g(5.16mmol)、ジカルボン酸成分として無水コハク酸を1.30g(13.0mmol)用いた以外は、合成例1と同じ原料及び同様の操作を行って、ポリエステル9を得た。このポリエステル9の重量平均分子量は79700であった。
合成例10
500mlセパラブルフラスコに、アデカポリエーテルPR5007を40.4g(7.91mmol)、ジカルボン酸成分としてコハク酸を3.98g(33.7mmol)、触媒としてp−トルエンスルホン酸(全仕込量の0.3%相当)を加えた。セパラブルフラスコに攪拌装置、ディーンスターク、冷却管をセットし、脱水トルエン90mlを加え、バス温度を150℃に設定し、トルエン共沸脱水を10時間行った。その後ポリカーボネートジオール(PLACCEL CD220PL、ダイセル化学工業(株)製、Mn2000)を10.1g(5.20mmol)、ポリエチレングリコール(Mn400)を8.40g(20.6mmol)添加し、さらにトルエン共沸脱水を10時間行った。その後、トルエンを留去し150℃にて真空ポンプを用いた減圧脱水を8時間行った。重合終了後、合成例1と同様の処理を行い、同様にポリマーを回収してポリエステル10を得た。このポリエステル10の重量平均分子量は58500であった。
合成例11
500mlセパラブルフラスコに、アデカポリエーテルPR5007を58.8g(11.5mmol)、ジカルボン酸成分としてセバシン酸を9.59g(47.4mmol)、触媒としてp−トルエンスルホン酸(全仕込量の0.3%相当)を加えた。セパラブルフラスコに攪拌装置、ディーンスターク、冷却管をセットし、脱水トルエン90mlを加え、バス温度を150℃に設定し、トルエン共沸脱水を10時間行った。その後ポリエチレングリコール(Mn400)を14.6g(35.9mmol)添加し、さらにトルエン共沸脱水を10時間行った。その後、トルエンを留去し150℃にて真空ポンプを用いた減圧脱水を8時間行った。重合終了後、合成例1と同様の処理を行い、同様にポリマーを回収してポリエステル11を得た。このポリエステル11の重量平均分子量は69700であった。
合成例12
ジオール成分としてアデカポリエーテルPR5007を41.1g(8.05mmol)、ポリエチレングリコール(Mn200)を10.4g(51.4mmol)、ジカルボン酸成分としてセバシン酸を12.0g(59.5mmol)用いた以外は、合成例11と同じ原料及び同様の操作を行って、ポリエステル12を得た。このポリエステル12の重量平均分子量は61600であった。
合成例13
ジオール成分としてアデカポリエーテルPR5007を25.3g(5.15mmol)、ポリテトラメチレングリコール(Mn600)を25.4g(38.8mmol)、ジカルボン酸成分として無水コハク酸を4.39g(44.0mmol)用いた以外は、合成例11と同じ原料及び同様の操作を行って、ポリエステル13を得た。このポリエステル13の重量平均分子量は63600であった。
合成例14
ジオール成分としてアデカポリエーテルPR5007を41.0g(8.03mmol)、ポリテトラメチレングリコール(Mn600)を10.3g(17.1mmol)、ジカルボン酸成分としてセバシン酸を4.81g(18.3mmol)用いた以外は、合成例11と同じ原料及び同様の操作を行って、ポリエステル14を得た。このポリエステル14の重量平均分子量は69800であった。
合成例15
ジオール成分としてアデカポリエーテルPR5007を57.3g(11.2mmol)、ポリテトラメチレングリコール(Mn250)を14.0g(58.3mmol)、ジカルボン酸成分としてセバシン酸を14.1g(69.5mmol)用いた以外は、合成例11と同じ原料及び同様の操作を行って、ポリエステル15を得た。このポリエステル15の重量平均分子量は59000であった。
合成例16
500mlセパラブルフラスコに、ジオール成分としてアデカポリエーテルPR5007を50.0g(9.78mmol)、ジカルボン酸成分としてコハク酸を1.13g(9.58mmol)、酒石酸を0.03g(0.40mmol)、触媒としてp−トルエンスルホン酸(全仕込量の0.3%相当)を加えた。セパラブルフラスコに攪拌装置、ディーンスターク、冷却管をセットし、脱水トルエン90mlを加え、バス温度を150℃に設定し、トルエン共沸脱水を10時間行った。その後トルエンを留去し150℃にて真空ポンプを用いた減圧脱水を8時間行った。重合終了後、合成例1と同様の処理を行い、同様にポリマーを回収してポリエステル16を得た。このポリエステル16の重量平均分子量は57600であった。
合成例17
ジオール成分としてアデカポリエーテルPR5007を41.0g(8.71mmol)、ジカルボン酸成分としてコハク酸を1.03g(8.71mmol)用いた以外は、合成例16と同じ原料及び同様の操作を行って、ポリエステル17を得た。このポリエステル17の重量平均分子量は60000であった。
合成例18
500mlセパラブルフラスコに、アデカポリエーテルCM294(PEG−PPG−PEGブロック共重合体、Mn3000、PEG/PPG(重量比)=50/50)を25.2g(8.63mmol)、ジカルボン酸成分としてコハク酸を6.25g(52.9mmol)、触媒としてp−トルエンスルホン酸(全仕込量の0.3%相当)を加えた。セパラブルフラスコに攪拌装置、ディーンスターク、冷却管をセットし、脱水トルエン90mlを加え、バス温度を150℃に設定し、トルエン共沸脱水を10時間行った。その後ポリカーボネートジオール(PLACCEL CD220PL、ダイセル化学工業(株)製、Mn2000)を10.2g(5.27mmol)、ポリテトラメチレングリコール(Mn600)を25.6g(39.0mmol)添加し、さらにトルエン共沸脱水を10時間行った。その後、トルエンを留去し、150℃にて真空ポンプを用いた減圧脱水を8時間行った。重合終了後、合成例1と同様の処理を行い、同様にポリマーを回収してポリエステル18を得た。このポリエステル18の重量平均分子量は57000であった。
比較合成例1
500mlセパラブルフラスコに、ジオール成分としてポリカーボネートジオール(PLACCEL CD220PL、ダイセル化学工業(株)製、Mn2000)を51.4g(27.0mmol)、ジカルボン酸成分としてセバシン酸を5.40g(27.0mmol)、触媒としてp−トルエンスルホン酸(全仕込量の0.3%相当)を加えた。セパラブルフラスコに攪拌装置、ディーンスターク、冷却管をセットし、脱水トルエン120mlを加え、バス温度を150℃に設定し、トルエン共沸脱水を5時間行った。その後トルエンを除去し150℃にて真空ポンプを用いた減圧脱水を2時間行った。触媒を中和処理後、ポリマー溶液をヘキサンに滴下し、沈殿したポリマーを回収し、比較ポリエステル1を得た。この比較ポリエステル1の重量平均分子量は75000であった。
合成例1〜18で得られたポリエステル1〜18、並びに比較合成例1で得られた比較ポリエステル1の組成をまとめて表1及び表2に示す。
Figure 0005112791
Figure 0005112791
実施例1〜18及び比較例1
合成例1〜18で得られたポリエステル1〜18、並びに比較合成例1で得られた比較ポリエステル1について、下記方法でエタノール溶解性の評価を行った。また、ポリエステル1〜18及び比較ポリエステル1からなる粘着剤について、下記方法で自着性及び他着性を評価した。結果を表3及び表4に示す。
<エタノール溶解性>
ポリエステルを、エタノール中に5%相当加え、室温(25℃)又は70℃に加熱下で攪拌後、目視にて液の状態を確認し、次の基準で評価した。2以上のものをエタノール溶解性があるという。
5:室温攪拌時で溶液が透明
4:室温攪拌時で溶液が白濁
3:加熱攪拌時で溶液が透明
2:加熱撹拌時で溶液が白濁
1:加熱撹拌時に目視にて固形分あり
<自着性の評価方法>
各ポリエステルからなる粘着剤の10%トルエン溶液0.1gを、毛束(20mm×5mm/50本)に塗布し、24時間乾燥させたものを2つ用意した。図1に示すような測定機器(KES G1SH Hair Tensile Tester (KATO TECH社製))を用い、25℃、65%RHの測定環境で、上記の毛束2つ(1,1’)をループ状にして、粘着剤2が塗布されている部分を10gfで3秒間接触させ、引き離し速度600mm/secで引き離した。この引き離す時の力を測定し、下記基準で自着性を評価した。2以上のものを自着性があるという。
・自着性の評価基準
5:引き離す際の力が35gf以上
4:引き離す際の力が25〜34gf
3:引き離す際の力が15〜24gf
2:引き離す際の力が5〜14gf
1:引き離す際の力が0〜4gf
<他着性の評価方法>
図2に示すような測定機器(タッキングテスター モデル TACIIUC−2006(レスカ社製))を用い、25℃、65%RHの測定環境で他着性を測定した。各ポリエステルからなる粘着剤の10%トルエン溶液をポリエチレンテレフタレート基盤に被膜厚200μmとなるように塗布し24時間乾燥した。この粘着剤3が塗布されているポリエチレンテレフタレート基盤4上へ、皮膚モデルである直径8mmの円形のポリプロピレン基盤5を10gfで3秒間接触させた後、引き離し速度600mm/secで引き離した。この時のタック力を測定し、下記基準で他着性を評価した。2以上のものを他着性がない、即ち指等の皮膚へのべたつきが少ないという。
・他着性の評価基準
5:引き離す際の力が24gf以下
4:引き離す際の力が25〜34gf
3:引き離す際の力が35〜44gf
2:引き離す際の力が45〜54gf
1:引き離す際の力が55gf以上
Figure 0005112791
Figure 0005112791
実施例19
以下に示す組成のヘアクリームを常法により製造した。
ポリエステル12 1.0(%)
ポリオキシエチレンステアリルエーテル(9E.O.) 1.5
ミツロウ 1.0
香料 適量
防腐剤 適量
水 バランス
計 100.0。
実施例20
以下に示す組成のヘアリキツドを常法により製造した。
ポリエステル14 0.5(%)
プロピレングリコール 2.0
エタノール 30.0
γ−カプロラクトン 15.0
香料 適量
着色料 適量
水 バランス
計 100.0。
実施例21
以下に示す組成のヘアコンディショナーを常法により製造した。
ポリエステル8 1.0(%)
セチルトリメチルアンモニウムクロライド 0.75
セトステアリルアルコール 1.0
グリセリルモノステアレート 0.5
香料 適量
水 バランス
計 100.0。
実施例22
以下に示す組成の泡状整髪剤(ムース)を常法により製造した。
実施例21のヘアコンディショナー 90(%)
噴射剤(LPG90%、DME10%) 10
計 100。
実施例23
以下に示す組成のヘアリキツドを常法により製造した。
ポリエステル9 2.0(%)
PVP K30(GAF社)*1 1.5
プロピレングリコール 3.0
エタノール 25.0
γ−カプロラクトン 15.0
香料 適量
水 バランス
計 100.0
*1:ポリビニルピロリドン。
実施例24
以下に示す組成の原液を噴射剤(LPG90%、DME10%)と、原液/噴射剤=90/10の割合で耐圧容器に充填し、泡状整髪剤(ムース)を製造した。
ポリエステル10 1.5(%)
ガントレッツES425(ISPジャパン社)*2 0.5
セチルトリメチルアンモニウムクロライド 0.1
エタノール 7.5
γ-カプロラクトン 2.5
香料 適量
水 バランス
計 100.0
*2:メチルビニルエーテル/無水マレイン酸アルキルハーフエステル共重合体。
実施例25
以下に示す組成のヘアリキツドを常法により製造した。
ポリエステル12 0.4(%)
レジン28-1310(ナショナル・スターチ社)*3 2.0
グリセリンモノステアレート 1.2
セチルトリメチルアンモニウムクロライド 0.5
エタノール 30.0
γ−カプロラクトン 15.0
香料 適量
水 バランス
計 100.0
*3:酢酸ビニル/クロトン酸共重合体。
以上の実施例19〜25で得られた毛髪化粧料は、毛髪に常用量を適用した場合に、優れた整髪性及び再整髪性を示し、かつ整髪時の髪のごわつき、手へのべたつき等の不快な感触を与えなかつた。
実施例で用いた自着性評価用装置の略示図である。 実施例で用いた他着性評価用装置の略示図である。
符号の説明
1,1’ 毛束
2 粘着剤
3 粘着剤
4 ポリエチレンテレフタレート基盤
5 直径8mmの円形のポリプロピレン基盤

Claims (7)

  1. エチレングリコール及びプロピレングリコールの共重合体を含むジオール成分と、ジカルボン酸成分とのポリエステルで、ジオール成分として更にポリカーボネートジオールを含み、重量平均分子量が3万〜50万のポリエステルからなる粘着剤。
  2. エチレングリコール及びプロピレングリコールの共重合体がランダム共重合体である、請求項1記載の粘着剤。
  3. エチレングリコール及びプロピレングリコールの共重合体がブロック共重合体である、請求項1記載の粘着剤。
  4. ジオール成分として、更にアルキレン基が炭素数2〜4の直鎖アルキレン基であるポリアルキレングリコールを含む、請求項1〜いずれかに記載の粘着剤。
  5. 請求項1〜いずれかに記載の粘着剤を含有する粘着剤組成物。
  6. 請求項1〜いずれかに記載の粘着剤を含有する化粧料。
  7. 毛髪化粧料である、請求項記載の化粧料。
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