以下、本発明の実施の形態に係る発光装置、ランプ及び照明装置について、図面を参照しながら説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。従って、以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態は、一例であって本発明を限定する主旨ではなく、本発明は、請求の範囲だけによって特定される。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、本発明の課題を達成するのに必ずしも必要ではないが、より好ましい形態を構成するものとして説明される。なお、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示したものではない。
(実施の形態1)
まず、本発明の実施の形態1に係るランプについて、本実施の形態に至った経緯を含めて説明する。
直管形LEDランプについては、本願発明者らも種々検討しており、例えば、図38に示すような直管形LEDランプが提案されている。図38の(a)は、直管形LEDランプの一例を示す断面図である。図38の(b)は、図38の(a)のA−A’線に沿って切断した直管形LEDランプの断面図である。
図38の(a)及び(b)に示すような直管形LEDランプ1100は、長尺状のLEDモジュール1110と、複数のLEDモジュールを収納する長尺状のガラス管からなる筐体1120と、筐体1120の両端に設けられた一対の口金1130及び1140と、LEDモジュール1110が載置されるアルミニウム板からなる基台1150とを備える。LEDモジュール1110は、セラミックスからなる長尺状の基板1111と、基板1111上に実装された複数個のLED1112と、複数個のLED1112を一括封止する封止部材1113とによって構成されている。
このような直管形LEDランプ1100において、基台1150は、接着剤1160によって筐体1120の内面に固着されている。具体的には、図38の(a)及び(b)に示すように、円筒面である筐体1120の内面と、当該筐体1120の内面と略同形状の円筒面である基台1150の裏面とが、基台1150の裏面全面に塗布されたシリコーン樹脂からなる接着剤1160によって固着されている。
しかしながら、このように構成された直管形LEDランプ1100では、長尺状の筐体1120全体が反ってしまい、ランプ形状に歪みが生じるという問題がある。例えば、筐体1120の中央部が浮き上がるようにして全体が反ってしまったり、筐体1120の両端部が上方に反ってしまったりして、筐体1120がたわんでしまうことがある。筐体1120に歪みが生じると、ランプにおける光配向性が低下したりランプを照明器具に装着できなくなったりするという問題がある。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、ランプ筐体に歪みが発生することを抑制するランプを提供することを第1の目的とする。
上記第1の目的を達成するために、本発明に係る第1のランプの一態様は、長尺状の筐体と、前記筐体内に収納され、半導体発光素子を有する長尺状の光源モジュールと、前記光源モジュールを前記筐体に取り付けるための取り付け部材と、を備え、前記光源モジュールは、前記筐体の長手方向において前記取り付け部材に対して可動である。
これにより、光源モジュールと筐体とが取り付けられる構造において、光源モジュール及び筐体の一方が他方に与える応力の差による影響を緩和することができ、光源モジュールと筐体とによる応力差を第1基台の可動によって吸収することができる。従って、筐体の反りを抑制して筐体に歪が発生することを抑制することができる。
さらに、本発明に係る第1のランプの一態様において、前記筐体の長手方向の一方の端部に設けられた第1口金と、前記筐体の長手方向の他方の端部に設けられた第2口金と、を備え、前記光源モジュールは、当該光源モジュールの長手方向における一方の端部が前記第1口金に対して可動端となるように前記第1口金に取り付けられることが好ましい。
これにより、光源モジュールの一方の端部が給電用口金に対して遊動した状態で、光源モジュールを給電用口金に保持させることができるので、光源モジュールと筐体との応力差を当該可動端によっても吸収することができる。
さらに、本発明に係る第1のランプの一態様において、前記光源モジュールは、長尺状の第1基台と、前記第1基台に配置された第2基台と、前記第2基台に配置され、前記半導体発光素子が実装される長尺状の基板とを有し、前記光源モジュールの前記可動端は、前記第2基台の長手方向における一方の端部であり、前記第1基台は、前記筐体の長手方向において前記取り付け部材に対して可動であるとすることができる。
さらに、本発明に係る第1のランプの一態様において、前記第1基台は、開口を有し、前記取り付け部材は、前記開口に掛合する掛合片を有し、前記掛合片は、前記第1基台の長手方向において前記開口の縁部と隙間をあけて形成された第1掛合部と、前記開口の縁部に掛合する第2掛合部とを有し、前記取り付け部材は、前記第1基台に対して摺動するように構成することができる。
さらに、本発明に係る第1のランプの一態様において、前記取り付け部材は、接着剤によって前記筐体に固定されていてもよい。
以上、本発明に係る第1のランプの一態様によれば、ランプ筐体に歪みが発生することを抑制することができる。
また、上述のように、図38の(a)及び(b)に示すような直管形LEDランプ1100において、基台1150は、その裏面に塗布されたシリコーン樹脂からなる接着剤1160によって筐体1120の内面に固着されている。また、LEDモジュール1110は、ネジ又は接着剤等の固定部材によって基台1150に固定される。
しかしながら、LEDモジュール1110と基台1150とを固定するために別途固定部材を用いると、部品点数が増加して、製造工程が複雑化するという問題がある。特に、セラミックス基板の脆性破壊性等を考慮すると、上述のような直管形LEDランプ1100では、LEDモジュール1110を構成する基板1111を筐体1120の全長分まで長くすることができず、筐体1120内には複数の基板1111、すなわち複数のLEDモジュール1110が配置される。このように、直管形LEDランプでは複数のLEDモジュールが用いられることが多いので、上記のように別途固定部材を用いると、さらに部品点数が増加して製造工程が一層複雑化する。
さらに、図38の(a)及び(b)に示すような直管形LEDランプ100において、LEDモジュール1110の基板1111と基台1150とを、平面同士を合わせてネジ又は接着剤によって固定しただけでは、ネジが緩んでしまったり接着剤が剥がれてしまったりしてLEDモジュール1110が基台1150から外れてしまう場合がある。特に、照明器具に装着された状態の直管形LEDランプ1100は、LEDモジュール1110が基台1150に対して地面側に位置することになるので、上述のようにLEDモジュール1110が基台1150から外れてしまうと、LEDモジュール1110の落下によりLEDモジュール1110が筐体1120に衝突し、筐体1120を破損させてしまう場合がある。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、LEDモジュールの基板を、簡単な構成によって基台に固定することができるランプを提供することを第2の目的とする。
上記第2の目的を達成するために、本発明に係る第2のランプの一態様は、長尺状の筐体と、前記筐体内に収納された長尺状の第1基台と、前記第1基台に配置された長尺状の基板と、前記基板に実装された半導体発光素子と、を備え、前記第1基台は、前記基板の両側面を挟む第1壁部及び第2壁部と、前記第1壁部から第2壁部に向かって突出する複数の第1突出部と、前記第2壁部から前記第1壁部に向かって突出する複数の第2突出部とを有し、前記複数の第1突出部及び前記複数の第2突出部は、前記基板における前記半導体発光素子が実装された面である第1面に当接される。
これにより、基台に形成された第1突出部及び第2突出部によって、基板の第1面に対して垂直な方向における基板の動きを規制することができるので、ネジや接着剤等を用いることなく基板を第1基台に固定することができる。
さらに、本発明に係る第2のランプの一態様において、前記第1基台は、さらに、前記第1面とは反対側の面である第2面に向かって付勢する付勢部を有することが好ましい。
これにより、基板の第2面を付勢部によって付勢することができるので、基板は、第1面側の第1突出部及び第2突出部と第2面側の付勢部とによって押圧を受ける。従って、基板は、第1面及び第2面の両側の面から挟持されるので、基板を基台に強固に保持させることができる。
さらに、本発明に係る第2のランプの一態様において、前記壁部は、前記第1突出部及び前記第2突出部の少なくともいずれか一方の近傍に形成された切り欠き部を有することが好ましい。
これにより、第1突出部及び第2突出部を弾性変形させやすくすることができるので、基板を容易に第1基台に固定することができる。
さらに、本発明に係る第2のランプの一態様において、前記切り欠き部は、前記第1突出部及び前記第2突出部の両方の近傍に形成され、前記第1突出部の近傍に形成された前記切り欠き部と前記第2突出部の近傍に形成された前記切り欠き部とは切り欠きの大きさが異なることが好ましい。
これにより、切り欠きの大きさが大きい方の切り欠き部近傍に設けられた突出部について、弾性変形させやすくすることができる。
さらに、本発明に係る第2のランプの一態様において、前記切り欠き部は、前記基板の第1面よりも前記第1面とは反対側の面である第2面側の位置に形成されることが好ましい。
これにより、切り欠き部を基板よりも第1基台の底部側に位置させることができるので、切り欠き部の切り欠き端縁付近の耐電圧性を向上させることができるとともに、切り欠き部からの光漏れを防止してランプ配光特性の劣化を防止することができる。
さらに、本発明に係る第2のランプの一態様において、前記第1基台と前記基板との間に配置された第2基台を備え、前記基板は、前記第2基台上に載置される構成としてもよい。
以上、本発明に係る第2のランプの一態様によれば、半導体発光素子が実装される基板を、簡単な構成で基台に固定することができる。
以下、本実施の形態では、従来の直管形蛍光灯に代替する直管形のLEDランプを例にとって詳細に説明する。
まず、本発明の実施の形態1に係る直管形LEDランプ100について、図1を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係る直管形LEDランプの概観斜視図である。
図1に示すように、本実施の形態1に係る直管形LEDランプ100は、LEDモジュール110と、LEDモジュール110を収納する長尺状の筐体120と、筐体120の長手方向(管軸方向)の一方の端部に設けられた第1口金である給電用口金(給電側口金)130と、筐体120の長手方向の他方の端部に設けられた第2口金であるアース用口金(非給電側口金)140と、LEDモジュール110が配置される第1基台150及び第2基台154(不図示)と、LEDモジュール110に電力を供給するコネクタ160(不図示)と、LEDモジュール110が発する光を所定の方向に反射する反射部材170と、第1基台150を筐体120に取り付けるための取り付け部材180(不図示)と、LEDモジュール110を発光させるための点灯回路190(不図示)とを備える。なお、本実施の形態に係る直管形LEDランプ100は、給電用口金130のみの片側一方から給電を受ける片側給電方式である。
以下、直管形LEDランプ100の各構成要素について、図1を参照しながら、図2を用いて詳述する。図2は、本発明の実施の形態1に係る直管形LEDランプの分解斜視図である。
まず、LEDモジュール110について説明する。LEDモジュール110は、図2に示すように、筐体120の管軸方向において長尺状であり、LEDチップが基板上に直接実装されたCOB型(Chip On Board)の発光モジュールであって、基板111と、複数のLED(LEDチップ)112と、LED112を封止する封止部材113と、モジュール外部からLED112を発光させるための電力の供給を受けるソケット115とを備える。なお、図示しないが、LEDモジュール110には、各LED112に電力を供給するための配線として基板111上にパターン形成された金属配線、LED112を静電保護する静電保護素子、及びLED112と金属配線とを電気的に接続するための金ワイヤ等が設けられている。
さらに、LEDモジュール110について詳細に説明する。本実施の形態に係るLEDモジュール110は、基板111上に実装された複数のLED112が、封止部材113によって一括封止された構造を有する。
本実施の形態では、青色光を出射するLEDと、青色光を黄色光に波長変換する蛍光体粒子が混入された透光性材料で形成された封止体(封止部材)とが採用されており、LEDから出射された青色光の一部が封止体によって黄色光に波長変換され、未変換の青色光と変換後の黄色光との混色により生成される白色光がLEDモジュール110から出射される。
ただし、本発明において、LEDとしては、上記のようなCOBタイプでなく、SMD(Surface Mount Device)タイプのものを使用してもよい。
基板111は、LED112を実装するためのLED実装基板であって、本実施の形態では、筐体120の管軸方向において長尺状の矩形基板である。本実施の形態において、LED112は基板111の一方の面にのみ実装されており、基板111は、LED112が実装される面である第1面(第1主面)111aと、第1面111aとは反対側の面である第2面(第2主面)111bとを有する。LEDモジュール110は、基板111の第2面111bと第2基台154の載置面とが接触するように、第2基台154に載置される。
基板111としては、アルミナや窒化アルミニウムからなる透光性を有するセラミックス基板、アルミニウム合金からなるアルミニウム基板、透明なガラス基板、又は透明樹脂で構成された可撓性を有するフレキシブル基板(FPC)等を用いることができる。
但し、基板111としては、LED112の放熱性を高めるために熱伝導率及び熱放射率が高い材料であることが好ましく、ガラス基板又はセラミックス基板等の硬脆材と呼ばれる材料からなる基板を用いることが好ましい。また、基板111の裏面からも光を放出させるように構成してもよく、この場合、基板111の透過率が高くなるように構成することが好ましい。
LED112は、半導体発光素子の一例であって、本実施の形態では、基板111上に直接実装される。図2に示すように、基板111には、複数のLED112が基板111の長手方向に沿ってライン状に一列配置されている。各LED112は、単色の可視光を発するベアチップであり、ダイアタッチ材(ダイボンド材)によって基板111上にダイボンディングされている。LED112としては、例えば通電されると青色光を発光する青色LEDチップを用いることができる。
各LED112は、金属配線又は金ワイヤ(不図示)等によって、直列接続、並列接続、又は直列接続と並列接続との組み合わせ接続となるように構成することができる。
封止部材113は、光波長変換体である蛍光体を含む蛍光体含有樹脂であって、LED112からの光を所定の波長に波長変換(色変換)するとともに、LED112を樹脂封止してLED112を保護する。封止部材113は、断面形状が上に凸の略半円状のドーム形状であり、本実施の形態では、基板111上の全てのLED112を覆うようにLED112の配列方向に沿って直線状に1本形成されている。
封止部材113としては、例えばLED112が青色LEDである場合、白色光を得るために、YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)系の黄色蛍光体粒子をシリコーン樹脂に分散させた蛍光体含有樹脂を用いることができる。これにより、黄色蛍光体粒子は青色LEDチップの青色光によって励起されて黄色光を放出するので、封止部材13からは、励起された黄色光と青色LEDチップの青色光とによって白色光が放出される。なお、封止部材113に、シリカ等の光拡散材も含有させても構わない。
ソケット115は、LED112を発光させるための電力の供給を受ける導電ピンを有しており、導電ピンと基板111上の金属配線とは電気的に接続されている。なお、導電ピンは、樹脂成形されたソケット本体に設けられている。また、ソケット本体にはコネクタ160の装着部161が装着され、これにより、ソケット115はコネクタ160から電力の供給を受けることができる。
以上のようにして、本実施の形態に係るLEDモジュール110が構成されている。なお、本実施の形態において、筐体120内に配置されるLEDモジュール110は全て同じ構成である。
次に、筐体120について説明する。図1及び図2に示すように、筐体120は、透光性を有する長尺状の透光性カバーであって、本実施の形態では、両端部に開口を有する長尺筒体からなる直管状の外管である。筐体120には、LEDモジュール110、第1基台150、第2基台154、及び点灯回路190等が収納される。
筐体120は、ガラス管(ガラスバルブ)又はプラスチック管等の透光性材料で構成することができる。例えば、シリカ(SiO2)が70〜72[%]のソーダ石灰ガラスによって構成され、熱伝導率が約1.0[W/m・K]のガラス管からなる透明な筐体120を用いることができる。
また、筐体120は、必ずしも筒状である必要はなく、径方向の断面形状が略半球状の半割り構造であってもよい。このような半割り構造を採用する場合は、ヒートシンクの外郭を構成する部材(第1基台150)を、半割りの筐体120と組み合わせてランプ100の最外郭を構成すればよい。
なお、筐体120の外面又は内面に拡散処理を施して、LEDモジュール110からの光を拡散するように構成してもよい。拡散処理としては、例えば、筐体120の内面にシリカや炭酸カルシウム等を塗布する方法等がある。
次に、給電用口金130について説明する。給電用口金130は、LEDモジュール110のLED112を点灯させるための電力を、ランプ外から受ける受電用口金である。図1に示すように、給電用口金130は、略有底円筒形状に構成されており、筐体120の一方の端部を蓋するように設けられる。本実施の形態における給電用口金130は、図2に示すように、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等の合成樹脂からなる給電用口金本体131と、真ちゅう等の金属材料からなる構成される一対の給電ピン132とからなる。
給電用口金本体131は、筐体120の管軸を通る平面を分割面として上下半分に分解可能であり、第1給電用口金本体部131aと第2給電用口金本体部131bとによって構成される。なお、給電用口金130は、給電ピン132を点灯回路190のソケットにリード線を介して電気的に接続した後に、第1給電用口金本体部131aと第2給電用口金本体部131bとで給電ピン132と筐体120の端部とを挟み込んだ状態で第1給電用口金本体部131aと第2給電用口金本体部131bとをネジ止めすることにより、筐体120の端部を覆うように固定される。
一対の給電ピン132は、給電用口金本体131の底部から外方に向かって突出するように構成されており、LEDモジュール110のLED112を点灯させるための電力として照明器具等の外部機器から所定の電力を受ける受電ピンとして機能する。例えば、給電用口金130を照明器具のソケットに装着させることによって、一対の給電ピン132は商用100Vの交流電源から交流電力を受ける状態となる。なお、一対の給電ピン132は、リード線によって筐体120内の点灯回路190と接続されており、一対の給電ピン132が受電した交流電力は点灯回路190に供給される。
次に、アース用口金140について説明する。アース用口金140は、金属製の第2基台154とアース接続されており、ランプ内に生じる異常電流を、照明器具を介してグランドに流す。アース用口金140は、略有底円筒形状に構成されており、筐体120の他方の端部を蓋するように設けられる。本実施の形態におけるアース用口金140は、PBT等の合成樹脂からなるアース用口金本体141と、真ちゅう等の金属材料からなる1本のアースピン142とからなる。
アース用口金本体141は、筐体120の管軸を通る平面を分割面として上下半分に分解可能であり、第1アース用口金本体部141aと第2アース用口金本体部141bとによって構成される。なお、アース用口金140は、接続部材143によってアースピン142を第1基台150に取り付けた後に、第1アース用口金本体部141aと第2アース用口金本体部141bとでアースピン142と筐体120の端部とを挟み込んだ状態で第1アース用口金本体部141aと第2アース用口金本体部141bとをネジ止めすることにより、筐体120の端部を覆うように固定される。
アースピン142は、アース用口金本体141の底部から外方に向かって突出するように構成される。アースピン142は、L字状の金属製の接続部材143(取り付け金具)によって第2基台154と接続固定されている。アースピン142は、照明器具を介して接地されている。
次に、第1基台150及び第2基台154について説明する。第1基台150及び第2基台154は、いずれも金属によって構成され、LEDモジュール110で発生する熱を放熱するヒートシンクとして機能するとともに、LEDモジュール110を載置及び固定するための基台として機能する。
第1基台150は、ヒートシンクの外郭を構成する部材である。第1基台150は、筐体120の全長とほぼ同じ長さの長尺状に構成されており、金属板を折り曲げ加工等することによって形成することができる。本実施の形態において、第1基台150は、薄板状の亜鉛めっき鋼板を用いて成形されている。
第1基台150は、長尺状の底部(底板部)と、底部における第1基台150の短手方向(基板111の幅方向)の両端部に形成され、当該第1基台150の短手方向において基板111の両側面を挟む第1壁部151及び第2壁部152を有する。すなわち、第1壁部151は、基板111の一方の側面に対面し、第2壁部152は、基板111の他方の側面に対面するように形成されている。第1壁部151及び第2壁部152は、第1基台150を構成する金属板を折り曲げ加工することによって衝立状に形成されている。LEDモジュール110は、基板111の短手方向における基板111の動きが第1壁部151と第2壁部152とによって規制された状態で、第1基台150に配置される。
図2に示すように、第1壁部151には、当該第1壁部151から第2壁部152に向かって突出する複数の第1突出部151aが形成されている。また、第2壁部152には、当該第2壁部152から第1壁部151に向かって突出する複数の第2突出部152aが形成されている。本実施の形態において、第1突出部151a及び第2突出部152aは、第1基台150を構成する金属板の一部を加工することによって形成されており、例えば、金属板からなる第1壁部151及び第2壁部152をエンボス加工することによって金属板の一部を突出させて形成することができる。また、複数の第1突出部151a及び複数の第2突出部152aのそれぞれは、第1基台150の長手方向に沿って所定の間隔でかつ互いに同じ高さの位置となるように形成されている。
第1突出部151a及び第2突出部152aは、図1に示すように、LEDモジュール110における基板111の第1面111aに当接されるように構成されている。具体的に、第1突出部151a及び第2突出部152aは、基板111の第1面111aにおいて係止するような係止爪として形成されている。これにより、LEDモジュール110における基板111は、基板111の第1面111aに対して垂直な方向における動きが規制され、第1突出部151aと第2突出部152aとによってLEDモジュール110が上方に飛び出さないようにして第1基台150に固定されている。このように、直管形LEDランプ100を照明器具に取り付けた後であっても、すなわち、当該LEDモジュール110が第1基台150よりも地面側に位置するようになった場合あっても、LEDモジュール110は、第1突出部151a及び第2突出部152aによって第1基台150から外れ落ちないようになっている。
さらに、本実施の形態における第1突出部151a及び第2突出部152aは、図1に示すように、振動や衝撃等によっても基板111が第1基台150から脱落しにくいように、第1突出部151a又は第2突出部152aにおける基板111の第1面111a側の形状は、第1面111aに対向するような略平面となっている。一方、第1突出部151a又は第2突出部152aにおける第1面111a側とは反対側の形状は、基板111を第1突出部151a又は第2突出部152aに当接させて挿入する際、基板111を第1突出部151a又は第2突出部152aに対して押し込みやすくするために、略テーパ状となっている。
また、本実施の形態において、第1突出部151a及び第2突出部152aは、1つの基板111に対してそれぞれ2つずつ当接するように対向させて形成しているが、これに限らない。第1突出部151a及び第2突出部152aは、基板111を第1基台150に対して固定するように設ければよく、例えば、1つの基板111に対して第1突出部151a及び第2突出部152aのいずれか一方を2つ形成し、他方をその2つの間に位置するように形成しても構わない。すなわち、基板111の幅方向の一方側における一端部を2つの突出部で固定し、2つの突出部の間において基板111の幅方向における他方側の他端部を1つの突出部で固定しても構わない(3点固定)。あるいは、4つ以上(対向する2つ以上)の突出部を形成して、基板111を第1基台150に固定するように構成しても構わない。
また、第1基台150には、第2基台154及び反射部材170を載置するための段差部が形成されている。この段差部によって、第1基台150の底部と反射部材170(第2基台154)との間には空間領域が構成され、この空間領域を利用して、後述する付勢部153が設けられている。
さらに、第1基台150は、第1突出部151aの近傍に形成された複数の第1切り欠き部151bと、第2突出部152aの近傍に形成された複数の第2切り欠き部152bとを有する。本実施の形態において、第1切り欠き部151bのそれぞれは、第1壁部151及び段差部に跨るようにして切り欠かれており、第1基台150の長手方向に沿ってスリット状に形成されている。同様に、第2切り欠き部152bのそれぞれは、第2壁部152及び段差部に跨るようにして切り欠かれており、第1基台150の長手方向に沿ってスリット状に形成されている。なお、第1切り欠き部151b及び第2切り欠き部152bは、段差部に形成せずに、第1壁部151及び第2壁部152のみに形成しても構わない。
このように、第1突出部151a及び第2突出部152aの近傍に第1切り欠き部151b及び第2切り欠き部152bを設けることにより、第1突出部151a及び第2突出部152aの弾性力を大きくすることができ、第1突出部151a及び第2突出部152aを弾性変形させやすくすることができる。これにより、基板111を第1基台150に固定する際、第1突出部151a及び第2突出部152aを容易に弾性変形させて基板111を第1基台150の第1突出部151a及び第2突出部152aに嵌め込むことができるので、基板111を容易に第1基台150に固定することができる。
ここで、第1基台150の構成について、さらに図3を用いて説明する。図3は、本発明の実施の形態1に係る直管形LEDランプにおける第1基台の背面図である。
図3に示すように、第1基台150の底部には、第2基台154を付勢する付勢部153が複数形成されている。付勢部153は、第1基台150の底部と反射部材170(第2基台154)との間の空間領域において、LEDモジュール110における基板111の第2面111bに向かって、すなわち、基板111の第2面111bから第1面111aに向かう方向において付勢するように構成されている。
本実施の形態において、付勢部153は、第1基台150を構成する金属板の一部を加工することによって形成されており、図3に示すように、第1基台150の板状の底板部を切り起こして形成された板バネとして構成されている。このように構成された付勢部153は、反射部材170に当接するように構成されており、板バネの弾性力による付勢によって反射部材170(第2基台154)に対して押圧を付与している。すなわち、第2基台154は、反射部材170を介して付勢部153によって押し付けられている。これにより、基板111は、付勢部153による押圧が付与される。
また、図3に示すように、第1基台150の底部には開口が形成されており、当該開口には、後述するように取り付け部材180が取り付けられている。取り付け部材180は、第1基台150が第1基台150の長手方向に対して可動するように第1基台150に取り付けられている。
図2に戻り、第2基台154は、長尺状の基板からなり、第1基台150とLEDモジュール110の基板111との間に配置される中板ヒートシンクである。第2基台154には、LEDモジュール110(基板111)が載置される。すなわち、第2基台154と基板111の第2面111bとが接触した状態で、LEDモジュール110は第2基台154に配置される。本実施の形態では、第2基台154には、4つのLEDモジュール110が載置される。なお、第2基台154には、LEDモジュール110の他に点灯回路190も載置される。
第2基台154は、金属等の高熱伝導性材料によって構成することが好ましく、本実施の形態では、熱伝導率が237[W/m・K]であるアルミニウムからなるアルミ板を用いて構成した。なお、本実施の形態では、第2基台154の板厚が第1基台150の板厚よりも厚くなるように構成されている。また、第2基台154は、第1基台150の長さよりも長くなるように構成されており、第2基台154の両端部のそれぞれは、給電用口金130又はアース用口金140によって覆われており、給電用口金130又はアース用口金140に取り付けられている。
また、第2基台154は、反射部材170を介して第1基台150の段差部に載置されており、第2基台154の第1基台150側の面(裏面)は、上述のように、反射部材170を介して第1基台150における付勢部153の弾性力によって付勢されている。
次に、コネクタ160について説明する。図2に示すように、コネクタ160は、LEDモジュール110のソケット115に装着される装着部(コネクタ部)161と、ソケット115を介してLEDモジュール110に電力を供給する電力供給線162とを有する。
装着部161は、電力供給線162の両端部に設けられ、ソケット115と嵌合するように構成された略矩形状に樹脂成形された樹脂成形部と、当該樹脂成形部に設けられた導電部とからなる。また、電力供給線162は、ハーネスと呼ばれるリード線によって構成することができる。本実施の形態におけるコネクタ160は直流電力を供給するように構成されており、電力供給線162は、正電圧を供給する正電圧供給線と負電圧を供給する負電圧供給線とからなる。
本実施の形態において、筐体120内には4つの長尺状のLEDモジュール110が一列に配置されている。給電用口金130に最も近いLEDモジュール110と点灯回路190とはコネクタ160によって電気的に接続され、コネクタ160を介して点灯回路190からLEDモジュール110へと直流電力が供給される。また、隣り合うLEDモジュール110同士もコネクタ160によって電気的に接続され、コネクタ160を介して一方のLEDモジュール110から他方のLEDモジュールへと電力が供給される。
次に、反射部材170について説明する。図2に示すように、反射部材170は、ランプの光取り出し効率を向上させるために、LEDモジュール110が発する光を一定の方向に反射するように構成されている。反射部材170は、電気絶縁性及び光反射性を有する材料によって構成されており、例えば、二軸延伸ポリエステル(PET)フィルム等からなる絶縁反射シートを加工することによって構成することができる。
本実施の形態において、反射部材170は、断面コの字状に加工されており、第1基台150における第1壁部151の内面と面接触する第1反射面部と、第2壁部152の内面に面接触する第2反射面部とを有する。これにより、LEDモジュール110からの光は、反射部材170の第1反射面部及び第2反射面部によって反射される。なお、反射部材170における第1基台150の第1突出部151a及び第2突出部152aに対応する箇所は切り欠かれており、反射部材170を第1基台150の内部に配置したときに、第1突出部151a及び第2突出部152aは反射部材170の第1反射面部及び第2反射部から突出するように構成されている。
また、反射部材170は、第1基台150と第2基台154との間に配置される。具体的に、反射部材170は、第1基台150の段差部に載置されており、反射部材170の第1基台150側の面は第1基台150の付勢部153の弾性力によって付勢されている。
次に、取り付け部材180について、図3を参照しながら、図4を用いて説明する。図4の(a)は、本発明の実施の形態1に係る直管形LEDモジュールにおける取り付け部材の斜視図であり、図4の(b)は、同取り付け部材の側面図である。
図3、図4(a)及び図4(b)に示すように、取り付け部材180は、第1基台150の底部に形成された開口に掛合する掛合片181と、筐体120の内面側に対向する凹部182とを有する。
掛合片181は、第1基台150の長手方向において第1基台150の開口の縁部と隙間をあけて形成された第1掛合部181aと、当該開口の縁部に掛合する第2掛合部181bとを有する。このように構成される掛合片181は、図3に示すように、第1基台150の底部の筐体120側の面に引っ掛かるようにしてフック状に形成されている。また、取り付け部材180と筐体120とを固定する場合、凹部182にシリコーン樹脂等の接着剤を充填することによって、取り付け部材180と筐体120とが接着固定される。
このように、取り付け部材180は、筐体120に対しては接着固定されているが、第1基台150に対しては可動であり、取り付け部材180は第1基台150に対して摺動するように構成されている。本実施の形態では、取り付け部材180の掛合片181と第1基台150とが摺動するように構成されている。なお、取り付け部材180は、第1基台150の一部に取り付けられており、本実施の形態では、第1基台150に2個取り付けられている。
次に、点灯回路190について説明する。図2に示すように、点灯回路190は、LEDモジュール110におけるLED112の点灯状態を制御するためのLED点灯回路(LED制御回路)であって、入力された交流電力を直流電力に変換して出力する回路を備える。本実施の形態において、点灯回路190は、回路基板190aと、回路基板190aに実装された複数の回路素子からなる回路素子群190bとを備える。
回路基板190aは、実装された電子部品を互いに配線するための所定の配線パターン(不図示)が形成されたプリント基板であり、例えばガラスエポキシ基板等を用いることができる。
回路素子群190bは、LEDモジュール110のLED112を点灯させるための複数の回路素子によって構成される。回路素子群190bは、例えば入力された交流電力を全波整流するダイオードブリッジ回路(整流回路)及びヒューズ素子等によって構成される。回路素子群190bとしては、その他必要に応じて、抵抗、コンデンサ、コイル、ダイオード又はトランジスタ等を備えてもよい。
また、点灯回路190は、給電用口金130に設けられた一対の給電ピン132から交流電力を受電する入力ソケット190c(入力部)と、LEDモジュール110に対して直流電力を出力する出力ソケット190d(出力部)とを備える。入力ソケット190cは、リード線を介して一対の給電ピン132と電気的に接続された入力コネクタ端子が差し込まれる。また、出力ソケット190dには、リード線を介してLEDモジュール110と電気的に接続された出力コネクタ端子が差し込まれる。なお、入力ソケット190c及び出力ソケット190dとは、回路基板190aに形成された配線パターンによって回路素子群190bの回路素子と電気的に接続されている。
このように構成される点灯回路190は、第2基台154上に載置され、点灯回路カバー191によって覆われる。点灯回路カバー191は絶縁樹脂によって構成されており、点灯回路190を保護する。
以上のように構成される直管形LEDランプ100において、LEDモジュール110、第1基台150、第2基台154、コネクタ160、反射部材170、取り付け部材180、点灯回路190、点灯回路カバー191、給電ピン132及びアースピン142は、長尺状の光源モジュールとして一体化される。すなわち、各構成が一体化された光源モジュールは、各構成同士の電気的及び物理的な接続が完了した状態である。そして、この光源モジュールを筐体120に挿通させた後に、給電用口金本体131及びアース用口金本体141を筐体120の両端部のそれぞれに取り付けることにより、直管形LEDランプ100が完成する。
次に、本発明の実施の形態1に係る直管形LEDランプ100の各構成同士の接続関係について、図5及び図6を用いて説明する。図5は、本発明の実施の形態1に係る直管形LEDランプの管軸方向における要部断面図である。図6の(a)は、図5のA−A’線における本発明の実施の形態1に係る直管形LEDランプの断面図である。図6の(b)は、図5のB−B’線における本発明の実施の形態1に係る直管形LEDランプの断面図である。図6の(c)は、図5のC−C’線における本発明の実施の形態1に係る直管形LEDランプの断面図である。
図5及び図6(a)〜図6(c)に示すように、本実施の形態に係る直管形LEDランプ100において、上記のように構成される光源モジュールは、筐体120の長手方向において取り付け部材180に対して可動である。本実施の形態では、取り付け部材180が取り付けられる第1基台150が、筐体120の長手方向において取り付け部材180に対して摺動するように構成されており、第1基台150は、取り付け部材180における掛合片181の第2掛合部181bと掛合した状態で、第1掛合部181aと第1基台150の開口との間の隙間を利用して移動可能となっている。また、図6の(c)に示すように、取り付け部材180と筐体120とは、取り付け部材180の凹部182に充填された接着剤183によって接着固定されている。
また、光源モジュールにおいて、LEDモジュール110は、第1基台150に設けられた第1突出部151a及び第2突出部152aと付勢部153とによって、第2基台154とともに第1基台150に固定されている。
本実施の形態において、第1基台150と第1基台150における第1突出部151a及び第2突出部152aは、LEDモジュール110における基板111の第1面111aに当接するように構成されており、第1突出部151a及び第2突出部152aによって、基板111の第1面111aに対して垂直な方向における基板111の動きが規制される。これにより、ネジ等を用いることなく、LEDモジュール110が第1基台150に保持されるように、LEDモジュール110を第1基台150に固定することができる。
また、LEDモジュール110の基板111と第1基台150との間に第2基台154が配置されている。これにより、基板111を第1基台150に固定することによって、第2基台154も第1基台150に固定することができる。このように、本実施の形態では、ヒートシンクとして、加工しやすい薄板状の鋼板からなる第1基台150を用いるともに熱伝導率の高いアルミニウムからなる第2基台154とを用いることにより、LEDモジュール110の固定を簡単に行うことができるとともに放熱性に優れたヒートシンクを実現することができる。
また、LEDモジュール110の基板111は、第2基台154及び反射部材170を介して第1基台150に形成された付勢部153によって付勢されており、当該付勢部153による弾性力によって押圧が付与されている。これにより、基板111は、第1突出部151a及び第2突出部152aと付勢部153とによって押圧を受けた状態で挟持される。すなわち、基板111は、第1面111a及び第2面111bの両側の面から押さえられる状態となるので、基板111は第1基台150によって強固に保持される。また、本実施の形態において、付勢部153は第1基台150の一部を加工することによって形成しているので、簡単な構成によって基板111の保持性能を向上することができる。
また、本実施の形態において、基板111は、第1切り欠き部151b(又は第2切り欠き部152b)と第1突出部151a(又は第2突出部152a)との間に配置されることが好ましい。
ここで、第1切り欠き部151b(又は第2切り欠き部152b)を形成することによって、めっき塗装が存在せず鋼板の下地金属が露出する状態となった切り欠き端縁が形成され、当該切り欠き端縁付近の耐電圧性が低下する。これにより、第1基台150に帯電した電荷が切り欠き端縁付近からLEDモジュール110に向かって放電しやすくなり、切り欠き端縁付近のLED112が損傷してしまうという可能性が高くなる。
これに対して、本実施の形態のように、第1基台150の段差部を設けることによって、第1切り欠き部151b(又は第2切り欠き部152b)と第1突出部151a(又は第2突出部152a)との間に基板111を配置することにより、第1切り欠き部151b(又は第2切り欠き部152b)を、基板111の第1面111aよりも第2面111b側(第1基台150の底部側)に位置させることができる。これにより、切り欠き端縁付近の耐電圧性を向上させることができるので、上記のようなLED112の損傷を防止することができる。
さらに、このように、第1切り欠き部151b(又は第2切り欠き部152b)を、基板111の第1面111aよりも第2面111b側に位置させることにより、第1切り欠き部151b(又は第2切り欠き部152b)からLEDモジュール110の光が漏れてしまうことを防止することもできる。これにより、第1切り欠き部151b(又は第2切り欠き部152b)からの光漏れによるランプの配光特性の劣化を防止することができる。
また、本実施の形態に係る直管形LEDランプ100において、上記の光源モジュールは、当該光源モジュールの長手方向における一方の端部が給電用口金130に対して可動端となるように給電用口金130に取り付けられている。また、上記の光源モジュールは、当該光源モジュールの長手方向における他方の端部がアース用口金140に対して固定端となるようにアース用口金140に取り付けられている。
ここで、給電用口金130及びアース用口金140周辺における詳細構成について、図7及び図8を用いて説明する。図7は、本発明の実施の形態1に係る直管形LEDランプにおける給電用口金周辺の構成を示す斜視図であり、(a)は、第2基台と給電用口金との取り付け状態を分かりやすくするために、点灯回路、点灯回路カバー及び筐体等を省略した図であり、(b)は、点灯回路、点灯回路カバー及び筐体を示した図である。また、図8は、本発明の実施の形態1に係る直管形LEDランプにおけるアース用口金周辺の構成を示す斜視図であり、(a)は、第1アース用口金本体部と第2アース用口金本体部とを固定する前の状態を示す図であり、(b)は、第1アース用口金本体部と第2アース用口金本体部とを固定した後の状態を示す図である。なお、図8(b)において、筐体は省略されている。
図7(a)及び図7(b)に示すように、本実施の形態では、第2基台154は、第2基台154の長手方向における給電用口金130側の端部が給電用口金130に対して可動端となるように給電用口金130に取り付けられている。具体的には、第2基台154における給電用口金130側の端部に孔部154aが設けられており、当該孔部154aに挿通される給電用口金130のネジ受け部133が孔部154a内で移動できるように構成されている。
本実施の形態では、孔部154aにおける第2基台154の長手方向(管軸方向)の開口径(長さ)は、ネジ受け部133の管軸方向の径(長さ)よりも大きくなるように構成されているとともに、孔部154aにおける第2基台154の幅方向の開口径(長さ)は、ネジ受け部133の第2基台154の幅方向の径(長さ)とほぼ同じとなるように構成されている。これにより、第2基台154を給電用口金130に対して遊動させることができる。そして、第2基台154は、上述のように取り付け部材180に対して摺動可能であるので、光源モジュールとしては、筐体120内で移動可能な状態のままで、給電用口金130とアース用口金140と筐体120とで保持される。
また、図8(a)及び図8(b)に示すように、本実施の形態では、第2基台154は、第2基台154の長手方向におけるアース用口金140側の端部がアース用口金140に対して可動端となるようにアース用口金140に取り付けられている。具体的には、第2基台154におけるアース用口金140側の端部はネジによってアース用口金140における第2アース用口金本体部141bに固定されている。さらに、第2基台154におけるアース用口金140側の端部には孔部が設けられており、当該孔部にアース用口金140のネジ受け部が挿通されることによっても第2基台154はアース用口金140に固定されている。
次に、本発明の実施形態に係る直管形LEDランプ100の作用効果について、図9を用いて説明する。図9は、本発明の実施形態1に係る直管形LEDランプの作用効果を説明するための断面図である。
本実施の形態における直管形LEDランプ100では、上述のとおり、光源モジュールが筐体120の長手方向において取り付け部材180に対して可動であり、図9の矢印で示されるように、第1基台150が、筐体120の長手方向において取り付け部材180に対して摺動するように構成されている。これにより、光源モジュール(又は第1基台150)と筐体120とが固定されることなく相互に可動状態で取り付けられているので、光源モジュールの構成(例えば第1基台150)及び筐体120のいずれか一方が他方に対する応力の影響を緩和することができる。
つまり、図38の(a)及び(b)に示す構成の直管形LEDランプ1100においては、基台1150と筐体1120との材料が異なっていることから、基台1150と筐体1120とを固着する接着剤1160が硬化する際における接着剤1160の収縮作用(圧縮応力)の影響が、基台1150と筐体1120とに対して異なるものとなる。この場合、基台1150と筐体1120とが固定されていることから、接着剤1160の収縮作用による応力に差が生じて、筐体1120の中央部が浮き上がったり筐体1120の両端側が上方に反ったりすると考えられる。
これに対して、本実施の形態に係る直管形LEDランプ100では、上述のとおり、光源モジュールが筐体120の長手方向において取り付け部材180に対して可動とすることにより、光源モジュールの構成(例えば第1基台150)及び筐体120の一方が他方に与える影響を緩和することができる。すなわち、接着剤が硬化する際における接着剤の収縮作用による応力差を、第1基台150を可動させることによって吸収させることができる。これにより、筐体120の反りを抑制することができるので、筐体120に歪が発生することを抑制することができる。
また、本実施の形態のように、長尺状の光源モジュール(第2基台154)は、当該光源モジュールの長手方向における一方の端部が給電用口金130に対して可動端となるように給電用口金130に取り付けられていることが好ましい。これにより、光源モジュール(第2基台154)の一方の端部が給電用口金130に対して遊動した状態で、光源モジュール(第2基台154)を給電用口金130に保持させることができる。このように、光源モジュールの端部を可動端とすることにより、光源モジュールと筐体120との応力差を当該可動端によっても吸収することができる。
次に、本発明の実施の形態1係る直管形LEDランプの製造方法について説明する。
まず、本実施の形態に係る直管形LEDランプにおける光源モジュールの組み立て方法について、図10を用いて説明する。図10は、本発明の実施の形態1に係る直管形LEDランプにおける光源モジュールの組み立て工程を示す図であり、(a)は、図5のA−A’線における断面図に対応する図であり、(b)は、図5のB−B’線における断面図に対応する図である。
まず、図10(A)の(a)及び(b)に示すように、第1基台150に取り付け部材180を取り付ける。その後、図10(B)の(a)及び(b)に示すように、第1基台150の内側に反射部材170を配置する。その後、図10(C)の(a)及び(b)に示すように、反射部材170の底に第2基台154を配置する。なお、図10(B)及び図10(C)では、付勢部153を付勢するようにして反射部材170及び第2基台154を配置しているが、反射部材170及び第2基台154を配置する際においては、付勢部153を付勢しないようにしても構わない。
次に、第1基台150にLEDモジュール110を配置するが、このとき、図10(D)の(a)及び(b)に示すように、LEDモジュール110の基板111の幅方向の一方の端部を第2基台154に押し当てて、第1基台150の第1突出部151aと第2基台154の主面との間に当該一方の端部が入り込むように、図中の矢印に示す方向に、基板111の当該一方の端部を押し込む。このとき、付勢部153を弾性変形させるように基板111を押し込む。
続けて、図10(E)の(a)及び(b)に示すように、基板111の幅方向の他方の端部を、図中の矢印に示す方向に押して、基板111の当該他方の端を第2突出部152aと第2基台154との間に挿入させる。このとき、第1基台150に付勢部153が設けられているので、当該他方の端部が第2突出部152aと第2基台154との間に挿入すると同時に、付勢部153による下からの押圧によって基板111は第2突出部152aに当接させられる。
これにより、図10(F)の(a)及び(b)に示すように、LEDモジュール110の基板111の両端部を、第1突出部151a及び第2突出部152aと第2基台154との間に挟みこむことができる。
また、本実施の形態では、第1突出部151a及び第2突出部152aの周辺に第1切り欠き部151b及び第2切り欠き部152bが設けられているので、第1突出部151a及び第2突出部152aを容易に弾性変形させることができる。これにより、基板111の両端部を、第1突出部151a又は第2突出部152aと第2基台154との間に容易に挿入することができる。
なお、この後、第2基台154上に点灯回路190を配置し、コネクタ160によってLEDモジュール110同士とLEDモジュール110及び点灯回路190との電気的接続を行うとともに、給電ピン132と点灯回路190との電気的接続を行う。その後、点灯回路190を覆うように点灯回路カバー191を第1基台150に取り付ける。これにより、光源モジュールを組み立てることができる。
その後、光源モジュールを筐体120に挿通させた後に、給電用口金130及びアース用口金140を筐体120の両端部のそれぞれに取り付ける。
以上、本実施の形態に係るランプについて説明したが、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記の実施の形態では、点灯回路190をカバーする点灯回路カバーについては、図11Aに示すような構成の点灯回路カバー192とすることもできる。図11Aは、本発明の実施の形態1の変形例1に係る直管形LEDランプにおける点灯回路カバーの構成を示す図である。図11Aに示すように、本変形例では、点灯回路カバー192の両側面に第1凸部192a及び第2凸部192bが設けられているとともに、第1基台150に第1凸部192a及び第2凸部192bと嵌合する第1孔部151c及び第2孔部152cが設けられている。これにより、第1基台150と点灯回路カバー192とを容易に固定することができる。
また、上記の実施の形態では、第1突出部151a及び第2突出部152aの突出量は同じとしているが、第1突出部151aの突出量と第2突出部152aの突出量とが異なるように構成しても構わない。この場合、LEDモジュール110を第1基台150に固定する際に、基板111の幅方向の両端部のうち後から突出部に押し込まれる方の端部に対応する突出部の方の突出量の大きさを小さくすることが好ましい。例えば、図6では、第2突出部152aの突出量を第1突出部151aの突出量よりも小さくなるように構成することが好ましい。これにより、突出量の大きい第1突出部151aによって基板111への保持力を維持しつつ、突出量の小さい第2突出部152aによって基板111の第1基台150への固定を容易に行えるようにすることができる。
また、上記の実施の形態では、第1基台150において、第1壁部151及び第2壁部152の両方に切り欠きを形成して第1切り欠き部151b及び第2切り欠き部152bを設けたが、これに限らない。例えば、第1壁部151及び第2壁部152のいずれか一方にのみ切り欠き部を形成しても構わない。
また、本実施の形態では、第1切り欠き部151bにおける開口(スリット)の大きさ(スリット幅及びスリット長)と第2切り欠き部152bにおける開口の大きさは同じとしたが、これに限らない。例えば、第1切り欠き部151bにおける開口の大きさと第2切り欠き部152bにおける開口の大きさとが異なるように構成しても構わない。この場合、LEDモジュール110を第1基台150に固定する際に、基板111の幅方向の両端部のうち後から突出部に押し込まれる方の端部に対応する突出部の近傍に形成された切り欠き部の方における開口の大きさを大きくすることが好ましい。例えば、図6では、第2切り欠き部152bにおける開口の大きさが第1切り欠き部151bにおける開口の大きさよりも大きくなるように構成することが好ましい。これにより、第2突出部152a近傍部分の方が第1突出部151a近傍部分よりも弾性変形しやすくなるので、基板111の第1基台150への固定をさらに容易に行えるようにすることができる。なお、切り欠き部の開口の大きさは、例えば、スリット幅又はスリット長を調整することによって変えることができる。
また、本実施の形態において、第1切り欠き部151b及び第2切り欠き部152bは、スリット状の開口孔としたが、これに限らない。例えば、第1壁部151及び第2壁部152を貫通させないように切り欠いて第1切り欠き部151b及び第2切り欠き部152bを形成しても構わない。このように構成しても、第1突出部151a及び第2突出部152aの弾性力を大きくすることができる。
また、本実施の形態では、基板111を第1基台150に固定する際、図6に示すように、第1突出部151a側における基板111の幅方向の一方の端部を第1突出部151aと第2基台154との間に挿入した後に、第2突出部152a側における基板111の幅方向の他方の端部を第2突出部152aと第2基台154との間に挿入したが、逆の順序で行っても構わない。あるいは、基板111の幅方向の両端部を同時に、第1突出部151a及び第2突出部152aと第2基台154との間に挿入しても構わない。
また、上記の実施の形態では、給電用口金130を可動端とし、アース用口金140を固定端としたが、これに限らない。例えば、給電用口金130を固定端とし、アース用口金140を可動端となるように構成しても構わないし、給電用口金130及びアース用口金140の両方を可動端となるように構成しても構わない。これにより、光源モジュールを筐体120内で可動状態としたままで、光源モジュールを給電用口金130とアース用口金140と筐体120とで保持させることができる。なお、給電用口金130及びアース用口金140の両方を固定端とすることもできる。この場合、光源モジュールを筐体120内で移動可能な状態とすることができないが、光源モジュールを筐体120内において強固に保持させることができる。
また、上記の実施の形態では、給電用口金130のみの片側から給電を受ける片側給電方式としたが、両側から給電を受ける両側給電方式としても構わない。また、本実施の形態ように片側給電方式であっても、非給電側口金としてアース用口金140を用いずに口金部分を構成しても構わない。この場合、アース用口金140の箇所には、アース用口金140に換えて、照明器具のソケットに取り付けられるような構造を有する取り付け用口金を設ければよい。例えば、本実施の形態におけるアース用口金140をそのまま用いて、アースピン142をアース接続させないような構成とすることもできる。
また、上記の実施の形態において、LEDモジュール110は基板111上にLEDチップを直接実装したCOB型の構成としたが、これに限らない。例えば、樹脂成形されたキャビティの中にLEDチップを実装して当該キャビティ内を蛍光体含有樹脂によって封入したパッケージ型、つまり表面実装型(SMD)のLEDを用い、このSMD型のLEDを長尺状の基板に複数個実装してLEDモジュールを構成しても構わない。
また、上記の実施の形態において、第1基台150としては、図11Bに示すような構成の第1基台150Aとすることもできる。図11Bは、本発明の実施の形態1の変形例2に係る直管形LEDランプにおける第1基台の構成を示す図であり、(a)は、当該第1基台の平面図、(b)は、(a)のA−A’線における断面図、(c)は、(a)のB−B’線における断面図である。図11Bに示すように、本変形例に係る第1基台150Aは、当該第1基台150Aの底部の筐体120側の面が、パンチ・押圧加工等により形成された凸部155を有する。この凸部155は、第1基台150Aの底部の筐体120側の面に点在して設けられる突出部であり、シリコーン樹脂等の接着剤が塗布される台座として作用する。つまり、予め、凸部155に接着剤183Aを塗布した状態で第1基台150Aを筐体120の所定の内面に配置した後、第1基台150Aと筐体120とを押圧して固定する。そうすると、筐体120の内壁に対し、第1基台150Aが接着剤183Aを介して固定される。このとき、第1基台150Aと筐体120とは、第1基台150Aの底部の一部分に設けられた凸部155のみを介して固定される。従来、チューブ状の筐体に対してLEDが設けられた第1基台等を固定する場合、予め、第1基台の長手方向に沿って配置した一連の接着剤を介して、第1基台と筐体とを固定する方法が一般的であった。しかし、この従来の方法では、第1基台がその長手方向に沿って一連に筐体に固定されてしまうため、例えば、直管形LEDランプの点灯/消灯を繰り返していると、第1基台と筐体との熱膨張係数差などにより、固定時の接着強度が低減し、第1基台と筐体とが外れてしまう、などの不具合が生じるおそれがあった。これに対して、本変形例では、上記のように、第1基台150Aの底部に部分的に凸部155を設け、接着剤付きの凸部155を介して第1基台150Aと筐体120とを固定することにより、上記の点灯/消灯時の熱膨張係数差などの影響を受けることなく、第1基台150Aと筐体120との接着強度が高く保持される。これにより、部材同士が外れるなどの不具合が生じることなく、直管形LEDランプの高品質が保持される。なお、凸部155は、上記実施の形態における取り付け部材180と置き換えて設けることもできる。また、第1基台150Aの底部に設けられる凸部155は、第1基台150Aと筐体120との熱膨張係数差を緩和しつつ、良好な接着強度を保持するという観点から、第1基台150Aの長手方向に沿って、間隔を空けながら複数設けられていることが好ましい。例えば、第1基台150Aの長手方向に沿って等間隔で5個設けたり、上記の実施の形態における取り付け部材180と置き換えて2個設けてもよい。また、長手方向に沿って、とは、1列のみを意味するのではなく、2列以上並列して凸部155を設けてもよい。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2に係るランプについて、本実施の形態に至った経緯を含めて説明する。
従来の直管形LEDランプでは、半割れ構造の口金を精度良く形成することができないという問題がある。
つまり、筐体の端部が挿入される口金においては、当該筐体が挿入される位置でネジ止めすることができないため、ネジ止めの位置は、口金の先端部寄りの位置になる。このため、口金の本体を構成する2つの部材をバランスよくネジ止めすることができないため、当該口金を精度良く形成することができない。これにより、口金を筐体に精度良く固定できなかったり、口金の本体を構成する2つの部材間に隙間ができることで、当該隙間からLEDの光が漏れたり、埃が進入するなどの問題が生じる。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、半割れ構造の口金を精度良く形成することができるランプを提供することを第3の目的とする。
上記第3の目的を達成するために、本発明に係る第3のランプの一態様は、照明器具に設けられたソケットを介して前記照明器具に取り付けられるランプであって、内方に半導体発光素子が設けられた長尺状の筐体と、前記筐体の長手方向の端部に設けられ、先端部が前記ソケットに着脱可能に接続される接続部とを備え、前記接続部は、互いに嵌合することで前記接続部の本体を構成する第一本体部及び第二本体部を備え、前記第一本体部は、前記筐体の端部からの前記長手方向の距離が異なる複数の突起部を有し、前記第二本体部は、前記複数の突起部のそれぞれに対応する位置に、前記複数の突起部のそれぞれと嵌合する複数の嵌合部を有する。
これによれば、ランプは、口金である接続部を備えており、当該接続部は、嵌合することで本体を構成する第一本体部及び第二本体部を備え、第一本体部は、長尺状の筐体の端部からの長手方向の距離が異なる複数の突起部を有し、第二本体部は、複数の突起部のそれぞれと嵌合する複数の嵌合部を有する。つまり、ランプは、ネジ止めではなく当該複数の突起部と当該複数の嵌合部とが嵌合することで、第一本体部及び第二本体部からなる本体が構成されるため、挿入された筐体の位置にかかわらず、第一本体部及び第二本体部をバランス良く固定することができる。これにより、半割れ構造の口金を精度良く形成することができる。
また、本発明に係る第3のランプの一態様において、前記第一本体部は、前記複数の突起部と前記複数の嵌合部とが嵌合した場合に、前記第二本体部との隙間を閉塞させるように前記第二本体部と重なり合う第一重合部を有し、前記第二本体部は、前記複数の突起部と前記複数の嵌合部とが嵌合した場合に、前記第一本体部との隙間を閉塞させるように前記第一重合部と重なり合う第二重合部を有することが好ましい。
これによれば、第一本体部と第二本体部とは、複数の突起部と複数の嵌合部とが嵌合した場合に、隙間がなくなるように第一重合部と第二重合部とで重なり合う。つまり、第一本体部と第二本体部とは、重なり合って嵌合されるため、第一本体部と第二本体部との間に隙間ができるのを防ぐことができる。これにより、第一本体部と第二本体部との間からLEDの光が漏れたり、埃や虫などが進入することを防止することができる。
また、本発明に係る第3のランプの一態様において、前記複数の突起部は、前記第二本体部の内方から前記複数の嵌合部に嵌合されることが好ましい。
これによれば、複数の突起部は、第二本体部の内方から複数の嵌合部に嵌合される。このため、第一本体部と第二本体部とを容易に分離させることができず、意図せず第一本体部と第二本体部とが分離することによる感電などを防止することができる。
また、本発明に係る第3のランプの一態様において、前記接続部は、さらに、前記筐体の端部と前記接続部の先端部との間に、前記第一本体部と前記第二本体部とを固定する固定部材を備えることが好ましい。
これによれば、第一本体部と第二本体部とは、筐体の端部と接続部の先端部との間で、固定部材によってさらに固定される。このため、第一本体部と第二本体部とがネジ止めなどでさらに固定されるため、第一本体部と第二本体部との嵌合を強固にして、半割れ構造の口金を精度良く形成することができる。
また、本発明に係る第3のランプの一態様において、前記筐体の端部は、先端部に近づくほど小さい径を有し、前記複数の突起部は、前記第一本体部と前記第二本体部とが前記筐体の端部を囲うように、前記複数の嵌合部に嵌合されることが好ましい。
これによれば、筐体の端部の径は、先端部に近づくほど小さくなっており、第一本体部と第二本体部とが当該筐体の端部を囲うように、複数の突起部と複数の嵌合部とが嵌合する。ここで、筐体の端部を第一本体部と第二本体部とで挟み込む際に、当該端部の外側から内側に向けて力が加わるため、筐体の端部が割れるおそれがある。しかし、このように筐体の径が先端部に近づくほど小さくなっていれば、当該筐体の端部の割れを防ぐことができる。なお、筐体であるガラス管の端部を加熱する処理(グレージング)を行うことで、筐体の端部の径は、先端部に近づくほど小さくなるように加工される。このため、筐体を第一本体部と第二本体部とで挟み込んでも、筐体の端部が割れるのを防止して、半割れ構造の口金を精度良く形成することができる。
以上、本発明に係る第3のランプの一態様によれば、半割れ構造の口金を精度良く形成することができる。
以下、本発明の実施の形態2に係る直管形LEDランプについて、図面を参照しながら説明する。本実施の形態でも、従来の直管形蛍光灯に代替する直管形のLEDランプを例にとって詳細に説明する。
図12は、本発明の実施の形態2に係る直管形LEDランプ200の外観を示す斜視図である。
同図に示すように、直管形LEDランプ200は、電極コイルを用いた従来の一般直管蛍光灯と略同形の直管形LEDランプであって、長尺筒状の筐体230と、筐体230の内方に配置されたLEDモジュール231及び基台232と、筐体230の両端部に接続された第一接続部(アース用口金)210及び第二接続部(給電用口金)220とを備えている。
筐体230は、LEDモジュール231及び基台232を収納するための長尺状の直管(外囲器)である。つまり、筐体230は、両端部に開口を有する長尺筒体であり、その横断面形状は円環状である。筐体230としては、ガラス管またはプラスチック管等の透光性材料で構成することができる。なお、筐体230は、横断面形状が円環状の筐体には限定されず、横断面の外周縁の形状が角形状や半円形状であり、内周縁の形状が円形状、半円形状または角形状であるなど、どのような形状であってもかまわない。
本ランプ200を非常灯用などの高温・高熱下に晒されるような環境下で使用しうる場合、筐体230はガラス管で形成されていることが好ましい。無機材料であるガラス製の筐体230を用いれば、プラスチック管などと比べて、非常に耐熱性に優れるので、高温下に晒された場合でも、当該ランプ200自体が不点灯となったり、筐体230が破損・変形したりするおそれが極めて低くなるためである。
また、例えば、本実施の形態に係る筐体230の内周縁の形状が半円形状である場合(第一の筐体と称する)、アルミ板などで形成された第二の筐体を準備し、第一及び第二の筐体を組み合せることで、筐体230を構成することとしてもよい。この場合、第二の筐体は、後述の基台232として作用する部材を使用することもできる。
LEDモジュール231は、LEDと実装基板とを備えている。LEDは、半導体発光素子の一例であって、実装基板上に直接実装され、実装基板の長手方向に沿ってライン状(一直線状)に複数、一列に配列されている。実装基板は、LEDを実装するためのLED実装用基板であって、本実施の形態では、長尺矩形形状の基板である。実装基板としては、アルミナまたは透光性の窒化アルミニウムからなるセラミックス基板、アルミニウム合金からなるアルミニウム基板、透明なガラス基板または樹脂からなる可撓性のフレキシブル基板(FPC)等を用いることができる。
上述した通り、本実施の形態のLEDモジュール231は、実装基板上に実装された複数のLEDが、封止体によって一括封止された構造を有する。封止体は、主として透光性材料からなるが、LEDから発せられた光の波長を所定の波長へと変換する必要がある場合には、当該透光性材料に光の波長を変換する波長変換材料が混入される。
透光性材料としては、例えばシリコーン樹脂を利用することができ、波長変換材料としては、例えば蛍光体粒子を利用することができる。
本実施の形態では、青色光を出射するLEDと、青色光を黄色光に波長変換する蛍光体粒子が混入された透光性材料で形成された封止体とが採用されており、LEDから出射された青色光の一部が封止体によって黄色光に波長変換され、未変換の青色光と変換後の黄色光との混色により生成される白色光がLEDモジュール231から出射される。
ただし、本発明において、LEDとしては、上記のようなCOBタイプでなく、SMDタイプのものを使用してもよい。
基台232は、筐体230に覆われるように配置される。本実施の形態では、基台232は、筐体230の内部に配置されるとともに筐体230に固定される。基台232は、LEDモジュール231を載置するための長尺状の部材である。
また、基台232としては、LEDモジュール231の熱を放熱するための放熱体(ヒートシンク)としても機能するものであることが好ましい。従って、基台232は、金属等の高熱伝導性材料によって構成することが好ましく、本実施の形態では、アルミニウムからなる長尺状のアルミニウム基台である。また、本実施の形態の基台232は、両端が第一接続部210及び第二接続部220の近傍にまで延びて構成されており、その全長は、筐体230の長さと略同等である。
また、基台232は、第一接続部210及び第二接続部220に対して、伝熱するよう接触することが好ましい。このように外部の照明器具に接触する第一接続部210及び第二接続部220に対して基台232を接触させれば、LEDモジュール231からの発熱が基台232を通じて直接的に照明器具まで伝熱するので、よりいっそうの放熱効果が期待できる。
第一接続部210は、長尺状の筐体230の長手方向の一端部に設けられ、先端部が照明器具の第一ソケットに着脱可能に接続される口金である。また、第二接続部220は、筐体230の長手方向の他端部に設けられ、先端部が照明器具の第二ソケットに着脱可能に接続される口金である。
ここで、本実施の形態では、第一接続部210は、アース用のピンであるアースピンを有するアース用口金であり、第二接続部220は、電力を受電するための一対の受電用ピンを有する受電用口金(給電用口金)である。つまり、直管形LEDランプ200は、筐体230の一方の端部である第二接続部220のみから給電を受ける片側給電である。この第一接続部210及び第二接続部220の構成の詳細な説明については、後述する。
まず、第一接続部210の構成について、詳細に説明する。
図13Aは、本発明の実施の形態2に係る第一接続部210の構成を示す斜視図である。
図13Bは、本発明の実施の形態2に係る第一接続部210の第一本体部213の構成を示す斜視図である。具体的には、同図は、図13Aに示された第一接続部210の第一本体部213を筐体230側から見た場合の図である。
図13Aに示すように、第一接続部210は、筐体230の一方の端部を蓋するように設けられており、第一接続部210の本体である本体部(アース用口金本体)211と、アースピン214とを備えている。また、本体部211は、第一本体部(第2アース用口金本体部)213及び第二本体部(第1アース用口金本体部)212を備えている。つまり、第一本体部213及び第二本体部212は、互いに嵌合することで、第一接続部210の本体部211を構成する。
このように、本実施の形態においては、本体部211は、半分に分解可能に構成される半割れ構造となっている。ここで、本体部211は、樹脂等によって構成される有底筒状形状であり、直管蛍光灯に用いられるG型口金と同形状のものを用いることができる。
具体的には、図13Bに示すように、第一本体部213は、筐体230の長手方向において、筐体230の端部からの距離が異なる複数の突起部である第一突起部213a及び第二突起部213bを備えている。つまり、第一本体部213は、筐体230からの距離が近いほうに第一突起部213aを備え、筐体230からの距離が遠いほうに第二突起部213bを備えている。なお、第一突起部213a及び第二突起部213bは、第一本体部213の一方の側面部に配置され、外方に突出した断面が四角形状の部位である。
また、図13Aに示すように、第二本体部212は、第一本体部213の複数の突起部である第一突起部213a及び第二突起部213bのそれぞれに対応する位置に、第一突起部213a及び第二突起部213bのそれぞれと嵌合する複数の嵌合部である第一嵌合部212a及び第二嵌合部212bを備えている。つまり、第一突起部213a及び第二突起部213bは、第二本体部212の内方から、それぞれ第一嵌合部212a及び第二嵌合部212bに嵌合される。
ここで、第一嵌合部212a及び第二嵌合部212bは、第二本体部212の一方の側面部に配置された貫通孔である。具体的には、第一嵌合部212a及び第二嵌合部212bは、それぞれ第一突起部213a及び第二突起部213bの断面形状に対応した四角形状の貫通孔である。
なお、第一突起部213a及び第二突起部213bの断面形状は、四角形状に限定されず円形状などであってもよく、第一嵌合部212a及び第二嵌合部212bの形状は、それぞれ第一突起部213a及び第二突起部213bの断面形状に対応した形状であればよい。また、第一嵌合部212a及び第二嵌合部212bは、貫通孔でなくともよく、それぞれ第一突起部213a及び第二突起部213bの断面形状に対応した形状の凹部を有する凹形状であってもよい。
また、同様に、第一本体部213は、他方の側面部に、筐体230の長手方向において、筐体230の端部からの距離が異なる複数の突起部である第三突起部213c及び第四突起部213dを備えている。この第三突起部213c及び第四突起部213dが配置される位置は限定されないが、それぞれ筐体230からの距離が第一突起部213a及び第二突起部213bと同じであるのが好ましい。また、第二本体部212は、第三突起部213c及び第四突起部213dのそれぞれに対応する位置に、第三突起部213c及び第四突起部213dのそれぞれと嵌合する複数の嵌合部(図示せず)を備えている。
なお、第三突起部213c及び第四突起部213dと、第三突起部213c及び第四突起部213dのそれぞれと嵌合する複数の嵌合部は、上述の第一突起部213a及び第二突起部213bと、第一嵌合部212a及び第二嵌合部212bと同じ構成であるため、詳細な説明は省略する。また、以降の説明においても、第一突起部213a及び第二突起部213bと、第一嵌合部212a及び第二嵌合部212bとが嵌合する場合には、第三突起部213c及び第四突起部213dと、対応する複数の嵌合部についても嵌合するが、詳細な記載は省略することとする。
また、図13Bに示すように、第一本体部213は、第一突起部213a及び第二突起部213bと第一嵌合部212a及び第二嵌合部212bとがそれぞれ嵌合した場合に、第二本体部212との隙間を閉塞させるように第二本体部212と重なり合う第一重合部213eを備えている。つまり、第一重合部213eは、第一本体部213の一方の側面部の第一突起部213a及び第二突起部213bの下方に配置された外面が平面状の領域である。
また、図13Aに示すように、第二本体部212は、第一突起部213a及び第二突起部213bと第一嵌合部212a及び第二嵌合部212bとがそれぞれ嵌合した場合に、第一本体部213との隙間を閉塞させるように第一重合部213eと重なり合う第二重合部212cを備えている。つまり、第二重合部212cは、第二本体部212の一方の側面部の第一嵌合部212a及び第二嵌合部212bの下方に配置された、内面が第一重合部213eの外面の形状に対応した形状の部位である。具体的には、第二重合部212cは、内面が平面状の部位である。
具体的には、第一重合部213eと第二重合部212cとは、第一本体部213と第二本体部212との間に隙間ができるのを防ぐように、つまり、LEDの光が外部へ漏れ出さないように、または埃や虫などの侵入がないように、重なり合っている。
このように、第一重合部213eと第二重合部212cとが重なり合って、本体部211が形成される。なお、第一重合部213eの外面は平面状に限定されず、曲面形状などであってもよく、第二重合部212cの内面についても、第一重合部213eの形状に対応した曲面形状などであってもよい。
また、同様に、第一本体部213は、他方の側面部に、第一重合部213fを備えており、第二本体部212は、他方の側面部に、第一重合部213fと重なり合う第二重合部(図示せず)を備えている。
なお、この第一重合部213f、及び第一重合部213fと重なり合う第二重合部は、上述の第一重合部213e及び第二重合部212cと同じ構成であるため、詳細な説明は省略する。また、以降の説明においても、第一重合部213e及び第二重合部212cが重なり合う場合には、第一重合部213f及び対応する第二重合部も重なり合うが、詳細な記載は省略することとする。
また、図13Bに示すように、第二本体部212には、第一本体部213と第二本体部212とを固定するためのネジなどの固定部材が挿入される孔部213gが形成されている。また、第二本体部212にも同様に、当該固定部材が挿入される孔部(図示せず)が形成されている。この固定部材による固定の詳細な説明については、後述する。
なお、第一本体部213及び第二本体部212の材質は、樹脂材料のような絶縁体、金属材料のような導体のいずれでもよいが、不要な部分への電気的な短絡を抑制するという観点から、絶縁体が好ましく、中でも、耐熱性及び絶縁性を有するPBT(ポリブチレンテレフタレート)が好ましい。また、第一本体部213及び第二本体部212は、照明器具の燃焼を防ぎ、安全性を高めるという観点から、難燃性を有する材料で形成することが好ましい。
また、本体部211の形状は、有底筒状形状に限定されず、どのような形状であってもよく、第一本体部213及び第二本体部212の形状は、本体部211の形状に対応した形状であればよい。
また、図13Aに示したアースピン214は、本体部211の先端部から外方に延出されるアース用のピンであり、金属材料で構成されている。つまり、金属製の基台232は、アースピン214に電気的に接続され、アース接続される。なお、アースピン214が照明器具の第一ソケットに挿入され、第一接続部210が当該第一ソケットに接続されることで、直管形LEDランプ200を照明器具に対して支持することができる。
次に、第一本体部213と第二本体部212とが嵌合する構成について、詳細に説明する。
図14は、本発明の実施の形態2に係る第一本体部213と第二本体部212とが嵌合する構成を説明する図である。
図15、図16A及び図16Bは、本発明の実施の形態2に係る第一本体部213と第二本体部212とが嵌合された際の構成を説明する図である。
まず、図14に示すように、第一本体部213と第二本体部212とが嵌合するように、アースピン214が配置された第一本体部213が第二本体部212の下方から挿入される。具体的には、第一本体部213の第一突起部213a及び第二突起部213bなどの複数の突起部が、第一嵌合部212a及び第二嵌合部212bなどの複数の嵌合部に嵌合されるように、当該複数の突起部が、第二本体部212の内方に挿入される。
また、この際に、第一本体部213の第一重合部213eについても、第二重合部212cと重なり合うように、第二本体部212の内方に挿入される。
そして、図15の(a)に示すように、第一突起部213aと第一嵌合部212aとが嵌合し、第二突起部213bと第二嵌合部212bとが嵌合することで、第一本体部213と第二本体部212とが嵌合する。また、第一重合部213eと第二重合部212cとが重なり合う。
そして、図15の(b)に示すように、第一本体部213と第二本体部212とが固定部材215によって固定される。つまり、第二本体部212に形成された孔部213gと第一本体部213に形成された孔部212dとに、ネジなどの固定部材215が挿入され、第一本体部213と第二本体部212とが固定される。このようにして、本体部211が構成される。
また、図16Aに示すように、一般的に、筐体230であるガラス管について、端部を加熱する処理(グレージング)が行われるが、この処理が行われることで、筐体230の端部の径は、グレージング前の径(同図に示すD1)よりもグレージング後の径(同図に示すD2)の方が小さくなるように加工される。つまり、筐体230の端部は、先端部に近づくほど小さい径を有している。
そして、図16Bに示すように、第一本体部213と第二本体部212とが、筐体230の端部を囲うように配置される。つまり、第一突起部213a及び第二突起部213bは、第一本体部213と第二本体部212とが筐体230の端部を囲うように、それぞれ第一嵌合部212a及び第二嵌合部212bに嵌合される。これにより、筐体230に第一接続部210が接続される。
また、第一接続部210は、第一本体部213と第二本体部212とを固定するネジなどの固定部材215を備えているが、当該固定部材215は、筐体230の端部と第一接続部210の先端部との間に配置される。つまり、固定部材215は、筐体230と干渉しないように、第一接続部210の先端側に配置される。
次に、第二接続部220の構成について、詳細に説明する。
図17は、本発明の実施の形態2に係る第二接続部220の構成を示す斜視図である。
図18は、本発明の実施の形態2に係る第一本体部223と第二本体部222とが嵌合する構成を説明する図である。
図19A及び図19Bは、本発明の実施の形態2に係る第一本体部223と第二本体部222とが嵌合された際の構成を説明する図である。
これらの図に示すように、第二接続部220は、筐体230の他方の端部を蓋するように設けられており、第二接続部220の本体である本体部(受電用口金本体)221と、受電ピン224とを備えている。また、本体部221は、第一本体部(第2受電用口金本体部)223及び第二本体部(第1受電用口金本体部)222を備えている。つまり、第一本体部223及び第二本体部222は、互いに嵌合することで、第二接続部220の本体部221を構成する。
このように、本体部221は、第一接続部210の本体部211と同様に、半分に分解可能に構成される半割れ構造となっている。
また、第一本体部223は、筐体230の長手方向において、筐体230の端部からの距離が異なる複数の突起部である第一突起部223a及び第二突起部223bを備えている。また、第二本体部222は、第一本体部223の複数の突起部である第一突起部223a及び第二突起部223bのそれぞれに対応する位置に、第一突起部223a及び第二突起部223bのそれぞれと嵌合する複数の嵌合部である第一嵌合部222a及び第二嵌合部222bを備えている。
また、第一本体部223は、第一突起部223a及び第二突起部223bと第一嵌合部222a及び第二嵌合部222bとがそれぞれ嵌合した場合に、第二本体部222との隙間を閉塞させるように第二本体部222と重なり合う第一重合部223eを備えている。また、第二本体部222は、第一本体部223との隙間を閉塞させるように第一重合部223eと重なり合う第二重合部222cを備えている。
ここで、第二接続部220の本体部221の構成、材質や形状などの諸形成条件は、第一接続部210の本体部211と同様であるため、詳細な説明は省略する。なお、本体部211及び本体部221の構成を同一にすれば、直管形LEDランプ200トータルでのコスト低減に繋がる。
つまり、第二接続部220の第一突起部223a及び第二突起部223bなどの突起部は、第一接続部210の第一突起部213a及び第二突起部213bなどの突起部と同じ構成であり、第二接続部220の第一嵌合部222a及び第二嵌合部222bなどの嵌合部は、第一接続部210の第一嵌合部212a及び第二嵌合部212bなどの嵌合部と同じ構成である。また、第二接続部220の第一重合部223e及び第二重合部222cなどの重合部は、第一接続部210の第一重合部213e及び第二重合部212cなどの重合部と同じ構成である。
また、受電ピン224は、本体部221の先端部から外方に延出される一対のピンであり、LEDモジュール231を点灯させるための電力を受電する。本実施の形態では、交流電圧を直流電圧に変換する回路を備える点灯回路が直管形LEDランプ200内に設けられており、受電用ピン124は、商用の交流電源から交流電圧を受電して、点灯回路へ当該交流電圧を供給する。
なお、受電ピン224の形状は、本実施の形態のように先端を折り曲げた略L字状であってもよく、直線平板状であってもよい。ここで、略L字状のような非平板状の受電ピン224を採用すると、照明器具の第二ソケットの挿入孔に受電ピン224が挿入されても、受電ピン224の折り曲げられた部分が挿入孔内にてしっかりと係り留めされるため、照明器具からのランプの落下防止効果が得られる。
また、図18に示すように、第一本体部223の第一突起部223a及び第二突起部223bなどの複数の突起部が、第一嵌合部222a及び第二嵌合部222bなどの複数の嵌合部に嵌合されるように、当該複数の突起部が、第二本体部222の内方に挿入される。また、この際に、第一本体部223の第一重合部223eについても、第二重合部222cと重なり合うように、第二本体部222の内方に挿入される。
そして、図19Aに示すように、第一突起部223aと第一嵌合部222aとが嵌合し、第二突起部223bと第二嵌合部222bとが嵌合することで、第一本体部223と第二本体部222とが嵌合する。また、第一重合部223eと第二重合部222cとが重なり合う。
なお、これらの第一本体部223と第二本体部222とが嵌合する構成については、第一接続部210の第一本体部213と第二本体部212とが嵌合する構成と同様であるため、詳細な説明は省略する。
また、図19Bに示すように、筐体230の他端部についてもグレージングが行われ、筐体230の他端部は、先端部に近づくほど小さい径を有する。そして、第一本体部223と第二本体部222とが、筐体230の他端部を囲うように配置される。
また、第二接続部220は、第一本体部223と第二本体部222とを固定するネジなどの固定部材225を備えており、当該固定部材225は、筐体230の他端部と第二接続部220の先端部との間に配置される。つまり、第二本体部222に形成された孔部223gと第一本体部223に形成された孔部222dとに、固定部材225が挿入され、第一本体部223と第二本体部222とが固定される。
なお、筐体230の他端部に第二接続部220が接続される構成については、筐体230の一端部に第一接続部210が接続される構成と同様であるため、詳細な説明は省略する。
以上のように、本発明の実施の形態2に係る直管形LEDランプ200によれば、口金である第一接続部210及び第二接続部220を備えており、当該接続部は、嵌合することで本体を構成する第一本体部及び第二本体部を備え、第一本体部は、長尺状の筐体230の端部からの長手方向の距離が異なる複数の突起部を有し、第二本体部は、複数の突起部のそれぞれと嵌合する複数の嵌合部を有する。つまり、直管形LEDランプ200は、ネジ止めではなく当該複数の突起部と当該複数の嵌合部とが嵌合することで、第一本体部及び第二本体部からなる本体が構成されるため、挿入された筐体230の位置にかかわらず、第一本体部及び第二本体部をバランス良く固定することができる。これにより、半割れ構造の口金を精度良く形成することができる。
また、第一本体部と第二本体部とは、複数の突起部と複数の嵌合部とが嵌合した場合に、隙間がなくなるように第一重合部と第二重合部とで重なり合う。つまり、第一本体部と第二本体部とは、重なり合って嵌合されるため、第一本体部と第二本体部との間に隙間ができるのを防ぐことができる。これにより、第一本体部と第二本体部との間からLEDの光が漏れたり、埃や虫などが進入することを防止することができる。
また、複数の突起部は、第二本体部の内方から複数の嵌合部に嵌合される。このため、第一本体部と第二本体部とを容易に分離させることができず、意図せず第一本体部と第二本体部とが分離することによる感電などを防止することができる。
また、第一本体部と第二本体部とは、筐体230の端部と接続部の先端部との間で、固定部材によってさらに固定される。このため、第一本体部と第二本体部とがネジ止めなどでさらに固定されるため、第一本体部と第二本体部との嵌合を強固にして、半割れ構造の口金を精度良く形成することができる。
また、筐体230の端部の径は、先端部に近づくほど小さくなっており、第一本体部と第二本体部とが当該筐体230の端部を囲うように、複数の突起部と複数の嵌合部とが嵌合する。ここで、筐体230の端部を第一本体部と第二本体部とで挟み込む際に、当該端部の外側から内側に向けて力が加わるため、筐体230の端部が割れるおそれがある。しかし、このように筐体230の径が先端部に近づくほど小さくなっていれば、当該筐体230の端部の割れを防ぐことができる。なお、筐体230であるガラス管の端部を加熱する処理(グレージング)を行うことで、筐体230の端部の径は、先端部に近づくほど小さくなるように加工される。このため、筐体230を第一本体部と第二本体部とで挟み込んでも、筐体230の端部が割れるのを防止して、半割れ構造の口金を精度良く形成することができる。
また、本実施の形態のように、半割れ構造の口金を特にガラス管と組合わせ、ガラス管の両端部をそれぞれ外側から包み込むように使用すれば、ガラス管の端部に不要な負荷をかけることなく、口金を端部に設けることができるので、ガラス管の端部にひびなどの破損や、変形などが生じるおそれが軽減される。
以上、本実施の形態に係る直管形LEDランプ200について説明したが、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記の実施の形態では、第一接続部210及び第二接続部220ともに半割れ構造であり、第一本体部と第二本体部とを備えていることとした。しかし、第一接続部210及び第二接続部220のうちのいずれか一方のみが半割れ構造であり、他方は一体化された本体部を備えていることにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、第一接続部210及び第二接続部220ともに、第一本体部が突起部を備え、第二本体部が嵌合部を備えていることとした。しかし、第一接続部210及び第二接続部220のうちのいずれか一方のみが突起部と嵌合部とを備えていればよく、他方は、半割れ構造であっても、突起部と嵌合部とを有しておらず、ネジ止めなどによって固定されていることにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、第一本体部が突起部を備え、第二本体部が嵌合部を備えていることとした。しかし、第一本体部が嵌合部を備え、第二本体部が突起部を備えていることにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、第一接続部210及び第二接続部220は、固定部材によって第一本体部と第二本体部とが固定されることとした。しかし、第一接続部210及び第二接続部220は、固定部材を備えておらず、固定部材によっては第一本体部と第二本体部とは固定されないことにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、第一接続部210及び第二接続部220は、第一重合部と第二重合部とを備えており、第一本体部と第二本体部とが重なり合って嵌合されることとした。しかし、第一接続部210及び第二接続部220は、第一重合部と第二重合部とを備えておらず、第一本体部と第二本体部とは重なり合わずに嵌合されることにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、第一接続部210及び第二接続部220は、第一本体部の複数の突起部が第二本体部の内方から複数の嵌合部に嵌合されることとした。しかし、第一接続部210及び第二接続部220は、第一本体部の複数の突起部が第二本体部の外方から複数の嵌合部に嵌合されることにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、筐体230は両端部がグレージングされており、第一接続部210及び第二接続部220は、当該両端部に接続されることとした。しかし、筐体230の一端部または両端部ともにグレージングされていない状態で、第一接続部210及び第二接続部220が、筐体230の両端部に接続されることにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、第一接続部210及び第二接続部220は、筐体230の一方の端部から給電される片側給電形の直管形LEDランプにおける口金であることとした。しかし、第一接続部210及び第二接続部220は、筐体230の両端から給電される両端給電形の直管形LEDランプにおける口金であってもよい。また、片側給電形の直管形LEDランプであっても、本実施の形態のようにアース用口金を用いずに口金部分を構成してもかまわない。この場合、アース用口金の箇所には、アース用口金に換えて、照明器具のソケットに装着できるような構造を有するソケット取り付け専用の装着用口金を設けることができる。
また、上記の実施の形態では、第一接続部210及び第二接続部220は、直管形LEDランプにおける口金であることとしたが、LED電球や丸管形のLEDランプにおける口金であることにしてもよい。
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3に係るランプについて、本実施の形態に至った経緯を含めて説明する。
従来の直管形LEDランプでは、ソケットに対して口金を支持している支持部に、回転トルクが発生することで、口金が損傷する場合があるという問題がある。
つまり、当該直管形LEDランプを照明器具に取り付ける際などに、当該支持部に軸心まわりの回転トルクが発生する。そして、当該支持部に過剰な回転トルクが発生した場合、当該支持部が回転し、当該支持部を固定している口金が損傷する。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、ソケットに対して口金を支持している支持部に回転トルクが発生した場合でも、口金の損傷を抑制することができるランプを提供することを第4の目的とする。
上記第4の目的を達成するために、本発明に係る第4ランプの一態様は、照明器具に設けられたソケットを介して前記照明器具に取り付けられるランプであって、内方に半導体発光素子が設けられた筐体と、前記筐体の端部に設けられ、前記ソケットに着脱可能に接続される接続部とを備え、前記接続部は、前記接続部の本体を構成する本体部と、軸体を有するとともに先端部が前記本体部から突出して配置され、前記先端部が前記ソケットに挿入されて前記本体部と前記ソケットとを繋ぐことで、前記ランプを前記照明器具に対して支持する支持部と、前記支持部に固定されるとともに、前記本体部と当接し、前記本体部に対する前記支持部の前記軸体まわりの回転を規制する規制部とを備え、前記規制部は、前記本体部と当接する当接部であって、前記軸体の中心軸からの当該中心軸と垂直方向の距離が、前記軸体の半径以上である当接部を有する。
これによれば、ランプは、口金である接続部の本体部とソケットとを繋いでランプを照明器具に対して支持する支持部と、当該支持部に固定されるとともに当該本体部に対する支持部の回転を規制する規制部とを備えている。そして、当該規制部は、当該本体部と当接する当接部であって、支持部の軸体の中心軸からの当該中心軸と垂直方向の距離が、当該軸体の半径以上である当接部を有する。つまり、規制部は、軸体の中心軸と直交する平面内において、軸体の半径方向に当該軸体の半径以上の大きさの部位を有する。これにより、規制部の当該中心軸まわりの回転半径が、支持部の当該中心軸まわりの回転半径よりも大きくなるため、支持部に発生する回転トルクに対する強度を向上させることができる。このため、ソケットに対して口金を支持している支持部に回転トルクが発生した場合でも、口金の損傷を抑制することができる。
また、本発明に係る第4のランプの一態様において、前記当接部は、前記軸体の中心軸からの距離が異なる少なくとも二点以上で前記本体部と当接することが好ましい。
これによれば、当接部は、支持部の軸体の中心軸からの距離が異なる少なくとも二点以上で、接続部の本体部と当接する。つまり、規制部は、支持部の軸を中心とする円形状ではない。このため、支持部に回転トルクが発生した場合に、規制部が空回りすることなく、支持部に発生する回転トルクに対する強度を向上させることができる。これにより、ソケットに対して口金を支持している支持部に回転トルクが発生した場合でも、口金の損傷を抑制することができる。
また、本発明に係る第4のランプの一態様において、前記当接部は、前記規制部に形成された平面形状の領域であることが好ましい。
これによれば、当接部は、規制部に形成された平面形状の領域である。つまり、当該規制部が平面で接続部の本体部と当接することで、支持部に発生する回転トルクに対する強度を向上させることができる。これにより、ソケットに対して口金を支持している支持部に回転トルクが発生した場合でも、口金の損傷を抑制することができる。
また、本発明に係る第4のランプの一態様において、前記支持部は、アース用のピンであることが好ましい。
これによれば、支持部は、アースピンである。つまり、接続部は、アースピンを備えたアース用口金である。ここで、アースピンが棒状であり、アース用口金は、1つのアースピンしか備えていない場合には、アース用口金においては、アースピンへの回転トルクに対する強度が弱い。このため、規制部を用いることで、当該アース用口金に対して、当該回転トルクに対する強度を向上させることができる。これにより、ソケットに対してアース用口金を支持している支持部に回転トルクが発生した場合でも、アース用口金の損傷を抑制することができる。
また、本発明に係る第4のランプの一態様において、さらに、前記筐体の内方に設けられ、前記半導体発光素子が実装された実装基板と、前記筐体の内方に設けられ、前記実装基板が載置された基台とを備え、前記基台は、前記本体部の内方に配置された前記規制部と接続されることで、前記規制部を介して前記支持部に電気的に接続されることが好ましい。
これによれば、基台は、規制部と接続されることで、規制部を介して支持部に電気的に接続される。つまり、基台は、規制部を介して、アースピンと電気的に接続される。このため、複雑な構成にすることなく、規制部を用いて、容易に、基台とアースピンとを接続させることができる。
以上、本発明に係る第4のランプの一態様によれば、ソケットに対して口金を支持している支持部に回転トルクが発生した場合でも、口金の損傷を抑制することができる。
以下、本発明の実施の形態3に係る直管形LEDランプ300の構成について、図面を参照しながら詳述する。本実施の形態でも、従来の直管形蛍光灯に代替する直管形のLEDランプを例にとって詳細に説明する。
図20Aは、本発明の実施の形態3に係る直管形LEDランプ300の外観を示す斜視図であり、図20Bは、本発明の実施の形態3に係る直管形LEDランプ300の内部構成を示す断面図である。
直管形LEDランプ300は、電極コイルを用いた従来の一般直管蛍光灯と略同形の直管形LEDランプであって、長尺筒状の筐体330と、筐体330内方に配置されたLEDモジュール331及び基台332と、筐体330の両端部に接続された第一接続部(アース用口金)310及び第二接続部(受電用口金)320とを備えている。
筐体330は、LEDモジュール331及び基台332を収納するための直管(外囲器)である。筐体330は、両端部に開口を有する長尺筒体であり、その横断面形状は円環状である。筐体330としては、ガラス管またはプラスチック管等の透光性材料で構成することができる。なお、筐体330は、横断面形状が円環状の筐体には限定されず、横断面の外周縁の形状が角形状や半円形状であり、内周縁の形状が円形状、半円形状または角形状であるなど、どのような形状であってもかまわない。
また、例えば、本実施の形態に係る筐体330の内周縁の形状が半円形状である場合(第一の筐体と称する)、アルミ板などで形成された第二の筐体を準備し、第一及び第二の筐体を組み合せることで、筐体330としてもよい。この場合、第二の筐体は、後述の基台332として作用する部材を使用することもできる。
LEDモジュール331は、LED331aと実装基板331bとを備えている。
LED331aは、半導体発光素子の一例であって、実装基板331b上に直接実装される。LED331aは、実装基板331bの長手方向に沿ってライン状(一直線状)に複数、一列に配列されている。
本実施の形態において、LEDモジュール331は、実装基板331b上に実装された複数のLED331aが、封止体によって一括封止された構造を有する。封止体は、主として透光性材料からなるが、LED331aから発せられた光の波長を所定の波長へと変換する必要がある場合には、当該透光性材料に光の波長を変換する波長変換材料が混入される。
透光性材料としては、例えばシリコーン樹脂を利用することができ、波長変換材料としては、例えば蛍光体粒子を利用することができる。
本実施の形態では、青色光を出射するLED331aと、青色光を黄色光に波長変換する蛍光体粒子が混入された透光性材料で形成された封止体とが採用されており、LED331aから出射された青色光の一部が封止体によって黄色光に波長変換され、未変換の青色光と変換後の黄色光との混色により生成される白色光がLEDモジュール331から出射される。
ただし、本発明において、LED331aとしては、上記のようなCOBタイプでなく、SMDタイプのものを使用してもよい。
実装基板331bは、LED331aを実装するためのLED実装用基板であって、本実施の形態では、長尺矩形形状の基板である。実装基板331bとしては、アルミナまたは透光性の窒化アルミニウムからなるセラミックス基板、アルミニウム合金からなるアルミニウム基板、透明なガラス基板または樹脂からなる可撓性のフレキシブル基板(FPC)等を用いることができる。
基台332は、筐体330に覆われるように配置される。本実施の形態では、基台332は、筐体330の内部に配置されるとともに筐体330に固定される。基台332は、LEDモジュール331を載置するための長尺状の部材である。
また、基台332としては、LEDモジュール331の熱を放熱するための放熱体(ヒートシンク)としても機能するものであることが好ましい。従って、基台332は、金属等の高熱伝導性材料によって構成することが好ましく、本実施の形態では、アルミニウムからなる長尺状のアルミニウム基台である。また、本実施の形態の基台332は、両端が第一接続部310及び第二接続部320の近傍にまで延びて構成されており、その全長は、筐体330の長さと略同等である。
また、基台332は、第一接続部310及び第二接続部320に対して、伝熱するよう接触することが好ましい。このように外部の照明器具に接触する第一接続部310及び第二接続部320に対して基台332を接触させれば、LEDモジュール331からの発熱が基台332を通じて直接的に照明器具まで伝熱するので、よりいっそうの放熱効果が期待できる。
第一接続部310は、筐体330の一端部に設けられ、先端部が照明器具の第一ソケットに着脱可能に接続される口金である。また、第二接続部320は、筐体330の他端部に設けられ、先端部が照明器具の第二ソケットに着脱可能に接続される口金である。
ここで、本実施の形態では、第一接続部310は、アース用のピンであるアースピンを有するアース用口金であり、第二接続部320は、電力を受電するための一対の受電ピンを有する受電用口金(給電用口金)である。つまり、直管形LEDランプ300は、筐体330の一方の端部である第二接続部320のみから給電を受ける片側給電である。
また、第一接続部310は、上部本体(第1アース用口金本体部)311aと下部本体(第2アース用口金本体部)311bとを備え、上部本体311aと下部本体311bとによって第一接続部310の本体である本体部(アース用口金本体)311を構成している。このように、本実施の形態においては、本体部311は、半分に分解可能に構成されている。ここで、本体部311は、樹脂等によって構成される有底筒状形状であり、直管蛍光灯に用いられるG型口金と同形状のものを用いることができる。
また、上部本体311a及び下部本体311bは、それぞれネジ止めされ、一体化形の本体部311が構成される。なお、本体部311は、上述のような半分に分解可能な半割り構造であってもよいし、一体成型品であってもよい。
また、上部本体311a及び下部本体311bの材質は、樹脂材料のような絶縁体、金属材料のような導体のいずれでもよいが、不要な部分への電気的な短絡を抑制するという観点から、絶縁体が好ましく、中でも、耐熱性及び絶縁性を有するPBT(ポリブチレンテレフタレート)が好ましい。また、上部本体311a及び下部本体311bは、照明器具の燃焼を防ぎ、安全性を高めるという観点から、難燃性を有する材料で形成することが好ましい。
また、本体部311の形状は、有底筒状形状に限定されず、どのような形状であってもよい。なお、本体部311の構成、材質や形状などの諸形成条件は、第二接続部320の本体部にも同様に適用可能である。本体部311及び第二接続部320の本体部の構成を同一にすれば、直管形LEDランプ300トータルのコスト低減に繋がる。
次に、第一接続部310の構成について、詳細に説明する。
図21Aは、本発明の実施の形態3に係る第一接続部310の構成を示す斜視図である。具体的には、同図は、上部本体311aを取り除いた場合の第一接続部310の内部構成を示す斜視図である。
同図に示すように、第一接続部310は、筐体330の一方の端部を蓋するように設けられており、上部本体311aと下部本体311bの他に、支持部313と規制部314とを備えている。
図21Bは、本発明の実施の形態3に係る支持部313及び規制部314の位置関係を示す図である。
図21A及び図21Bに示すように、支持部313と規制部314とが接続され、規制部314と基台332とが接続されている。なお、基台332の孔部332aと規制部314の孔部314aとにビス333が挿入されることによって、基台332が、規制部314にビス止めされている。
支持部313は、上部本体311a及び下部本体311bの先端部から外方に延出されるピンである。具体的には、支持部313は、先端部が本体部311から突出して配置され、当該先端部が照明器具の第一ソケットに挿入されて本体部311と当該第一ソケットとを繋ぐことで、直管形LEDランプ300を照明器具に対して支持する部材である。
なお、本実施の形態では、支持部313は、アース用のピンであるアースピンであり、金属材料で構成されている。つまり、金属製の基台332は、規制部314と接続されることで、規制部314を介して支持部313に電気的に接続され、アース接続される。
規制部314は、支持部313に固定されるとともに、本体部311の内方に配置されている。具体的には、規制部314は、平板をL字形状に折り曲げた金属製の部材であり、本体部311と当接し、本体部311に対する支持部313の軸体まわりの回転を規制する部材である。つまり、規制部314は、下部本体311bの内方に形成された固定部312に当接することで、支持部313の軸心まわりの回転を規制する。
なお、基台332の孔部332bと規制部314の孔部314bには、上部本体311aと下部本体311bとをネジ止めするためのネジ(図示せず)が挿入される。これにより、規制部314を下部本体311bに固定することができる。
次に、規制部314について、さらに詳細に説明する。
図22A及び図22Bは、本発明の実施の形態3に係る規制部314の構造を示す図である。具体的には、図22Aは、図21Bに示された支持部313及び規制部314を上方から見た平面図であり、図22Bは、図21Bに示された支持部313及び規制部314を左側から見た図である。
これらの図に示すように、支持部313は、第一端部313a、軸体313b及び第二端部313cを備えている。
第一端部313aは、照明器具の第一ソケットに挿入され、当該第一ソケットと電気的に接続される支持部313の先端部である。軸体313bは、円柱形状の部位であり、支持部313の主軸である。第二端部313cは、規制部314に固定される長尺状の部位である。
また、規制部314は、当接部314c及び314dで、下部本体311bの固定部312と当接している。つまり、規制部314が、当接部314c及び314dで固定部312と当接することで、本体部311に対する支持部313の軸体313bまわりの回転を規制する。
ここで、当接部314cは、軸体313bの中心軸313dからの、中心軸313dと垂直方向の距離(図22Bの距離B1)が、軸体313bの半径(図22Aの距離A1)以上となるように形成されている。例えば、軸体313bの半径である距離A1が2mmの場合は、当該距離B1は、3mm程度であるのが好ましい。
また、同様に、当接部314dは、軸体313bの中心軸313dからの、中心軸313dと垂直方向の距離(図22Bの距離C1)が、軸体313bの半径(図22Aの距離A1)以上となるように形成されている。例えば、軸体313bの半径である距離A1が2mmの場合は、当該距離C1は、3mm程度であるのが好ましい。
また、当接部314c及び314dは、軸体313bの中心軸313dからの距離が異なる少なくとも二点以上で、本体部311の固定部312と当接している。具体的には、当接部314c及び314dは、規制部314に形成された平面形状の領域である。なお、当接部314c及び314dは、平面形状の領域には限定されず、曲面形状の領域であってもよい。
また、規制部314は、孔部314a及び314b、当接部314c及び314dの他に、カシメ部314e及び314fを備えている。
カシメ部314e及び314fは、図22Bに示すように、規制部314の溝部314g及び314hにくさびを入れて、支持部313の第二端部313cをカシメ固定する。
図23は、本発明の実施の形態3に係る規制部314に支持部313を固定する方法を示す図である。
まず、同図の(a)に示すように、規制部314及び支持部313に対して、治具315を用意する。そして、同図の(b)に示すように、治具315で規制部314及び支持部313を固定し、規制部314の溝部314g及び314hにくさびを入れて、支持部313を規制部314にカシメ固定する。これにより、同図の(c)に示すように、支持部313と規制部314とが固定される。
以上のように、本発明の実施の形態3に係る直管形LEDランプ300によれば、口金である第一接続部310の本体部311と照明器具の第一ソケットとを繋いで直管形LEDランプ300を照明器具に対して支持する支持部313と、支持部313に固定されるとともに本体部311に対する支持部313の回転を規制する規制部314とを備えている。そして、規制部314は、本体部311と当接する当接部314c、314dであって、支持部313の軸体313bの中心軸313dからの中心軸313dと垂直方向の距離が、軸体313bの半径以上である当接部314c、314dを有している。つまり、規制部314は、軸体313bの中心軸313dと直交する平面内において、軸体313bの半径方向に軸体313bの半径以上の大きさの部位を有する。
そして、支持部313に発生する耐回転トルクは、1〜2Nm以上であるのが好ましいが、上記構成により、規制部314の中心軸313dまわりの回転半径が、支持部313の中心軸313dまわりの回転半径よりも大きくなるため、支持部313に発生する回転トルクに対する強度を向上させることができる。このため、第一ソケット(照明器具)に対して口金を支持している支持部313に回転トルクが発生した場合でも、口金の損傷を抑制することができる。
また、当接部314c、314dは、支持部313の軸体313bの中心軸313dからの距離が異なる少なくとも二点以上で、第一接続部310の本体部311と当接する。つまり、規制部314は、支持部313の軸を中心とする円形状ではない。このため、支持部313に回転トルクが発生した場合に、規制部314が空回りすることなく、支持部313に発生する回転トルクに対する強度を向上させることができる。これにより、第一ソケットに対して口金を支持している支持部313に回転トルクが発生した場合でも、口金の損傷を抑制することができる。
また、当接部314c、314dは、規制部314に形成された平面形状の領域である。つまり、規制部314が平面で第一接続部310の本体部311と当接することで、支持部313に発生する回転トルクに対する強度を向上させることができる。これにより、第一ソケット(照明器具)に対して口金を支持している支持部313に回転トルクが発生した場合でも、口金の損傷を抑制することができる。
また、支持部313は、アースピンである。つまり、第一接続部310は、アースピンを備えたアース用口金である。ここで、アースピンが棒状であり、アース用口金は、1つのアースピンしか備えていない場合には、アース用口金においては、アースピンへの回転トルクに対する強度が弱い。このため、規制部314を用いることで、当該アース用口金に対して、当該回転トルクに対する強度を向上させることができる。これにより、第一ソケットに対してアース用口金を支持している支持部313に回転トルクが発生した場合でも、アース用口金の損傷を抑制することができる。
また、基台332は、規制部314と接続されることで、規制部314を介して支持部313に電気的に接続される。つまり、基台332は、規制部314を介して、アースピンと電気的に接続される。このため、複雑な構成にすることなく、規制部314を用いて、容易に、基台332とアースピンとを接続させることができる。
(変形例)
次に、本実施の形態に係る直管形LEDランプの変形例について、図面を用いて説明する。
(変形例1)
まず、本発明の実施の形態3の変形例1に係る直管形LEDランプが備える規制部及び支持部について、説明する。
図24は、本発明の実施の形態3の変形例1に係る支持部341及び規制部342の外観を示す斜視図である。
図25は、本発明の実施の形態3の変形例1に係る支持部341及び規制部342の構成を示す図である。
図24の(a)に示すように、規制部342は、孔部342a、342b及び342cを備えている。ここで、孔部342a及び342bは、上記実施の形態における規制部314の孔部314a及び314bと同様であるため、詳細な説明は省略または簡略化する。
孔部342cは、支持部341が挿入され嵌合される嵌合孔である。つまり、図24の(b)に示すように、孔部342cに支持部341が挿入されて、規制部342に支持部341が固定される。
また、図25に示すように、支持部341は、第一端部341a、軸体341b及び第二端部341cを備えている。ここで、第一端部341a及び軸体341bは、上記実施の形態における支持部313の第一端部313a及び軸体313bと同様であるため、詳細な説明は省略または簡略化する。
第二端部341cは、孔部342cに挿入される部位であり、先端に溝部341dが形成されている。また、第二端部341cの規制部342と当接する位置には、段差部341eが形成されている。
この支持部341の構成により、まず、規制部342と段差部341eとが当接する位置まで、第二端部341cが規制部342の孔部342cに挿入される。そして、第二端部341cの先端の溝部341dにくさびが入れられ、第二端部341cが規制部342にカシメ固定される。このようにして、規制部342に支持部341が固定される。なお、このカシメ固定には、上記実施の形態の治具315のような治具が用いられる。
次に、規制部342について、さらに詳細に説明する。
図26A及び図26Bは、本発明の実施の形態3の変形例1に係る規制部342の構造を示す図である。具体的には、図26Aは、図25に示された支持部341及び規制部342を上方から見た平面図であり、図26Bは、図25に示された支持部341及び規制部342を左側から見た図である。
同図に示すように、規制部342は、当接部342d及び342eを有している。当接部342d及び342eは、上記実施の形態の当接部314c及び314dと同様に、下部本体311bの固定部312と当接する部位である。つまり、規制部342が、当接部342d及び342eで固定部312と当接することで、本体部311に対する支持部341の軸体341bまわりの回転を規制する。
ここで、当接部342dは、軸体341bの中心軸341fからの、中心軸341fと垂直方向の距離(図26Bの距離B2)が、軸体341bの半径(図26Aの距離A2)以上となるように形成されている。例えば、当該距離A2が2mmの場合は、当該距離B2は、3mm程度であるのが好ましい。
また、同様に、当接部342eは、軸体341bの中心軸341fからの、中心軸341fと垂直方向の距離(図26Bの距離C2)が、軸体341bの半径(図26Aの距離A2)以上となるように形成されている。例えば、当該距離A2が2mmの場合は、当該距離C2は、3mm程度であるのが好ましい。
また、当接部342d及び342eは、軸体341bの中心軸341fからの距離が異なる少なくとも二点以上で、本体部311の固定部312と当接している。具体的には、当接部342d及び342eは、規制部342に形成された平面形状の領域である。なお、当接部342d及び342eは、平面形状の領域には限定されず、曲面形状の領域であってもよい。
以上のように、本発明の実施の形態3の変形例1に係る直管形LEDランプによれば、上記の実施の形態と同様の効果を奏し、第一ソケット(照明器具)に対して口金を支持している支持部341に回転トルクが発生した場合でも、口金の損傷を抑制することができる。
(変形例2)
次に、本発明の実施の形態3の変形例2に係る直管形LEDランプが備える規制部及び支持部について、説明する。図27は、本発明の実施の形態3の変形例2に係る支持部343及び規制部344の構成を示す図である。
本変形例に係る直管形LEDランプが、本発明の実施の形態3に係る直管形LEDランプ300と異なる点は、平面形状の規制部を備えることである。つまり、同図に示すように、規制部344は、上記の実施の形態のようにL字形状ではなく、平面形状である。なお、規制部344は、平面形状でなくとも、曲面形状であってもよい。
以上のように、本発明の実施の形態3の変形例2に係る直管形LEDランプによれば、上記の実施の形態と同様の効果を奏し、第一ソケット(照明器具)に対して口金を支持している支持部343に回転トルクが発生した場合でも、口金の損傷を抑制することができる。
(変形例3)
次に、本発明の実施の形態3の変形例3に係る直管形LEDランプが備える規制部及び支持部について、説明する。図28は、本発明の実施の形態3の変形例3に係る支持部及び規制部の構成を示す図である。
本変形例に係るランプが、本発明の実施の形態3に係る直管形LEDランプ300と異なる点は、規制部と支持部とが一体に形成されていることである。つまり、同図に示すように、規制部と支持部とが一体に形成されて、1つの支持規制部345を構成している。なお、支持規制部345の形状は限定されず、規制部の部分がL字形状などになっていてもよい。
以上のように、本発明の実施の形態3の変形例3に係る直管形LEDランプによれば、上記の実施の形態と同様の効果を奏し、第一ソケット(照明器具)に対して口金を支持している支持規制部345に回転トルクが発生した場合でも、口金の損傷を抑制することができる。
(変形例4)
次に、本発明の実施の形態3の変形例4に係る直管形LEDランプが備える規制部及び支持部について、説明する。図29A〜図29Cは、本発明の実施の形態3の変形例4に係る支持部及び規制部の構成を示す図である。
本変形例に係る直管形LEDランプが、本発明の実施の形態3に係る直管形LEDランプ300と異なる点は、規制部の形状が異なることである。
例えば、図29Aに示すように、本変形例に係るランプが備える規制部346は、支持部313を中心とする矩形形状の部材であってもよい。
また、図29Bに示すように、本変形例に係るランプが備える規制部347は、縦方向に長尺状の矩形形状であり、規制部347の下面部に形成された平面形状の領域である当接部347aで、下部本体311bの固定部312aと当接していてもよい。つまり、規制部347が、当接部347aで固定部312aと当接することで、本体部311に対する支持部313の軸体まわりの回転を規制する。
ここで、当接部347aは、支持部313の軸体の中心軸からの、中心軸と垂直方向の距離(図29Bの距離D1)が、軸体の半径(図22Aの距離A1)以上となるように形成されている。
また、図29Cに示すように、本変形例に係るランプが備える規制部348は、縦方向に長い楕円形状であり、規制部348の下面部に形成された曲面形状の領域である当接部348aで、下部本体311bの固定部312bと当接していてもよい。つまり、規制部348が、当接部348aで固定部312bと当接することで、本体部311に対する支持部313の軸体まわりの回転を規制する。
ここで、当接部348aは、支持部313の軸体の中心軸からの、中心軸と垂直方向の距離(図29Cの距離D2)が、軸体の半径(図22Aの距離A1)以上となるように形成されている。また、当接部348aは、支持部313の軸体の中心軸からの距離が異なる少なくとも二点以上で、固定部312bと当接している。つまり、規制部348は、支持部313の軸体の中心軸を中心とする円形状の部材ではない。
以上のように、本発明の実施の形態3の変形例4に係る直管形LEDランプによれば、上記の実施の形態と同様の効果を奏し、第一ソケット(照明器具)に対して口金を支持している規制部に回転トルクが発生した場合でも、口金の損傷を抑制することができる。
以上、本発明に係る直管形LEDランプについて、実施の形態及びその変形例に基づいて説明したが、本発明は、これらの実施の形態及び変形例に限定されるものではない。
例えば、上記の実施の形態及びその変形例では、規制部は、本体部311の内方に配置され本体部311の内側部と当接することとしたが、当該規制部は、本体部311の外方に配置されており、本体部311の外側部と当接して、本体部311に対する支持部の軸体まわりの回転を規制することにしてもよい。
また、上記の実施の形態及びその変形例では、直管形LEDランプのアース用口金が規制部を備えることとしたが、受電用口金が当該規制部を備えることにしてもよいし、上記実施の形態と異なるタイプの直管形LEDランプの口金において、当該規制部を備えることにしてもよい。つまり、上記の実施の形態及びその変形例では、筐体の一方の端部から給電される片側給電形の直管形LEDランプについて説明したが、筐体の両端から給電される両端給電形であってもよい。また、片側給電形の直管形LEDランプであっても、本実施の形態のようにアース用口金を用いずに口金部分を構成しても構わない。この場合、アース用口金の箇所には、アース用口金に換えて、照明器具のソケットに装着できるような構造を有するソケット取り付け専用の装着用口金を設けることができる。
また、上記の実施の形態及びその変形例では、直管形LEDランプの口金が規制部を備えることとしたが、LED電球や丸管形のLEDランプの口金が当該規制部を備えることにしてもよい。
(実施の形態4)
次に、本発明の実施の形態4に係るランプについて、本実施の形態に至った経緯を含めて説明する。
LEDモジュールには、LEDに電力を供給するための金属配線が基板上にパターン形成されている。金属配線は絶縁膜によって覆われているが、完成したLEDモジュールに対して金属配線の導通状態を確認するために、絶縁膜に開口を形成して金属配線の一部を露出させることによって検査用電極を設けている。
しかしながら、例えばLEDモジュールを備える直管形LEDランプにおいて、直管形LEDランプが点灯中に外部からの衝撃などを受けてLEDモジュールを収納するガラス管が破損してしまった場合、点灯中のLEDモジュールが露出して、検査用電極がガラス管の外部からみてむき出し状態となってしまう。このとき、例えば、人の指が入るほどに破損部が大きくなってしまうと、破損部から指が挿入された場合、電圧の供給が続く検査用電極に指が触れてしまい、感電するなどの恐れが生じる。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、安全性に優れた発光装置及びランプを提供することを第5の目的とする。
上記第5の目的を達成するために、本発明に係る発光装置の一態様は、基板と、前記基板上に配置された半導体発光素子と、前記基板上に形成され、前記半導体発光素子と電気的に接続された金属配線と、前記金属配線を被膜する絶縁膜と、導電部を有し、当該導電部を介して前記金属配線と電気的に接続されるコネクタが装着されるソケットとを備え、前記絶縁膜には、前記コネクタにおける前記ソケットとの装着部によって覆われる位置に、前記金属配線の一部を露出させる開口が形成されていることを特徴とする。
これにより、絶縁膜の開口によって露出する金属配線は、コネクタの装着部によって隠されて露出しない状態となる。従って、ユーザが金属配線に触れてしまうことを防止することができるので、仮に金属配線に電圧が供給されていてもユーザが感電することを防止することができる。
さらに、本発明に係る発光装置の一態様において、前記開口によって前記金属配線が露出する部分のうち前記装着部によって覆われずにはみ出しているはみ出し部分は、当該はみ出し部分のうち前記装着部から最もはみ出している長さが、前記装着部の高さよりも小さくなるように構成されることが好ましい。
これにより、絶縁膜の開口によって露出する金属配線がコネクタの装着部からはみ出している場合であっても、ユーザが金属配線に触れてしまうことを防止することができる。
さらに、本発明に係る発光装置の一態様において、前記開口によって前記金属配線が露出する部分の全てが、前記装着部によって覆われることが好ましい。
これにより、ユーザが金属配線に触れてしまうことを確実に防止することができる。
さらに、本発明に係る発光装置の一態様において、前記開口によって前記金属配線が露出する部分は、前記金属配線の導通状態を検査するための検査用電極である構成とすることができる。
さらに、本発明に係る発光装置の一態様において、前記コネクタは、複数の発光装置を電気的に接続する配線を有し、前記装着部は、前記配線の端部に取り付けられている構成とすることができる。
以上、本発明に係る発光装置の一態様によれば、安全性に優れた発光装置及びランプを実現することができる。
以下、本発明の実施の形態4に係る直管形LEDランプ400について、図30を用いて説明する。図30は、本発明の実施の形態4に係るランプの概観斜視図である。
図30に示すように、本実施の形態4に係る直管形LEDランプ400は、従来の直管形蛍光灯に代替する直管形LEDランプであって、LEDモジュール(発光装置)410と、LEDモジュール410を収納する長尺状の筐体420と、筐体420の長手方向の一方の端部に設けられた給電用口金(給電側口金)430と、筐体420の長手方向の他方の端部に設けられたアース用口金(非給電側口金)440と、LEDモジュール410が配置される基台450とを備える。なお、本実施の形態に係る直管形LEDランプ400は、給電用口金430のみの片側一方から給電を受ける片側給電方式である。以下、直管形LEDランプ400の各構成要素について詳述する。
まず、LEDモジュール410について、図31、図32A及び図32Bを用いて説明する。図31は、本発明の実施の形態4に係るLEDモジュールの平面図である。また、図32Aは、本発明の実施の形態4に係るLEDモジュールのソケット装着後の要部拡大平面図であり、図31の破線で囲まれる領域Aの拡大図である。図32Bは、本発明の実施の形態4に係るLEDモジュールのソケット装着前の要部拡大平面図であり、図31の破線で囲まれる領域Aの拡大図である。なお、図32A及び図32Bにおいては、LED412は図示していない。
図31、図32A及び図32Bに示すように、本実施の形態に係るLEDモジュール410は、LEDチップが基板上に直接実装されたCOB型の発光モジュールであって、基板411と、LED(LEDチップ)412と、LED412を封止する封止部材413と、LED412に電力を供給する金属配線414(図32A及び図32B参照)と、金属配線414を被覆する絶縁膜415(図32A及び図32B参照)と、外部からLED412を発光させるための電力の供給を受けるソケット416とを備える。なお、図示しないが、LEDモジュール410には、LED412を静電保護する静電保護素子、及びLED412と金属配線414とを電気的に接続するための金ワイヤ等が設けられている。
基板411は、LED412を実装するためのLED実装基板であって、本実施の形態では、長尺状の矩形基板である。本実施の形態において、LED412は基板411の一方の面にのみ実装されており、基板411は、LED412が実装される面である第1面(第1主面)と、第1面とは反対側の面である第2面(第2主面)とを有する。LEDモジュール410は、基板411の第2面と基台450の載置面とが接触するように基台450に載置される。
基板411としては、アルミナや窒化アルミニウムからなる透光性を有するセラミックス基板、アルミニウム合金からなるアルミニウム基板、透明なガラス基板、又は透明樹脂で構成された可撓性を有するフレキシブル基板(FPC)等を用いることができる。
但し、基板411としては、LED412の放熱性を高めるために熱伝導率及び熱放射率が高い材料であることが好ましく、ガラス基板又はセラミックス基板等の硬脆材と呼ばれる材料からなる基板を用いることが好ましい。また、基板411の裏面からも光を放出させるように構成してもよく、この場合、基板411の透過率が高くなるように構成することが好ましい。本実施の形態では、基板411として、熱伝導率が20[W/m・K]程度で、透過率が90%のアルミナ基板を用いた。
LED412は、半導体発光素子の一例であって、本実施の形態では、基板411上に直接実装される。図31に示すように、基板411には、複数のLED412が基板411の長手方向に沿ってライン状に一列配置されている。各LED412は、単色の可視光を発するベアチップであり、ダイアタッチ材(ダイボンド材)によって基板411上にダイボンディングされている。LED412としては、例えば通電されると青色光を発光する青色LEDチップを用いることができる。
各LED412は、金属配線414又は金ワイヤ(不図示)等によって、直列接続、並列接続、又は直列接続と並列接続との組み合わせ接続となるように構成することができる。
封止部材413は、光波長変換体である蛍光体を含む蛍光体含有樹脂であって、LED412からの光を所定の波長に波長変換(色変換)するとともに、LED412を樹脂封止してLED412を保護する。封止部材413は、断面形状が上に凸の略半円状のドーム形状であり、図31に示すように、基板411上の全てのLED412を覆うようにLED412の配列方向に沿って直線状に1本形成されている。
封止部材413としては、例えばLED412が青色LEDである場合、白色光を得るために、YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)系の黄色蛍光体粒子をシリコーン樹脂に分散させた蛍光体含有樹脂を用いることができる。これにより、黄色蛍光体粒子は青色LEDチップの青色光によって励起されて黄色光を放出するので、封止部材413からは、励起された黄色光と青色LEDチップの青色光とによって白色光が放出される。なお、封止部材413に、シリカ等の光拡散材も含有させても構わない。
金属配線414は、LED412に電力を供給するために、基板411上において所定形状にパターン形成されている。金属配線414は、ソケット416とLED412とを電気的に接続するとともに複数のLED412同士を電気的に接続している。これにより、ソケット416が受けた電力は金属配線414を介して各LED412に供給される。また、図32A及び図32Bに示すように、本実施の形態における金属配線414は、LED412に正電圧を供給する正電圧供給配線414aと、LED412に負電圧を供給する負電圧供給配線414bとからなる。
金属配線414は、銀(Ag)等の金属によって形成することができる。本実施の形態における金属配線414は、母材金属として銀(Ag)が用いられ、金メッキ処理によりAg配線に金コートされたものを用いた。また、このように形成した金属配線414の配線幅は1.0mmとした。なお、金属配線414の材料としては、銅(Cu)又はタングステン(W)等を用いても構わない。
絶縁膜415は、金属配線414を覆うように基板411上の全面に形成される。絶縁膜415としては、白レジスト等の絶縁性を有する絶縁樹脂膜やガラスコート膜等を用いることができる。絶縁膜415の膜厚は、例えば、0.07mmとすることができる。
また、図32A及び図32Bに示すように、絶縁膜415には、金属配線414の一部を露出するように複数の開口415aが形成されている。開口415aは、例えば、金属配線414上に当該開口415aを有するように絶縁膜415をパターン形成することにより、あるいは、絶縁膜415を全面に形成して開口を有するマスクを用いて金属配線414上の絶縁膜415の一部を除去することにより形成することができる。なお、実施の形態において、開口415aは、金属配線414の金メッキが露出するように形成されている。
開口415aによって金属配線414が露出する部分は、金属配線414の導通状態を検査するための充電部である検査用電極(検査用ランド)、又は、導電部材同士を電気的に接続するための接続電極として用いることができる。図32Bにおいては、金属配線414の正電圧供給配線414aの一部を露出させるように形成された検査用電極417aと、金属配線414の正電圧供給配線414aとソケット416の正電圧ピン416aとを接続するための接続電極418aと、金属配線414の負電圧供給配線414bとソケット416の負電圧ピン416bとを接続するための接続電極418bとが図示されている。
検査用電極417aは、金属配線414の一部を露出させた導電部であり、後述するコネクタ460の装着部461によって覆われる位置に形成される。検査用電極417aは、図示されていないが、2つのソケット416のいずれの近傍にも形成されており、本実施の形態では、2つの検査用電極417aが形成されている。なお、金属配線414の導通状態を検査する場合、2つの検査用電極417aに導通検査用のプローブを接触させることにより、LEDモジュール410における金属配線414の導通状態を確認することができる。
なお、本実施の形態において、絶縁膜415の各開口415aは、矩形状に形成されており、金属配線414の配線幅方向の長さが0.70mmで配線長方向の長さが0.85mmである。また、検査用電極417a、接続電極418a及び418bの大きさ及び形状は、開口415aの大きさ及び形状と同じになる。
ソケット416は、LED412を発光させるための電力の供給を受ける導電ピン(導電部)を有しており、導電ピンと金属配線414とが電気的に接続されている。本実施の形態において、ソケット416には直流電力が供給されるので、導電ピンは、図32Aに示すように、正電圧用の正電圧ピン416aと負電圧用の負電圧ピン416bとからなる。正電圧ピン416a及び負電圧ピン416bは、ソケット本体416cに設けられる。なお、ソケット416は、図31に示すように、基板411上に2つ設けられており、2つのソケット416周辺の構成は同様の構成となっている。
また、後述するように、ソケット416には、LEDモジュール410に電力を供給するためのコネクタ460における装着部461が装着され、ソケット416の導電ピンを介して金属配線414とコネクタ460とが電気的に接続される。具体的に、コネクタ460からは正電圧と負電圧とが供給され、正電圧ピン416aがコネクタ460の正電圧供給線462a及び金属配線414の正電圧供給配線414aと接続され、負電圧ピン416bがコネクタ460の負電圧供給線462b及び金属配線414の負電圧供給配線414bとに接続される。
ソケット本体416cは、絶縁性を有する樹脂によって形成されており、本実施の形態では、図32Aに示すように、平面視形状が略コの字状となるように成形されている。また、図32A(ソケット416装着後)及び図32B(ソケット416装着前)に示すように、ソケット本体416cは接続電極418a及び418bの上に形成されている。すなわち、接続電極418a及び418bは、金属配線414の一部が露出しないように、ソケット本体416cによって隠されるように構成されている。
一方、検査用電極417aは、図32Aに示すように、ソケット416が基板411に装着された後においても導通検査ができるように、ソケット本体416cには隠されないように構成されている。すなわち、検査用電極417aとソケット本体416cとは、基板411の主面垂直方向において重畳しないように構成されている。
以上のようにして本実施の形態に係るLEDモジュール410が構成されている。
図30に戻り、次に、筐体420について説明する。筐体420は、透光性を有する長尺状の透光性カバーであって、本実施の形態では、両端部に開口を有する長尺筒体からなる直管状の外管である。筐体420には、LEDモジュール410、基台450、及び点灯回路等が収納される。
筐体420は、ガラス管(ガラスバルブ)又はプラスチック管等の透光性材料で構成することができる。例えば、シリカ(SiO2)が70〜72[%]のソーダ石灰ガラスによって構成され、熱伝導率が約1.0[W/m・K]のガラス管からなる透明な筐体420を用いることができる。
なお、筐体420の外面又は内面に拡散処理を施して、LEDモジュール410からの光を拡散するように構成してもよい。拡散処理としては、例えば、筐体420の内面にシリカや炭酸カルシウム等を塗布する方法等がある。
次に、給電用口金430について説明する。給電用口金430は、LEDモジュール410のLED412を点灯させるための電力を、ランプ外から受ける受電用口金である。図30に示すように、給電用口金430は、略有底円筒形状に構成されており、筐体420の一方の端部を蓋するように設けられる。本実施の形態における給電用口金430は、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等の合成樹脂からなる給電用口金本体431と、真ちゅう等の金属材料からなる一対の給電ピン432とからなる。
給電用口金本体431は、筐体420の管軸を通る平面を分割面として上下半分に分解可能であり、第1給電用口金本体部と第2給電用口金本体部とによって構成される。なお、給電用口金430は、給電ピン432を点灯回路のソケットにリード線を介して電気的に接続した後に、第1給電用口金本体部と第2給電用口金本体部とで給電ピン432と筐体420の端部とを挟み込んだ状態で第1給電用口金本体部と第2給電用口金本体部とをネジによって固定することにより、筐体420に固定されている。
一対の給電ピン432は、給電用口金本体431の底部から外方に向かって突出するように構成されており、LEDモジュール410のLED412を点灯させるための電力として照明器具等の外部機器から所定の電力を受ける受電ピンとして機能する。例えば、給電用口金430を照明器具のソケットに装着させることによって、一対の給電ピン432は商用100Vの交流電源から交流電力を受ける状態となる。なお、一対の給電ピン432は、リード線によって筐体420内の点灯回路と接続されており、一対の給電ピン432が受電した交流電力は点灯回路に供給される。
次に、アース用口金440について説明する。アース用口金440は、金属製の基台450とアース接続されており、ランプ400内に生じる異常電流を、照明器具を介してグランドに流す。アース用口金440は、略有底円筒形状に構成されており、筐体420の他方の端部を蓋するように設けられる。本実施の形態におけるアース用口金440は、PBT等の合成樹脂からなるアース用口金本体441と、真ちゅう等の金属材料からなる1本のアースピン442とからなる。
アース用口金本体441は、筐体420の管軸を通る平面を分割面として上下半分に分解可能であり、第1アース用口金本体部と第2アース用口金本体部とによって構成される。なお、アース用口金440は、金属製の接続部材によってアースピン442を基台450に取り付けた後に、第1アース用口金本体部と第2アース用口金本体部とでアースピン442と筐体420の端部とを挟み込んだ状態で第1アース用口金本体部と第2アース用口金本体部とをネジによって固定することにより、筐体420に固定される。
アースピン442は、アース用口金本体441の底部から外方に向かって突出するように構成される。アースピン442は、例えば、L字状の金属製の接続部材(取り付け金具)又はリード線等によって基台450と接続されている。
次に、基台450について説明する。基台450は、筐体420の長手方向に沿って長尺状に形成された放熱基台(ヒートシンク)であり、筐体420内に収納される。LEDモジュール410は基台450に載置されているので、LEDモジュール410で発生する熱は基台450に伝導する。これにより、LEDモジュール410で発生する熱を放熱させることができる。基台450は、金属等の高熱伝導性材料によって構成することが好ましく、本実施の形態では、熱伝導率が237[W/m・K]であるアルミニウムからなるアルミ板によって構成した。
次に、コネクタ460について説明する。図30に示すように、コネクタ460は、LEDモジュール410のソケット416におけるソケット本体416cに装着される装着部(コネクタ部)461と、ソケット416を介してLEDモジュール410に電力を供給する電力供給線462とを有する。
装着部461は、電力供給線462の両端部に設けられ、図32Aに示すソケット本体416cと嵌合するように構成された略矩形状に樹脂成形された樹脂成形部と、当該樹脂成形部に設けられた導電部とからなる。装着部461の導電部は、ソケット416の正電圧ピン416a及び負電圧ピン416bのそれぞれと接続されるように構成されている。装着部461がソケット本体416cに装着されると、検査用電極417aは装着部461によって覆われる。
また、電力供給線462は、ハーネスと呼ばれるリード線によって構成することができる。本実施の形態におけるコネクタ460は直流電圧を供給するように構成されており、電力供給線462は、後述するように正電圧を供給する正電圧供給線462aと負電圧を供給する負電圧供給線462bとからなる。
本実施の形態において、筐体420内には4つの長尺状のLEDモジュール410が一列に配置されている。隣り合うLEDモジュール410同士は、図30に示すように、コネクタ460によって電気的に接続されており、コネクタ460を介して一方のLEDモジュール410から他方のLEDモジュール410へと電力が供給される。
ここで、隣り合うLEDモジュール410がコネクタ460によって接続される構成について、図33A及び図33Bを用いて説明する。図33Aは、本発明の実施の形態4に係るLEDモジュール同士をコネクタによって接続された状態の構成を示す平面図である。図33Bは、本発明の実施の形態4に係るLEDモジュール同士をコネクタによって接続するときの様子を示す斜視図である。
図33A及び図33Bに示すように、コネクタ460の一方の装着部461を、一方のLEDモジュール410におけるソケット416のソケット本体416cに装着するとともに、当該コネクタ460の他方の装着部461を、他方のLEDモジュール410におけるソケット416のソケット本体416cに装着することによって、隣り合うLEDモジュール410同士がコネクタ460によって接続される。このとき、各LEDモジュール410におけるソケット416の正電圧ピン416aは、コネクタ460の正電圧供給線462aと電気的に接続されるとともに、各LEDモジュール410におけるソケット416の負電圧ピン416bはコネクタ460の負電圧供給線462bと電気的に接続される。
さらに、コネクタ460は、LEDモジュール410における検査用電極417aを覆うようにしてソケット416に装着される。図33Aに示すように、本実施の形態において、コネクタ460の装着部461は、当該装着部461によって検査用電極417aを覆うように、ソケット本体416cに装着される。すなわち、基板411の主面垂直方向において、検査用電極417aとコネクタ460の装着部461とが重畳するように構成されている。このように、本実施の形態では、検査用電極417aがコネクタ460の装着部461によって隠れるように構成されている。これにより、金属配線414の一部である検査用電極417aは露出しない。
なお、図33Aに示されるコネクタ460の装着部461は、いずれもLEDモジュール410のソケット416に装着されるように構成されているが、給電用口金430に最も近いLEDモジュール410と点灯回路とを接続するとコネクタ460(不図示)については、一方の装着部461がLEDモジュール410のソケット416と電気的に接続され、他方の装着部461が点灯回路の回路基板に設けられた出力ソケットと電気的に接続される。これにより、給電用口金430に最も近いLEDモジュール410は、点灯回路から正電圧及び負電圧の直流電力の供給を受ける。
なお、本実施の形態に係る直管形LEDランプ400は点灯回路を備えているが、点灯回路はランプ外の機器が備えていても構わない。また、点灯回路は、入力された交流電力を直流電力に変換して出力するLED点灯回路であり、例えば入力された交流電力を全波整流するダイオードブリッジ回路(整流回路)及びヒューズ素子等によって構成される。点灯回路には、その他必要に応じて、抵抗、コンデンサ、コイル、ダイオード又はトランジスタ等が設けられる。
次に、図34A、図34B、図35A及び図35Bを用いて、本実施の形態に係るLEDモジュール410の作用効果について、比較例に係るLEDモジュール1000と対比しながら説明する。図34A及び図34Bは、比較例に係るLEDモジュールの平面図であって、それぞれコネクタ装着前及びコネクタ装着後における平面図である。また、図35A及び図35Bは、本発明の実施の形態4に係るLEDモジュールの平面図であって、それぞれコネクタ装着前及びコネクタ装着後における平面図である。なお、図34A、図34B、図35A及び図35Bにおいて、図32A及び図32Bに示す構成要素と同じ構成要素には同じ符号を付している。
比較例に係るLEDモジュール1000は、図34Aに示すようにコネクタ460をソケット416に装着する前においても、図34Bに示すように、コネクタ460をソケット416に装着した後においても、検査用電極1117aである金属配線414の一部が露出している状態となっている。
これに対し、本実施の形態に係るLEDモジュール410は、図35Aに示すようにコネクタ460をソケット416に装着する前においては、検査用電極417aである金属配線414の一部が露出している状態であるが、図35Bに示すように、コネクタ460をソケット416に装着した後においては、検査用電極417aである金属配線414の一部はコネクタ460の装着部461によって覆われている。
このように、本実施の形態では、金属配線414の一部を露出させて検査用電極417aとするための開口415aが、コネクタ460におけるソケット416との装着部461によって覆われる位置に形成されているので、ソケット416に装着部461が装着されると、検査用電極417aが装着部461によって隠される。すなわち、コネクタ460をLEDモジュール410に取り付けた後においては検査用電極417aがソケット416から露出しないように構成されている。
これにより、LEDモジュール410を備える直管形LEDランプ400の筐体420が破損してLEDモジュール410が露出したとしても、検査用電極417aがむき出し状態となることを防止することができる。従って、仮に金属配線414に電圧が供給され検査用電極417aが電圧供給状態であったとしても、ユーザが検査用電極417aに触れてしまうことがないので、ユーザが検査用電極417aに触れて感電してしまうことを防止することができる。よって、安全性に優れたLEDモジュール及びランプを提供することができる。
以上、本発明に係る発光装置及び直管形LEDランプについて、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記の実施の形態では、図35A及び図35Bに示すように、検査用電極417aの全てがコネクタ460の装着部461によって覆われるように構成されているが、これに限らず、図36に示すように構成することもできる。図36は、本発明の実施の形態4の変形例に係るLEDモジュールの平面図である。
図36に示すように、本変形例に係るLEDモジュール410Aでは、コネクタ460をソケット416に装着した後において、検査用電極417aの一部が露出している。すなわち、検査用電極417aの一部が装着部461によって覆われずに装着部461からはみ出した状態となっている。この場合、検査用電極417aのはみ出し部分は、当該はみ出し部分のうち装着部461から最もはみ出している長さが、装着部461の高さよりも小さくなるように構成されることが好ましい。これにより、検査用電極417aの一部が装着部461からはみ出している場合であっても、ユーザが検査用電極417aに触れてしまうことを防止することができる。
また、上記の実施の形態において、LEDモジュール410は基板411上にLEDチップを直接実装したCOB型の構成としたが、これに限らない。例えば、樹脂成形されたキャビティの中にLEDチップを実装して当該キャビティ内を蛍光体含有樹脂によって封入したパッケージ型、つまり表面実装型(SMD)のLEDを用い、このSMD型のLEDを長尺状の基板に複数個実装してLEDモジュールを構成しても構わない。
また、上記の実施の形態では、LEDモジュール(発光装置)410を照明ランプの光源として用いる例について説明したが、これに限定されない。LEDモジュール410は、液晶表示装置のバックライト光源、複写機のランプ光源、誘導灯又は看板装置等の光源等、他の電子機器の光源として用いても構わない。その他、検査用ライン光源のような産業用途の光源として利用することもできる。
また、上記の実施の形態では、LEDモジュール410を直管形ランプに適用する場合を例にとって説明したが、本実施の形態に係るLEDモジュール410は、電球形ランプや丸形ランプにも適用することができる。この場合、LEDを実装する基板の形状をランプ外形に従って形成すればよい。
また、上記の実施の形態では、給電用口金430のみの片側から給電を受ける片側給電方式としたが、両側から給電を受ける両側給電方式としても構わない。また、本実施の形態ように片側給電方式であっても、非給給電口金としてアース用口金440を用いずに口金部分を構成しても構わない。この場合、アース用口金440の箇所には、アース用口金440に換えて、照明器具のソケットに取り付けられるような構造を有する取り付け用口金を設ければよい。例えば、本実施の形態におけるアース用口金440をそのまま用いて、アースピン442をアース接続させないような構成とすることもできる。
(実施の形態5)
次に、本発明の実施の形態5に係る照明装置2について、図37を用いて説明する。図37は、本発明の実施の形態に係る照明装置の構成を示す斜視図である。
図37に示すように、本発明の実施の形態5に係る照明装置2は、上記の実施の形態1に係る直管形LEDランプ100と、照明器具3とを備える。
照明器具3は、直管形LEDランプ100と電気的に接続され、かつ、直管形LEDランプ100を保持する一対のソケット4と、ソケット4が取り付けられている器具本体5と、回路ボックス(図外)とを備える。器具本体5の内面5aは、直管形LEDランプ100から発せられた光を所定方向(例えば、下方である)に反射させる反射面となっている。また、照明器具3は、天井等に固定具を介して装着される。
このように、実施の形態1に係る直管形LEDランプ100は、照明装置として実現することができる。なお、本実施の形態では、実施の形態1に係る直管形LEDランプ100を適用する例について説明したが、実施の形態2〜4に係る直管形LEDランプを適用しても構わない。
以上、本発明に係る直管形LEDランプ、照明装置及び発光装置について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記の実施の形態1〜4において、異なる実施の形態における構成要素同士を組み合わせても構わない。この場合、実施の形態1に、実施形態2〜4の構成要素のうちの1つ又は複数を組み合わせてもよいし、実施の形態2に、実施形態1、3〜4の構成要素のうちの1つ又は複数を組み合わせてもよいし、実施の形態3に、実施形態1〜2、4の構成要素のうちの1つ又は複数を組み合わせてもよいし、実施の形態4に、実施形態1〜3の構成要素のうちの1つ又は複数を組み合わせてもよい。
また、上記の各実施の形態において、LEDモジュールは、青色LEDと黄色蛍光体とによって白色光を放出するように構成したが、これに限らない。例えば、赤色蛍光体及び緑色蛍光体を含有する蛍光体含有樹脂を用いて、これと青色LEDと組み合わせることによりに白色光を放出するように構成しても構わない。また、青色以外の色を発光するLEDを用いても構わない。
また、上記の各実施の形態において、半導体発光素子としてLEDを例示したが、半導体レーザ、有機EL(Electro Luminescence)又は無機EL等の発光素子を用いてもよい。
その他、本発明の要旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものも、本発明の範囲内に含まれる。