JP5109781B2 - 車両挙動制御装置および車両挙動制御方法 - Google Patents

車両挙動制御装置および車両挙動制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、車両に作用する入力や車両に発生する物理量等から車両の各輪の制動力を制御してその挙動制御を行う車両挙動制御装置および車両挙動制御方法に関するものである。
一般に車両挙動制御装置は、車両の左右車輪に制動力差を発生させて車両のヨーイングモーメントを制御して車両の挙動を制御するものであり、例えば以下の特許文献1に示すようなものが知られている。
この車両挙動制御装置は、各種センサや制御ゲイン設定手段を備え、先ず、車両の走行中に検出される操舵角および自車両前方障害物との相対位置状況のいずれかに応じて車両のヨーイングモーメント制御の制御量を決定する制御ゲインを設定する。次に、この制御ゲイン設定手段で設定された制御ゲイン、操舵角速度および操舵角加速度に基づいて左右車輪の制動力差を発生させて車両のヨーイングモーメント制御を行うようにしたものである。
そして、操舵角が小さいときには制御ゲインを小さく設定してハンドル中立付近において小操舵角で大操舵角速度での制動力制御の作動を抑制し、反対に操舵角が大きいときには制御ゲインを大きく設定して位相遅れのないように制動力制御を大きくする。
これによって、効果的に制御に介入することができると共に、ドライバーに違和感のないヨーイングモーメント制御を行うことができるようになっている。
特開2005−153617号公報
ところで、前記制御ゲイン設定手段で設定される制御ゲインを車両前後加速度に基づいて設定する場合、その制御ゲインの最低値は“1”であり、前後加速度が所定値を超えたときからその制御ゲインが徐々に増加するように設定している(引用文献1の図9)。
このため、前後加速度が所定値よりも高い領域(高G領域:急制動時)では、その加速度に応じて制御ゲインが変化するため、操舵に対するヨーレートの応答性が良く効果的であるが、前後加速度が所定値よりも低い領域(低G領域:緩制動時)では、制御ゲインが変化せず一定(“1”)であるため、操舵に対するヨーレートの応答性の変化幅が大きいものであった。
従って、緩制動時(低G領域)に車両前後加速度に基づくヨーイングモーメント制御が行われた場合には、その車両挙動を予測し難く、ドライバーなどに違和感を与えるといった課題がある。
そこで、本発明はこの改題を解決するために案出されたものであり、その目的は、緩制動時においても操舵に対するヨーレートの応答の予測が容易なヨーイングモーメント制御を行うことができる車両挙動制御装置および車両挙動制御方法を提供するものである。
前記課題を解決するために本発明は、
制御ゲイン設定手段が、車両の車両前後加速度に基づいてヨーイングモーメント制御におけるフィードフォワード制御量を決定する制御ゲインを設定するときは、その制御ゲインを、前記前後加速度が所定値よりも小さい領域では、前記前後加速度が零のときに対してその制御ゲインを下げるように設定し、前記前後加速度が前記所定値のときには、前記前後加速度が零のときと同じ値に設定し、前記前後加速度が前記所定値よりも大きい領域では、前記前後加速度の増加に応じて徐々に大きくなる値に設定ことで、前記前後加速度のほぼ全域に亘ってヨーレート加速度が一定となるように設定するものである。
本発明によれば、フィードフォワード制御量を決定する制御ゲインを、車両の前後加速度のほぼ全域に亘ってそのヨーレート加速度が一定となるように設定したことから、緩制動時においても操舵に対するヨーレートの応答の予測が容易なヨーイングモーメント制御を行うことができる。
すなわち、車両の前後加速度が所定値よりも小さい領域(緩制動時)では、前後加速度が零のとき(非制動時)に対してその制御ゲインを下げるように設定すれば、緩制動時の操舵に対するヨーレートの応答を非制動時や高G領域とほぼ同じにすることができる。
これによって、回避操作を行ったときのヨーレートの応答の予測が容易なヨーイングモーメント制御が可能となるため、ドライバーに違和感を与えることなく回避操作をアシストすることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を添付図面を参照しながら詳述する。
(構成)
図1は、本発明に係る車両挙動制御装置を備えた車両100の駆動系の構成を示した概略図である。
図示するように、この車両100は、エンジン9と自動変速機10およびその動力を後輪5RL、5RRに伝えるコンベンショナルディファレンシャルギヤ(図示せず)を搭載した後輪駆動車両である。
また、この車両100には、本実施の形態に係る車両挙動制御装置の要部となるコントロールユニット8や制動流体圧制御回路7などが搭載されており、これらによって前輪5FL、5FRおよび後輪5RL、5RRの制動力(制動液圧)を独立に制御可能となっている。
図中の符号1はブレーキペダル、2はブースタ、3はマスタシリンダ、4はリザーバである。通常は、運転者によるブレーキペダル1の踏込み量に応じ、マスタシリンダ3で昇圧された制動流体圧が、前輪5FL、5FRおよび後輪5RL、5RRの各ホイールシリンダ6FL〜6RRに供給されるようになっている。
そして、このマスタシリンダ3と各ホイールシリンダ6FL〜6RRとの間に、前記の制動流体圧制御回路7が介装されており、この制動流体圧制御回路7内で、各ホイールシリンダ6FL〜6RRの制動流体圧を個別に制御するようになっている。
この制動流体圧制御回路7は、例えばアンチスキッド制御やトラクション制御に用いられる制動流体圧制御回路を利用したものであり、本実施の形態では、各ホイールシリンダ6FL〜6RRの制動流体圧をそれぞれ単独で増減圧できるように構成されている。
この制動流体圧制御回路7は、コントロールユニット8からの制動流体圧指令値に応じて各ホイールシリンダ6FL〜6RRの制動流体圧を制御するようになっている。
また、この車両100には、駆動トルクコントローラ12が設けられており、エンジン9の運転状態、自動変速機10の選択変速比およびスロットルバルブ11のスロットル開度を制御することにより駆動輪である後輪5RL、5RRへの駆動トルクを制御している。
また、エンジン9の運転状態制御は、例えば燃料噴射量や点火時期を制御したり、同時にスロットル開度を調整することによって制御している。なお、この駆動トルクコントローラ12は、単独で後輪5RL、5RRの駆動トルクを制御することも可能であるが、コントロールユニット8から駆動トルクの指令値が入力されたときには、その駆動トルク指令値を参照しながら駆動輪トルクを制御するようになっている。
さらに、この車両100の前方側の車体下部には、外界認識センサ14が設けられている。
この外界認識センサ14は、スキャニング式のレーザレーダで構成され、一定角度ずつ水平方向にずれながら周期的に車両の前方方向に所定の照射範囲内で細かいレーザ光を照射するようになっている。そして、前方物体から反射して戻ってくる反射光を受光して出射タイミングから反射光の受光タイミングまでの時間差に基づいて各角度における自車両と前方物体との間の車間距離L、前方物体の幅Wおよび相対速度ΔVを検出するようになっており、これらの検出信号をコントロールユニット8に随時入力するようになっている。
さらに、この車両100には、加速度センサ15と、ヨーレートセンサ16と、ブレーキストロークセンサ17と、操舵角センサ20と、車輪速度センサ21FL〜21RRが備えられており、各検出信号をコントロールユニット8に入力するようになっている。
ここで、加速度センサ15は、走行時に自車両に発生する前後加速度Xgおよび横加速度Ygを検出するセンサであり、ヨーレートセンサ16は、ヨーレートdψを検出するセンサであり、ブレーキストロークセンサ17は、ブレーキペダルストロークηを検出するセンサである。また、操舵角センサ20は、ステアリングホイール19の操舵角θを検出するセンサであり、車輪速度センサ21FL〜21RRは、各車輪5FL〜5RRの回転速度、すなわち車輪速度Vwjを検出するセンサである。
なお、検出された車両の走行状態データに左右の方向性がある場合には、いずれも左方向を正方向とする。すなわち、ヨーレートdψや横加速度Xg、ハンドル角(操舵角)θは、左旋回時に正値となる。
次に、前述したコントロールユニット8は、マイクロコンピュータとその周辺機器を備えて構成されており、マイクロコンピュータのROMに内蔵されたソフトウェアによって図2に示すような制御ブロックを構成している。
この制御ブロックは、相対位置状況検出部31と、制御ゲイン設定部32と、操舵角速度算出部33と、F/F制御ヨーモーメント量算出部34と、F/B制御ヨーモーメント量算出部35と、修正ヨーモーメント量算出部36と、制動力制御部37とを備えている。
ここで、相対位置状況検出部31は、外界認識センサ14の検出信号から自車両と自車前方障害物との相対位置状況を検出する機能を発揮するようになっている。
制御ゲイン設定部32は、この相対位置状況検出部31で検出した相対位置状況または操舵角センサ20で検出した操舵角θに基づいてヨーイングモーメント制御の制御ゲインT1およびT2を設定する機能を発揮するようになっている。
操舵角速度算出部33は、操舵角センサ20で検出した操舵角θに基づいて操舵角速度dθおよび操舵角加速度d(dθ)を算出するようになっている。
F/F制御ヨーモーメント量算出部34は、この操舵角速度算出部33で算出した操舵角速度dθおよび操舵角加速度d(dθ)と前記制御ゲイン設定部32で設定した制御ゲインT1およびT2とに基づいてフィードフォワード制御によるヨーモーメント量ΔMffを演算する機能を発揮するようになっている。
F/B制御ヨーモーメント量算出部35は、フィードバック制御によるヨーモーメント量ΔMfbを演算する機能を発揮するようになっている。
また、修正ヨーモーメント量算出部36は、F/F制御ヨーモーメント量算出部34で算出したヨーモーメント量ΔMffと、F/B制御ヨーモーメント量算出部35で算出したヨーモーメント量ΔMfbとに基づいて修正ヨーモーメント量ΔMを演算する機能を発揮するようになっている。
そして、制動力制御部37は、この修正ヨーモーメント量算出部36で算出した修正ヨーモーメント量ΔMに基づいて各車輪の制動力を設定し、その値を目標制御液圧Pに換算し、液圧サーボを通して制御指令を出力する機能を発揮するようになっている。
(車両挙動制御処理)
次に、このような構成をしたコントロールユニット8で行われる車両挙動制御処理について、図3のフローチャートに従って説明する。なお、この車両挙動制御処理は、例えば10msec毎のタイマ割込処理によって実行される。
この車両挙動制御処理では、先ずステップS1で、前記各センサからの各種データを読み込む。具体的には、前記各センサで検出されたハンドル角(操舵角)θ、車速V、ブレーキ圧Pb、ヨーレートdψ、前後加速度Xg、横加速度Ygおよび路面μを読み込む。
次いで、ステップS2に移行して、ステップS1で読み込んだハンドル角(操舵角)θを微分することにより操舵角速度dθを算出し、操舵角θを二階微分することにより操舵角加速度d(dθ)を算出し、ステップS3に移行する。
ステップS3では、後述する制御ゲインの演算処理を行って読み込んだセンサ値から緊急度を検出し、それに応じたフィードフォワード制御の操舵角速度dθに対する発生ヨーモーメントゲインT1と、操舵角加速度d(dθ)に対する発生ヨーモーメントゲインT2を設定する。
次にステップS4に移行して、前記ステップS2で算出された操舵角速度dθと操舵角加速度d(dθ)、および前記ステップS3で設定されたフィードフォワード制御ゲインT1とT2とに基づいて、下記(1)式をもとにフィードフォワード制御によるブレーキヨーモーメント量ΔMffを演算してステップS5に移行する。
ΔMff=τ1×dθ+τ2×d(dθ) ………(1)
ステップS5では、目標ヨーイング運動量と実ヨーイング運動量でのフィードバック制御によるブレーキヨーモーメント制御量ΔMfbを演算する。すなわち、車速Vと操舵角θとに基づいて目標ヨーレートdψを算出し、次に、この目標ヨーレートdψと実ヨーレートdψとの偏差(またはその変化量)を算出し、この算出した状態量を基に要求する修正モーメント量ΔMfbを計算する。
ここで、これらの値の用い方は任意であり、例えば走行状態に応じて変更される制御ゲインを付加して上記各値の線形和を取るフィードバック制御が一般的である。
次に、ステップS6に移行して下記(2)式をもとに、前記ステップS4で演算したフィードフォワード制御によるヨーモーメント量ΔMffと、前記ステップS5で演算したフィードバック制御によるヨーモーメント制御量ΔMfbとの和から実際に車両に発生させる修正ヨーモーメント量ΔMを演算する。
ΔM=ΔMff+ΔMfb ………(2)
これは、前述したように、フィードバック制御(F/B制御)のみでは、ヨーイング運動量の偏差が生じてから修正のための制御が開始されるため、不安定挙動の修正や外乱安定性には効果的であるが、位相遅れを積極的に改善できない。一方、フィードフォワード制御(F/F制御)のみでは、ハンドル操作に応じて制御することで、位相遅れを改善し、応答性を向上する効果は期待できるが、大きな挙動の乱れについては、ハンドル操作量が正確で大きくないと効果が小さい。そのため、F/F制御量とF/B制御量の和を取ることで、F/F制御により積極的に位相遅れを改善し、一方、F/B制御により安定性を確保することができる。
そして、ステップS7で、前記修正ヨーモーメント量ΔMを実現するための各車輪の制動力を設定し、その値を目標制御液圧Pに換算し、液圧サーボを通して制御を行う。
(制御ゲイン演算処理)
図4は、前記ステップS3における制御ゲインの演算処理の流れを示したものである。
図示するように、最初のステップS30では、後述する前方障害物ゲイン設定処理を実行し、緊急状態判断フラグemg _f、衝突時間感応ゲインKttc、車間距離感応ゲインKl、ラップ量感応ゲインKwを設定してから次のステップS31に移行する。
ステップS31では、図5に示すような車速感応ゲイン算出マップを参照し、車速Vに基づいて車速感応ゲインKvを設定する。
この車速感応ゲイン算出マップは、車速Vの増加に応じて制御ゲインが“0”から“1”まで増加するように設定されている。また、前記ステップS31で設定した緊急状態判断フラグFが、自車前方に障害物が存在する緊急状態であることを示す“1”にセットされているときには、図5の実線に示すように、緊急状態判断フラグFが緊急状態にないことを示す“0”にリセットされている通常状態(破線)と比較して制御ゲインが大きく設定される。
ここで、基本的には、緊急度は、車速が高くなるほど危険に陥りやすく、また、ダメージが増加するため高くなるといえる。
次に、ステップS32では、後述する操舵角速度ゲイン設定処理を実行し、操舵角速度ゲインKdθおよび操舵角速度感応ゲインKvsaを設定してからステップS33に移行して、図6に示すような操舵角加速度ゲイン算出マップを参照し、操舵角速度d(dθ)に基づいて操舵角加速度ゲインKd(dθ)を設定する。
この操舵角加速度ゲイン算出マップは、操舵角加速度d(dθ)の増加に応じて、制御ゲインが“1”から増加するように設定されている。 緊急回避状態では、回避距離が短くなればなるほど回避操作を早くするため、ドライバーはハンドル操作を素早く行うので、操舵角加速度の大きさに応じて緊急度は高いといえる。
次に、ステップS34で、図7に示すような路面摩擦係数ゲイン算出マップを参照し、路面摩擦係数μに基づいて路面摩擦係数ゲインKμを設定する。路面摩擦係数μは、前後加速度Xg,横加速度Yg等から推定したり、路車間通信によりインフラ側より送られた路面摩擦係数値μを適用したりする。
ここで、路面のμ値が小さい場合には、大きい場合に比べてタイヤで発生できる力が小さくなってしまうため、小さなハンドル操作でも位相遅れが発生し、また、不安定挙動が発生しやすく緊急度は高い。このため、比較的遅いハンドル操作速度状態からヨーモーメント制御で位相補償する必要があり、一方、ドライバーは滑りやすい路面で普通ではないことを認識しているため、減速Gに対しての違和感よりも車両挙動の改善効果を覚えることができる。
次に、ステップS35で、図8に示すような横加速度ゲイン算出マップを参照し、横加速度Ygに基づいて横加速度ゲインKYgを設定する。この横加速度ゲイン算出マップは、横加速度Ygの増加に応じて制御ゲインが1から増加するように設定されている。
横加速度Ygが大きい状態では、旋回時のコーナリングフォースによる旋回抵抗のため減速G方向の成分が生じるため、減速Gによる違和感がわかりづらくなり、また、車両の運動状態もタイヤの摩擦限界付近では、タイヤCpの低下により位相遅れが比較的大きくなるので位相補償のためゲインを大きくする必要があり、また、タイヤ摩擦限界を超えた不安定挙動を生じやすく緊急度は高い。
次に、ステップS36では、図9に示すような車両前後加速度ゲイン算出マップを参照し、車両前後減速度Xgに基づいて車両前後加速度ゲインKXgを設定する。緩制動時(低G領域)は、フロントの輪荷重が大きくなり、操舵に対するヨーレートの応答が早くなっているため、ヨーモーメント制御時にドライバーに違和感を与えてしまう。この車両前後加速度ゲイン算出マップは、車両前後加速度Xgが小さい領域(緩制動時)では、制御ゲインが“1”より小さくなるように設定し、車両前後加速度が大きい領域(急制動時)では、制御ゲインが“1”から増加するように設定されている。
このステップS36における車両前後加速度ゲイン算出マップに基づく車両前後加速度ゲインXgが、本実施の形態の特徴部分であるため、後に詳述するが、一般に減速度が大きければ制動力によるヨーモーメント制御時の減速Gによる違和感自体がわかりづらく、また、減速Gが大きい急制動時には衝突やそれを避けるための緊急回避が想定されるため緊急度が高い。
次に、ステップS37では、図11に示すようなブレーキ液圧ゲイン算出マップを参照し、ドライバーのブレーキ操作量に相当する制動力、ブレーキ操作ストロークまたはブレーキ圧力に基づいて、ブレーキ液圧ゲインKPbを設定する。このブレーキ液圧ゲイン算出マップは、ブレーキ操作量の増加に応じて制御ゲインが増加するように設定されている。
次に、ステップS38では、下記(3)式をもとに、前記ステップS30〜37で得られたそれぞれの状態や操作量の緊急度に応じた制御ゲインの最大値を取る(セレクトハイ)ことで緊急度に関するゲインKxを設定する。
Kx=max(K,K,K,Kdθ,Kvsa,Kd(dθ),Kμ,KYg,
KXg,KPb) ………(3)
ここで、max( )は、括弧内の最大値を選択する関数である。
そして、ステップS39に移行して、下記(4)および(5)式をもとにフィードフォワード制御のヨーモーメントを演算するためのヨーモーメントゲインT1およびT2を算出してからタイマ割込処理を終了し、所定のメインプログラムに復帰する。
T1=Kv×Kx×T01 ………(4)
T2=Kv×Kx×T02 ………(5)
(車両前後加速度ゲインの第1実施の形態)
次に、図10は、本実施の形態の特徴部分である図9に示した車両前後加速度ゲインKXgの算出マップを作成するための車両ヨーレート特性を示したグラフ図である。
一般に車両のヨーレート特性は、図の破線に示すように前後加速度Xgが零(0)である非制動時から緩制動時の低G領域(Width_Xg)では、前後加速度Xgが大きくなるにつれてそのヨーレート加速度が一旦上昇してから緩やかに降下するような放物線状となっている。そして、その後は、前後加速度Xgが大きくなるにしたがってそのヨーレート加速度が減少するようになっている。一方、制御による車両のヨーレート加速度目標値は、同図の実線に示すように全域に亘って一定(フラット)であることが望ましい。
これに対し、従来の車両前後加速度ゲイン算出マップは、この緩制動時の低G領域(Width_Xg)の範囲では、その制御ゲインKXgが一定、すなわち“1.0”であるため、実際の車両のヨーレート特性に整合していない。そのため、この緩制動時の低G領域(Width_Xg)の範囲では、制御による車両のヨーレート加速度目標値からはずれてしまい、これが原因でその車両挙動の予測が困難となり、ドライバーに違和感を与えていることがわかった。
そこで、本実施の形態では図9に示すように車両前後加速度ゲイン算出マップの緩制動時の低G領域(Width_Xg)の範囲で変化をもたせ、車両のヨーレート特性とは逆の放物線(幅:Width_Xg、大きさ:dKXg)を描くように下げ調整したものである。
(第1実施の形態の効果)
これによって、緩制動時の低G領域でのずれが相殺されてヨーレート加速度を全域に亘って目標値とほぼ一致するように制御できるため、緩制動時の操舵に対するヨーレートの応答が非制動時や高G領域とほぼ同じになる。この結果、回避操作を行ったときのヨーレートの応答の予測が容易なヨーイングモーメント制御が可能となり、ドライバーに違和感を与えることなく回避操作をアシストすることができる。
なお、本実施の形態では、図9に示すように緩制動時の低G領域(Width_Xg)の範囲の全体についてその制御ゲインを逆放物線状に下げるようにしたが、図10に示すようにこの領域のうち、ヨーレート加速度が最も高い領域(Width1_Xg)のみを部分的に下げるようにしても良い。
また、図9に示すような車両前後加速度ゲイン算出マップは、本実施の形態の一例であり、次に述べるように車両100の操舵輪の荷重や重量、路面の摩擦係数、車両速度などに応じてその領域(Width_Xg)や大きさ(dKXg)などが異なる他の車両前後加速度ゲイン算出マップに変更して用いられることになる。
(第2実施の形態)
次に、この車両前後加速度ゲイン算出マップに関する第2実施の形態について説明する。
先ず、図12のフローは、トラックやバスなどのように荷物や乗員の有無によって車両重量Wが大幅に変動する車両に対応した最適な車両前後加速度ゲイン算出マップを、複数の車両前後加速度ゲイン算出マップから選択して適用するようにしたものである。
図示するように最初のステップS100において車両重量Wを、その輪荷重(例えば前輪5FL、5FR)などから算出して次のステップS102に移行して、その車両重量Wを規定荷重Wnと比較して規定荷重Wnよりも大きいか否かを判断する。
この判断処理の結果、その車両重量Wが規定荷重Wnよりも少ないと判断したとき(No)は、図9に示すような標準の車両前後加速度ゲイン算出マップをそのまま用いて車両前後加速度制御ゲインKXgを求める。
これとは反対に、その車両重量Wが規定荷重Wnよりも大きいと判断したとき(Yes)は、ステップS104側に移行して図13の実線に示すように、制御ゲインが“1.0”を下回る領域が狭い車両前後加速度ゲイン算出マップ(Width_Xg-Gain_W1)を選択し、この車両前後加速度ゲイン算出マップに基づいて車両前後加速度制御ゲインKXgを求める。
すなわち、車両重量Wが大きいときには、輪荷重も大きくなっているため、制御ゲインを下げる領域が小さくした車両前後加速度ゲイン算出マップに基づいて車両前後加速度制御ゲインKXgを求めることになる。
(第2実施の形態の効果)
これによって、車両重量(輪荷重)Wが変化しても車両重量によらず、操舵に対するヨーレートの応答が同じになるため、ドライバーなどに違和感を与えることなく、回避操作をアシストすることができる。
(第3実施の形態)
次に、図14のフローは、この車両前後加速度ゲイン算出マップに関する第3実施の形態を示したものであり、積雪路や降雨時などのように路面の摩擦係数が変化した際に、それに適した車両前後加速度ゲイン算出マップに変更して用いるようにしたものである。
図示するように、最初のステップS200においてその路面の摩擦係数μMYUを計測し、次のステップS202に移行してその路面μMYUが所定の値μMYUnを下回ったか否かを判断する。
この結果、その路面μMYUが所定の値μMYUnを下回っていないと判断したとき(No)は、そのまま図9に示すような標準の車両前後加速度ゲイン算出マップに基づいて車両前後加速度制御ゲインKXgを求める。
これとは反対に、その路面μMYUが所定の値μMYUnを下回ったと判断したとき(Yes)は、ステップS204に移行して図13の実線に示すように、制御ゲインが“1.0”を下回る領域(低G領域)が狭い車両前後加速度ゲイン算出マップ(Width_Xg-Gain_MYU1)を選択し、この車両前後加速度ゲイン算出マップに基づいて車両前後加速度制御ゲインKXgを求める。
すなわち、路面μMYUが低いときには、タイヤが発生できる横力も小さくなっているので、制御ゲインを下げる領域が小さくした車両前後加速度ゲイン算出マップに基づいて車両前後加速度制御ゲインKXgを求めることになる。
(第3実施の形態の効果)
これによって、路面μMYUが変化しても路面μMYUによらず、操舵に対するヨーレートの応答が同じになるため、ドライバーなどに違和感を与えることなく、回避操作をアシストすることができる。
(第4実施の形態)
次に、図15のフローは、この車両前後加速度ゲイン算出マップに関する第4実施の形態を示したものであり、車両100の車両速度VIが大きく変化した際に、それに適した車両前後加速度ゲイン算出マップに変更して用いるようにしたものである。
図示するように、最初のステップS300においてその車両速度VIを計測し、次のステップS302に移行してその車両速度VIが所定の速度VInを超えたか否かを判断する。
この結果、その車両速度VIが所定の速度VInを超えていないと判断したとき(No)は、そのまま図9に示すような標準の車両前後加速度ゲイン算出マップに基づいて車両前後加速度制御ゲインKXgを求める。
これとは反対に、その車両速度VIが所定の速度VInを超えたと判断したとき(Yes)は、ステップS304に移行して図16の実線に示すように、低G領域における制御ゲインの低下量が小さい車両前後加速度ゲイン算出マップ(dKXg-Gain_V1)を選択し、この車両前後加速度ゲイン算出マップに基づいて車両前後加速度制御ゲインKXgを求める。
すなわち、その車両速度VIが高いときには、タイヤが発生できる横力も小さくなっているので、制御ゲインを下げる量(dKXg)を小さくした車両前後加速度ゲイン算出マップに基づいて車両前後加速度制御ゲインKXgを求めることになる。
(第4実施の形態の効果)
これによって、車両速度によらず、操舵に対するヨーレートの応答が同じになるため、ドライバーなどに違和感を与えることなく、回避操作をアシストすることができる。
(第5実施の形態)
次に、図17のフローは、この車両前後加速度ゲイン算出マップに関する第5実施の形態を示したものであり、車両100が勾配路(坂道)を走行している際に、それに適した車両前後加速度ゲイン算出マップに変更して用いるようにしたものである。
図示するように、最初のステップS400においてその走行路が勾配路であるか否かの勾配路判断Flagsを発生させて、次のステップS402に移行してその勾配路判断FlagsがONになっているか否か、すなわち車両100が坂道走行中であるか否かを判断する。
この結果、勾配路判断FlagsがONになっていないと判断したとき(No)は、そのまま図9に示すような標準の車両前後加速度ゲイン算出マップに基づいて車両前後加速度制御ゲインKXgを求める。
これとは反対に、勾配路判断FlagsがONになっていると判断したとき(Yes)は、ステップS404に移行し、さらにそれが下り坂であるか否かを判断する。
この結果、その勾配路が下り坂であると判断したとき(Yes)は次のステップS406に移行して図18の実線に示すように、制御ゲインが“1.0”を下回る領域(低G領域)が狭い車両前後加速度ゲイン算出マップ(Width_Xg-Gein_Slope1)を選択し、この車両前後加速度ゲイン算出マップに基づいて車両前後加速度制御ゲインKXgを求める。
一方、ステップS404の判断処理においてその勾配路が下り坂でないと判断したとき(No)はステップS408側に移行し、それが登り坂であるか否かを判断する。
この結果、登り坂でないと判断したとき(No)は、ステップSS402における勾配路判断Flags=ONが無効であると判断してそのまま図9に示すような標準の車両前後加速度ゲイン算出マップに基づいて車両前後加速度制御ゲインKXgを求める。
これに対し、登り坂であると判断したとき(Yes)は、ステップS410に移行して図18の一点破線に示すように、制御ゲインが“1.0”を下回る領域(低G領域)が狭い車両前後加速度ゲイン算出マップ(Width_Xg+Gein_Slope1)を選択し、この車両前後加速度ゲイン算出マップに基づいて車両前後加速度制御ゲインKXgを求める。
すなわち、車両100が下り坂を走行しているときには、目標減速度より実際の輪荷重(前輪5FL、5FR)のほうが大きくなっているため、制御ゲインを下げる領域が小さい車両前後加速度ゲイン算出マップを選択し、この車両前後加速度ゲイン算出マップに基づいて車両前後加速度制御ゲインKXgを求めることになる。
反対に、車両100が登り坂を走行しているときには、目標減速度より実際の輪荷重(前輪5FL、5FR)のほうが小さくなっているため、制御ゲインを下げる領域が大きい車両前後加速度ゲイン算出マップを選択し、この車両前後加速度ゲイン算出マップに基づいて車両前後加速度制御ゲインKXgを求めることになる。
(第5実施の形態の効果)
これによって、下り坂や登り坂においても輪荷重に応じたゲイン設定が可能になり、操舵に対するヨーレートの応答が同じになるため、ドライバーなどに違和感を与えることなく、回避操作をアシストすることができる。
(第6実施の形態)
次に、図19のフローは、この車両前後加速度ゲイン算出マップに関する第6実施の形態を示したものである。本実施の形態は図20に示すように車両100が旋回走行(カーブ走行)している途中で停車車両や低速度走行車両などの障害物101を回避するための旋回操舵を行った場合に、その旋回方向に適した車両前後加速度ゲイン算出マップに変更して用いるようにしたものである。
図示するように、最初のステップS500においてその車両が障害物101を回避するための旋回を行っているか否かの旋回判断Flagsを発生させて、次のステップS502に移行してその旋回判断FlagsがONになっているか否か、すなわち車両100が回避のための旋回中であるか否かを判断する。
この結果、旋回判断FlagsがONになっていないと判断したとき(No)は、そのまま図9に示すような標準の車両前後加速度ゲイン算出マップに基づいて車両前後加速度制御ゲインKXgを求める。
これとは反対に、旋回判断FlagsがONになっていると判断したとき(Yes)は、ステップS504に移行し、さらにそれが旋回内側への回避(図20のA)であるか否かを判断する。
この結果、旋回内側への回避(図20のA)であると判断したとき(Yes)は次のステップS506に移行して図21の実線に示すように、制御ゲインが“1.0”を下回る領域(低G領域)とその量が小さい車両前後加速度ゲイン算出マップ((Width_Xg+dKXg)-Gein_Circle1)を選択し、この車両前後加速度ゲイン算出マップに基づいて車両前後加速度制御ゲインKXgを求める。
一方、ステップS504の判断処理において旋回内側への回避(図20のA)でないと判断したとき(No)はステップS508側に移行し、旋回外側への回避(図20のB)であるか否かを判断する。
この結果、旋回外側への回避(図20のB)でもないと判断したとき(No)は、ステップS502における旋回判断Flags=ONが無効であると判断してそのまま図9に示すような標準の車両前後加速度ゲイン算出マップに基づいて車両前後加速度制御ゲインKXgを求める。
これに対し、旋回外側への回避(図20のB)であると判断したとき(Yes)は、ステップS510に移行して図21の一点破線に示すように、制御ゲインが“1.0”を下回る領域(低G領域)とその量が大きい車両前後加速度ゲイン算出マップ((Width_Xg+dKXg)+Gein__Circle2)を選択し、この車両前後加速度ゲイン算出マップに基づいて車両前後加速度制御ゲインKXgを求める。
すなわち、車両100の旋回走行時は、旋回外側に荷重が移っているため、荷重が小さい旋回内側を使った旋回内側への回避A時には、制御ゲインを下げる領域と量を小さくする車両前後加速度ゲイン算出マップを選択し、この車両前後加速度ゲイン算出マップに基づいて車両前後加速度制御ゲインKXgを求めることになる。
反対に、荷重が大きい旋回外輪を使った旋回外側への回避時には、制御ゲインを下げる領域と量を大きくする車両前後加速度ゲイン算出マップを選択し、この車両前後加速度ゲイン算出マップに基づいて車両前後加速度制御ゲインKXgを求めることになる。
(第6実施の形態の効果)
これによって、旋回時には、各輪の輪荷重に応じたゲイン設定が可能になり、操舵に対するヨーレートの応答が同じになるため、ドライバーなどに違和感を与えることなく、回避操作をアシストすることができる。
本発明に係る車両挙動制御装置およびこれを備えた車両100の駆動系の構成を示した概略図である。 図1に示すコントロールユニット8の具体例を示すブロック図である。 本発明の実施形態における図1のコントロールユニット8で実行される車両挙動制御処理を示すフローチャートである。 図2の車両挙動制御処理における制御ゲイン演算処理を示すフローチャートである。 車速感応ゲイン算出マップの一例を示す図である。 操舵角加速度ゲイン算出マップの一例を示す図である。 路面摩擦係数ゲイン算出マップの一例を示す図である。 横加速度ゲイン算出マップの一例を示す図である。 本実施の形態に係る標準的な前後加速度ゲイン算出マップの一例を示す図である。 車両のヨーレート特性を示す図である。 ブレーキ液圧ゲイン算出マップの一例を示す図である。 車両重量が異なる場合の前後加速度ゲイン算出マップの選択処理の流れを示すフローチャートである。 車両重量および路面の摩擦係数が異なる場合の前後加速度ゲイン算出マップの一例を示す図である。 路面の摩擦係数が異なる場合の前後加速度ゲイン算出マップの選択処理の流れを示すフローチャートである。 車両速度が異なる場合の前後加速度ゲイン算出マップの選択処理の流れを示すフローチャートである。 車両速度が異なる場合の前後加速度ゲイン算出マップの一例を示す図である。 坂道走行時の前後加速度ゲイン算出マップの選択処理の流れを示すフローチャートである。 坂道走行時の前後加速度ゲイン算出マップの一例を示す図である。 旋回走行中の旋回回避時の前後加速度ゲイン算出マップの選択処理の流れを示すフローチャートである。 旋回走行中の旋回回避における動作を説明する図である。 旋回走行中の旋回回避時の前後加速度ゲイン算出マップの一例を示す図である。
符号の説明
100…車両
5FL、5FR…前輪
5RL、5RR…後輪
7…制動流体圧制御回路
8…コントロールユニット
9…エンジン
10…自動変速機
12…駆動トルクコントローラ
14…外界認識センサ
15…加速度センサ
16…ヨーレートセンサ
17…マスタシリンダ圧センサ
18…操舵アクチュエータ
20…操舵角センサ
21FL〜21RR…車輪速センサ

Claims (16)

  1. 車両の左右車輪の制動力差を発生して当該車両のヨーイングモーメント制御を行うようにした車両挙動制御装置であって、
    前記ヨーイングモーメント制御におけるフィードフォワード制御量を決定する制御ゲインを設定する制御ゲイン設定手段を備え、
    当該制御ゲイン設定手段は、前記車両の車両前後加速度に基づいて設定する制御ゲインを、前記前後加速度が所定値よりも小さい領域では、前記前後加速度が零のときに対して下げるように設定し、前記前後加速度が前記所定値のときには、前記前後加速度が零のときと同じ値に設定し、前記前後加速度が前記所定値よりも大きい領域では、前記前後加速度の増加に応じて徐々に大きくなる値に設定することで、前記前後加速度のほぼ全域に亘ってヨーレート加速度が一定となるように設定することを特徴とする車両挙動制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両挙動制御装置において、
    前記制御ゲイン設定手段は、前記車両の車両前後加速度に基づいて設定する制御ゲインのうち、ヨーレート加速度が所定値を超えた領域の制御ゲインを、当該所定値よりも下げて設定することを特徴とする車両挙動制御装置。
  3. 請求項1又は2に記載の車両挙動制御装置において、
    前記制御ゲイン設定手段は、前記設定した制御ゲインを、前記車両の輪荷重に応じて変更することを特徴とする車両挙動制御装置。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載の車両挙動制御装置において、
    前記制御ゲイン設定手段は、前記設定した制御ゲインを、前記車両の重量に応じて変更することを特徴とする車両挙動制御装置。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載の車両挙動制御装置において、
    前記制御ゲイン設定手段は、前記設定または変更後の制御ゲインを、路面の摩擦係数に応じてさらに変更することを特徴とする車両挙動制御装置。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載の車両挙動制御装置において、
    前記制御ゲイン設定手段は、設定または変更後の制御ゲインを、前記車両の速度に応じてさらに変更することを特徴とする車両挙動制御装置。
  7. 請求項1〜のいずれか1項に記載の車両挙動制御装置において、
    前記制御ゲイン設定手段は、前記車両が勾配路を走行しているときは、前記設定または変更後の制御ゲインをその勾配路に応じて変更することを特徴とする車両挙動制御装置。
  8. 請求項1〜のいずれか1項に記載の車両挙動制御装置において、
    前記制御ゲイン設定手段は、前記車両が旋回走行しているときに当該車両をさらにその旋回内側に旋回するときは、前記設定または変更後の制御ゲインの下げる領域と量が小さくなるように変更し、当該車両をその旋回外側に旋回するときは、前記設定または変更後の制御ゲインの下げる領域と量が大きくなるように変更することを特徴とする車両挙動制御装置。
  9. 車両に作用する入力および当該車両に発生する物理量に基づいて当該車両の左右車輪の制動力差を発生して当該車両のヨーイングモーメント制御を行うようにした車両挙動制御方法であって、
    前記ヨーイングモーメント制御におけるフィードフォワード制御量を決定する制御ゲインを設定する制御ゲイン設定ステップを有し、
    当該制御ゲイン設定ステップは、前記車両の車両前後加速度に基づいて前記制御ゲインを設定するときは、前記前後加速度が所定値よりも小さい領域では、前記前後加速度が零のときに対してその制御ゲインを下げるように設定し、前記前後加速度が前記所定値のときには、前記前後加速度が零のときと同じ値に設定し、前記前後加速度が前記所定値よりも大きい領域では、前記前後加速度の増加に応じて徐々に大きくなる値に設定ことで、前記前後加速度のほぼ全域に亘ってヨーレート加速度が一定となるようにその制御ゲインを設定することを特徴とする車両挙動制御方法。
  10. 請求項に記載の車両挙動制御方法において、
    前記制御ゲイン設定ステップは、前記車両の車両前後加速度に基づいて制御ゲインを設定するときは、当該制御ゲインのうち、ヨーレート加速度が所定値を超えた領域の制御ゲインを、当該所定値よりも下げて設定することを特徴とする車両挙動制御方法。
  11. 請求項9又は10に記載の車両挙動制御方法において、
    前記制御ゲイン設定ステップは、前記設定した制御ゲインを、前記車両の輪荷重に応じて変更することを特徴とする車両挙動制御方法。
  12. 請求項9〜11のいずれか1項に記載の車両挙動制御方法において、
    前記制御ゲイン設定ステップは、前記設定した制御ゲインを、前記車両の重量に応じて変更することを特徴とする車両挙動制御方法。
  13. 請求項9〜12のいずれか1項に記載の車両挙動制御方法において、
    前記制御ゲイン設定ステップは、前記設定または変更後の制御ゲインを、路面の摩擦係数に応じてさらに変更することを特徴とする車両挙動制御方法。
  14. 請求項9〜13のいずれか1項に記載の車両挙動制御方法において、
    前記制御ゲイン設定ステップは、設定または変更後の制御ゲインを、前記車両の速度に応じてさらに変更することを特徴とする車両挙動制御方法。
  15. 請求項9〜14のいずれか1項に記載の車両挙動制御方法において、
    前記制御ゲイン設定ステップは、前記車両が勾配路を走行しているときは、前記設定または変更後の制御ゲインをその勾配路に応じて変更することを特徴とする車両挙動制御方法。
  16. 請求項9〜15のいずれか1項に記載の車両挙動制御方法において、
    前記制御ゲイン設定ステップは、前記車両が旋回走行しているときに当該車両をさらにその旋回内側に旋回するときは、前記設定または変更後の制御ゲインの下げる領域と量が小さくなるように変更し、当該車両をその旋回外側に旋回するときは、前記設定または変更後の制御ゲインの下げる領域と量が大きくなるように変更することを特徴とする車両挙動制御方法。
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