JP5109576B2 - スクリーン印刷用組成物 - Google Patents

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Description

本発明はスクリーン印刷用組成物に関し、例えば電子部品の製作において絶縁膜層を形成するためのポリアミド酸組成物、該組成物を用いて形成されるポリイミド膜、および該ポリイミド膜を形成したフィルム基板、該フィルム基板を有する電子部品に関する。
ポリイミドは耐熱性、電気絶縁性に優れるため、電子通信分野で広く用いられている材料である(例えば、特許文献1〜3を参照。)。ポリイミドを所望のパターン膜として使用する場合、従来はエッチングや感光性ポリイミドを用いてパターンを形成することが一般的であったが、フォトレジスト、現像液、エッチング液、剥離液などの多種大量の薬液が必要であり、さらに煩雑な工程を要するものであった。そこで、近年、スクリーン印刷により所望のパターン膜を形成する方法が検討されている。
スクリーン印刷用組成物は各種提案されているが(例えば、特許文献4、5を参照。)、一般的に粘度調整(チキソトロピー性付与)をするために組成物に樹脂微粒子または無機微粒子を添加して使用する。しかしながら、添加する樹脂微粒子または無機微粒子の粒径が大きかったり、あるいは組成物中での分散性が良くなかったりすると、メッシュ目残りやにじみが生じて、膜平坦性が悪化するという問題があった。
また、微粒子を添加したことにより得られるポリイミド膜の機械的強度が極端に悪化して、ポリイミド膜形成時にポリイミドの収縮に起因する残留歪のためクラックが発生することがある。特に、フレキシブル基板を用いた場合は、屈曲特性が問題となることが多いため、屈曲特性の良好なポリイミド膜が望まれている。この屈曲特性とは、フレキシブル基板を垂直に立て、両端を把持し、両端を交互に上下移動させたとき、該フレキシブル基板や基板上の回路が折曲したり、切断したりしないか否かの特性のことであり、摺動特性ともいわれる。
特開2000−039714号公報 特開2003−238683号公報 特開2004−094118号公報 特開平4−153261号公報 特開2007−16158号公報
上述する状況の下、スクリーン印刷性が良好であり、メッシュ目残りや、にじみ等を引き起こすことなく均一な膜厚のポリイミド膜が得られる、スクリーン印刷用組成物が求められている。また、機械的強度が強固で、クラックが発生することなく屈曲性の良好な、スクリーン印刷用組成物が求められている。
本発明者等は、特定の重量平均分子量を有するポリアミド酸(A)、特定構造のエポキシ樹脂(B)、特定の平均粒子径を有する金属酸化物微粒子(C)および溶媒(D)を含むスクリーン印刷用組成物が、上述する優れた特性を有することを見出し本発明を完成させた。
本発明は以下のようなスクリーン印刷用組成物等を提供する。
[1] 下記一般式(1)で表される構成単位を有する重量平均分子量80,000〜500,000のポリアミド酸(A)、エポキシ樹脂(B)、平均粒子径が0.001μm〜10μmの金属酸化物微粒子(C)および溶媒(D)を含むスクリーン印刷用組成物であり、エポキシ樹脂(B)が、N,N,N',N'−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N',N'−テトラグリシジル−4,4'−ジアミノジフェニルメタンおよび下記式(2)〜(4)で表される化合物からなる群から選ばれる1以上の化合物からなることを特徴とするスクリーン印刷用組成物。
Figure 0005109576
(式(1)中、R1とR2はそれぞれ独立して炭素数2〜100の有機基である。)
[2] ポリアミド酸(A)の重量平均分子量が100,000〜200,000である、上記[1]に記載のスクリーン印刷用組成物。
[3] エポキシ樹脂(B)が、N,N,N',N'−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N',N'−テトラグリシジル−4,4'−ジアミノジフェニルメタンから選ばれる1以上の化合物からなる、上記[1]又は[2]に記載のスクリーン印刷用組成物。
[4] スクリーン印刷用組成物全量を基準として、ポリアミド酸(A)を5〜60重量%、エポキシ樹脂(B)を5〜60重量%、金属酸化物微粒子(C)を0.1〜10重量%、溶媒(D)を20〜89.9重量%含む、上記[1]〜[3]のいずれかに記載のスクリーン印刷用組成物。
[5] テトラカルボン酸二無水物(a1)として、ピロメリット酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物及び1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物からなる群から選ばれる少なくとも1種と、ジアミン(a2)として、4,4'−ジアミノジフェニルエーテル、4,4'−ジアミノジフェニルメタン及び4,4'−ジアミノジフェニルエタンからなる群から選ばれる少なくとも1種とを用いて得られる、重量平均分子量80,000〜500,000のポリアミド酸(A)、
エポキシ樹脂(B)として、N,N,N',N'−テトラグリシジル−4,4'−ジアミノジフェニルメタン、
金属酸化物微粒子(C)として、平均粒子径が0.001μm〜10μmのシリカ微粒子、および
溶媒(D)として、N−メチル−2−ピロリドン
を含むスクリーン印刷用組成物。
[6] 上記[1]〜[5]のいずれかに記載されたスクリーン印刷用組成物から得られた、ポリイミド膜又はパターン状ポリイミド膜。
[7] 上記[1]〜[5]のいずれかに記載されたスクリーン印刷用組成物をスクリーン印刷によって塗布してポリアミド酸膜を形成する工程、および、形成されたポリアミド酸膜を処理してポリイミド膜を形成する工程を経て得られた、ポリイミド膜又はパターン状ポリイミド膜。
[8] 基板上に上記[7]に記載されたポリイミド膜又はパターン状ポリイミド膜が形成されたフィルム基板。
[9] 上記[8]に記載されたフィルム基板を有する電子部品。
本発明の好ましい態様に係るスクリーン印刷用組成物は、例えば、スクリーン印刷性が良好であり、メッシュ目残り、にじみ等を引き起こすことなく均一な膜厚のポリイミド膜が得られる。また、本発明の好ましい態様に係るスクリーン印刷用組成物を用いると、機械的強度が強固で、クラックが発生することなく屈曲性の良好なポリイミド膜を形成できる。
さらに、パターン状ポリイミド膜の形成のために、本発明の好ましい態様に係るスクリーン印刷用組成物を用いる場合、フォトマスクを使用する必要がないので多品種の生産や大量生産が可能であり、また、製造に要する工程数を少なくすることができる。また、本発明のスクリーン印刷用組成物から形成されたポリイミド膜は、例えば、耐熱性、電気絶縁性が高く、電子部品の信頼性、歩留まりを向上させることができる。
1 本発明のスクリーン印刷用組成物
本発明のスクリーン印刷用組成物は、ポリアミド酸(A)、エポキシ樹脂(B)、金属酸化物微粒子(C)および溶媒(D)を含むスクリーン印刷用組成物である。
スクリーン印刷用組成物は、例えば、ポリアミド酸(A)およびエポキシ樹脂(B)を溶媒(D)に溶解した後、金属酸化物微粒子(C)やその他の添加剤を常法により混合して得ることができる。具体的には、例えば、塗料分野で行われているロール練り、ミキサー混合などが適用され、混合装置としては、ライカイ機、三本ロール、ボールミル、プラネタリーミキサー等を用いることができる。これらの混合装置を適宜2種以上組み合わせて用いてもよい。
1.1 スクリーン印刷用組成物の粘度
スクリーン印刷用組成物の粘度は特に限定されないが、回転型粘度計での粘度が25℃で500〜500,000mPa・s、チキソトロピー係数が2.0〜10.0であるのが好ましい。より好ましくは、粘度が25℃で1,000〜400,000mPa・s、チキソトロピー係数が3.0〜7.0であり、さらに好ましくは、粘度が25℃で5,000〜300,000mPa・s、チキソトロピー係数が3.0〜5.0である。
粘度が500mPa・s以上であると、印刷後のペーストの流れ出しもなく均一な塗膜が得られる。一方、粘度が500,000mPa・s以下であればペーストの基材への転写性が良好であり、印刷膜中のボイドやピンホールの発生を抑えることができる。また、チキソトロピー係数が2.0以上であると、ペーストの糸引きの発生もなく、印刷後のペーストの流れ出しもない。一方、チキソトロピー係数が10.0以下であると、印刷後の塗膜のかすれやムラが生じない。
ここで、スクリーン印刷用組成物の粘度は、E型粘度計(TOKYO KEIKI製 VISCONIC ELD)を用いて、25℃で計測されたものである。また、チキソトロピー係数は、レオメーター(Brookfield製R/Sプラスレオメーター)を用いて、回転数1rpm〜10rpmの25℃のみかけ粘度から算出されたものである。
1.2 ポリアミド酸(A)
ポリアミド酸(A)は、上記一般式(1)で表される構成単位を有するポリアミド酸である。以下、式(1)で表される構成単位について説明する。
1.2.1 一般式(1)で表される構成単位
上記式(1)中のR1は、構成単位ごとにそれぞれ独立して4価の炭素数2〜100の有機基であり、R2は、構成単位ごとにそれぞれ独立して2価の炭素数2〜100の有機基である。4価及び2価共に「炭素数2〜100の有機基」は、好ましくは炭素数3〜70の有機基であり、より好ましくは炭素数4〜50の有機基である。
上記「有機基」としては、具体的には、置換基を有していてもよい炭素数2〜20の炭化水素、置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルコキシ、置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリールオキシ、置換基を有していてもよいアミノ、置換基を有していてもよいシリル、置換基を有していてもよいアルキルチオ(−SY1、式中、Y1は置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルキルを示す。)、置換基を有していてもよいアリールチオ(−SY2、式中、Y2は置換基を有していてもよい炭素数6〜18のアリールを示す。)、置換基を有していてもよいアルキルスルホニル(−SO23、式中、Y3は置換基を有していてもよい炭素数2〜20のアルキルを示す。)、置換基を有していてもよいアリールスルホニル(−SO24、式中、Y4は置換基を有していてもよい炭素数6〜18のアリールを示す。)が挙げられる。
「炭素数2〜20の炭化水素」の炭化水素は、飽和若しくは不飽和の非環式であってもよいし、飽和若しくは不飽和の環式であってもよい。炭素数2〜20の炭化水素が非環式の場合には、直鎖状でもよいし、分岐鎖状でもよい。「炭素数2〜20の炭化水素」には、炭素数2〜20のアルキル、炭素数2〜20のアルケニル、炭素数2〜20のアルキニル、炭素数4〜20のアルキルジエニル、炭素数6〜18のアリール、炭素数7〜20のアルキルアリール、炭素数7〜20のアリールアルキル、炭素数4〜20のシクロアルキル、及び炭素数4〜20のシクロアルケニルなどが含まれる。
「炭素数2〜20のアルキル」は、炭素数2〜10のアルキルであることが好ましく、炭素数2〜6のアルキルであることが更に好ましい。アルキルの例としては、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、s−ブチル、t−ブチル、i−ブチル、ペンチル、ヘキシル、及びドデシル等を挙げることができる。
「炭素数2〜20のアルケニル」は、炭素数2〜10のアルケニルであることが好ましく、炭素数2〜6のアルケニルであることが更に好ましい。アルケニルの例としては、ビニル、アリル、プロペニル、イソプロペニル、2−メチル−1−プロペニル、2−メチルアリル、及び2−ブテニル等を挙げることができる。
「炭素数2〜20のアルキニル」は、炭素数2〜10のアルキニルであることが好ましく、炭素数2〜6のアルキニルであることが更に好ましい。アルキニルの例としては、エチニル、プロピニル、及びブチニル等を挙げることができる。
「炭素数4〜20のアルキルジエニル」は、炭素数4〜10のアルキルジエニルであることが好ましく、炭素数4〜6のアルキルジエニルであることが更に好ましい。アルキルジエニルの例としては、1,3−ブタジエニル等を挙げることができる。
「炭素数6〜18のアリール」は、炭素数6〜10のアリールであることが好ましい。アリールの例としては、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、インデニル、ビフェニリル、アントリル、及びフェナントリル等を挙げることができる。
「炭素数7〜20のアルキルアリール」は、炭素数7〜12のアルキルアリールであることが好ましい。アルキルアリールの例としては、o−トリル、m−トリル、p−トリル、2,3−キシリル、2,4−キシリル、2,5−キシリル、o−クメニル、m−クメニル、p−クメニル、及びメシチル等を挙げることができる。
「炭素数7〜20のアリールアルキル」は、炭素数7〜12のアリールアルキルであることが好ましい。アリールアルキルの例としては、ベンジル、フェネチル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、1−ナフチルメチル、2−ナフチルメチル、2,2−ジフェニルエチル、3−フェニルプロピル、4−フェニルブチル、及び5−フェニルペンチル等を挙げることができる。
「炭素数4〜20のシクロアルキル」は、炭素数4〜10のシクロアルキルであることが好ましい。シクロアルキルの例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、及びシクロヘキシル等を挙げることができる。
「炭素数4〜20のシクロアルケニル」は、炭素数4〜10のシクロアルケニルであることが好ましい。シクロアルケニルの例としては、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、及びシクロヘキセニル等を挙げることができる。
「炭素数2〜20のアルコキシ」は、炭素数2〜10のアルコキシであることが好ましく、炭素数2〜6のアルコキシであることが更に好ましい。アルコキシの例としては、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、及びペンチルオキシ等を挙げることができる。
「炭素数6〜20のアリールオキシ」は、炭素数6〜10のアリールオキシであることが好ましい。アリールオキシの例としては、フェニルオキシ、ナフチルオキシ、及びビフェニルオキシ等を挙げることができる。
「アルキルチオ(−SY1、式中、Y1は置換基を有してもよい炭素数2〜20のアルキルを示す。)」及び「アルキルスルホニル(−SO23、式中、Y3は置換基を有してもよい炭素数2〜20のアルキルを示す。)」において、Y1及びY3は、炭素数2〜10のアルキルであることが好ましく、炭素数2〜6のアルキルであることが更に好ましい。アルキルの例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、及びドデカニル等を挙げることができる。
「アリールチオ(−SY2、式中、Y2は置換基を有してもよい炭素数6〜18のアリールを示す。)」及び「アリールスルホニル(−SO24、式中、Y4は置換基を有してもよい炭素数6〜18のアリールを示す。)」において、Y2及びY4は、炭素数6〜10のアリールであることが好ましい。アリールの例としては、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、インデニル、ビフェニリル、アントリル、フェナントリル等を挙げることができる。
「炭素数2〜20の炭化水素」、「炭素数2〜20のアルコキシ」、「炭素数6〜20のアリールオキシ」、「アミノ」、「シリル」、「アルキルチオ」、「アリールチオ」、「アルキルスルホニル」及び「アリールスルホニル」には、置換基が導入されていてもよい。この置換基としては、例えば、エステル、カルボキシル、アミド、アルキン、トリメチルシリル、アミノ、ホスホニル、チオ、カルボニル、ニトロ、スルホ、イミノ、ハロゲノ、及びアルコキシなどを挙げることができる。
この場合、置換基は、置換可能な位置に1個以上、置換可能な最大数まで導入されていてもよく、好ましくは1個〜4個導入されていてもよい。置換基数が2個以上である場合、各置換基は同一であっても異なっていてもよい。
「置換基を有してもよいアミノ」の例としては、アミノ、ジメチルアミノ、メチルアミノ、メチルフェニルアミノ、及びフェニルアミノ等を挙げることができる。
「置換基を有していてもよいシリル」の例としては、ジメチルシリル、ジエチルシリル、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリメトキシシリル、トリエトキシシリル、ジフェニルメチルシリル、トリフェニルシリル、トリフェノキシシリル、ジメチルメトキシシリル、ジメチルフェノキシシリル、及びメチルメトキシフェニル等を挙げることができる。
以上、基本的には有機基を1価の具体例で説明したが、2価の有機基の具体例については、上記説明した1価の有機基においてさらに価数を1つ増やした基をもって説明することができる。同様に、4価の有機基の具体例については、上記説明した1価の有機基においてさらに価数を3つ増やした基をもって説明することができる。なお、上述した式(1)で表される化学式中の有機基の説明は、他の式番号で表される化学式中の「有機基」の説明としても援用することができる。
ポリアミド酸(A)は、少なくとも、テトラカルボン酸二無水物(a1)と、ジアミン(a2)とを反応させて得ることができるが、当該製法で得られたポリアミド酸に限定されるものではない。以下に、ポリアミド酸(A)を得るために用いることができる、テトラカルボン酸二無水物(a1)とジアミン(a2)を説明する。
1.2.2 テトラカルボン酸二無水物(a1)
ポリアミド酸(A)の合成に用いられるテトラカルボン酸二無水物(a1)の具体例としては、例えば、2,2',3,3'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3,3',4'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2',3,3'−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、2,3,3',4'−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、2,2',3,3'−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3',4'−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、エチレングリコールビス(アンヒドロトリメリテート)、エタンテトラカルボン酸二無水物、4−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1,2−ジカルボン酸無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、下記式(a1-1)〜(a1-73)で表される化合物等のテトラカルボン酸二無水物が挙げられる。
Figure 0005109576
Figure 0005109576
Figure 0005109576
Figure 0005109576
Figure 0005109576
Figure 0005109576
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Figure 0005109576
Figure 0005109576
Figure 0005109576
テトラカルボン酸二無水物の上記具体例の中でも、式a1-1、a1-2、a1-5、a1-6、a1-7、a1-8、a1-9、a1-14、a1-15、a1-16、a1-17、a1-18及びa1-20で表される化合物が溶媒への溶解性が高く高濃度のスクリーン印刷用組成物を調製できるので好ましい。また、スクリーン印刷用組成物の用途によっては高い絶縁性が必要とされるが、このような場合には、式a1-14、a1-15、a1-16、a1-17、a1-18及びa1-20等で表される化合物を用いるのが特に好ましい。
また、上記テトラカルボン酸二無水物は一種単独でも、または二種以上組み合わせて使用してもよい。さらに、式a1-1、a1-2、a1-5、a1-6、a1-7、a1-8又はa1-9で示される芳香族テトラカルボン酸二無水物と式a1-14、a1-15、a1-16、a1-17、a1-18又はa1-20で示される脂環式テトラカルボン酸二無水物を併用すると、溶媒への高い溶解性とポリイミド膜の高い絶縁性を同時に実現できるために好ましい。これらのなかでも、式a1-1で示されるピロメリット酸二無水物と式a1-14で示される1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物の併用、或いは式a1-1で示されるピロメリット酸二無水物と式a1-18で示される1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物の併用が好ましく、式a1-1で示されるピロメリット酸二無水物と式a1-14で示される1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物の併用が特に好ましい。
なお、スクリーン印刷用組成物に含まれるポリアミド酸(A)を合成するために用いることができるテトラカルボン酸二無水物(a1)は、本明細書で例示したテトラカルボン酸二無水物に限定されることなく、本発明の目的が達成される範囲内で他にも種々の形態のテトラカルボン酸二無水物を用いることができる。
また、スクリーン印刷用組成物に含まれるポリアミド酸(A)を合成するために用いることができるテトラカルボン酸二無水物(a1)は、1種単独、または、2種以上を組み合わせて用いることができる。すなわち、2種以上の組み合わせとしては、上記テトラカルボン酸二無水物同士、上記テトラカルボン酸二無水物とそれ以外のテトラカルボン酸二無水物、または、上記テトラカルボン酸二無水物以外のテトラカルボン酸二無水物同士を用いることができる。
1.2.3 ジアミン(a2)
ポリアミド酸(A)の合成に用いられるジアミン(a2)は、アミノ基を2つ有していれば特に限定されるものではないが、例えば下記一般式(II)〜(VIII)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0005109576
式(II)中、A1は、−(CH2)m−であり、ここでmは1〜6の整数であり、
式(III)〜(VIII)中、A1は、それぞれ独立して、単結合、−O−、−S−、−S−S−、−SO2−、−CO−、−CONH−、−NHCO−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−(CH2)m−、−O−(CH2)m−O−、又は−S−(CH2)m−S−であり、ここでmは1〜6の整数であり、A2は、それぞれ独立して、単結合、−O−、−S−、−CO−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、又は炭素数1〜3のアルキレンであり、シクロヘキサン環またはベンゼン環に結合している水素は、−F、又は−CH3に置き換えられていてもよい。
一般式(II)で表されるジアミンとしては、例えば式(II-1)〜(II-3)で表されるジアミンが挙げられる。
Figure 0005109576
一般式(III)で表されるジアミンとしては、例えば式(III-1)又は(III-2)で表されるジアミンが挙げられる。
Figure 0005109576
一般式(IV)で表されるジアミンとしては、例えば式(IV-1)〜(IV-3)で表されるジアミンが挙げられる。
Figure 0005109576
一般式(V)で表されるジアミンとしては、例えば式(V-1)〜(V-5)で表されるジアミンが挙げられる。
Figure 0005109576
一般式(VI)で表されるジアミンとしては、例えば式(VI-1)〜(VI-30)で表されるジアミンが挙げられる。
Figure 0005109576
Figure 0005109576
Figure 0005109576
Figure 0005109576
一般式(VII)で表されるジアミンとしては、例えば式(VII-1)〜(VII-6)で表されるジアミンが挙げられる。
Figure 0005109576
一般式(VIII)で表されるジアミンとしては、例えば式(VIII-1)〜(VIII-11)で表されるジアミンが挙げられる。
Figure 0005109576
一般式(II)〜(VIII)で表されるジアミン(a2)の上記具体例の中でも、より好ましくは、式(V-1)〜(V-5)、式(VI-1)〜(VI-15)、式(VI-26)、式(VI-27)、式(VII-1)〜(VII-6)、式(VIII-1)〜(VIII-11)で表される芳香族ジアミンが挙げられる。さらに好ましくは、式(V-1)、式(VI-1)、式(VI-7)、式(VI-10)、又は式(VI-13)で表されるジアミンが挙げられる。
ポリアミド酸(A)の合成に用いられるジアミン(a2)としては、さらに一般式(IX)で表されるジアミンが挙げられる。
Figure 0005109576
式(IX)中、
3は、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CO−、−CONH−または−(CH2)m−であり、ここで、mは1〜6の整数であり、
6は、ステロイド骨格を有する基、シクロヘキサン環とベンゼン環とからなる群から選ばれる1以上を有する基、または、ベンゼン環に結合している2つのアミノ基の位置関係がパラ位のときは炭素数2〜30のアルキル、もしくは該位置関係がメタのときは炭素数1〜10のアルキルまたはフェニルであり、
該アルキルにおいては、任意の−CH2−が−CF2−、−CHF−、−O−、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられていてもよく、−CH3が−CH2F、−CHF2または−CF3で置き換えられていてもよく、
該フェニルの環形成炭素に結合している水素は、−F、−CH3、−OCH3、−OCH2F、−OCHF2または−OCF3と置き換えられていてもよい。
一般式(IX)において、2つのアミノ基はフェニル環炭素に結合しているが、好ましくは、2つのアミノ基の結合位置関係は、メタ位またはパラ位であることが好ましい。さらに2つのアミノ基はそれぞれ、「R6−A3−」の結合位置を1位としたときに3位と5位、または2位と5位に結合していることが好ましい。
一般式(IX)で表されるジアミンとしては、例えば下記一般式(IX-1)〜(IX-11)で表されるジアミンが挙げられる。
Figure 0005109576
Figure 0005109576
上記一般式(IX-1)、(IX-2)、(IX-7)および(IX-8)中、R18は炭素数2〜30の有機基であるが、これらの中でも炭素数3〜12のアルキルまたは炭素数3〜12のアルコキシが好ましく、炭素数5〜12のアルキルまたは炭素数5〜12のアルコキシがさらに好ましい。また、上記一般式(IX-3)〜(IX-6)および一般式(IX-9)〜(IX-11)中、R19は−Hまたは炭素数1〜30の有機基であるが、これらの中でも炭素数1〜10のアルキルまたは炭素数1〜10のアルコキシが好ましく、炭素数3〜10のアルキルまたは炭素数3〜10のアルコキシがさらに好ましい。
一般式(IX)で表されるジアミンとしては、さらに、例えば下記一般式(IX-12)〜(IX-17)で表されるジアミンが挙げられる。
Figure 0005109576
上記一般式(IX-12)〜(IX-15)においてR20は−Hまたは炭素数1〜30の有機基であり、炭素数4〜16のアルキルが好ましく、炭素数6〜16のアルキルがさらに好ましい。上記一般式(IX-16)と式(IX-17)においてR21は−Hまたは炭素数1〜30の有機基であり、炭素数6〜20のアルキルが好ましく、炭素数8〜20のアルキルがさらに好ましい。
一般式(IX)で表されるジアミンとしては、さらに、例えば下記一般式(IX-18)〜(IX-38)で表されるジアミンが挙げられる。
Figure 0005109576
Figure 0005109576
Figure 0005109576
上記一般式(IX-18)、(IX-19)、(IX-22)、(IX-24)、(IX-25)、(IX-28)、(IX-30)、(IX-31)、(IX-36)および(IX-37)においてR22は−Hまたは炭素数1〜30の有機基であり、炭素数1〜12のアルキル、炭素数1〜12のアルコキシが好ましく、炭素数3〜12のアルキルまたは炭素数3〜12のアルコキシがさらに好ましい。また、上記一般式(IX-20)、(IX-21)、(IX-23)、(IX-26)、(IX-27)、(IX-29)、(IX-32)〜(IX-35)および(IX-38)において、R23は−H、−F、炭素数1〜12のアルキル、炭素数1〜12のアルコキシ、−CN、−OCH2F、−OCHF2または−OCF3であり、炭素数3〜12のアルキルまたは炭素数3〜12のアルコキシがさらに好ましい。上記一般式(IX-33)と(IX-34)において、A9は炭素数1〜12のアルキレンである。
一般式(IX)で表されるジアミンとしては、さらに、例えば下記式(IX-39)〜(IX-48)で表されるジアミンが挙げられる。
Figure 0005109576
Figure 0005109576
一般式(IX)で表されるジアミン(a2)のうち、一般式(IX-1)〜式(IX-11)で表されるジアミンが好ましく、一般式(IX-2)、式(IX-4)、式(IX-5)、及び式(IX-6)で表されるジアミンがさらに好ましい。
ポリアミド酸(A)の合成に用いられるジアミン(a2)は、さらに下記一般式(XI)〜(XII)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0005109576
式(XI)と(XII)中、R10は−Hまたは−CH3であり、R11はそれぞれ独立して、−Hまたは炭素数1〜20のアルキルもしくは炭素数2〜20アルケニルであり、A6はそれぞれ独立して、単結合、−C(=O)−または−CH2−であり、R13およびR14はそれぞれ独立して、−H、炭素数1〜20のアルキルまたはフェニルである。
一般式(XI)において、2つの「NH2−Ph−A6−O−」の一方はステロイド核の3位に結合し、もう一方は6位に結合していることが好ましい。また、2つのアミノ基はそれぞれ、フェニル環炭素に結合しており、A6の結合位置に対して、メタ位またはパラ位に結合していることが好ましい。
一般式(XI)で表されるジアミンとしては、例えば式(XI-1)〜(XI-4)で表されるジアミンが挙げられる。
Figure 0005109576
一般式(XII)において、2つの「NH2−(R14−)Ph−A6−O−」は、それぞれフェニル環炭素に結合しているが、好ましくはステロイド核が結合している炭素に対してメタ位またはパラ位の炭素に結合している。また、2つのアミノ基はそれぞれフェニル環炭素に結合しているが、A6に対してメタ位またはパラ位に結合していることが好ましい。
一般式(XII)で表されるジアミンとしては、例えば式(XII-1)〜(XII-8)で表されるジアミンが挙げられる。
Figure 0005109576
Figure 0005109576
ポリアミド酸(A)の合成に用いられるジアミン(a2)は、さらに一般式(XIII)又は(XIV)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0005109576
式(XIII)中、R15は−Hまたは炭素数1〜20のアルキルであり、該アルキルのうち炭素数2〜20のアルキルの任意の−CH2−は、−O−、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、A7はそれぞれ独立して−O−または炭素数1〜6のアルキレンであり、A8は単結合または炭素数1〜3のアルキレンであり、環Tは1,4−フェニレンまたは1,4−シクロヘキシレンであり、hは0または1である。
Figure 0005109576
式(XIV)中、R16は炭素数2〜30のアルキルであり、これらの中でも炭素6〜20のアルキルが好ましい。R17は−Hまたは炭素数1〜30のアルキルであり、これらの中でも炭素1〜10のアルキルが好ましい。A7はそれぞれ独立して−O−または炭素数1〜6のアルキレンである。
一般式(XIII)において、2つのアミノ基はそれぞれフェニル環炭素に結合しているが、A7に対してメタ位またはパラに結合していることが好ましい。
一般式(XIII)で表されるジアミンとしては、例えば下記一般式(XIII-1)〜(XIII-9)で表されるジアミンが挙げられる。
Figure 0005109576
Figure 0005109576
一般式(XIII-1)〜(XIII-3)において、R24は−H、炭素数1〜20のアルキルが好ましく、一般式(XIII-4)〜(XIII-9)においてR25は−H、炭素数1〜10のアルキルがさらに好ましい。
一般式(XIV)において、2つのアミノ基はそれぞれフェニル環炭素に結合しているが、A7に対してメタ位またはパラ位に結合していることが好ましい。
一般式(XIV)で表されるジアミンとしては、例えば下記一般式(XIV-1)〜(XIV-3)で表されるジアミンが挙げられる。
Figure 0005109576
一般式(XIV-1)〜(XIV-3)中、R26は炭素数2〜30のアルキルであり、これらの中でも炭素数6〜20のアルキルが好ましく、R27は−Hまたは炭素数1〜30のアルキルであり、これらの中でも−Hまたは炭素数1〜10のアルキルが好ましい。
上述のとおり、ポリアミド酸(A)の合成に用いられるジアミン(a2)は、例えば、一般式(II)〜(XIV)で表されるジアミンを用いることができるが、これらのジアミン以外のジアミンも用いることができる。例えば、ナフタレン構造を有するナフタレン系ジアミン、フルオレン構造を有するフルオレン系ジアミン、またはシロキサン結合を有するシロキサン系ジアミンなどを単独または他のジアミンと混合して用いることができる。
シロキサン系ジアミンは、特に限定されないが、下記一般式(10)で表されるものが好ましく使用され得る。
Figure 0005109576
式(10)中、R3およびR4は、それぞれ独立して、炭素数1〜3のアルキルまたはフェニルであり、R5は、それぞれ独立して、メチレン、フェニレンまたはアルキル置換されたフェニレンであり、xはそれぞれ独立して1〜6の整数であり、yは1〜70の整数である。ここで、より好ましいyは1〜15の整数である。
さらに、好ましくは、ポリアミド酸(A)の合成に用いられるジアミン(a2)として、下記一般式(11)〜(18)で表されるジアミンが使用され得る。
Figure 0005109576
式(11)〜(18)中、R30およびR31は、それぞれ独立して、炭素数3〜20のアルキルである。
なお、スクリーン印刷用組成物に含まれるポリアミド酸(A)を合成するために用いることができるジアミン(a2)は、本明細書で例示したジアミンに限定されることなく、本発明の目的が達成される範囲内で他にも種々の形態のジアミンを用いることができる。
また、スクリーン印刷用組成物に含まれるポリアミド酸(A)を合成するために用いることができるジアミン(a2)は、1種単独、または、2種以上を組み合わせて用いることができる。すなわち、2種以上の組み合わせとしては、上記ジアミン同士、上記ジアミンとそれ以外のジアミン、または、上記ジアミン以外のジアミン同士を用いることができる。
また、スクリーン印刷用組成物から得られるポリイミド膜の機械的強度を強固なものとするためには、ベンゼン環のパラ位に2つのアミノ基が結合した芳香族ジアミン、あるいは2つのアニリンの4位が2価の有機基で連結された構造の芳香族ジアミンが特に好ましい。
ベンゼン環のパラ位に2つのアミノ基が結合した芳香族ジアミンの具体例としては、式(V-1)、式(V-3)〜(V-5)で表される芳香族ジアミンが挙げられる。
2つのアニリンの4位が2価の有機基で連結された構造の芳香族ジアミンの具体例としては、式(VI-1)、式(VI-7)、式(VI-10)〜(VI-13)、式(VI-27)、式(VII-1)〜(VII-6)、式(VIII-1)〜(VIII-11)、式(XI-1)、式(XI-2)、式(XII-1)、式(XII-2)、式(XII-5)、式(XII-7)、式(XII-8)、一般式(XIII-1)〜(XIII-9)、及び一般式(XIV-1)〜(XIIV-3)で表される芳香族ジアミンが挙げられる。
特に好ましくは、式(V-1)、式(V-3)〜(V-5)、式(VI-1)、式(VI-7)、式(VI-10)〜(VI-13)、及び式(VI-27)で表される芳香族ジアミンが挙げられる。
1.5 ポリアミド酸を構成するその他の構成単位
ポリアミド酸(A)は、上記一般式(1)で表される構成単位とは異なる他の構成単位を有していてもよく、例えば下記一般式(19)または一般式(20)で表される分子末端基の群から選ばれる1以上の分子末端基を有するポリアミド酸などが挙げられる。
Figure 0005109576
(式中、R7とR8はそれぞれ独立して、炭素数2〜100の有機基である。)
1.2.4 ポリアミド酸(A)を合成するための反応条件
<モノマー比>
ポリアミド酸(A)は、たとえば、テトラカルボン酸二無水物(a1)と、ジアミン(a2)とを反応させて合成できる。
テトラカルボン酸二無水物(a1)1モルに対して、ジアミン(a2)0.9〜1.1モル用いることが好ましく、テトラカルボン酸二無水物(a1)1モルに対して、ジアミン(a2)0.95〜1.05モル用いることがさらに好ましい。テトラカルボン酸二無水物(a1)1モルに対して、ジアミン(a2)1モル(等モル)用いることが特に好ましい。
<反応溶媒>
テトラカルボン酸二無水物(a1)と、ジアミン(a2)とを反応させてポリアミド酸(A)を合成する場合に用いられる溶媒としては、当該ポリアミド酸(A)が合成できれば特に限定されるものではないが、例えば、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミドおよびN,N−ジメチルアセトアミド、などを挙げることができる。
これらの中でもγ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミドおよびN,N−ジメチルアセトアミドは、ポリアミド酸(A)の溶解性が高いので好ましい。
これらの反応溶媒は単独でも、2種以上の混合溶媒としても使用できる。また、上記反応溶媒以外に他の溶媒を混合して用いることもできる。
反応溶媒は、テトラカルボン酸二無水物(a1)とジアミン(a2)との合計100重量部に対し100重量部以上使用すると、反応がスムーズに進行するので好ましい。反応は0℃〜100℃で、0.2〜20時間反応させるのが好ましい。
<反応系への添加順序>
また、反応原料の反応系への添加順序に特に限定されない。すなわち、テトラカルボン酸二無水物(a1)とジアミン(a2)とを同時に反応溶媒に加える、ジアミン(a2)を反応溶媒中に溶解させた後にテトラカルボン酸二無水物(a1)を添加する、テトラカルボン酸二無水物(a1)を反応溶媒中に溶解させた後にジアミン(a2)を添加する、などいずれの方法も用いることができる。
1.2.5 ポリアミド酸(A)の濃度
スクリーン印刷用組成物中のポリアミド酸(A)の濃度は、5〜60重量%が好ましく、10〜40重量%がさらに好ましい。この濃度範囲であると、スクリーン印刷用組成物から形成された塗膜の機械的強度が強固であり、耐熱性、耐薬品性、及び平坦性が良好である。
1.2.6 ポリアミド酸(A)の重量平均分子量
重量平均分子量が80,000〜500,000であるポリアミド酸(A)からは、特にメッシュ目残りや、にじみ等を引き起こすことなく均一な膜厚のポリイミド膜が得られ、得られるポリイミド膜の機械的強度が強固で、クラックが発生することなく屈曲性が良好であり、スクリーン印刷用組成物として好ましい。
80,000以上の重量平均分子量を有するポリアミド酸(A)は、得られるポリイミド膜の機械的強度が強固で、クラックが発生することなく屈曲性が良好であり、500,000以下の重量平均分子量を有するポリアミド酸(A)は、粘度をスクリーン印刷用に適切に調整することが可能であり、メッシュ目残りや、にじみ等を引き起こすことなく均一な膜厚のポリイミド膜が得られることから、これらの範囲の分子量のポリアミド酸(A)は、スクリーン印刷用組成物として好ましく用いることができる。
スクリーン印刷性、および得られるポリイミド膜の機械的強度をさらに向上させるために、ポリアミド酸(A)の重量平均分子量は100,000〜200,000であることが好ましく、120,000〜180,000であることがさらに好ましい。
ポリアミド酸(A)の重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィ(GPC)法により測定することができる。具体的には、得られたポリアミド酸(A)をN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)でポリアミド酸の濃度が約1重量%になるように希釈し、東ソー株式会社製カラムG4000HXL、G3000HXL、G2500HXLおよびG2000HXLを用いて、DMFを展開剤としてゲル浸透クロマトグラフィ(GPC)法により測定し、ポリスチレン換算することにより求めることができる。
1.3 エポキシ樹脂(B)
エポキシ樹脂(B)としては、具体的には、N,N,N',N'−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N',N'−テトラグリシジル−4,4'−ジアミノジフェニルメタンおよび下記式(2)〜(4)で表される化合物からなる群から選ばれる1以上の化合物などが挙げられる。エポキシ樹脂(B)は一種のみを用いてもよく、また、二種以上を混合して用いてもよい。
Figure 0005109576
これらの中でも、N,N,N',N'−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N',N'−テトラグリシジル−4,4'−ジアミノジフェニルメタンから選ばれる1以上の化合物は、得られるポリイミド膜の機械的強度および平坦性が特に良好であるため好ましい。
スクリーン印刷用組成物中のエポキシ樹脂(B)の濃度は、5〜60重量%が好ましく、10〜40重量%がさらに好ましい。この濃度範囲であると、スクリーン印刷用組成物から形成された塗膜の機械的強度が強固であり、耐熱性、耐薬品性、平坦性が良好である。
1.4 金属酸化物微粒子(C)
金属酸化物微粒子(C)は、一種の金属からなる酸化物の微粒子であっても、二種以上の金属からなる酸化物(即ち、複合酸化物)の微粒子であってもよい。一種の金属からなる酸化物の具体例としては、ケイ素、アルミニウム、マグネシウム、ジルコニウム、及びチタン等の金属の酸化物である、シリカ(SiO2)、アルミナ(Al23)、及びチタニア(TiO2)、ジルコニア(ZrO2)等が挙げられる。複合酸化物の具体例としては、前記金属の複合酸化物である、シリカ−アルミナ複合酸化物、シリカ−チタニア複合酸化物、シリカ−ジルコニア複合酸化物、シリカ−マグネシア複合酸化物、アルミナ−マグネシア複合酸化物等の二成分系複合酸化物や、シリカ−アルミナ−マグネシア複合酸化物、シリカ−アルミナ−チタニア複合酸化物、シリカ−チタニア−マグネシア複合酸化物等の三成分系複合酸化物等が挙げられる。これら金属酸化物微粒子の中でも、シリカ微粒子を主成分とする(即ち、60〜100重量%含有する)、金属酸化物微粒子が好ましい。
金属酸化物微粒子(C)は、溶融金属酸化物粉体、金属酸化物破砕物、高温気相反応で合成した煙霧質金属酸化物(ヒュームド金属酸化物)、及び湿式法で合成した金属酸化物等が挙げられるが、これらのなかでも、煙霧質金属酸化物(ヒュームド金属酸化物)が好ましい。
金属酸化物微粒子(C)は、表面処理されているものである必要はないが、表面がシラザン類および/またはシランカップリング剤で処理されているものが好ましい。
シラザン類は、例えば、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)、ヘキサフェニルジシラザン等のシラザン類、あるいはこれらの中の二種以上を組み合わせたものである。これらの中でも、ヘキサメチルジシラザンが、シリカの凝集を抑制し、酸性であるシリカを塩基性に傾け、有機物に対する親和性を向上させ均一性を向上させて、スクリーン印刷用組成物中での安定性を向上させる点で好ましい。
シランカップリング剤は、例えば、アミノ、グリシジル、メルカプト、ウレイド、ヒドロキシおよびアルコキシからなる基の群から選ばれる少なくとも一種の活性基(反応性有機官能基)を有する化合物、あるいはその組み合わせ(例えば、アルコキシ基とその他の反応性官能基との組み合わせ)である。シランカップリング剤の具体例としては、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシ官能性基含有オルガノアルコキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ官能性基含有オルガノアルコキシシラン、フェニルトリメトキシシラン等のアリールアルコキシシラン、メチルトリメトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン等のアルキルアルコキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、アリルトリメトキシシラン等のアルケニルアルコキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプト官能性基含有オルガノアルコキシシラン等が挙げられる。
金属酸化物微粒子(C)としては、市販品では、日本アエロジル社製のR812、RX200、NX90、及びNAX50等が好ましく、R812が最も好ましい。
金属酸化物微粒子(C)の平均粒子径は、0.001μm〜10μmが好ましく、0.005μm〜0.040μmがさらに好ましい。この平均粒子径の範囲であると、良好なチキソトロピー性が得られ、さらにメッシュ目残り、にじみ等を引き起こすことなく均一な膜厚のポリイミド膜が得られる。
スクリーン印刷用組成物中の金属酸化物微粒子(C)の濃度は、0.1〜10重量%が好ましく、1.0〜5.0重量%がさらに好ましい。この濃度範囲であると、スクリーン印刷用組成物から形成された塗膜の機械的強度が強固であり、耐熱性、耐薬品性、平坦性が良好である。
1.5 溶媒(D)
スクリーン印刷用組成物は、例えば、ポリアミド酸(A)およびエポキシ樹脂(B)を溶媒(D)に溶解した後、金属酸化物微粒子(C)を混合して得ることができる。したがって、スクリーン印刷用組成物に含まれる溶媒(D)は、ポリアミド酸(A)およびエポキシ樹脂(B)を溶解し、金属酸化物微粒子(C)を分散することができる溶媒であれば特に制限されない。また、単独ではポリアミド酸(A)およびエポキシ樹脂(B)を溶解しない溶媒であっても、他の溶媒と混合することによって上記条件を満たすようにすることで、スクリーン印刷用組成物の溶媒(D)として用いることが可能である。
溶媒(D)の具体例としては、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルイミダゾリジノン、N−メチルカプロラクタム、N−メチルプロピオンアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、ジエチルアセトアミド、γ−ブチロラクトン、乳酸エチル、3−メチル−3−メトキシブタノール、テトラリン、イソホロン、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、マロン酸ジエチル、エタノール、2−プロパノール、ジオキサン、及びエチレングリコール等を挙げることができる。
これらの溶媒の中でも、例えばポリアミド酸(A)の溶解性の点で、γ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミドおよび/またはN,N−ジメチルアセトアミドを溶媒(D)として含むことが好ましい。
これらの溶媒は、一種のみを用いてもよく、また、二種以上を混合して用いてもよい。また、溶媒の濃度は、20〜89.9重量%が好ましい。より好ましくは25〜85重量%であり、さらに好ましくは30〜80重量%である。
1.6 スクリーン印刷用組成物における水分量
スクリーン印刷用組成物中の水分量は特に限定されないが、ポリアミド酸(A)の安定性の点で10,000ppm以下が好ましく、5,000ppm以下がさらに好ましい。これらの水分量であると、スクリーン印刷用組成物の粘度変化が少なく保存安定性に優れるので好ましい。
1.7 スクリーン印刷用組成物に添加される添加剤
目的とする特性によっては、スクリーン印刷用組成物には、上述した主要成分のほかに、さらに、界面活性剤、帯電防止剤、カップリング剤、消泡剤、トリメリット酸等のエポキシ硬化剤、アミノシリコン化合物、溶媒、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、蒸発促進剤、キレート化剤、水溶性ポリマー、導電性フィラー、顔料、染料等の着色剤等の添加剤を必要により選択して添加することができる。
(1)界面活性剤
スクリーン印刷用組成物の塗布性の向上を望むときには、かかる目的に沿った界面活性剤を添加してもよい。界面活性剤の具体例としては、商品名「Byk-300」、「Byk-306」、「Byk-335」、「Byk-310」、「Byk-341」、「Byk-344」、「Byk-370」(ビック・ケミー(株)製)などのシリコン系界面活性剤;商品名「Byk-354」、「ByK-358」、「Byk-361」(ビック・ケミー(株)製)などのアクリル系界面活性剤、商品名「DFX-18」、「フタージェント250」、「フタージェント251」(ネオス(株)製)などのフッ素系界面活性剤を挙げることができる。これらの界面活性剤は、一種のみを用いてもよく、また、二種以上を混合して用いてもよい。
界面活性剤は、例えば、下地基板への濡れ性、レベリング性、または塗布性を向上させるために使用するものであり、界面活性剤の含有量は、基本的には上記主要成分を単独で補って又は他の添加剤と共に補って全成分の含有量がスクリーン印刷用組成物の100重量%となるように調整されるが、スクリーン印刷用組成物の全重量を基準として、好ましくは0.01〜1重量%である。
(2)帯電防止剤
スクリーン印刷用組成物に添加してもよい帯電防止剤は、特に限定されるものではなく、公知の帯電防止剤を用いることができる。具体的には、酸化錫、酸化錫・酸化アンチモン複合酸化物、酸化錫・酸化インジウム複合酸化物等の金属酸化物や四級アンモニウム塩等が挙げられる。これらの帯電防止剤は、一種のみを用いてもよく、また、二種以上を混合して用いてもよい。
帯電防止剤は、例えば、帯電を防止するために使用するものであり、帯電防止剤の含有量は、基本的には上記主要成分を単独で補って又は他の添加剤と共に補って全成分の含有量がスクリーン印刷用組成物の100重量%となるように調整されるが、スクリーン印刷用組成物の全重量を基準として、好ましくは0.01〜1重量%である。
(3)カップリング剤
スクリーン印刷用組成物に添加してもよいカップリング剤は、特に限定されるものではなく、公知のカップリング剤を用いることができる。カップリング剤はシランカップリング剤が好ましく、具体的には、トリアルコキシシラン化合物またはジアルコキシシラン化合物等を挙げることができる。好ましくは、例えば、γ−ビニルプロピルトリメトキシシラン、γ−ビニルプロピルトリエトキシシラン、γ−アクリロイルプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アクリロイルプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロイルプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アクリロイルプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロイルプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロイルプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイルプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロイルプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−アミノエチル−γ−イミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−アミノエチル−γ−アミノプロピルトジエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−イソシアナートプロピルメチルジエトキシシラン、γ−イソシアナートプロピルトリエトキシシラン等が例示できる。これらの中でも、γ−ビニルプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロイルプロピルトリメトキシシラン、γ-メタクリロイルプロピルトリメトキシシラン、及びγ−イソシアナートプロピルトリエトキシシランなどが挙げられる。
これらのカップリング剤は、一種のみを用いてもよく、また、二種以上を混合して用いてもよい。カップリング剤の含有量は、基本的には上記主要成分を単独で補って又は他の添加剤と共に補って全成分の含有量がスクリーン印刷用組成物の100重量%となるように調整されるが、スクリーン印刷用組成物の全重量を基準として、好ましくは0.01〜3重量%である。
(4)エポキシ硬化剤
スクリーン印刷用組成物に添加してもよいエポキシ硬化剤は、特に限定されるものではなく、公知のエポキシ硬化剤を用いることができる。具体的には、有機酸ジヒドラジド化合物、イミダゾールおよびその誘導体、ジシアンジアミド、芳香族アミン、多価カルボン酸、及び多価カルボン酸無水物等が挙げられる。さらに具体的には、ジシアンジアミド等のジシアンジアミド類、アジピン酸ジヒドラジド、1,3−ビス(ヒドラジノカルボエチル)−5−イソプロピルヒダントイン等の有機酸ジヒドラジド、2,4−ジアミノ−6−[2'−エチルイミダゾリル−(1')]−エチルトリアジン、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール等のイミダゾール誘導体、無水フタル酸、無水トリメリット酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸−1,2−無水物等の酸無水物等が挙げられる。これらの中でも透明性が良好なトリメリット酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸−1,2−無水物が好ましい。
これらのエポキシ硬化剤は、一種のみを用いてもよく、また、二種以上を混合して用いてもよい。エポキシ硬化剤の含有量は、基本的には上記主要成分を単独で補って又は他の添加剤と共に補って全成分の含有量がスクリーン印刷用組成物の100重量%となるように調整されるが、スクリーン印刷用組成物の全重量を基準として、好ましくは0.2〜5重量%である。
(5)アミノシリコン化合物
スクリーン印刷用組成物に添加してもよいアミノシリコン化合物は、特に限定されるものではなく、公知のアミノシリコン化合物を用いることができる。具体的には、パラアミノフェニルトリメトキシシラン、パラアミノフェニルトリエトキシシラン、メタアミノフェニルトリメトキシシラン、メタアミノフェニルトリエトキシシラン、アミノプロピルトリメトキシシラン、及びアミノプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。これらのアミノシリコン化合物は、一種のみを用いてもよく、また、二種以上を混合して用いてもよい。
アミノシリコン化合物は、例えば、基板への密着性を良くするために使用するものであり、アミノシリコン化合物の含有量は、基本的には上記主要成分を単独で補って又は他の添加剤と共に補って全成分の含有量がスクリーン印刷用組成物の100重量%となるように調整されるが、スクリーン印刷用組成物の全重量を基準として、好ましくは0.05〜2重量%である。
(6)その他の添加剤
スクリーン印刷用組成物には、本発明の目的を損なわない範囲(好ましくはスクリーン印刷用組成物全量を基準として20重量%以内)で、可溶性ポリイミド、ポリエステル、アクリル酸ポリマー、アクリレートポリマー等のポリマー成分を混合してもよい。
また、スクリーン印刷用組成物には、ジカルボン酸もしくはその誘導体とジアミンとの反応生成物であるポリアミドやテトラカルボン酸二無水物、ジカルボン酸もしくはその誘導体とジアミンとの反応生成物であるポリアミドイミド等のポリマー成分を本発明の目的を損なわない範囲で添加することができる。
2 本発明のポリイミド膜
本発明のポリイミド膜又はパターン状ポリイミド膜は、上述したスクリーン印刷用組成物を、基板表面にスクリーン印刷により塗布し、ホットプレート、またはオーブンなどで加熱処理することにより、全面または所定のパターン状(たとえばライン状)の膜として得ることができる。また、ポリイミド膜の形成は、加熱処理に限定されず、UV処理やイオンビーム、電子線、ガンマ線などの処理でもよい。
<スクリーン印刷用組成物の塗布>
スクリーン印刷用組成物の塗布方法は、以下の工程で実施する。まず、基板の表面を全面開口部、あるいは所定パターンの開口部を有するマスクで覆い、スクリーン印刷機のスキージ部にスクリーン印刷用組成物を投入する。次いで、スキージを移動させてスクリーン印刷用組成物を加圧しながらマスク上を移動させることにより、該マスキング部材の開口部にスクリーン印刷用組成物を充填する(充填工程)。次に、マスクを取り外す。こうして、前記基体の表面にスクリーン印刷用組成物を塗布することができる。
<ポリアミド酸の膜の形成>
基板上にスクリーン印刷用組成物を塗布した後、ホットプレート、またはオーブンなどでの加熱により溶媒を気化等させて除去する、すなわち乾燥することによってポリアミド酸の膜を形成することができる。加熱条件は各成分の種類および配合割合によって異なるが、通常70〜120℃で、オーブンを用いた場合5〜15分間、ホットプレートを用いた場合1〜5分間でポリアミド酸の膜が形成される。
<ポリイミドの膜の形成>
ポリアミド酸の膜を形成後、ポリアミド酸をイミド化させるために180〜350℃、好ましくは200〜300℃で、オーブンを用いた場合30〜90分間、ホットプレートを用いた場合5〜30分間加熱処理することによってポリイミド膜を得ることができる。ポリアミド酸の膜がパターン状に形成されている場合には、パターン状のポリイミド膜が形成される。本明細書では、特に言及のない限り、ポリイミド膜は、パターン状のポリイミド膜を含むものとする。
このようにして得られたポリイミド膜は、耐熱性、電気絶縁性に優れた絶縁膜である。本発明のポリイミド膜はイミド化と同時にポリアミド酸のカルボン酸とエポキシ樹脂とが反応し、比較的強靭で、耐薬品性、平坦性、密着性および耐スパッタ性に優れた絶縁膜となるので好ましい。
3 本発明のフィルム基板
本発明のフィルム基板は、例えば、配線が形成されたポリイミドフィルム等の基板上に、本発明のスクリーン印刷用組成物をスクリーン印刷によって全面または所定のパターン状(ライン状等)に塗布し、その後、当該基板を乾燥し、さらに加熱処理などしてポリイミド膜を形成して得られる。
4 本発明の電子部品
本発明の電子部品は、例えば、予め配線が形成されたポリイミドフィルム等のフィルム基板上に、本発明のスクリーン印刷用組成物をスクリーン印刷によって全面または所定のパターン状(ライン状等)に塗布し、その後、当該フィルム基板を乾燥し、さらに加熱処理などしてポリイミド膜を形成して得られる。このようにして得られた電子部品は、絶縁性を有するポリイミド膜で被覆されたフレキシブルな電子部品となる。
以下、本発明を実施例および比較例により説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例および比較例で用いる、テトラカルボン酸二無水物(a1)、ジアミン(a2)、エポキシ樹脂(B)、および溶媒(D)の名称を略号で示す。以下の記述にはこの略号を使用する。
テトラカルボン酸二無水物(a1)
PMDA:ピロメリット酸二無水物
CBDA:1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物
BDA :1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物
ODPA:3,3'−4,4'−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物
ジアミン(a2)
DDE :4,4'−ジアミノジフェニルエーテル
DDM :4,4'−ジアミノジフェニルメタン
DDEt:4,4'−ジアミノジフェニルエタン
DDS :4,4'−ジアミノジフェニルスルフォン
エポキシ樹脂(B)
TGDDM :N,N,N',N'-テトラグリシジル-4,4'-ジアミノジフェニルメタン
jER828:下記一般式(5)で表される化合物
Figure 0005109576
式(5)中、nは0〜10の整数である。
溶媒(D)
NMP: N−メチル−2−ピロリドン
GBL: γ−ブチロラクトン
[実施例1]スクリーン印刷用組成物(1)
温度計、攪拌機、原料仕込み口および窒素ガス導入口を備えた300mlの四つ口フラスコに、以下に示すとおりに原料を仕込み、乾燥窒素気流下において40℃で5hr攪拌したところ、淡黄色透明なポリアミド酸の15重量%溶液を得た。この溶液のGPCで測定した重量平均分子量は154,000であった。
成分(a1) PMDA 3.213 g
成分(a1) CBDA 2.889 g
成分(a2) DDE 5.899 g
成分(D) NMP 68.0 g
この溶液に成分(B)のTGDDMを10.0g、成分(C)のシリカ微粒子(日本アエロジル社製、商品名:Aerosol R812、平均粒子径0.007μm)を4.0g、消泡剤(東レ・ダウコーニング社製、商品名:56 additive)を1.0g混合し、スクリーン印刷用組成物(1)を得た。得られたスクリーン印刷用組成物の粘度は、8,500mPa・s(25℃)であった。
ポリアミド酸の重量平均分子量は、得られたポリアミド酸を(リン酸/DMF=1.25/100:重量比)希釈液でポリアミド酸濃度が約1重量%になるように希釈し、GPC装置:クロマトパックC-R7A(島津製作所製)を用いて、上記希釈液を展開剤としてGPC法により測定し、ポリスチレン換算することにより求めた。カラムはGF-310HQ(昭和電工株式会社製)とGF-510HQ(昭和電工株式会社製)を接続して使用し、カラム温度40℃、流速0.5ml/minの条件で測定した。
スクリーン印刷用組成物の粘度は、コーンプレート型レオメーター(ブルックフィールド製 R/S+)で測定した。
[実施例2]スクリーン印刷用組成物(2)
温度計、攪拌機、原料仕込み口および窒素ガス導入口を備えた300mlの四つ口フラスコに、以下に示すとおりに原料を仕込み、乾燥窒素気流下において40℃で5hr攪拌したところ、淡黄色透明なポリアミド酸の15重量%溶液を得た。この溶液のGPCで測定した重量平均分子量は92,000であった。
成分(a1) PMDA 3.205 g
成分(a1) BDA 2.911 g
成分(a2) DDE 5.884 g
成分(D) NMP 68.0 g
この溶液に成分(B)のTGDDMを10.0g、成分(C)のシリカ微粒子「Aerosol R812」を4.0g、消泡剤「56 additive」を1.0g混合し、スクリーン印刷用組成物(2)を得た。得られたスクリーン印刷用組成物の粘度は、8,000mPa・s(25℃)であった。
[比較例1]スクリーン印刷用組成物(E1)
温度計、攪拌機、原料仕込み口および窒素ガス導入口を備えた300mlの四つ口フラスコに、以下に示すとおりに原料を仕込み、乾燥窒素気流下において40℃で5hr攪拌したところ、淡黄色透明なポリアミド酸の33重量%溶液を得た。この溶液のGPCで測定した重量平均分子量は47,000であった。
成分(a1) ODPA 10.25 g
成分(a2) DDS 16.41 g
成分(D) NMP 40.0 g
成分(D) GBL 13.3 g
この溶液に成分(B)のTGDDMを10.0g、成分(C)のシリカ微粒子「Aerosol R812」を4.0g、消泡剤「56 additive」を1.0g混合し、スクリーン印刷用組成物(E1)を得た。得られたスクリーン印刷用組成物の粘度は、2,000mPa・s(25℃)であった。
[実施例3〜5、比較例2〜5]
スクリーン印刷用組成物(3)〜(5)、スクリーン印刷用組成物(E2)〜(E5)
表1及び表2に示すとおりに原料を仕込むこと以外は実施例1と同じ条件でスクリーン印刷用組成物を調製し、スクリーン印刷用組成物(3)〜(5)、スクリーン印刷用組成物(E2)〜(E5)を得た。
得られたスクリーン印刷用組成物(3)〜(5)、スクリーン印刷用組成物(E2)〜(E5)のポリアミド酸(A)の重量平均分子量、および25℃における粘度を実施例1と同じ条件で測定した。これらの測定結果は表1及び表2に示すとおりであった。
Figure 0005109576
Figure 0005109576
すべてのスクリーン印刷用組成物には、消泡剤「56 additive」を1.0g混合した。
[実施例6]
スクリーン印刷用組成物(1)を使用したポリイミド膜の形成および屈曲性の評価
<スクリーン印刷によるライン状ポリイミド膜の形成>
実施例1で調製されたスクリーン印刷用組成物(1)を、スクリーン印刷装置(東海精機社製、SERIA SSA-PC250E)で基板(東レデュポン株式会社製、カプトン200H(厚さ50μm))上に幅1mm、長さ5cmのライン&スペースのスクリーン版を用いて塗布した。基板を80℃のホットプレートで5分間乾燥した後、230℃のオーブンで30分間加熱し、ライン状に形成された絶縁性のポリイミド膜を得た。
得られたポリイミド膜のライン幅、エッジの直線性を光学顕微鏡で観察し、膜厚を測定した。膜厚は触針式膜厚計(KLA-Tencor Japan株式会社製、αステップ200)を使用し、3箇所の測定値の平均値を膜厚とした。得られたポリイミド膜のライン幅および膜厚はそれぞれ1.2mm、10μmであった。ライン幅はほぼ塗布したときの幅を維持しており、ラインのエッジの直線性も良好であり、ラインは十分な厚みを有していた。
<スクリーン印刷による正方形パターン状ポリイミド膜の形成>
幅1mm、長さ5cmのライン&スペースのスクリーン版の代わりに1mm×1mm、5mm×5mmおよび10mm×10mmの正方形パターンのスクリーン版を用いる以外は、同じ条件で正方形パターン状ポリイミド膜を得た。10mm×10mmの正方形パターンの得られたポリイミド膜の光学顕微鏡写真は、図1のとおりであった。
<ポリイミド膜の屈曲性(耐折性)>
実施例1で調製されたスクリーン印刷用組成物(1)を、基板(東レデュポン株式会社製、カプトン200H(厚さ50μm))上にアプリケーターを用いて塗布した。ホットプレートを用いて、50℃で30分間乾燥した後、230℃のオーブンで30分間加熱し、基板の片面に製膜した。基板のTD方向(Transverse direction)が試験試料の長さ方向となるように、幅1.5cm、長さ13cmに裁断し、試験試料を作製した。
試験試料は、耐折性試験機(株式会社東洋精機製作所製、MIT-DA)を用いて、折り曲げ面の曲率半径0.38mm、折り曲げ角135°、張力4.9N、試験温度25℃とし、毎分175回の速度で折り曲げをおこない、所定回数でのクラックの有無を観察したところ、折り曲げ回数1000回でクラックの発生は無く、◎評価であった。
屈曲性の結果は、以下のように評価した。
◎:1000回でクラックの発生しない場合
○:100回でクラックは発生しないが1000回でクラックが観察された場合
△:50回でクラックは発生しないが100回でクラックが観察された場合
×:50回でクラックが観察された場合
[比較例6]
スクリーン印刷用組成物(E1)を使用したポリイミド膜の形成および屈曲性の評価
<スクリーン印刷によるライン状ポリイミド膜の形成>
比較例1で調製されたスクリーン印刷用組成物(E1)を使用した以外は、実施例6と同じ条件でライン状に形成された絶縁性のポリイミド膜を得た。
得られたポリイミド膜について、実施例6と同じ条件で評価を行った。その結果、ポリイミド膜のライン幅は1.5mmとなり、塗布したときの幅より大幅に広がってしまった。また、得られたポリイミド膜のラインのエッジの直線性も不十分でギザギザがあった。さらに、得られたポリイミド膜のラインの膜厚は5μmであり、充分な厚さが得られなかった。
<スクリーン印刷による正方形パターン状ポリイミド膜の形成>
幅1mm、長さ5cmのライン&スペースのスクリーン版の代わりに1mm×1mm、5mm×5mmおよび10mm×10mmの正方形パターンのスクリーン版を用いる以外は、同じ条件で正方形パターン状ポリイミド膜を得た。10mm×10mmの正方形パターンの得られたポリイミド膜の光学顕微鏡写真は、図2のとおりであった。
<ポリイミド膜の屈曲性(耐折性)>
比較例1で調製されたスクリーン印刷用組成物(E1)を使用した以外は、実施例6と同じ条件で耐折性試験試料を作製した。
試験試料は、実施例6と同じ条件で折り曲げをおこない、所定回数でのクラックの有無を観察したところ、折り曲げ回数50回でクラックが発生し、×評価であった。
[実施例7〜10、比較例7〜10]
スクリーン印刷用組成物(2)〜(5)、スクリーン印刷用組成物(E2)〜(E5)を使用したポリイミド膜の形成および屈曲性の評価
それぞれ、表3に示すスクリーン印刷用組成物を使用したこと以外は実施例6と同じ条件で、実施例7〜10及び比較例7〜10に係るライン状に形成された絶縁性のポリイミド膜を得た。さらに、実施例6と同じ条件で耐折性試験試料を作製し、折り曲げをおこない、所定回数でのクラックの有無を観察した。その結果を表3に示す。
表3に示されるように、実施例6〜10に係るポリイミド膜は、ラインのエッジの直線性も良好であり、ラインは十分な厚みを有していた。
Figure 0005109576
*)比較例9のスクリーン印刷用組成物(E4)を基板に塗布・乾燥した後、230℃のオーブンで過熱したところ、得られたポリイミド膜が白濁化して膜が不均一となったため、その後の評価はおこなわなかった。
本発明の活用法として、例えば、フレキシブル配線基板用カバーレイ、絶縁膜、それを用いた電子部品を挙げることができる。
図1は、実施例6で得られたポリイミド膜の光学顕微鏡写真である。 図2は、比較例6で得られたポリイミド膜の光学顕微鏡写真である。

Claims (8)

  1. 下記一般式(1)で表される構成単位を有する重量平均分子量80,000〜500,000のポリアミド酸(A)、エポキシ樹脂(B)、平均粒子径が0.001μm〜10μmの金属酸化物微粒子(C)および溶媒(D)を含むスクリーン印刷用組成物であり、エポキシ樹脂(B)が、N,N,N',N'−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、およびN,N,N',N'−テトラグリシジル−4,4'−ジアミノジフェニルメタンからなる群から選ばれる1以上の化合物からなることを特徴とするスクリーン印刷用組成物。
    Figure 0005109576
    (式(1)中、RとRはそれぞれ独立して炭素数2〜100の有機基である。)
  2. ポリアミド酸(A)の重量平均分子量が100,000〜200,000である、請求項1に記載のスクリーン印刷用組成物。
  3. スクリーン印刷用組成物全量を基準として、ポリアミド酸(A)を5〜60重量%、エポキシ樹脂(B)を5〜60重量%、金属酸化物微粒子(C)を0.1〜10重量%、溶媒(D)を20〜89.9重量%含む、請求項1又は2に記載のスクリーン印刷用組成物。
  4. テトラカルボン酸二無水物(a1)として、ピロメリット酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物及び1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物からなる群から選ばれる少なくとも1種と、ジアミン(a2)として、4,4'−ジアミノジフェニルエーテル、4,4'−ジアミノジフェニルメタン及び4,4'−ジアミノジフェニルエタンからなる群から選ばれる少なくとも1種とを用いて得られる、重量平均分子量80,000〜500,000のポリアミド酸(A)、
    エポキシ樹脂(B)として、N,N,N',N'−テトラグリシジル−4,4'−ジアミノジフェニルメタン、
    金属酸化物微粒子(C)として、平均粒子径が0.001μm〜10μmのシリカ微粒子、および
    溶媒(D)として、N−メチル−2−ピロリドン
    を含むスクリーン印刷用組成物。
  5. 請求項1〜のいずれかに記載されたスクリーン印刷用組成物から得られた、ポリイミド膜又はパターン状ポリイミド膜。
  6. 請求項1〜のいずれかに記載されたスクリーン印刷用組成物をスクリーン印刷によって塗布してポリアミド酸膜を形成する工程、および、形成されたポリアミド酸膜を処理してポリイミド膜を形成する工程を経て得られた、ポリイミド膜又はパターン状ポリイミド膜。
  7. 基板上に請求項に記載されたポリイミド膜又はパターン状ポリイミド膜が形成されたフィルム基板。
  8. 請求項に記載されたフィルム基板を有する電子部品。
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