JP5109268B2 - 燃料電池およびその弾性モジュール - Google Patents

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本発明は、燃料電池およびその弾性モジュールに関する。さらに詳述すると、本発明は、発電セル積層体に荷重を付与するための締結構造、特に弾性モジュールの構造の改良に関する。
一般に、燃料電池(例えば固体高分子形燃料電池)は電解質をセパレータで挟んだセルを複数積層することによって構成されている。
このようにセルが積層されることによって構成される発電セル積層体(セルスタック、本明細書ではセル積層体ともいう)には、その積層方向両端にエンドプレートが設けられ、さらに、当該エンドプレートとセル積層体との間に弾性体を有する弾性モジュール(例えばスプリングボックス)が配置されている場合がある。弾性モジュールは、セル積層体に対して適切な荷重を作用させるためのモジュール、特に、発電時に生じうる熱膨張を吸収して荷重が適度に作用し続けるためのモジュールとして利用されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−288618号公報
しかしながら、燃料電池全体の小型化・軽量化という観点から弾性モジュール(例えばスプリングボックス)に対する小型化の要請があるにもかかわらず、上述のような構造のスプリングボックスなどの小型化はまだ十分になされてはいない。
そこで、本発明は、小型化を可能とした新規な構造の燃料電池およびその弾性モジュールを提供することを目的とする。
かかる課題を解決するべく本発明者は種々の検討を行った。コイルスプリングといった弾性体を対向する一対のプレート(プレッシャープレート)で挟み込むという構造の弾性モジュールの場合、弾性や剛性を増やそうとして弾性体のストロークを増加させたりプレート厚みを増したりすると勢い弾性モジュール自体のサイズを大型化させることにつながる。そこで、本発明者は、剛性を確保しつつも小型化が可能な構造という観点から従来構造に着目してさらに検討を重ね、かかる課題を解決しうる技術を知見するに至った。
本発明はかかる知見に基づくものであり、発電セル積層体とともに挟持され、弾性力にて前記発電セル積層体に圧縮力を作用させる燃料電池の弾性モジュールであって、互いに並列に配置される複数の弾性体と、該複数の弾性体を前記発電セルの積層方向から挟持する一対の板状部材と、少なくとも一方の板状部材において隣接する前記弾性体の間に設けられ、前記弾性体との接触面より突出するリブと、を有するというものである。
従来の弾性モジュールの場合、例えば、弾性体の両端をそれぞれ板状部材のうえで位置決めするための部材として、位置決め用の孔の開いた薄いシートなどを当該板状部材の表面に別途設けることがある。ところが、このようなシート等の膜状部材自体は何ら剛性を付与するものではなく、もっぱら、弾性体が位置ずれしないようにするための掛かり代(弾性体の少なくとも一部が引っ掛かった状態とするための段差)を与えるためのものに過ぎない。このため、板状部材の剛性を向上させようとすれば単純に板厚を厚くすることが一般的である。
これに対し、本発明にかかる弾性モジュールでは上述したようなリブが有効に機能しうる。すなわち、本発明の場合には板状部材自体の構造を特有のものとすることで、剛性を確保しつつもモジュールの小型化を図ることを可能としている。つまり、リブ構造の板状部材は板厚を単純に増やさなくても剛性を確保しやすく、また、リブとリブとの間に形成されるスペースを利用して弾性部材の少なくとも一部を収容することが可能である。換言すればリブ構造を利用して弾性体を収容あるいは保持するためのスペースを形成しているから、例えば弾性体の巻き長をさらに長くした場合であっても全長を抑えることができ、剛性を保持しつつもモジュール小型化を図ることが可能となる。
しかも、従来のモジュール構造の場合、薄い膜状部材の厚みがそのまま位置決めのための掛かり代になっていたのに対し、本発明によれば、板状部材において所定の剛性が確保できる限りは板状部材の厚みと同程度の掛かり代を獲得することが可能である。つまり、従来構造よりも十分な掛かり代を実現することにより、コイルスプリング等からなる弾性部材が所定位置から外れたり取れたりといったことが生じ難い構造とすることができる。
加えて、上述のように弾性部材の掛かり代を大きくした構造は、外力(特に横方向の力)に対する剛性が増すという利点もある。すなわち、弾性部材の全長のうち、リブとリブの間の孔(凹部)に入り込んで収容されている部分の割合が増すことから、板状部材によって支持される領域が増えて外力に対する剛性が増す結果となる。
また、本発明にかかる弾性モジュールの場合、前記リブは、前記一対の板状部材の両方に設けられていることが好ましい。板状部材の両方に設けられたリブは、並列に配置される各弾性体の両端に引っ掛かって位置決めする。しかも、上述のようなリブ構造を板状部材の両方に形成していることから、剛性を保持しつつモジュール小型化できるという効果がより大きい。
さらに、弾性モジュールにおける前記リブは、前記弾性体の横断面の輪郭に沿って設けられていることが好ましい。例えばコイルスプリングからなる弾性体に対しては、丸形状の隙間(凹部)が形成されるようなリブを設けることにより、弾性体の一端または両端を当該隙間(凹部)に収容することができる。
さらに、本発明にかかる燃料電池は、上述した弾性モジュールのいずれかを備えているというものである。
本発明によれば、小型化を可能とした新規な構造の燃料電池およびその弾性モジュールを実現することができる。
以下、本発明の構成を図面に示す実施の形態の一例に基づいて詳細に説明する。
図1〜図4に本発明にかかる燃料電池およびこの燃料電池を構成する弾性モジュールの実施形態を示す。本発明にかかる弾性モジュール4は、発電セル積層体(以下、単にセル積層体ともいう)3とともに挟持され、弾性力にて発電セル積層体3に圧縮力を作用させるためのモジュールとして形成されているものである(図2参照)。本実施形態の弾性モジュール4は、互いに並列に配置される複数の弾性体5と、該複数の弾性体5を発電セル(以下、単にセルともいう)2の積層方向から挟持する一対の板状部材6と、少なくとも一方の板状部材6において隣接する弾性体5の間に設けられ、弾性体5との接触面より突出するリブ6aと、を有している(図3等参照)。
以下においては、まず、燃料電池1を構成するセル2およびセル積層体3の概略構成について説明し、その後、上述のように形成された弾性モジュール4の形態について詳細に説明することとする。
図1に本実施形態における燃料電池1のセル2の概略構成を示す。図示するように構成されるセル2は、順次積層されることによってセル積層体(スタック)3を構成する。このように形成されたセル積層体(スタック)3は、スタック両端を例えばエンドプレート8で挟まれ(図2参照)、さらにこれら対向するエンドプレート8どうしを繋ぐようにテンションプレート(図示省略)が配置された状態で積層方向への荷重がかけられて締結される。
なお、このようなセル2が積層されたセル積層体(スタック)3によって構成される燃料電池1は、例えば燃料電池車両(FCHV;Fuel Cell Hybrid Vehicle)の車載発電システムとして利用可能なものであるがこれに限られることはなく、各種移動体(例えば船舶や飛行機など)やロボットなどといった自走可能なものに搭載される発電システムとして用いることができる。また、場合によっては定置の燃料電池1としても用いることも可能である。
セル2は、電解質、具体例として膜−電極アッセンブリ(以下MEA;Membrane Electrode Assemblyと呼ぶ)30と、MEA30を挟持する一対のセパレータ20(図1においてはそれぞれ符号20a,20bを付して示している)とで構成されている(図1参照)。MEA30および各セパレータ20a,20bはおよそ矩形の板状に形成されている。また、MEA30はその外形が各セパレータ20a,20bの外形よりも僅かに小さくなるように形成されている。さらに、MEA30と各セパレータ20a,20bとは、それらの間の周辺部を第1シール部材13a、第2シール部材13bとともに成形樹脂によってモールドされている。
MEA30は、高分子材料のイオン交換膜からなる高分子電解質膜(以下、単に電解質膜ともいう)31と、電解質膜31を両面から挟んだ一対の電極(アノードおよびカソード)32a,32bとで構成されている(図1参照)。これらのうち、電解質膜31は、各電極32a,32bよりも僅かに大きくなるように形成されている。この電解質膜31には、その周縁部33を残した状態で各電極32a,32bが例えばホットプレス法により接合されている。
MEA30を構成する電極32a,32bは、その表面に付着された白金などの触媒を担持した例えば多孔質のカーボン素材(拡散層)で構成されている。一方の電極(アノード)32aには燃料ガス(反応ガス)としての水素ガス、他方の電極(カソード)32bには空気や酸化剤などの酸化ガス(反応ガス)が供給され、これら2種類の反応ガスによりMEA30内で電気化学反応が生じてセル2の起電力が得られるようになっている。
セパレータ20a,20bは、ガス不透過性の導電性材料で構成されている。導電性材料としては、例えばカーボンや導電性を有する硬質樹脂のほか、アルミニウムやステンレス等の金属(メタル)が挙げられる。本実施形態のセパレータ20a,20bの基材は板状のメタルで形成されているものであり(メタルセパレータ)、この基材の電極32a,32b側の面には耐食性に優れた膜(例えば金メッキで形成された皮膜)が形成されている。
また、セパレータ20a,20bの両面には、複数の凹部によって構成される溝状の流路が形成されている。これら流路は、例えば板状のメタルによって基材が形成されている本実施形態のセパレータ20a,20bの場合であればプレス成形によって形成することができる。このようにして形成される溝状の流路は、酸化ガスのガス流路34や水素ガスのガス流路35、あるいは冷却水流路36を構成している。より具体的に説明すると、セパレータ20aの電極32a側となる内側の面には水素ガスのガス流路35が複数形成され、その裏面(外側の面)には冷却水流路36が複数形成されている(図1参照)。同様に、セパレータ20bの電極32b側となる内側の面には酸化ガスのガス流路34が複数形成され、その裏面(外側の面)には冷却水流路36が複数形成されている(図1参照)。例えば本実施形態の場合、セル2におけるこれらガス流路34およびガス流路35は互いに平行となるように形成されている。さらに、本実施形態においては、隣接する2つのセル2,2に関し、一方のセル2のセパレータ20aの外面と、これに隣接するセル2のセパレータ20bの外面とを付き合わせた場合に両者の冷却水流路36が一体となり断面が例えば矩形あるいはハニカム形の流路が形成される構造となっている(図1参照)。なお、隣接するセル2,2のセパレータ20aとセパレータ20bは、それらの間における周辺の部分が成形樹脂によりモールドされるようになっている。
さらに、上述したように各セパレータ20a,20bは、少なくとも流体の流路をなすための凹凸形状が表面と裏面とで反転した関係になっている。より具体的に説明すると、セパレータ20aにおいては、水素ガスのガス流路35を形成する凸形状(凸リブ)の裏面が冷却水流路36を形成する凹形状(凹溝)であり、ガス流路35を形成する凹形状(凹溝)の裏面が冷却水流路36を形成する凸形状(凸リブ)である。さらに、セパレータ20bにおいては、酸化ガスのガス流路34を形成する凸形状(凸リブ)の裏面が冷却水流路36を形成する凹形状(凹溝)であり、ガス流路34を形成する凹形状(凹溝)の裏面が冷却水流路36を形成する凸形状(凸リブ)である。
また、セパレータ20a,20bの長手方向の端部付近(本実施形態の場合であれば、図1中向かって左側に示す一端部の近傍)には、酸化ガスの入口側のマニホールド15a、水素ガスの出口側のマニホールド16b、および冷却水の出口側のマニホールド17bが形成されている。例えば本実施形態の場合、これらマニホールド15a,16b,17bは各セパレータ20a,20bに設けられた略矩形ないしは台形の透孔によって形成されている(図1参照)。さらに、セパレータ20a,20bのうち反対側の端部には、酸化ガスの出口側のマニホールド15b、水素ガスの入口側のマニホールド16a、および冷却水の入口側のマニホールド17aが形成されている。本実施形態の場合、これらマニホールド15b,16a,17aも略矩形ないしは台形の透孔によって形成されている(図1参照)。
上述のような各マニホールドのうち、セパレータ20aにおける水素ガス用の入口側マニホールド16aと出口側マニホールド16bは、セパレータ20aに溝状に形成されている入口側の連絡通路61および出口側の連絡通路62を介してそれぞれが水素ガスのガス流路35に連通している。同様に、セパレータ20bにおける酸化ガス用の入口側マニホールド15aと出口側マニホールド15bは、セパレータ20bに溝状に形成されている入口側の連絡通路63および出口側の連絡通路64を介してそれぞれが酸化ガスのガス流路34に連通している(図1参照)。さらに、各セパレータ20a,20bにおける冷却水の入口側マニホールド17aと出口側マニホールド17bは、各セパレータ20a,20bに溝状に形成されている入口側の連絡通路65および出口側の連絡通路66を介してそれぞれが冷却水流路36に連通している。ここまで説明したような各セパレータ20a,20bの構成により、セル2には、酸化ガス、水素ガスおよび冷却水が供給されるようになっている。ここで具体例を挙げておくと、例えば水素ガスは、セパレータ20aの入口側マニホールド16aから連絡通路61を通り抜けてガス流路35に流入し、発電領域(MEA30や各電極32a,32bが設けられていて発電が行われる領域)での発電に供された後、連絡通路62を通り抜けて出口側マニホールド16bに流出することになる。
第1シール部材13a、第2シール部材13bは、ともに複数の部材(例えば小型の4つの矩形枠体と、流体流路を形成するための大きな枠体)で形成されているものである(図1参照)。これらのうち、第1シール部材13aはMEA30とセパレータ20aとの間に設けられるもので、より詳細には、その一部が、電解質膜31の周縁部33と、セパレータ20aのうちガス流路35の周囲の部分との間に介在するように設けられる。また、第2シール部材13bは、MEA30とセパレータ20bとの間に設けられるもので、より詳細には、その一部が、電解質膜31の周縁部33と、セパレータ20bのうちガス流路34の周囲の部分との間に介在するように設けられる。
さらに、隣接するセル2,2のセパレータ20bとセパレータ20aとの間には、複数の部材(例えば小型の4つの矩形枠体と、流体流路を形成するための大きな枠体)で形成された第3シール部材13cが設けられている(図1参照)。この第3シール部材13cは、セパレータ20bにおける冷却水流路36の周囲の部分と、セパレータ20aにおける冷却水流路36の周囲の部分との間に介在するように設けられてこれらの間をシールする部材である。
また、セル積層体3には、燃料電池1の運転状態を監視し制御するためにセル2の電圧を測定するためのセルモニタ(図示省略)が設けられている。燃料電池1においては、この電圧測定結果に基づく出力等の制御が行われるようになっている。
続いて、本実施形態にかかる燃料電池1の弾性モジュール4の形態について詳細に説明する(図2〜図4参照)。
弾性モジュール4は、セル積層体3が熱膨張もしくは熱収縮し、あるいは両者を繰り返しているような場合にも変化を吸収しつつ荷重を作用させ続けるようにした部材である。本実施形態の弾性モジュール4は、上述したように複数の弾性体5と板状部材6とを有しており、さらに板状部材6にはリブ6aが形成されているというものである(図3等参照)。
弾性体5は板状部材6によって挟持され、その状態で弾性力を発揮してセル積層体3に圧縮力を作用させるよう設けられている部材であり、例えば本実施形態の場合には複数の弾性体5がセル2の積層方向と交差(直交)する方向に並べられている。さらに本実施形態におけるこれら弾性体5は、伸縮する際の中心軸をセル積層方向に一致させた状態で互いに並列となるように配置されている(図2、図3参照)。また、これら弾性体5は、板状部材6を介して均一でムラの少ない荷重を付与するという観点、できるだけ多くの弾性体5を配置することによって更に均一な荷重を付与できるようにするという観点からは等間隔で密な配列となっていることが好ましい。例えば本実施形態においては、一列毎に半ピッチずつずらしながら各弾性体5が等間隔となるような配列(面心立方格子の一面におけるような配列)としている(図4参照)。また、この場合の弾性体5の具体例は特に限定されるものではないが、本実施形態においては扱い易さやコスト等の面で優れるコイルスプリングをこの弾性体5として用いることとし、これら複数のコイルスプリングを一対の板状部材6で挟み込んだ形態としている(図3参照)。
板状部材6は、上述した複数の弾性体5を挟持する部材であり、セル2の積層方向に対向するように一対が設けられてそれらの間に弾性体5が配置されている(図2参照)。例えば本実施形態の場合、セル面とほぼ同形状かつ同サイズの積層面を有する板状の部材を用いることとしている。
また、これら板状部材6のうち互いに対向する面の少なくとも一方には、各弾性体5を位置決めするためのリブ6aが形成されている(図3参照)。図3に示すように、一対の板状部材6の両方にこれらリブ6aを形成している本実施形態の場合、各リブ6aが、並列に配置される各弾性体の両端に引っ掛かって位置決めすることができるという点で好ましい。
このようなリブ6aは、複数配列された弾性体5のうち隣接するものどうしの間に位置し、尚かつ板状部材6と弾性体5との接触面(図3中において符号Cで示す)よりも突出するような形態で設けられていることが好ましい(図3、図4参照)。加えて、リブ6aは、弾性体の横断面の輪郭に沿って設けられていることがさらに好ましい。このようなリブ6aの具体的な形態や製法などは特に限定されるものではないが、一例を挙げれば、本実施形態においては板状部材6の一方の面に例えば旋盤などによる錐もみ加工によって貫通しない孔(いわゆる「深ザグリ」のようなもので、以下、本明細書においてはザグリ孔といい、符号6bで示す)を設け、これらザグリ孔6bとザグリ孔6bとの間に残る壁部分をリブ6aとして機能させるようにしている(図4参照)。こうした場合、各リブ6aの形状が、弾性体の横断面の輪郭に沿ったもの(例えば本実施形態の場合であれば、円形であるコイルスプリングの横断面と同様の円形ザグリ孔6bを間に有する形状のもの)となるために、弾性体5の一端または両端を丁度よく、尚かつ位置ずれがないよう支持した状態で収容して確実に支持することが可能となる。
また、上述のようにして形成されるリブ6aは、板状部材6の剛性を確保しつつ弾性モジュール4の小型化を実現しうるという点でも好ましい。すなわち、本実施形態のようなリブ構造によれば、リブ6a間に形成されている凹部(本実施形態の場合であればザグリ孔6b)に弾性体5の一部を入り込ませた形態とすることができるから、当該弾性体5の高さを吸収することにより、弾性モジュール4の厚み(セル積層方向の厚み)が増すのを抑制することが可能である。これについて例示すれば以下のとおりである。
すなわち、例えばセル積層数や締結荷重の増加といった仕様の変更、あるいは締結時におけるセル積層体3の特性に応じるといった事情などに応じて弾性体5の弾性力を増加させたいような場合、ばねの巻数を増やせば弾性モジュール4自体が大型化するのを免れない。また、対向する板状部材6どうしの狭い隙間においては、ばねの巻数や鋼材径(鋼材の太さ)には自ずと限度が定まるためそれ以上の変更をなし得ない。一方、本実施形態にかかる弾性モジュール4の場合には弾性体5の一部を収容しうるスペースが形成されるために、仮に弾性体5の長さを変更したとしても長くなった分を吸収することが可能である。したがって、弾性モジュール4の小型化を図るうえで有利であるし、また、弾性モジュール4を大型化させることなく弾性体5を変更することも可能になるなど、設計や仕様の自由度が向上するという利点がある。
具体的には、設置状態において露出している弾性体5の長さは図3中にて符号Aで表される部分であり、両端がそれぞれザグリ孔6bに収容される分だけ従前よりも短くなっている。したがって、必要な弾性力を確保しつつ、弾性モジュール4全体の厚みを抑えることが可能となっている。
しかも、本実施形態の板状部材6はリブ構造となるために剛性を確保しやすく、例えば従前のように板厚を単純に増大させるといった手法を採らずに所定の剛性を確保することが可能となる。これは、例えば本実施形態のようにザグリ孔6bを設ける場合にはこれらザグリ孔6bの大きさや配置に応じてリブ構造を適宜構成することができるから、このようにして形成されるリブ構造により、板状部材6自体の剛性を失うことなく全体として小型化を図ることが可能となる。
加えて、本実施形態のザグリ孔6bの深さは従来用いられていたような位置決め用の孔の開いた薄いシートの厚みよりもはるかに深いものである。したがって、リブ6a間に形成される凹部(本実施形態の場合はこれらザグリ孔6bが該当)が弾性体5の端部を引っ掛けるための高さ(掛かり代(かかりしろ))が十分に確保されることになるから、これら弾性体5の動き(配置ずれ)を効果的に抑制することができる。
さらには、このように十分な掛かり代を確保し、尚かつ上述のように弾性体5の横断面の輪郭に沿ってリブ6aを設けていることから、横方向の剛性も向上するという更なる利点も得られる。すなわち、例えば衝撃や振動が生じる等して一方の板状部材6と他方の板状部材6とをずらすような横方向の外力が作用したとしても、より多くの部分をリブ6a間において支持されている弾性体5は配置ずれを生じ難く、従前よりも強い弾性力を発揮することができる。このため、本実施形態の弾性モジュール4は横方向の外力に対する剛性が従前よりも強い。リブ6a間に形成される凹部(例えば本実施形態の場合であればザグリ孔6b)を狭小にして弾性体5がきつく保持されるようにすれば外力に対する剛性をさらに高めることも可能である。一例として、奥の方がやや窄まるような緩やかな先細り形状の凹部とすれば、弾性体5の端部を押し込むほどに強く係合させることができる構造とすることができる。
また、一対の板状部材6の一方とエンドプレート8との間には、ねじ部付き接続部材7が設けられている(図2参照)。このねじ部付き接続部材7は、当該位置において回転することにより板状部材6とエンドプレート8との間隔を変化させることが可能となっている。したがって、セル積層時、積層厚みにばらつきが生じた場合にもこのようにねじ部付き接続部材7を相対的に回転させて軸方向長さを変えることによりセル積層体3の全体厚み(全体長さ)を微調整することが容易となる。このため、セル積層体3に作用する締結力の微調整も行いやすい。
加えて、このようなねじ部付き接続部材7を板状部材6とエンドプレート8との間に点状に介在させることにより、当該接続部材7自体の可撓性などを利用して首振り可能な構造を実現している(図2参照)。このため、多数(例えば200〜400程度)のセル2を積層して例えば台形に近似した状態になるなど偏りが生じて歪んだ場合に、当該ねじ部付き接続部材7を中心として首を振る動きをすることにより、偏りに応じた分だけ適宜角度を変えて歪みを矯正することが可能である。したがって、本実施形態の燃料電池1においては、数百ものセルを積層するという構造に起因する不具合の影響を容易に軽減することが可能となっている。
以上のようなねじ部付き接続部材7として、例えば本実施形態では「いもねじ」等と呼ばれるねじ(一例として、すりわり付き止めねじ等)を用いることとしている(図2参照)。ただし、これは好適な一例に過ぎず、接続部材7がこのようなねじに限られるというわけではない。例えば、図2に示すように全長にわたってねじが切られていてもよいし、あるいは両端付近にだけねじが切られていてもよい。
以上のような燃料電池1およびその弾性モジュール4には以下のような利点がある。すなわち、従前はそもそも板状部材(プレッシャープレート)6としての剛性(強度)を向上させるための構造や機能などは見受けられなかったのに対し、本実施形態においては特有のリブ構造としたことによって剛性を確保できるようにしている。このため、小型化するため仮に板状部材6を全面的に薄くすれば曲げ剛性が低下するのを免れなかったのに対し、本実施形態によれば上述したように剛性を確保しつつ小型化を実現できるという利点が得られる。しかも、本実施形態の場合にはザグリ孔6bを設けることとしているためその分だけ軽量化でき、尚かつ材料に要するコストを削減できるという点でも好適である。
また、一定値よりも長い弾性体5を用いると座屈して外れ、場合によっては外部に飛び出してしまうようなことも考えられるが、これに対して本実施形態の弾性モジュール4においては従前よりも大きな掛かり代を実現しているため、例えば大きく撓った場合にも外れて飛び出すおそれが少ない。しかもこのように掛かり代が大きいと組付けや加工が簡便になるという利点もある。
加えて、従前は用いられていたようなシート状の位置決め用膜状部材が不要となるため、部品点数を削減できるという点でも好適である。
なお、上述の実施形態は本発明の好適な実施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば、上述した実施形態では複数の弾性体5を一列毎に半ピッチずつずらしながら等間隔となるようにした配列を例示したがこれは好適な一例にすぎず、要は、各弾性体5を板状部材6間に効率よく配置でき、尚かつ剛性低下を抑制するのに効果的なリブ6aを形成できるように構成されていればよい。
また、上述した実施形態ではリブ6a間に形成される凹部の一例として錐もみ加工による丸形の凹部(ザグリ孔6b)を示したが、もちろん加工方法が特に限定されることはないし、また凹部の形状が特に限定されることもない。凹部形状の他の例を示せば、六角形状(ハニカム形状)であってもよいし矩形であってもよい。例えば格子状に縦横に交差するリブ6aを形成した場合、これらリブ6aの間に形成される矩形の凹部に弾性体5の端部を入れ込んで保持するようにしてもよい。また、剛性をさらに高めるという観点からすれば、各リブ6aがエンドプレート8の長手方向に多く形成されていることも好ましい。
本実施形態における燃料電池のセル積層体を構成するセルを分解して示す分解斜視図である。 弾性モジュールの構成の一例を概略的に示す図である。 板状部材の両方にリブが形成されている弾性モジュールの構成例を概略的に示す正面図である。 図3に示した板状部材のうちリブが形成された面の構成例を示す平面図(底面図)である。
符号の説明
1…燃料電池、2…セル(発電セル)、3…セル積層体(発電セル積層体)、4…弾性モジュール、5…弾性体、6…板状部材、6a…リブ

Claims (3)

  1. 発電セル積層体とともに挟持され、弾性力にて前記発電セル積層体に圧縮力を作用させる燃料電池の弾性モジュールであって、
    互いに並列に配置される複数の弾性体と、
    該複数の弾性体を前記発電セルの積層方向から挟持する一対の板状部材と、
    少なくとも一方の板状部材において隣接する前記弾性体の間に設けられ、前記弾性体との接触面より突出するリブと、
    前記一対の板状部材の一方と当該燃料電池のエンドプレートとの間に設けられたねじ部付き接続部材と、
    を有しており、
    前記リブは、前記一対の板状部材の両方に設けられるとともに、前記弾性体の横断面の輪郭に沿って設けられ、
    前記ねじ部付き接続部材は、当該位置において回転することにより前記板状部材の一方と前記エンドプレートとの間隔を変化させ、尚かつ、前記板状部材の一方に対する前記エンドプレートの相対的な首振りを可能とする可撓性を有していることを特徴とする弾性モジュール。
  2. 前記リブの間に形成される凹部が、奥の方が窄まるような緩やかな先細り形状であることを特徴とする請求項1に記載の弾性モジュール。
  3. 請求項1に記載の弾性モジュールを備えていることを特徴とする燃料電池。
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