JP5108572B2 - 防音装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えばエンジンのシリンダブロックなどに配置され、騒音を抑制する防音装置に関する。
特許文献1には、エンジンのギア部のカバーケースを覆う防音装置が開示されている。防音装置は、ボルトにより、カバーケースの表面に取り付けられている。具体的に説明すると、カバーケースの表面には、ボス部が形成されている。ボス部の頂面には、被固定凹部が凹設されている。一方、防音装置には、被固定凹部に対応して、貫通孔が穿設されている。ボルトは、防音装置の外側から貫通孔に挿入され、ボス部の被固定凹部に固定される。このように、ボルトがボス部に固定されることにより、防音装置はカバーケースの表面に取り付けられている。
特許文献2には、T字カラーを有する防音装置が開示されている。図8に、特許文献2の防音装置のボルト配置部分の軸方向断面図を示す。なお、図8においては、特許文献2の防音装置を、特許文献1の防音装置のようにエンジン側のボス部を利用して、エンジン表面に取り付けている。
図8に示すように、防音装置103は、カバー本体104と、吸音部材105と、T字カラー106と、ボルト109と、を備えている。カバー本体104には、表裏方向に貫通する貫通孔104aが穿設されている。
T字カラー106は、胴部106aと、フランジ部106bと、を備えている。胴部106aは円筒状を呈している。胴部106aは、貫通孔104aに挿入されている。フランジ部106bは、胴部106aの上端に配置されている。フランジ部106bは、貫通孔104aの上方に配置されている。
吸音部材105は、ウレタン発泡体製であって、カバー本体104の裏面に積層されている。また、吸音部材105は、貫通孔104a内周面と胴部106a外周面との隙間、およびカバー本体104表面とフランジ部106b裏面との隙間にまで、延在している。
ここで、これらの隙間に充填される吸音部材105により、硬質のカバー本体104とT字カラー106との接触は、完全に遮断されている。すなわち、カバー本体104は、後述するボス部101から、軟質の吸音部材105を介して、ちょうど浮いた状態になっている。以下、この構造を「フローティング構造」と称す。
防音装置103(ボルト109を除く。)は、吸音部材105の発泡成形の際に、一体化される。すなわち、カバー本体104とT字カラー106とは、吸音部材105の原料を金型に流し込む際に、予めキャビティ内に配置されている。この状態で、吸音部材105を発泡成形することにより、カバー本体104と吸音部材105とT字カラー106とは、一体化される。一方、エンジン100の表面からは、ボス部101が突設されている。ボス部101の頂面には、被固定凹部102が凹設されている。
防音装置103をエンジン100の表面に取り付ける場合は、まずT字カラー106をボス部101の頂面に載置する。この際、T字カラー106の径方向内側に、被固定凹部102を配置する。次いで、ボルト109を、上方から、T字カラー106に挿入する。そして、ボルト109の下端部分を、被固定凹部102に固定する。
特開平8−296452号公報 特開2002−28934号公報
しかしながら、特許文献2の防音装置103を、エンジン100のボス部101を利用して取り付ける場合、エンジン100表面からのボルト109の突出量H100が大きくなる。すなわち、T字カラー106の胴部106a分だけ、ボルト109を突出させる必要がある。このため、エンジン100をエンジンルームに組み付ける際、大きく突出したボルト109が組付作業の邪魔になるおそれがある。
また、防音装置103は、吸音部材105の発泡成形の際に、一体化されている。このため、発泡成形の際、吸音部材105の原料の一部が、T字カラー106のフランジ部106b頂面や胴部106a下面にまで回り込む場合がある。この場合、フランジ部106b頂面や胴部106a下面に、肉薄のバリ110が形成されてしまう。
バリ110が形成されると、ボルト109の頭部下面とフランジ部106b頂面との間や胴部106a下面とボス部101頂面との間に、バリ110が挟まってしまう。このため、ボルト109を被固定凹部102に締結しにくくなる。また、締結後においても、肉薄のバリ110によりボルト109が緩みやすくなるため、ボルト109が被固定凹部102から脱落しやすくなる。ここで、バリ110による不具合を抑制するためには、発泡成形後にフランジ部106b頂面からバリ110を逐一切除すればよい。ところが、この作業は煩雑である。
バリ110による不具合を根本的に抑制するためには、バリ110自体が形成されなければよい。そこで、バリ110の形成を回避するため、まずカバー本体104と吸音部材105とを発泡成形により一体化し、次いでT字カラー106を貫通孔104aに挿入することも考えられる。
しかしながら、この場合、T字カラー106は、吸音部材105に接着されていない。T字カラー106は、ボルト109を被固定凹部102に締結することにより、初めてボルト109頭部下面とボス部101頂面との間に、挟持、固定される。逆に言えば、防音装置103をエンジン100に取り付ける前の段階までは、T字カラー106は、貫通孔104aに対して、係脱自在である。このため、例えば、防音装置103を搬送する際、振動により、T字カラー106が貫通孔104aから脱落しやすい。ここで、脱落を抑制するためには、T字カラー106を吸音部材105に逐一接着すればよい。ところが、この作業は煩雑である。このように、従来の防音装置103の場合、フローティング構造を確保するために必須のT字カラーが原因で、様々な不具合が発生している。
本発明の防音装置は、上記課題に鑑みて完成されたものである。したがって、本発明は、フローティング構造を確保でき、T字カラーが不要で、音源部材からの突出量が小さい防音装置を提供することを目的とする。
(1)上記課題を解決するため、本発明の防音装置は、頂面に被固定凹部を持つボス部が突設された音源部材の表面に配置され、表裏方向に貫通すると共に該被固定凹部の中心を軸とした軸方向から見て該被固定凹部の径方向外側に配置される貫通孔を有するカバー本体と、少なくとも該カバー本体の裏面と該音源部材の表面との間に介在する吸音部材と、を有する防音カバーと、該被固定凹部に固定されることにより、該防音カバーを該音源部材に取り付ける固定部材と、を備えてなる防音装置であって、さらに、前記ボス部の頂面に当接すると共に前記貫通孔の径方向外側に延在するリング部材を備え、該ボス部の少なくとも一部は、該貫通孔に挿入されており、前記吸音部材は、該貫通孔を介して前記カバー本体の裏面から該カバー本体の表面に延在していると共に、軸方向から見て該貫通孔の内周面と該ボス部の外周面との間に介在する径方向フローティング部と、該カバー本体の表面の該貫通孔の周囲と該リング部材の裏面との間に介在する軸方向フローティング部と、を備えていることを特徴とする。
ここで、被固定凹部は、孔状であってもよい。すなわち、音源部材の肉厚が薄い場合、被固定凹部が音源部材を貫通していてもよい。本発明の防音装置は、音源部材のボス部を利用して、フローティング構造を確保している。本発明の防音装置によると、ボス部の少なくとも一部が、貫通孔に挿入されている。すなわち、ボス部と貫通孔との間に、図8に示すような軸方向隙間が発生しない。軸方向から見て、貫通孔とボス部との間には、径方向フローティング部が配置されている。また、ボス部頂面には、リング部材が配置されている。そして、リング部材と、カバー本体の表面の貫通孔の周囲と、の間には、軸方向フローティング部が配置されている。
このように、本発明の防音装置によると、T字カラーを配置することなく、音源部材のボス部を利用することで、フローティング構造を確保している。このため、T字カラーが不要な分だけ、音源部材からの突出量を小さくすることができる。
(2)好ましくは、上記(1)の構成において、前記ボス部の頂面は、径方向外側から、前記吸音部材が配置されていない除肉部により囲まれている構成とする方がよい。本構成によると、ボス部の頂面の被固定凹部に固定部材を固定する際、リング部材とボス部との間や、固定部材と被固定凹部との間などに、吸音部材が噛み込みにくい。このため、被固定凹部に固定部材を固定しやすい。また、固定後に、被固定凹部から固定部材が脱落しにくい。
(3)好ましくは、上記(1)または(2)の構成において、前記カバー本体は、裏側に没入する取付凹部を有しており、前記貫通孔は、該取付凹部の底壁に配置されている構成とする方がよい。本構成によると、取付凹部の没入量分だけ、さらに音源部材からの突出量を小さくすることができる。また、カバー本体の取付凹部以外の部分に配置される吸音部材の厚みを確保することにより、良好な吸音性能を得ることができる。
(4)好ましくは、上記(1)ないし(3)のいずれかの構成において、前記固定部材は、前記被固定凹部に挿入されるボルトであり、前記リング部材は、該ボルトに環装され、該ボルトの頭部の裏面と、前記ボス部の頂面と、の間に挟持されるワッシャリングである構成とする方がよい。
本構成によると、ワッシャリングの径方向内側部分は、ボルトの頭部とボス部の頂面との間に挟持されている。被固定凹部に対するボルトの締結力は、ワッシャリングを介して、軸方向フローティング部に伝達される。このため、ボルトの締結力により、間接的に、軸方向フローティング部を押さえつけることができる。
(5)好ましくは、上記(1)ないし(4)のいずれかの構成において、前記固定部材と前記リング部材とは一体である構成とする方がよい。本構成によると、部品点数が少なくなる。
本発明によると、フローティング構造を確保でき、T字カラーが不要で、音源部材からの突出量が小さい防音装置を提供することができる。
以下、本発明の防音装置の実施の形態について説明する。
<第一実施形態>
[防音装置の配置]
まず、本実施形態の防音装置の配置について、簡単に説明する。図1に、本実施形態の防音装置が配置されるシリンダブロックの斜視図を示す。図1に示すように、本実施形態の防音装置1は、シリンダブロック90の上面および側面に、合計三つ配置されている。三つの防音装置1は、各々、シリンダブロック90表面に形成された枠内に配置されている。シリンダブロック90は、本発明の音源部材に含まれる。
[防音装置の構成]
次に、本実施形態の防音装置1の構成について説明する。三つの防音装置1の構成、作用効果は同じである。このため、以下、左上の防音装置1についてのみ説明し、残りの二つの防音装置1についての説明を兼ねるものとする。
防音装置1は、防音カバー2と、四本のボルト3と、四つのワッシャリング4と、を備えている。四本のボルト3配置部分の構成、作用効果は同じである。このため、以下、左後方のボルト3配置部分(枠II内)についてのみ説明し、残りの三つのボルト3配置部分についての説明を兼ねるものとする。
図2に、図1の枠II内(ボルト配置部分)の斜視図を示す。図3に、同ボルト配置部分の分解斜視図を示す。図4に、同ボルト配置部分の軸方向断面図を示す。図2〜図4に示すように、シリンダブロック90の上面からは、上方に向かってボス部900が突設されている。ボス部900は、短軸円柱状を呈している。ボス部900の頂面には、被固定凹部901が凹設されている。被固定凹部901は、上下方向に延在している。被固定凹部901の内周面には、ネジ部901aが形成されている。ネジ部901aは、螺旋状に延在する凹凸状を呈している。
ボルト3は、頭部30と軸部31とを備えている。軸部31は、頭部30から下方に延在している。軸部31は、被固定凹部901に挿入され、締結されている。軸部31の外周面には、ネジ部31aが形成されている。ネジ部31aは、螺旋状に延在する凹凸状を呈している。軸部31のネジ部31aは、被固定凹部901のネジ部901aと、螺合している。
ワッシャリング4は、円形リング状を呈している。ワッシャリング4は、ボルト3の軸部31に環装されている。ワッシャリング4は、ボルト3の頭部30の下面と、ボス部900の頂面と、の間に、上下方向から挟持されている。
防音カバー2は、カバー本体20と、吸音部材21と、を備えている。カバー本体20は、PA(ポリアミド)製であって、平板状を呈している。カバー本体20の四隅には、各々、取付凹部200が形成されている。取付凹部200の断面は、略円形を呈している。取付凹部200は、下方に向かって(シリンダブロック90の上面に向かって)没入している。取付凹部200の底壁の略中央には、貫通孔201が穿設されている。貫通孔201は、取付凹部200の底壁を、上下方向に貫通している。貫通孔201には、シリンダブロック90のボス部900の胴部が、所定間隔だけ離間して挿入されている。貫通孔201の内径は、ワッシャリング4の外径よりも、小さい。このため、貫通孔201の周囲の上方には、ワッシャリング4の下面が、所定間隔だけ離間して配置されている。
吸音部材21は、ウレタン発泡体製であって、カバー本体20の裏面略全面と、カバー本体20の表面の一部と、を覆っている。すなわち、吸音部材21は、貫通孔201を介して、カバー本体20の裏面から表面に延在している。吸音部材21には、ボス部挿入孔212が形成されている。ボス部挿入孔212は、貫通孔201の径方向内側に配置されている。ボス部挿入孔212には、ボス部900が挿入されている。
吸音部材21は、図4に点線枠で示すように、径方向フローティング部210と、軸方向フローティング部211と、を備えている。径方向フローティング部210は、軸方向から見て、貫通孔201の内周面とボス部900の外周面(ボス部挿入孔212の内周面)との間に含まれる部分に、リング状に配置されている。また、軸方向フローティング部211は、カバー本体20の上面の貫通孔201の周囲と、ワッシャリング4の下面と、の間に、リング状に配置されている。
ボス部挿入孔212の上端開口には、全周的に除肉部212aが形成されている。このため、ボス部900の頂面付近には、全周的に吸音部材21が配置されていない。ボス部挿入孔212の上端開口は、下方に向かって縮径するテーパ状を呈している。
[防音装置の製造方法および取付方法]
次に、本実施形態の防音装置1の製造方法および取付方法について、簡単に説明する。まず、予め作製したカバー本体20を金型のキャビティ内に配置する。次いで、発泡ポリウレタン原料(ポリウレタンと、発泡剤、滑剤、充填剤、着色剤、難燃剤、各種安定剤などから選ばれる所望の添加剤と、を所定の割合で配合したもの)を、キャビティ内に流し込む。それから、金型を締める。そして、この状態で発泡成形し、吸音部材21を成形する。同時に、吸音部材21とカバー本体20とを一体化する。このようにして、防音カバー2を作製する。
続いて、防音カバー2を、シリンダブロック90の所定位置に配置する。この際、ボス部挿入孔212にボス部900を相対的に挿入する。それから、この状態のまま、ワッシャリング4装着済みのボルト3を、ボス部900の被固定凹部901に挿入する。そして、ワッシャリング4を、ボルト3の頭部30の下面とボス部900の頂面との間で挟み込んで固定する。このようにして、本実施形態の防音装置1が完成する。並びに、本実施形態の防音装置1がシリンダブロック90に取り付けられる。
[防音装置の作用効果]
次に、本実施形態の防音装置1の作用効果について説明する。前出図8に示すように、従来の防音装置103の場合、ボス部101が貫通孔104aの下方に配置されている。このため、エンジン100表面からのボルト109の突出量H100が大きい。
これに対して、本実施形態の防音装置1の場合、ボス部900は、貫通孔201の径方向内側に配置されている。並びに、前出図8に示すような、T字カラー106は配置されていない。このため、シリンダブロック90上面からのボルト3の突出量H1が小さい。したがって、シリンダブロック90をエンジンルームに組み付ける際、ボルト3が組付作業の邪魔になりにくい。また、シリンダブロック90に隣接する部材に対して作業を行う際、ボルト3が作業の邪魔になりにくい。
また、本実施形態の防音装置1によると、貫通孔201とボス部900との間に、径方向フローティング部210が配置されている。また、ワッシャリング4と貫通孔201の周囲との間に、軸方向フローティング部211が配置されている。このため、シリンダブロック90の振動が、カバー本体20に伝わりにくい。したがって、カバー本体20が共振しにくい。
また、吸音部材21の発泡成形の際、ワッシャリング4は、キャビティ内に配置されていない。このため、ワッシャリング4にバリが発生しない。したがって、ボルト3を被固定凹部901に締結しやすい。また、締結後においても、ボルト3が被固定凹部901から脱落しにくい。
また、ボス部900の頂面は、径方向外側から除肉部212aにより囲まれている。このため、被固定凹部901にボルト3を挿入する際、ワッシャリング4下面とボス部900頂面との間や、ボルト3外周面と被固定凹部901内周面との間などに、吸音部材21が噛み込みにくい。したがって、被固定凹部901にボルト3を固定しやすい。また、固定後に、被固定凹部901からボルト3が脱落しにくい。
また、カバー本体20には、取付凹部200が配置されている。そして、貫通孔201は、取付凹部200の底壁に配置されている。このため、取付凹部200の底壁の没入量分だけ、さらにシリンダブロック90からの突出量H1を小さくすることができる。また、カバー本体20の取付凹部200以外の部分に配置される吸音部材21の厚みを確保することにより、良好な吸音性能を得ることができる。
また、本実施形態の防音装置1によると、ワッシャリング4の径方向内側部分は、ボルト3の頭部30とボス部900の頂面との間に挟持されている。被固定凹部901に対するボルト3の締結力は、ワッシャリング4を介して、軸方向フローティング部211に伝達される。このため、ボルト3の締結力により、間接的に、軸方向フローティング部211を押さえつけることができる。
また、本実施形態の防音装置1によると、ボルト3の軸部31の略全長が、被固定凹部901に挿入されている。すなわち、ボルト3は、頭部30を残して、ボス部900に埋設されている。このため、仮にボルト3に軸直方向から荷重が加わっても、ボルト3に不具合が発生するおそれが小さい。
<第二実施形態>
本実施形態と第一実施形態との相違点は、ボルトとワッシャリングとの代わりに、押込みクリップが配置されている点である。したがって、ここでは、相違点についてのみ説明する。
図5に、本実施形態の防音装置のボルト配置部分の軸方向断面図を示す。なお、図4と対応する部位については、同じ符号で示す。図6に、本実施形態の防音装置の押込みクリップの斜視図を示す。
図5、図6に示すように、押込みクリップ5は、PA(ポリアミド)製であって、全体として傘状を呈している。押込みクリップ5は、頭部50と軸部51とを備えている。頭部50は、本発明のリング部材に含まれる。軸部51は、本発明の固定部材に含まれる。
頭部50は、円形を呈している。頭部50の頂面は、曲面状を呈している。軸部51は、頭部50下面略中央から、下方に向かって延在している。軸部51は、基体510と、多数の返しフィン511と、を備えている。基体510は、細板状であって、上下方向に延在している。返しフィン511は、小片状を呈している。返しフィン511は、基体510の左右両面から突設されている。返しフィン511の先端は、上方を向いている。多数の返しフィン511は、上下方向に並んで配置されている。
押込みクリップ5は、上方から、被固定凹部901に押し込まれる。この際、返しフィン511の先端は、被固定凹部901のネジ部901aに干渉する。しかしながら、返しフィン511の先端は、上を向いている。このため、返しフィン511は、ネジ部901aに干渉しても、簡単に上方に弾性変形することができる。したがって、押込みクリップ5の押し込み抵抗は小さい。
押し込み後においては、返しフィン511は、被固定凹部901のネジ部901aに係合する。また、返しフィン511の先端は、上を向いている。このため、被固定凹部901から押込みクリップ5を引き抜こうとしても、返しフィン511の先端がネジ部901aに引っ掛かってしまう。したがって、押込みクリップ5の引き抜き抵抗は大きい。
本実施形態の防音装置1は、構成が共通する部分に関しては、第一実施形態の防音装置と同様の作用効果を有する。また、本実施形態の防音装置1は、頭部50と軸部51とが一体化された押込みクリップ5を備えている。このため、部品点数が少なくなる。また、部品点数が少ないため、防音装置1の取付作業が容易になる。また、押込みクリップ5を用いると、ワンタッチで防音装置1をシリンダブロック90に取り付けることができる。この点においても、防音装置1の取付作業が容易になる。また、押込みクリップ5には、上向きの返しフィン511が配置されている。このため、押込みクリップ5は、被固定凹部901に押し込みやすい。また、押込みクリップ5は、被固定凹部901から脱落しにくい。
<第三実施形態>
本実施形態と第一実施形態との相違点は、シリンダブロック上面からのボス部の突出量が小さい点である。したがって、ここでは相違点についてのみ説明する。図7に、本実施形態の防音装置のボルト配置部分の軸方向断面図を示す。なお、図4と対応する部位については、同じ符号で示す。
図7に示すように、ワッシャリング4は、段付き円形リング状を呈している。すなわち、ワッシャリング4は、中心部40と外周部41と連結部42とを備えている。中心部40は、径方向に延在する小径リング状を呈している。中心部40は、ボルト3の軸部31に環装されている。外周部41は、径方向に延在する大径リング状を呈している。外周部41は、取付凹部200の開口端と略面一に配置されている。連結部42は、短軸円筒状を呈している。連結部42は、中心部40と外周部41とを上下方向に連結している。
径方向フローティング部210は、軸方向から見て、貫通孔201の内周面とボス部900の外周面との間に含まれる部分に、リング状に配置されている。また、軸方向フローティング部211は、取付凹部200の上面の貫通孔201の周囲と、ワッシャリング4の外周部41の下面との間に、リング状に配置されている。
本実施形態の防音装置1は、構成が共通する部分に関しては、第一実施形態の防音装置と同様の作用効果を有する。また、本実施形態の防音装置1によると、ワッシャリング4の外周部41は、中心部40に対して、上方に配置されている。このため、貫通孔201上端に対するボス部900頂面の突出量が小さい(あるいは0)の場合であっても、充分な厚みのある軸方向フローティング部211を確保することができる。また、本実施形態の防音装置1によると、ボス部900の突出量が小さいため、シリンダブロック90上面からのボルト3の突出量H2をさらに小さくすることができる。
<その他>
以上、本発明の防音装置の実施の形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
例えば、上記実施形態においては、被固定凹部901を有底としたが、被固定凹部901は、底なしの貫通孔であってもよい。ボルト3や、押込みクリップ5が固定できればよい。
また、単一の防音装置1におけるボルト3、押込みクリップ5、ワッシャリング4の配置数、配置場所は特に限定しない。また、ボルト3およびワッシャリング4と、押込みクリップ5とを、単一の防音装置1で使い分けてもよい。また、ボルト3とワッシャリング4とを一体化してもよい。
また、上記実施形態においては、シリンダブロック90に防音装置1を配置したが、シリンダヘッド、クランクケース、ギア部のカバーケース、タイミングベルトのカバーケースなどに、防音装置1を配置してもよい。
また、上記実施形態においては、吸音部材21をウレタン発泡体製としたが、吸音部材21の材質も特に限定しない。例えば、発泡ゴムやシリコンフォーム製としてもよい。
また、上記実施形態においては、防音装置1を製造する際、金型を開いた状態で発泡ポリウレタン原料をキャビティ内に流し込んだが、金型を締めてから発泡ポリウレタン原料をキャビティ内に流し込んでもよい。また、カバー本体20と吸音部材21とを一体成形しなくてもよい。すなわち、両部材を各々独立して作製した後、接合してもよい。
第一実施形態の防音装置が配置されるシリンダブロックの斜視図である。 図1の枠II内(ボルト配置部分)の斜視図である。 同ボルト配置部分の分解斜視図である。 同ボルト配置部分の軸方向断面図である。 第二実施形態の防音装置のボルト配置部分の軸方向断面図である。 同防音装置の押込みクリップの斜視図である。 第三実施形態の防音装置のボルト配置部分の軸方向断面図である。 従来の防音装置のボルト配置部分の軸方向断面図である。
符号の説明
1:防音装置、2:防音カバー、3:ボルト、4:ワッシャリング、5:押込みクリップ、20:カバー本体、21:吸音部材、30:頭部、31:軸部、31a:ネジ部、40:中心部、41:外周部、42:連結部、50:頭部(リング部材)、51:軸部(固定部材)、90:シリンダブロック(音源部材)。
200:取付凹部、201:貫通孔、210:径方向フローティング部、211:軸方向フローティング部、212:ボス部挿入孔、212a:除肉部、510:基体、511:返しフィン、900:ボス部、901:被固定凹部、901a:ネジ部。
H1:突出量、H2:突出量。

Claims (3)

  1. 頂面に被固定凹部を持つボス部が突設された音源部材の表面に配置され、
    表裏方向に貫通すると共に該被固定凹部の中心を軸とした軸方向から見て該被固定凹部の径方向外側に配置される貫通孔を有するカバー本体と、少なくとも該カバー本体の裏面と該音源部材の表面との間に介在する吸音部材と、を有する防音カバーと、
    該被固定凹部に固定されることにより、該防音カバーを該音源部材に取り付ける固定部材と、
    を備えてなる防音装置であって、
    さらに、前記ボス部の頂面に当接すると共に前記貫通孔の径方向外側に延在し、前記吸音部材の表側に配置され、該吸音部材の弾性により保持されない、該吸音部材とは別体であって該吸音部材に一体成形されないリング部材を備え、
    該ボス部の少なくとも一部は、該貫通孔に挿入されており、
    該吸音部材は、該貫通孔を介して前記カバー本体の裏面から該カバー本体の表面に延在していると共に、軸方向から見て該貫通孔の内周面と該ボス部の外周面との間に介在する径方向フローティング部と、該カバー本体の表面の該貫通孔の周囲と該リング部材の裏面との間に介在する軸方向フローティング部と、を備え
    該ボス部の頂面は、径方向外側から、該吸音部材が配置されていない除肉部により囲まれており、
    該カバー本体は、裏側に没入する取付凹部を有しており、
    該貫通孔は、該取付凹部の底壁に配置されていることを特徴とする防音装置。
  2. 前記固定部材は、前記被固定凹部に挿入されるボルトであり、
    前記リング部材は、該ボルトに環装され、該ボルトの頭部の裏面と、前記ボス部の頂面と、の間に挟持されるワッシャリングである請求項1に記載の防音装置。
  3. 前記固定部材と前記リング部材とは一体である請求項1または請求項2に記載の防音装置。
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