JP2008075676A - プーリ - Google Patents

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Junji Kawada
順二 河田
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Abstract

【課題】回転軸2に取り付けられる中空軸形状のボス部11の外径側に同心状に、連結壁部13を介してベルト巻き掛け用のリム部12を一体に設けたプーリ3において、騒音低減効果を高める。
【解決手段】連結壁部13の軸方向厚みが、リム部12の軸方向幅Wより小さくされることで、この連結壁部13の軸方向両側に軸方向内方へ凹む凹状空間21,22が確保されている。両凹状空間21,22には、遮音用の発砲材30,31がそれぞれ収納されている。発砲材30,31は、連結壁部13の前側面および後側面とボス部11の外周面とリム部12の内周面とにそれぞれ接着されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、回転軸に取り付けられる中空のボス部の外径側に同心状に、連結壁部を介してベルト巻き掛け用のリム部を一体に設けたプーリに係り、特に騒音低減対策に改良を施したものに関する。なお、本発明に係るプーリは、例えば車両に搭載されるエンジンのクランクシャフトや、クランクシャフトによりベルトを介して駆動される補機(オルタネータ、ウォーターポンプ、エアコンコンプレッサ、パワーステアリング等)の入力軸に取り付けられて使用される他、各種機器に備える回転軸等に取り付けられて使用される。
例えばエンジンでは、その燃焼室内の爆発力が加振源となり、ピストン、ピストンピン、コネクティングロッド、クランクシャフトを通じて、クランクシャフトの前端に取り付けられるプーリに振動が伝達されるので、プーリがあたかもスピーカのような役割を果たし、プーリの前後に騒音を放射することがある。特に、プーリの後方へ放射される騒音は、プーリとエンジン本体(例えばタイミングケース)との対向空間で空間共鳴を引き起こすことがある。
このようなエンジンの騒音を低減するために、従来から、エンジンのクランクシャフトの前端に取り付けられるプーリに、いろいろな対策を施すことが考えられている(例えば特許文献1〜4参照。)。
まず、特許文献1では、プーリにおけるボス部とリム部とを連結するための連結壁部に、軸方向に貫通する孔を設けることにより、騒音放射面積を減らすようにしている。
また、特許文献2,3では、プーリにおけるボス部とリム部との間の連結壁部の前方に凹状空間が設けられており、この前方凹状空間の開口に遮音カバーを取り付けて、前記開口を塞ぐようにしている。
前記遮音カバーは、ゴムや軟質樹脂で形成されており、遮音カバーの内面は、連結壁部の前側面との間に空間を確保するように非接触とされている。
さらに、特許文献4では、プーリにおけるボス部とリム部とを連結する連結壁部の前方に、ボス部とリム部と連結壁部に非接触とするダイナミックダンパを取り付けるようにして、プーリの回転に伴う振動の抑制と、騒音の吸収とを図るようにしている。
実開平5−71520号公報 特開2003−216160号公報 実開昭63−32347号公報 実開平4−44915号公報
上記いずれの従来例においても、騒音を低減する効果が薄いと言え、騒音低減効果を高めるようにすることが望まれている。特に、特許文献2,3については、遮音カバーをプーリと別部材としているために、取り付け作業が必要となる等、手間がかかるうえに、脱落するおそれがある。
本発明は、回転軸に取り付けられる中空のボス部の外径側に同心状に、連結壁部を介してベルト巻き掛け用のリム部を一体に設けたプーリにおいて、主として、騒音低減効果を高めることを目的としている。
本発明は、回転軸に取り付けられる中空のボス部の外径側に同心状に、連結壁部を介してベルト巻き掛け用のリム部を一体に設けたプーリにおいて、騒音低減効果を高めることに加えて、取り付けの手間を不要とするとともに万一の脱落を回避できるようにして信頼性を高めることを目的としている。
本発明は、回転軸に取り付けられる中空軸形状のボス部の外径側に同心状に、連結壁部を介してベルト巻き掛け用のリム部を一体に設けたプーリであって、前記連結壁部の軸方向厚みが、前記リム部の軸方向幅より小さくされることで、この連結壁部の軸方向両側に軸方向内方へ凹む凹状空間が確保されており、前記両凹状空間に遮音用の発砲材がそれぞれ収納されているとともに、この発砲材が、前記連結壁部の前側面および後側面とボス部の外周面とリム部の内周面とにそれぞれ接着されていることを特徴としている。
なお、本発明に係るプーリは、例えば車両に搭載されるエンジンのクランクシャフトや、クランクシャフトによりベルトを介して駆動される補機(オルタネータ、ウォーターポンプ、エアコンコンプレッサ等)の入力軸に取り付けられて使用される他、各種機器に備える回転軸等に取り付けられて使用される。
この構成によれば、回転軸側からプーリのボス部に振動が伝達されても、前記振動が発砲材でもって吸収、減衰されることになる。特に、遮音部材として発砲材を用いているから、振動の吸収、減衰作用が高い。しかも、発砲材がプーリの連結壁部の前後両側面とボス部の外周面とリム部の内周面とに接着されているから、ボス部、リム部、連結壁部の表面からの直接的な騒音放射を効果的に低減または防止できる。
要するに、上述したように振動の吸収、減衰性に優れた発砲材を効果的に設置しているから、プーリから前後両方への騒音の放射が低減または防止されることになる。これに伴い、プーリの後方に壁面が配置される場合、この壁面との対向空間で騒音が共鳴することを抑制または防止することが可能になる。このように、プーリによる遮音性、つまり騒音低減効果が、従来例のように遮音カバーで覆うようなものに比べて向上する。
好ましくは、前記ボス部は、その前端縁が前記リム部の前端縁よりも軸方向内方へ後退した位置に配置され、このボス部の後退に応じて前記発砲材の軸方向幅がリム部側からボス部側へ向けて漸次幅狭とされる。
このようにボス部の前端縁をリム部の前端縁より後退させている理由について説明する。例えばプーリを回転軸に取り付ける形態として、ボス部の内孔に回転軸を挿入して、それらの軸端にボルトを螺着することにより固定する。この形態では、ボス部の前端面をボルトの頭部あるいはワッシャ等で押さえながら回転軸の前端部にボルトのねじ軸部を螺着するのであるが、このボルトの頭部を、プーリのリム部の前端縁より外側へ突出させないようにするために、前記のように後退させているのである。
このような形態を考慮して本発明では、上述したように発砲材の形状を特定した場合、発砲材の内径側の質量が外径側に比べて小さくなる。しかも、この発砲材の内周面全体をボス部外周面に接着させることができる。これらのことによって、プーリの回転遠心力の影響を受けて発砲材が径方向外向きへ片寄るように変形せずに済むようになる。
好ましくは、前記リム部は、内筒部と外筒部とそれらの間に介装される弾性体とを含む三重構造のダイナミックダンパとされる。
このような三重構造では、弾性体がダンパとなり、外筒部がダンパマスとなるダイナミックダンパを構成するので、プーリの取り付け対象となる回転軸でねじり共振が発生する場合、そのねじり共振を打ち消して回転軸の振動を減衰するという作用を発揮するものである。
つまり、このような構成では、リム部の内筒部と外筒部とを弾性体によって縁切りしているので、ボス部から連結壁部を経てリム部の内筒部に振動が伝達したとしても、リム部の内筒部から外筒部への振動伝達を弾性体が遮断するようになり、径方向外向きへの騒音発生を防止するうえでも有利となる。
好ましくは、前記プーリは、エンジンのクランクシャフトの前端部に取り付けられるものとすることができる。
このように、プーリの取り付け対象をエンジンのクランクシャフトとした場合、そもそも、エンジンの燃焼室内の爆発力が加振源となり、ピストン、ピストンピン、コネクティングロッド、クランクシャフトを通じてプーリに振動が伝達されるので、このプーリがあたかもスピーカのような役割を果たし、プーリの前後に騒音を放射することがある。特に、プーリの後方へ放射される騒音は、プーリとエンジン本体(例えばタイミングケース)との対向空間で共鳴を引き起こすことがある。
このようなプーリの前後空間への騒音放射に対し、本発明の構成による優れた遮音効果が有効になるので、エンジンの振動、騒音対策に有効となる。
本発明によれば、騒音低減効果を高めることができる。また、本発明に係るプーリにおける発砲材を加硫成形接着によって一体的に形成すれば、騒音低減効果を高める効果に加えて、従来例の遮音カバーのような取り付けの手間が不要で万一の脱落を回避できる等、信頼性の向上に貢献できる。
以下、本発明の実施形態について図1から図9を参照して説明する。なお、図1から図6に本発明の一実施形態を示している。
図1には、本発明に係るプーリの一実施形態を、その取り付け対象の一例であるエンジンに取り付けた状態を示している。
図中、1はエンジン、2はクランクシャフト、3はプーリである。この実施形態でのプーリ3は、クランクシャフト2の前端に取り付けられる駆動プーリとされている。
このプーリ3には、図2に示すように、輪状つまり無端状のベルト4が巻き掛けられていて、このベルト4は、さらに、エンジン1に取り付けられる補機(例えばオルタネータ、ウォーターポンプ、エアコンコンプレッサ等)5A〜5Cの入力軸に取り付けられる従動プーリ6A〜6Cにも巻き掛けられている。
つまり、プーリ3の回転動力をベルト4を介して従動プーリ6A〜6Cを伝達することによって、補機5A〜5Cを駆動するようになっている。なお、ベルト4の巻き掛け形態は、補機5A〜5Cの設置数や配置関係によって適宜変更されるので、図示する形態のみに限定されるものではない。
図3には、図1および図2のプーリ3単体を拡大して示している。また、図4には、プーリ3単体の斜視図を示している。
図例のプーリ3は、中空軸形状のボス部11の外径側に同心状に、連結壁部13を介してベルト巻き掛け用のリム部12を一体に設けた構造になっている。
このプーリ3は、クランクシャフト2にボルト7を用いて取り付けられるので、以下で具体的に説明する。
まず、クランクシャフト2の前端領域に、プーリ3のボス部11を外嵌するが、このとき、プーリ3の軸方向位置を調整するためにプーリ3の装着前にクランクシャフト2の前端側に円筒形のスペーサ9を外嵌装着する(図1参照)。このスペーサ9は、なくてもよく、その場合、クランクシャフト2の外径形状について、スペーサ9をクランクシャフト2に取り付けた図1の状態の異径形状に形成することが可能である。
この後、ボルト7のねじ軸部にワッシャ8を装着しておいて、このボルト7をボス部11の前端側からクランクシャフト2の前端面中心の雌ねじ孔2aに螺着する(図1および図3参照)。このとき、ボルト7を締めこむと、ワッシャ8がボス部11の前端面に押圧されてクランクシャフト2に適宜の軸力を付与することになり、クランクシャフト2にプーリ3が軸方向不動ならびに相対回転不可能に固定される。
ところで、ボス部11は、その前端縁がリム部12の前端縁よりも軸方向内方へ所定量L後退した位置に配置されている。このようにボス部11を後端させている理由は、図1に示すように、プーリ3をクランクシャフト2の前端に取り付ける際に用いるボルト7の頭部を、プーリ3のリム部12の軸方向幅W内に引っ込めた状態つまりリム部12の前端縁から外側へ突出させないようにするためである。
また、図示例のボス部11では、その外周面の後端寄り約半分領域が小径に形成されている。この小径部分を設けている理由は、この小径部分外周面を、図示していないタイミングカバーに取り付けられるシールリングの内径側リップが摺接されるシール面として利用するためである。但し、このような小径部分をボス部11に設けずに、外周面を面一としたボス部11であってもよい。
リム部12は、内筒部15と外筒部16とそれらの間に介装される弾性体17とを含む三重構造のダイナミックダンパとされている。
なお、外筒部16の外周面には、ベルト4を巻き掛けたときに軸方向にずれにくくするために周方向に連続する凹みが設けられているとともに、この凹みの底面に軸方向に隣り合う複数本の周溝が刻設されている。
連結壁部13は、その軸方向厚み寸法がリム部12の軸方向幅W寸法よりも大幅に小さく設定されていて、リム部12の軸方向中央Pに配置されることによって、リム部12の軸方向幅W内において連結壁部13の軸方向両側に、軸方向内方へ凹む凹状空間21,22が確保されている。この両凹状空間21,22には、遮音用の発砲材30,31がそれぞれ収納されている。
この発砲材30,31は、比較的柔軟性を有するスポンジ状に形成されており、例えば発砲ウレタン等のような発砲性を有する材料とすることができる。
このような発砲材30,31の場合、その密度を、プーリ取り付け対象となるエンジン1個々から発生する振動を考慮し、必要となる遮音性を確保するように適宜に設定することができる。
そして、前端側の発砲材30は、連結壁部13の前側面とボス部11の外周面における前端側領域11aとリム部12の内筒部15の内周面における前端側領域15aとに、それぞれ接着されている。
また、後端側の発砲材31は、連結壁部13の後側面とボス部11の外周面における後端側領域11bとリム部12の内筒部15の内周面における後端側領域15bとに、それぞれ接着されている。
詳しくは、前端側の発砲材30は、その外径側の軸方向幅寸法がリム部12の内筒部15の内周面における前端側領域(前端側の凹状空間21を確保するための面)15aの軸方向幅寸法と同一寸法とされていて、また、内径側の軸方向幅寸法がボス部11の外周面における前端側領域(前端側の凹状空間21を確保するための面)11aの軸方向幅寸法と同一寸法とされている。これにより、前端側の発砲材30が外径側つまりリム部12側から内径側つまりボス部11側へ向けて漸次幅狭形状になっている。
一方、後端側の発砲材31は、その外径側の軸方向幅寸法がリム部12の内筒部15の内周面における後端側領域(後端側の凹状空間22を確保するための面)15bの軸方向幅寸法と同一寸法とされていて、また、内径側の軸方向幅寸法がボス部11の大径外周面における後端側領域(後端側の凹状空間21を確保するための面)11bの軸方向幅寸法より若干短い寸法とされている。これにより、後端側の発砲材31が外径側つまりリム部12側から内径側つまりボス部11側へ向けて漸次幅狭形状になっている。
なお、発砲材30,31は、プーリ3の前後の凹状空間21,22内に加硫成形接着によって形成することができる。この他、発砲材30,31は、プーリ3と別体に、予め必要な形状に形成しておいて、この発砲材30,31をプーリ3の前後の凹状空間21,22内に嵌めこんで、接着剤等で接着させるようにしてもよい。なお、前者の加硫成形接着方法であれば、取り付けの手間を省略することができるとともに、万一の脱落を回避できるようになる等、信頼性を高めるうえで有利となる。
そもそも、上述したように前後の発砲材30,31の断面形状を特定した理由について詳細に説明する。
仮に、図5に示すように、前後両方の発砲材30,31を、前後両方の凹状空間21,22の全体を埋めるように、略長方形の断面形状にすることが考えられる。なお、図5では、後端側の発砲材31の断面形状が厳密には長方形になっておらず、発砲材31の内径側の外側角部が面取りされている。これは、ボス部11の外周面を大小異径にしているからであって、単一外径としていれば前記面取りは不要である。
この場合、発砲材30,31の断面積や密度が大きくなるので、十分な遮音性を発揮すると考えられるものの、ボス部11の前端縁を軸方向内方へ後退させているとともに、ボス部11の外周面を大小異径にしている関係より、前後両方の発砲材30,31においてボス部11の外周面に接着していない領域ができてしまう。
このように、柔軟性を有する発砲材30,31の内径面のうち、ボス部11の外周面に対し非接着部分が存在すると、プーリ3の回転遠心力が増大するに従い、図6に示すように、前記非接着部分が、径方向外向きへ片寄るように変形する現象が起きることになる。
このような変形が生じると、プーリ3の回転中における騒音低減効果、つまり遮音性が低下するおそれがあり、さらには、長期使用によって発砲材30,31が前記変形を繰り返すことになって脱落することが懸念される等、好ましくないと言える。
以上のようなことから、前端側の発砲材30の内周面全体をボス部11の外周面における前端側領域11aに対し、また、後端側の発砲材31の内周面全体をボス部11の外周面における後端側領域11bに対し、それぞれ接着させるのが好ましいことが解かったのである。これにより、前後の発砲材30,31の断面形状を上述したように特定しているのである。
なお、後端側の発砲材31は、その内径側全体をボス部11の外周面に接着することが可能であるが、前端側の発砲材30の形状にバランスさせることを考慮している。但し、前後の発砲材30,31について若干の形状差や質量差があっても、プーリ3そのものの質量に比べて極わずかであるので、回転バランス上は支障ないと言える。
ところで、仮に、ボス部11の前端縁を軸方向内方へ後退させずにリム部12の前端縁と面一にしているプーリ3であれば、前後両方の発砲材30,31を外径側から内径側まで同じ幅、つまり発砲材30の断面形状を前端側の凹状空間21と同一の断面略長方形にしても、それらの内周面全体をボス部11の外周面に接着させることが可能になるので、問題ない。したがって、この形態も本発明の実施形態として含まれる。
以上説明したように、本実施形態では、エンジン1で発生した振動がクランクシャフト2を通じてプーリ3に伝達されることは不可避であるものの、このプーリ3のボス部11、リム部12、連結壁部13に発砲材30,31を隙間無く接着しているから、前記振動を発砲材30,31が効果的に吸収、減衰することが可能になり、ボス部11、リム部12、連結壁部13の表面からの直接的な騒音放射を効果的に低減または防止できるようになる。それに伴い、プーリ3の背面とエンジン1のタイミングカバー(図示省略)との対向空間で共鳴が発生することを抑制または防止できるようになる。
このように、本実施形態のプーリ3は、従来例のように遮音カバーで覆うようなものに比べて、十分に高い遮音性を発揮し、エンジン1の静粛性の向上に貢献できる。
なお、本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々の変更が可能である。以下、本発明の他の実施形態を説明する。他の実施形態を示す図において、上記実施形態を示す図と同一部分に同一の符号を付している。
(1)上記実施形態において、連結壁部13の軸方向設置位置は、発砲材30,31を設置するための凹状空間21,22を確保できる範囲であれば、前後どちら寄りにオフセットして配置した構成としてもよく、このようにした構成も本発明に含むことができる。
このようなオフセット配置の一例を、図7に示す。図7に示すプーリ3は、その連結壁部13の軸方向中央Oがリム部12の軸方向中央Pから所定量Xだけ後端寄りへオフセット配置されている。この場合も、上記実施形態と同様の作用、効果が得られる。
(2)上記実施形態では、前後両方の発砲材30,31の内径側を径方向外向きに変形しにくくさせるために、両発砲材30,31の軸方向幅を外径側から内径側へ向けて漸減するようにしているが、図8に示すように、前後両方の発砲材30,31の断面形状を長方形として、それらの内径側にそれぞれ補強用の環状芯材41,42を埋め込んだ構成としてもよく、このようにした構成も本発明に含むことができる。
具体的に、図8に示すプーリ3において、一方の補強用の環状芯材41,42の埋め込み位置は、前後両方の発砲材30,31の内径側においてボス部11の外周面に接着されていない領域とされる。
前端側の環状芯材41は、径方向厚みが薄く軸方向幅が長い帯状とされており、また、後端側の環状芯材42は、断面円形のワイヤ状とされている。この形状の相違は、図面から見て明らかなように、補強が必要な範囲、つまり発砲材30,31の内径面がボス部11の外周面に接着されていない領域の軸方向長さの大小に起因している。
この実施形態によれば、プーリ3の回転に伴い補強芯材41,42がボス部11の中心を回転軸心として回転するので、前後両方の発砲材30,31が図6に示すように変形することが抑制または防止されることになる。
したがって、発砲材30,31の断面積を上記実施形態に比べて拡大することができるから、遮音性を高めるうえで有利となる。
(3)上記各実施形態で示したプーリ3は、例えば図9に示すように、その連結壁部13における円周等間隔の数ヶ所に軸方向に貫通する孔13a・・・を設けた構成とすることができる。このような孔13aを設けている場合、プーリ3そのものの軽量化を図ることができるうえに、プーリ3による騒音の放射面積を可及的に小さくすることが可能になる。この孔13aの形状は、図9に示しているような扇形の他、図示していないが円形、楕円形、矩形等、任意である。
このように連結壁部13に孔13aを設置すると、この孔13aによって左右の凹状空間21,22を連通する部分ができるために、例えば発砲材30,31を加硫成形接着法によって形成する場合には、左右の凹状空間21,22に設置される発砲材30,31が孔13aを通じて一体に連結することになる。そのため、プーリ3を長期使用しても発砲材30,31が脱落することを確実に阻止できるようになる。また、この場合も、上記実施形態と同様の作用、効果が得られる。
本発明に係るプーリの一実施形態を、その取り付け対象の一例であるエンジンに取り付けた状態を側面から見た一部断面図である。 図1のエンジンを前端側から見た図で、ベルトで巻き掛けられるいろいろなプーリを示している。 図1のプーリ単体を拡大して示す断面図である。 図3に示すプーリの斜視図である。 本発明に係るプーリの比較例で、図3に対応する図である。 図5に示しているプーリの不具合を説明するための図で、図3に対応する図である。 本発明に係るプーリの他実施形態で、図3に対応する図である。 本発明に係るプーリの他実施形態で、図3に対応する図である。である。 本発明に係るプーリの他実施形態で、図3のプーリを前端側から見た図である。
符号の説明
1 エンジン
2 クランクシャフト(回転軸)
3 プーリ
4 ベルト
7 ボルト
11 プーリのボス部
11a ボス部の外周面における前端側領域
11b ボス部の外周面における後端側領域
12 プーリのリム部
13 プーリの連結壁部
15 リム部の内筒部
15a 内筒部の内周面における前端側領域
15b 内筒部の内周面における後端側領域
16 リム部の外筒部
17 リム部の弾性体
21 前端側の凹状空間
22 後端側の凹状空間
30 前端側の発砲材
31 後端側の発砲材

Claims (4)

  1. 回転軸に取り付けられる中空軸形状のボス部の外径側に同心状に、連結壁部を介してベルト巻き掛け用のリム部を一体に設けたプーリであって、
    前記連結壁部の軸方向厚みが、前記リム部の軸方向幅より小さくされることで、この連結壁部の軸方向両側に軸方向内方へ凹む凹状空間が確保されており、
    前記両凹状空間に遮音用の発砲材がそれぞれ収納されているとともに、この発砲材が、前記連結壁部の前側面および後側面とボス部の外周面とリム部の内周面とにそれぞれ接着されていることを特徴とするプーリ。
  2. 請求項1に記載のプーリにおいて、前記ボス部は、その前端縁が前記リム部の前端縁よりも軸方向内方へ後退した位置に配置され、このボス部の後退に応じて前記発砲材の軸方向幅がリム部側からボス部側へ向けて漸次幅狭とされることを特徴とするプーリ。
  3. 請求項1または2に記載のプーリにおいて、前記リム部は、内筒部と外筒部とそれらの間に介装される弾性体とを含む三重構造のダイナミックダンパとされることを特徴とするプーリ。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載のプーリは、エンジンのクランクシャフトの前端部に取り付けられるものであることを特徴とするプーリ。
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