JP5107598B2 - 入退室管理装置および方法 - Google Patents
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Description
したがって、複数の会社がテナントとして入居する建物では、建物管理者が各テナントユーザの履歴情報や判定情報を管理する必要があるため、建物管理者の作業負担が大きくなる。
すなわち、従来の入退室管理システムでは、「会社」、「部署」、「個人」などの階層構造に基づきユーザを分類し、これらユーザの入退室判定情報に対するアクセス権は、当該分類の上位階層にあたる分類に属する責任者に付与される。したがって、責任者が設定可能な入退室判定情報は下位階層の分類に属するユーザや部屋に関するものに限定されるため、責任者とユーザや部屋との対応関係が階層構造に制限されることなく柔軟に入退室判定情報を設定することができない。
また、オペレータの管理区分以外のユーザや部屋については、設定対象として選択しないようにしたので、入退室可否設定画面には表示されなくなる。このため、入退室可否の誤った設定や不正な設定、さらには他の管理区分のユーザや部屋に関する情報漏洩を抑止することができ、極めて高いセキュリティ性およびプライバシー性を実現できる。
[第1の実施の形態]
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる入退室管理装置について説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態にかかる入退室管理装置の構成を示すブロック図である。
この入退室管理装置10は、パーソナルコンピュータなどの情報処理装置からなり、通信ネットワークNWを介してコントローラ21とデータ通信を行うことにより、入退室を管理するための機能として、例えば特定の管理区域についてユーザの入退室可否を判定する機能や、ユーザごとに特定の部屋に対する入退室可否を設定する機能を有している。
電気錠24は、特定の管理区域に相当する部屋22の出入口のドアに設けられた電気式の錠前からなり、制御バスBSを介してコントローラ21とデータ通信を行うことによりコントローラ21からの錠制御指示を受信する機能と、受信した錠制御指示に基づいて当該出入口のドアの施錠や解錠を行う機能とを有している。
次に、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる入退室管理装置の構成について詳細に説明する。
入退室管理装置10には、主な機能部として、通信インターフェース部(以下、通信I/F部という)11、操作入力部12、画面表示部13、記憶部14、および演算処理部15が設けられている。
操作入力部12は、キーボードやマウスなどの操作入力装置からなり、オペレータの操作を検出して演算処理部15へ出力する機能を有している。
画面表示部13は、LCDやPDPなどの画面表示装置からなり、演算処理部15からの指示に応じて、操作メニューや履歴情報などの各種情報を画面表示する機能を有している。
プログラム14Pは、演算処理部15で読み出されて実行されることにより、各種処理情報を実現するためのプログラムであり、予め記録媒体(図示せず)や外部装置(図示せず)から取り込んで格納される。
記憶部14で記憶する処理情報としては、入退室判定情報14A、部屋管理区分情報14B、ユーザ管理区分情報14C、オペレータ管理区分情報14D、および履歴情報14Eがある。
演算処理部15で実現される主な機能としては、入退室設定部15A、オペレータ認証部15B、および設定対象選択部15Cがある。
オペレータ認証部15Bは、入退室可否の設定を行う前にログイン名やパスワードに基づいてオペレータの正当性を確認する機能を有している。
次に、図7および図8を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる入退室管理装置の動作について説明する。図7は、本発明の第1の実施の形態にかかるコントローラの入退室判定処理を示すフローチャートである。図8は、本発明の第1の実施の形態にかかる入退室管理装置の入退室可否設定処理を示すフローチャートである。
まず、図7を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる入退室管理装置の入退室判定動作について説明する。
ユーザが管理区域にある部屋22に入退室する際、入退室の許可を得るため所持するIDカード30をリーダ23に挿入する。リーダ23はIDカード30からユーザIDを読み取り、当該リーダで記憶している部屋IDとともに、制御バスBSを介してコントローラ21へ送信する。コントローラ21は、制御バスBSを介してリーダ23からユーザIDおよび部屋IDを受信し、これに応じて当該ユーザに関する部屋22への入退室可否を判定する。
コントローラ21は、まず、受信したユーザIDと部屋IDを取得し(ステップ100)、予め入退室管理装置10からダウンロードして保存しておいた記憶部の入退室判定情報を参照して、入退室判定要求のユーザIDに対応する部屋IDリストを取得する(ステップ101)。
この際、履歴情報において、履歴日時は、履歴生成時や入退室判定時に演算処理部15の計時部(図示せず)から取得した時刻を用いてもよく、当該入退室判定要求時にリーダ23やコントローラ21で計時されて通知された時刻を用いてもよい。
また部屋IDやユーザIDは入退室判定時のものが用いられる。部屋管理区分データや備考については、記憶部14の部屋管理区分情報14Bから当該部屋IDに対応するものを取得すればよく、ユーザ管理区分データについては、記憶部14のユーザ管理区分情報14Cから当該ユーザIDに対応するものを取得すればよい。
次に、図8を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる入退室管理装置の入退室設定動作について説明する。
入退室可否の設定を行う場合、オペレータは、まず認証要求を操作入力部12から操作入力してオペレータ認証を得た後、入退室設定要求を操作入力部12から操作入力する。
設定対象選択部15Cは、まず、記憶部14のオペレータ管理区分情報14Dを参照して、当該オペレータのログイン名に基づき管理区分データを取得する(ステップ110)。
次に、入退室設定部15Dは、設定対象選択部15Cで設定対象として選択されたユーザおよび部屋を画面表示部13で表示する(ステップ113)。
設定対象ユーザ表示欄51は、設定対象選択部15Cで設定対象として選択されたユーザ、すなわち当該オペレータが設定可能なユーザを表示するための欄であり、ユーザ管理区分情報14Cから読み出したユーザ名がリスト表示されている。これらユーザ名には、いずれのユーザの入退室可否を設定するかを選択するための選択ボタン(ラジオボタン)51Aが設けられている。
登録ボタン53は、設定対象ユーザ表示欄51および設定対象部屋表示欄52の設定内容を入退室判定情報14Aへ登録するための操作ボタンである。
終了ボタン54は、入退室可否設定画面50を用いた入退室可否設定処理を終了するための操作ボタンである。
ここで、設定対象ユーザ表示欄51でいずれかのユーザ名の選択ボタン51Aに対する操作が操作入力部12により検出された場合(ステップ114:YES)、あるいは設定対象部屋表示欄52でいずれかの部屋名の設定ボタン52Aに対する操作が操作入力部12により検出された場合(ステップ115:YES)、これら設定対象のうち操作により変更された設定内容を画面表示部13により更新表示し(ステップ116)、ステップ114へ戻る。
また、終了ボタン54の操作が操作入力部12により検出された場合(ステップ119:YES)、入退室設定部15Dは、画面表示部13における入退室可否設定画面50の表示を消去した後(ステップ120)、一連の入退室可否設定処理を終了する。
このように、本実施の形態は、設定対象選択部15Cにより、記憶部14を参照して当該オペレータの管理区分と部屋およびユーザの管理区分とを比較し、この比較結果に基づいて設定対象となる部屋またはユーザを選択し、入退室設定部15Dにより、オペレータによる入退室可否設定時に設定対象選択部15Cで選択された部屋およびユーザのみを設定対象として画面表示部13で表示し、入退室判定情報14Aのうち表示された部屋およびユーザの入退室可否を当該オペレータの操作に応じて更新して記憶部14へ保存するようにしたので、入退室可否設定時には、当該オペレータの管理区分に応じたユーザおよび部屋、すなわち当該オペレータが設定可能な設定対象を選択的に表示することができる。
また、本実施の形態では、オペレータの管理区分と一致するユーザおよび部屋であれば、ユーザと部屋の間で管理区分が一致していなくても設定候補として選択され表示されるため、ユーザや部屋の管理区分に限定されることなくオペレータの管理区分の範囲内においてユーザの入退室可否を柔軟に設定することが可能となる。
次に、本発明の第2の実施の形態にかかる入退室管理装置について説明する。
第1の実施の形態では、入退室可否を設定する際、設定対象選択部15Cによりオペレータの管理区分と一致するユーザおよび部屋を選択して表示し、ユーザと部屋の間での管区区分の一致については判定せず両者が不一致の場合も設定候補として選択して表示する場合について説明した。本実施の形態では、入退室可否設定画面50においていずれかのユーザが選択された場合、当該ユーザの管理区分と一致する部屋を再選択して表示する場合について説明する。
次に、図10を参照して、本発明の第2の実施の形態にかかる入退室管理装置の入退室可否設定動作について説明する。図10は、本発明の第2の実施の形態にかかる入退室管理装置の入退室可否設定処理を示すフローチャートであり、前述した図8と同じまたは同等部分には同一符号を付してある。
演算処理部15は、操作入力部12で入退室可否設定要求操作が検出された場合、設定対象選択部15Cおよび入退室設定部15Dにより、図10の入退室可否設定処理を開始する。
設定対象選択部15Cは、まず、記憶部14のオペレータ管理区分情報14Dを参照して、当該オペレータのログイン名に基づき管理区分データを取得する(ステップ110)。
次に、入退室設定部15Dは、設定対象選択部15Cで設定対象として選択されたユーザおよび部屋を画面表示部13で表示し(ステップ113)、図9に示したような入退室可否設定画面50を表示した後、オペレータによる操作待ち状態に移行する。
この後、入退室設定部15Dは、ステップ116において、設定対象選択部15Cで再選択された部屋を設定対象として画面表示部13により更新表示し(ステップ116)、ステップ114へ戻る。
一方、設定対象部屋表示欄52でいずれかの部屋名の設定ボタン52Aに対する操作が操作入力部12により検出された場合(ステップ115:YES)、入退室設定部15Dは、これら設定対象のうち操作により変更された設定内容を画面表示部13により更新表示し(ステップ116)、ステップ114へ戻る。
また、終了ボタン54の操作が操作入力部12により検出された場合(ステップ119:YES)、入退室設定部15Dは、画面表示部13における入退室可否設定画面50の表示を消去した後(ステップ120)、一連の入退室可否設定処理を終了する。
このように、本実施の形態は、設定対象選択部15Cにより、オペレータ操作に応じて選択されたユーザの管理区分と一致する部屋を設定対象として再選択し、入退室設定部15Dにより、設定対象選択部15Cで再選択された部屋を設定対象として画面表示部13で表示するようにしたので、オペレータが複数の管理区分に属する場合でも、入退室可否設定時に選択したユーザの管理区分と一致する部屋のみを再選択し、設定対象として表示することが可能となる。
したがって、オペレータが複数の管理区分に属する場合でも、入退室可否の誤った設定や不正な設定、さらには他の管理区分のユーザや部屋に関する情報漏洩を抑止することができ、極めて高いセキュリティ性およびプライバシー性を実現できる。
以上の各実施の形態で用いた、部屋管理区分情報14B、ユーザ管理区分情報14C、オペレータ管理区分情報14D、および履歴情報14Eの構成については単なる一例であり、前述した各種処理で必要な情報が得られるような構成であれば、いずれの構成をとってもよい。
あるいは、コントローラ21に、入退室判定機能の実現に必要な入退室判定部15Aや入退室判定情報14Aを設け、リーダ23からのユーザIDや部屋IDの通知に応じて前述した図7の入退室判定処理を行うようにしてもよい。
Claims (3)
- ユーザごとに当該ユーザの入退室可能な部屋が登録された入退室判定情報と、前記部屋が属する管理区分を示す部屋管理区分情報と、前記ユーザが属する管理区分を示すユーザ管理区分情報と、前記ユーザの入退室可能な部屋を設定するオペレータが属する管理区分を示すオペレータ管理区分情報とをそれぞれ記憶する記憶部と、
前記記憶部を参照して当該オペレータの管理区分と部屋およびユーザの管理区分とを比較し、この比較結果に基づいて設定対象となる部屋およびユーザを選択する設定対象選択部と、
前記オペレータによる前記入退室判定情報の設定時に前記設定対象選択部で選択された部屋およびユーザのみを設定対象として画面表示部で表示し、前記画面表示部で表示された前記ユーザに対する当該オペレータの選択操作、および前記画面表示部で表示された前記部屋に対する当該オペレータの設定操作に応じて設定された、当該ユーザの入退室可能な部屋を、前記入退室判定情報へ登録する入退室設定部と
を備えることを特徴とする入退室管理装置。 - 請求項1に記載の入退室管理装置において、
前記設定対象選択部は、前記画面表示部で表示されたいずれかのユーザに対する前記選択操作に応じて、選択された当該ユーザの管理区分と一致する部屋を前記設定対象として選択し、
前記入退室設定部は、前記設定対象選択部で選択された前記部屋を前記設定対象として前記画面表示部で表示することを特徴とする入退室管理装置。 - 記憶部により、ユーザごとに当該ユーザの入退室可能な部屋が登録された入退室判定情報と、前記部屋が属する管理区分を示す部屋管理区分情報と、前記ユーザが属する管理区分を示すユーザ管理区分情報と、前記ユーザの入退室可能な部屋を設定するオペレータが属する管理区分を示すオペレータ管理区分情報とをそれぞれ記憶する記憶ステップと、
設定対象選択部により、前記記憶部を参照して当該オペレータの管理区分と部屋およびユーザの管理区分とを比較し、この比較結果に基づいて設定対象となる部屋およびユーザを選択する設定対象選択と、
入退室設定部により、前記オペレータによる前記入退室判定情報の設定時に前記設定対象選択部で選択された部屋およびユーザのみを設定対象として画面表示部で表示し、前記画面表示部で表示されたユーザに対する当該オペレータの選択操作、および前記画面表示部で表示された部屋に対する当該オペレータの設定操作に応じて、当該ユーザの入退室可能な部屋を、前記入退室判定情報へ登録する入退室設定ステップと
を備えることを特徴とする入退室管理方法。
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