JP5104330B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関し、詳しくは、触媒暖機やノック回避などの要求を点火時期の制御によって実現する火花点火式の内燃機関の制御装置に関する。
従来、火花点火式の内燃機関では、その出力トルクを制御するために吸入空気量制御と合わせて点火時期制御が行われている。例えば、特開2006−138300号公報に開示された技術では、急速なトルクアップ要求に応じるためのトルクリザーブ制御において点火時期の遅角が利用されている。トルクリザーブ制御では、要求トルクから決まる吸入空気量を所定のトルク余裕値分だけトルク上昇方向に増加させておき、そのトルク余裕値分を相殺するように点火時期を遅角することが行われる。点火時期の遅角量は、要求トルクと、要求トルクにトルク余裕値分を加算したトルクとの比に基づいて算出される。
特開2006−138300号公報
ところで、内燃機関の点火時期は、燃費やエミッションの観点からは最適点火時期に設定することが望ましい。その一方で、機関保護の観点からはノック回避のために最適点火時期に対する遅角を余儀なくされる場合がある。この場合には、可能な限りにおいて燃費やエミッションを良好に保つため、ノックを回避できる境界近傍に点火時期を設定することが求められる。
上記公報に記載の技術を利用すれば、点火時期に関する要求をトルク余裕値で表すことにより、要求トルクの実現過程で行われる点火時期制御によって点火時期に関する要求も同時に実現できるものと考えられる。例えば、ノック回避のために点火時期の遅角が求められる場合には、要求される遅角量に応じてトルク余裕値を設定すればよい。このトルク余裕値を相殺するように点火遅角が行われることで、所望の点火時期が実現されることになる。
しかしながら、現実的には、上記公報に記載の技術では点火時期に関する要求を適切に実現できないおそれがある。上記公報に記載の技術では点火時期に関する要求はトルク余裕値等の複数の間接変数を経て最終的な点火時期(目標点火時期)に反映される。そのような計算の過程においては複数のモデルやマップが用いられるのが一般的であるが、モデルやマップには必然的に誤差が含まれている。その誤差が点火時期の計算に影響する場合には、要求されている点火時期と最終的な点火時期との間にはずれが生じてしまう。
点火時期に関する要求には、ノック回避のための点火時期の遅角要求の他、触媒暖機のための点火時期の遅角要求等、様々な種類の要求が有る。これらの要求はすべて同一の実現精度が求められているのではなく、要求の種類によって求められる実現精度は異なっている。求められる実現精度が比較的緩い点火時期要求に関しては、目標トルク(要求トルク)の実現を優先してもよいと考えられる。しかし、特に高い精度での実現を要する点火時期要求に関しては、その要求を確実に実現できるようにしたい。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、点火時期に関する要求を目標トルクの実現過程において実現しつつ、特に高い精度での実現を要する点火時期要求に関しては、目標トルクよりも優先してその要求を確実に実現できるようにした内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記の目的を達成するため、内燃機関の制御装置において、
内燃機関の目標トルクを設定する目標トルク設定手段と、
触媒暖機のための点火時期の遅角要求を発生させる第1の点火時期要求発生源と、
前記第1の点火時期要求発生源が発生させる点火時期の遅角要求に基づいて前記内燃機関の目標効率を設定する手段であって、同遅角要求が大きいほど前記目標効率を1よりも小さい値に設定する目標効率設定手段と、
前記目標トルクと前記目標効率とに基づいて前記内燃機関の目標吸入空気量を設定する目標吸入空気量設定手段と、
前記目標吸入空気量に従って吸気アクチュエータを制御する吸気制御手段と、
現在の吸入空気量で実現できるトルクを前記内燃機関の推定トルクとして算出する推定トルク算出手段と、
前記目標トルクと前記推定トルクとの比であるトルク効率に基づいて点火時期の決定に係るパラメータ値(以下、第1のパラメータ値)を設定する第1の点火時期パラメータ設定手段と、
ノック回避のための点火時期の遅角要求を発生させる第2の点火時期要求発生源と、
前記第2の点火時期要求発生源が発生させる点火時期の遅角要求に基づいて点火時期の決定に係るパラメータ値(以下、第2のパラメータ値)を設定する第2の点火時期パラメータ設定手段と、
前記第1のパラメータ値と前記第2のパラメータ値とに基づいて前記内燃機関の目標点火時期を設定する目標点火時期設定手段と、
前記目標点火時期に従って点火アクチュエータを制御する点火制御手段と、
を備えることを特徴としている。
本発明によれば、高い精度での実現を要するノック回避のための点火時期の遅角要求は、直接、点火時期の決定に係るパラメータ値に変換されるので、その要求を確実に実現することができる。一方、触媒暖機のための点火時期の遅角要求は、まず、目標効率に変換され、目標トルクを実現するための計算過程を経て点火時期の決定に係るパラメータ値に変換される。これにより、目標トルクの実現を優先しつつ、その実現過程において点火時期要求の実現を図ることができる。
本発明の実施の形態について図1及び図2を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態としての内燃機関の制御装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態の制御装置は、火花点火式の内燃機関に適用され、火花点火式内燃機関のアクチュエータであるスロットル及び点火装置の動作を制御する制御装置として構成されている。以下、図1を参照して本実施の形態の制御装置の構成について説明する。また、以下では、内燃機関を単にエンジンという。
本実施の形態の制御装置は複数の計算要素2,4,6,8,10,14,16,18,20を備えている。また、スロットルの動作を制御するスロットルドライバ12と点火装置の動作を制御する点火装置ドライバ40とを備えている。制御装置は、入力された情報に基づいて各計算要素により所定の計算規則に従って計算を行い、各アクチュエータの動作量、すなわち、目標スロットル開度と目標点火時期とを算出する。そして、各アクチュエータの動作量をドライバ12,40にセットし、ドライバ12,40を介して各アクチュエータの動作を制御する。
制御装置に入力される情報には、エンジンの運転状態に関する情報が含まれている。具体的には、スロットル開度の設定値、点火時期の設定値、A/Fの設定値、エアフローメータの出力値、エンジン回転数、冷却水温度、吸入空気温度、バルブタイミング等の運転状態情報が入力情報に含まれている。
また、制御装置に入力される情報には、内燃機関のトルクに関する要求が含まれている。トルク要求は制御系統の上位に設けられたパワートレインマネージャ(図示略)から数値で入力される。トルク要求には、運転者からの要求を含む軸トルク要求の他、VSC(Vehicle Stability Control system)やTRC(Traction Control System)等の車両制御に必要なトルクも含まれる。これら複数のトルク要求はトルク調停部2にて集約され、1つの値に調停される。トルク調停部2は調停したトルク値をエンジンの目標トルクとして出力する。なお、ここでいう調停とは、予め定められた計算規則に従って複数の数値から1つの数値を得る動作である。計算規則には例えば最大値選択、最小値選択、平均、或いは重ね合わせ等が含まれる。それら複数の計算規則を適宜に組み合わせたものとしてもよい。
さらに、制御装置に入力される情報には、内燃機関の効率に関する要求も含まれている。効率要求は、トルクに変換可能なエネルギのトルクへの変換効率の要求値という意味を有しており、点火時期が最適点火時期(MBT)のときを基準にして設定される無次元パラメータである。点火時期に関する種々の要求は、特に高い実現精度が求められるものを除き、原則として効率の形で制御装置に要求されるようになっている。触媒暖機のための点火時期の遅角要求もこれに含まれる。点火時期の遅角によって熱エネルギを排気ガスの昇温に利用することができる。冷間始動時や燃料カットからの復帰時等、触媒の暖機が必要になったときには触媒暖機要求部60から触媒暖機の要求が発せられ、その要求の程度に応じた効率要求値が効率要求値計算部62で計算される。効率要求値の基準値は1であり、触媒暖機の要求が大きいほど効率要求値は1よりも小さい値とされる。効率調停部4は、入力された複数の効率要求を集約して1つの値に調停し、調停した効率値をエンジンの目標効率として出力する。
トルク調停部2で設定された目標トルクと、効率調停部4で設定された目標効率とは、目標トルク補正部6に入力される。目標トルク補正部6は目標トルクを目標効率で除算して補正し、その補正目標トルクを目標空気量計算部8に出力する。目標効率が通常値の1であれば、トルク調停部2で設定された目標トルクがそのまま目標空気量計算部8に出力される。一方、目標効率が通常値の1よりも小さければ、目標効率による除算によって目標トルクは嵩上げされ、嵩上げされた補正目標トルクが目標吸入空気量計算部8に出力される。
目標吸入空気量計算部8は、補正目標トルクの実現に必要な吸入空気量を空気量マップを用いて計算する。空気量マップは補正目標トルクを吸入空気量に変換するためのマップであって、点火時期、エンジン回転数、A/F、バルブタイミング等、トルクと吸入空気量との関係に影響する各種の運転条件がパラメータとして用いられている。これらのパラメータには現在の運転状態情報から得られる値(現在値)が入力される。ただし、点火時期は最適点火時期とされている。目標吸入空気量計算部8は、補正目標トルクから変換された吸入空気量をエンジンの目標吸入空気量とし、それを目標スロットル開度設定部10に出力する。
目標スロットル開度設定部10は、エアモデルの逆モデルを用いて目標吸入空気量をスロットル開度に変換する。エアモデルは、スロットルの動作に対する吸入空気量の応答を流体力学等に基づいてモデル化し、それを数式で表したものである。エアモデルの逆モデルに吸入空気量を入力することで、その吸入空気量を実現するためのスロットル開度が算出される。この逆モデルでは、大気圧、吸入空気温度等、スロットル開度と吸入空気量との関係に影響する運転条件をパラメータして設定することができる。目標スロットル開度設定部10は、目標吸入空気量から変換されたスロットル開度をスロットルの目標開度として設定し、それをスロットルドライバ12にセットする。スロットルドライバ12は、この目標開度を実現するようにスロットルを制御する。
スロットルによって実際に実現されているスロットル開度は、スロットル開度センサによって取得することができる。実際のスロットル開度が分かれば、エアモデルを用いることによって実際の吸入空気量を求めることができる。吸入空気量計算部14は、エアモデルを用いてスロットル開度を吸入空気量に変換する。このエアモデルでは、大気圧、吸入空気温度、エアフローメータで計測される空気流量等、スロットル開度と吸入空気量との関係に影響する運転条件をパラメータして設定することができる。
吸入空気量計算部14で計算された実吸入空気量は、推定トルク計算部16にてトルクに変換される。推定トルク計算部16は、実吸入空気量をトルクマップに照合する。トルクマップは実吸入空気量をトルクに変換するためのマップであって、点火時期、機関回転数、A/F、バルブタイミング等、トルクと吸入空気量との関係に影響する各種の運転条件がパラメータとして用いられている。これらのパラメータには現在の運転状態情報から得られる値(現在値)が入力される。ただし、点火時期は最適点火時期とされている。推定トルク計算部16は、実吸入空気量から変換されたトルクをエンジンの推定トルクとし、それをトルク効率計算部18に出力する。
トルク効率計算部18には、トルク調停部2で設定された目標トルクと推定トルク計算部16で計算された推定トルクとが入力される。トルク効率計算部18は目標トルクと推定トルクとの比較値、具体的には目標トルクの推定トルクに対する比を計算し、その計算結果をトルク効率として算出する。エンジンの目標効率が1であって推定トルクと目標トルクとが一致するときにはトルク効率は1になる。一方、目標効率が1よりも小さい値に設定されたときには、目標トルク補正部6にて目標トルクの嵩上げが行われる結果、トルク効率は1よりも小さい値になる。本実施の形態の制御装置では、トルク効率計算部18で算出されたトルク効率に基づいてエンジンの目標点火時期が計算される。
目標点火時期の計算のため、制御装置には点火時期算出部20が具備されている。点火時期算出部20には、最適点火時期計算部30,点火時期補正量計算部32及び目標点火時期計算部34が含まれている。このうち最適点火時期計算部30は、現在の吸入空気量における最適点火時期を算出する手段である。最適点火時期の計算には、MBTマップが用いられる。MBTマップは実吸入空気量を最適点火時期に変換するためのマップであって、エンジン回転数等、最適点火時期の決定に影響する各種の運転条件がパラメータとして用いられている。
点火時期補正量計算部32は最適点火時期に対する点火時期の補正量ΔSAを算出する手段である。点火時期補正量計算部32は複数のマップを使用してトルク効率を点火時期の補正量に変換する。それらマップ群ではA/Fやエンジン回転数等、点火時期の決定に影響する各種の運転条件がパラメータとして用いられている。マップ群は、トルク効率が1のときには点火時期補正量はゼロに設定され、トルク効率が小さいほど点火時期補正量は遅角側に大きい値に設定されるように設計されている。
最適点火時期計算部30で計算された最適点火時期と点火時期補正量計算部32で計算された点火時期補正量とは、ノック回避遅角量とともに目標点火時期設定部34に入力される。ノック回避遅角量とはノックを回避するために必要な点火時期の遅角量であって、ノック回避要求部50からの要求に基づき遅角量計算部52で計算される。ノック回避要求部50は、ノックセンサによりノックが検出されたとき、或いは、エンジンの運転状態からノックの発生が予想されるときにノック回避要求を発生させる。遅角量計算部52で計算される点火時期の遅角量は、ノックを確実に回避できる範囲において最小の値に設定されている。
目標点火時期設定部34は、最適点火時期に点火時期補正量とノック回避のための遅角量とを加算したものを目標点火時期として設定し、それを点火装置ドライバ40にセットする。点火装置ドライバ40は、目標点火時期に従って点火装置を制御する。
以上説明したように、本実施の形態の制御装置では、点火時期に関する要求の実現方法として2つの方法が採られている。1つは触媒暖機のための点火時期の遅角要求の実現に用いている方法であって、目標効率、トルク効率、点火時期補正量等の複数の間接変数を経て目標点火時期に反映させる方法である。点火時期要求は、まず、目標効率に変換される。そして、目標トルクを実現するための計算過程を経て点火時期補正量に変換される。もう1つはノック回避のための点火時期の遅角要求の実現に用いている方法であって、ノック回避要求を遅角量で表して目標点火時期に直接反映させる方法である。
本実施の形態の制御装置では、前者の実現方法を原則的な方法とし、ノック回避のための遅角要求のように特に高い精度での実現を要する点火時期要求のみ後者の実現方法を採るようになっている。前者によれば、目標トルクを確実に実現しつつ、その実現過程において点火時期要求の実現を図ることができる。一方、後者によれば、点火時期要求を遅角量の形で目標点火時期に直接反映させることで、目標トルクの実現に優先して点火時期要求を確実に実現することができる。
ここで、図2は本発明の創案過程において考え出された制御装置の構成を示すブロック図である。以下では、図2に示す制御装置を本実施の形態の制御装置に対する比較例とし、これと対比させる形で本実施の形態の制御装置の利点について説明する。なお、図2に示す比較例の構成において図1に示す構成と共通する要素については同一の符号を付している。
図2に示す比較例では、全ての点火時期要求を原則的な実現方法にて実現するようになっている。ノック回避のための遅角要求もその例外ではなく、ノック回避要求部50で発せられたノック回避要求は効率要求値計算部54にて効率要求値に変換される。そして、効率調停部4にて他の効率要求とともに調停され、調停された効率値がエンジンの目標効率として設定されるようになっている。
ノック回避のための遅角要求は、目標効率、トルク効率を経て点火時期補正量ΔSAに反映される。遅角要求に基づいて目標効率を低下させると、それに応じて吸入空気量が増やされる結果、トルク効率は低下する。しかし、吸入空気量の変化には応答遅れがあるため、目標効率の変化に対するトルク効率の変化にも応答遅れが有る。したがって、単に目標効率を低下させただけでは速やかに点火時期を遅角させることができない。
このため、図2に示す比較例では、ノック回避のための効率要求値によってトルク効率の上限にガードをかける構成を採っている。ノック回避のための効率要求値は効率上限ガード値として上限ガード部54に入力される。上限ガード部54はトルク効率計算部18で計算されたトルク効率と効率上限ガード値とを比較し、より小さいほうを選択して点火時期算出部20に出力する。これによれば、目標効率に対するトルク効率の応答遅れに関係なく、ノック回避要求に応じて速やかに点火時期を遅角することができる。
しかしながら、図2に示す比較例の構成でも、点火時期要求の実現精度の点において未だ改良の余地があった。前述のように、点火時期補正量の算出には複数のマップが使用されている。それらマップには必然的に誤差が含まれているため、その誤差の影響によって要求されている点火時期と最終的な点火時期との間にずれが生じる可能性は依然として残っていた。これに対し、図1に示す構成によれば、ノック回避のための遅角要求は目標点火時期に直接反映されるので、計算誤差の影響を受けることなく、要求どおりの点火時期を確実に実現することができる。
また、ノック回避のための効率要求値が吸入空気量をパラメータとして設定される場合、図2に示す比較例の構成ではスロットル制御にハンチングが起きてしまう可能性があった。具体的には、吸入空気量の増大時には効率要求値を低下させ、吸入空気量の減少時には効率要求値を増大させるような設定の場合である。この場合、ノック回避要求に基づいて目標効率が下げられると、それに応じて目標吸入空気量は嵩上げされ、スロットルは開き方向に制御される。スロットル開度の増大により吸入空気量が増える結果、ノック回避のための遅角量は増大側に調整され、それに応じて目標吸入空気量はさらに嵩上げされることになる。この点に関し、図1に示す構成によれば、ノック回避のための遅角量は目標吸入空気量には反映されないので、遅角量が吸入空気量をパラメータとして設定される場合であっても上述のようなハンチングが生じることは無い。
以上、本発明の実施の形態としてのエンジンの制御装置について説明した。実施の形態と本発明との対応関係は次の通りである。
図1に示す構成において、トルク調停部2は本発明の「目標トルク設定手段」に相当する。触媒暖機避要求部60は本発明の「第1の点火時期要求発生源」に相当し、効率要求値計算部62と効率調停部4は本発明の「目標効率設定手段」に相当する。目標吸入空気量計算部8は本発明の「目標吸入空気量設定手段」に相当し、目標スロットル開度設定部10とスロットルドライバ12とにより本発明の「吸気制御手段」が構成されている。推定トルク計算部16は本発明の「推定トルク算出手段」に相当する。点火時期補正量計算部32は本発明の「第1の点火時期パラメータ設定手段」に相当し、点火時期補正量計算部32で計算される点火時期補正量ΔSAは本発明の「第1のパラメータ値」に相当する。
また、ノック回避要求部50は本発明の「第2の点火時期要求発生源」に相当する。遅角量計算部52は本発明の「第2の点火時期パラメータ設定手段」に相当し、遅角量計算部52で計算されるノック回避遅角量は本発明の「第2のパラメータ値」に相当する。目標点火時期設定部34は本発明の「目標点火時期設定手段」に相当する。そして、点火装置ドライバ40は本発明の「点火制御手段」に相当する。
その他.
本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。例えば、上述の実施の形態では、吸気アクチュエータとしてスロットルを用いているが、可変動弁機構付の吸気バルブを吸気アクチュエータとして用いてもよい。その場合の吸気アクチュエータの動作量は、吸気バルブのリフト量或いは作用角である。
本発明の実施の形態としての内燃機関の制御装置の構成を示すブロック図である。 比較例としての制御装置の構成を示すブロック図である。
符号の説明
2 トルク調停部
4 効率調停部
6 目標トルク補正部
8 目標吸入空気量計算部
10 目標スロットル開度設定部
12 スロットルドライバ
14 吸入空気量計算部
16 推定トルク計算部
18 トルク効率計算部
20 点火時期算出部
30 最適点火時期計算部
32 点火時期補正量計算部
34 目標点火時期設定部
40 点火装置ドライバ
50 ノック回避要求部
52 遅角量計算部
60 触媒暖機要求部
62 効率要求値計算部

Claims (1)

  1. 内燃機関の目標トルクを設定する目標トルク設定手段と、
    触媒暖機のための点火時期の遅角要求を発生させる第1の点火時期要求発生源と、
    前記第1の点火時期要求発生源が発生させる点火時期の遅角要求に基づいて前記内燃機関の目標効率を設定する手段であって、同遅角要求が大きいほど前記目標効率を1よりも小さい値に設定する目標効率設定手段と、
    前記目標トルクと前記目標効率とに基づいて前記内燃機関の目標吸入空気量を設定する目標吸入空気量設定手段と、
    前記目標吸入空気量に従って吸気アクチュエータを制御する吸気制御手段と、
    現在の吸入空気量で実現できるトルクを前記内燃機関の推定トルクとして算出する推定トルク算出手段と、
    前記目標トルクと前記推定トルクとの比であるトルク効率に基づいて点火時期の決定に係るパラメータ値(以下、第1のパラメータ値)を設定する第1の点火時期パラメータ設定手段と、
    ノック回避のための点火時期の遅角要求を発生させる第2の点火時期要求発生源と、
    前記第2の点火時期要求発生源が発生させる点火時期の遅角要求に基づいて点火時期の決定に係るパラメータ値(以下、第2のパラメータ値)を設定する第2の点火時期パラメータ設定手段と、
    前記第1のパラメータ値と前記第2のパラメータ値とに基づいて前記内燃機関の目標点火時期を設定する目標点火時期設定手段と、
    前記目標点火時期に従って点火アクチュエータを制御する点火制御手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
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JP7068564B1 (ja) 2020-11-06 2022-05-16 ファナック株式会社 ワイヤ放電加工機、及び、ワイヤ放電加工機の制御方法
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