JP2001227440A - 内燃機関の触媒暖機遅角制御装置 - Google Patents

内燃機関の触媒暖機遅角制御装置

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JP2001227440A JP2000041664A JP2000041664A JP2001227440A JP 2001227440 A JP2001227440 A JP 2001227440A JP 2000041664 A JP2000041664 A JP 2000041664A JP 2000041664 A JP2000041664 A JP 2000041664A JP 2001227440 A JP2001227440 A JP 2001227440A
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Hidetomo Umehara
秀友 梅原
Kiyotaka Matsuno
清隆 松野
Kenichiro Sato
謙一郎 佐藤
Takahiko Hara
貴比古 原
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Yamaha Motor Co Ltd
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Yamaha Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジンからの排気の浄化度を高く維持でき
るとともに、加速性の低下を回避することのできる触媒
暖機遅角制御装置を提供する。 【解決手段】 ノッキングの発生状況に基づいて点火時
期を遅角もしくは進角するように補正するとともに、温
度に関する情報に基づいて排気系統の触媒温度が低温状
態であることが判断された場合に、点火時期を遅角する
ように補正する内燃機関の触媒暖機遅角制御装置におい
て、前記触媒温度が前記低温状態の場合に、ノッキング
の発生状況に基づいて求められている遅角量と、前記触
媒の暖機のための遅角量とのうちの大きい値の遅角量を
反映した点火時期を設定する手段(ステップSS4,S
5)を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、火花点火式の内
燃機関における点火時期を制御するための装置に関し、
特にノッキングの発生状況により点火時期を補正する制
御と、排気系統に設けられている触媒の暖機のために点
火時期を補正する制御とを実行する制御装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】ガソリンエンジンなどの火花点火式の内
燃機関においては、吸入した混合気を圧縮するととも
に、火花によって点火して混合気を爆発的に燃焼させる
ことにより動力を発生させている。その点火時期が出力
やノッキングの発生状況さらには排ガス温度に大きく影
響することは広く知られており、そのため、従来一般に
は、吸気管圧力およびエンジン回転数ならびに暖機状態
などに基づいて基本点火進角度を求め、さらに、始動時
補正や暖機補正、ノッキング補正などによって進角補正
あるいは遅角補正をおこなって点火時期を決定してい
る。そして最近では、排ガスの浄化度を更に高くするた
めに、排気系統に設けられている排ガス浄化触媒の温度
を可及的迅速に高くする必要が生じており、そのため
に、エンジン水温などの温度情報として得られる検出値
が所定の低温状態の場合に、排ガス温度を高くするため
に、点火時期を遅角補正する制御が実施されるようにな
っている。
【0003】その一例が特開平3−229970号公報
に記載されている。この公報に記載された制御装置は、
ノッキングが検出されることにより点火時期を遅角し、
かつノッキングの発生が検出されないことにより点火時
期を進角するノック制御と、検出された温度が低温状態
の場合に排気温度を高くするために点火時期を遅角する
リタード制御とを実行する制御装置であって、リタード
制御中には、リタード制御による遅角量が、ノック制御
による進角量で減じられて、触媒の暖機が遅くなること
を防止するために、ノック制御を強制的に停止するよう
に構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】内燃機関でのノッキン
グを防止するための遅角制御(ノック制御:KCS)
は、ノックによる高周波振動をノックセンサが検出し、
ノッキングが発生していない状態では所定角度ずつ進角
し、ノッキングが発生した場合には、所定角度ずつ遅角
し、ノッキングが発生するか否かの境界領域で内燃機関
を運転するように点火時期を設定する制御である。した
がって点火時期を逐次学習補正しており、こうして得ら
れた遅角量もしくは点火時期は、その内燃機関に特有の
ものとなり、バッテリなどの電源が完全に消失するなど
のことがない限り、基本点火時期もしくは基本点火進角
量として保持されている。
【0005】一方、触媒の暖機のための遅角制御は、エ
ンジン水温などの所定の温度条件が低温状態であること
により実行され、検出された温度に応じて遅角量が設定
される。その触媒暖機のための遅角量は、基本点火時期
もしくは基本点火進角量の補正値として取り扱われる。
したがって触媒暖機のための遅角制御が実行されると、
直前のノック制御で得られた遅角量を反映した点火時期
を、触媒の暖機のために更に遅角補正することになる。
【0006】前述したようにノック制御で得られる遅角
量は、内燃機関が実際に動作している状態でのノッキン
グの発生状況に基づいた値であり、したがって低オクタ
ン価の燃料を使用した場合はに、ノッキングが生じやす
くなることによりノック制御で得られる遅角量が大きく
なり、これが基本点火時期もしくは基本進角量に反映さ
れている。そのような状態で内燃機関の始動に伴って触
媒の暖機のための遅角制御が実行されると、低オクタン
価の燃料が使用されていることにより点火時期の遅角量
が大きくなっているうえに、触媒の暖機のための遅角を
更に付加して実行することになるので、遅角量が更に大
きくなる。その結果、触媒の暖機が完了するまでは、エ
ンジン出力が低下して、加速性が不足してしまう可能性
がある。
【0007】上述した公報に記載された制御装置では、
触媒の暖機をおこなっている状態では、ノック制御を停
止するので、ノック制御が原因となって遅角量が増減す
ることはない。しかしながら、触媒の暖機のために遅角
補正される基本点火時期に既にノック制御で学習された
遅角量が含まれており、上記の公報に記載された制御装
置では、たとえノック制御を停止してもその既得の遅角
量を含んだ触媒暖機のための遅角制御を行わざるを得な
い。結局、触媒の暖機時にノック制御を強制的に停止し
ても、低オクタン価の燃料を使用するなどのことによっ
て基本点火時期の遅角量が大きくなっていれば、内燃機
関の出力が大きく低下することを避けることができな
い。
【0008】この発明は、上記の技術的課題に着目して
なされたものであり、排気の浄化度を高く維持できると
ともに、加速性の低下を回避することのできる触媒暖機
遅角制御装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段およびその作用】上記の目
的を達成するために、この発明は、ノック制御と触媒暖
機制御とが互いに独立していて何らかの要因で点火時期
が遅角されれば、ノッキングが防止されるとともに、排
気温度が高くなって触媒の暖機が促進されることに着目
し、ノック制御で得られた遅角量と触媒暖機のための遅
角量とのいずれか一方でかつそれぞれに対して過不足の
ない遅角量を点火時期に反映させるように構成したこと
を特徴とするものである。より具体的には、この発明
は、ノッキングの発生状況に基づいて点火時期を遅角も
しくは進角するように補正するとともに、温度に関する
情報に基づいて排気系統の触媒温度が低温状態であるこ
とが判断された場合に、点火時期を遅角するように補正
する内燃機関の触媒暖機遅角制御装置において、前記触
媒温度が前記低温状態の場合に、ノッキングの発生状況
に基づいて求められている遅角量と、前記触媒の暖機の
ための遅角量とのうちの大きい値の遅角量を反映した点
火時期を設定する手段を備えていることを特徴とする触
媒暖機遅角制御装置である。
【0010】したがってこの発明では、ノッキングを防
止するために設定されている遅角量と触媒の暖機をおこ
なうための遅角量とのいずれか一方が点火時期に反映さ
れ、それら両者の遅角量が重畳されて点火時期を遅らせ
ることにならないので、点火時期が過剰に遅角されて出
力が低下することが回避される。また、上記の遅角量の
うちの大きい値が点火時期に反映されるので、排気温度
が必要十分に高くなり、その結果、触媒温度を迅速に上
昇させて排気の浄化度を高く維持することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】つぎにこの発明を図面に示す具体
例に基づいて説明する。図3において、この発明に係る
触媒暖機遅角制御装置で対象とする内燃機関(以下、エ
ンジンと記す)1は、車両に搭載される4サイクルレシ
プロガソリンエンジンであり、シリンダブロック2とシ
リンダヘッド3とを備えている。そのシリンダブロック
2には、複数のシリンダ4が設けられており、各シリン
ダ4内にピストン5が往復動可能に収容されている。各
ピストン5は、コネクティングロッド6を介して共通の
クランクシャフト7に連結されている。そして、各ピス
トン5の往復運動を、コネクティングロッド6を介して
クランクシャフト7の回転運動に変換するように構成さ
れている。
【0012】シリンダブロック2とシリンダヘッド3と
の間で、各ピストン5の上側の空間部分が燃焼室8とな
っている。シリンダヘッド3には、その両外側面と各燃
焼室8とを連通させる吸気ポート9および排気ポート1
0がそれぞれ設けられている。これらのポート9,10
を開閉するために、シリンダヘッド3には吸気バルブ1
1および排気バルブ12がそれぞれ、シリンダ4のほぼ
先端方向に往復動可能に支持されている。また、シリン
ダヘッド3において、バルフ11,12の上方には、そ
れぞれ吸気側カムシャフト13および排気側カムシャフ
ト14が回転可能に設けられている。カムシャフト1
3,14には、バルブ11,12を駆動するためのカム
15,16がそれぞれ取り付けられている。カムシャフ
ト13,14の端部にそれぞれ設けられたタイミングプ
ーリ17,18は、クランクシャフト7の端部に設けら
れたタイミングプーリ19にタイミングベルト20によ
り連結されている。なお、カムシャフト13,14の回
転速度は、クランクシャフト7の回転速度の1/2であ
る。
【0013】吸気ポート9には、エアクリーナ31、ス
ロットルバルブ32、サージタンク33、吸気マニホル
ド34などを備えた吸気通路30が接続されている。し
たがって燃焼室8に吸入される外部の空気(外気)は、
吸気通路30のこれらの各部31,32,33,34を
順に通過する。その吸気マニホルド34には、各吸気ポ
ート9へ向けて燃料を噴射するインジェクタ40が取付
けられている。燃料は、燃料タンク41に貯蔵されてお
り、そこから燃料ポンプ42によってくみ上げられた
後、燃料配管43を経てインジェクタ40に供給され
る。そして、インジェクタ40から噴射される燃料と吸
気通路30内を流れる空気とからなる混合気が、吸気バ
ルブ11を介して燃焼室8へ導入される。
【0014】この混合気に着火するために、シリンダヘ
ッド3にはスパークプラグ50が取付けられている。点
火時には、点火信号を受けたイグナイタ51が、点火コ
イル52の1次電流の通電および遮断を制御し、その2
次電流が、点火ディストリビュータ53を介してスパー
クプラグ50に供給され、その結果、スパークプラグ5
0で火花が飛ぶようになっている。
【0015】スパークプラグ50で混合気に点火して生
じた火炎が混合気の全体に次第に伝播し、通常では、混
合気の全体が燃焼する。その結果生じた排気ガスは、排
気バルブ12を介して排気ポート10に導かれる。その
排気ポート10には、排気マニホルド61、触媒コンバ
ータ62などを備えた排気通路60が接統され、いわゆ
る排気系統を構成している。その触媒コンバータ62に
は、不完全燃焼成分であるHC(炭化水素)およびCO
(一酸化炭素)の酸化と、空気中の窒素および燃え残り
の酸素が反応して生じるNOx (窒素酸化物)の還元と
を同時に促進する三元触媒が収容されている。その触媒
コンバータ62において浄化された排気ガスは大気中に
排出される。
【0016】エンジン1には各種のセンサが取付けられ
ている。そのうちこの発明に関連するセンサについて説
明すると、シリンダブロック2に、ノッキングを振動と
して感知するノックセンサ88が取り付けられている。
また、サージタンク33には、その内部の圧力(吸気管
圧力PM)をエンジン負荷として検出するための吸気圧
センサ71が取付出られている。さらにエンジン1の冷
却水の温度を検出するエンジン水温センサ82が設けら
れている。
【0017】ディストリビュータ53には、クランクシ
ャフト7の回転に同期して回転する2個のロータが内蔵
されており、クランクシャフト7の基準位置を検出する
ために一方のロ一夕の回転に基づいてクランク角(C
A)に換算して720°CAごとに基準位置検出用パル
スを発生させるクランク基準位置センサ80が設けら
れ、また、クランクシャフト7の回転速度(エンジン回
転速度NE)を検出するために他方のロータの回転に基
づいて30°CAごとに回転速度検出用パルスを発生さ
せるクランク角センサ81が設けられている。
【0018】エンジン1を制御するための電子制御装置
(エンジンECU)90が設けられている。この電子制
御装置90は、燃料噴射制御、点火時期制御などを実行
するマイクロコンピュータシステムである。この電子制
御装置90においては、各種制御のための前処理とし
て、吸気管圧力信号が、一定クランク回転角毎に実行さ
れるAD変換ルーチンによって取り込まれ、メモリの所
定領域にエンジン負荷を表す吸気管圧力データPMとし
て格納される。また、クランク角センサ81のパルス信
号が入力する毎に、そのパルス間隔から図示しないルー
チンによりエンジン回転速度が算出され、メモリの所定
領域に回転速度データNEとして格納される。
【0019】この電子制御装置90による点火時期制御
は、クランク角センサ81から得られるエンジン回転速
度およびその他のセンサからの信号により、エンジン1
の状態を総合的に判定し、最適な点火時期を決定し、イ
グナイタ51に点火信号を送ることによって実行され
る。この点火時期制御には、点火時期をエンジンのノッ
キング限界に入らせず、しかもそれに極めて近い位置に
制御することにより、エンジン効率の向上、出力性能の
向上、燃料消費率の低減などを図るノック制御と、エン
ジン水温などの触媒コンバータ62の温度に関連する温
度データに基づいて触媒コンバータ62の暖機のために
点火時期を遅角する触媒暖機遅角制御とが含まれる。
【0020】より具体的に説明すると、点火時期制御
は、エンジン回転数や吸気管圧力(もしくは1回転あた
りの吸入空気量)さらにはエンジン1の暖機状態などに
基づいて決定される基本点火時期を、ノック制御が触媒
暖機遅角制御によって遅角補正もしくは進角補正して得
られた値に基づいてイグナイタ51に点火信号を出力す
ることにより実行される。そのノック制御は、ノッキン
グが生じるか生じないかの境界領域で点火がおこなわれ
るように点火時期を進角および遅角する制御であり、エ
ンジン1の暖機が終了した通常の運転状態でノッキング
を前述したノックセンサ88で検出し、その検出結果に
基づいて遅角補正および進角補正する。その補正の結果
得られた点火時期は、エンジン1の経年変化を反映し、
また使用している燃料のオクタン価などを反映してお
り、そのエンジン1の特有の値となるから、基本点火時
期として記憶され、保持される。したがってエンジン1
を再始動して暖機の終了した時点では、その基本点火時
期に基づき、かつ所定の補正を施した点火時期でエンジ
ン1が制御されるので、エンジン出力および燃費が良好
な状態で運転される。
【0021】一方、触媒暖機遅角制御は、触媒コンバー
タ62の温度に関連する検出温度が低温状態である場
合、具体的にはエンジン水温が所定温度以下の場合に、
触媒コンバータ62の温度を迅速に高くするために、点
火時期を検出温度に基づいて遅角して排ガス温度を高く
する制御である。この制御では、上記の基本点火時期を
遅角補正するので、この発明に係る制御装置は、基本点
火時期に含まれるノック制御での遅角量と、触媒暖機遅
角制御による遅角量とが、触媒の暖機時の点火時期に重
畳して反映されることを防止するために、つぎに述べる
制御を実行するように構成されている。
【0022】図1はその制御例を説明するためのフロー
チャートであって、先ず、データの読み込みなどの初期
処理が実行された後、エンジン1の始動が完了しかつエ
ンジン水温Tw が所定の基準値αより低いか否かが判断
される(ステップS1)。このエンジン水温Tw につい
ての判断は、要は、排気を浄化する触媒コンバータ62
が暖機されているか否かを判断するためのものであり、
したがってエンジン水温Tw 以外の適宜の検出値で代替
することができる。
【0023】エンジン1の始動が完了しかつエンジン水
温Tw が基準値α以上であれば、触媒コンバータ62の
暖機が終了していることになるので、通常の点火時期制
御が実行される(ステップS2)。例えば図2に示すエ
ンジン回転数および1回転あたりの吸入空気量(あるい
は吸気管圧力)をパラメータとした基本点火進角マップ
に基づいて進角量を求め、その値に加えて、ノック制御
による遅角量や加速時などでの遅角量などによって点火
時期の補正をおこなう。なお、その場合、予め定めたガ
ード値に基づく進角量の制限がおこなわれる。
【0024】一方、エンジン水温Tw が基準値α未満で
あることによりステップS1で肯定的に判断された場合
には、基本遅角量およびその反映率が算出される(ステ
ップS3)。この基本遅角量は、触媒暖機のために、エ
ンジン水温と負荷とのマップに基づいて求められる遅角
量であり、またその反映率は、その基本遅角量を実際の
点火時期に車両の運転状態に応じて反映させる割合であ
る。エンジン水温Twが上記の基準値α未満の状態すな
わち触媒の暖機が完了していない状態では、基本遅角量
に反映率を掛けた値が遅角量θcat として採用される。
【0025】ついで触媒暖機時の点火時期θが求められ
る(ステップS4)。この演算は、具体的には、点火時
期演算値θcal に上記の触媒暖機遅角量θcat を加算
し、さらに直前の運転時に得られているノック制御に基
づく遅角量θknを減算しておこなわれる。ここで点火時
期演算値θcal は、例えば図2のマップから求められる
基本点火時期に、冷間時の補正量、空燃比に基づく補正
量、上記のノック制御での遅角量θkn、前記バルブ1
1,12の開閉タイミングを変更する可変バルブタイミ
ング装置による制御量に基づく補正量などを加算して得
られる点火時期であって、暖機の完了した通常の走行状
態で用いられる値である。したがってステップS4で求
められる触媒暖機時の点火時期θは、触媒暖機遅角量θ
cat が反映されているが、ノック制御での遅角量θknが
反映されていない値となる。
【0026】さらに、上記の点火時期演算値θcal が外
部参照値として取り込まれる(ステップS5)ととも
に、その点火時期演算値θcal とステップS4で算出さ
れた触媒暖機時の点火時期θとのうち遅角量の大きい方
の点火時期が選択される(ステップS6)。そして、最
終点火時期θexが算出される(ステップS7)。これ
は、上記の点火時期演算値θcal および触媒暖機時の点
火時期θならびにその他のエンジン1の運転状態に基づ
いて求められる点火時期のうち、進角量が最も小さい
(遅角量が最大の)点火時期として求める制御である。
したがって上記のステップS6で選択の対象となる点火
時期が、ノック制御に基づく遅角量θknを反映した点火
時期演算値θcal と触媒暖機遅角量θcat を反映した点
火時期θとであるから、これらの遅角量θkn,θcat の
うち大きい方を反映した点火時期が、実際の点火時期と
して採用されることになる。
【0027】したがってこの発明に係る制御装置では、
ノック制御に基づく遅角量と触媒暖機のための遅角量と
の両方を点火時期に反映させずに、大きい方のいずれか
一方を点火時期に反映させるから、触媒暖機時の点火時
期が過剰に遅角されることがなく、その結果、エンジン
出力の過剰な低下を防止して加速性を良好なものとする
ことができる。また、触媒コンバータ62を暖機するの
に必要とされる遅角量以上の遅角量が設定されるので、
触媒コンバータ62の暖機を促進して排気の浄化度を向
上させることができる。
【0028】ここで上記の具体例とこの発明との関係を
簡単に説明すると、図1におけるステップS4およびス
テップS5の機能的手段が、この発明における「ノッキ
ングの発生状況に基づいて求められている遅角量と、前
記触媒の暖機のための遅角量とのうちの大きい値の遅角
量を反映した点火時期を設定する手段」に相当する。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の触媒暖
機遅角制御装置によれば、ノッキングを防止するために
設定されている遅角量と触媒の暖機をおこなうための遅
角量とのいずれか一方が点火時期に反映され、それら両
者の遅角量が重畳されて点火時期を遅らせることになら
ないので、点火時期が過剰に遅角されて出力が低下する
ことが回避される。また、上記の遅角量のうちの大きい
値が点火時期に反映されるので、排気温度が必要十分に
高くなり、その結果、触媒温度を迅速に上昇させて排気
の浄化度を高く維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の触媒暖機遅角制御装置で実行され
る制御例を説明するためのフローチャートである。
【図2】 基本点火進角度マップの一例を示す図であ
る。
【図3】 この発明で対象とする内燃機関の制御系統を
模式的に示す概念図である。
【符号の説明】
50…スパークプラグ、 51…イグナイタ、 52…
点火コイル、 53…点火ディストリビュータ、 62
…触媒コンバータ、 82…エンジン水温センサ、 8
8…ノックセンサ、 90…電子制御装置。
フロントページの続き (72)発明者 松野 清隆 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 佐藤 謙一郎 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 原 貴比古 静岡県磐田市新貝2500番地 ヤマハ発動機 株式会社内 Fターム(参考) 3G022 CA02 DA02 DA10 EA02 EA06 FA06 GA01 GA02 GA05 GA07 GA10 GA13

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノッキングの発生状況に基づいて点火時
    期を遅角もしくは進角するように補正するとともに、温
    度に関する情報に基づいて排気系統の触媒温度が低温状
    態であることが判断された場合に、点火時期を遅角する
    ように補正する内燃機関の触媒暖機遅角制御装置におい
    て、 前記触媒温度が前記低温状態の場合に、ノッキングの発
    生状況に基づいて求められている遅角量と、前記触媒の
    暖機のための遅角量とのうちの大きい値の遅角量を反映
    した点火時期を設定する手段を備えていることを特徴と
    する内燃機関の触媒暖機遅角制御装置。
JP2000041664A 2000-02-18 2000-02-18 内燃機関の触媒暖機遅角制御装置 Pending JP2001227440A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006029134A (ja) * 2004-07-13 2006-02-02 Toyota Motor Corp 複数燃料内燃機関の制御装置
JP2009167916A (ja) * 2008-01-16 2009-07-30 Toyota Motor Corp 内燃機関の制御装置

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