JP5100504B2 - 光走査装置、光走査方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光源からの光束を感光体の感光面に対して主走査方向に走査する光走査装置に関し、特に、走査光の光学特性の向上を実現する技術に関するものである。
従来、光源からの光束を所定の断面形状に整形し、所定の方向に走査させる光走査装置において、偏向前光学系に複数の光源からの光束を通す負のパワーを持つレンズもしくは回折光学素子を設けることにより、温度変化が生じた際に、当該光走査装置を備える画像形成装置で発生する色ずれを抑える方向にビーム間隔が変化するようにする技術が知られる(例えば下記特許文献1参照)。
また、偏向器の反射面の前に一方の面がアナモフィックな屈折面であり、他方の面が楕円形状のパワー回折面を有する樹脂レンズを配置するとともに、主走査方向および/または副走査方向におけるビーム径が収束する位置(ビームウエスト位置)の変動を略ゼロとするように、パワー回折面のパワーが設定されている光走査装置も知られている(例えば下記特許文献2参照)。
また、偏向後光学系に、倍率色収差を補正する回折面が形成された回折レンズを設け、主走査方向における走査線長が波長変動によりばらつかないようにしている構成も知られる(例えば下記特許文献3参照)。
また、偏向後光学系における光学素子を屈折面と回折面とから構成し、そのうちの少なくとも1面の屈折面の副走査方向における曲率半径を主走査方向に対応して軸上から軸外に向かい連続的に変化させ、かつ少なくとも1面の回折面の副走査方向の回折パワーを主走査方向に対応して軸上から軸外に向かい連続的に変化させることにより、被走査面に入射する光束の副走査方向におけるFナンバー(Fno)を画像有効領域内で略一定とする構成が知られる(例えば下記特許文献4参照)。
また、偏向前光学系にて導かれる各光束について、負のパワーを持つプラスチックレンズを配置し、温度変化時のデフォーカス発生を防ぐ構成も知られる(例えば下記特許文献5参照)。
特開2005−221870号公報 特開2006−154701号公報 特開2006−171117号公報 特開2002−221681号公報 特開平8−136839号公報
しかし、特許文献1(特開2005−221870号公報)に記載の構成では、光走査装置のハウジング、複数の感光体を位置決めするフレーム、複数の感光体上に現像された像を重ね合わせるための中間転写ベルトを駆動するシャフトの材料の組合せと温度分布によっては、対応できない場合がある。また、条件によっては、温度変化時のデフォーカス変化量を十分に抑えることができない。
また、特許文献2(特開2006−154701号公報)に記載の構成では、副走査方向において、光線が樹脂レンズの光軸を通っているため、温度変化に応じて副走査方向光路を変化させることができず、画像形成装置の熱膨張に起因する色ずれを補正することができない。
また、特許文献3(特開2006−171117号公報)および特許文献4(特開2002−221681号公報)に記載の構成では、画像形成装置の熱膨張に起因する副走査方向における走査線の位置ずれを補正するということは考慮されていないため、画像形成装置の温度上昇に起因する色ずれが発生してしまっていた。さらに、この構成では、光走査装置のハウジング、複数の感光体を位置決めするフレーム、複数の感光体上に現像された像を重ね合わせるための中間転写ベルトを駆動するシャフトの材料の組合せと温度分布によっては、ビーム間隔の変化量が画像形成装置の膨張に十分に対応できない場合がある。また、条件によっては、温度変化時のデフォーカス変化量を十分に抑えることができない。
この発明の実施の形態は、光走査装置において、環境温度の変動に応じて光学特性を適切に補正することのできる技術を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明の一態様に係る光走査装置は、光源からの発散光を、偏向前光学系にて所定の断面形状を有する光束となるように整形し、前記偏向前光学系にて整形されて回転偏向器により主走査方向に偏向走査される光束を偏向後光学系にて複数の感光体それぞれの感光面に導く光走査装置であって、前記偏向後光学系は、光束の入射面および出射面のうち少なくともいずれかに回折格子が形成されている光学素子であって、前記複数の感光体それぞれに導かれるべき光束の主光線が前記主走査方向と直交する副走査方向における互いに異なる入射位置に入射され、前記光学素子において互いに異なる入射位置に入射する前記各光束間の位置ずれであって、前記光走査装置の環境温度の変化による前記感光面における前記各光束間の前記副走査方向における位置ずれを補正する少なくとも1つの第2の光学素子を含み、前記偏向前光学系は、負のパワーを有する光学素子であって、該偏向前光学系にて導かれる光束の主光線が該光学素子の光軸を通過するとともに、前記第2の光学素子により生じる前記光束のデフォーカスを補正する第1の光学素子を含むことを特徴とする構成としている。
また、本発明の一態様に係る光走査装置は、光源からの発散光を、偏向前光学系にて所定の断面形状を有する光束となるように整形し、前記偏向前光学系にて整形されて回転偏向器により主走査方向に偏向走査される光束を偏向後光学系にて感光体の感光面に導く光走査装置であって、前記偏向後光学系は、光束の入射面および出射面のうち少なくともいずれかに回折格子が形成されている光学素子であって、前記偏向前光学系からの光束の主光線が、前記主走査方向と直交する副走査方向において前記偏向後光学系の光軸の光路とは異なる入射位置に入射され、前記光学素子において互いに異なる入射位置に入射する前記各光束間の位置ずれであって、前記光走査装置の環境温度の変化による前記感光面における前記各光束間の前記副走査方向における位置ずれを補正する少なくとも1つの第2の光学素子を含み、前記偏向前光学系は、副走査方向に負のパワーを有する光学素子であって、該偏向前光学系にて導かれる光束の主光線が該光学素子の光軸を通過するとともに、前記第2の光学素子により生じる前記光束のデフォーカスを補正する第1の光学素子を含むことを特徴とする構成としている。
また、本発明の一態様に係る光走査方法は、光源からの発散光を、偏向前光学系にて所定の断面形状を有する光束となるように整形し、前記偏向前光学系にて整形されて回転偏向器により主走査方向に偏向走査される光束を偏向後光学系にて複数の感光体それぞれの感光面に導く光走査方法であって、前記偏向後光学系において、光束の入射面および出射面のうち少なくともいずれかに回折格子が形成されている光学素子であって、前記複数の感光体それぞれに導かれるべき光束の主光線が前記主走査方向と直交する副走査方向における互いに異なる入射位置に入射される少なくとも1つの第2の光学素子により光束を導くとともに、前記第2の光学素子により、前記第2の光学素子において互いに異なる入射位置に入射する前記各光束間の位置ずれであって、前記光走査装置の環境温度の変化による前記感光面における前記各光束間の前記副走査方向における位置ずれを補正し、前記偏向前光学系において、副走査方向に負のパワーを有する光学素子であって、該偏向前光学系にて導かれる光束の主光線が該光学素子の光軸を通過する第1の光学素子により光束を導くとともに、前記第2の光学素子により生じる前記光束のデフォーカスを補正することを特徴とする構成としている。
また、本発明の一態様に係る光走査装置は、光源からの発散光を、偏向前光学系にて所定の断面形状を有する光束となるように整形し、前記偏向前光学系にて整形されて回転偏向器により主走査方向に偏向走査される光束を偏向後光学系にて複数の感光体それぞれの感光面に導く光走査装置であって、前記偏向後光学系は、光束の入射面および出射面のうち少なくともいずれかに回折格子が形成されているパワー付与手段であって、前記複数の感光体それぞれに導かれるべき光束の主光線が前記主走査方向と直交する副走査方向における互いに異なる入射位置に入射され、前記パワー付与手段において互いに異なる入射位置に入射する前記各光束間の位置ずれであって、前記光走査装置の環境温度の変化による前記感光面における前記各光束間の前記副走査方向における位置ずれを補正する少なくとも1つの第2のパワー付与手段を含み、前記偏向前光学系は、副走査方向に負のパワーを有するパワー付与手段であって、該偏向前光学系にて導かれる光束の主光線が該パワー付与手段の光軸を通過するとともに、前記第2のパワー付与手段により生じる前記光束のデフォーカスを補正する第1のパワー付与手段を含むことを特徴とする構成としている。
また、本発明の一態様に係る光走査装置は、光源からの発散光を、偏向前光学系にて所定の断面形状を有する光束となるように整形し、前記偏向前光学系にて整形されて回転偏向器により主走査方向に偏向走査される光束を偏向後光学系にて感光体の感光面に導く光走査装置であって、前記偏向後光学系は、光束の入射面および出射面のうち少なくともいずれかに回折格子が形成されているパワー付与手段であって、前記偏向前光学系からの光束の主光線が、前記主走査方向と直交する副走査方向において前記偏向後光学系の光軸の光路とは異なる入射位置に入射され、前記パワー付与手段において互いに異なる入射位置に入射する前記各光束間の位置ずれであって、前記光走査装置の環境温度の変化による前記感光面における前記各光束間の前記副走査方向における位置ずれを補正する少なくとも1つの第2のパワー付与手段を含み、前記偏向前光学系は、副走査方向に負のパワーを有するパワー付与手段であって、該偏向前光学系にて導かれる光束の主光線が該パワー付与手段の光軸を通過するとともに、前記第2のパワー付与手段により生じる前記光束のデフォーカスを補正する第1のパワー付与手段を含むことを特徴とする構成としている。
また、本発明の一態様に係る画像形成装置は、上述のような構成の光走査装置と、前記光走査装置によって走査される光束により静電潜像が形成される感光体と、前記感光体上に形成された静電潜像を顕像化させる現像部とを備えてなることを特徴とする構成としている。
本技術によれば、光走査装置において、環境温度の変動に応じて光学特性を適切に補正することのできる技術を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は本発明の実施の形態による光走査装置における光学系での光路を副走査方向から見た図であり、図2は本実施の形態による光走査装置における偏向前光学系の構成の詳細を示す図であり、図3は本実施の形態による光走査装置を備えた画像形成装置900の概略構成を示す副走査方向断面図である。
図1〜図3に示すように、本実施の形態による光走査装置1は、偏向前光学系7、ポリゴンミラー(回転偏向器)80および偏向後光学系Aを備えてなる構成となっている。
光走査装置1は、光源からの発散光を、複数の光学素子からなる偏向前光学系にて所定の断面形状を有する光束となるように整形し、偏向前光学系7にて整形された光束を回転偏向器により偏向させ、偏向後光学系Aを経て複数の感光体401y〜401kそれぞれの感光面に対して主走査方向に走査させる。光走査装置1により走査される光束は、感光体401y〜401kの感光面に静電潜像を形成する。各感光体上に形成された静電潜像は、現像部501y〜501kにより各感光体に対応する色の現像剤で顕像化される。
以下、本実施の形態による光走査装置1の詳細について説明する。
ポリゴンミラー80は、回転方向に複数配列された反射面によって入射光束を反射偏向させることにより、該入射光束を主走査方向に走査させる。
偏向前光学系7は、LDからなる光源71、光源71からの発散光を収束光、平行光もしくは緩い拡散光とする有限焦点レンズ(またはコリメータレンズ)72、アパーチャ73(図2では省略)、光束をポリゴンミラー80の反射面近傍で副走査方向に集光させる片凸ガラスシリンダレンズ74および副走査方向において負のパワーを有する光学素子79(第1の光学素子、第1のパワー付与手段)を備えてなる。
また、ここでの光学素子79は、シリンダレンズ74の光束進行方向における上流側(入射面側、円筒面側)に付加されており、且つ、光学素子79とシリンダレンズ74とは偏向前光学系7の光軸Lと略平行な方向(矢印R方向)に一体的に移動可能に(光軸L方向における位置を調整可能なように)設置されている。この一体的に配置された光学素子79とシリンダレンズ74とによって、ハイブリッドレンズHが構成されている。また、偏向前光学系7は、光学素子79を通過する光束の主光線が、光学素子79の光軸を通過するような光路となっている。
偏向前光学系7は、このような構成により、光源71からの光を例えば主走査方向に長い所定の断面形状の光束となるように整形してポリゴンミラー80に向けて導くとともに、ポリゴンミラー80の反射面近傍で副走査方向に光束を集光させる。偏向前光学系7における光源71、有限焦点レンズ72、アパーチャ73、シリンダレンズ74および光学素子79(ハイブリッドレンズH)は、各感光体に対応する複数の光源それぞれから導かれる光束毎に個別に設けられている(図1参照)。
偏向後光学系Aは、プラスチック等の樹脂材料から形成され、連続的にパワーが変化するようなパワー分布の自由曲面を有するfθ1レンズ111およびfθ2レンズ112(第2の光学素子、第2のパワー付与手段)から構成されている。
複数の感光体それぞれに対して光束を導く各偏向前光学系7は、互いに異なる副走査方向高さと傾きをもって配置されている。偏向後光学系Aは、複数の偏向前光学系それぞれからの光束を、それぞれ異なる光路で、各光学系に対応する感光体401y〜401kの感光面に導く。
fθ1レンズ111およびfθ2レンズ112は、主走査方向と副走査方向の二方向において独立に曲率が変化している。ここでのfθ1レンズ111およびfθ2レンズ112は、共有(共用)光学素子に相当するものである。fθ1レンズ111およびfθ2レンズ112のパワー分布は、ポリゴンミラー80にて反射偏向され複数の感光体401y〜401kそれぞれに導かれるべき全ての光束(複数の光源からの光束を導く偏向前光学系より入射され、反射偏向される全ての光束)に対して、該光束の入射位置に応じて、偏向後光学系Aにより感光面に導かれる光束が該感光面上において所定の光学特性(例えば、光束のビーム径、走査線の曲がり方の度合、走査範囲に対する光束の位置などについての所定条件を満たす特性)となるようなパワーを与えるパワー分布に設定されている。このように、共有光学素子は、副走査方向における通過位置が互いに異なる光軸を持つ複数の偏向前光学系によりポリゴンミラー80へと導かれ、ポリゴンミラー80により反射偏向され、副走査方向における互いに異なる位置に入射される光束すべてに作用する滑らかなレンズ面を有している。
このように、複数の感光体に導かれるべき全ての光束に対して該共有光学素子によってパワーを与えることで、副走査方向における光学部品の配置スペースの削減に寄与することができる。また、配置すべき光学部品の点数を削減することができるため、各光学部品の配置誤差等に起因する光学特性の劣化を回避することができるとともに、低コスト化にも寄与することができる。さらに、配置誤差の影響を各光線が同じように受ける為、「走査線の曲がり」や「傾き」が同じ方向となり、色重ねのずれも低減することができる。
なお、ここでの「所定の光学特性」とは、感光体の感光面上に静電潜像を形成する上で望ましい光学特性を意味している。
このように複数枚のレンズによって上記共有光学素子を構成することにより、一枚のレンズから構成する場合に比して、それぞれのレンズのレンズ面の曲率を緩く設定することができ、加工が容易となり、製造コストの低下および加工精度の向上(光学特性の向上)に寄与することができる。
なお、共有光学素子をfθ1レンズ111およびfθ2レンズ112により構成する場合、例えば、fθ1レンズ111およびfθ2レンズ112それぞれの入射面および出射面の両方について、連続的に変化するパワー分布に設定することができるが、必ずしも共有光学素子の全てのレンズ面に対してこのようなパワー分布を設定する必要はない。一般に、このように複数枚のレンズによって共有光学素子を構成する場合には、光束進行方向下流側に位置するレンズの方がサイズが大きい場合が多い。
すなわち、光束進行方向下流側のレンズに入射される光束の方が、上流側に位置するレンズに比して、ビーム径が小さく、同じ振り角でも光束の移動距離が大きいため、上記のように連続的に変化するパワー分布とする効果が大きいと考えられる。よって、複数のレンズによって上述のような共有光学素子を構成する場合には、光束進行方向における最も下流側に(すなわち、最も像面に近い側に)位置するレンズの出射面側に上述のような連続的に変化するパワーを付与することが好ましい。
なお、図1および図3では、共有光学素子が2枚のfθレンズからなる構成を示したが、これに限られるものではなく、共有光学素子を1枚のfθレンズレンズによって構成することもできる。図4および図5は、共有光学素子を1枚のfθレンズ110によって構成した偏向後光学系A’の一例を示す図である。図4および図5に示す構成では、各感光体401y〜401kに対応して共有光学素子と各感光体との間の光路上に設けられ、入射面側が副走査方向に凸面となっている副走査方向に正のパワーを有するシリンダレンズ120y〜120kを更に備えている。
図4および図5に示す構成におけるfθレンズ110のパワー分布は、ポリゴンミラー80にて反射偏向され複数の感光体401y〜401kそれぞれに導かれるべき全ての光束(複数の異なる副走査方向角度と高さを持つ偏向前光学系より入射し、反射偏向される全ての光束)に対して、該光束の入射位置に応じて、各個別の感光体に導かれる光線に作用するシリンダレンズ120y〜120kと協働し、偏向後光学系Aにより感光面に導かれる光束が該感光面上において所定の光学特性(例えば、光束のビーム径、走査線の曲がり方の度合、走査範囲に対する光束の位置などについての所定条件を満たす特性)となるようなパワーを与えるパワー分布に設定されている。
なお、同図に示すように、fθレンズ110の出射面110k上には、副走査方向においてパワーを有する回折格子が形成されていることが好ましい(回折格子の効果については後述する。)。
このように、共有光学素子を1枚のレンズからなる構成とすることにより、複数枚のfθレンズを用いる構成に比して光学系の部品点数を削減することができ、低コスト化に寄与することができる。
続いて、本実施の形態による光走査装置(図1および図3参照)の偏向後光学系Aにおける共有光学素子について詳述する。
ここでのfθ2レンズ112における光束の出射面112kには、回折格子が形成されている。
ここでのfθ2レンズ112は、偏向後光学系を構成する複数の光学素子の内、複数の光源71からの各光束の主光線が主走査方向と直交する副走査方向における互いに異なる入射位置に入射されるプラスチックレンズとなっている。なお、fθ2レンズ112に対して入射する各光源からの光束の主光線は、副走査方向において互いに異なる入射位置で入射していればよく、複数の光束の内のいずれか1つが偏向後光学系の光軸上を通って入射される構成であってもよい。このように、各光源からの光束が副走査方向において光軸から見て異なる位置に入射する光学素子に回折格子を形成することにより、温度変化に応じた各光束間での相対的な間隔調整および角度調整が可能となる。
なお、1つの光源からの単一の光束のみを走査させる構成の場合には、回折格子を形成すべき光学素子は、偏向後光学系Aを構成する複数の光学素子の内、光源からの光束の主光線が主走査方向と直交する副走査方向において偏向後光学系Aの光軸の光路とは異なる入射位置に入射される光学素子であるfθ2レンズ112とすることが好ましい。基本的に、光軸上を通って入射する光束に対しては、出射角度を変えることができないため、回折格子による温度変化に応じた色収差の補正を行うためには、少なくとも光軸とは異なる位置に光束を入射させる必要がある。
また、fθ2レンズ112の出射面112kに形成されている回折格子は、副走査方向においてパワーを有するものであり、これによって「縦色収差」および「横色収差」の発生を抑制することができる。ここで、「横色収差」とは、倍率色収差に相当し、「縦色収差」とは、光軸方向に生じる色収差(すなわち、波長により焦点もしくは軸上像点の位置が異なること)に相当する。
なお、fθ2レンズ112に形成される回折格子は、常に副走査方向においてパワーを有するものである必要はなく、主走査方向にのみパワーを有するものであってもよい。このように、fθ2レンズ112に形成される回折格子を、主走査方向にのみパワーを有する回折格子とした場合、主走査方向の「縦色収差」の発生を抑制する(デフォーカス量を低減させる)ことができる。
もちろん、製造コストおよび工数を考慮し、fθ2レンズ112に形成される回折格子を、主走査方向および副走査方向の両方においてパワーを付与する構成としてもよい。
また、回折格子が形成されている光学素子を、入射面および出射面が曲面に形成されているfθ2レンズ112とすることにより、温度変化に応じてビーム位置やデフォーカスを補正しつつ(温度補償)、像面での波面収差を改善することができるようになる。もちろん、設計上所望の光学特性を実現することができれば、レンズ面は平面であってもよい。
続いて、上述のようなfθレンズに形成される回折格子および光学素子79について設定される光学特性の詳細について説明する。
図6〜図8は、環境温度の変化に起因する、画像形成装置900におけるレジストレーションずれについて説明するための図である。なお、図6〜図8では、感光体401kおよび401yの位置関係を例に挙げて説明する。
ここで、図6〜図8において、
光線間隔:L
感光体ドラム半径:rd
感光体ドラム回転速度:ωd
転写ベルト駆動シャフト半径:rS
転写ベルト駆動シャフト回転角速度:ωS
光線間隔を定義する直線と、ドラム間を結ぶ直線との角度:γ
とするとき、下記式(1)の関係が成立する。
d × ωd ≒ rs × ωs = v ・・・(1)
ここで、同じ箇所に像を重ねるためには、走査線Aで書き込むタイミングと、走査線Bで書き込むタイミングに、
T = L /cosγ/ (rs × ωs) ・・・(2)
の時間差を設けて露光を行うことになる。
まず、走査線の位置の変動の影響について考察する。
光線間隔がΔLHだけずれると、走査線Bで感光体上に書き込まれた像が、転写ポイントに到達する時間が、
ΔT = ΔLH /cosγ/ v ≒ ΔLH /cosγ/ v ・・・(3)
だけ遅れる(図7参照)。
ベルト上に形成される画像の位置関係で表現すると、
v × ΔT ≒ ΔLH /cosγ・・・(4)
だけ、走査線Bにより形成される画像が後ろ側(図7における右側)にずれる。
続いて、感光体の位置の変動の影響について考察する。
感光体間の間隔がΔLFだけずれると、走査線Bで書き込まれた像が、転写ポイントに到達する時間が、
ΔT = −ΔLF/v ・・・(5)
だけ遅れる。この影響で、走査線Bによる画像としては、
v × ΔT = −ΔLF ・・・(6)
だけ後ろ側(図8における左側)にずれる(符号がマイナスであるため、走査線Bによる画像がΔLDだけ左側にずれることになる)。転写ポイントもΔLFだけ左側にずれるので、トータルでは、
−2 × ΔLF ・・・(7)
だけ、走査線Bによる画像が後ろ側(図8における右側)にずれる(符号がマイナスであるため、走査線Bによる画像が2×ΔLFだけ左側にずれることになる)。
次に、シャフト径の変動の影響について考察する。
シャフト径がΔrsだけ大きくなると、vがΔrsωsだけ早くなる。このため、同じ時間Tで、ベルト(もしくはベルト上で搬送される媒体)が進む距離は、
Δrsωs T = Δrs/rs×L/cosγ ・・・(8)
だけ大きくなる。走査線Bによる画像としては、
Δrs/rs×L/cosγ ・・・(9)
だけ後ろ側(図8における右側)にずれる。
上述の「走査線の位置の変動」、「感光体の位置の変動」および「シャフト径の変動」すべての影響を考慮するために、上記式(4)、式(7)、式(9)を加えると、
ΔLH/cosγ−2×ΔLF+Δrs/rs×L/cosγ ・・・(10)
だけのずれが生じることになる。
画像形成装置900におけるハウジング、各感光体を支持し、各感光体間の位置関係を規定するフレーム、ベルトを駆動する駆動シャフトのそれぞれの合成線膨張係数(合成熱膨張係数)をαH、αF、αSとし、上昇温度をtとするとき、
ΔLH = αH × L × t ・・・(11)
ΔLF = αF × L × t/cosγ ・・・(12)
Δrs = αS × rs × t ・・・(13)
で表されるため、これら式(11)〜式(13)を、式(10)に代入して、
αH×L×t/cosγ−2×αF×L×t/cosγ+αS×rs×t/rs×L/cosγ
=(αH−2×αF+αS)/cosγ×(L×t) ・・・(14)
のずれが求められる(プラスは後ろ側(図8における右側))。
これを走査線Bの位置でキャンセルしようとすると、式(4)から明らかなように、走査線Bを、式(14)と同じ絶対量で逆符号の距離だけ動かせばよい。すなわち、
−(αH−2×αF+αS)×(L×t) ・・・(15)
これは、ビーム間ピッチを−(αH−2×αF+αS)×(L×t)にすることを意味する。すなわち、ビーム位置を動かさないのではなく、式(15)で表される量だけ動かせば、温度変化が生じた場合でも画像上でのずれが生じない。
上記のように仮定した、光学ハウジングの膨張と、当該光学ハウジングの熱膨張に起因する走査線の間隔の変動がちょうど同じになるのは、副走査方向ビーム間ピッチが、αH×LB×t(ここで、LBは偏向面から像面までの光路折り返しを展開した際の像面での副走査ビーム位置間隔)だけ膨張した場合となる。
このため、折り返しミラーを展開した際の被走査面ビーム位置を、
−(αH−2×αF+αS)×(L×t)+αH×LB×t ・・・(16)
だけずらすことができれば、温度変化による色重ねのずれの発生を防止することができ、レジストレーション制御を行っていないときの色ずれ量を抑えることができる。また、レジストレーション制御を実行する時間間隔を長くすることができる。
ここで、画像形成装置900における光走査装置を構成する複数の光学素子を支持するハウジング、各感光体を支持しつつ各感光体間の位置関係を規定するフレーム、ベルトを駆動する駆動シャフトのそれぞれの合成線膨張係数(合成熱膨張係数)をαH、αF、αSとし、上昇温度をt、走査線間ピッチをLとするとき、温度がt度上昇した場合、
(αH −2×αF +αS ) ×( L×t ) ・・・(17)
だけずれが発生する。本実施の形態の構成にすることにより、折り返しミラーを展開した際の被走査面上でのビーム位置が、
−(αH−2×αF+αS)×(L×t)+αH×LB×t ・・・(18)
だけ温度変化に応じてずれるようにすれば、温度変化による色重ねのずれの発生を防止することができ、レジストレーション制御を行なわない場合における色ずれ量を抑えることができ、また、レジストレーション制御を実行する頻度を減らすことができる。
続いて、偏向前光学系に配置された、光学素子79の機能について具体的に説明する。
通常は、環境温度が上昇すると、熱膨張によって部材や光学部品の寸法が大きくなる効果と、レンズ素材の屈折率が小さくなる効果により、各光学素子のパワーの絶対値は小さくなる傾向にある。
デフォーカスについては、fθレンズにおいて、温度が上がるとレンズ自体の寸法が大きくなることと、レンズ素材の屈折率が小さくなる効果により正のパワーを持つ副走査方向のパワーが小さくなって結像位置がfθレンズから遠ざかる方向にずれることが問題となる。これについては、偏向前光学系に光学素子79を配置することにより、パワーの絶対値が小さくなり、結像位置をfθレンズに近づける方向にずらすことができ、温度変化によるデフォーカス発生を抑制することができる。
偏向後光学系に設けた回折格子による補正に起因して生ずるデフォーカスを、偏向前光学系に設ける光学素子79によって補正するためには、偏向後光学系に設ける回折格子と偏向前光学系に設ける光学素子79とが少なくとも同じ方向においてパワーを有していることが必要となる。
このように、本実施例では、偏向後光学系Aに設ける回折格子で、像面でのビームの副走査方向の間隔を温度変化に応じて画像形成装置の熱膨張による色重ねずれを補正するように変化させつつ、偏向前光学系7に設ける光学素子79で、偏向後の位置補正に対し最適化した光学系のパワー配分により生じてしまう副走査方向におけるデフォーカスを補正している。また、本実施例における光学素子79は、光学素子79に入射する光束が光学素子79の光軸を通過するように配置されているため、上記のようなデフォーカスの調整を行う際に光路を変化させてしまうことがない。
もちろん、偏向後光学系Aに設ける回折格子に主走査方向においてのみパワーを付与し、偏向前光学系7に設ける光学素子79についても主走査方向においてのみパワーを付与する構成とし、fθ2レンズ112に形成される回折格子によって主走査方向の「縦色収差」の発生を抑制しつつ、光学素子79によって走査線の長さを補正するようにすることもできる。
次に、偏向後光学系におけるfθレンズに回折格子を設けることの効果について検証する。ここで、±15度だけ温度変化した際の屈折率と、レーザダイオードの波長変化の値から定義したアッベ数に相当するものは下記のようになる。
<屈折レンズについての値>
ν=(n(25度時屈折率)−1)/(n(10度時屈折率)−n(45度時屈折率))=166.3609 ・・・(19)
<回折レンズについての値>(780nmのLDを使用し、1度上昇すると照射光の波長が0.28nm長くなる場合)
ν=λ(25度時波長)/(λ(10度時波長)−λ(45度時波長))=−92.8571 ・・・(20)
ここで、屈折レンズと回折レンズとで値の符号が逆になっていることは、例えば、屈折レンズでは温度が上昇すると、パワーの絶対値が減少するのに対し、回折レンズでは、温度が上昇すると、パワーの絶対値が大きくなることを示している。これにより、屈折レンズと回折レンズのパワー配分により、温度変化に基づくデフォーカスやビーム位置の変化をある程度コントロールすることができることがわかる。
(実施例)
続いて、本発明の具体的実施例について説明する。以下に述べる各実施例では、図1および図3にて示した、fθレンズが2枚構成となっている光学系を採用した例を述べる。
光学系ハウジング材質:アルミダイキャスト(線膨張係数αH=2.1×10-5
感光体間隔を規定する材質:アルミダイキャスト(線膨張係数αF=2.1×10-5
転写ベルト駆動シャフト材質:アルミダイキャスト(線膨張係数αS=2.1×10-5
両端の感光体(感光体401kと感光体401y)に入射する光線の間隔:L=225mm
温度上昇:t=15度
の場合、理想的な副走査方向両端のビーム間距離変化量は、
−(αH −2×αF +αS ) ×( L×t ) +αH×LB×t= 0 + 0.007 = 0.007 ・・・(21)
となる(これは、温度変化が生じた場合に、光線の副走査方向位置を全くずらさない場合には、7μm/cosγの色重ねずれが発生することを意味する。)。
各光学素子の屈折レンズ面の形状は、レンズ面の形状を図9に示すような座標系で表現する場合、例えば、図10に示すような形状定義式で表現される。同図に示す定義式において、本実施例では、ay=1,az=1としている。
また、回折格子の光路差関数は、下記の多項式で表される。
Φ = Σclm×yl×zm ・・・(22)
図11は本発明の実施例における各光学素子の光学設計データを示す図であり、図12は各光学素子の近軸パワーを示すデータテーブルであり、図13は本実施例における各光学素子の偏芯量や傾きを示すデータテーブルであり、図14は係数値のデータテーブルであり、図15は回折格子の光路差関数の係数テーブルを示す図であり、図16は本実施例における、複数の光源71から射出される複数の光束それぞれの主光線と、光学素子79、シリンダレンズ74、fθ1レンズおよび出射面側に回折格子面を付加したfθ2レンズ112の副走査方向断面を示す図(副走査方向に拡大した図)である。
本実施例における光走査装置では、上述したように、偏向後光学系Aに分散が正となるパワーを持つレンズと、分散が負となる回折光学素子を設けることにより、パワー分布を最適化している。これにより、偏向後光学系Aでの副走査方向における倍率色収差の採り得る範囲を拡げることが可能となる。
本実施例による光走査装置における各光学素子は、偏向後光学系Aの副走査方向の倍率色収差を適正化することにより、折り返しミラーを展開した際の被走査面ビーム位置が
−(αH −2×αF +αS ) ×( L×t ) +αH×LB×t ・・・(23)
だけずれるような光学特性に設定されている。
このような構成にした場合、条件によっては、偏向後光学系Aにおける回折格子による温度変化時のビーム位置の補正作用により、副走査方向のデフォーカス変化量が大きくなってしまう場合がある。これを補正するため、偏向前光学系7に、偏向後光学系Aで発生するデフォーカス量を打ち消すパワーをもたせたプラスチックレンズである光学素子79を設け、光学素子79を通してポリゴンミラー反射面近傍で副走査方向に集光するようなパワーをガラスシリンダレンズに与えている。
このように、本実施例では、偏向前光学系7では各光束の主光線が各色に対応する光学素子79それぞれの光軸を通るように導き、偏向後光学系Aでは光束の主光線が回折光学素子(ここではfθ2レンズ112)の光軸から離れた位置を通るように導くことにより、偏向後光学系Aでは温度変化に起因する倍率色収差が所定の値となるように補正し、この偏向後光学系Aにおける補正によって発生するデフォーカスを、像面での光線位置には影響をおよぼさない光学素子である光学素子79で補正する。
図17は、本実施例の効果について説明するための図である。
図17に示すように、RAY1(Y用光線)とRAY4(K用光線)のビーム間隔は、15度の温度上昇で、11μm広がる方向に移動することがわかる。光線が移動しない場合のレジストレーションずれ量(7μm/cosγ)を打ち消す方向に動くため、15度の温度上昇でも、イエローと黒との間で、4μm/cosγの色重ねずれしか発生しない。
RAY2とRAY4の関係については、L=75×2=150となり、光線が移動しない場合のレジストレーションずれ量(5μm/cosγ)を、打ち消す方向に1μm動くため4μm/cosγのずれとなり、RAY3とRAY4についても、L=75となり、光線が移動しない場合のレジストレーションずれ量(2μm/cosγ)を、打ち消す方向に12μm動くため10μm/cosγのずれに抑えることができる。
さらに、主走査方向におけるデフォーカス変化量はほぼゼロに抑えられており、副走査方向におけるデフォーカス変化量も0.4以下に抑えられている(図17参照)。
偏向前光学系に、前述のような全ての光束を所定の間隔をもたせて通過させ、副走査方向に負のパワーをもつ補正用プラスチックレンズ(光学素子79)を配置し、かつ、偏向後光学系に、副走査方向にパワーをもつ回折光学素子面を有するプラスチックレンズ(fθ2レンズ112)を配置することにより、画像形成装置の熱膨張に起因する色ずれを打ち消すように副走査方向におけるビーム位置を変化させることができる。また、温度上昇時の副走査方向ビーム間ピッチ変化量を小さくした場合(温度が上がった際に、副走査方向ビーム間ピッチの増加量が小さいか、もしくは小さくなる場合)でも、温度上昇時の副走査方向デフォーカス変化量を十分に抑えることができる。このように、少なくとも光学素子79とfθ2レンズ112とを、同じ材料から形成することにより、温度変化があった場合に、両者のレンズが同様に熱膨張し、屈折率も同じように変化するため、fθ2レンズ112の回折格子による補正に起因するデフォーカスの調整を光学素子79にて行いやすい。
さらに、最適な光学パワー配置を行うことにより、主走査方向における結像面の温度依存性を低減する光学系も提供可能となる。
(比較例)
続いて、上述した実施例の効果を従来の光走査装置と比較するための比較例について説明する。この比較例では、偏向前光学系内に光学素子79を設けず、偏向後光学系内に回折光学素子を設けない構成となっている。図18は、比較例における各光学素子の光学設計データを示す図であり、図19は、比較例における偏向前光学系内に配置されるプラスチックレンズの近軸パワーを示すデータテーブルであり、図20は、比較例における各光学素子の偏芯量や傾きを示すデータテーブルである。
図21に示されているように、本実施例における構成では、RAY1(Y用光線)と、RAY4(黒用光線)は、15度の温度上昇で、90μm広がる方向に移動する。上述の実施例における、ハウジング、感光体間隔を規定する部材および転写ベルト駆動シャフトの材質の組合せの例では、光線が移動しない場合のレジストレーションずれ量は、下記式により求められる。
(−(αH −2×αF +αS ) ×( L×t ) +αH×LB×t)/cosγ = 0+5 = 5μm/cosγ ・・・(24)
に加え、90μmが同じ方向にずれてしまうため、15度の温度上昇で、イエローと黒との間で、85μm/cosγの色重ねずれが発生してしまう。
このように、副走査方向に負のパワーを持つプラスチックレンズを偏向前光学系に設けず、副走査方向に正のパワーを持つ回折面を有さないプラスチックレンズを偏向後光学系に設ける構成とする場合、温度上昇時の「色ずれ」および「デフォーカス変化量」を十分に抑えることができないことがわかる。
図22は、fθレンズが2枚構成である光走査装置において、fθ2レンズ112の入射面112fに回折格子を形成している例を示す図である。
図23は、fθレンズが2枚構成である光走査装置において、fθ1レンズ111の出射面111kに回折格子を形成している例を示す図である。
図24は、fθレンズが2枚構成である光走査装置において、fθ1レンズ111の入射面111fに回折格子を形成している例を示す図である。
図25は、fθレンズが2枚構成である光走査装置において、fθ2レンズ112よりも感光面側に板状の光学素子130が配置されている例を示す図である。同図において、板状光学素子130の出射面130k上には、回折格子が形成されている。
図26は、fθレンズが2枚構成である光走査装置において、fθ2レンズ112よりも感光面側に板状の光学素子130が配置されている例を示す図である。同図において、板状光学素子130の入射面130f上には、回折格子が形成されている。図25および図26における板状光学素子130は、ポリゴンミラー80にて反射偏向され複数の感光体それぞれに導かれるべき光束全てにパワーを与える。
図27は、fθレンズが2枚構成である光走査装置において、fθ1レンズ111とfθ2レンズ112の間に板状の光学素子130が配置されている例を示す図である。同図において、板状光学素子130の出射面130k上には、回折格子が形成されている。
図28は、fθレンズが2枚構成である光走査装置において、fθ1レンズ111とfθ2レンズ112の間に板状の光学素子130が配置されている例を示す図である。同図において、板状光学素子130の入射面130f上には、回折格子が形成されている。
図29は、fθレンズが2枚構成である光走査装置において、fθ1レンズ111とポリゴンミラー80の間に板状の光学素子130が配置されている例を示す図である。同図において、板状光学素子130の出射面130k上には、回折格子が形成されている。
図30は、fθレンズが2枚構成である光走査装置において、fθ1レンズ111とポリゴンミラー80の間に板状の光学素子130が配置されている例を示す図である。同図において、板状光学素子130の入射面130f上には、回折格子が形成されている。
図31は、シリンダレンズ74の光束進行方向における下流側(出射面側、平面側)に光学素子79を付加した偏向前光学系7’の構成を示す図である。同図に示す偏向前光学系7’では、光学素子79とシリンダレンズ74とは偏向前光学系7の光軸Lと略平行な方向(矢印R方向)に一体的に移動可能に(光軸L方向における位置を調整可能なように)支持されている。また、偏向前光学系7は、光学素子79を通過する光束の主光線が、光学素子79の光軸を通過するような光路となっている。上述の各実施例では、シリンダレンズ74の光束進行方向における上流側(入射面側)に光学素子79を付加した構成を例示したが、同図に示したような構成のハイブリッドレンズH’を備えた偏向前光学系7’を採用しても同様な効果を奏することができることは言うまでもない。
なお、上述の各実施例では、共有光学素子としてのfθレンズが2枚構成である例について主に説明したが、図22〜図31に示したような構成を、図4および図5に示したようなfθレンズが1枚構成である光学系に対して適用することも可能であることは言うまでもない。
なお、上述の実施の形態では、回折格子が形成されている光学素子が、1つの光束の光路については1つ配置される構成を例示したが、これに限られるものではなく、例えば、回折格子が形成された光学素子を光路上に2つ配置し、この2つの光学素子に主走査方向におけるパワーを有する回折格子と副走査方向におけるパワーを有する回折格子を別々に形成することで、回折格子による調整の自由度を高めることができ、ひいては光学性能の向上に寄与することができる。
また、上述の各実施例では、偏向後光学系におけるfθレンズが、複数の感光体に導かれるべき全ての光束にパワーを与える共用光学素子である例を挙げたが、これに限られるものではない。例えば図32に示すように、各光束について回折面が形成されたfθ2レンズ112Y〜112BKを設け、各光束RAY1〜RAY4がfθ2レンズ112Y〜112BKに入射する際に、各光束RAY1〜RAY4がfθ2レンズ112Y〜112BKの光軸PY〜PKから互いに異なる距離だけ離れた位置に入射する構成とすることもできる(xY≠xM≠xC≠xK)。このように、複数の光束それぞれについて個別にfθレンズを設ける構成とすることにより、各光束それぞれについての光学特性を独立に調整することが可能となり、更なる画質の向上に寄与することが可能となる。
この他、図33に示すように、互いにパワー分布の異なる回折面が形成されたfθ2レンズ112Y’〜112BK’を各光束について設け、各光束RAY1〜RAY4がfθ2レンズ112Y’〜112BK’に入射する際に、各光束RAY1〜RAY4がfθ2レンズ112Y’〜112BK’の光軸PY’〜PK ’から互いに等しい距離xだけ離れた位置に入射する構成とすることもできる。
また、光学ユニットが複数の光線それぞれについて個別に4つ配列されている走査光学系においても、それぞれの走査光学系で、実施例で示した光路と同様な光路で光線を導くことにより、上述の実施の形態と同様な効果を奏することができる。
また、上述の各実施例による光走査装置において、ポリゴンミラー80に、回転方向に複数の感光体401y〜401kそれぞれに対応して複数配列された傾斜角度が互いに異なる反射面を設け、これら反射面によって入射光束を反射偏向させることにより、該入射光束を主走査方向に走査させることも可能である。この場合、ポリゴンミラー80の複数の反射面それぞれのポリゴンミラー80の回転軸に対する傾斜角度は、各反射面が対応付けられている感光体に応じた角度に設定される。
さらに、1つのポリゴンミラーの角度位置の異なる2面に対して異なる方向から2つの光線を導き、これら光線が入射する偏向面にて反射される反射光をそれぞれ異なる方向に走査させる光学系ユニットにおいても、それぞれの光線を導く光学系の構成が、上述の実施例で挙げた構成と同様なものであれば、同様な効果を奏することができる。
本発明を特定の態様により詳細に説明したが、本発明の精神および範囲を逸脱しないかぎり、様々な変更および改質がなされ得ることは、当業者には自明であろう。
以上に詳述したように本発明によれば、光走査装置において、環境温度の変動に応じて光学特性を適切に補正することのできる技術を提供することができる。
本発明の実施の形態による光走査装置における光学系での光路を副走査方向から見た図である。 本実施の形態による光走査装置における偏向前光学系の構成の詳細を示す図である。 本実施の形態による光走査装置を備えた画像形成装置900の概略構成を示す副走査方向断面図である。 共有光学素子を1枚のfθレンズ110によって構成した偏向後光学系A’の一例を示す図である。 共有光学素子を1枚のfθレンズ110によって構成した偏向後光学系A’の一例を示す図である。 環境温度の変化に起因する、画像形成装置900におけるレジストレーションずれについて説明するための図である。 環境温度の変化に起因する、画像形成装置900におけるレジストレーションずれについて説明するための図である。 環境温度の変化に起因する、画像形成装置900におけるレジストレーションずれについて説明するための図である。 レンズ面の形状を定義するための座標系の一例を示す図である。 レンズ面の形状を定義するための定義式の一例を示す図である。 本発明の実施例における各光学素子の光学設計データを示す図である。 各光学素子の近軸パワーを示すデータテーブルである。 本実施例における各光学素子の偏芯量や傾きを示すデータテーブルである。 係数値のデータテーブルを示す図である。 回折格子の光路差関数の係数テーブルを示す図である。 複数の光源71から射出される複数の光束それぞれの主光線と、光学素子79、シリンダレンズ74、fθ1レンズおよび出射面側に回折格子面を付加したfθ2レンズの副走査方向断面を示す図である。 実施例の効果について説明するための図である。 比較例における各光学素子の光学設計データを示す図である。 比較例における偏向前光学系内に配置されるプラスチックレンズの近軸パワーを示すデータテーブルを示す図である。 比較例における各光学素子の偏芯量や傾きを示すデータテーブルを示す図である。 比較例の構成での温度変化時のデフォーカス変化量等を示す図である。 fθレンズが2枚構成である光走査装置において、fθ2レンズ112の入射面112fに回折格子を形成している例を示す図である。 fθレンズが2枚構成である光走査装置において、fθ1レンズ111の出射面111kに回折格子を形成している例を示す図である。 fθレンズが2枚構成である光走査装置において、fθ1レンズ111の入射面111fに回折格子を形成している例を示す図である。 fθレンズが2枚構成である光走査装置において、fθ2レンズ112よりも感光面側に板状の光学素子130が配置されている例を示す図である。 fθレンズが2枚構成である光走査装置において、fθ2レンズ112よりも感光面側に板状の光学素子130が配置されている例を示す図である。 fθレンズが2枚構成である光走査装置において、fθ1レンズ111とfθ2レンズ112の間に板状の光学素子130が配置されている例を示す図である。 fθレンズが2枚構成である光走査装置において、fθ1レンズ111とfθ2レンズ112の間に板状の光学素子130が配置されている例を示す図である。 fθレンズが2枚構成である光走査装置において、fθ1レンズ111とポリゴンミラー80の間に板状の光学素子130が配置されている例を示す図である。 fθレンズが2枚構成である光走査装置において、fθ1レンズ111とポリゴンミラー80の間に板状の光学素子130が配置されている例を示す図である。 シリンダレンズ74の光束進行方向における下流側(出射面側、平面側)に光学素子79を付加した偏向前光学系7’の構成を示す図である。 複数の光束それぞれについて回折面が形成されたfθ2レンズ112Y〜112BKを設けた構成を示す図である。 複数の光束それぞれについて回折面が形成されたfθ2レンズ112Y’〜112BK’を設けた構成を示す図である。
符号の説明
1 光走査装置、7 偏向前光学系、71光源、72 有限焦点レンズ(またはコリメータレンズ)、73 アパーチャ、74 片凸ガラスシリンダレンズ、79 光学素子(第1の光学素子、第1のパワー付与手段)、80 ポリゴンミラー(回転偏向器)、401y〜401k 感光体、111 fθ1レンズ、112 fθ2レンズ(第2の光学素子、第2のパワー付与手段)、120y〜120k シリンダレンズ、A 偏向後光学系。

Claims (20)

  1. 光源からの発散光を、偏向前光学系にて所定の断面形状を有する光束となるように整形し、前記偏向前光学系にて整形されて回転偏向器により主走査方向に偏向走査される光束を偏向後光学系にて複数の感光体それぞれの感光面に導く光走査装置であって、
    前記偏向後光学系は、光束の入射面および出射面のうち少なくともいずれかに回折格子が形成されている光学素子であって、前記複数の感光体それぞれに導かれるべき光束の主光線が前記主走査方向と直交する副走査方向における互いに異なる入射位置に入射され、前記光学素子において互いに異なる入射位置に入射する前記各光束間の位置ずれであって、前記光走査装置の環境温度の変化による前記感光面における前記各光束間の前記副走査方向における位置ずれを補正する少なくとも1つの第2の光学素子を含み、
    前記偏向前光学系は、負のパワーを有する光学素子であって、該偏向前光学系にて導かれる光束の主光線が該光学素子の光軸を通過するとともに、前記第2の光学素子により生じる前記光束のデフォーカスを補正する第1の光学素子を含む光走査装置。
  2. 請求項1に記載の光走査装置において、
    前記第2の光学素子に形成される回折格子は、前記主走査方向および副走査方向の内の少なくともいずれか一方においてパワーを有する光走査装置。
  3. 請求項1に記載の光走査装置において、
    前記第1の光学素子と、前記第2の光学素子に形成される回折格子は、少なくとも同じ方向においてパワーを有する光走査装置。
  4. 請求項1に記載の光走査装置において、
    前記偏向後光学系は、前記第2の光学素子として、光束の入射面および出射面のうち少なくともいずれかに回折格子が形成されている板状の光学素子を有する光走査装置。
  5. 請求項1に記載の光走査装置において、
    前記偏向前光学系は、複数の光源からの発散光それぞれを、所定の断面形状を有する光束となるように整形し、前記回転偏向器に導くものであり、
    前記第1の光学素子は、前記複数の光源それぞれから導かれる光束毎に個別に設けられている光走査装置。
  6. 請求項1に記載の光走査装置において、
    前記第1の光学素子は、該第1の光学素子の光軸方向に移動可能に設けられている光走査装置。
  7. 請求項1に記載の光走査装置において、
    前記第1の光学素子と前記第2の光学素子は同じ材料から形成されている光走査装置。
  8. 光源からの発散光を、偏向前光学系にて所定の断面形状を有する光束となるように整形し、前記偏向前光学系にて整形されて回転偏向器により主走査方向に偏向走査される光束を偏向後光学系にて感光体の感光面に導く光走査装置であって、
    前記偏向後光学系は、光束の入射面および出射面のうち少なくともいずれかに回折格子が形成されている光学素子であって、前記偏向前光学系からの光束の主光線が、前記主走査方向と直交する副走査方向において前記偏向後光学系の光軸の光路とは異なる入射位置に入射され、前記光学素子において互いに異なる入射位置に入射する前記各光束間の位置ずれであって、前記光走査装置の環境温度の変化による前記感光面における前記各光束間の前記副走査方向における位置ずれを補正する少なくとも1つの第2の光学素子を含み、
    前記偏向前光学系は、副走査方向に負のパワーを有する光学素子であって、該偏向前光学系にて導かれる光束の主光線が該光学素子の光軸を通過するとともに、前記第2の光学素子により生じる前記光束のデフォーカスを補正する第1の光学素子を含む光走査装置。
  9. 請求項8に記載の光走査装置において、
    前記第2の光学素子に形成される回折格子は、前記主走査方向および副走査方向の内の少なくともいずれか一方においてパワーを有する光走査装置。
  10. 請求項8に記載の光走査装置において、
    前記第1の光学素子と、前記第2の光学素子に形成される回折格子は、少なくとも同じ方向においてパワーを有する光走査装置。
  11. 請求項8に記載の光走査装置において、
    前記偏向後光学系は、前記第2の光学素子として、光束の入射面および出射面のうち少なくともいずれかに回折格子が形成されている板状の光学素子を有する光走査装置。
  12. 請求項8に記載の光走査装置において、
    前記偏向前光学系は、複数の光源からの発散光それぞれを、偏向前光学系にて所定の断面形状を有する光束となるように整形し、前記回転偏向器に導くものであり、
    前記第1の光学素子は、前記複数の光源それぞれから導かれる光束毎に設けられている光走査装置。
  13. 請求項8に記載の光走査装置において、
    前記第1の光学素子は、該第1の光学素子の光軸方向に移動可能に設けられている光走査装置。
  14. 請求項8に記載の光走査装置において、
    前記第1の光学素子と前記第2の光学素子は同じ材料から形成されている光走査装置。
  15. 光源からの発散光を、偏向前光学系にて所定の断面形状を有する光束となるように整形し、前記偏向前光学系にて整形されて回転偏向器により主走査方向に偏向走査される光束を偏向後光学系にて複数の感光体それぞれの感光面に導く光走査方法であって、
    前記偏向後光学系において、光束の入射面および出射面のうち少なくともいずれかに回折格子が形成されている光学素子であって、前記複数の感光体それぞれに導かれるべき光束の主光線が前記主走査方向と直交する副走査方向における互いに異なる入射位置に入射される少なくとも1つの第2の光学素子により光束を導くとともに、前記第2の光学素子により、前記第2の光学素子において互いに異なる入射位置に入射する前記各光束間の位置ずれであって、前記光走査装置の環境温度の変化による前記感光面における前記各光束間の前記副走査方向における位置ずれを補正し
    前記偏向前光学系において、副走査方向に負のパワーを有する光学素子であって、該偏向前光学系にて導かれる光束の主光線が該光学素子の光軸を通過する第1の光学素子により光束を導くとともに、前記第2の光学素子により生じる前記光束のデフォーカスを補正する光走査方法。
  16. 請求項15に記載の光走査方法において、
    前記第2の光学素子に形成される回折格子は、前記主走査方向および副走査方向の内の少なくともいずれか一方においてパワーを有する光走査方法。
  17. 請求項15に記載の光走査方法において、
    前記第1の光学素子と、前記第2の光学素子に形成される回折格子は、少なくとも同じ方向においてパワーを有する光走査方法。
  18. 請求項15に記載の光走査方法において、
    前記偏向後光学系は、前記第2の光学素子として、光束の入射面および出射面のうち少なくともいずれかに回折格子が形成されている板状の光学素子を有する光走査方法。
  19. 請求項15に記載の光走査方法において、
    前記偏向前光学系は、複数の光源からの発散光それぞれを、所定の断面形状を有する光束となるように整形し、前記回転偏向器に導くものであり、
    前記第1の光学素子は、前記複数の光源それぞれから導かれる光束毎に個別に設けられている光走査方法。
  20. 請求項15に記載の光走査方法において、
    前記第1の光学素子は、該第1の光学素子の光軸方向に移動可能に設けられている光走査方法。
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