JP2000147405A - 走査光学装置及びカラー画像形成装置 - Google Patents

走査光学装置及びカラー画像形成装置

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JP2000147405A
JP2000147405A JP10338497A JP33849798A JP2000147405A JP 2000147405 A JP2000147405 A JP 2000147405A JP 10338497 A JP10338497 A JP 10338497A JP 33849798 A JP33849798 A JP 33849798A JP 2000147405 A JP2000147405 A JP 2000147405A
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optical element
diffractive optical
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optical device
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English (en)
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Michiyo Miyamoto
みち代 宮本
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回折光学素子の変形や振動等を抑えると共に
精密な調整を行うことができる走査光学装置及びカラー
画像形成装置を得ること。 【解決手段】 光源手段から射出された光束を光偏向器
5に導光し、該光偏向器で偏向された光束を少なくとも
1枚の回折光学素子7を有する走査レンズ系11により
被走査面8上に導光し、該被走査面上を走査する走査光
学装置において、該回折光学素子は、その位置を変位さ
せて該被走査面上への光束の照射位置を調整しており、
該回折光学素子は該回折光学素子の材質よりも剛性の高
い材質より成る補助部材71と接合していること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は走査光学装置及びカ
ラー画像形成装置に関し、特に高剛性の部材と接合され
た回折光学素子を変位させることにより、被走査面上に
おける走査線の傾きや走査線の曲がり等を調整して画像
情報を記録するようにした、例えば電子写真プロセスを
有するレーザービームプリンターやカラーデジタル複写
機等の装置に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりレーザービームプリンタ(LB
P)やデジタル複写機等に用いられる走査光学装置にお
いては画像信号に応じて光源手段から光変調され出射し
た光束を、例えば回転多面鏡(ポリゴンミラー)より光
偏向器により周期的に偏向させ、fθ特性を有する走査
光学素子(結像素子)によって感光性の記録媒体(感光
ドラム)面上にスポット状に集束させ、その面上を光走
査して画像記録を行っている。
【0003】図9はこの種の従来の走査光学装置の要部
概略図である。
【0004】同図において光源手段91から放射した発
散光束はコリメーターレンズ92により略平行光束とさ
れ、絞り93によって該光束(光量)を制限して副走査
方向にのみ所定の屈折力を有するシリンドリカルレンズ
94に入射している。シリンドリカルレンズ94に入射
した略平行光束のうち主走査断面内においてはそのまま
略平行光束の状態で射出する。また副走査断面内におい
ては集束して回転多面鏡(ポリゴンミラー)から成る光
偏向器95の偏向面(反射面)95aにほぼ線像として
結像している。
【0005】そして光偏向器95の偏向面95aで偏向
反射された光束をfθ特性を有する走査光学素子(fθ
レンズ)96を介して被走査面としての感光ドラム面9
8上に導光し、該光偏向器95を矢印A方向に回転させ
ることによって、該感光ドラム面98上を矢印B方向
(主走査方向)に光走査している。これにより、記録媒
体である感光ドラム面98上に画像記録を行っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図10は前述した走査
光学装置を複数個同時に使用し、それぞれ異なる感光ド
ラム面上に各色毎の画像情報を記録し、カラー画像を形
成するカラー画像形成装置の要部概略図である。
【0007】同図において111,112,113,1
14は各々走査光学装置、131,132,133,1
34は各々像担持体としての感光ドラム、121,12
2,123,124は各々現像器、141は搬送ベルト
である。同図におけるカラー画像形成装置は上記の走査
光学装置(111,112,113,114)を4個並
べ、各々がC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロ
ー)、B(ブラック)の各色に対応し、各々並行して感
光ドラム131,132,133,134面上に画像信
号を記録し、カラー画像を高速に印字するものである。
【0008】このようなカラー画像形成装置では複数の
走査線を重ね合わせ画像形成を行うため、特に各色間の
走査線ずれ(以下「レジストレーションずれ」とも称
す。)を少なくすることが重要である。
【0009】この走査線ずれを調整(補正)する方法と
しては、例えば転写ベルト上を精度良く搬送している転
写材に各レジスト検出画像(シアン、マゼンタ、イエロ
ー、ブラック)を形成し、各レジスト検出画像の位置を
検出手段で検出し、該検出された信号に基づいて電気的
に調整する方法がある。
【0010】しかしながらこの走査線ずれを電気的に調
整することは非常に難しく、かつコストの点からもコス
ト高になるという問題点があった。
【0011】本発明の第1の目的は回折光学素子の位置
を変位させて被走査面上における走査線の傾きずれや走
査線の曲がりの調整を行なう際、該回折光学素子を高剛
性の補助部材と一体化にして構成することにより、該回
折光学素子の変形や振動等を抑えると共に精密な調整を
行うことができる、また調整時に荷重がかかる当接部を
補助部材に設けることにより、回折光学素子の変形を抑
えることができる走査光学装置の提供にある。
【0012】本発明の第2の目的は上記の走査光学装置
を複数個用いてカラー画像形成装置を構成することによ
り、色ずれや位置ずれといったカラー画像の劣化を無く
すと共に良好なる画像形成を行うことができるカラー画
像形成装置の提供にある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の走査光学装置
は、(1) 光源手段から射出された光束を光偏向器に導光
し、該光偏向器で偏向された光束を少なくとも1枚の回
折光学素子を有する走査レンズ系により被走査面上に導
光し、該被走査面上を走査する走査光学装置において、
該回折光学素子は、その位置を変位させて該被走査面上
への光束の照射位置を調整しており、該回折光学素子は
該回折光学素子の材質よりも剛性の高い材質より成る補
助部材と接合していることを特徴としている。
【0014】特に(1-1) 前記回折光学素子の位置を変位
させる手段が前記補助部材に当接されていることや、(1
-2) 前記回折光学素子もしくは前記補助部材は、該回折
光学素子の位置を変位させる為の回転軸を有しているこ
とや、(1-3) 前記回折光学素子は光軸を中心にした回動
方向、もしくは該回折光学素子の長手方向に沿った軸を
中心にした回動方向であり、かつこれらの方向は独立に
回動可能となるように構成されていることや、(1-4) 前
記回折光学素子は光軸を中心に回動させて前記被走査面
上における走査線の傾きを調整していることや、(1-5)
前記回折光学素子は該回折光学素子の長手方向に沿った
軸を中心に回動させて前記被走査面上における走査線の
曲がりを調整していることや、(1-6) 前記回折光学素子
は主走査方向と副走査方向の双方で互いに異なるパワー
を有していることや、(1-7) 前記回折光学素子は樹脂製
の材質より成ること、等を特徴としている。
【0015】本発明のカラー画像形成装置は、(2) 上記
(1),(1-1) 乃至(1-7) のいずれか1項記載の走査光学装
置を複数設け、該複数の走査光学装置において形成され
た画像よりカラー画像を形成するようにしたことを特徴
としている。
【0016】
【発明の実施の形態】[実施形態1]図1は本発明の実
施形態1の走査光学装置の要部概略図である。
【0017】同図において1はレーザーユニットであ
り、例えば半導体レーザーより成る光源手段(不図示)
と、該光源手段から出射された光束を略平行光束に変換
するコリメーターレンズ(不図示)とより成っている。
4はシリンドリカルレンズであり、副走査方向に所定の
屈折力を有しており、レーザーユニット1を出射した光
束を副走査断面内で後述する光偏向器5の偏向面5aに
ほぼ線像として結像させている。5は光偏向器であり、
例えば回転多面鏡(ポリゴンミラー)より成っており、
モータ等の駆動手段(不図示)により矢印A方向に一定
速度で回転している。31はfθ特性を有する走査レン
ズ系であり、主走査方向と副走査方向とで互いに異なる
パワーを有する単一のプラスチック製(樹脂性)のトー
リックレンズ6と、主走査方向と副走査方向とで互いに
異なるパワーを有する長方形の平板より成るプラスチッ
ク製(樹脂性)の回折光学素子7とを有している。本実
施形態における回折光学素子7は該回折光学素子7の材
質よりも剛性の高い材質より成る後述する補助部材71
と一体的に接合されている。本実施形態では後述するよ
うに回折光学素子7の位置を変位させることにより、被
走査面8上への光束の照射位置(入射位置)を調整して
走査線の傾きズレや走査線の曲がり等を調整している。
8は被走査面としての感光ドラム面(像担持体面)であ
る。
【0018】本実施形態においてレーザーユニット1か
ら出射した略平行光束はシリンドリカルレンズ4に入射
する。シリンドリカルレンズ4に入射した略平行光束の
うち主走査断面においてはそのままの状態で射出する。
また副走査断面内においては収束して光偏向器5の偏向
面5aにほぼ線像(主走査方向に長手の線像)として結
像している。そして光偏向器5の偏向面5aで偏向され
た光束は走査レンズ系31を介して感光ドラム面8上に
導光され、該光偏向器5を矢印A方向に回転させること
によって、該感光ドラム面8上を矢印B方向(主走査方
向)に走査している。これにより記録媒体としての感光
ドラム面8上に画像を記録している。
【0019】図2は図1に示した回折光学素子周辺の要
部斜視図である。同図において図1に示した要素と同一
要素には同符番を付している。
【0020】同図において71は補助部材であり、長方
形の平板より成る回折光学素子7を接着している。この
補助部材71の材質は回折光学素子7の材質よりも剛性
が高く、特に長手方向に対する垂直方向からかかる荷重
に対して変形が少ない材質および形状より成っている。
例えば本実施形態で用いる補助部材71の材質はジンコ
ート鋼板であり、厚みが1.2mmである。この補助部
材71に回折光学素子7が固定される。また補助部材7
1には回折光学素子7の位置決め用の突き当て部(71
a,71b)が設けられており、これによって補助部材
71と回折光学素子7との位置が相対的に決まる。補助
部材71と回折光学素子7との固定方法は例えば接着
剤、もしくは両面テープを用いて固定するようにすれば
良い。またこの補助部材71は回折光学素子7の位置を
変位させる為の回転軸71cを兼ね備えている。この回
転軸71cは回折光学素子7の短手方向の中心(光軸)
が軸となるように設定されている。
【0021】本実施形態においては回折光学素子7を該
回折光学素子7の長手方向の中心軸回りに回動(回転移
動)させることにより、走査線の曲がりの調整を行なっ
ている。この回折光学素子7の回動量(回転移動量)と
走査線の湾曲量とは、略比例した関係にあるため、走査
線の曲がりを補正する必要量分だけ回折光学素子7を回
動させることにより、走査線の曲がりを調整することが
できる。即ち回折光学素子7を該回折光学素子7の長手
方向の中心軸まわりに所定量回動させることにより、走
査線の曲がりを調整することができる。
【0022】図3は走査線の曲がりを調整するために回
折光学素子を矢印B方向に回動させる機構を示した構成
図である。同図において図2に示した要素と同一要素に
は同符番を付している。
【0023】同図において補助部材71は保持部材14
に対して回動可能となるように回転軸71cにより保持
されている。保持部材14には調整ネジ12を保持する
調整ネジ固定部材13が固定されている。同図において
補助部材71に接合された回折光学素子7は調整ネジ1
2とバネ材11に設けられている押圧部110とによっ
て回動方向Bの位置が決められている。したがって調整
ネジ12を動かすことによって回折光学素子7を回転移
動させることができる。調整ネジ12は補助部材71に
当接しており、これにより調整時にかかる過重で回折光
学素子7が変形することはない。
【0024】尚、バネ材11、調整ネジ12、調整ネジ
固定部材13、保持部材14、そして押圧部110等は
各々回折光学素子7の位置を変位させる為の手段の一要
素を構成しており、調整ネジ12等が補助部材71に当
接している。
【0025】更に本実施形態においては回折光学素子7
を走査レンズ系31の光軸を中心にして回動(回転移
動)させることにより、走査線の傾きズレの調整を行な
っている。この回折光学素子7の回動量(回転移動量)
と走査線の傾き量とは、略比例した関係にあるため、傾
きずれを補正する必要量分だけ回折光学素子7を回動さ
せることにより、走査線の傾きを調整することができ
る。即ち回折光学素子7を光軸を中心にして所定量回動
させることにより、走査線の傾きを調整することができ
る。
【0026】図4は走査線の傾きずれを補正するために
回折光学素子7を矢印A方向に回動させる機構を示した
構成図である。同図において図3に示した要素と同一要
素には同符番を付している。
【0027】同図において保持部材14は走査光学装置
なども固定している本体シャーシ18に対して回動可能
となるように回転支持部80により保持されている。そ
して保持部材14の両端に配置されている角度調整部材
15とバネ16とによって矢印A方向の回転位置を決め
ることができる。したがって角度調整部材15を左右に
動かして本体シャーシ18に固定すれば回折光学素子7
の位置の調整ができる。角度調整部材15は補助部材7
1に当接しており、これにより調整時にかかる過重で回
折光学素子7が変形することはない。
【0028】尚、調整ネジ12、保持部材14、角度調
整部材15、バネ16、そして回転支持部80等は各々
回折光学素子7の位置を変位させる為の手段の一要素を
構成しており、角度調整部材15等が補助部材71に当
接している。
【0029】このように本実施形態では上述の如く回折
光学素子7を該回折光学素子7の材質よりも剛性の高い
材質より成る補助部材71と一体的に接合することによ
り、調整の際に変位を与える部分が回折光学素子7では
なく補助部材71であるため、調整時に発生する該回折
光学素子7のソリやたわみ等の変形を抑えることがで
き、また回動軸71cを回折光学素子7の光軸と同じ位
置に採ることにより、調整を正確に、かつ容易に行うこ
とができ、これにより高精細な画像を得ている。
【0030】尚、本実施形態における回折光学素子の2
つの回動方向は各々独立に回動可能となるように構成さ
れている。
【0031】[実施形態2]図5は本発明の実施形態2
の回折光学素子周辺の要部斜視図、図6は走査線の曲が
りを調整するために回折光学素子を矢印B方向に回動さ
せる機構を示した構成図、図7は走査線の傾きずれを補
正するために回折光学素子を矢印A方向に回動させる機
構を示した構成図である。図5、図6、図7において前
記図2、図3、図4に示した要素と同一要素には同符番
を付している。
【0032】本実施形態において前述の実施形態1と異
なる点は回折光学素子の位置を変位させる為の回転軸
を、該回折光学素子が有するように構成したことであ
る。その他の構成及び光学的作用は実施形態1と略同様
であり、これにより同様な効果を得ている。
【0033】即ち、図5、図6、図7において17はプ
ラスチック製の材質よりなる回折光学素子であり、回転
軸17cを有した形状より成っている。回転軸17cは
光軸と同一直線上にあり、回折光学素子17と一体的に
成形されており、これにより前述の実施形態1に比べ被
走査面上への光束の照射位置の調整をより精密に行うこ
とができる。またこの回折光学素子17は前述の実施形
態1と同様に該回折光学素子17の材質よりも剛性の高
い材質より成る補助部材73に固定されている。本実施
形態における補助部材73の材質としては実施形態1で
用いたジンコート鋼板を用いても良く、もしくは高剛性
ガラスを用いても良い。また回折光学素子17はジンコ
ート鋼板や高剛性ガラスと接着してもよく、もしくは一
体成形しても良い。
【0034】尚、本実施形態において被走査面上におけ
る走査線の曲がりの調整及び走査線の傾きのズレの調整
方法は前述の実施形態1と同様である。
【0035】[実施形態3]図8は本発明の実施形態3
のカラー画像形成装置の要部概略図である。
【0036】本実施形態においては前述の実施形態1も
しくは実施形態2で示した走査光学装置を複数個同時に
使用し、各々異なる感光ドラム面上に各色毎の画像情報
を記録し、カラー画像を形成している。
【0037】同図において41,42,43,44は各
々走査光学装置、61,62,63,64は各々像担持
体としての感光ドラム、51,52,53,54は各々
現像器、71は搬送ベルトである。同図におけるカラー
画像形成装置は上記の走査光学装置(41,42,4
3,44)を4個並べ、各々がC(シアン)、M(マゼ
ンタ)、Y(イエロー)、B(ブラック)の各色に対応
し、各々並行して感光ドラム61,62,63,64面
上に画像信号を記録し、カラー画像を高速に印字してい
る。
【0038】このように本実施形態では上述した走査光
学装置を複数個用いてカラー画像形成装置を構成するこ
とにより、画像上での4色の色ずれや傾きずれをより高
精度に調整することができ、これにより高精細なカラー
画像を得ている。
【0039】尚、各実施形態で用いている回折光学素子
の構成としては図11に示す1層のキノフォーム形状の
1層構成のものや、図13に示すような格子厚の異なる
(又は同一の)2つの層を積層した2層構成のもの等が
適用可能である。
【0040】図12は図11に示す回折光学素子101
の1次回折光の回折効率の波長依存特性である。実際の
回折光学素子101の構成は、基材102の表面に紫外
線硬化樹脂を塗布し、樹脂部に波長530nmで1次回
折光の回折効率が100%となるような格子厚dの層1
03を形成している。
【0041】図12で明らかなように設計次数の回折効
率は最適化した波長530nmから離れるに従って低下
し、一方設計次数近傍の次数の0次回折光と2次回折光
の回折効率が増大している。その設計次数以外の回折光
の増加はフレアとなり、光学系の解像度の低下につなが
る。
【0042】図13に示す2つの層104,105を積
層した積層型の回折光学素子の1次回折光の回折効率の
波長依存特性を図9に示す。
【0043】図13では基材102上に紫外線硬化樹脂
(nd=1.499、νd=54)からなる第1層10
4を形成し、その上に別の紫外線硬化樹脂(nd=1.
598、νd=28)からなる第2層105を形成して
いる。この材質の組み合わせでは第1層104の格子厚
d1はd1=13.8μm、第2層105の格子厚d2
はd2=10.5μmとしている。
【0044】図14から分かるように積層構造の回折光
学素子にすることで、設計次数の回折効率は、使用波長
全域で95%以上の高い回折効率を有している。
【0045】なお、前述の積層構造の回折光学素子とし
て、材質を紫外線硬化樹脂に限定するものではなく、他
のプラスチック材等も使用できるし、基材によっては第
1層104を直接基材に形成しても良い。また各格子厚
が必ずしも異なる必要はなく、材料の組み合わせによっ
ては図15に示すように2つの層104と105の格子
厚を等しくしても良い。
【0046】この場合、回折光学素子の表面に格子形状
が形成されないので、防塵性に優れ、回折光学素子の組
立作業性を向上させることができる。
【0047】
【発明の効果】第1の発明によれば前述の如く回折光学
素子の位置を変位させて被走査面上における走査線の傾
きずれや走査線の曲がりの調整を行なう際、該回折光学
素子を高剛性の補助部材と一体化にして構成することに
より、該回折光学素子の変形や振動等を抑えると共に精
密な調整を行うことができる、また調整時に荷重がかか
る当接部を補助部材に設けることにより、回折光学素子
の変形を抑えることができる走査光学装置を達成するこ
とができる。
【0048】第2の発明によれば前述の如く上記の走査
光学装置を複数個用いてカラー画像形成装置を構成する
ことにより、色ずれや位置ずれといったカラー画像の劣
化を無くすと共に良好なる画像形成を行うことができる
カラー画像形成装置を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態1の走査光学装置の要部概
略図
【図2】 本発明の実施形態1における回折光学素子の
斜視図
【図3】 本発明の実施形態1における回折光学素子を
回動させる機構を示した構成図
【図4】 本発明の実施形態1における回折光学素子を
回動させる機構を示した構成図
【図5】 本発明の実施形態2における回折光学素子の
斜視図
【図6】 本発明の実施形態2における回折光学素子を
回動させる機構を示した構成図
【図7】 本発明の実施形態2における回折光学素子を
回動させる機構を示した構成図
【図8】 本発明の実施形態3のカラー画像形成装置の
要部概略図
【図9】 従来の走査光学装置の要部概略図
【図10】 従来のカラー画像形成装置の要部概略図
【図11】 本発明に係る回折光学素子の説明図
【図12】 本発明に係る回折光学素子の波長依存特性
の説明図
【図13】 本発明に係る回折光学素子の説明図
【図14】 本発明に係る回折光学素子の波長依存特性
の説明図
【図15】 本発明に係る回折光学素子の説明図
【符号の説明】
1 レーザーユニット 4 シリンドリカルレンズ 5 光偏向器 11 走査レンズ系 6 トーリックレンズ 7,17 回折光学素子 8 被走査面 71,73 補助部材 71c,17c 回転軸

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源手段から射出された光束を光偏向器
    に導光し、該光偏向器で偏向された光束を少なくとも1
    枚の回折光学素子を有する走査レンズ系により被走査面
    上に導光し、該被走査面上を走査する走査光学装置にお
    いて、 該回折光学素子は、その位置を変位させて該被走査面上
    への光束の照射位置を調整しており、該回折光学素子は
    該回折光学素子の材質よりも剛性の高い材質より成る補
    助部材と接合していることを特徴とする走査光学装置。
  2. 【請求項2】 前記回折光学素子の位置を変位させる手
    段が前記補助部材に当接されていることを特徴とする請
    求項1の走査光学装置。
  3. 【請求項3】 前記回折光学素子もしくは前記補助部材
    は、該回折光学素子の位置を変位させる為の回転軸を有
    していることを特徴とする請求項1の走査光学装置。
  4. 【請求項4】 前記回折光学素子は光軸を中心にした回
    動方向、もしくは該回折光学素子の長手方向に沿った軸
    を中心にした回動方向であり、かつこれらの方向は独立
    に回動可能となるように構成されていることを特徴とす
    る請求項1の走査光学装置。
  5. 【請求項5】 前記回折光学素子は光軸を中心に回動さ
    せて前記被走査面上における走査線の傾きを調整してい
    ることを特徴とする請求項1の走査光学装置。
  6. 【請求項6】 前記回折光学素子は該回折光学素子の長
    手方向に沿った軸を中心に回動させて前記被走査面上に
    おける走査線の曲がりを調整していることを特徴とする
    請求項1の走査光学装置。
  7. 【請求項7】 前記回折光学素子は主走査方向と副走査
    方向の双方で互いに異なるパワーを有していることを特
    徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載の走査光学
    装置。
  8. 【請求項8】 前記回折光学素子は樹脂製の材質より成
    ることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項記載
    の走査光学装置。
  9. 【請求項9】 前記請求項1乃至8のいずれか1項記載
    の走査光学装置を複数設け、該複数の走査光学装置にお
    いて形成された画像よりカラー画像を形成するようにし
    たことを特徴とするカラー画像形成装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7450142B2 (en) 2005-09-02 2008-11-11 Canon Kabushiki Kaisha Scanning optical device with post-deflection diffraction element supported by an end-side swing member to suppress vibration
JP2008299321A (ja) * 2007-05-30 2008-12-11 Toshiba Corp 光走査装置、光走査方法
JP2008299322A (ja) * 2007-05-30 2008-12-11 Toshiba Corp 光走査装置、光走査方法
JP2014235370A (ja) * 2013-06-04 2014-12-15 シャープ株式会社 光走査装置、及びそれを備えた画像形成装置

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