JP5100233B2 - 柱状支持体及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、圧力センサ等に適用されて圧力センサチップの台座を支持する支持体に好適な柱状支持体及びその製造方法に関する。
従来の圧力センサとして例えば図3に示すような構造のものがある。この圧力センサ1は、ステンレス製の円柱状のパッケージ2と、このパッケージ2内に収容された圧力センサ本体3からなる。パッケージ2は、上端面に圧力導入室(凹部)4が形成され、内部に一端が圧力導入室4の底部に開口し他端が側面に開口する圧力導入路5が形成されている。圧力センサ本体3は、円柱状の支持体6と、この支持体6の上端面6aに下面7bが接合された平板状をなす台座7、及びこの台座7の上面7aに形成された圧力センサチップ8からなる。支持体6は、中心に貫通孔6cが穿設されたチューブ状をなし、圧力導入路5の圧力導入室4側開口部に挿入されて接着固定されている。そして、支持体6の上部、及び台座7、圧力センサチップ8が圧力導入室4に収容されている。
円柱状の支持体6は、シリコンで形成されており、台座プレート7は、熱膨張係数が支持体6及び圧力センサチップ8の熱膨張係数に近似した、例えば硼珪酸ガラスで形成されている。支持体6の上端面6aは鏡面処理が施されており、同じく鏡面処理が施された台座7の下面7bと陽極接合されて気密性が確保されている。また、圧力センサチップ8は、半導体ダイアフラムとこの半導体ダイアラムで受けた圧力を対応する電気信号に変換する圧力検出部とを備えている。圧力センサチップ8の接続端子は、圧力導入室4の底部から下端面まで穿設された貫通孔9を液密に貫通される図示しない接続ピンに接続される。
この圧力センサ1は、通常圧力導入室4、圧力導入路5を覆うようにそれぞれ図示しないバリアダイアフラムを設け、バリアダイアフラムにより封止された圧力導入室4、圧力導入路5内にシリコンオイル等を注入し、各バリアダイアフラムに加わる圧力P1,P2を、シリコンオイルを介して圧力センサチップ8に伝達してその差圧(P2〜P1)を測定するようになっている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−42878号公報(3−4頁、図1) 特開2006−170823号公報(4−5頁、図1)
上述したようにシリコンで形成された支持体6は、エッチングではなく、機械加工により貫通孔6cを穿設するので、その加工時に数μmm程度のシリコンの切粉やパーティクルが発生する。これらが鏡面処理された上端面6aに付着していると台座7との接合強度を著しく低下させるばかりでなく、気密性も確保することができない。しかも、この切粉やパーティクルは、支持体6と同一物質であるため一度付着すると強固に接合される性質を持っており、上端面6aの鏡面状態を傷つけない洗浄方法,例えば純水洗浄や薬品洗浄などでは除去することが難しい。
また、切粉やパーティクルは、当然支持体6の機械加工時に最も多く発生するが、後工程である精密洗浄の際に貫通孔6cの鏡面側開口部の縁が振動等に起因して壊れて分離したもの(パーティクル)が多く含まれていることが本願発明者等により明かとなった。
即ち、シリコンは脆性部材であり、かつ支持体6は、図4に示すように貫通孔6cの上端面6a、下端面6bに開口する開口部(エッジ)6dが上端面6a、下端面6bと直角(いわゆる、ピン角)をなしているためにこの開口部(エッジ)6dが非常に脆く壊れやすい。このため、洗浄の際開口部6dが振動等に起因して壊れて分離しパーティクルPMとなって鏡面処理が施された上端面6aに付着すると強固に接合された状態となり、洗浄等では容易には除去できなくなる。この結果、台座7との接合品質を著しく低下させることとなり、接合品質を維持しようとすると支持体6の洗浄工程での歩留まりが悪く、コストが高くなるという問題がある。
ところで、半導体若しくは脆性材基板(前記台座7に相当)と支持体との陽極接合部において発生する応力を緩和するために前記支持体の前記脆性材基板との接合面における外周面に鋭角部を無くし、円弧状に滑らかにしたり、外周面の全周を円形にすることが知られている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、上記特許文献2に記載されている構造を図3に示す円柱状をなし貫通孔6cが穿設された支持体6に適用しても、洗浄する際に貫通孔6cの鏡面側開口部6dが振動等に起因して壊れて分離しパーティクルとなって鏡面6aに付着するという課題に対しては対処することはできない。
また、もとより円形外形を持つ円柱状の支持体6と台座7との間に発生する応力集中に対して上記特許文献2の構造を適用することは不可能であり、効果は期待できない。
本発明の目的は、柱状の脆性材料の一端面が鏡面をなし中央に貫通孔が形成された支持体の鏡面側開口部が壊れてパーティクルとなって前記鏡面に付着することを防止するようにした柱状支持体及びその製造方法を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明にかかる柱状支持体は、
柱状の脆性材料からなり、その一端面が直接接合又は陽極接合を適用可能な鏡面をなし、当該鏡面の中央に貫通孔が形成された柱状支持体において、
前記貫通孔の鏡面側開口部を全周に亘り面取りし
前記面取りは前記貫通孔よりも大径のダイヤモンド単結晶ドリルによりもみ付けし、当該もみ付けの中央にドリル、もしくは超音波加工により前記貫通孔を穿設して形成したことを特徴としている。
一端面が直接接合又は陽極接合を適用可能な鏡面をなす円柱状の脆性部材の中央に機械加工により貫通孔を穿設する際に当該貫通孔の鏡面側開口部を全周に亘り面取りする。これにより、後工程における洗浄の際に貫通孔の開口部が振動等に起因して壊れることが防止され、パーティクル(コンタミ成分)の発生を有効に抑制することができ、鏡面に付着することを防止することができる。
そして、鏡面にパーティクルが付着していないので、柱状支持体の鏡面側端面を、これに同じく鏡面を持った半導体若しくは脆性材基板(台座)に陽極接合可能かつ接合部の気密性を確保することが可能となり、例えば圧力センサ等の密封性を要求される圧力センサチップを気密に取り付けることが可能となる。
また、円柱状の脆性材料の中央に貫通孔を穿設する際に鏡面に貫通孔よりも大径のダイヤモンド単結晶ドリルによりもみ付けを行い、円錐形状の穴(凹部)を形成する。ダイヤモンド単結晶ドリルを使用することで、円錐形状の穴の内周面を綺麗に仕上げることができる。そして、このもみ付けにより形成した円錐形状の穴の中心位置に鏡面に開口する円錐形状の穴の開口端よりも小径のドリルで貫通孔を穿設する。ドリルは、鏡面に直接接触することが無いので加工端面にバリを発生することが無く、綺麗な面取りを行うことができる。尚、この場合、貫通孔は、超音波加工により穿設しても良い。
また、本発明の請求項2に記載の柱状支持体は、請求項1に記載の柱状支持体において、
前記柱状支持体の前記鏡面側端面の外周縁を全周に亘り面取りしたことを特徴としている。
脆性部材を円柱状に加工する際外周面は工具の周速度が速く加工面も綺麗に仕上がり,かつ外周の曲率も大きいのでパーティクル(コンタミ成分)が発生し難いが、鏡面側端面の外周部に面取りを行うことにより後工程における洗浄の際に振動等に起因するパーティクルの発生を更に抑えることが可能となる。これにより、貫通孔の鏡面側開口部に面取りを施すことと相俟ってパーティクル(コンタミ成分)の鏡面への付着を更に有効に防止することができる。
また、本発明の請求項に記載の柱状支持体の製造方法は、
柱状の脆性材料からなり、その一端面が直接接合又は陽極接合を適用可能な鏡面をなし、当該鏡面の中央に貫通孔を穿設する柱状支持体の製造方法において、
前記鏡面に板状の保護部材を貼着する工程と、
前記保護部材を通して前記鏡面中央に前記貫通孔よりも大径のダイヤモンド単結晶体ドリルによりもみ付けをし、円錐状の穴を形成する工程と、
前記もみ付けの中央に前記円錐状の穴の開口端よりも小径のドリル、もしくは超音波加工により前記貫通孔を穿設する工程と、
前記貫通孔を穿設した後で前記保護部材を剥がす工程からなり、前記貫通孔の前記鏡面側開口部を面取りすることを特徴としている。
一端面が直接接合又は陽極接合可能かつ気密性が得られる鏡面をなす柱状の支持体の中央に機械加工により貫通孔を穿設する際に、鏡面に板状の保護部材を貼着して鏡面を保護する。次に、保護部材と支持体を共削りして鏡面に貫通孔よりも大径のもみ付けを行い、円錐形状の穴(凹部)を形成する。
次いで、もみ付けにより形成した円錐形状の穴の中心位置に例えばドリルで切削して貫通孔を穿設する。このもみ付けにより形成した円錐形状の穴の開口部及びその近傍における内周面が、貫通孔の鏡面側開口部の面取りとなる。ドリルは、もみ付けにより鏡面に形成した穴よりも小径であるために鏡面に直接接触することが無いので加工端面(鏡面)にバリを発生することが無く、貫通孔の鏡面側開口部を綺麗に面取りすることができる。
そして、貫通孔を穿設した後鏡面に貼着した保護部材を剥がす。これにより、一端面が鏡面をなす柱状の支持体に貫通孔を穿設し、かつ貫通孔の鏡面側開口部を全周に亘り面取りすることが可能となる。
この場合、貫通孔の鏡面側開口部に綺麗な面取を施すためにはダイヤモンド単結晶ドリルを使用してもみ付けを行うことが好ましい。また、貫通孔は、ドリルによる切削に代えて超音波加工により穿設しても良い。
また、本発明の請求項に記載の柱状支持体の製造方法は、
柱状の脆性材料からなり、その一端面が直接接合又は陽極接合を適用可能な鏡面をなし、当該鏡面の中央に貫通孔を形成する柱状支持体の製造方法において、
前記鏡面に板状の保護部材を貼着する工程と、
前記保護部材を通して前記鏡面中央にドリル、もしくは超音波加工により貫通孔を穿設する工程と、
前記保護部材を通して前記鏡面中央に前記貫通孔よりも大径のダイヤモンド単結晶ドリルによりもみ付けをし、前記貫通孔の前記鏡面側開口部を面取りする工程と、
前記面取りをした後前記保護部材を剥がす工程からなり、前記貫通孔の前記鏡面側開口部を面取りすることを特徴としている。
一端面が直接接合又は陽極接合可能かつ気密性が得られる鏡面をなす円柱状の脆性部材の中央に機械加工により貫通孔を穿設する際に、鏡面に板状の保護部材を貼着して鏡面を保護する。次に、保護部材の上面から円柱の中心位置に例えばドリルで切削して貫通孔を穿設する。そして、貫通孔を穿設した後保護部材の上面から貫通孔よりも大径のもみ付けを行い、保護部材と鏡面を共削りして貫通孔の鏡面側開口部を面取りする。そして、貫通孔を穿設した後鏡面に貼着した保護部材を剥がす。これにより、一端面が鏡面をなす柱状の支持体に貫通孔を穿設し、かつ貫通孔の鏡面側開口部を全周に亘り面取りすることが可能となる。
この場合、貫通孔の鏡面側開口部を綺麗に面取りするためにダイヤモンド単結晶ドリルを使用してもみ付けを行うことが好ましい。また、貫通孔は、ドリルにより切削しても良く、或いは超音波加工により穿設しても良い。
本発明によると、一端面が鏡面をなす柱状の支持体の中央に機械加工により貫通孔を穿設する際に当該貫通孔の鏡面側端面の開口部を全周に亘り面取りすることにより、洗浄工程における振動等に起因して貫通孔の開口部(エッジ)が壊れることが少なくなり、パーティクル(コンタミ成分)の発生を有効に抑制することができ、鏡面への付着を低減することができる。これにより、洗浄工程における柱状支持体の歩留まりの向上が図られる。
以下、本発明の一実施形態にかかる柱状支持体について図面に基づいて説明する。図1に示すように柱状支持体11は、脆性部材例えばシリコン部材からなる円柱の上端面11aの中央にこの上端面11aから下端面11bまで貫通孔12が穿設されている。即ち、柱状支持体11は、シリコンのチューブである(以下「シリコンチューブ11」という)。そして、このシリコンチューブ11は、上端面11aが鏡面処理を施されて鏡面とされている(以下「鏡面11a」という)。
本実施形態における鏡面は、接合すべき相手側部材例えば前述した図3に示す平板状をなす台座7の下面7bに直接接合又は陽極接合を行うことが可能でかつ接合部に気密性が得られる状態の平面を意味し、表面粗さが、算術平均粗さRa:50Å(5nm)以下、最大高さRy:250Å(25nm)以下の状態をいう。
そして、貫通孔12の鏡面11a側開口部12aは、全周に亘り面取りされている。この開口部12aの面取りは、図示のようにテーパ面(C面)をなしていても良く、或いは曲面(R面)をなしていても良い。しかしながら、後述するようにテーパ状に面取りする方が容易である。
シリコンチューブ11は、貫通孔12の鏡面11a側開口部12aが面取りされていることにより、洗浄工程において振動等に起因して開口部12aが壊れて分離することが防止され、パーティクル(コンタミ成分)の発生が極めて有効に防止される。これにより、シリコンチューブ11の鏡面11aにパーティクルの付着が防止され、接合すべき相手側部材例えば前述した平板状をなす台座7の鏡面処理が施された下面7aと陽極接合が可能とされかつ接合部の気密性が確保される。更に、貫通孔12の鏡面11a側開口部12aが面取りされていることによりシリコンチューブ11と前記台座7との間に発生する応力集中が分散されて接合部の信頼性の向上が図られる。
図2は、図1に示したシリコンチューブ11の製造方法の一例を示す。図2(a)に示すように円柱形状のシリコン部材15は、下端面15bが平板状の基板16に接着材により垂直に貼着固定されている。尚、図1に示したシリコンチューブ11と区別するためにシリコンチューブ11の素材としての円柱状のシリコン部材を符号15で示す。このシリコン部材15は、例えばシリコンのウェハーから円柱状に切り出されて形成されている。
シリコン部材15の上端面15aは鏡面処理が施されて鏡面とされており(以下「鏡面15a」という)、鏡面15aに板状の保護部材17が接着材により貼着されている。板状の基板16は、例えば青板ガラスを使用しており、板状の保護部材17は、例えば硼珪酸ガラスの薄板を使用している。また、接着材は、ワックス等の樹脂部材を使用している。
次に、図2(b)に示すように保護部材17の上面中心位置に当該保護部材17及び鏡面15aにもみ付け(即ち、切削工具の先端を用いて対象物に円錐形状の窪みを形成すること)を行う。このもみ付けは後述する貫通孔15dの鏡面側開口部に面取りを行うためのものである。そして、このもみ付けは、図示しないダイヤモンド単結晶ドリルを用いて機械加工で行い、保護部材17とシリコン部材15の鏡面15aを共削りして円錐形状の穴17a,15cを穿設する。尚、保護部材17の穴17aは内周面がテーパ面をなす貫通孔であり、鏡面15aの穴15aは内周面がテーパ面をなす円錐形状の凹部である。そして、この円錐形状の穴15cの鏡面15aに開口する開口部の内径は、後述する貫通孔15dの内径よりも大径とされている。また、ガラス等の脆性部材からなる保護部材17とシリコン部材15等の脆性部材の共削りは周知の加工方法である。
鏡面15aは、保護部材17により保護されており、もみ付けにより発生する保護部材17及びシリコン部材15の切粉が付着することはない。また、ダイヤモンド単結晶ドリルにより保護部材17と鏡面15aを共削りしてもみ付けするために、円錐形状の穴15cの外周部(鏡面15aの開口部)におけるパーティクル(マイクロチッピング)の発生を抑制することができ、当該円錐状の穴15cの開口部及びテーパ状をなす内周面を綺麗に仕上げることができる。尚、もみ付けは、ダイヤモンド単結晶ドリルに代えてダイヤモンド単結晶バイトを使用して行っても良い。
次に、図2(c)に示すように保護部材17の上方から円錐形状の穴15cの中心に当該穴15cの鏡面15aに開口する開口部の内径よりも小径の貫通孔15dを垂直に穿設する。この貫通孔15dは、例えばダイヤモンドの粒子を付けた図示しない電着ドリルを用いて機械加工で行う。この電着ドリルは、穴15cの鏡面15aに開口する開口部の内径よりも小径であり、従って、鏡面15aに直接接触することが無く、加工面(鏡面15a)にバリを発生させることがない。また、鏡面15aは、保護部材17により保護されており、貫通孔15dを穿設する際に発生するシリコン部材15の切粉やパーティクルが付着することはない。尚、貫通孔15dは、電着ドリルによる切削加工に代えて超音波加工で穿設しても良い。
鏡面15aに穿設された円錐形状の穴15cの当該鏡面15aに開口する開口部の内径が貫通孔15dよりも大径とされていることにより、円錐形状の穴15cの開口部側内周面が貫通孔15dの鏡面15a側開口部15eにテーパ状の面取りが形成される。このようにして、円柱状のシリコン部材15の中心に貫通孔15dを穿設しかつ鏡面15a側開口部15eを面取りする。
次いで、シリコン部材15を基板16から剥がし、鏡面15aから保護部材17を剥がして図2(d)に示すようにシリコンチューブ11が形成される。保護部材17は、円柱状のシリコン部材15の中心に貫通孔15dを穿設し、鏡面15a側開口部15eを面取りした後に剥がすことにより、鏡面15aにシリコンの切粉が付着することが防止される。
そして、このシリコンチューブ11は、次の洗浄工程において洗浄されて鏡面11aから接着材が除去される。このとき、シリコンチューブ11は、図1に示すように貫通孔12の鏡面11a側開口部12aが面取りされていることにより、振動等に起因にして貫通孔12の図示しない開口部の端部(図4におけるエッジ6dに相当する仮想部分)が壊れて分離することが防止され、パーティクル(コンタミ成分)の発生が極めて有効に防止される。これによりシリコンチューブ11の洗浄歩留まりが大幅に向上する。
尚、上述した実施形態においてはシリコンチューブ11の貫通孔12の鏡面11a側開口部12aを面取りした場合について記述したが、更に鏡面11aの外周縁部も面取りしても良い。このように鏡面11aの外周縁部にも面取りを行うことにより、洗浄工程におけるパーティクルの発生を更に少なくすることが可能となり、洗浄歩留まりの更なる向上が図られて好ましい。
また、図2に示す加工方法においてはダイヤモンド単結晶ドリルにより円柱状のシリコン部材15の鏡面15aにもみ付けをして円錐形状の穴15cを穿設し、次いで、この穴15cの中央に貫通孔15dを穿設して面取りするようにしたが、これとは反対に円柱状のシリコン部材15に貫通孔15dを穿設し、次いで、この貫通孔15dよりも大径のダイヤモンド単結晶ドリルを用いて貫通孔15dの鏡面15a側開口部を面取りするようにしても良い。
更に、上述した実施形態においては柱状支持体の素材として脆性材料であるシリコン部材を使用した場合について記述したが、これに限るものではなく他の部材、例えば硼珪酸ガラスや石英ガラス等を使用しても良い。また、本発明にかかる柱状支持体は、圧力センサチップの支持体に適用する場合に限るものではなく、例えば流量計などの他の工業計器にも適用することが可能である。
以上説明したように本発明によれば、一端面が直接接合又は陽極接合を適用可能な鏡面をなす円柱状の脆性部材の中央に機械加工により貫通孔を穿設する際に当該貫通孔の鏡面側開口部を全周に亘り面取りすることにより、後工程における洗浄の際に貫通孔の開口部が振動等に起因して壊れることが防止され、パーティクル(コンタミ成分)の発生を有効に抑制することができる。このため、鏡面にパーティクルが付着していないので、同じく鏡面を持った半導体若しくは脆性材基板に陽極接合又は直接接合可能かつ気密性を確保することが可能となり、圧力センサ等の密封性を要求される圧力センサチップを気密に取り付けることが可能となる。
また、貫通孔の鏡面側開口部が面取りされていることにより接続すべき相手側部材との間に発生する応力集中が分散されて接合部の信頼性の向上が図られる。
また、柱状支持体の鏡面の外周縁を全周に亘り面取りすることにより、洗浄工程における振動等に起因するパーティクルの発生を更に抑えることが可能となり鏡面への付着を更に有効に防止することができ、洗浄工程における柱状支持体基板の歩留まりの更なる向上が図られる。
また、貫通孔よりも大径の部分をもつダイヤモンド単結晶ドリルを用いてもみ付けを行い、その中央に貫通孔を穿設することにより、貫通孔の鏡面側開口部の面取りを綺麗に仕上げることができる。
また、一端面が鏡面をなす柱状の支持体の中央に機械加工により貫通孔を形成する場合、鏡面に保護部材を貼着して前記貫通孔よりも大径のもみ付けを行い、このもみ付けの中央に前記貫通孔を形成した後前記保護部材を剥がすことにより、前記貫通孔の鏡面側開口部を綺麗に面取りすることができる。
また、一端面が鏡面をなす柱状の支持体の中央に機械加工により貫通孔を形成する場合、鏡面に板状の保護部材を貼着して前記貫通孔を形成し、当該貫通孔よりも大径のもみ付けをして鏡面側開口部に面取りを行った後前記保護部材を剥がすことにより、前記貫通孔の鏡面側開口端部を綺麗に面取りすることができる。
本発明の一実施形態にかかる柱状支持体の断面図である。 図1に示した柱状支持体の製造方法の一例を示す説明である。 本発明に関連する柱状支持体を使用した圧力センサ一例を示す断面図である。 図3に示した支持体の鏡面処理された一端面に洗浄の際に発生したパーティクルが付着する場合の説明図である。
符号の説明
1 圧力センサ
2 パッケージ
3 圧力センサ本体
4 圧力導入室(凹部)
5 圧力導入路
6 支持体
6a 上端面(鏡面)
6b 下端面
6c 貫通孔
6d 開口部(エッジ)
7 台座
7a 上面
7b 下面
8 圧力センサチップ
9 貫通孔
P1,P2 圧力
PM パーティクル
11 柱状支持体(シリコンチューブ)
11a 上端面(鏡面)
11b 下端面
12 貫通孔
12a 開口部(面取り部)
15 シリコン部材
15a 上端面(鏡面)
15b 下端面
15c 円錐状の穴(凹部)
15d 貫通孔
15e 開口部
16 基板
17 保護部材
17a 円錐状の穴(貫通孔)

Claims (4)

  1. 柱状の脆性材料からなり、その一端面が直接接合又は陽極接合を適用可能な鏡面をなし、当該鏡面の中央に貫通孔が形成された柱状支持体において、
    前記貫通孔の鏡面側開口部を全周に亘り面取りし
    前記面取りは前記貫通孔よりも大径のダイヤモンド単結晶ドリルによりもみ付けし、当該もみ付けの中央にドリル、もしくは超音波加工により前記貫通孔を穿設して形成したことを特徴とする柱状支持体。
  2. 前記柱状支持体の前記鏡面側端面の外周縁を全周に亘り面取りしたことを特徴とする、請求項1に記載の柱状支持体。
  3. 柱状の脆性材料からなり、その一端面が直接接合又は陽極接合を適用可能な鏡面をなし、当該鏡面の中央に貫通孔を穿設する柱状支持体の製造方法において、
    前記鏡面に板状の保護部材を貼着する工程と、
    前記保護部材を通して前記鏡面中央に前記貫通孔よりも大径のダイヤモンド単結晶体ドリルによりもみ付けをし、円錐状の穴を形成する工程と、
    前記もみ付けの中央に前記円錐状の穴の開口端よりも小径のドリル、もしくは超音波加工により前記貫通孔を穿設する工程と、
    前記貫通孔を穿設した後で前記保護部材を剥がす工程からなり、前記貫通孔の前記鏡面側開口部を面取りすることを特徴とする柱状支持体の製造方法。
  4. 柱状の脆性材料からなり、その一端面が直接接合又は陽極接合を適用可能な鏡面をなし、当該鏡面の中央に貫通孔を形成する柱状支持体の製造方法において、
    前記鏡面に板状の保護部材を貼着する工程と、
    前記保護部材を通して前記鏡面中央にドリル、もしくは超音波加工により貫通孔を穿設する工程と、
    前記保護部材を通して前記鏡面中央に前記貫通孔よりも大径のダイヤモンド単結晶ドリルによりもみ付けをし、前記貫通孔の前記鏡面側開口部面取りする工程と、
    前記面取りをした後前記保護部材を剥がす工程からなり、前記貫通孔の前記鏡面側開口部を面取りすることを特徴とする柱状支持体の製造方法。
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