JP5099066B2 - エネルギー監視装置およびその制御方法、ならびにエネルギー監視プログラム - Google Patents

エネルギー監視装置およびその制御方法、ならびにエネルギー監視プログラム Download PDF

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Description

本発明は、処理を実行する機器が消費した消費エネルギーのうち、改善を為しうる量である改善余地量を算出するエネルギー監視装置およびその制御方法、ならびにエネルギー監視プログラムに関するものである。具体的には、本発明は、製造対象物を加工し、これを繰り返す加工機の改善余地量を算出するエネルギー監視装置などに関するものである。
近時、産業界では、生産コストを削減するため、生産時に使用する各種機器の消費エネルギーの削減(以下「省エネ」と略称する)が求められている。また、地球温暖化対策として、国家レベルでの省エネが求められている。このため、省エネを図る各種手法が提案されている。
例えば、特許文献1に記載の管理装置は、工場等に設けられた複数の生産設備の稼働状態を容易かつ精度よく管理するためのものである。同文献には、上記稼働状態として、生産状態、準備(待機)状態、および停止状態が挙げられている。生産設備の稼働状態を時系列に解析及び管理することにより、それぞれの生産設備が余剰な電力を消費していないかを検討することができる。また、生産効率の向上、生産設備の入れ換え等の検討にも、生産設備の時系列の稼働状態、生産設備の時系列の消費電力等の情報を用いることができる。例えば、特許文献2に記載の機械加工機電力監視装置は、加工機の劣化・摩耗による電力値上昇から、取替え時期を判断している。
また、特許文献3に記載された工作機械の稼働情報収集システムは、工作機械の稼働状態を特定する稼働信号をリアルタイムで計測し、機種別に、前記稼働状態に係る各カテゴリーについての前記稼働信号の特性を、予め、判定基準に設定し、前記計測対象の工作機械の機種に対応した稼働状態のカテゴリー毎に、その計測信号の特性により、前記稼働信号についてカテゴリー別の稼働状態を前記判定基準と対比して判定し、判定結果を、各カテゴリー別の稼働情報としてストックすることを特徴としている。
これにより、カテゴリー毎に稼働状態を自動的に把握することができる。特許文献3には、上記カテゴリーの例として、NC工作機械への電力供給、NC工作機械の運転、加工状態、工具交換操作、および主軸回転が挙げられており、これらは各センサによって検出される。
特開2008−097128(2008年04月24日公開) 特開2006−011897(2006年01月12日公開) 特開2004−070424(2004年03月04日公開)
一般に、設備の稼働中に含まれるムダは、停止型のムダと稼働型のムダとに大別される。停止型のムダとしては、設備の故障、段取替え、刃具や治工具等の交換、および設備の立上げや立下げによるもの等が挙げられる。
一方、稼働型のムダは、設備がワーク(製造対象物)を加工しているサイクルタイムの中で、付加価値を創出していない無付加価値時間が該当し、一般には、ワークの着脱時間、工具の接近・離脱時間、アイドルタイムなどが該当する。
ここで、サイクルタイムとは、繰り返し行われる仕事、タスク、ジョブなどのプロセスにおいて、その1回のプロセスに要する時間であって、該プロセスの頻度や周期の単位となるものをいう。図10は、加工機の消費電力の時間変化の一例を示すグラフであり、上記サイクルタイムを示すためのものである。例えば、工作機械の場合、図10の(a)に示すように、1つのワークの加工開始から終了までの時間が1サイクルタイムとなる。
また、プレス機の場合、1つのワークの加工に費やされる加工時間は、非常に短い(0.5msなど)。しかしながら、図10の(b)のように、所定数の製品に対するプレス動作を連続的に行い、その後所定時間待機をするという動作を行う場合、この一連のプロセスが繰り返されていると見なすことができる。従って、プレス動作の開始から待機時間の終了までを1サイクルと見なすことができる。
上記特許文献1〜3は、上記停止型のムダの一部を評価するにとどまっており、上記稼働型のムダを評価するまでには至っていない。
上記稼働型のムダを評価するには、上記付加価値の創出の有無を検出するセンサを設けることが考えられる。しかしながら、上記付加価値の創出の有無は、加工機の種類によって異なるので、生産ラインに設けられる加工機の種類が増加するにつれて、多種多様なセンサが必要となり、コストが増加し、煩雑な処理が必要となる。
また、加工機を制御するPLC(Programmable Logic Controller)から該加工機の稼働状態を取得して、上記付加価値の創出の有無を取得することも考えられる。しかしながら、この場合、PLCが設置されていないときには新たにPLCを購入する必要があり、PLCが設置されていてもPLCのラダープログラムを変更する必要がある。従って、コストが増加し、煩雑な処理が必要となる。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、稼働型のムダを簡便に評価できるエネルギー監視装置などを提供することにある。
本発明に係るエネルギー監視装置は、処理を実行する機器が消費した消費エネルギーのうち、改善を為しうる量である改善余地量を算出するエネルギー監視装置であって、上記課題を解決するために、上記消費エネルギーに関する物理量の時系列データを取得する取得手段と、該取得手段が取得した時系列データの中から、所定時間の時系列データを検出する検出手段と、該検出手段が検出した時系列データを分割する分割手段と、該分割手段によって分割された部分から、上記処理による付加価値を創出していない無付加価値部分の消費エネルギーを、上記改善余地量として算出する算出手段とを備えることを特徴としている。
また、本発明に係るエネルギー監視装置の制御方法は、処理を実行する機器が消費した消費エネルギーのうち、改善を為しうる量である改善余地量を算出するエネルギー監視装置の制御方法であって、上記課題を解決するために、上記消費エネルギーに関する物理量の時系列データを取得する取得ステップと、該取得ステップにて取得された時系列データの中から、所定時間の時系列データを検出する検出ステップと、該検出ステップにて検出された時系列データを分割する分割ステップと、該分割ステップによって分割された部分から、上記処理による付加価値を創出していない無付加価値部分の消費エネルギーを、上記改善余地量として算出する算出ステップとを含むことを特徴としている。
ここで、上記検出手段が検出する時系列データとしては、上記機器が上記処理を開始してから終了するまでの1サイクルの時系列データ、該1サイクルを複数回含む時系列データ、所定時間の時系列データなどが挙げられる。
また、消費エネルギーに関する物理量としては、消費エネルギーが電力量である場合における電力、電流などが挙げられ、消費エネルギーがガス、石油などの可燃性流体の熱量である場合における当該可燃性流体の流量などが挙げられる。また、上記電力は、電力量を時間微分して取得してもよいし、瞬時電力量として取得してもよい。
通常、機器の処理に関する動作は予め定まっている。従って、上記所定時間において、上記処理による付加価値の創出を行っている部分と、それ以外の部分とは予め定まっている。
従って、上記の構成および方法によると、消費エネルギーに関する物理量の時系列データの中から、上記予め定義された時間の時系列データを検出することにより、検出された時系列データを、上記処理による付加価値の創出に関して分割することができ、分割された部分から、無付加価値部分の消費エネルギーを、改善余地量として算出できる。すなわち、稼働型のムダを上記改善余地量として評価することができる。
また、上記改善余地量を算出するために利用される計測値は、消費エネルギーに関する物理量の時系列データのみである。従って、機器に設置すべき計測器は1つでよい。さらに、上記物理量の計測には、電力計、電流計、流量計など、機器専用の計測器を利用する必要が無い。以上より、上記改善余地量を簡便に算出することができる。
なお、上記分割に関して、上記付加価値を創出しているか否かの2つの部分に分割しても良いし、例えば、確実に創出している、やや創出している、不明である、ほとんど創出していない、全く創出していない、など、3つ以上の部分に分割してもよい。また、期間で分割することもできるし、上記物理量の閾値で分割することもできるし、上記時系列データの周波数で分割することもできる。さらに、上記物理量の30%は付加価値を創出しており、残りの70%は無付加価値であるというように、上記物理量の割合で分割することもできる。また、該割合は、時間の経過と共に変化してもよい。
また、上記時系列データから、1サイクルの時系列データを検出する手法としては、周波数解析、テンプレートマッチング、その他の公知の手法を利用できる。また、算出された改善余地量の積算値をさらに算出しても良い。
具体的には、本発明に係るエネルギー監視装置では、上記1サイクルの時系列データの波形モデルを示す波形モデル情報と、上記分割手段が分割するための条件である分割条件とを予め記憶する記憶部をさらに備えており、上記検出手段は、上記記憶部に記憶された波形モデル情報に適合する1サイクルの時系列データを検出しており、上記分割手段は、上記記憶部に記憶された分割条件に基づいて分割することが好ましい。
なお、上記機器が複数種類の処理を実行可能である場合、上記1サイクルの時系列データの波形は、上記製造対象物の種類によって異なることが多い。波形が異なれば、分割条件も異なる可能性がある。
そこで、上記記憶部は、複数の波形モデル情報と、複数の分割条件とを予め対応付けて記憶しており、上記分割手段は、上記検出手段が検出した1サイクルの時系列データが適合する波形モデル情報に対応付けられた分割条件に基づいて分割することが好ましい。この場合、上記機器が複数種類の処理を実行可能であるときにも対応することができる。また、上記時系列データが何れの波形モデル情報と適合するかに基づいて、上記処理が行われる物の種類を特定することができる。
本発明に係るエネルギー監視装置では、上記取得手段が取得した物理量の時系列データを用いて、上記波形モデル情報を作成する波形モデル作成手段をさらに備えることが好ましい。
例えば、上記エネルギー監視装置では、上記取得手段は、上記機器の1サイクルを検出するためのセンサからの検出データをさらに取得しており、ユーザからの入力を受け付ける入力部と、上記取得手段が取得した検出データを利用して、上記取得手段が取得した時系列データから、1サイクルの時系列データを抽出する抽出手段と、該抽出手段が抽出した1サイクルの時系列データに基づいて、上記波形モデル情報を作成する波形モデル作成手段と、上記抽出手段が抽出した1サイクルの時系列データの上記分割条件を、上記ユーザから上記入力部を介しての指示に基づき設定する分割条件設定手段とをさらに備えてもよい。
この場合、波形モデル情報が自動的に作成され、作成された波形モデル情報に基づく1サイクルの時系列データの波形モデルを参照して、ユーザが分割条件を決定することができる。
本発明に係るエネルギー監視装置では、上記機器が上記処理を開始してから終了するまでの期間の計画値であるサイクルタイム設計値を予め記憶する記憶部をさらに備えており、上記検出手段は、上記サイクルタイム設計値に基づいて、上記1サイクルの時系列データの開始時点を検出するサイクル開始検出手段を備えることが好ましい。
例えば、本発明に係るエネルギー監視装置では、上記機器が上記処理を開始してから終了するまでの期間の計画値であるサイクルタイム設計値を予め記憶する記憶部をさらに備えており、上記検出手段は、上記取得手段が取得した時系列データに対し周波数解析を行って、上記サイクルタイム設計値およびその付近で最もスペクトルの強い周波数を基本周波数として検出する周波数解析手段と、該周波数解析手段が検出した基本周波数およびその付近の周波数成分を強調するように、上記時系列データに対しフィルタ処理を行うフィルタ処理手段と、該フィルタ処理手段によるフィルタ処理後の時系列データに基づいて、上記1サイクルの時系列データの開始時点を検出するサイクル開始検出手段とを備えてもよい。
この場合、上記フィルタ処理により、基本周波数に等しいまたは近い1サイクルの周波数成分が強調されるので、1サイクルの時系列データの検出が容易となる。
なお、上記サイクル開始検出手段は、上記フィルタ処理後の時系列データとその2階微分のデータとを用いて、上記フィルタ処理後の時系列データの立上がりの時点を検出することにより、上記1サイクルの時系列データの開始時点を検出してもよい。
また、上記1サイクルの時系列データの波形パターンを示す波形パターン情報を記憶する記憶部をさらに備えており、上記サイクル開始検出手段は、上記記憶部に記憶された波形パターン情報に適合する1サイクルの時系列データを検出することにより、上記1サイクルの時系列データの開始時点を検出してもよい。
本発明に係るエネルギー監視装置では、上記1サイクルの時系列データの波形パターンを示す波形パターン情報を記憶する記憶部と、上記検出手段が検出した1サイクルの時系列データを複数個利用して、上記波形パターンを作成して上記記憶部に記憶する波形パターン作成手段とをさらに備えてもよい。この場合、波形パターン情報を記憶部に予め記憶しておく必要がない。
本発明に係るエネルギー監視装置では、上記分割手段は、上記検出手段が検出した1サイクルの時系列データに基づいて、上記1サイクルの期間を或る時点で分割する特徴値を算出する特徴値算出手段と、該特徴値算出手段が算出した特徴値に基づいて、上記処理による付加価値を創出していない無付加価値期間の開始時点を特定する開始時点特定手段とを備えてもよい。この場合、分割条件を記憶部に予め記憶しておく必要がない。なお、上記特徴値の例としては、上記1サイクルの期間を或る時点で分割することの尤もらしさを統計学的に特徴付ける値が挙げられる。
本発明に係るエネルギー監視装置では、上記算出手段は、上記分割手段によって分割された部分から、上記処理による付加価値を創出している付加価値創出部分の消費エネルギーをさらに算出することが好ましい。この場合、1サイクルの消費エネルギーに対する付加価値創出部分の消費エネルギーの割合を算出できるので、上記機器のエネルギー効率を把握することができる。
なお、上記エネルギー監視装置における各ステップを、エネルギー監視プログラムによりコンピュータに実行させることができる。さらに、上記エネルギー監視プログラムをコンピュータ読取り可能な記録媒体に記憶させることにより、任意のコンピュータ上で上記エネルギー監視プログラムを実行させることができる。
以上のように、本発明に係るエネルギー監視装置は、消費エネルギーに関する物理量の時系列データを計測データとして用いて、所定時間の時系列データを検出することにより、検出された時系列データを、上記処理による付加価値の創出に関して分割することができ、分割された部分から、無付加価値部分の消費エネルギーを、改善余地量として算出できるので、稼働型のムダを簡便に評価できるという効果を奏する。
本発明の一実施形態であるエネルギー監視システムにおけるエネルギー監視装置の概略構成を示すブロック図である。 或るプレス機の稼働状況を示すグラフである。 上記エネルギー監視システムの概要図である。 或るマウンタの稼働状況を示すグラフである。 上記エネルギー監視装置のサイクル検出部の概略構成を示すブロック図である。 上記エネルギー監視装置の表示部における表示例を示すグラフである。 上記エネルギー監視装置の制御部における処理動作の概要を示すフローチャートである。 本発明の別の実施形態であるエネルギー監視システムにおけるエネルギー監視装置の概略構成を示すブロック図である。 上記エネルギー監視装置の制御部における処理動作の概要を示すフローチャートである。 加工機の消費電力の時間変化の一例を示すグラフである。 本発明のさらに別の実施形態であるエネルギー監視システムにおけるエネルギー監視装置の概略構成を示すブロック図である。 基本周波数を検出する手法を説明するための周波数スペクトルのグラフである。 上記エネルギー監視装置におけるフィルタ処理実行部がフィルタ処理を実行する前後における電力データの一例を示すグラフである。 上記電力データの周波数スペクトルを示すグラフである。 上記フィルタ処理後の電力データとその2階微分のデータとを示すグラフである。 上記エネルギー監視装置における閾値決定部が電力閾値を決定する手法を示すグラフである。 上記エネルギー監視装置の制御部における処理動作の概要を示すフローチャートである。 本発明のさらに別の実施形態であるエネルギー監視システムにおけるエネルギー監視装置の概略構成を示すブロック図である。 上記エネルギー監視装置におけるパターン照合部が行うパターン照合の詳細を示すグラフである。 上記エネルギー監視装置の制御部における処理動作の概要を示すフローチャートである。 本発明のさらに別の実施形態であるエネルギー監視システムにおけるエネルギー監視装置の概略構成を示すブロック図である。 上記エネルギー監視装置の制御部における処理動作の概要を示すフローチャートである。 本発明の他の実施形態であるエネルギー監視システムにおけるエネルギー監視装置の概略構成を示すブロック図である。 上記エネルギー監視装置における外れ値補正部による補正の例を示すグラフである。 補正された1サイクルの電力データと特徴値とを示すグラフである。 上記エネルギー監視装置の制御部における処理動作の概要を示すフローチャートである。
〔実施の形態1〕
本発明の一実施形態について図1〜図7を参照して説明する。本実施形態の内容について説明する前に、機器の状態と、本実施形態によって算出される消費エネルギーの改善余地量とについて、図2を参照して説明する。
図2は、或るプレス機の稼働状況を示すグラフであり、具体的には、上記プレス機にて消費される瞬時電力(kW)の時間変化を示すグラフである。図2の上段には、数時間のグラフが示され、その中の或る20秒のグラフが下段に拡大して示されている。なお、図2では、機器の例としてプレス機を挙げているが、その他の機器でも同様である。
図2の上段のグラフにおいて、瞬時電力が0kWに近い期間toffは、上記プレス機の電源がオフである状態の期間であり、この状態は電源オフ状態と呼ばれている。一方、電源オフ状態の期間toff以外の期間tonは、上記プレス機の電源がオンである状態の期間であり、この状態は負荷状態と呼ばれている。
負荷状態の期間tonのうち、瞬時電力の低い期間tsは、上記プレス機が停止している状態の期間であり、この状態は停止状態と呼ばれている。上記プレス機は、停止中も待機電力を消費している。従って、期間tsにおける消費電力量は、改善余地量に該当する。なお、上記停止状態が発生する要因としては、設備の故障または予期せぬ異常によるもの、工程変更のための段取り(ワーク、治具の切替え等)によるもの、消耗部品(刃具等)の交換によるもの、設備の立上げ(電源を投入してからのウォーミングアップ等)・立下げ(電源を切る前の準備等)によるもの等が挙げられる。
一方、上記負荷状態の期間tonのうち、瞬時電力の高い期間taは、上記プレス機が稼働している状態の期間であり、この状態は稼働状態と呼ばれている。稼働状態を示す図2の下段のグラフにおいて、瞬時電力の高い期間tavは、上記プレス機がワークを実際にプレス加工している状態の期間であり、付加価値創出期間と呼ぶ。この状態は、特にプレス機においては、正味稼働状態と呼ばれている。一方、瞬時電力の低い期間tanは、例えば、ワークの上記プレス機への取付けおよび取外し、下流の加工機での処理が滞っていることによる送り停止など、上記プレス加工以外の処理が行われている状態の期間であり、無付加価値期間と呼ぶ。この状態は、特にプレス機においては、空転状態と呼ばれている。
すなわち、正味稼働状態の期間tavは、プレス加工による付加価値を創出している付加価値創出期間であり、空転状態の期間tanは、上記付加価値を創出していない無付加価値期間である。従って、本実施形態では、無付加価値期間tanにおける消費電力量が上記改善余地量として算出される。
図3は、本実施形態に係るエネルギー監視システムの概要を示している。図示のように、エネルギー監視システム5は、或る生産ラインに配置された複数の加工機(機器)3と、複数の加工機3のそれぞれに供給される電力量を計測する複数の電力量計2と、複数の電力量計2と電気的に接続されたエネルギー監視装置1とを備える構成である。
加工機3は、加工の1サイクルの動作を予め把握できていれば、例えばプレス機、射出成形機、洗浄機など任意の加工機を利用することができる。電力量計2は、瞬時電力など、単位時間当りの電力量を測定できるものであれば、積算電力量計、電力計など、任意の計測器を利用することができる。
エネルギー監視装置1は、各電力量計2が測定した測定値を受信し、受信した測定値に基づいて、各加工機3における稼働型のムダに該当する改善余地量を算出するものである。エネルギー監視装置1は、算出した改善余地量に基づき、改善余地量に関する情報を表示部13に表示させる。なお、以下では、説明の簡略化のため、1台の加工機3に設けられた1台の電力量計2に絞って説明するが、他の加工機3に設けられた電力量計2についても同様にして上記改善余地量を算出することができる。
図1は、エネルギー監視装置1の概略構成を示している。図1に示すように、エネルギー監視装置1は、制御部10、記憶部11、受信部12、および表示部13を備える構成である。
制御部10は、エネルギー監視装置1内における各種構成の動作を統括的に制御するものであり、例えばCPU(Central Processing Unit)およびメモリを含むコンピュータによって構成される。そして、各種構成の動作制御は、制御プログラムをコンピュータに実行させることによって行われる。このプログラムは、例えばフラッシュメモリなどのリムーバブルメディアに記録されているものを読み込んで使用する形態であってもよいし、ハードディスクなどにインストールされたものを読み込んで使用する形態であってもよい。また、上記プログラムをダウンロードしてハードディスクなどにインストールして実行する形態なども考えられる。なお、制御部10の詳細については後述する。
記憶部11は、情報を記憶するものであり、フラッシュメモリ、ROM(Read Only Memory)などの不揮発性の記憶装置と、RAM(Random Access Memory)などの揮発性の記憶装置とによって構成される。なお、記憶部11の詳細については後述する。
受信部12は、外部から信号を受信するものであり、受信した信号を制御部10に送信する。具体的には、受信部12は、電力量計2から計測データを受信している。なお、受信部12は、信号を有線で受信してもよいし、無線で受信してもよい。
表示部13は、各種情報を表示出力するものである。表示部13は、LCD(液晶表示素子)、CRT(陰極線管)、プラズマディスプレイなどの表示デバイスによって構成されている。
次に、制御部10および記憶部11の詳細について説明する。図1に示すように、制御部10は、電力データ取得部(取得手段)20、ムダ評価部21、および表示制御部22を備える構成である。また、記憶部11は、電力データ記憶部30、波形モデルDB(データベース)記憶部31、および評価結果記憶部32を備える構成である。
電力データ記憶部30は、電力量計2が計測した電力値の時系列データである電力データを記憶するものである。なお、電力データには、電力値ごとに、或いは所定の期間ごとに、計測時刻を含んでいる。また、評価結果記憶部32は、ムダ評価部21の評価結果を記憶するものである。
波形モデルDB記憶部31は、波形モデル情報と、該波形モデルに対応する分割条件とを含む波形モデルDBを予め記憶するものである。上記波形モデル情報は、1サイクルの電力データの波形モデルを示すものであり、上記分割条件は、付加価値創出部分と無付加価値部分とに分割するためのものである。本実施形態では、上記分割条件として付加価値創出期間tavおよび無付加価値期間tanとが上記波形モデルDBに含まれる。
例えば、1サイクルの最初から5秒までが無付加価値期間tanであり、5秒から12秒までが付加価値創出期間tavであり、12秒以後が無付加価値期間tanであると規定することができる。また、1サイクルの最初から、1サイクルの期間Tのa%までが無付加価値期間tanであり、その後から、上記期間Tのb%までが付加価値創出期間tavであり、残りが無付加価値期間tanであると規定することもできる。
ところで、異なる種類のワークを加工した場合、1サイクルの電力データの波形は異なる可能性が高い。図4は、プリント基板に電子部品を取り付ける加工機3であるマウンタの電力データ(負荷状態)を示している。図示の例では、或る種類の基板Aに対する電子部品の取付けを繰り返し、次に段取換えを行った後、別の種類の基板Bに対する電子部品の取付けを繰り返している。また、図4において、破線で囲まれた部分が1サイクルの電力データである。図4を参照すると、1サイクルの電力データの波形が基板の種類によって異なることが理解できる。
そこで、加工機3が複数種類のワークを加工できる場合には、該種類ごとに、波形モデル情報と、該波形モデルに対応する付加価値創出期間tavおよび無付加価値期間tanとを記憶することが好ましい。反対に、加工機3が1種類のワークのみを加工できる場合には、波形モデル情報と、付加価値創出期間tavおよび無付加価値期間tanとを固定してもよい。
なお、上記波形モデル情報は、1サイクルの電力データそのものでもよいし、該電力データの波形の特徴部分を示す波形特徴データでもよい。また、上記波形モデル情報は、後述の実施形態のように自動的に決定してもよいし、熟練者が1サイクルの実際の電力データを参照して決定するようにしてもよい。
付加価値創出期間tavおよび無付加価値期間tanは、熟練者が、加工機3における1サイクルの具体的な動作を参照して決定している。なお、付加価値創出期間tavおよび無付加価値期間tanの何れか一方を記憶すれば、他方の期間は、一方の期間の残りであるので、一方の期間から容易に算出することもできる。
電力データ取得部20は、電力量計2からの電力データを、受信部12を介して取得するものである。電力データ取得部20は、取得した電力データを電力データ記憶部30に記憶する。本実施形態では、電力量計2からの電力データは、瞬時電力の時系列データであるが、サンプリング期間の平均電力の時系列データでもよい。
ムダ評価部21は、上述の稼働型のムダを評価するものである。ムダ評価部21は、サイクル検出部(検出手段)25、分割部(分割手段)26、および積算部(算出手段)27を備える構成である。
サイクル検出部25は、電力データ記憶部30から読み出した電力データから、1サイクル部分を検出するものである。サイクル検出部25は、検出した1サイクルの電力データを分割部26に送信する。
通常、1サイクルの電力データは、種々の特徴を有する。そこで、当該特徴を検出することにより、1サイクルの電力データを検出することができる。例えば、1サイクルの電力データは、周波数に特徴を有する場合、周波数解析により検出でき、波形に特徴を有する場合、テンプレートマッチングなどのパターンマッチングにより検出でき、1サイクルの消費電力量に特徴を有する場合、積算電力量が所定値に到達したことにより検出できる。また、1サイクルの電力データは、繰返し発生する特徴を有するので、統計学習手法により検出できる。1サイクルの電力データの検出には、これらの何れかの手法を利用すればよいし、幾つかの手法を組み合わせてもよい。
図5は、上記パターンマッチングを利用して1サイクルの電力データを検出する場合におけるサイクル検出部25の概略構成を示している。パターンマッチングを利用する場合、時間軸方向に延びた波形でも認識することができる。図示のように、サイクル検出部25は、波形取得部41、前処理部42、特徴抽出部43、識別部44、および結果出力部45を含む構成である。
波形取得部41は、電力データ記憶部30に記憶された電力データのうち、所定の時間幅の電力データを取得するものである。波形取得部41は、取得した電力データを前処理部42に送信する。
前処理部42は、波形取得部41からの電力データに対し、ノイズ除去処理、正規化処理などの前処理を行うものである。前処理部42は、前処理後の電力データを特徴抽出部43に送信する。
特徴抽出部43は、前処理部42からの電力データに対し、所定の波形特徴データを抽出するものである。上記所定の波形特徴データの例としては、周波数、急激な立上りなどが挙げられる。特徴抽出部43は、抽出した波形特徴データを、識別部44に送信する。
識別部44は、特徴抽出部43からの波形特徴データと、波形モデルDB記憶部31に記憶されている波形モデル情報とのパターンマッチングを行うことにより、波形取得部41が取得した電力データのうち、1サイクルの電力データに該当する部分が存在するか否かを識別するものである。識別部44は、識別結果を結果出力部45に送信する。なお、波形モデルが複数種類存在する場合、識別部44は、波形取得部41が取得した電力データが、何れの波形モデルに該当するかを識別することになる。
結果出力部45は、識別部44からの識別結果に基づき、出力を行うものである。具体的には、結果出力部45は、波形取得部41が取得した電力データのうち、1サイクルの電力データに該当する部分が存在する場合、該当部分の電力データを分割部26に出力する。
再び図1を参照すると、分割部26は、サイクル検出部25が検出した1サイクルの電力データを、付加価値を創出している付加価値創出部分と付加価値を創出していない無付加価値部分とに分割するものである。具体的には、サイクル検出部25は、波形モデルDB記憶部31から付加価値創出期間tavおよび無付加価値期間tanを読み出し、上記1サイクルの電力データを、付加価値創出期間tavの電力データと無付加価値期間tanの電力データとに分割している。分割部26は、分割した複数の電力データを積算部27に送信する。
積算部27は、分割部26が分割した電力データの電力積算値(消費電力量)を求めるものである。具体的には、積算部27は、分割部26からの付加価値創出期間tavの電力データの電力積算値と、分割部26からの無付加価値期間tanの電力データの電力積算値とをそれぞれ求めている。無付加価値期間tanは、稼働型のムダに該当するので、積算部27が算出した無付加価値期間tanの電力積算値(消費電力量)で稼働型のムダを評価することができる。従って、無付加価値期間tanの電力積算値が、改善を為し得る量である改善余地量となる。
積算部27は、付加価値創出期間tavの電力データおよびその電力積算値と、無付加価値期間tanの電力データおよびその電力積算値とを評価結果記憶部32に記憶する。これにより、例えば、加工機3が1時間稼働した場合の改善余地量の積算値、1ロットのワークに対し加工機3が加工した場合の改善余地量の積算値、などを求めることができる。
表示制御部22は、評価結果記憶部32に記憶された各種情報を利用して、改善余地に関する各種情報を表示するように表示部13を制御するものである。
図6は、表示部13に表示されるグラフの一例を示している。図示の右側には、サイクル検出部25が検出した1サイクルの電力データが折れ線グラフで示され、図示の左側には、上記電力積算値が棒グラフで示されている。図6において、右下がりのハッチングの施された領域は、付加価値創出期間tavにおける電力データおよび電力積算値であり、右上がりのハッチングの施された領域は、無付加価値期間tanにおける電力データおよび電力積算値である。図6に示す画像により、稼働型のムダを把握でき、改善余地量を把握することができる。
次に、上記構成のエネルギー監視装置1の制御部10における処理動作を、図7を参照して説明する。図7は、制御部10におけるムダ評価部21および表示制御部22の処理動作の概要を示している。
図7に示すように、まず、サイクル検出部25において、波形取得部41は、電力データ記憶部30から所定の時間幅の電力データを取得し(ステップS1。以下、単に「S1」と記載する。他のステップについても同様である。)、前処理部42は、ノイズ除去等の前処理を行う(S2)。次に、特徴抽出部43は、上記前処理の行われた電力データに対し、FFT(高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform))を行って(S3)、周期波形の基本周波数を抽出する(S4)。
次に、識別部44は、電力データの時間微分を算出し、算出した微分値の大きさ(立上りの鋭さ)で、電力データにおける1サイクルの開始時点を特定する。なお、特定できなかった場合(S5にてNO)、1サイクルの電力データを検出できなかったとして、S1に戻って上記動作を繰り返す。
一方、特定できた場合(S5にてYES)、1サイクルの電力データを検出できたとして、分割部26は、上記1サイクルの電力データと、波形モデルDB記憶部31に記憶された波形モデル情報とのパターンマッチングを行う(S6)。次に、分割部26は、上記波形モデル情報に対応する付加価値創出期間tavおよび無付加価値期間tanを波形モデルDB記憶部31から読み出し、サイクル検出部25が検出した1サイクルの電力データを、付加価値創出期間tavの電力データと無付加価値期間tanの電力データとに分割する(S7)。
次に、積算部27は、付加価値創出期間tavの電力データの電力積算値と、無付加価値期間tanの電力データの電力積算値とをそれぞれ求める(S8)。そして、表示制御部22は、付加価値創出期間tavの上記電力データおよび電力積算値と、無付加価値期間tanの上記電力データおよび電力積算値とのグラフを表示するように表示部13を制御する(S9)。その後、処理動作を終了する。
従って、本実施形態のエネルギー監視装置1は、1サイクルの電力データを検出することにより、検出された1サイクルの電力データを、付加価値創出部分と無付加価値部分とに分割することができ、無付加価値部分の電力積算値(消費電力量)を、改善余地量として算出することができる。すなわち、稼働型のムダを上記改善余地量として評価することができる。また、上記改善余地量を算出するために、汎用の電力量計2のみを計測器として使用すればよいから、上記改善余地量を簡便に算出することができる。
また、付加価値創出部分の電力積算値も算出しているので、1サイクルの消費電力量に対する付加価値創出部分の消費電力量の割合を把握でき、加工機3のエネルギー効率を把握することができる。
なお、本実施形態は、無付加価値期間tanの電力積算値を求めることを目的としているので、付加価値創出期間tavに関する計算は省略してもよい。
また、本実施形態では、分割部26は、1サイクルの電力データを2つの部分に分割しているが、例えば、付加価値創出部分、無付加価値部分、および不確定部分のように、3つ以上の部分に分割してもよい。
また、本実施形態では、分割部26は、1サイクルの電力データにおける付加価値創出部分と無付加価値部分とを、期間で分割しているが、その他の方法で分割することもできる。例えば、3kw未満の電力データを無付加価値部分とし、3kw以上の電力データを付加価値創出部分として分割することもできる。また、FFTを利用して、周波数成分が10Hz未満の電力データを無付加価値部分とし、それ以外の電力データを付加価値創出部分として分割することもできる。このように、電力データを閾値で分割してもよいし、周波数成分で分割してもよい。
さらに、分割部26は、例えば、電力値の30%は付加価値創出部分とし、残りの70%は無付加価値部分として分割するように、電力値の割合で分割してもよい。また、上記割合は、時間の経過と共に変化してもよい。
また、本実施形態では、識別部44は、電力データの時間微分を算出し、算出した微分値の大きさで、電力データにおける1サイクルの開始時点を特定しているが、これに代えて、上記基本周波数の領域で、上記電力データと、波形モデルDB記憶部31に記憶された波形モデル情報とのパターンマッチングを行うことにより、1サイクルの電力データを検出してもよい。この場合、電力データの波形が、波形モデル情報の波形に比べて時間軸方向に延びたものであっても、1サイクルの電力データとして検出することができる。
〔実施の形態2〕
次に、本発明の別の実施形態について、図8・図9を参照して説明する。本実施形態のエネルギー監視システム5は、図1〜図7に示すエネルギー監視システム5に比べて、波形モデルDB記憶部31が記憶する波形モデルDBを作成する構成が追加されている。
本実施形態のエネルギー監視システム5は、図1〜図7に示すエネルギー監視システム5に比べて、加工機3の動作を統括的に制御するPLC4が新たに利用され、エネルギー監視装置1に入力部14が新たに設けられ、エネルギー監視装置1の制御部10に検出データ取得部(取得手段)50およびモデルDB作成部51が新たに設けられている点が異なる。なお、上記実施形態で説明した構成と同様の機能を有する構成には同一の符号を付して、その説明を省略する。
プレス機などの加工機3では、制御装置が1サイクルの動作開始信号および動作終了信号を加工機3に送信することにより、加工機3の動作が制御される。そこで、これらの信号を、上記制御装置、加工機3、または、上記制御装置および加工機3間の通信ケーブルから収集装置が収集する。そして、該収集装置が、収集した信号をエネルギー監視装置1に送信する。これにより、エネルギー監視装置1は、上記収集装置から受信した上記動作開始信号から上記動作終了信号までの期間を1サイクルとして認識することができる。
そこで、本実施形態では、上記制御装置の機能と、上記収集装置の機能との両方を有するPLC4が、上記動作開始信号および上記動作終了信号を加工機3に送信すると共に、エネルギー監視装置1に送信している。なお、PLC4以外にも、加工機3にて1サイクルの反復性を有するモータ系、ヒータ系などの装置部分に設けて、当該装置部分にて時間変化する物理量から加工機3の1サイクルを検出するセンサを利用してもよい。或いは、電力データの波形の情報から、1サイクルを検出する手法もある。
入力部14は、ユーザからの指示入力、情報入力などを受け付けるものであり、例えばキーボードやボタンなどのキー入力デバイスや、マウスなどのポインティングデバイスなどによって構成される。
検出データ取得部50は、PLC4からの検出データを、受信部12を介して取得するものである。検出データ取得部50は、取得した検出データをモデルDB作成部51に送信する。
モデルDB作成部51は、電力データ取得部20からの電力データと、検出データ取得部50からの検出データと、ユーザから入力部14を介して入力された情報とを利用して、上記波形モデル情報と、該波形モデルに対応する付加価値創出期間tavおよび無付加価値期間tanとを作成するものである。モデルDB作成部51は、サイクル抽出部(抽出手段)55、波形モデル作成部(波形モデル作成手段)56、および分割条件設定部(分割条件設定手段)57を備える構成である。
サイクル抽出部55は、検出データ取得部50が取得した検出データと、電力データ取得部20が取得した電力データとを受信し、上記検出データに基づいて、上記電力データから1サイクルの電力データを抽出するものである。サイクル抽出部55は、抽出した1サイクルの電力データを波形モデル作成部56に送信する。
波形モデル作成部56は、サイクル抽出部55からの1サイクルの電力データを利用して、1サイクルの電力データの波形モデル情報を作成するものである。波形モデル作成部56は、作成した波形モデル情報を分割条件設定部57に送信する。
例えば、最近の上記1サイクルの電力データを数回分取得し、これらを利用して平均の上記1サイクルの電力データを算出し、これを波形モデル情報とすることが挙げられる。また、最近の上記1サイクルの電力データを数回分取得し、上記1サイクルの電力データのそれぞれについて、特徴抽出部43と同様の機能を実行して、上記1サイクルの電力データの特徴部分を抽出し、複数の上記1サイクルの電力データ間で共通する特徴部分を波形モデル情報とすることが挙げられる。また、複数の上記波形モデル情報を組み合わせてもよい。
分割条件設定部57は、1サイクルの電力データを、付加価値創出部分と無付加価値部分とに分割するための分割条件を設定するものである。分割条件設定部57は、設定した分割条件を、波形モデル作成部56が作成した波形モデル情報に対応付けて、波形モデルDB記憶部31に記憶する。
具体的には、分割条件設定部57は、波形モデル作成部56からの波形モデル情報に基づき1サイクルの電力データのモデル波形を作成して表示部13に表示させる。次に、ユーザは、表示部13に表示されるモデル波形を参照し、加工機3の動作を考慮して、1サイクルの電力データにおける付加価値創出部分と無付加価値部分とを決定し、上記分割条件を決定する。そして、分割条件設定部57は、ユーザが決定した分割条件を、入力部14を介して取得することにより、上記分割条件を設定する。
次に、上記構成のエネルギー監視装置1の制御部10における処理動作を、図9を参照して説明する。図9は、制御部10におけるモデルDB作成部51の処理動作の概要を示している。
図9に示すように、まず、サイクル抽出部55は、検出データ取得部50が取得した検出データと、電力データ取得部20が取得した電力データとを受信し、上記検出データに基づいて、上記電力データから1サイクルの電力データを抽出する(S10)。次に、波形モデル作成部56は、上記1サイクルの電力データの最近数回分を平均し、平均された1サイクルの電力データを波形モデル情報とする(S15)。
次に、分割条件設定部57は、波形モデル作成部56が作成した波形モデル情報に基づき、1サイクルの電力データのモデル波形を作成して表示部13に表示させ、ユーザから入力部14を介して取得した分割条件を設定する(S16)。そして、分割条件設定部57は、設定した分割条件を、波形モデル作成部56が作成した波形モデル情報に対応付けて、波形モデルDB記憶部31に記憶する(S17)。その後、処理動作を終了する。
従って、本実施形態のエネルギー監視装置1は、波形モデル情報が自動的に作成され、作成された波形モデル情報に基づく1サイクルの電力データの波形モデルを参照して、ユーザが分割条件を決定することができる。
なお、本実施形態では、検出データ取得部50およびモデルDB作成部51は、エネルギー監視装置1に備えているが、エネルギー監視装置1以外の装置に備えてもよい。この場合、当該装置からエネルギー監視装置1に波形モデル情報および分割条件が送信されることになる。
また、本実施形態では、PLC4からの検出データと、電力量計2からの電力データとを利用して1サイクルの電力データを抽出しているが、例えば下記のように、電力量計2からの電力データのみを利用して1サイクルの電力データを検出することもできる。この場合、PLC4および検出データ取得部50を設ける必要が無い。
すなわち、サイクル抽出部55は、S10の代わりに、図3に示すS1〜S4を行う。そして、波形モデル作成部56は、電力データ取得部20からの電力データの時間微分を算出し、算出した微分値の大きさ(立上りの鋭さ)で、電力データにおける1サイクルの開始時点を特定する。これにより、特定された1サイクルの開始時点から、基本周波数の逆数の期間までの電力データを1サイクルの電力データとして検出することができる。
〔実施の形態3〕
次に、本発明のさらに別の実施形態について、図11〜図17を参照して説明する。本実施形態のエネルギー監視システム5は、図1〜図7に示すエネルギー監視システム5に比べて、サイクル検出部25の動作が異なる。なお、上記実施形態で説明した構成と同様の機能を有する構成には同一の符号を付して、その説明を省略する。
本実施形態のサイクル検出部25は、サイクルタイム設計値Dctと周波数解析とを利用して、電力データから1サイクルの開始時点を検出することにより、1サイクルの電力データを検出するものである。ここで、サイクルタイム設計値Dctとは、製造現場の担当者などが設定するサイクルタイムの計画値をいう。
図11は、サイクル検出部25と、これに用いられるデータを記憶する記憶部との概略構成を示している。図示のように、サイクル検出部25は、周波数解析部(周波数解析手段)110、フィルタ処理部(フィルタ処理手段)111、およびサイクル開始検出部(サイクル開始検出手段)112を備える構成である。また、記憶部11は、設計値記憶部100、パラメータ記憶部101、および条件記憶部102を備える構成である。
設計値記憶部100は、サイクルタイム設計値Dctを記憶するものである。また、パラメータ記憶部101は、フィルタ処理部111にてフィルタ処理に利用される各種パラメータの値を記憶するものである。また、条件記憶部102は、1サイクルの開始時点を検出するための各種条件を記憶するものである。サイクルタイム設計値Dct、上記各種パラメータ、および上記各種条件は、入力部14(図8)などを介して、設計値記憶部100、パラメータ記憶部101、および条件記憶部102にそれぞれ予め記憶される。
周波数解析部110は、電力データの周波数解析を行い、サイクルタイム設計値Dctを利用して、周期波形の基本周波数f0を検出するものである。周波数解析部110は、FFT部120および基本周波数検出部121を備える構成である。
FFT部120は、所定期間の電力データに対しFFTを行うものである。FFT部120は、FFT後の周波数スペクトルのデータを基本周波数検出部121に送信する。なお、上記所定期間は、後述する各種の統計値を電力データから取得できる期間であればよく、例えば、サイクルタイム設計値Dctの数倍〜稼働状態が連続する期間taが挙げられる。
基本周波数検出部121は、FFT部120からの周波数スペクトルのデータを利用して、周期波形の基本周波数f0を検出するものである。基本周波数検出部121は、検出した基本周波数f0をフィルタ処理部111に送信する。
本実施形態では、上記基本周波数を検出する周波数の範囲を、設計値記憶部100に記憶されたサイクルタイム設計値の逆数Dct−1を含む所定範囲に限定している。これにより、サイクルタイムに対応する周期波形の基本周波数を確実に取得することができる。
図12は、上記基本周波数を検出する手法を説明するためのものであり、サイクルタイム設計値の逆数Dct−1付近における上記周波数スペクトルの例を折れ線グラフで示している。図12において、破線で挟まれた範囲が上記所定範囲である。基本周波数検出部121は、破線で挟まれた範囲にて周波数スペクトルが最も強い周波数を基本周波数f0として検出する。なお、本実施例では、上記所定範囲の周波数は、サイクルタイム設計値の逆数Dct−1に対する1/2倍〜2倍としている。
フィルタ処理部111は、上記電力データに対しフィルタ処理(フィルタリング)を行って、基本周波数f0付近の周波数成分を強調するものである。フィルタ処理部111は、関数決定部122およびフィルタ処理実行部123を備える構成である。
関数決定部122は、基本周波数検出部121からの基本周波数f0を利用して、フィルタ処理に利用される関数であるフィルタ用関数を決定するものである。関数決定部122は、決定したフィルタ用関数の情報をフィルタ処理実行部123に送信する。
本実施形態では、フィルタ用関数として次式のロジスティック関数f(x)が利用されている。なお、その他の関数をフィルタ用関数として利用することもできる。
f(x)=1/(1+exp(s×(x−fc)))
ここで、fcは、f=1/2であるときのxの値を表し、本実施形態ではカットオフ周波数に対応する。また、本実施形態では、カットオフ周波数fc=基本周波数f0×パラメータParamとしている。また、sは、ロジスティック関数の減少率を表しており、0≦s≦1の範囲をとる。
フィルタ処理実行部123は、関数決定部122からのフィルタ用関数を用いて、電力データに対しフィルタ処理を実行するものである。フィルタ処理実行部123は、フィルタ処理後の電力データをサイクル開始検出部112に送信する。
図13の(a)および(b)は、フィルタ処理実行部123が上記フィルタ処理を実行する前後における電力データの一例をそれぞれ示すグラフである。また、図14の(a)および(b)は、図13の(a)および(b)に示す電力データの周波数スペクトルをそれぞれ示すグラフである。
なお、図14の(a)および(b)には、関数決定部122が決定したフィルタ用関数であるロジスティック関数の周波数特性が示されている。図示の例では、f0≒0.0573Hz、Param=3(従って、fc=0.1719Hz)、s=0.1である。また、図13および図14は、加工機3が射出成形機である場合の例を示している。
図14の(a)および(b)を比較すると、上記フィルタ処理を実行することにより、基本周波数f0よりも高く、かつ0.2Hz以上である周波数成分が除去されることが理解できる。また、図13の(a)および(b)を比較すると、上記フィルタ処理を実行することにより、サイクル波形が明確化されることが理解できる。
サイクル開始検出部112は、1サイクルの開始時点を検出するものである。加工機3がワークに対する加工を開始する時、消費電力が急激に増加することが多い。実際、図13の(b)に示す上記フィルタ処理後の電力データを参照すると、電力値が急激に増加する立上がりが周期的に発生していることが理解できる。
従って、上記フィルタ処理後の上記電力値の立上がりを検出できれば、1サイクルの開始時点を検出できることが理解できる。本実施形態では、上記電力値の立上がりの時点を1サイクルの開始時点とする。
上記電力値の立上がりの決定手法としては、種々のものが知られているが、本実施形態にて利用される上記検出手法について、図15を参照して説明する。図15は、上記フィルタ処理後の電力データとその2階微分のデータとを示すグラフである。図中、破線のグラフは上記電力データであり、実線のグラフは上記2階微分のデータである。
図15に示すように、上記フィルタ処理後の上記電力値の立上がりの直前には、上記フィルタ処理後の電力値が小さく、時間の経過と共に、上記電力値の傾きが負から正に急激に増加している。このため、上記電力値の2階微分値が大きくなっている。従って、上記電力値が或る閾値よりも低く、かつ、上記電力値の2階微分値が別の閾値よりも高くなるという条件を満たす時点を、上記電力値の立上がりの時点と決定することができる。例えば、図15において、グラフの線種と同じ線種の○印で囲まれた箇所が上記条件を満たすので、当該箇所の時点が上記電力値の立上がりの時点として決定される。以下、上記電力値に関する上記閾値を「電力閾値」と称し、上記電力値の2階微分値に関する上記閾値を「2階微分閾値」と称し、かつ、上記条件を「立上がり検出条件」と称する。
なお、上記立上がり検出条件として他の条件を追加してもよい。例えば、上述のように、上記電力値の傾きが急激に増加しても、その直後に減少すれば、上記電力値の増加が抑制されることになり、上記立上がりとは呼べなくなる。そこで、上記条件を満たす時点から所定時間経過後(例えば5秒後)の上記電力値が、上記電力閾値よりも大きいという条件を上記立上がり検出条件に追加してもよい。
また、図15に示すように、上記立上がり検出条件は、或る時点のみ満たされるのではなく、当該時点を含む複数の時点で満たされる可能性がある。そこで、サイクルタイム設計値Dctと、基本周波数f0の逆数である基本周期T0との何れか一方の0.5倍以内の期間に、上記立上がり検出条件を満たす複数の時点が存在する場合、上記電力値の2階微分値が最も大きい時点を、上記電力値の立上がりの時点とするという条件を上記立上がり検出条件に追加してもよい。
次に、上記電力閾値および上記2階微分閾値の決定手法について説明する。図15を参照すると、上記電力閾値を下回る電力値が周期的に存在する必要があることが理解できる。従って、上記電力閾値としては、当該値を下回る電力値が周期的に検出されるようなものに決定される。
図16は、上記電力閾値を決定するためのグラフを示している。図16の上段に記載のグラフは、電力データの時間変化を示しており、図中の破線は、それぞれ、探索区間を示している。図16の下段には、各探索区間内の電力データのうち、下位の所定数の電力値の中央値が示されている。
なお、上記所定数としては、実際の数が設定されてもよいし、当該所定数を求めるための式が設定されてもよい。この式の例としては次式が挙げられる。
所定数=a/(f0*tsampling) (但し、小数点以下は切り上げ)
ここで、tsamplingは、データ計測のサンプリング周期を表している。また、(f0*tsampling−1は、基本周期T0(=1/f0)のデータ数を表し、aはその係数を表している。本実施例ではa=0.3である。例えば、f0=0.1719Hz、tsampling=0.6秒の場合、上記所定数=3となり、下位の3個の電力値の中央値を算出することになる。
図16に示すように、本実施形態では、所定の探索区間を上流側の或る時間に設定し、設定された探索区間内の電力データのうち、下位の所定数の電力値の中央値を算出する。なお、上記探索区間は、基本周期T0よりも広い所定期間であることが望ましい。
次に、上記探索区間を下流側に所定時間ずらして上述と同様の処理を行い、これを繰り返す。そして、算出された中央値の集合の上側隣接値を上記電力閾値として決定する。なお、上記所定時間は、基本周期T0よりも狭いことが望ましく、基本周期T0の半分程度であることがより望ましい。
ここで、上側隣接値は、(上側ヒンジU)+(1ヒンジ散布度h)×aよりも下側にあるデータの最大値を意味する。また、1ヒンジ散布度hは、上側ヒンジ(upper hinge)Uと下側ヒンジ(lower hinge)との間隔を意味し、上側ヒンジは、中央値よりも大きな値のデータの中央値(75パーセンタイル値)を意味し、下側ヒンジは、中央値よりも小さな値のデータの中央値(25パーセンタイル値)を意味する。なお、パラメータaは、通常1.5であるが、本実施例では立上がりを確実に検出するためのマージンを考慮して、2としている。
なお、上記2階微分閾値は、上記電力閾値の決定手法と反対の手法により決定することができる。具体的には、図15を参照すると、上記2階微分閾値を上回る電力値が周期的に存在する必要があることが理解できる。従って、上記2階微分閾値としては、当該値を上回る電力値が周期的に検出されるようなものに決定される。
本実施形態では、所定の探索区間を上流側の或る時間に設定し、設定された探索区間内の上記2階微分のデータのうち、上位の所定数の電力値の中央値を算出する。次に、上記探索区間を下流側に所定時間ずらして上述と同様の処理を行い、これを繰り返す。そして、算出された中央値の集合の下側隣接値を上記2階微分閾値として決定する。ここで、下側隣接値は、(下側ヒンジL)−(1ヒンジ散布度h)×aよりも上側にあるデータの最小値を意味する。
従って、サイクル開始検出部112は、フィルタ処理実行部123にてフィルタ処理が実行された電力データと、その2階微分のデータとを用いて、電力値の立上がりの時点を1サイクルの開始時点として検出している。サイクル開始検出部112は、2階微分演算部124、閾値決定部125および開始時刻検出部126を備える構成である。また、条件記憶部102は、上記探索区間、上記所定数、上記所定時間、およびパラメータaを記憶している。
2階微分演算部124は、フィルタ処理実行部123からのフィルタ処理後の電力データに対し2階微分の演算を行うものである。2階微分演算部124は、演算した2階微分のデータを上記フィルタ処理後の電力データと共に閾値決定部125および開始時刻検出部126に送信する。
閾値決定部125は、2階微分演算部124からのフィルタ処理後の電力データおよび2階微分のデータと、条件記憶部102に記憶された上記探索区間、上記所定数、上記所定時間、およびパラメータaとを利用して、上述のように、上記電力閾値および上記2階微分閾値を決定するものである。閾値決定部125は、決定した上記電力閾値および上記2階微分閾値を開始時刻検出部126に送信する。
開始時刻検出部126は、2階微分演算部124からのフィルタ処理後の電力データおよび2階微分のデータと、閾値決定部125からの上記電力閾値および上記2階微分閾値とを利用し、上記立上がり検出条件に基づいて、1サイクルの開始時点を検出するものである。これにより、サイクル検出部25は、1サイクル部分の電力データを検出することができる。
次に、上記構成のエネルギー監視装置1の制御部10における処理動作を、図17を参照して説明する。図17は、制御部10におけるサイクル検出部25の処理動作の概要を示している。
図17に示すように、まず、サイクル検出部25は、電力データ記憶部30から所定の時間幅の電力データを取得する(S20)。次に、取得された電力データに対し、FFT部120はFFTを行い(S21)、該FFTにより取得された周波数スペクトルのデータと、設計値記憶部100に記憶されたサイクルタイム設計値Dctとを利用して、基本周波数検出部121は周期波形の基本周波数f0を検出する(S22)。
次に、検出された基本周波数f0と、パラメータ記憶部101に記憶された各種パラメータとを利用して、関数決定部122はフィルタ用関数を決定し(S23)、決定されたフィルタ用関数を利用して、フィルタ処理実行部123は、上記電力データに対しフィルタ処理を実行する(S24)。
次に、上記フィルタ処理後の電力データに対し、2階微分演算部124は、2階微分の演算を行い、該演算結果から得られた2階微分のデータと、上記フィルタ処理後の電力データと、条件記憶部102に記憶された各種データとを利用して、閾値決定部125は、上記電力閾値および上記2階微分閾値を決定する(S25)。次に、決定された電力閾値および2階微分閾値と、上記フィルタ処理後の電力データおよび上記2階微分のデータとを利用して、開始時刻検出部126は、上記立上がり検出条件に基づいて、1サイクルの開始時点を検出する(S26)。そして、検出された1サイクルの開始時点を利用して、サイクル検出部25は、電力データ記憶部30から取得された所定の時間幅の電力データから1サイクル部分の電力データを検出して出力し(S27)、その後、処理動作を終了する。
従って、本実施形態では、電力データと各種の設定値とを利用して、1サイクルの開始時点を検出することができるので、パターン波形を利用する必要が無い。
なお、本実施形態では、電力値の立上がりの時点を1サイクルの開始時点としているが、加工機3によっては、上記加工のための準備を行ってから、上記加工を開始するものも存在する(図6参照)。この場合、上記1サイクルの開始時点は、上記準備の開始時点となり、上記加工の開始時点、すなわち上記電力値の立上がりの時点からずれることになる。しかしながら、加工機3の動作から、上記準備の期間が既知であったり、当該期間における電力データに特徴を有したりすることが多い。従って、上記電力値の立上がりの時点を検出することにより、上記準備の開始時点、すなわち上記1サイクルの開始時点を容易に求めることができる。
また、上記電力値の立上がりの検出と同様にして、上記電力値の立下がりを検出してもよい。この場合、上記電力値の立上がりの時点から上記電力値の立下がりの時点までの期間が、正味稼働状態(図2参照)の期間tavとなり、付加価値創出期間を求めることができる。
〔実施の形態4〕
次に、本発明のさらに別の実施形態について、図18〜図20を参照して説明する。図18は、本実施形態のエネルギー監視システム5のエネルギー監視装置1において、制御部10に含まれるサイクル検出部25と、これに用いられるデータを記憶する記憶部との概略構成を示している。
本実施形態のエネルギー監視システム5は、図11〜図17に示すエネルギー監視システム5に比べて、サイクル検出部25におけるサイクル開始検出部112の動作と、記憶部11が、条件記憶部102に代えて、パターン波形記憶部103を備える点とが異なる。なお、上記実施形態で説明した構成と同様の機能を有する構成には同一の符号を付して、その説明を省略する。
パターン波形記憶部103は、1サイクルの電力データのパターン波形を示すパターン波形情報を記憶するものである。なお、パターン波形記憶部103の代わりに、波形モデルDB記憶部31を利用してもよい。この場合、波形モデルDB記憶部31における波形モデル情報が上記パターン波形情報となる。
本実施形態のサイクル検出部25は、サイクルタイム設計値Dctと周波数解析とパターン照合とを利用して、電力データから1サイクルの開始時点を検出することにより、1サイクルの電力データを検出するものである。図18に示すように、サイクル検出部25におけるサイクル開始検出部112は、パターン照合部130および開始時刻検出部131を備える構成である。
パターン照合部130は、電力データ記憶部30からフィルタ処理実行部123を介して取得したフィルタ処理後の電力データに対し、パターン波形記憶部103からフィルタ処理実行部123を介して取得したフィルタ処理後の上記パターン波形の電力データを利用して、パターン照合(テンプレートマッチング)を行うものである。
パターン照合部130は、上記パターン照合の結果、上記フィルタ処理後のパターン波形の電力データに最も類似(適合)する上記フィルタ処理後の電力データの部分を特定し、当該部分における開始時点を、1サイクルの基準開始時点として検出する。パターン照合部130は、検出した1サイクルの基準開始時点を開始時刻検出部131に送信する。なお、本実施形態では、照合の度合(評価基準)を相関係数で表しているが、たたみ込み積分値など、公知の評価基準で表すこともできる。
図19は、上記パターン照合の詳細を示すグラフである。図19の上段に記載のグラフは、フィルタ処理後の電力データの時間変化を示しており、図中の二点差線は、それぞれ、比較区間を示している。図19の下段には、フィルタ処理後のパターン波形の電力データを示している。なお、上記比較区間は、上記フィルタ処理後のパターン波形の電力データの区間と同じである。
図19に示すように、本実施形態では、まず、探索開始時点を適当な時点に設定し、探索開始時点から下流側に比較区間を設定する。次に、設定された比較区間の上記電力データと、上記パターン波形の電力データとの相関係数を算出する。
次に、上記比較区間を下流側にずらして上述と同様の処理を行い、これを、比較区間の開始時点が探索終了時点に到達するまで繰り返す。そして、相関係数が最大となる比較区間の開始時点を1サイクルの基準開始時点として決定し、決定された1サイクルの基準開始時点を開始時刻検出部131に送信する。
なお、探索開始時点は、フィルタ処理後の電力データの先頭でもよいし、中央でもよい。また、比較区間の移動方向は、上流側でもよいし、下流側でもよい。また、探索開始時点から探索終了時点までの期間は、サイクルタイム設計値Dctの2倍というように、サイクルタイム設計値Dctに依存してもよいし、一定でもよい。また、比較区間は、1つの電力値ごとにずらしてもよいし、複数の電力値ごとにずらしてもよい。
開始時刻検出部131は、パターン照合部130からの1サイクルの基準開始時点を利用して、上記フィルタ処理後の電力データにおける他の1サイクルの開始時点を検出する。パターン照合部130が検出した1サイクルの基準開始時点と、開始時刻検出部131が検出した1サイクルの開始時点とを利用して、サイクル検出部25は、1サイクル部分の電力データを検出することができる。
開始時刻検出部131が上記他の1サイクルの開始時点を検出する手法としては、下記の2つが考えられる。第1の手法は、基本周波数検出部121が検出した基本周波数f0の逆数である基本周期T0を利用するものである。この手法では、上記1サイクルの基準開始時点を起点として、基本周期T0ごとに離間した時点が、上記他の1サイクルの開始時点として検出される。なお、基本周期T0の代わりに、サイクルタイム設計値Dctなど、サイクルタイムに対応する任意の期間を利用してもよい。
また、第2の手法は、第1の手法により検出された1サイクルの開始時点の前後に上記探索開始時点および上記探索終了時点をそれぞれ設定してパターン照合部130に送信することにより、上記探索開始時点〜上記探索終了時点の期間における上記1サイクルの基準開始時点をパターン照合部130から受信するものである。第2の手法の場合、第1の手法の場合に比べて、処理が増加するが、1サイクルの開始時点の精度を向上することができる。
なお、上記探索開始時点は、上記1サイクルの開始時点より少し前(例えば、基本周期T0の0.1倍など)の時点であることが望ましい。また、上記探索終了時点は、上記探索開始時点から所定期間(例えば、基本周期T0、サイクルタイム設計値Dctなど)経過した時点であることが望ましい。
次に、上記構成のエネルギー監視装置1の制御部10における処理動作を、図20を参照して説明する。図20は、制御部10におけるサイクル検出部25の処理動作の概要を示している。なお、電力データ記憶部30から所定の時間幅の電力データを取得してから(S20)、関数決定部122がフィルタ用関数を決定するまで(S23)の処理は、図17と同様であるので、その説明を省略する。
S23の後、フィルタ処理実行部123は、決定されたフィルタ用関数を利用して、上記電力データと、パターン波形記憶部103から取得されたパターン波形の電力データとに対しフィルタ処理を実行する(S30)。次に、パターン照合部130は、上記フィルタ処理後の電力データに対し、上記フィルタ処理後のパターン波形の電力データを利用して、パターン照合を行う(S31)。そして、パターン照合部130は、上記パターン照合の結果、上記フィルタ処理後のパターン波形の電力データに最も類似する上記フィルタ処理後の電力データの部分における開始時点を、1サイクルの基準開始時点として検出する(S32)。
次に、開始時刻検出部131は、検出された1サイクルの基準開始時点を利用して、上記フィルタ処理後の電力データにおける他の1サイクルの開始時点を検出する(S33)。そして、検出された他の1サイクルの開始時点と、上記1サイクルの基準開始時点とを利用して、サイクル検出部25は、電力データ記憶部30から取得された所定の時間幅の電力データから1サイクル部分の電力データを検出して出力し(S34)、その後、処理動作を終了する。
なお、パターン波形記憶部103は、フィルタ処理後の上記パターン波形情報を記憶してもよい。この場合、パターン照合部130は、上記フィルタ処理後のパターン波形情報をパターン波形記憶部103から直接取得することができる。なお、上記パターン波形情報に施されたフィルタ処理は、フィルタ処理実行部123が実行するフィルタ処理と同じであることが望ましい。
〔実施の形態5〕
次に、本発明のさらに別の実施形態について、図21および図22を参照して説明する。本実施形態のエネルギー監視システム5は、図18〜図20に示すエネルギー監視システム5に比べて、制御部10にパターン波形作成部(波形パターン作成手段)113が追加されている点が異なる。なお、上記実施形態で説明した構成と同様の機能を有する構成には同一の符号を付して、その説明を省略する。
図21は、本実施形態のエネルギー監視システム5のエネルギー監視装置1において、制御部10に含まれるサイクル検出部25およびパターン波形作成部113と、これに用いられるデータを記憶する記憶部との概略構成を示している。なお、サイクル検出部25は、図18に示すサイクル検出部25と同様であるので、その説明を省略する。
パターン波形作成部113は、サイクル検出部25が検出した1サイクルの電力データを利用して、1サイクルの電力データのパターン波形を作成するものである。図21に示すように、パターン波形作成部113は、正常波形抽出部132およびパターン作成部133を備える構成である。
正常波形抽出部132は、サイクル検出部25から1サイクルの電力データを受信し、受信した1サイクルの電力データの中から、波形が正常であるものを抽出するものである。以下では、波形が正常である1サイクルの電力データを正常波形データと称する。正常波形抽出部132は、抽出した正常波形データをパターン作成部133に送信する。
正常波形抽出部132において上記波形が正常であると判断する手法について説明する。まず、1サイクルの波形を特徴付ける1または複数の特徴量Fiを予め選択する。この特徴量Fiとして、実施例ではサイクルタイムF1と1サイクルの電力和F2とを利用している。特徴量Fiの他の例としては、基本統計量を用いたものが考えられ、具体的には、平均、分散、標準偏差、2乗平均平方根、最大値、最小値、尖度、歪度などが挙げられる。なお、尖度とは、1サイクル中の電力の分布が正規分布に対してどれだけ尖っているかを表すものである。また、歪度とは、1サイクル中の電力の分布が正規分布に対してどれだけ歪んでいるかを表すものである。
次に、受信された1サイクルの電力データのそれぞれに関して、特徴量Fiを算出し、算出された特徴量Fiの集合から、中央値mdiおよび標準偏差sdiを算出する。そして、この処理を、特徴量Fiのそれぞれについて繰り返す。
そして、特徴量Fiと中央値mdiとの差の絶対値abs(Fi−mdi)が標準偏差sdiよりも小さいという条件を、全ての特徴量Fiで満足するような1サイクルの電力データを正常波形データとして抽出し、パターン作成部133に送信する。実施例の場合、abs(F1−md1)<sd1、かつ、abs(F2−md2)<sd2を満たすような1サイクルの電力データを抽出することになる。
パターン作成部133は、正常波形抽出部132からの複数の正常波形データを利用して、パターン波形を作成するものである。具体的には、パターン作成部133は、開始時刻から同じ経過時間における電力値を、上記複数の正常波形データから抽出し、抽出した複数の電力値における中央値を算出し、算出した中央値を当該経過時間におけるパターン波形の電力値とし、これを全ての経過時間について繰り返すことにより、パターン波形を作成している。パターン作成部133は、作成したパターン波形のデータをパターン波形記憶部103に記憶する。
次に、上記構成のエネルギー監視装置1の制御部10における処理動作を、図22を参照して説明する。図22は、制御部10におけるパターン波形作成部113の処理動作の概要を示している。
図22に示すように、まず、サイクル検出部25が所定の時間幅の電力データの中から検出した1サイクルの電力データを受信すると(S40)、正常波形抽出部132は、波形が正常であるものを正常波形データとして抽出する(S41)。次に、パターン作成部133は、抽出された複数の正常波形データを利用して、パターン波形を作成し(S42)、作成されたパターン波形のデータをパターン波形記憶部103に記憶する(S43)。その後、処理動作を終了する。
従って、本実施形態では、パターン波形が事前に判明していない場合でも、適切なパターン波形を自動的に取得することができる。
なお、パターン波形作成部113が受信する1サイクルの電力データは、フィルタ処理部111がフィルタ処理したものでもよいし、フィルタ処理していないものでもよい。また、パターン波形作成部113は、他の検出手法によって検出された1サイクルの電力データを利用してもよい。
〔実施の形態6〕
次に、本発明のさらに別の実施形態について、図23〜図26を参照して説明する。本実施形態のエネルギー監視システム5は、図1〜図7に示すエネルギー監視システム5に比べて、分割部26の動作が異なる。なお、上記実施形態で説明した構成と同様の機能を有する構成には同一の符号を付して、その説明を省略する。
本実施形態の分割部26は、統計処理を利用して、サイクル検出部25が検出した1サイクルの電力データから、無付加価値期間tanの開始時点を特定している。これにより、波形モデルから分割条件を作成することができるので、分割条件を波形モデルDB記憶部31に予め記憶する必要が無い。また、1サイクルの電力データから付加価値創出期間tavおよび無付加価値期間tanを特定できるので、波形モデルDB記憶部31を利用する必要が無い。
次に、本実施形態の分割部26の詳細について説明する。本実施形態では、1サイクルに関して、電力値の立上がりの時点を開始時点とし、前期間が付加価値創出期間tavであり、後期間が無付加価値期間tanであるとしている。
一般に、付加価値創出期間tavでは、加工機3が加工を行っているため、消費電力値が高い。一方、無付加価値期間tanでは、加工機3が加工を行っていないため、消費電力値が低い。そこで、消費電力値が高い状態から低い状態に遷移する遷移時点が、無付加価値期間tanの開始時点(付加価値創出期間tavの終了時点)と考えることができる。
上記遷移時点を特定するために、次式の特徴値f(t)を利用する。
f(t)=|{(期間Lsの電力データの平均値)−(期間Rsの電力データの平均値)}|/{(期間Lsの電力データの分散値)+(期間Rsの電力データの分散値)}
ここで、期間Lsと期間Rsとは、1サイクルの期間のうち、或る時点tよりも前の期間と後ろの期間とをそれぞれ表す。時点tが上記遷移時点である場合、期間Lsの電力データの平均値が大きくなり、期間Rsの電力データの平均値が小さくなり、期間Lsおよび期間Rsの電力データの分散値が小さくなるので、特徴値f(t)は最大となる。逆に言えば、特徴値f(t)が最大となる場合、時点tが上記遷移時点となり、期間Lsが付加価値創出期間tavとなり、期間Rsが無付加価値期間tanとなる。従って、1サイクルの電力データから特徴値f(t)が最大となる時点tを特定することにより、上記1サイクルの電力データを、付加価値創出期間tavの電力データと無付加価値期間tanの電力データとに分割することができる。
図23は、分割部26の概略構成を示している。図示のように、分割部26は、外れ値補正部140、特徴値算出部(特徴値算出手段)141、および遷移時点決定部(開始時点特定手段)142を備える構成である。
外れ値補正部140は、特徴値f(t)を算出する前処理として、サイクル検出部25からの1サイクルの電力データに存在する外れ値を補正するものである。外れ値補正部140は、補正された1サイクルの電力データを特徴値算出部141に送信する。
外れ値補正部140による補正の詳細について、図24を参照して説明する。図24は、外れ値補正部140による補正の例を示している。同図の(a)は補正前の1サイクルの電力データを示しており、同図の(b)は補正後の1サイクルの電力データを示している。
図24に示すように、外れ値補正部140は、まず、1サイクルの電力データの平均値を算出し、1サイクルの電力データを、平均値よりも上のデータupperと下のデータlowerとに分割する仮決めを行う。次に、上のデータupperの中央値m_uと、下のデータlowerの中央値m_lを算出する。なお、中央値の代わりに平均値を用いると、外れ値が含まれることになるので、好ましくない。
そして、上のデータupperのうち、m_u+|m_u−m_l|以上のデータを外れ値とみなし、当該データの電力値をm_uに補正する。
特徴値算出部141は、外れ値補正部140からの補正された1サイクルの電力データを利用して、1サイクル内の全時点tについて特徴値f(t)を算出する。特徴値算出部141は、算出した特徴値f(t)を遷移時点決定部142に送信する。
遷移時点決定部142は、特徴値算出部141からの特徴値f(t)を利用して、特徴値f(t)が最大となる時点tを遷移時点として決定し、該遷移時点を無付加価値期間tanの開始時点(付加価値創出期間tavの終了時点)とする。これにより、分割部26は、1サイクルの電力データを、付加価値創出期間tavの電力データと無付加価値期間tanの電力データとに分割することができる。
図25は、補正された1サイクルの電力データと特徴値f(t)とを示すグラフである。図中、太線が補正された1サイクルの電力データを表し、細線が特徴値f(t)を表している。図示のように、特徴値f(t)が最大値となる時点tで、付加価値創出期間tavと無付加価値期間tanとに分割できることが理解できる。
次に、上記構成のエネルギー監視装置1の制御部10における処理動作を、図26を参照して説明する。図26は、制御部10における分割部26の処理動作の概要を示している。
図26に示すように、まず、サイクル検出部25が検出した1サイクルの電力データを受信すると(S50)、外れ値補正部140が上記1サイクルの電力データに存在する外れ値を補正する(S51)。次に、補正された1サイクルの電力データを利用して、特徴値算出部141は、1サイクル内の全時点tについて特徴値f(t)を算出し(S52)、遷移時点決定部142は、算出された特徴値f(t)が最大となる時点tを遷移時点として決定する(S53)。そして、決定された遷移時点を利用して、分割部26は、1サイクルの電力データを、付加価値創出期間tavの電力データと無付加価値期間tanの電力データとに分割して出力し(S54)、その後、処理動作を終了する。
なお、本実施形態では、特徴値f(t)が最大となる最大時点t1のみを特定して、1サイクルを2つの期間に分割しているが、2番目に大きい第2時点t2や3番目に大きい第3時点t3を特定し、これらの時点t1〜t3が互いに隣接していない条件を満たすことにより、3つ以上の期間に分割することもできる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
例えば、上記実施形態では、消費エネルギーとして消費電力量を利用しているが、ガス、石油などの可燃性流体が燃焼するときの熱量を利用することもできる。この場合、当該可燃性流体の流量を流量計によって計測すればよい。
また、上記実施形態では、ワークに対し加工を行う加工機3を対象機器として消費エネルギー量を監視しているが、例えば、住宅内の電化製品およびガス製品の消費エネルギー量を監視する場合にも適用可能である。なぜなら、住宅内での電力データ等は、例えば1日、1年などの単位で周期的に変動することが多いからである。このように、本発明は、何らかの処理を行う任意の機器を対象機器とすることができる。
また、上記実施形態では、1サイクルの電力データを検出しているが、1サイクルを複数回含む電力データを検出してもよい。また、製造対象物によっては、電力データに特徴的な波形が現れない場合もある。この場合でも、所定時間の電力データを検出することにより、加工機3の改善余地量を算出することができる。
最後に、エネルギー監視装置1の各ブロック、特に電力データ取得部20、ムダ評価部21、表示制御部22、検出データ取得部50、およびモデルDB作成部51は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、エネルギー監視装置1は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアであるエネルギー監視装置1の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記エネルギー監視装置1に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、エネルギー監視装置1を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明に係るエネルギー監視装置は、消費エネルギーに関する物理量の時系列データを計測データとして用いて、所定時間の時系列データを検出することにより、検出された時系列データを、上記処理による付加価値の創出に関して分割することができ、分割された部分から、無付加価値部分の消費エネルギーを、改善余地量として算出できるので、消費電力量だけでなく、消費石油量などの任意の消費エネルギーに適用することができる。
1 エネルギー監視装置
2 電力量計
3 加工機
4 PLC
5 エネルギー監視システム
10 制御部
11 記憶部
12 受信部
13 表示部
14 入力部
20 電力データ取得部(取得手段)
21 ムダ評価部
22 表示制御部
25 サイクル検出部(検出手段)
26 分割部(分割手段)
27 積算部(算出手段)
30 電力データ記憶部
31 波形モデルDB記憶部
32 評価結果記憶部
41 波形取得部
42 前処理部
43 特徴抽出部
44 識別部
45 結果出力部
50 検出データ取得部(取得手段)
51 モデルDB作成部
55 サイクル抽出部(抽出手段)
56 波形モデル作成部(波形モデル作成手段)
57 分割条件設定部(分割条件設定手段)
100 設計値記憶部
101 パラメータ記憶部
102 条件記憶部
103 パターン波形記憶部
110 周波数解析部(周波数解析手段)
111 フィルタ処理部(フィルタ処理手段)
112 サイクル開始検出部(サイクル開始検出手段)
113 パターン波形作成部(波形パターン作成手段)
120 FFT部
121 基本周波数検出部
122 関数決定部
123 フィルタ処理実行部
124 2階微分演算部
125 閾値決定部
126 開始時刻検出部
130 パターン照合部
131 開始時刻検出部
132 正常波形抽出部
133 パターン作成部
140 外れ値補正部
141 特徴値算出部(特徴値算出手段)
142 遷移時点決定部(開始時点特定手段)
tan 無付加価値期間
tav 付加価値創出期間
Dct サイクルタイム設計値
f(t) 特徴値

Claims (12)

  1. 処理を実行する機器が稼働状態にて消費した消費エネルギーのうち、改善を為しうる量である改善余地量を算出するエネルギー監視装置であって、
    上記消費エネルギーに関する物理量の時系列データを取得する取得手段と、
    該取得手段が取得した時系列データの中から、所定時間の時系列データを検出する検出手段と、
    該検出手段が検出した時系列データを分割する分割手段と、
    該分割手段によって分割された部分から、上記処理による付加価値を創出していない無付加価値部分の消費エネルギーを、上記改善余地量として算出する算出手段とを備えることを特徴とするエネルギー監視装置。
  2. 上記検出手段が検出する時系列データは、上記機器が上記処理を開始してから終了するまでの1サイクルの時系列データであることを特徴とする請求項1に記載のエネルギー監視装置。
  3. 上記物理量は、電力または電流であることを特徴する請求項1または2に記載のエネルギー監視装置。
  4. 上記1サイクルの時系列データの波形モデルを示す波形モデル情報と、上記分割手段が分割するための条件である分割条件とを予め記憶する記憶部をさらに備えており、
    上記検出手段は、上記記憶部に記憶された波形モデル情報に適合する1サイクルの時系列データを検出しており、
    上記分割手段は、上記記憶部に記憶された分割条件に基づいて分割することを特徴とする請求項2に記載のエネルギー監視装置。
  5. 上記取得手段が取得した物理量の時系列データを用いて、上記波形モデル情報を作成する波形モデル作成手段をさらに備えることを特徴とする請求項4に記載のエネルギー監視装置。
  6. 上記機器が上記処理を開始してから終了するまでの期間の計画値であるサイクルタイム設計値を予め記憶する記憶部をさらに備えており、
    上記検出手段は、上記サイクルタイム設計値に基づいて、上記1サイクルの時系列データの開始時点を検出するサイクル開始検出手段を備えることを特徴とする請求項2、4、および5の何れか1項に記載のエネルギー監視装置。
  7. 上記1サイクルの時系列データの波形パターンを示す波形パターン情報を記憶する記憶部をさらに備えており、
    上記サイクル開始検出手段は、上記記憶部に記憶された波形パターン情報に適合する1サイクルの時系列データを検出することにより、上記1サイクルの時系列データの開始時点を検出することを特徴とする請求項6に記載のエネルギー監視装置。
  8. 上記1サイクルの時系列データの波形パターンを示す波形パターン情報を記憶する記憶部と、
    上記検出手段が検出した1サイクルの時系列データを複数個利用して、上記波形パターンを作成して上記記憶部に記憶する波形パターン作成手段とをさらに備えることを特徴とする請求項2、4、5、6、および7の何れか1項に記載のエネルギー監視装置。
  9. 上記分割手段は、
    上記検出手段が検出した1サイクルの時系列データに基づいて、上記1サイクルの期間
    を或る時点で分割する特徴値を算出する特徴値算出手段と、
    該特徴値算出手段が算出した特徴値に基づいて、上記処理による付加価値を創出していない無付加価値期間の開始時点を特定する開始時点特定手段とを備えることを特徴とする請求項2、4、5、6、7、および8の何れか1項に記載のエネルギー監視装置。
  10. 上記算出手段は、上記分割手段によって分割された部分から、上記処理による付加価値を創出している付加価値創出部分の消費エネルギーをさらに算出することを特徴とする請求項1から9までの何れか1項に記載のエネルギー監視装置。
  11. 処理を実行する機器が稼働状態にて消費した消費エネルギーのうち、改善を為しうる量である改善余地量を算出するエネルギー監視装置の制御方法であって、
    上記消費エネルギーに関する物理量の時系列データを取得する取得ステップと、
    該取得ステップにて取得された時系列データの中から、所定時間の時系列データを検出する検出ステップと、
    該検出ステップにて検出された時系列データを分割する分割ステップと、
    該分割ステップによって分割された部分から、上記処理による付加価値を創出していない無付加価値部分の消費エネルギーを、上記改善余地量として算出する算出ステップとを含むことを特徴とするエネルギー監視装置の制御方法。
  12. 処理を実行する機器が稼働状態にて消費した消費エネルギーのうち、改善を為しうる量である改善余地量を算出するエネルギー監視装置を動作させるためのエネルギー監視プログラムにおいて、
    上記消費エネルギーに関する物理量の時系列データを取得する取得ステップと、
    該取得ステップにて取得された時系列データの中から、所定時間の時系列データを検出する検出ステップと、
    該検出ステップにて検出された時系列データを分割する分割ステップと、
    該分割ステップによって分割された部分から、上記処理による付加価値を創出していない無付加価値部分の消費エネルギーを、上記改善余地量として算出する算出ステップとをコンピュータに実行させるためのエネルギー監視プログラム。
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