JP5098988B2 - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の排気浄化装置に関する。
内燃機関の排気ガスを浄化するための触媒が広く用いられている。しかしながら、内燃機関の始動時や低速運転時など、排気ガス温度や触媒温度が低いときには、有害成分を触媒で十分に浄化できないという問題がある。
特開2006−291930号公報には、低温時に炭化水素成分を浄化するための排気浄化装置として、銀担持担体と、この銀担持担体に酸化性ガスを供給する酸化性ガス供給装置とを設けた排気浄化装置が開示されている。
特開2006−291930号公報
排気ガス中の浄化すべき有害成分としては、炭化水素のほかに、CO(一酸化炭素)もある。このCOについても、低温時に浄化できるような装置の開発が期待されている。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、低温時においても優れたCO浄化性能が得られる内燃機関の排気浄化装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、内燃機関の排気浄化装置であって、
内燃機関の排気通路に配置された触媒コンバータと、
前記触媒コンバータに活性酸素を供給する活性酸素供給装置と、
を備え、
前記触媒コンバータは、担体に銀が担持された触媒を有し、
前記触媒中の銀の割合が5〜50重量%であり、
100℃における前記担体の活性酸素分解率が60%以下であることを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明において、
前記触媒中の銀の割合が7〜40重量%である。
また、第3の発明は、第1または第2の発明において、
前記触媒中の銀の割合が10〜30重量%である。
また、第4の発明は、第1乃至第3の発明の何れかにおいて、
100℃における前記担体の活性酸素分解率が45%以下である。
また、第5の発明は、第1乃至第4の発明の何れかにおいて、
前記担体は、アルミナ、シリカ、ジルコニア、チタニアおよび酸化ランタンよりなる群から選択される1種または複数種を主成分とするものである。
第1の発明によれば、低温時においても優れたCO浄化性能が得られる。このため、内燃機関の始動直後や低負荷運転時など、排気温度や触媒温度が低い場合であっても、排気ガス中のCOを十分に浄化することができる。
第2の発明によれば、触媒中の銀の割合を7〜40重量%とすることにより、低温時において更に優れたCO浄化性能が得られる。
第3の発明によれば、触媒中の銀の割合を10〜30重量%とすることにより、低温時において特に優れたCO浄化性能が得られる。
第4の発明によれば、100℃における活性酸素分解率が45%以下であるような担体を用いることにより、低温時において更に優れたCO浄化性能が得られる。
第5の発明によれば、アルミナ、シリカ、ジルコニア、チタニアおよび酸化ランタンよりなる群から選択される1種または複数種を主成分とする担体を用いることにより、低温時において更に優れたCO浄化性能が得られる。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1の排気浄化装置を説明するための図である。図1に示す排気浄化装置は、内燃機関10の排気ガス中の有害成分(特にCO:一酸化炭素)を浄化するための装置である。なお、図1においては、便宜上、内燃機関10の大きさに対して排気浄化装置の大きさを誇張して描いている。
図1に示す内燃機関10は、ターボチャージャ19を備えている。ターボチャージャ19のコンプレッサにより圧縮された吸入空気は、吸気マニホールド11を介して各気筒に流入する。各気筒には、それぞれ、筒内に直接に燃料を噴射する燃料インジェクタ14が設けられている。各燃料インジェクタ14には、コモンレール18に蓄えられた高圧の燃料が供給される。図示しない燃料タンク内の燃料は、サプライポンプ17により加圧され、コモンレール18に供給される。各気筒から排出される排気ガスは、排気マニホールド12にて合流し、ターボチャージャ19のタービンに流入する。タービンを通過した排気ガスは、排気通路15に流れる。
なお、本発明における内燃機関は、上記の構成に限定されるものではなく、如何なる構成のものであってもよい。
排気通路15には、触媒コンバータ20が設置されている。触媒コンバータ20の内部には、基材21が設置されている。基材21としては、例えば、ストレートフロー型またはウォールフロー型のモノリス形基材が好ましく用いられる。
基材21を構成する多数のセルの内面には、触媒層が設けられている。後述するように、この触媒は、金属酸化物からなる担体に銀(Ag)が担持された構成となっている。
本実施形態の排気浄化装置は、触媒コンバータ20に活性酸素としてのオゾンを供給するオゾン供給装置を備えている。本実施形態のオゾン供給装置は、オゾン発生器25と、オゾン供給通路24と、オゾン供給ノズル22とを有している。
なお、本実施形態では、活性酸素としてオゾンを利用する場合を例に説明するが、本発明では、オゾンに代えて、他の種類の活性酸素(例えば、O-,O2-,O2 -,O3 -,On -等で表される酸素マイナスイオン)を利用することもできる。
オゾン発生器25としては、高電圧を印加可能な放電管内に、原料となる乾燥した空気または酸素を流しつつオゾンを発生させる形態や、他の任意の形式のものを用いることができる。本実施形態のオゾン発生器25は、排気通路の外から取り込まれる空気中の酸素からオゾンを生成可能になっている。
オゾン発生器25で生成されたオゾンは、オゾン供給通路24を通って、オゾン供給ノズル22に送られる。オゾン供給ノズル22は、触媒コンバータ20のケーシングの内部であって、基材21の前方側(上流側)に配置されている。オゾン供給ノズル22には、複数のオゾン供給口23が設けられている。
上記のような構成によれば、オゾン発生器25によってオゾン(O3)を生成させ、このオゾンをオゾン供給ノズル22のオゾン供給口23から噴射することができる。これにより、触媒コンバータ20内にオゾンを供給することができる。
オゾン発生器25の作動は、ECU(Electronic Control Unit)50により制御される。ECU50には、オゾン発生器25のほか、燃料インジェクタ14、クランク角センサ46、エアフローメータ47、冷却水温センサ48等の各種のセンサおよびアクチュエータが電気的に接続されている。
図2は、触媒コンバータ20に設けられた触媒を拡大して示す図である。図2に示すように、触媒コンバータ20に設けられた触媒30は、金属酸化物粒子からなる担体32と、この担体32に担持された銀微粒子34とで構成されている。触媒コンバータ20が備える基材21の表面には、このような触媒30からなる触媒層が設けられている。
触媒30中の銀の割合(以下、「Ag担持量」と称する)は、5〜50重量%であり、より好ましくは7〜40重量%であり、更に好ましくは10〜30重量%である。
また、担体32は、銀を担持していない状態での100℃におけるオゾン分解率(活性酸素分解率)が60%以下のものであり、より好ましくは45%以下のものである。なお、オゾン分解率の測定方法については後述する。
上記のようなオゾン分解率の範囲を満足する担体材料としては、例えば、アルミナ(γ−Al23)、シリカ(SiO2)、ジルコニア(ZrO2)、チタニア(TiO2)、酸化ランタン(La23)が挙げられ、これらのうちの1種、または複数種を組み合わせて、用いることができる。
これに対し、上記のようなオゾン分解率の範囲を満足しない担体材料(オゾン分解率が大きい担体材料)としては、セリア(CeO2)、酸化鉄(Fe23)、酸化マンガン(MnO2)等が挙げられる。
ところで、従来の酸化触媒では、内燃機関10の始動直後や低負荷運転時など、排気温度や触媒温度が低い場合には、排気ガス中のCOを十分に酸化させることができない。
これに対し、上述した触媒30は、オゾンが共存する場合に、低温(例えば、150〜100℃以下)においても優れたCO浄化性能を発揮する。よって、本実施形態の排気浄化装置においては、内燃機関10の始動直後や低負荷運転時などの低温時であっても、オゾン供給ノズル22から触媒コンバータ20へオゾンを供給することにより、高いCO浄化率が得られる。
図3は、オゾンの共存下において触媒30がCOを浄化(酸化)するメカニズムを示す図である。図3に示すように、触媒30中の銀がオゾンと反応することによって、より強力な酸化剤である酸化銀(Ag2OまたはAgO)に変化し、この酸化銀がCOと反応することにより、COがCO2へと酸化される。
触媒30では、白金系触媒等とは異なり、上記のようなメカニズムでCOが浄化される。このため、絶対的な銀の量を増やすことがCO浄化性能の向上に極めて有効に作用する。従って、本発明では、Ag担持量を前述したような比較的大きい値とすることにより、低温における優れたCO浄化性能が得られる。
しかしながら、Ag担持量が前述した範囲の上限値を超えると、銀微粒子34同士が合体して、粒径が粗大化し易い。すなわち、銀を適切な分散状態で保持することができなくなり、銀の比表面積が低下する。このため、熱により粒径が粗大化しない温度域での使用でも、ガスの拡散性に劣る。その結果、CO浄化性能が低下する。
また、本発明では、前述したように、100℃における担体32のオゾン分解率は、前述した範囲のような、比較的小さい値である。これにより、触媒コンバータ20に供給されたオゾンが担体32によって分解されてしまうことを抑制し、オゾンと銀との反応を促進することができる。このため、その反応によって形成された酸化銀により、COを効率良く浄化することができるので、低温下での優れたCO浄化性能が得られる。
具体的には、担体32のオゾン分解率を60%以下とすることにより、Ag担持量が10重量%の場合において、概ね150℃以下でCOを浄化可能となる。また、担体32のオゾン分解率を45%以下とすることにより、Ag担持量が10重量%の場合において、概ね100℃以下でCOを浄化可能となる。
これに対し、担体32の100℃におけるオゾン分解率が前述した範囲より大きいと、触媒コンバータ20に供給されたオゾンが、銀と反応する前に担体32によって分解されてしまう。このため、低温下で優れたCO浄化性能を得ることはできない。
なお、図1に示す本実施形態のシステムでは、オゾン発生器25により生成されたオゾンをそのままオゾン供給ノズル22へ送って排気ガス中に添加するように構成されているが、本発明では、オゾンを予め生成、貯留しておき、その貯留されたオゾンを必要時に排気ガス中に添加するようにしてもよい。また、本実施形態では、排気ガス流路の外からオゾン発生器25に取り込んだ空気中の酸素によってオゾンを生成しているが、本発明では、オゾン発生器を排気ガス流路内に設置する構成としてもよい。すなわち、排気ガス中に残存する酸素をオゾンに転換させるようにしてもよい。
上述した実施の形態1においては、オゾン発生器25、オゾン供給通路24およびオゾン供給ノズル22が前記第1の発明における「活性酸素供給装置」に相当している。
以下、本発明を実施例および比較例に基づいて更に説明する。
[触媒の調製]
(実施例A)
担体としてのγ−Al23を水に分散させた溶液にAgNO3溶液を加え、乾燥および焼成することにより、Ag担持量5重量%のAg/γ−Al23触媒粉末を得た。この触媒粉末を2mm径のペレットに成形し、2グラムのペレット触媒を調整した。
(実施例B)
Ag担持量を7重量%としたこと以外は実施例Aと同様にして、ペレット触媒を調製した。
(実施例C)
Ag担持量を10重量%としたこと以外は実施例Aと同様にして、ペレット触媒を調製した。
(実施例D)
Ag担持量を15重量%としたこと以外は実施例Aと同様にして、ペレット触媒を調製した。
(実施例E)
Ag担持量を20重量%としたこと以外は実施例Aと同様にして、ペレット触媒を調製した。
(実施例F)
Ag担持量を30重量%としたこと以外は実施例Aと同様にして、ペレット触媒を調製した。
(実施例G)
Ag担持量を40重量%としたこと以外は実施例Aと同様にして、ペレット触媒を調製した。
(実施例H)
Ag担持量を50重量%としたこと以外は実施例Aと同様にして、ペレット触媒を調製した。
(実施例J)
担体としてSiO2を用いたこと、および、Ag担持量を10重量%としたこと以外は、実施例Aと同様にして、ペレット触媒を調製した。
(実施例K)
担体としてZrO2を用いたこと、および、Ag担持量を10重量%としたこと以外は、実施例Aと同様にして、ペレット触媒を調製した。
(実施例L)
担体としてTiO2を用いたこと、および、Ag担持量を10重量%としたこと以外は、実施例Aと同様にして、ペレット触媒を調製した。
(実施例M)
担体としてLa23を用いたこと、および、Ag担持量を10重量%としたこと以外は、実施例Aと同様にして、ペレット触媒を調製した。
(比較例N)
Ag担持量を2重量%としたこと以外は実施例Aと同様にして、ペレット触媒を調製した。
(比較例P)
Ag粉末を2mm径のペレットに成形することにより、担体が無く、Agのみからなる2グラムのペレット触媒を調整した。すなわち、比較例Pは、Ag担持量100重量%の触媒に相当する。
(比較例Q)
担体としてFe23を用いたこと、および、Ag担持量を10重量%としたこと以外は、実施例Aと同様にして、ペレット触媒を調製した。
(比較例R)
担体としてCeO2−ZrO2(セリア−ジルコニア複合酸化物)を用いたこと、および、Ag担持量を10重量%としたこと以外は、実施例Aと同様にして、ペレット触媒を調製した。
(比較例S)
担体としてMnO2を用いたこと、および、Ag担持量を10重量%としたこと以外は、実施例Aと同様にして、ペレット触媒を調製した。
[試験方法]
上述したようにして調整した各実施例および各比較例のペレット触媒に対し、図4および図5に示す実験装置を用いて、次のような試験を行った。図5は、図4中の破線の楕円で示す部分の詳細を示す図である。この実験装置の構成機器は、次の通りである。
オゾン発生器 : 岩崎電気(株)製 OP20W
オゾン分析計(上流側) : 荏原実業(株)製 EG600
オゾン分析計(下流側) : 荏原実業(株)製 EG2001
排ガス分析計 : (株)堀場製作所製 MEXA9100D
ペレット触媒を石英製の反応管に入れ(図5参照)、電気炉内に配置し、モデルガス発生器から発生させたモデルガスを反応管に流した。モデルガスの流量は毎分15リットル、空間速度SVは300,000h-1であった。ペレット触媒の温度が30℃で一定になるまでは、オゾンO3を含まないモデルガスを反応管に流した。このモデルガスの組成は、CO:1000ppm、O2:8%、N2:バランス、とした。
ペレット触媒の温度が30℃で一定になった後、モデルガス発生器からのO2の供給を止め、代わりに、オゾン供給経路(図5中で上からの通路)から、O3を1000ppm含むO3とO2との混合ガスを、(O3+O2)の濃度が8%になる量だけ加えた。
その後、ペレット触媒の温度を、毎分10℃の昇温速度で、500℃まで昇温した。その間、反応管を通過した後のモデルガス中のCO、CO2およびO2の各濃度を、排ガス分析計により計測した。この計測データに基づき、各実施例および各比較例のペレット触媒について、反応管に流入したCOのうちの50%が浄化されたときの触媒温度(以下、「CO50%浄化温度」と称する)を求めた。
[オゾン分解率の測定]
上記と同じ実験装置を用いて、γ−Al23、SiO2、ZrO2、TiO2、La23、Fe23、CeO2−ZrO2およびMnO2の各担体材料と、実施例Cおよび比較例Rのペレット触媒について、100℃におけるオゾン分解率を次のように測定した。なお、担体材料については、担体粉末を成形してなる2mm径のペレット2グラムを用いた。
3を1000ppm含むモデルガス(他の組成は、(O3+O2):8%、N2:バランス)を反応管に流し、反応管を通過した後のモデルガス中に残存していたO3の濃度を、下流側のオゾン分析計により計測した。モデルガス流量、昇温速度等の条件は、CO50%浄化温度を測定したときと同様である。そして、担体温度または触媒温度が100℃のときにオゾン分析計で計測されたO3濃度(つまり、分解されずに残ったO3の濃度)に基づいて、各担体材料ならびに実施例Cおよび比較例Rの触媒についての100℃でのオゾン分解率(分解されたO3の割合)を算出した。
実施例A〜Hおよび比較例N,PについてのCO50%浄化温度の測定結果を図6に示す。図6によれば、担体としてγ−Al23を共通に使用し、Ag担持量を異ならせた場合のCO50%浄化温度を比較することができる。図6に示すように、Ag担持量がそれぞれ2重量%および100重量%である比較例NおよびPのCO50%浄化温度が200℃を超えているのと比べ、Ag担持量が5〜50重量%である実施例A〜HのCO50%浄化温度は際立って低い。このように、実施例A〜Hの触媒は、オゾンが共存する場合に、低温において、際立って優れたCO浄化性能を発揮することが分かる。
特に、実施例Bおよび実施例G(Ag担持量がそれぞれ7重量%,40重量%)では、CO50%浄化温度が50℃程度である。更に、実施例C,D,E,F(Ag担持量がそれぞれ10重量%,15重量%,20重量%,30重量%)では、CO50%浄化温度が30℃程度である。これらによれば、常温に近いような極めて低温な状態においても、COを十分に浄化することができることが分かる。
図7は、各担体材料についてのオゾン分解率の測定結果を示しており、図8は、実施例C,J,K,L,Mおよび比較例Q,R,SについてのCO50%浄化温度の測定結果と、それらの担体材料のオゾン分解率との関係を示している。図8によれば、Ag担持量を共通に10重量%とし、担体を異ならせた場合のCO50%浄化温度を比較することができる。図8に示すように、担体のオゾン分解率が大きい比較例Q,R,Sの触媒ではCO50%浄化温度が150℃超〜250℃超であるのと比べ、担体のオゾン分解率が小さい実施例C,J,K,L,Mの触媒のCO50%浄化温度は際立って低い。このように、これら実施例の触媒は、オゾンが共存する場合に、低温において、際立って優れたCO浄化性能を発揮することが分かる。
図8に示す結果から分かるように、Ag担持量を同じとした場合には、担体のオゾン分解率が小さくなるにつれて、CO50%浄化温度が低くなる傾向がある。その傾向は、図8中の回帰直線で表すことができる。この回帰直線によれば、担体のオゾン分解率を60%以下にすることにより、CO50%浄化温度を概ね150℃以下にすることができ、低温での十分なCO浄化性能が得られることが分かる。また、担体のオゾン分解率を45%以下にすることにより、CO50%浄化温度を概ね100℃以下にすることができるので、低温での更に優れたCO浄化性能が得られることが分かる。
このように、担体のオゾン分解率が低温におけるCO浄化性能に大きく影響を及ぼす理由は、次のようなものであると考えられる。図9は、担体のオゾン分解率と、その担体に銀を担持した触媒のオゾン分解率とを比較した図である。
図9に示すように、γ−Al23のオゾン分解率は20%弱であり、このγ−Al23にAgを10重量%担持した触媒、つまり実施例Cの触媒のオゾン分解率は80%弱である。従って、実施例Cの触媒では、ほぼ60%のオゾンがAgと反応していることになる。このため、酸化銀が十分に生成されるので、優れたCO浄化性能が得られるものと考えられる。
これに対し、CeO2−ZrO2のオゾン分解率はほぼ90%と高い。そして、このCeO2−ZrO2にAgを10重量%担持した触媒、つまり比較例Rの触媒のオゾン分解率は、CeO2−ZrO2のオゾン分解率と比べてほとんど差がない。すなわち、比較例Rの触媒では、ほとんどすべてのオゾンが担体であるCeO2−ZrO2中のCeO2によって分解されてしまい、オゾンがAgと極僅かしか反応していないことが分かる。このため、酸化銀が生成されず、CO浄化性能が低いものと考えられる。
本発明の実施の形態1の排気浄化装置を説明するための図である。 触媒コンバータに設けられた触媒を拡大して示す図である。 オゾンの共存下において触媒がCOを浄化(酸化)するメカニズムを示す図である。 実施例で使用した実験装置を示す図である。 実施例で使用した実験装置を示す図である。 CO50%浄化温度の測定結果を示す図である。 担体材料についてのオゾン分解率の測定結果を示す図である。 CO50%浄化温度の測定結果と担体材料のオゾン分解率との関係を示す図である。 担体のオゾン分解率と、その担体に銀を担持した触媒のオゾン分解率とを比較した図である。
符号の説明
10 内燃機関
11 吸気マニホールド
12 排気マニホールド
14 燃料インジェクタ
15 排気通路
17 サプライポンプ
18 コモンレール
19 ターボチャージャ
20 触媒コンバータ
21 基材
22 オゾン供給ノズル
23 オゾン供給口
24 オゾン供給通路
25 オゾン発生器
30 触媒
32 担体
34 銀微粒子
50 ECU

Claims (4)

  1. 内燃機関の排気通路に配置された触媒コンバータと、
    前記触媒コンバータに活性酸素を供給する活性酸素供給装置と、
    を備え、
    前記触媒コンバータは、担体に銀が担持された触媒を有し、
    前記触媒中の銀の割合が5〜40重量%であり、
    100℃における前記担体の活性酸素分解率が45%以下であることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  2. 前記触媒中の銀の割合が7〜40重量%であることを特徴とする請求項1記載の内燃機関の排気浄化装置。
  3. 前記触媒中の銀の割合が10〜30重量%であることを特徴とする請求項1または2記載の内燃機関の排気浄化装置。
  4. 前記担体は、アルミナ、シリカ、ジルコニア、チタニアおよび酸化ランタンよりなる群から選択される1種または複数種を主成分とするものであることを特徴とする請求項1乃至の何れか1項記載の内燃機関の排気浄化装置。
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