JP5098903B2 - 接触判定方法及び接触判定装置、ルーパ制御方法及びルーパ制御装置、並びに、熱延鋼板の製造方法及び熱延鋼板の製造装置 - Google Patents

接触判定方法及び接触判定装置、ルーパ制御方法及びルーパ制御装置、並びに、熱延鋼板の製造方法及び熱延鋼板の製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、接触判定方法及び接触判定装置、ルーパ制御方法及びルーパ制御装置、並びに、熱延鋼板の製造方法及び熱延鋼板の製造装置に関する。
熱間連続仕上圧延機(以下において、単に「仕上圧延機」ということがある。)で熱延鋼板を圧延する場合、熱延鋼板(以下において、「圧延材」ということがある。)を安定して製造できるようにするため、スタンドを通過する圧延材の速度、及び、スタンド間に設置されたルーパロールの位置を制御するルーパ制御が実施されている。
この際、圧延中にスタンド間で圧延材とルーパロールとが離れると、圧延材が進行方向に対して横方向へと移動し、最悪の場合、圧延材をスタンドへと導くサイドガイドに衝突し、エッジ部が倒れこみ2重に重なった圧延材がスタンドへ入ることによる圧延トラブルや製品品質の低下等が発生する問題がある。また、圧延材の先端部がスタンドに噛みこむと、通常、圧延材とルーパロールとを早期に接触させるために、圧延材の下方に配置されたルーパロールを上昇させる。ところが、その上昇を終了する判定ロジックの精度不足で、実際にはルーパロールと圧延材とが安定して接触していないにもかかわらず、ルーパロールの上昇を停止してしまうと、圧延材にたるみが発生し、最悪の場合、圧延材が折り重なってスタンドへ入ることによる圧延トラブルや製品品質の低下等が発生する問題がある。ただし、ルーパロールと圧延材との接触を重視するあまり、両者が接触しているにもかかわらずルーパロールの上昇を継続すると、過張力により圧延材の幅が縮み、板幅の品質不良で歩留まりが悪化する問題もあるため、両者が接触したタイミングでルーパロールの上昇を適切に止めることが要求されている。
ルーパ制御に関する技術として、例えば特許文献1には、ルーパロールの下面に設置した荷重計の出力に基づいて演算したスタンド間の張力値から板離れ(鋼板とルーパロールとの非接触状態)を判定し、当該判定に基づいてルーパ制御を行う技術が開示されている。また、特許文献2には、ルーパ駆動トルクの検出値及びルーパ角度の検出値より演算したスタンド間の張力値が目標張力値の許容範囲内に入った時に、ルーパロールの上昇を停止する技術が開示されている。
特公平7−87936号公報 特公昭61−1214号公報
特許文献1に開示されている技術によれば、ルーパ角度等の幾何学的な情報、及び、圧延材の重さ等の操業条件に加え、荷重計の実績も用いてスタンド間の張力を計算するため、板離れを抑制できる特徴がある。しかしながら、ルーパロールは絶えず上昇/下降を繰り返すとともに、ルーパロールが使用される環境は高温・高振動の環境であるため、ルーパロール下面に設置した荷重計が故障しやすい。そのため、特許文献1に開示された技術では、メンテナンスが困難であるという問題があった。また、張力計算式には、圧延材の重さ等の不確定要素が含まれる。そのため、特許文献1で使用される張力計算式の計算精度が不良な場合は、板離れを検出できないという問題もあった。さらに、特許文献1に開示された技術では、圧延中(全てのスタンドに圧延材が噛みこんだ後)の板離れしか想定していない。そのため、特許文献1に開示された技術では、圧延材の先端部がスタンドに噛みこむ状況には対応できない、という問題もあった。一方、特許文献2に開示されている技術によれば、スタンド間の張力値を正確に予測できれば、ループや過張力を発生させることなく、ルーパロールの上昇を適切に停止することができ、圧延トラブルを抑制することが可能になると考えられる。しかしながら、特許文献1に開示されている技術と同様に、張力計算式には圧延材の重さ等の不確定要素が含まれるほか、張力計算式は圧延材とルーパロールとが安定に接触していることを前提に導出されているため、圧延材が折り重なってスタンドへ入るような時の板離れを検出できないという問題があった。
そこで、本発明は、荷重計や張力計算式を用いない場合であっても、圧延中及び圧延材先端の噛みこみ時における圧延材とルーパロールとの接触/非接触を判定することが可能な接触判定方法、該接触判定方法を実施可能な接触判定装置、上記接触判定方法を用いるルーパ制御方法、該ルーパ制御方法を実施可能なルーパ制御装置、上記ルーパ制御方法を用いる熱延鋼板の製造方法、並びに、該熱延鋼板の製造方法を実施可能な熱延鋼板の製造装置を提供することを主な課題とする。
本発明者らは、圧延材とルーパロールとの接触/非接触は、不確定要素を含む張力計算式を用いて判定するよりも、幾何学的な情報から判定した方が、判定精度を向上させやすいことを知見した。しかしながら、画像センサーを用いて圧延材とルーパロールとの接触/非接触を判定する方法では、設備が大規模になり導入コストがかさむ。そこで、本発明者らは、鋭意研究の結果、以下のことを知見し、本発明を完成させた。
1)圧延材から離れた位置に配置された測定機器を用いて実測した圧延材と測定機器との距離Lact、並びに、圧延材が上流側スタンド、ルーパロール、及び、下流側スタンドによって支持された仮想状況における圧延材と測定機器との距離Lcalの差を用いることにより、圧延材とルーパロールとの接触/非接触を判定することができる。
2)LactとLcalとの差のみに基づいて圧延材とルーパロールとの接触/非接触を判定することも可能になるため、圧延中のみならず、圧延材が下流側スタンドへ噛みこんだ直後であっても、圧延材とルーパロールとの接触/非接触を高精度に判定することが可能になる。
3)仕上圧延機のスタンド間には、圧延材の蛇行、形状、板幅等を測定する測定機器が設置されている場合があり、このような測定機器には距離の測定機能が備えられることが一般的である。そのため、蛇行計や形状計や板幅計等が設置されている仕上圧延機では、新たな測定機器を新設することなく、既設の測定機器を流用することによって、導入コストを大幅に低減することが可能になる。
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするため、添付図面の参照符号を括弧書きにて適宜付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
第1の本発明は、圧延材(1)と該圧延材に接触すべきルーパロール(3)との接触/非接触を判定する方法であって、ルーパロールは複数のスタンド(2a、2b)の間に配置されるとともに、距離を測定可能な測定機器(4)が上記複数のスタンドの間に配置され、測定機器を用いて実測された圧延材と測定機器との距離Lact、及び、ルーパロールに隣接する一対のスタンドへ噛み込み、かつ、該一対のスタンドの間に配置されたルーパロールと接触している仮想的な圧延材(1’)と測定機器との距離Lcal、の差を用いて、圧延材とルーパロールとの接触/非接触を判定することを特徴とする、接触判定方法である。
ここに、本発明において、「距離Lcal」は、仮想的な圧延材(1’)と測定機器(4)との相対的な配置から計算される仮想的な距離である。測定機器(4)との距離Lcalが計算される仮想的な圧延材(1’)は、ルーパロール(3)に隣接する一対のスタンド(2a、2b)へ噛みこみ、且つ、該一対のスタンド(2a、2b)の間に配置されたルーパロール(3)と接触していれば、その形態は特に限定されるものではない。距離Lcalを算出する際の仮想的な圧延材(1’)としては、「ルーパロール(3)を圧延材(1)の側へと移動させることにより一対のスタンド(2a、2b)に噛みこんでいる圧延材(1)へルーパロール(3)を接触させた時点(圧延材とルーパロールとが接した時点)における圧延材」や、「ルーパロール(3)を圧延材(1)へ接触させた後、ルーパロール(3)の移動を所定の時間に亘って継続させることにより、ルーパロール(3)を用いて張力を付与された状態にある圧延材(1’)」を用いることができる。
また、上記第1の本発明において、仮想的な圧延材(1’)、ルーパロール(3)、複数のスタンド(2a、2b)、及び、測定機器(4)の相対的な配置によって特定される幾何学的情報を用いて、距離Lcalが算出されることが好ましい。
ここに、本発明において、「幾何学的情報」には、ルーパロール(3)に隣接する上流側のスタンド(2a)及び/又はルーパロール(3)に隣接する下流側のスタンド(2b)と測定機器(4)との水平方向における距離(Da)、ルーパロール(3)に隣接する上流側のスタンド(2a)とルーパロール(3)との水平方向における距離(xa)、ルーパロール(3)に隣接する下流側のスタンド(2b)とルーパロール(3)との水平方向における距離(xb)、一対のスタンド(2a、2b)及びルーパロール(3)によって支持されている仮想的な圧延材(1’)と水平面との角度(α、β)、鉛直面と測定機器(4)の視野との角度(γ)、仮想的な圧延材(1’)が上流側のスタンド(2a)に噛みこんでいる位置とパスラインとの鉛直方向における距離(Δla)、仮想的な圧延材(1’)が下流側のスタンド(2b)に噛みこんでいる位置とパスラインとの鉛直方向における距離(Δlb)、及び、パスラインと測定機器(4)との鉛直方向における距離(Dh)、からなる群より選択される1又は2以上が含まれる。また、本発明において、「上流側」とは、仕上圧延機を用いて圧延される圧延材の進行方向とは逆の方向をいい、「下流側」とは、当該進行方向と同じ方向をいう。
また、上記第1の本発明において、ルーパロール(3)が、回動するアーム部(3x)に連結され、水平面に対するアーム部の角度(θ)が、上記幾何学的情報に含まれることが好ましい。
また、上記第1の本発明において、測定機器(4)が、圧延材の蛇行を測定する蛇行計、圧延材の形状を測定する形状計、及び、圧延材の幅を測定する幅計からなる群より選択される1又は2以上であることが好ましい。
第2の本発明は、圧延材(1)と該圧延材に接触すべきルーパロール(3)との接触/非接触を判定する装置であって、ルーパロール(3)は複数のスタンド(2a、2b)の間に配置されるとともに、距離を測定可能な測定機器(4)が上記複数のスタンドの間に配置され、測定機器を用いて実測された圧延材と測定機器との距離Lact、及び、ルーパロールに隣接する一対のスタンドへ噛み込み、かつ、該一対のスタンドの間に配置されたルーパロールと接触している仮想的な圧延材(1’)と測定機器との距離Lcal、の差を用いて、圧延材とルーパロールとの接触/非接触を判定する判定手段(8b)、を有することを特徴とする、接触判定装置(8)である。
また、上記第2の本発明において、仮想的な圧延材(1’)、ルーパロール(3)、複数のスタンド(2a、2b)、及び、測定機器(4)の相対的な配置によって特定される幾何学的情報を用いて、距離Lcalが算出されることが好ましい。
また、上記第2の本発明において、ルーパロール(3)が、回動するアーム部(3x)に連結され、水平面に対するアーム部の角度(θ)が、幾何学的情報に含まれることが好ましい。
また、上記第2の本発明において、測定機器(4)が、圧延材の蛇行を測定する蛇行計、圧延材の形状を測定する形状計、及び、圧延材の幅を測定する幅計からなる群より選択される1又は2以上であることが好ましい。
第3の本発明は、圧延材(1)を圧延する複数のスタンド(2a、2b、…)、及び、該複数のスタンドの間に配置されたルーパロール(3、3、…)を備える仕上圧延機(9)の動作を制御する、ルーパ制御方法であって、複数のスタンド(2a、2b)の間に、距離を測定可能な測定機器(4)が配置され、測定機器を用いて実測された圧延材と測定機器との距離Lact、及び、ルーパロールに隣接する一対のスタンドへ噛み込み、かつ、該一対のスタンドの間に配置されたルーパロールと接触している仮想的な圧延材(1’)と測定機器との距離Lcal、の差を用いて、圧延材とルーパロールとの接触/非接触を判定する判定工程(S11)と、該判定工程で圧延材とルーパロールとが非接触であると判定された場合に、圧延材とルーパロールとを接触させるように、複数のスタンドを通過する圧延材の速度、及び/又は、ルーパロールの位置を制御する動作工程(S12)と、を有することを特徴とする、ルーパ制御方法である。
ここに、本発明において、「圧延材とルーパロールとを接触させるように動作を制御する」とは、圧延材とルーパロールとを接触させるまでの間に行われた動作制御を、圧延材とルーパロールとを接触させた後の所定時間経過後まで継続させる制御形態も含む概念である。
第4の本発明は、圧延材(1)を圧延する複数のスタンド(2a、2b、…)、及び、該複数のスタンドの間に配置されたルーパロール(3、3、…)を備える仕上圧延機(9)の動作を制御する、ルーパ制御方法であって、複数のスタンド(2a、2b)の間に、距離を測定可能な測定機器(4)が配置され、圧延材の先端が、ルーパロールに隣接する上流側のスタンド(2a)を通過して、ルーパロールに隣接する下流側のスタンド(2b)へと噛みこんだ後に、測定機器を用いて実測された圧延材と測定機器との距離Lact、並びに、上流側のスタンド及び下流側のスタンドへ噛みこみ、かつ、該上流側のスタンド及び該下流側のスタンドの間に配置されたルーパロールと接触している仮想的な圧延材(1’)と測定機器との距離Lcal、の差を用いて、圧延材とルーパロールとの接触/非接触を判定する判定工程(S11)と、該判定工程で圧延材とルーパロールとが非接触であると判定された場合に、圧延材とルーパロールとを接触させるように、ルーパロールの位置を制御する動作工程(S12)と、を有することを特徴とする、ルーパ制御方法である。
また、上記第3の本発明及び上記第4の本発明において、仮想的な圧延材(1’)、ルーパロール(3)、複数のスタンド(2a、2b)、及び、測定機器(4)の相対的な配置によって特定される幾何学的情報を用いて、距離Lcalが算出されることが好ましい。
また、上記第3の本発明及び上記第4の本発明において、ルーパロール(3)が、回動するアーム部(3x)に連結され、水平面に対するアーム部の角度(θ)が、幾何学的情報に含まれることが好ましい。
また、上記第3の本発明及び上記第4の本発明において、測定機器(4)が、圧延材の蛇行を測定する蛇行計、圧延材の形状を測定する形状計、及び、圧延材の幅を測定する幅計からなる群より選択される1又は2以上であることが好ましい。
第5の本発明は、圧延材(1)を圧延する複数のスタンド(2a、2b、…)、及び、該複数のスタンドの間に配置されたルーパロール(3、3、…)を備える仕上圧延機(9)の動作を制御する、ルーパ制御装置(8)であって、複数のスタンド(2a、2b)の間に、距離を測定可能な測定機器(4)が配置され、測定機器を用いて実測された圧延材と測定機器との距離Lact、及び、ルーパロールに隣接する一対のスタンドへ噛み込み、かつ、該一対のスタンドの間に配置されたルーパロールと接触している仮想的な圧延材(1’)と測定機器との距離Lcal、の差を用いて、圧延材とルーパロールとの接触/非接触を判定する判定手段(8b)を有し、該判定手段で圧延材とルーパロールとが非接触であると判定された場合には、圧延材とルーパロールとを接触させるように、判定手段から、複数のスタンド、及び/又は、ルーパロールへ動作指令が出力されることを特徴とする、ルーパ制御装置(8)である。
ここに、本発明において、「圧延材とルーパロールとを接触させるように動作指令が出力される」とは、圧延材とルーパロールとを接触させるまでの間に出力された動作指令を、圧延材とルーパロールとを接触させた後の所定時間経過後まで継続して出力する形態も含む概念である。
また、上記第5の本発明において、仮想的な圧延材(1’)、ルーパロール(3)、複数のスタンド(2a、2b)、及び、測定機器(4)の相対的な配置によって特定される幾何学的情報を用いて、距離Lcalが算出されることが好ましい。
また、上記第5の本発明において、ルーパロール(3)が、回動するアーム部(3x)に連結され、水平面に対するアーム部の角度(θ)が、幾何学的情報に含まれることが好ましい。
また、上記第5の本発明において、測定機器(4)が、圧延材の蛇行を測定する蛇行計、圧延材の形状を測定する形状計、及び、圧延材の幅を測定する幅計からなる群より選択される1又は2以上であることが好ましい。
第6の本発明は、複数のスタンド(2a、2b、…)、及び、該複数のスタンドの間に配置されたルーパロール(3、3、…)を備える仕上圧延機(9)を用いて熱延鋼板を製造する方法であって、上記第3の本発明又は上記第4の本発明にかかるルーパ制御方法を用いて、複数のスタンド、及び/又は、ルーパロールの動作を制御する制御工程を有することを特徴とする、熱延鋼板の製造方法である。
第7の本発明は、複数のスタンド(2a、2b、…)、及び、該複数のスタンドの間に配置されたルーパロール(3、3、…)を備える仕上圧延機(9)を用いて熱延鋼板を製造する方法であって、複数のスタンド間に設けられた少なくとも1つの測定機器(4、4、…)により物理量を測定する測定工程(S21)と、得られた物理量に基づいて仕上圧延機の動作制御を行う制御工程(S22)と、測定機器が設けられたスタンド間に具備された冷却水を出射可能な冷却装置(11、11、…)により熱延鋼板を冷却する冷却工程(S23)と、を含み、測定機器の少なくとも1つが距離測定機能を有し、測定機器により物理量の測定が行われている間は、測定機器が設けられたスタンド間では冷却水の出射が禁止され、冷却水の出射が禁止されている間に距離測定機能を有する測定機器を用いて実測された熱延鋼板と距離測定機能を有する測定機器との距離Lact、及び、ルーパロールに隣接する一対のスタンドへ噛み込み、かつ、該一対のスタンドの間に配置されたルーパロールと接触している仮想的な熱延鋼板(1’)と距離測定機能を有する測定機器との距離Lcal、の差を用いて、熱延鋼板とルーパロールとの接触/非接触を判定し、熱延鋼板とルーパロールとが非接触であると判定された場合に、熱延鋼板とルーパロールとを接触させるように、複数のスタンド、及び/又は、ルーパロールの動作を制御する工程(S24)が、上記制御工程に含まれることを特徴とする、熱延鋼板の製造方法である。
ここで、本発明において、「物理量」には、熱延鋼板の物理系の性質を表現するものが含まれ、熱延鋼板と測定機器との距離も含まれる。物理量が熱延鋼板の物理系の性質を表現するものである場合には、その測定単位、又は、大きさの単位が規定された量と定義する。熱延鋼板の物理系の性質を表現するものとは、例えば、熱延鋼板の平坦度、蛇行量、板厚、板幅、及び、表面温度等に関する量である。さらに、本発明において、「仕上圧延機の動作制御を行う」とは、仕上圧延機に備えられる少なくとも1以上の機器の動作を制御することをいう。さらに、本発明において、「熱延鋼板とルーパロールとを接触させるように、複数のスタンド、及び/又は、ルーパロールの動作を制御する」とは、熱延鋼板とルーパロールとを接触させるように、複数のスタンドの動作、及び/又は、ルーパロールの位置を制御することをいう。加えて、本発明において、「複数のスタンドの動作を制御する」とは、スタンドを通過する圧延材の速度を変更させるようにスタンドの動作を制御することをいい、「ルーパロールの動作を制御する」とは、ルーパロールの位置を制御することをいう。
第8の本発明は、少なくとも3機のスタンド(2a、2b、…)、及び、該少なくとも3機のスタンドの間に配置されたルーパロール(3、3、…)を備える仕上圧延機(9)を用いて熱延鋼板を製造する方法であって、複数のスタンド間に設けられた少なくとも1つの測定機器(4、4、…)により物理量を測定する測定工程(S21)と、得られた物理量に基づいて仕上圧延機の動作制御を行う制御工程(S22)と、測定機器が設けられたスタンド間を含む複数のスタンド間に具備された冷却水を出射可能な冷却装置(11、11、…)により熱延鋼板を冷却する冷却工程(S23)と、を含み、測定機器の少なくとも1つが距離測定機能を有し、測定機器により物理量の測定が行われている間は、測定機器が設けられたスタンド間では冷却水の出射が禁止され、冷却水の出射が禁止されている間に距離測定機能を有する測定機器を用いて実測された熱延鋼板と距離測定機能を有する測定機器との距離Lact、及び、ルーパロールに隣接する一対のスタンドへ噛み込み、かつ、該一対のスタンドの間に配置されたルーパロールと接触している仮想的な熱延鋼板(1’)と距離測定機能を有する測定機器との距離Lcal、の差を用いて、熱延鋼板とルーパロールとの接触/非接触を判定し、熱延鋼板とルーパロールとが非接触であると判定された場合に、熱延鋼板とルーパロールとを接触させるように、複数のスタンド、及び/又は、ルーパロールの動作を制御する工程(S24)が、上記制御工程に含まれることを特徴とする、熱延鋼板の製造方法である。
また、上記第7の本発明及び上記第8の本発明において、仮想的な熱延鋼板(1’)、ルーパロール(3)、複数のスタンド(2a、2b)、及び、測定機器(4)の相対的な配置によって特定される幾何学的情報を用いて、距離Lcalが算出されることが好ましい。
また、上記第7の本発明及び上記第8の本発明において、ルーパロール(3)が、回動するアーム部(3x)に連結され、水平面に対するアーム部の角度(θ)が、幾何学的情報に含まれることが好ましい。
また、上記第7の本発明及び上記第8の本発明において、測定機器(4)に、熱延鋼板の蛇行を測定する蛇行計、熱延鋼板の形状を測定する形状計、及び、熱延鋼板の幅を測定する幅計からなる群より選択される1又は2以上が含まれることが好ましい。
第9の本発明は、熱延鋼板(1)を圧延する複数のスタンド(2a、2b、…)、該複数のスタンドの間に配置されたルーパロール(3、3、…)を備える仕上圧延機(9)、及び、上記第5の本発明にかかるルーパ制御装置(8)を備えることを特徴とする、熱延鋼板の製造装置(10)である。
第10の本発明は、熱延鋼板(1)を圧延する複数のスタンド(2a、2b、…)、及び、該複数のスタンドの間に配置されたルーパロール(2、2、…)を備える仕上圧延機(9)を具備する熱延鋼板の製造装置であって、複数のスタンド間に少なくとも1つ設けられ、鋼板の物理量を測定する測定機器(4、4、…)と、該測定機器により測定された物理量に基づいて仕上圧延機の動作制御量を決定する制御装置(8)と、該制御装置(8)により決定された制御量に基づいて複数のスタンドの動作を制御する動作装置(5、6)と、複数のスタンド間に具備された冷却水を出射可能な冷却装置(11、11、…)と、を備え、測定機器の少なくとも1つが距離測定機能を有し、測定機器により物理量の測定が行われている間は、物理量の測定が行われている測定機器が設けられたスタンド間では冷却水の出射が禁止され、冷却水の出射が禁止されている間に距離測定機能を有する測定機器を用いて実測された熱延鋼板と距離測定機能を有する測定機器との距離Lact、及び、ルーパロールに隣接する一対のスタンドへ噛み込み、かつ、該一対のスタンドの間に配置されたルーパロールと接触している仮想的な熱延鋼板と距離測定機能を有する測定機器との距離Lcal、の差を用いて、熱延鋼板とルーパロールとの接触/非接触を判定し、熱延鋼板とルーパロールとが非接触であると判定された場合に、熱延鋼板とルーパロールとを接触させるように、複数のスタンド、及び/又は、ルーパロールの動作を制御するルーパ制御手段(8b)が、制御装置に備えられることを特徴とする、熱延鋼板の製造装置(10)である。
第1の本発明では、LactとLcalとの差を用いて圧延材(1)とルーパロール(3)との接触/非接触を判定する。そのため、第1の本発明によれば、荷重計や張力計算式を用いない場合であっても、圧延中及び圧延材先端の噛みこみ時における圧延材(1)とルーパロール(3)との接触/非接触を判定することが可能な接触判定方法を提供することができる。
第2の本発明には、LactとLcalとの差を用いて圧延材(1)とルーパロール(3)との接触/非接触を判定する判定手段(8b)が備えられる。そのため、第2の本発明によれば、荷重計や張力計算式を用いない場合であっても、圧延中及び圧延材先端の噛みこみ時における圧延材(1)とルーパロール(3)との接触/非接触を判定することが可能な接触判定装置(8)を提供することができる。
第3の本発明及び第4の本発明には、LactとLcalとの差を用いて圧延材(1)とルーパロール(3)との接触/非接触を判定する判定工程(S11)、及び、該判定工程(S11)の判定に基づいて圧延材とルーパロールとを接触させるように複数のスタンドやルーパロールの動作を制御する動作工程(S12)が備えられる。そのため、第3の本発明及び第4の本発明によれば、荷重計や張力計算式を用いない場合であっても、圧延中及び圧延材先端の噛みこみ時における圧延材(1)とルーパロール(3)との接触/非接触を判定することができ、かつ、その判定結果に基づいてルーパ制御を行うことが可能な、ルーパ制御方法を提供することができる。
第5の本発明には、LactとLcalとの差を用いて圧延材(1)とルーパロール(3)との接触/非接触を判定し、その判定結果に基づいて圧延材とルーパロールとを接触させるように動作指令を出力する判定手段(8b)が備えられる。そのため、第5の本発明によれば、荷重計や張力計算式を用いない場合であっても、圧延中及び圧延材先端の噛みこみ時における圧延材(1)とルーパロール(3)との接触/非接触を判定することができ、かつ、その判定結果に基づいてルーパ制御を行うことが可能な、ルーパ制御装置(8)を提供することができる。
第6の本発明〜第8の本発明には、LactとLcalとの差を用いて圧延材(1)とルーパロール(3)との接触/非接触を判定し、その判定結果に基づいて圧延材とルーパロールとを接触させるように複数のスタンドやルーパロールの動作を制御する工程(例えば、S24)が備えられる。そのため、第6の本発明〜第8の本発明によれば、荷重計や張力計算式を用いない場合であっても、圧延中及び圧延材先端の噛みこみ時における熱延鋼板(1)とルーパロール(3)との接触/非接触を判定することができ、かつ、その判定結果に基づいてルーパ制御を行う過程を経て熱延鋼板を製造することが可能な、熱延鋼板の製造方法を提供することができる。
第9の本発明には第5の本発明にかかるルーパ制御装置(8)が備えられ、第10の本発明にはルーパ制御手段(8b)を有する制御装置(8)が備えられる。そのため、第9の本発明及び第10の本発明によれば、荷重計や張力計算式を用いない場合であっても、圧延中及び圧延材先端の噛みこみ時における熱延鋼板(1)とルーパロール(3)との接触/非接触を判定することができ、かつ、その判定結果に基づいてルーパ制御を行う過程を経て熱延鋼板を製造することが可能な、熱延鋼板の製造装置(10)を提供することができる。
図面を参照しつつ、以下に本発明の実施の形態について説明する。
1.接触判定方法
図1は、本発明の接触判定方法を適用可能な仕上圧延機9の形態例を示す図である。本発明の理解を容易にするため、図1では、ルーパロール3と接触していない圧延材1を実線で示し、ルーパロール3と接触している仮想的な圧延材1’を点線で示している。また、図1では、仕上圧延機9の一部のみを示している。
図1に示す仕上圧延機9は、圧延材1を仕上圧延するスタンド2a及びスタンド2bと、スタンド2a及びスタンド2bの間に配置されたルーパロール3と、を備え、スタンド2a及びスタンド2bの間には、距離を測定可能な測定機器4が配置されている。スタンド2aの動作は、主機モータの速度を制御する装置5を介して制御され、スタンド2bの動作は、主機モータの速度を制御する装置6を介して制御されている。一方、ルーパロール3は、回動するアーム部3xに連結され、水平面に対するアーム部3xの角度θ(以下において「ルーパ角度θ」ということがある。)は、装置7を介して制御されている。ルーパ角度θが変更されると、ルーパロール3は図1の上下方向へと移動するため、仕上圧延機9におけるルーパロール3の位置は、装置7を介して制御されている。
仕上圧延機9で圧延される圧延材1は、ルーパロール3の上流側に隣接するスタンド2aへ噛みこんだ後、ルーパロール3の下流側に隣接するスタンド2bへと噛みこむ。そして、圧延材1の先端がスタンド2bへと噛みこんだ後に、装置7を介してルーパ角度θを制御して、ルーパロール3を上昇させることにより、圧延材1とルーパロール3とを接触させる。このようにして、スタンド2a、スタンド2b、及び、ルーパロール3によって圧延材1を支持することにより、圧延トラブルを回避することが可能になる。これに対し、図1に示すように、スタンド2a及びスタンド2bへと噛みこんだ圧延材1がルーパロール3から離れると、圧延材1が図1の紙面奥/手前方向へと移動し、最悪の場合、圧延トラブルや製品品質の低下等の問題が発生する。そこで、かかる問題を回避すべく、本発明では、圧延材1とルーパロール3との接触/非接触を判定する接触判定方法を提供する。
本発明の接触判定方法では、測定機器4を用いて実測した測定機器4と圧延材1との距離Lactと、仕上圧延機9に備えられる各機器(スタンド2a、スタンド2b、ルーパロール3、アーム部3x)及び測定機器4の相対配置や寸法に基づいて算出される仮想的な圧延材1’と測定機器4との距離Lcalとの差を用いて、圧延材1とルーパロール3との接触/非接触を判定する。以下、図1を参照しつつ、本発明の接触判定方法を具体的に説明する。
図1に示すように、スタンド2aに備えられる各ロールの軸と測定機器4との水平方向における距離をDa、測定機器4とパスラインとの鉛直方向における距離をDh、鉛直面に対する測定機器4の角度をγとする。また、ルーパロール3の半径をld、アーム部3xの長さをlr、アーム部3xの回転中心とパスラインとの鉛直方向における距離をly、アーム部3xの回転中心とスタンド2aに備えられる各ロールの軸との水平方向における距離をxa、アーム部3xの回転中心とスタンド2bに備えられる各ロールの軸との水平方向における距離をxbとする。さらに、スタンド2aに噛みこんでいる仮想的な圧延材1’のスタンド2a及びルーパロール3に挟まれた部分が水平面に対してなす角をα、スタンド2bに噛みこんでいる仮想的な圧延材1’のルーパロール3及びスタンド2bに挟まれた部分が水平面に対してなす角をβとし、測定機器4との距離を測定される仮想的な圧延材1’上の点をCとする。また、スタンド2aのパスライン補正量をΔla、スタンド2bのパスライン補正量をΔlbとする。ここで、Δla、及び、Δlbは、スタンド2aやスタンド2bで使用されるバックアップロールの径、ワークロールの径、及び、圧延機のハウジング等から決まる設備定数である。本発明の接触判定方法において、Da、Dh、γ、ld、lr、ly、xa、xb、Δla、及び、Δlbは、いずれも既知の値である。
ルーパロール3とスタンド2bとの間に位置する点C(以下において、「交点C」という。)と測定機器4との距離をX1(=Lcal)、仮想的な圧延材1’がスタンド2bに噛みこんでいる部位と交点Cとの距離をL1とするとき、Da、Dh、γ、ld、lr、ly、xa、xb、α、β、Δla、Δlb、X1、及び、L1の間には、以下の関係が成り立つ。
Figure 0005098903
Figure 0005098903
Figure 0005098903
Figure 0005098903
ここで、α及びβが微小角度である場合には、tanα≒α、tanβ≒βと近似することができる。そのため、α及びβが微小角度である場合には、式(1)及び式(2)より、下記式(5)及び式(6)が導かれる。
Figure 0005098903
Figure 0005098903
また、式(3)及び式(4)よりL1を消去すると、X1(=Lcal)は下記式(7)で表すことができる。
Figure 0005098903
図1に示すように、圧延材1がルーパロール3から離れている場合、圧延材1と測定機器4との距離Lactは、仮想的な圧延材1’と測定機器4との距離Lcalよりも小さくなる。したがって、本発明の接触判定方法によれば、上記式(7)の右辺の値(Lcal)と、測定機器4によって実測したLactとの大小を比較して、Lcal−Lact>0であれば圧延材1とルーパロール3とが接触していないと判定することができ、Lcal−Lact=0であれば圧延材1とルーパロール3とが接触していると判定することができる。
一方、点Cがスタンド2aとルーパロール3との間に位置する場合、当該点Cと測定機器4との距離をX2(=Lcal)、仮想的な圧延材1’がスタンド2aに噛みこんでいる部位と点Cとの距離をL2とするとき、上記式(3)及び式(4)と対応する関係は、次のように表すことができる。
Figure 0005098903
Figure 0005098903
式(8)及び式(9)よりL2を消去すると、X2(=Lcal)は下記式(10)で表すことができる。
Figure 0005098903
したがって、点Cがスタンド2aとルーパロール3との間に位置する場合には、上記式(10)の右辺の値(Lcal)と、測定機器4によって実測したLactとの大小を比較して、Lcal−Lact>0であれば圧延材1とルーパロール3とが接触していないと判定することができ、Lcal−Lact=0であれば圧延材1とルーパロール3とが接触していると判定することができる。
このように、本発明の接触判定方法によれば、荷重計や張力計算式を用いない場合であっても、LactとLcalとの差(「Lcal−Lact」の値)を用いて、圧延材1とルーパロール3との接触/非接触を判定することができる。さらに、本発明の接触判定方法では、実測したLactと算出したLcalとの差を用いて圧延材1とルーパロール3との接触/非接触を判定するため、圧延材1の状態は、下流側のスタンド2bへ噛みこんだ直後であっても良く、仕上圧延機9によって圧延が開始されている状態であっても良い。したがって、本発明によれば、荷重計や張力計算式を用いない場合であっても、圧延中及び圧延材先端の噛みこみ時における圧延材とルーパロールとの接触/非接触を判定することが可能な接触判定方法を提供することができる。
2.接触判定装置
図2は、本発明の接触判定装置8によって圧延材1との接触/非接触を判定されるルーパロール3、を備える仕上圧延機9の形態例を示す図である。図2において、図1と同様の構成を採るものには、図1で使用した符号と同符号を付し、その説明を適宜省略する。また、本発明の理解を容易にするため、図2においても、ルーパロール3と接触していない圧延材1を実線で示し、ルーパロール3と接触している仮想的な圧延材1’を点線で示している。図2では、仕上圧延機9の一部のみを示している。
図2に示す仕上圧延機9は、圧延材1を仕上圧延するスタンド2a及びスタンド2bと、スタンド2a及びスタンド2bの間に配置されたルーパロール3と、を備え、スタンド2a及びスタンド2bの間には、距離を測定可能な測定機器4が配置されている。スタンド2aの動作は装置5を介して制御され、スタンド2bの動作は装置6を介して制御されている。一方、ルーパロール3は、回動するアーム部3xに連結され、ルーパ角度θは、装置7を介して制御されている。ルーパ角度θが変更されると、ルーパロール3は図2の上下方向へと移動するため、仕上圧延機9におけるルーパロール3の位置は、装置7を介して制御されている。さらに、測定機器4によって測定された測定機器4と圧延材1との距離Lactに関する情報は、接触判定装置8へと送られ、接触判定装置8において、圧延材1とルーパロール3との接触/非接触が判定される。
本発明の接触判定装置8は、圧延材1とルーパロール3との接触/非接触を判定する判定手段として機能するCPU8b、及び、当該CPU8bに対する記憶装置を有している。CPU8bは、マイクロプロセッサユニット及びその動作に必要な各種周辺回路を組み合わせて構成され、CPU8bに対する記憶装置は、例えば、圧延材1とルーパロール3との接触/非接触を判定する際に必要なプログラムや各種データ等(Da、Dh、γ、ld、lr、ly、xa、xb、Δla、Δlb、X1、L1、X2、及び、L2の値や、上記式(1)〜式(10)等)を記憶するROM8c、及び、CPU8bの作業領域として機能するRAM8d等を組み合わせて構成される。当該構成に加えて、さらに、CPU8bが、ROM8cに記憶されたソフトウエアと組み合わされることにより、本発明の接触判定装置8が機能する。
測定機器4によって実測された、測定機器4と圧延材1との距離Lactに関する出力信号は、入力ポート8aを介して、入力信号としてCPU8bへと到達する。CPU8bは、当該入力信号、及び、ROM8cに記憶されたプログラムに基づいて、上記式(7)又は上記式(10)の右辺の値とLactとの差からLcal−Lactの値を計算し、その計算結果を用いて圧延材1とルーパロール3との接触/非接触を判定する。このように、本発明の接触判定装置8によれば、本発明の接触判定方法を用いて圧延材1とルーパロール3との接触/非接触を判定することができる。したがって、本発明によれば、荷重計や張力計算式を用いない場合であっても、LactとLcalとの差(「Lcal−Lact」の値)を用いて、圧延材1とルーパロール3との接触/非接触を判定することが可能な、接触判定装置8を提供することができる。
さらに、本発明の接触判定装置では、実測したLactと算出したLcalとの差を用いて圧延材1とルーパロール3との接触/非接触を判定するため、圧延材1の状態は、下流側のスタンド2bへ噛みこんだ直後であっても良く、仕上圧延機9によって圧延が開始されている状態であっても良い。したがって、本発明によれば、荷重計や張力計算式を用いない場合であっても、圧延中及び圧延材先端の噛みこみ時における圧延材とルーパロールとの接触/非接触を判定することが可能な接触判定装置を提供することができる。
3.ルーパ制御方法
図3は、本発明のルーパ制御方法に含まれる工程の流れを示すフローチャートである。図4は、本発明のルーパ制御方法が適用される仕上圧延機9を具備する熱延鋼板の製造装置10の形態例を示す概念図である。図4では、熱延鋼板の製造装置10の一部のみを示している。図4において、図1と同様の構成を採るものには、図1で使用した符号と同符号を付し、その説明を適宜省略する。また、本発明の理解を容易にするため、図4においても、ルーパロール3と接触していない圧延材1を実線で示し、ルーパロール3と接触している仮想的な圧延材1’を点線で示す。
図3に示すように、本発明のルーパ制御方法は、判定工程(工程S11)及び動作工程(工程S12)を有し、工程S11及び工程S12を経て、ルーパ制御が行われる。
一方、図4に示すように、本発明のルーパ制御方法が適用される仕上圧延機9は、圧延材1を仕上圧延するスタンド2a及びスタンド2bと、スタンド2a及びスタンド2bの間に配置されたルーパロール3と、を備え、スタンド2a及びスタンド2bの間には、距離を測定可能な測定機器4が配置されている。スタンド2aの動作は装置5を介して制御され、スタンド2bの動作は装置6を介して制御されている。また、ルーパロール3は、回動するアーム部3xに連結され、ルーパ角度θは、装置7を介して制御されている。ルーパ角度θが変更されると、ルーパロール3は図4の上下方向へと移動するため、仕上圧延機9におけるルーパロール3の位置は、装置7を介して制御されている。さらに、測定機器4によって測定された測定機器4と圧延材1との距離Lactに関する情報は、本発明の接触判定装置8としても機能するルーパ制御装置(以下において「ルーパ制御装置8」ということがある。)へと送られ、ルーパ制御装置8において、圧延材1とルーパロール3との接触/非接触が判定される。図4に示すように、ルーパ制御装置8は、装置5、装置6、及び、装置7と信号を送受信可能な形態で配置されており、圧延材1とルーパロール3との接触/非接触の判定結果に基づいて、ルーパ制御装置8から装置5、装置6、装置7へと動作指令が出力され、当該指令に基づいて、装置5、装置6、及び、装置7が動作する。以下、図3及び図4を参照しつつ、本発明のルーパ制御方法について説明する。
<工程S11>
工程S11は、測定機器4を用いて実測された圧延材1と測定機器4との距離Lact、及び、上記式(7)又は上記式(10)を用いて算出された仮想的な圧延材1’と測定機器4との距離Lcalとの差を用いて、圧延材1とルーパロール3との接触/非接触を判定する工程である。Lcal−Lact>0であれば、圧延材1とルーパロール3とは接触していないと判定され、Lcal−Lact=0であれば、圧延材1とルーパロール3とが接触していると判定される。
<工程S12>
工程S12は、上記工程S11で圧延材1とルーパロール3とが非接触であると判定された場合に、圧延材1とルーパロール3とを接触させるように、スタンド2a、スタンド2b、及び/又は、ルーパロール3の動作を制御する工程である。すなわち、工程S12は、Lcal−Lact>0であることにより上記工程S11で圧延材1とルーパロール3とが接触していないと判断された場合に、スタンド2aを通過する圧延材1の速度、スタンド2bを通過する圧延材1の速度、及び、ルーパロール3の位置からなる群より選択される1又は2以上を変更して、圧延材1とルーパロール3とを接触させるべく、スタンド2a、スタンド2b、及び/又は、ルーパロール3の動作を制御する工程である。例えば、ルーパロール3の位置を変更しない場合、すなわち、装置7に対する動作指令を変更しない場合には、スタンド2bを通過する圧延材1の速度を変更しないままスタンド2aを通過する圧延材1の速度を遅くする形態、スタンド2aを通過する圧延材1の速度を変更しないままスタンド2bを通過する圧延材1の速度を速くする形態、スタンド2aを通過する圧延材1の速度を遅くし、且つ、スタンド2bを通過する圧延材1の速度を速くする形態、のいずれかとすることができる。これに対し、スタンド2aを通過する圧延材1の速度、及び、スタンド2bを通過する圧延材1の速度を変更しない場合、すなわち、装置5及び装置6に対する動作指令を変更しない場合には、ルーパロール3を上昇させることにより、圧延材1とルーパロール3とを接触させることが可能になる。ここで、スタンド2aを通過する圧延材1の速度を遅くする場合には、ルーパ制御装置8から装置5へ向けて、スタンド2aにおけるワークロールの回転速度を遅くさせるような動作指令を出力すればよい。さらに、スタンド2bを通過する圧延材1の速度を速くする場合には、ルーパ制御装置8から装置6へ向けて、スタンド2bにおけるワークロールの回転速度を速くさせるような動作指令を出力すればよい。加えて、ルーパロール3を上昇させる場合には、ルーパ制御装置8から装置7へ向けて、ルーパ角度θを増大させることによりルーパロール3を上昇させるような動作指令を出力すればよい。
このように、本発明のルーパ制御方法によれば、本発明の接触判定方法によって圧延材1とルーパロール3との接触/非接触を判定し、圧延材1とルーパロール3とが接触していないと判定されると、スタンド2a、2b、及び/又は、ルーパロール3の動作を制御することにより、圧延材1とルーパロール3とを接触させる。したがって、本発明によれば、荷重計や張力計算式を用いない場合であっても、LactとLcalとの差(「Lcal−Lact」の値)を用いて、圧延材1とルーパロール3との接触/非接触を判定することができる本発明の接触判定方法を用いてルーパ制御を行うことが可能な、ルーパ制御方法を提供することができる。
さらに、本発明のルーパ制御方法では、実測したLactと算出したLcalとの差を用いて圧延材1とルーパロール3との接触/非接触を判定し、その判定結果に基づいてルーパ制御を行うため、圧延材1の状態は、下流側のスタンド2bへ噛みこんだ直後であっても良く、仕上圧延機9によって圧延が開始されている状態であっても良い。したがって、本発明によれば、荷重計や張力計算式を用いない場合であっても、圧延中及び圧延材先端の噛みこみ時における圧延材とルーパロールとの接触/非接触を判定し、その判定結果に基づいてルーパ制御を行うことが可能な、ルーパ制御方法を提供することができる。
4.ルーパ制御装置
本発明のルーパ制御装置8を備える製造装置10の形態例を記載した図4を参照しつつ、本発明のルーパ制御装置8について説明する。装置5、装置6、及び、装置7と信号を送受信可能な形態で配置されたルーパ制御装置8は、圧延材1とルーパロール3との接触/非接触を判定する判定手段として機能するCPU8b、及び、当該CPU8bに対する記憶装置を有している。CPU8bは、マイクロプロセッサユニット及びその動作に必要な各種周辺回路を組み合わせて構成され、CPU8bに対する記憶装置は、例えば、圧延材1とルーパロール3との接触/非接触を判定する際に必要なプログラムや各種データ等(Da、Dh、γ、ld、lr、ly、xa、xb、Δla、Δlb、X1、L1、X2、及び、L2の値や、上記式(1)〜式(10)等)を記憶するROM8c、及び、CPU8bの作業領域として機能するRAM8d等を組み合わせて構成される。当該構成に加えて、さらに、CPU8bが、ROM8cに記憶されたソフトウエアと組み合わされることにより、本発明のルーパ制御装置8が機能する。
測定機器4によって実測された、測定機器4と圧延材1との距離Lactに関する出力信号は、入力ポート8aを介して、入力信号としてCPU8bへと到達する。CPU8bは、当該入力信号、及び、ROM8cに記憶されたプログラムに基づいて、上記式(7)又は上記式(10)の右辺の値とLactとの差からLcal−Lactの値を計算し、その計算結果を用いて圧延材1とルーパロール3との接触/非接触を判定する。CPU8bで圧延材1とルーパロール3とが接触していないと判定されると、圧延材1とルーパロール3とを接触させるべく、出力ポート8eを介して、装置5、装置6、及び、装置7によって構成される装置群より選択される1又は2以上の装置へ向けてCPU8bから動作指令が出力される。動作指令が到達した装置(装置5、装置6、及び、装置7によって構成される装置群より選択される1又は2以上の装置)は、CPU8bから与えられた動作指令に応じて動作し、かかる動作過程を経て、圧延材1とルーパロール3とを接触させる。ここで、接触していない圧延材1とルーパロール3とを接触させる方法としては、スタンド2aを通過する圧延材1の速度を遅くする形態、スタンド2bを通過する圧延材1の速度を速くする形態、及び、ルーパロール3を上昇させる形態からなる群より選択される1又は2以上を挙げることができる。
このように、本発明のルーパ制御装置8によれば、本発明のルーパ制御方法を用いてルーパ制御を行うことができる。したがって、本発明によれば、荷重計や張力計算式を用いない場合であっても、圧延材1とルーパロール3との接触/非接触を判定することができる本発明の接触判定方法を用いてルーパ制御を行うことが可能な、ルーパ制御装置8を提供することができる。加えて、本発明によれば、荷重計や張力計算式を用いない場合であっても、圧延中及び圧延材先端の噛みこみ時における圧延材とルーパロールとの接触/非接触を判定し、その判定結果に基づいてルーパ制御を行うことが可能な、ルーパ制御装置8を提供することができる。
5.熱延鋼板の製造方法
5.1.第1実施形態
第1実施形態にかかる本発明の熱延鋼板の製造方法は、上記本発明のルーパ制御方法によってルーパ制御を行う制御工程を経て、熱延鋼板を製造する方法である。制御工程の形態は、上記工程S12と同様にすることができる。上述のように、本発明のルーパ制御方法によれば、荷重計や張力計算式を用いない場合であっても、圧延中及び圧延材先端の噛みこみ時における圧延材とルーパロールとの接触/非接触を判定し、その判定結果に基づいてルーパ制御を行うことができる。したがって、本発明によれば、荷重計や張力計算式を用いない場合であっても、圧延中及び圧延材先端の噛みこみ時における圧延材とルーパロールとの接触/非接触を判定し、その判定結果に基づいてルーパ制御を行う過程を経て熱延鋼板を製造することが可能な、熱延鋼板の製造方法を提供することができる。
5.2.第2実施形態
図5は、第2実施形態にかかる本発明の熱延鋼板の製造方法(以下において「第2実施形態にかかる製造方法」ということがある。)に含まれる工程の流れを示すフローチャートである。以下、図4及び図5を参照しつつ、第2実施形態にかかる製造方法について説明する。
図5に示すように、第2実施形態にかかる製造方法は、測定工程(工程S21)と、制御工程(工程S22)と、冷却工程(工程S23)と、を有する。工程S22には、動作制御工程(工程S24)が含まれ、工程S23には、測温工程(工程S25)と、冷却制御工程(工程S26)と、が含まれている。
<工程S21>
工程S21は、スタンド2a及びスタンド2bの間に設けられた測定機器4により物理量を測定する工程である。工程S21で測定される物理量は、熱延鋼板1と測定機器4との距離Lactが含まれていれば特に限定されるものではない。距離Lact以外に測定され得る物理量の具体例としては、熱延鋼板1の平坦度、蛇行量、板幅、及び、板厚等を挙げることができる。
<工程S22>
工程S22は、上記工程S21で測定された物理量に基づいて仕上圧延機9の動作制御を行う工程である。上記工程S21で熱延鋼板1の平坦度が測定されている場合には、熱延鋼板1の平坦度を向上させるように複数のスタンドの動作を制御する工程とすることができる。また、上記工程S21で熱延鋼板1の蛇行量が測定されている場合には、熱延鋼板1の蛇行量を低減させるように複数のスタンドの動作を制御する工程とすることができる。また、上記工程S21で熱延鋼板1の板幅や板厚が測定されている場合には、製品品質を充足させるべく、複数のスタンドを介して付与される熱延鋼板1の圧下量や熱延鋼板1の張力を最適化するように、複数のスタンドの動作を制御する工程とすることができる。また、工程S22には、動作制御工程S24が含まれる。工程S24については後述する。
<工程S23>
工程S23は、複数のスタンド間に具備された冷却装置11、11から熱延鋼板1へ向けて冷却水を出射することにより、熱延鋼板1を冷却する工程である。工程S23には、熱延鋼板1の温度を測定する測温工程(工程S25)と、工程S25によって測定された温度に関する情報を用いて、冷却装置11、11から出射される冷却水の量を制御する冷却制御工程(工程S26)と、が含まれる。工程S26は、例えば、図示されていない測温センサによって測定されてルーパ制御装置8へと送られた温度情報を用いて、CPU8bにより冷却装置11、11の動作制御形態を決定し、決定された動作制御形態に関する情報を、CPU8bから冷却装置11、11へと出力する過程を通じて、冷却装置11、11から出射される冷却水の量を制御する工程、とすることができる。
<工程S24>
工程S24は、上記工程S22に含まれる工程である。具体的には、冷却水の出射が禁止されている間に測定機器4を用いて実測された熱延鋼板1と測定機器4との距離Lact、及び、仮想的な熱延鋼板1’と測定機器4との距離Lcal、の差を用いて、熱延鋼板1とルーパロール3との接触/非接触を判定し、Lcal−Lact>0であることにより熱延鋼板1とルーパロール3とが非接触であると判定された場合に、熱延鋼板1とルーパロール3とを接触させるように、スタンド2a、スタンド2b、及び/又は、ルーパロール3の動作を制御する工程である。熱延鋼板1とルーパロール3とを接触させるように、仕上圧延機9の動作を制御する方法としては、スタンド2bを通過する熱延鋼板1の速度を変更しないままスタンド2aを通過する熱延鋼板1の速度を遅くする形態、スタンド2aを通過する熱延鋼板1の速度を変更しないままスタンド2bを通過する熱延鋼板1の速度を速くする形態、スタンド2aを通過する熱延鋼板1の速度を遅くし、且つ、スタンド2bを通過する熱延鋼板1の速度を速くする形態、及び、ルーパロール3を上昇させて熱延鋼板1とルーパロール3とを接触させる形態、を挙げることができる。
このように、第2実施形態にかかる製造方法では、測定機器4を用いて物理量が測定されている間は、物理量を測定している測定機器4が備えられるスタンド間に配置された冷却装置11、11からの冷却水の出射が停止される。そのため、冷却装置11、11を用いて、仕上圧延機9により仕上圧延がなされる熱延鋼板1へ向けて冷却水が出射される形態の製造装置10であっても、測定機器4によって距離Lactを精度良く測定することができるので、本発明のルーパ制御方法を実施することが可能な、熱延鋼板の製造方法を提供することができる。ここで、本発明のルーパ制御方法によれば、荷重計や張力計算式を用いない場合であっても、Lcal−Lactの値を用いて熱延鋼板1とルーパロール3との接触/非接触を判定することができ、圧延中及び圧延材先端の噛みこみ時における熱延鋼板1とルーパロールとの接触/非接触の判定結果に基づいてルーパ制御を行うことができる。したがって、本発明によれば、荷重計や張力計算式を用いない場合であっても、適切にルーパ制御を行いながら熱延鋼板を製造することにより、熱延鋼板を安定して製造することが可能な、熱延鋼板の製造方法を提供することができる。
第2実施形態にかかる製造方法は、スタンド2a及びスタンド2bが配置された領域のみが示された図を用いて説明したが、本発明の製造装置10は、2つのスタンドのみが配置された形態に限定されるものではなく、3以上のスタンドが配置された製造装置であっても、第2実施形態にかかる製造方法を適用することができる。
6.熱延鋼板の製造装置
図4を参照しつつ、本発明の熱延鋼板の製造装置10(以下において、「本発明の製造装置10」ということがある。)について説明する。上述のように、本発明の製造装置10には、本発明のルーパ制御装置8が備えられている。そのため、本発明の製造装置10によれば、本発明のルーパ制御方法を行う過程を経て、熱延鋼板1を製造することができる。本発明のルーパ制御方法によれば、荷重計や張力計算式を用いない場合であっても、Lcal−Lactの値を用いて熱延鋼板1とルーパロール3との接触/非接触を判定することができ、圧延中及び圧延材先端の噛みこみ時における熱延鋼板1とルーパロールとの接触/非接触の判定結果に基づいてルーパ制御を行うことができる。したがって、本発明によれば、荷重計や張力計算式を用いない場合であっても、適切にルーパ制御を行いながら熱延鋼板を製造することにより、熱延鋼板を安定して製造することが可能な、熱延鋼板の製造装置を提供することができる。
本発明に関する上記説明では、ルーパロール3が回動するアーム部3xに連結されている形態を例示したが、本発明が適用されるルーパロールの形態は、上記形態に限定されるものではない。本発明は、回転運動ではない上下運動等に代表される往復運動が可能なように配置されたルーパロールと圧延材との接触/非接触を判定する方法及び装置に適用することも可能であり、本発明によって当該形態のルーパロールと圧延材との接触/非接触を判定する場合には、ルーパ角度なる概念を用いることなく、ルーパロールと圧延材との接触/非接触を判定することができる。
また、実際に本発明を適用する場合には、測定機器4の測定誤差を考慮する必要があるため、圧延材1(熱延鋼板1)とルーパロール3とが接触しているか否かは、Lcal−Lact=0であるか否かではなく、Lcal−Lactの値が所定の数値範囲内であるか否かによって判定することができる。本発明において、点Cの位置がルーパロール3から離れると、Lcal−Lactの値が小さくなりやすく、この値が測定機器4の測定誤差範囲内に含まれると、本発明による接触/非接触の判定精度が低下する虞がある。そこで、本発明による接触/非接触の判定精度を向上させやすい形態とする等の観点からは、ルーパロール3と仮想的な圧延材1’(熱延鋼板1’)とが接触する部位の近傍に、交点Cが配置されるように、測定機器4を配置することが好ましい。
また、本発明で用いられる測定機器4は、距離測定機能を有する機器であれば、その形態は特に限定されるものではなく、距離測定機能以外の機能も有する機器を用いることも可能である。本発明における測定機器4としては、距離測定機能を併せ持つ蛇行計、形状計、及び、幅計からなる群より選択される1又は2以上を用いることが好ましい。
以下に実施例の結果を参照しつつ、本発明についてさらに説明する。
Lcal−Lactの値を用いて接触/非接触の判定を行う本発明のルーパ制御方法(実施例)、及び、張力計算式の結果に基づいてルーパ制御を行う従来技術(比較例)、を実施し、両者のルーパ制御結果を比較した。実施例の結果を図6に、比較例の結果を図7に、それぞれ示す。なお、本発明の理解を容易にするため、Lcal−Lactの値を用いることなくルーパ制御を行った比較例の結果を示す図7にも、Lcal及びLactの結果を模式的に示した。
図6に示すように、実施例では、本発明により計算したLcal−Lactの値が所定の数値範囲内に含まれていない間に、従来のルーパ制御方法ではルーパ上昇を終了させるタイミングに至った。そこで、実施例では、本発明により計算したLcal−Lactの値が所定の数値範囲内に含まれるまではルーパロールの上昇を継続し、Lcal−Lactの値が所定の数値範囲内に含まれたことを確認した上で、ルーパロールの上昇を終了した。その結果、実施例によれば、圧延材とルーパロールとを接触させることができ、通板トラブルを回避することができた。
これに対し、図7に示すように、比較例では、圧延材とルーパロールとが接触していないにもかかわらず、ルーパロールの上昇を終了させるタイミングであると判断されたため、ルーパロールの上昇を停止した。その結果、ルーパロールの上昇を停止した後に、通板トラブルが発生した。
以上より、本発明によれば、圧延材とルーパロールとの接触/非接触を精度良く判定することができた。すなわち、本発明によれば、通板トラブルを回避することが可能になる。
以上、現時点において最も実践的であり、かつ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う、接触判定方法及び接触判定装置、ルーパ制御方法及びルーパ制御装置、並びに、熱延鋼板の製造方法及び熱延鋼板の製造装置も、本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
仕上圧延機の形態例を示す図である。 本発明の接触判定装置及び仕上圧延機の形態例を示す図である。 本発明のルーパ制御方法に含まれる工程の流れを示すフローチャートである。 本発明のルーパ制御装置を備える熱延鋼板の製造装置の形態例を示す図である。 本発明の熱延鋼板の製造方法に含まれる工程の流れを示すフローチャートである。 実施例の結果を示す図である。 比較例の結果を示す図である。
符号の説明
1…圧延材(熱延鋼板)
1’…仮想的な圧延材(仮想的な熱延鋼板)
2a…スタンド
2b…スタンド
3…ルーパロール
3x…アーム部
4…測定機器
5…装置
6…装置
7…装置
8…接触判定装置(ルーパ制御装置、制御装置)
8b…判定手段(ルーパ制御手段)
9…仕上圧延機
10…熱延鋼板の製造装置
11…冷却装置

Claims (25)

  1. 圧延材と該圧延材に接触すべきルーパロールとの接触/非接触を判定する方法であって、
    前記ルーパロールは複数のスタンドの間に配置されるとともに、距離を測定可能な測定機器が前記複数のスタンドの間に配置され、
    前記測定機器を用いて実測された前記圧延材と前記測定機器との距離Lact、及び、前記ルーパロールに隣接する一対のスタンドへ噛み込み、かつ、該一対のスタンドの間に配置された前記ルーパロールと接触している仮想的な圧延材と前記測定機器との距離Lcal、の差を用いて、前記圧延材と前記ルーパロールとの接触/非接触を判定することを特徴とする、接触判定方法。
  2. 前記仮想的な圧延材、前記ルーパロール、前記複数のスタンド、及び、前記測定機器の相対的な配置によって特定される幾何学的情報を用いて、前記距離Lcalが算出されることを特徴とする、請求項1に記載の接触判定方法。
  3. 前記ルーパロールが、回動するアーム部に連結され、
    水平面に対する前記アーム部の角度が、前記幾何学的情報に含まれることを特徴とする、請求項2に記載の接触判定方法。
  4. 前記測定機器が、前記圧延材の蛇行を測定する蛇行計、前記圧延材の形状を測定する形状計、及び、前記圧延材の幅を測定する幅計からなる群より選択される1又は2以上であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の接触判定方法。
  5. 圧延材と該圧延材に接触すべきルーパロールとの接触/非接触を判定する装置であって、
    前記ルーパロールは複数のスタンドの間に配置されるとともに、距離を測定可能な測定機器が前記複数のスタンドの間に配置され、
    前記測定機器を用いて実測された前記圧延材と前記測定機器との距離Lact、及び、前記ルーパロールに隣接する一対のスタンドへ噛み込み、かつ、該一対のスタンドの間に配置された前記ルーパロールと接触している仮想的な圧延材と前記測定機器との距離Lcal、の差を用いて、前記圧延材と前記ルーパロールとの接触/非接触を判定する判定手段、を有することを特徴とする、接触判定装置。
  6. 前記仮想的な圧延材、前記ルーパロール、前記複数のスタンド、及び、前記測定機器の相対的な配置によって特定される幾何学的情報を用いて、前記距離Lcalが算出されることを特徴とする、請求項5に記載の接触判定装置。
  7. 前記ルーパロールが、回動するアーム部に連結され、
    水平面に対する前記アーム部の角度が、前記幾何学的情報に含まれることを特徴とする、請求項6に記載の接触判定装置。
  8. 前記測定機器が、前記圧延材の蛇行を測定する蛇行計、前記圧延材の形状を測定する形状計、及び、前記圧延材の幅を測定する幅計からなる群より選択される1又は2以上であることを特徴とする、請求項5〜7のいずれか1項に記載の接触判定装置。
  9. 圧延材を圧延する複数のスタンド、及び、前記複数のスタンドの間に配置されたルーパロールを備える仕上圧延機の動作を制御する、ルーパ制御方法であって、
    前記複数のスタンドの間に、距離を測定可能な測定機器が配置され、
    前記測定機器を用いて実測された前記圧延材と前記測定機器との距離Lact、及び、前記ルーパロールに隣接する一対のスタンドへ噛み込み、かつ、該一対のスタンドの間に配置された前記ルーパロールと接触している仮想的な圧延材と前記測定機器との距離Lcal、の差を用いて、前記圧延材と前記ルーパロールとの接触/非接触を判定する判定工程と、
    前記判定工程で前記圧延材と前記ルーパロールとが非接触であると判定された場合に、前記圧延材と前記ルーパロールとを接触させるように、前記複数のスタンドを通過する前記圧延材の速度、及び/又は、前記ルーパロールの位置を制御する動作工程と、
    を有することを特徴とする、ルーパ制御方法。
  10. 圧延材を圧延する複数のスタンド、及び、前記複数のスタンドの間に配置されたルーパロールを備える仕上圧延機の動作を制御する、ルーパ制御方法であって、
    前記複数のスタンドの間に、距離を測定可能な測定機器が配置され、
    前記圧延材の先端が、前記ルーパロールに隣接する上流側の前記スタンドを通過して、前記ルーパロールに隣接する下流側の前記スタンドへと噛みこんだ後に、前記測定機器を用いて実測された前記圧延材と前記測定機器との距離Lact、並びに、前記上流側のスタンド及び前記下流側のスタンドへ噛みこみ、かつ、該上流側のスタンド及び該下流側のスタンドの間に配置された前記ルーパロールと接触している仮想的な圧延材と前記測定機器との距離Lcal、の差を用いて、前記圧延材と前記ルーパロールとの接触/非接触を判定する判定工程と、
    前記判定工程で前記圧延材と前記ルーパロールとが非接触であると判定された場合に、前記圧延材と前記ルーパロールとを接触させるように、前記ルーパロールの位置を制御する動作工程と、
    を有することを特徴とする、ルーパ制御方法。
  11. 前記仮想的な圧延材、前記ルーパロール、前記複数のスタンド、及び、前記測定機器の相対的な配置によって特定される幾何学的情報を用いて、前記距離Lcalが算出されることを特徴とする、請求項9又は10に記載のルーパ制御方法。
  12. 前記ルーパロールが、回動するアーム部に連結され、
    水平面に対する前記アーム部の角度が、前記幾何学的情報に含まれることを特徴とする、請求項11に記載のルーパ制御方法。
  13. 前記測定機器が、前記圧延材の蛇行を測定する蛇行計、前記圧延材の形状を測定する形状計、及び、前記圧延材の幅を測定する幅計からなる群より選択される1又は2以上であることを特徴とする、請求項9〜12のいずれか1項に記載のルーパ制御方法。
  14. 圧延材を圧延する複数のスタンド、及び、前記複数のスタンドの間に配置されたルーパロールを備える仕上圧延機の動作を制御する、ルーパ制御装置であって、
    前記複数のスタンドの間に、距離を測定可能な測定機器が配置され、
    前記測定機器を用いて実測された前記圧延材と前記測定機器との距離Lact、及び、前記ルーパロールに隣接する一対のスタンドへ噛み込み、かつ、該一対のスタンドの間に配置された前記ルーパロールと接触している仮想的な圧延材と前記測定機器との距離Lcal、の差を用いて、前記圧延材と前記ルーパロールとの接触/非接触を判定する判定手段を有し、
    前記判定手段で前記圧延材と前記ルーパロールとが非接触であると判定された場合には、前記圧延材と前記ルーパロールとを接触させるように、前記判定手段から、前記複数のスタンド、及び/又は、前記ルーパロールへ動作指令が出力されることを特徴とする、ルーパ制御装置。
  15. 前記仮想的な圧延材、前記ルーパロール、前記複数のスタンド、及び、前記測定機器の相対的な配置によって特定される幾何学的情報を用いて、前記距離Lcalが算出されることを特徴とする、請求項14に記載のルーパ制御装置。
  16. 前記ルーパロールが、回動するアーム部に連結され、
    水平面に対する前記アーム部の角度が、前記幾何学的情報に含まれることを特徴とする、請求項15に記載のルーパ制御装置。
  17. 前記測定機器が、前記圧延材の蛇行を測定する蛇行計、前記圧延材の形状を測定する形状計、及び、前記圧延材の幅を測定する幅計からなる群より選択される1又は2以上であることを特徴とする、請求項14〜16のいずれか1項に記載のルーパ制御装置。
  18. 複数のスタンド、及び、前記複数のスタンドの間に配置されたルーパロールを備える仕上圧延機を用いて熱延鋼板を製造する方法であって、
    請求項9〜13のいずれか1項に記載のルーパ制御方法を用いて、前記複数のスタンド、及び/又は、前記ルーパロールの動作を制御する制御工程を有することを特徴とする、熱延鋼板の製造方法。
  19. 複数のスタンド、及び、前記複数のスタンドの間に配置されたルーパロールを備える仕上圧延機を用いて熱延鋼板を製造する方法であって、
    前記複数のスタンド間に設けられた少なくとも1つの測定機器により物理量を測定する測定工程と、
    前記得られた物理量に基づいて前記仕上圧延機の動作制御を行う制御工程と、
    前記測定機器が設けられたスタンド間に具備された冷却水を出射可能な冷却装置により熱延鋼板を冷却する冷却工程と、を含み、
    前記測定機器の少なくとも1つが距離測定機能を有し、
    前記測定機器により前記物理量の測定が行われている間は、前記測定機器が設けられたスタンド間では前記冷却水の出射が禁止され、
    前記冷却水の出射が禁止されている間に距離測定機能を有する前記測定機器を用いて実測された前記熱延鋼板と距離測定機能を有する前記測定機器との距離Lact、及び、前記ルーパロールに隣接する一対のスタンドへ噛み込み、かつ、該一対のスタンドの間に配置された前記ルーパロールと接触している仮想的な熱延鋼板と距離測定機能を有する前記測定機器との距離Lcal、の差を用いて、前記熱延鋼板と前記ルーパロールとの接触/非接触を判定し、前記熱延鋼板と前記ルーパロールとが非接触であると判定された場合に、前記熱延鋼板と前記ルーパロールとを接触させるように、前記複数のスタンド、及び/又は、前記ルーパロールの動作を制御する動作制御工程が、前記制御工程に含まれることを特徴とする、熱延鋼板の製造方法。
  20. 少なくとも3機のスタンド、及び、前記少なくとも3機のスタンドの間に配置されたルーパロールを備える仕上圧延機を用いて熱延鋼板を製造する方法であって、
    複数のスタンド間に設けられた少なくとも1つの測定機器により物理量を測定する測定工程と、
    前記得られた物理量に基づいて前記仕上圧延機の動作制御を行う制御工程と、
    前記測定機器が設けられたスタンド間に具備された冷却水を出射可能な冷却装置により熱延鋼板を冷却する冷却工程と、を含み、
    前記測定機器の少なくとも1つが距離測定機能を有し、
    前記測定機器により前記物理量の測定が行われている間は、前記測定機器が設けられたスタンド間では前記冷却水の出射が禁止され、
    前記冷却水の出射が禁止されている間に距離測定機能を有する前記測定機器を用いて実測された前記熱延鋼板と距離測定機能を有する前記測定機器との距離Lact、及び、前記ルーパロールに隣接する一対のスタンドへ噛み込み、かつ、該一対のスタンドの間に配置された前記ルーパロールと接触している仮想的な熱延鋼板と距離測定機能を有する前記測定機器との距離Lcal、の差を用いて、前記熱延鋼板と前記ルーパロールとの接触/非接触を判定し、前記熱延鋼板と前記ルーパロールとが非接触であると判定された場合に、前記熱延鋼板と前記ルーパロールとを接触させるように、前記複数のスタンド、及び/又は、前記ルーパロールの動作を制御する動作制御工程が、前記制御工程に含まれることを特徴とする、熱延鋼板の製造方法。
  21. 前記仮想的な熱延鋼板、前記ルーパロール、前記複数のスタンド、及び、前記測定機器の相対的な配置によって特定される幾何学的情報を用いて、前記距離Lcalが算出されることを特徴とする、請求項19又は20に記載の熱延鋼板の製造方法。
  22. 前記ルーパロールが、回動するアーム部に連結され、
    水平面に対する前記アーム部の角度が、前記幾何学的情報に含まれることを特徴とする、請求項21に記載の熱延鋼板の製造方法。
  23. 前記測定機器に、前記熱延鋼板の蛇行を測定する蛇行計、前記熱延鋼板の形状を測定する形状計、及び、前記熱延鋼板の幅を測定する幅計からなる群より選択される1又は2以上が含まれることを特徴とする、請求項19〜22のいずれか1項に記載の熱延鋼板の製造方法。
  24. 熱延鋼板を圧延する複数のスタンド、前記複数のスタンドの間に配置されたルーパロールを備える仕上圧延機、及び、請求項14〜17のいずれか1項に記載のルーパ制御装置を備えることを特徴とする、熱延鋼板の製造装置。
  25. 熱延鋼板を圧延する複数のスタンド、及び、前記複数のスタンドの間に配置されたルーパロールを備える仕上圧延機を具備する熱延鋼板の製造装置であって、
    前記複数のスタンド間に少なくとも1つ設けられ、鋼板の物理量を測定する測定機器と、
    前記測定機器により測定された物理量に基づいて前記仕上圧延機の動作制御量を決定する制御装置と、
    前記制御装置により決定された制御量に基づいて前記複数のスタンドの動作を制御する動作装置と、
    前記複数のスタンド間に具備された冷却水を出射可能な冷却装置と、を備え、
    前記測定機器の少なくとも1つが距離測定機能を有し、
    前記測定機器により前記物理量の測定が行われている間は、前記物理量の測定が行われている前記測定機器が設けられたスタンド間では前記冷却水の出射が禁止され、
    前記冷却水の出射が禁止されている間に距離測定機能を有する前記測定機器を用いて実測された前記熱延鋼板と距離測定機能を有する前記測定機器との距離Lact、及び、前記ルーパロールに隣接する一対のスタンドへ噛み込み、かつ、該一対のスタンドの間に配置された前記ルーパロールと接触している仮想的な熱延鋼板と距離測定機能を有する前記測定機器との距離Lcal、の差を用いて、前記熱延鋼板と前記ルーパロールとの接触/非接触を判定し、前記熱延鋼板と前記ルーパロールとが非接触であると判定された場合に、前記熱延鋼板と前記ルーパロールとを接触させるように、前記複数のスタンド、及び/又は、前記ルーパロールの動作を制御するルーパ制御手段が、前記制御装置に備えられることを特徴とする、熱延鋼板の製造装置。
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